JPH06228940A - 地盤安定化工法 - Google Patents
地盤安定化工法Info
- Publication number
- JPH06228940A JPH06228940A JP4194393A JP4194393A JPH06228940A JP H06228940 A JPH06228940 A JP H06228940A JP 4194393 A JP4194393 A JP 4194393A JP 4194393 A JP4194393 A JP 4194393A JP H06228940 A JPH06228940 A JP H06228940A
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- JP
- Japan
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- hollow pile
- ground
- grout
- hollow
- pile
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
- Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 グラウトを加圧注入する地盤安定化工法にお
いて掘削性に優れた地盤安定層の形成を可能にする。 【構成】 繊維強化プレスチック製の中空杭11を用意
し、偏心拡張ビット12を用いて中空杭11を地盤中に
打込んだ後、該ビット12を引抜いて中空杭11に注入
機15を挿入し、所定の挿入位置で注入機15の一対の
膨出体14を膨出させて中空杭11内に圧力室16を形
成した後、注入管17を通じて前記圧力室16にグラウ
トを圧送し、このグラウトの圧力により中空杭11に設
けた逆指弁10を開いてグラウトを中空杭11の外部へ
吐出させ、定着層18の心部に中空杭11を一体に有す
る地盤安定層19を形成する。
いて掘削性に優れた地盤安定層の形成を可能にする。 【構成】 繊維強化プレスチック製の中空杭11を用意
し、偏心拡張ビット12を用いて中空杭11を地盤中に
打込んだ後、該ビット12を引抜いて中空杭11に注入
機15を挿入し、所定の挿入位置で注入機15の一対の
膨出体14を膨出させて中空杭11内に圧力室16を形
成した後、注入管17を通じて前記圧力室16にグラウ
トを圧送し、このグラウトの圧力により中空杭11に設
けた逆指弁10を開いてグラウトを中空杭11の外部へ
吐出させ、定着層18の心部に中空杭11を一体に有す
る地盤安定層19を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空杭を地盤中に定着
させて地盤の安定化を図る地盤安定化工法に係り、特に
中空杭を通じて地盤中にグラウトを加圧注入する地盤安
定化工法に関する。
させて地盤の安定化を図る地盤安定化工法に係り、特に
中空杭を通じて地盤中にグラウトを加圧注入する地盤安
定化工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の地盤安定化工法として
は、図7に示すように、地盤1中に比較的小口径(100
〜300 mm)の中空杭(鋼管杭)2を打設した後、この中
空杭2内に弾性変形可能な一対の膨出体(ゴム製)3a
を備えた注入機3を挿入し、先ず最深の挿入位置で前記
膨出体3aを膨出させて中空杭2内に密閉の圧力室4を
形成し、しかる後に注入機3およびこの注入機3に接続
した注入管5を通じて圧力室4内にセメント、モルタル
などのグラウトを圧送し、このグラウトの圧力により中
空杭2に設けた逆止弁6を開いて該中空杭2の外部へグ
ラウトを吐出させ、中空杭2の周りに定着層7を形成し
()、続いて注入機3を引上げながら前記操作を繰返
して定着層7を次第に上方へ拡大する()ようにした
工法がある(例えば、特開平3−208986号公報参
照)。
は、図7に示すように、地盤1中に比較的小口径(100
〜300 mm)の中空杭(鋼管杭)2を打設した後、この中
空杭2内に弾性変形可能な一対の膨出体(ゴム製)3a
を備えた注入機3を挿入し、先ず最深の挿入位置で前記
膨出体3aを膨出させて中空杭2内に密閉の圧力室4を
形成し、しかる後に注入機3およびこの注入機3に接続
した注入管5を通じて圧力室4内にセメント、モルタル
などのグラウトを圧送し、このグラウトの圧力により中
空杭2に設けた逆止弁6を開いて該中空杭2の外部へグ
ラウトを吐出させ、中空杭2の周りに定着層7を形成し
()、続いて注入機3を引上げながら前記操作を繰返
して定着層7を次第に上方へ拡大する()ようにした
工法がある(例えば、特開平3−208986号公報参
照)。
【0003】上記地盤安定化工法によれば、中空杭2の
周りの地盤中にグラウトを加圧注入するので、中空杭2
の周りに充分なる厚さを有する強固な定着層7が形成さ
れ、この定着層7が強度の大きい中空杭2と一体となっ
て地盤安定層8を形成し、例えば図8に示すごときトン
ネルA(またはB)の内壁補強を始め、急傾斜地ののり
面補強、立坑の土留めや止水等に利用して好適となる。
周りの地盤中にグラウトを加圧注入するので、中空杭2
の周りに充分なる厚さを有する強固な定着層7が形成さ
れ、この定着層7が強度の大きい中空杭2と一体となっ
て地盤安定層8を形成し、例えば図8に示すごときトン
ネルA(またはB)の内壁補強を始め、急傾斜地ののり
面補強、立坑の土留めや止水等に利用して好適となる。
【0004】ところで、土木工事の分野では、例えば図
8に示すように、一度掘削したトンネルA(点線で示
す)を拡張して新たなトンネルB(実線で示す)とする
拡張工事を始め、トンネルの完成に伴う立坑の解体工
事、山岳を切り開いての道路の拡幅工事等が行われるこ
とが多く、この場合は、一度形成した地盤安定層8を部
分的に掘削しなければならないこととなる。
8に示すように、一度掘削したトンネルA(点線で示
す)を拡張して新たなトンネルB(実線で示す)とする
拡張工事を始め、トンネルの完成に伴う立坑の解体工
事、山岳を切り開いての道路の拡幅工事等が行われるこ
とが多く、この場合は、一度形成した地盤安定層8を部
分的に掘削しなければならないこととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記グ
ラウトを加圧注入する地盤安定化工法によれば、地盤中
に厚肉でかつ強固な定着層7が存在する上、その心部に
難削材である鋼管杭2が存在することとなるため、上記
した掘削が極めて困難となり、再工事に多大の時間とコ
ストとがかかるという問題があった。
ラウトを加圧注入する地盤安定化工法によれば、地盤中
に厚肉でかつ強固な定着層7が存在する上、その心部に
難削材である鋼管杭2が存在することとなるため、上記
した掘削が極めて困難となり、再工事に多大の時間とコ
ストとがかかるという問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、グラウトを加圧
注入する地盤安定化工法において掘削性に優れた地盤安
定層の形成を可能にしようとするものである。
れたもので、その目的とするところは、グラウトを加圧
注入する地盤安定化工法において掘削性に優れた地盤安
定層の形成を可能にしようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、地盤中に打設した中空杭内に注入機を挿
入し、所定の挿入位置で前記注入機にグラウトを圧送
し、このグラウトの圧力により前記中空杭に設けた逆止
弁を開いて該中空杭の外部にグラウトを吐出させ、該中
空杭の周りに定着層を形成するようにした地盤安定化工
法において、前記中空杭として繊維強化プラスチック製
のパイプを用いるようにしたことを特徴とする。
め、本発明は、地盤中に打設した中空杭内に注入機を挿
入し、所定の挿入位置で前記注入機にグラウトを圧送
し、このグラウトの圧力により前記中空杭に設けた逆止
弁を開いて該中空杭の外部にグラウトを吐出させ、該中
空杭の周りに定着層を形成するようにした地盤安定化工
法において、前記中空杭として繊維強化プラスチック製
のパイプを用いるようにしたことを特徴とする。
【0008】
【作用】上記のように構成した地盤安定化工法において
は、定着層の心部に存在する中空杭が繊維強化プラスチ
ック製のパイプから成っているので、鋼管杭を用いた場
合に比して地盤安定層の掘削が容易となり、しかも強度
的な低下を来すことはない。
は、定着層の心部に存在する中空杭が繊維強化プラスチ
ック製のパイプから成っているので、鋼管杭を用いた場
合に比して地盤安定層の掘削が容易となり、しかも強度
的な低下を来すことはない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面にもとづい
て説明する。
て説明する。
【0010】図1は、本発明にかゝる地盤安定化工法を
工程順に示したものである。本実施例においては、後に
詳述する複数の逆止弁10を設けた繊維強化プラスチッ
ク製のパイプから成る中空杭11を用意し、先ずこの中
空杭11内に、先端に偏心拡張ビット12を有する削孔
ロッド13を挿入し、削孔ロッド13の回転により削孔
を行いながら中空杭11を一体的に推進し()、中空
杭11を所定深度まで打込んだ後、削孔ロッド13と共
に偏心拡張ビット12を引上げる()。次に、中空杭
11の中に、弾性変形可能な一対の膨出体14を備えた
注入機15を挿入し、先ず最深の挿入位置で前記膨出体
14を膨出させて中空杭11内に密閉の圧力室16を形
成し、しかる後に注入機15およびこの注入機15に接
続した注入管17を通じて圧力室16内にセメント、モ
ルタルなどのグラウトを圧送し、このグラウトの圧力に
より中空杭11に設けた逆止弁10を開いて該中空杭1
1の外部へグラウトを吐出させ、中空杭11の周りに定
着層18を形成し()、続いて注入機15を引上げな
がら前記操作を繰返して定着層18を次第に上方へ拡大
する()ようにしている。
工程順に示したものである。本実施例においては、後に
詳述する複数の逆止弁10を設けた繊維強化プラスチッ
ク製のパイプから成る中空杭11を用意し、先ずこの中
空杭11内に、先端に偏心拡張ビット12を有する削孔
ロッド13を挿入し、削孔ロッド13の回転により削孔
を行いながら中空杭11を一体的に推進し()、中空
杭11を所定深度まで打込んだ後、削孔ロッド13と共
に偏心拡張ビット12を引上げる()。次に、中空杭
11の中に、弾性変形可能な一対の膨出体14を備えた
注入機15を挿入し、先ず最深の挿入位置で前記膨出体
14を膨出させて中空杭11内に密閉の圧力室16を形
成し、しかる後に注入機15およびこの注入機15に接
続した注入管17を通じて圧力室16内にセメント、モ
ルタルなどのグラウトを圧送し、このグラウトの圧力に
より中空杭11に設けた逆止弁10を開いて該中空杭1
1の外部へグラウトを吐出させ、中空杭11の周りに定
着層18を形成し()、続いて注入機15を引上げな
がら前記操作を繰返して定着層18を次第に上方へ拡大
する()ようにしている。
【0011】注入機15は、図2に示されるように、開
口21aを有する中空のスペーサ21の両端に連結され
た一対のシリンダ22を備えている。各シリンダ22に
は環状ピストン(図示略)が摺動自在に内装されてお
り、該ピストンから延ばした環状ロッド23の先端に前
記した膨出体14が連結されている。また一端がスペー
サ21に固定されたパイプ24が各シリンダ22、前記
環状ピストン、環状ロッド23および膨出体14を挿通
して延ばされており、シリンダ22内にはこのパイプ2
4と協働して前記環状ピストンの摺動空間としての環状
の密閉室(図示略)が画成されている。このシリンダ2
2の密閉室には、パイプ24内を挿通して延ばした配管
(図示略)およびスペーサ21の外側に取り回した分岐
管25を介して圧油が給排され、この圧油の給排により
各シリンダ22内の環状ピストンが摺動し、環状ロッド
23が同期して伸縮動するようになる。
口21aを有する中空のスペーサ21の両端に連結され
た一対のシリンダ22を備えている。各シリンダ22に
は環状ピストン(図示略)が摺動自在に内装されてお
り、該ピストンから延ばした環状ロッド23の先端に前
記した膨出体14が連結されている。また一端がスペー
サ21に固定されたパイプ24が各シリンダ22、前記
環状ピストン、環状ロッド23および膨出体14を挿通
して延ばされており、シリンダ22内にはこのパイプ2
4と協働して前記環状ピストンの摺動空間としての環状
の密閉室(図示略)が画成されている。このシリンダ2
2の密閉室には、パイプ24内を挿通して延ばした配管
(図示略)およびスペーサ21の外側に取り回した分岐
管25を介して圧油が給排され、この圧油の給排により
各シリンダ22内の環状ピストンが摺動し、環状ロッド
23が同期して伸縮動するようになる。
【0012】またパイプ24には、膨出体14に対して
シリンダ22と反対側にロックナット26を用いてスト
ッパ27が嵌装されており、このストッパ27により膨
出体14の、シリンダ22から離間する方向への移動が
規制されている。これにより、いま環状ロッド23が伸
長すると、膨出体14がストッパ27側へ押圧されてそ
の径を膨らませ、この結果、中空杭11の内面に膨出体
14が圧接し、中空杭11内には前記した圧力室16が
形成されるようになる。パイプ24内には前記したグラ
ウト圧送用の注入管17が挿入されており、注入管17
の先端17aがスペーサ21内に導入されている。した
がって、前記一対の膨出体14の膨出により圧力室16
を形成した状態でこの注入管17を通してグラウトを圧
送すると、圧力室16内には高圧のグラウトが封じ込め
られるようになる。
シリンダ22と反対側にロックナット26を用いてスト
ッパ27が嵌装されており、このストッパ27により膨
出体14の、シリンダ22から離間する方向への移動が
規制されている。これにより、いま環状ロッド23が伸
長すると、膨出体14がストッパ27側へ押圧されてそ
の径を膨らませ、この結果、中空杭11の内面に膨出体
14が圧接し、中空杭11内には前記した圧力室16が
形成されるようになる。パイプ24内には前記したグラ
ウト圧送用の注入管17が挿入されており、注入管17
の先端17aがスペーサ21内に導入されている。した
がって、前記一対の膨出体14の膨出により圧力室16
を形成した状態でこの注入管17を通してグラウトを圧
送すると、圧力室16内には高圧のグラウトが封じ込め
られるようになる。
【0013】一方、逆止弁10は、図3および4に詳細
に示されるように、一端側に直径方向に横断する係止片
31aを有する環状の支持体31とこの支持体31内に
嵌装された弾性変形可能な弁体32とから成り、その係
止片31aを中空杭11の外側に向けた状態で中空杭1
1に形成した貫通孔33に圧入固定されている。貫通孔
33の途中には段差33aが形成されており、逆止弁1
0は、その支持体31が該段差33aに着座するまで貫
通孔33内に圧入されている。すなわち、逆止弁10の
弁体32は支持体31の係止片31aと貫通孔33の段
差33aとにより中空杭11の外・内両方向への抜けが
規制されている。
に示されるように、一端側に直径方向に横断する係止片
31aを有する環状の支持体31とこの支持体31内に
嵌装された弾性変形可能な弁体32とから成り、その係
止片31aを中空杭11の外側に向けた状態で中空杭1
1に形成した貫通孔33に圧入固定されている。貫通孔
33の途中には段差33aが形成されており、逆止弁1
0は、その支持体31が該段差33aに着座するまで貫
通孔33内に圧入されている。すなわち、逆止弁10の
弁体32は支持体31の係止片31aと貫通孔33の段
差33aとにより中空杭11の外・内両方向への抜けが
規制されている。
【0014】上記逆止弁10は、中空杭11に対してそ
の軸方向へ等ピッチで複数配置されると共に、各軸方向
の位置で中空杭11の円周方向へ等ピッチで複数配置さ
れている。図2に示すように注入機15をこの逆止弁1
0に対応するに箇所で位置固定させて前記圧力室16を
形成し、この圧力室16にグラウトを圧送すると、グラ
ウトの圧力Pを受けて弁体32が矢印Aにて示すように
中空杭11の外方へ弾性変形し(図4)、逆止弁10が
開かれて貫通孔33を通じてグラウトが中空杭11の外
方へ吐出される。なお、弁体32は、ゴムまたはプラス
チックから成り、その厚さを調整することによりグラウ
トの吐出圧を任意に決定することができる。また、逆止
弁10の全体は、中空杭11の外周面から突出しないよ
うにその厚さ(高さ)が設定されている。
の軸方向へ等ピッチで複数配置されると共に、各軸方向
の位置で中空杭11の円周方向へ等ピッチで複数配置さ
れている。図2に示すように注入機15をこの逆止弁1
0に対応するに箇所で位置固定させて前記圧力室16を
形成し、この圧力室16にグラウトを圧送すると、グラ
ウトの圧力Pを受けて弁体32が矢印Aにて示すように
中空杭11の外方へ弾性変形し(図4)、逆止弁10が
開かれて貫通孔33を通じてグラウトが中空杭11の外
方へ吐出される。なお、弁体32は、ゴムまたはプラス
チックから成り、その厚さを調整することによりグラウ
トの吐出圧を任意に決定することができる。また、逆止
弁10の全体は、中空杭11の外周面から突出しないよ
うにその厚さ(高さ)が設定されている。
【0015】上記構成の逆止弁10付の中空杭11およ
びの注入機15を用いることにより、図1に示した工程
に従って、所定の挿入位置ごとに注入機15により圧力
室16を形成し、この圧力室16にグラウトを圧送して
逆止弁10を開き、中空杭11の周りの地盤中にグラウ
トを加圧注入すると、中空杭11の周りに充分なる厚さ
を有する強固な定着層18が形成される。中空杭11は
繊維強化プラスチック製のパイプから成っているので、
従来の鋼管杭2(図7)と対比して強度的な遜色はな
く、この結果、前記定着層18と強度の大きい中空杭1
1とが一体となって地盤安定層19を形成する。したが
って、このようにして構築された地盤安定層19は、例
えば前出図8に示したようにトンネルA(またはB)の
内壁を補強するアンカーとしての利用を始め、図5に示
すように定着層18を隣接する中空杭11の相互間でラ
ップさせることにより、立坑の土留め壁や止水壁、急傾
斜地ののり面の補強壁としての利用が可能になる。
びの注入機15を用いることにより、図1に示した工程
に従って、所定の挿入位置ごとに注入機15により圧力
室16を形成し、この圧力室16にグラウトを圧送して
逆止弁10を開き、中空杭11の周りの地盤中にグラウ
トを加圧注入すると、中空杭11の周りに充分なる厚さ
を有する強固な定着層18が形成される。中空杭11は
繊維強化プラスチック製のパイプから成っているので、
従来の鋼管杭2(図7)と対比して強度的な遜色はな
く、この結果、前記定着層18と強度の大きい中空杭1
1とが一体となって地盤安定層19を形成する。したが
って、このようにして構築された地盤安定層19は、例
えば前出図8に示したようにトンネルA(またはB)の
内壁を補強するアンカーとしての利用を始め、図5に示
すように定着層18を隣接する中空杭11の相互間でラ
ップさせることにより、立坑の土留め壁や止水壁、急傾
斜地ののり面の補強壁としての利用が可能になる。
【0016】しかして、既設のトンネルを拡張したり、
立坑を解体したり、あるいは道路を拡幅する工事が必要
になった場合、地盤安定層19を構成する中空杭11は
繊維強化プラスチックのパイプから成っているので、鋼
管杭を用いる場合に比してその掘削あるいは破壊は容易
となり、再工事にかかる時間とコストとが可及的に低減
されるようになる。
立坑を解体したり、あるいは道路を拡幅する工事が必要
になった場合、地盤安定層19を構成する中空杭11は
繊維強化プラスチックのパイプから成っているので、鋼
管杭を用いる場合に比してその掘削あるいは破壊は容易
となり、再工事にかかる時間とコストとが可及的に低減
されるようになる。
【0017】なお、上記実施例において中空杭11を打
設する際、偏心拡張ビット12を用いて削孔するように
したが、これに代えて、例えば図6に示すように中空杭
11の先端に予め削孔ビットBを一体化し、図示を略す
打設機により中空杭11を回転させながら打込み、削孔
ビットBは消耗品として地盤中に残すようにしても良
い。また、上記実施例において、逆止弁10として中空
杭11へのインサート式のものを用いたが、この逆止弁
10の構造は任意であり、グラウトの圧力を受けて吹き
飛ばす形式のものを採用することができる。また、本発
明は定寸の中空杭を継ぎ足して長尺のものとして用いる
ことも含むもので、この場合は、繊維強化プラスチック
製のパイプと鋼管とを継ぎ足して、地盤表層部側に繊維
強化プラスチック製のパイプ(中空杭)を位置させるよ
うにすることもできる。
設する際、偏心拡張ビット12を用いて削孔するように
したが、これに代えて、例えば図6に示すように中空杭
11の先端に予め削孔ビットBを一体化し、図示を略す
打設機により中空杭11を回転させながら打込み、削孔
ビットBは消耗品として地盤中に残すようにしても良
い。また、上記実施例において、逆止弁10として中空
杭11へのインサート式のものを用いたが、この逆止弁
10の構造は任意であり、グラウトの圧力を受けて吹き
飛ばす形式のものを採用することができる。また、本発
明は定寸の中空杭を継ぎ足して長尺のものとして用いる
ことも含むもので、この場合は、繊維強化プラスチック
製のパイプと鋼管とを継ぎ足して、地盤表層部側に繊維
強化プラスチック製のパイプ(中空杭)を位置させるよ
うにすることもできる。
【0018】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
かゝる地盤安定化工法によれば、中空杭として繊維強化
プラスチック製のパイプを用いたので、鋼管杭を用いる
場合に比して強度的な低下を来すことなく地盤安定層の
掘削を容易とし、再工事にかかる時間とコストとを可及
的に低減せしめる効果を奏する。
かゝる地盤安定化工法によれば、中空杭として繊維強化
プラスチック製のパイプを用いたので、鋼管杭を用いる
場合に比して強度的な低下を来すことなく地盤安定層の
掘削を容易とし、再工事にかかる時間とコストとを可及
的に低減せしめる効果を奏する。
【図1】本発明にかゝる地盤安定化工法を工程順に示す
模式図である。
模式図である。
【図2】本発明で用いる注入機の構造を示す正面図であ
る。
る。
【図3】中空杭に設ける逆止弁の構造を示す平面図であ
る。
る。
【図4】中空杭に設ける逆止弁の構造と設置態様を示す
断面図である。
断面図である。
【図5】本地盤安定化工法による地盤安定層の形成状態
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図6】中空杭の打設方法の一例を示す模式図である。
【図7】従来の地盤安定化工法を工程順に示す模式図で
ある。
ある。
【図8】地盤安定化工法をトンネルの内壁補強への利用
態様を示す模式図である。
態様を示す模式図である。
10 逆止弁 11 中空杭 12 偏心拡張ビット 14 膨出体 15 注入機 16 圧力室 17 グラウト供給管 18 定着層 19 地盤安定層
Claims (1)
- 【請求項1】 地盤中に打設した中空杭内に注入機を挿
入し、所定の挿入位置で前記注入機にグラウトを圧送
し、このグラウトの圧力により前記中空杭に設けた逆止
弁を開いて該中空杭の外部にグラウトを吐出させ、該中
空杭の周りに定着層を形成するようにした地盤安定化工
法において、前記中空杭として繊維強化プラスチック製
のパイプを用いることを特徴とする地盤安定化工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4194393A JPH06228940A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 地盤安定化工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4194393A JPH06228940A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 地盤安定化工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06228940A true JPH06228940A (ja) | 1994-08-16 |
Family
ID=12622300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4194393A Pending JPH06228940A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 地盤安定化工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06228940A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100958378B1 (ko) * | 2009-06-08 | 2010-05-17 | 이규철 | 파일 시공설비의 주입장치 |
US9181674B2 (en) | 2011-06-27 | 2015-11-10 | Hubbell Incorporated | Seismic restraint helical pile systems and method and apparatus for forming same |
CN110761125A (zh) * | 2019-12-04 | 2020-02-07 | 中铁二院工程集团有限责任公司 | 岩石地基既有高铁粗粒土填筑路堤帮宽结构及施工方法 |
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JPS5463504A (en) * | 1977-10-28 | 1979-05-22 | Kajima Corp | Ground impregnation method |
JPH03208986A (ja) * | 1990-01-11 | 1991-09-12 | Trevi Spa | 保護アンブレラ技術による地下掘削のための土止め機械及び土止めプロセス |
JPH04323496A (ja) * | 1991-04-19 | 1992-11-12 | Nit Co Ltd | 切羽安定工法とその装置 |
-
1993
- 1993-02-05 JP JP4194393A patent/JPH06228940A/ja active Pending
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