JPH0622874Y2 - 反射型調光装置 - Google Patents

反射型調光装置

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JPH0622874Y2
JPH0622874Y2 JP14018488U JP14018488U JPH0622874Y2 JP H0622874 Y2 JPH0622874 Y2 JP H0622874Y2 JP 14018488 U JP14018488 U JP 14018488U JP 14018488 U JP14018488 U JP 14018488U JP H0622874 Y2 JPH0622874 Y2 JP H0622874Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電極対に挟まれたエレクトロクロミック材及
びミラーを有する反射型調光装置に関する。
〔考案の概要〕
本考案は、電極対に挟まれたエレクトロクロミック材及
びミラーを有する反射型調光装置において、上記エレク
トロクロミック材の反応により表示膜が形成される側の
電極の入射光側とは反対面に上記ミラーを近接して設け
ることにより、像の2重反射を防止して表示品質の向上
を図るようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来の反射型調光装置においては、第6図に示すよう
に、二枚の透明基板(31)及び(32)に対向して形成された
透明電極(33)及び(34)との間に例えばAgI3溶液などから
成るエレクトロクロミック材(35)を充填し、さらに基板
(31)の外側近傍にミラー(36)を基板(31)に平行に配する
ことによって構成され、電極(33)及び(34)にある一定の
電圧をかけることにより、入射光側の電極(34)の表面に
銀(Ag)を析出させて該電極(34)面を選択的に着色して
表示膜(37)を形成し、ミラー(36)面からの反射光と表示
膜(37)からの反射光の違い、即ち光吸収の変化を利用し
て表示膜(37)の形状に沿った像を入射光側に表示するよ
うにしている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ミラーを有する反射型調光装置においては、電極上に形
成された像は入射光側へ反射されると共に、その像がミ
ラー面にも写ってミラー面からも反射されるわけだが、
従来の反射型調光装置は、銀が析出する電極(34)とミラ
ー(36)とがエレクトロクロミック材(35),電極(33)及び
基板(31)を介して配置されて互いに離間した位置関係に
なっているため、電極(34)からの反射による像とミラー
(36)からの反射による像とが2重になって入射光側に表
示されてしまい、表示品質上好ましくない。
本考案は、このような点に鑑み成されたもので、その目
的とするところは、着色状態の2重表示を防止し、表示
品質の向上を図ることができる反射型調光装置を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の反射型調光装置は、電極間に挟まれたエレクト
ロクロミック材及びミラーを有する反射型調光装置にお
いて、エレクトロクロミック材の反応により表示膜が形
成される側の電極の入射光側とは反対面に上記ミラーを
近接して設ける。
〔作用〕
上述の本考案の構成によれば、入射光側の反対側に存す
る電極上に表示膜を形成するようにしてその表示膜によ
り現出した像を入射光側に表示するようにしたので、像
がミラーに写ってもミラーと表示膜が形成される電極と
は互いに近接しているため、ミラーからの反射による像
は入射光側からとらえることができなくなり見かけ上電
極上の像だけが入射光側に反射されることとなる。その
ため、像の2重性が防止され、表示品質の向上を図るこ
とができる。
〔実施例〕
以下、第1図〜第3図を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
第1図は、本実施例に係る反射型調光装置の構成を示す
断面図である。
この反射型調光装置は、メタルイオン析出による酸化還
元反応を利用したエレクトロクロミックディスプレイ
(Electrochemical Display:ECD)であり、例えばA
gI3溶液等から成るエレクトロクロミック(Ec)材(1)を
透明基板(2)及び(3)でサンドイッチし、その外周部をス
ペーサ(4)で気密封着したセル構造を有する。そして、
透明基板(3)の外側近傍にミラー(5)が基板(3)と平行に
設けられている。
透明基板(2)及び(3)のそれぞれの内面には、それぞれ透
明電極(6)及び(7)がパターニングされて被着形成されて
いる。即ち、入射光側の電極(6)は、基板(2)の周縁部に
枠状に被着形成され、ミラー側の電極(7)は、基板(3)の
中央部に被着形成され、かつ所望する像(文字,数字
等)が形成できるようにセグメント状,マトリクス状等
にパターニングされている。第2図は電極(7)をセグメ
ント状にパターニングした場合を示す。
次に、本実施例に係る反射型調光装置の動作を説明する
と、第3図Aに示すように、電極(6)を正に、電極(7)を
負になるように両電極(6)及び(7)間に電圧をかけた場
合、即ちプラス電界をかけた場合、電極(7)の表面に選
択的に銀(Ag)が析出して表示膜(8)を形成する。この
とき、電極(7)と表示膜(8)との境は鏡面に形成される
が、表示膜(8)の表面はいわゆるマット状に形成される
ため、入射光の表示膜(8)表面での反射は弱くなり、観
視者に対するまぶしさを軽減させることが可能となる。
また電極(7)とミラー(5)とが近接しているため、ミラー
(5)に写った像を入射光側で認識することができず、結
果的に電極(7)上で表示膜(8)によって形成された像のみ
を認識することになる。
次に同図Bに示すように、電極(6)を負に、電極(7)を正
となるように両電極(6)及び(7)間に電圧をかけた場合、
即ちマイナス電界をかけた場合、電極(7)の表面に析出
していた銀(Ag)は溶解し、今度は電極(6)の表面に銀
(Ag)が析出する。このとき、入射光はミラー(5)によ
りほとんどが反射されていわゆる像の消去というかたち
で表示される。
上記実施例は、ミラーをセルの外側に配置した場合を実
施例を第4図及び第5図に基づいて説明する。
第4図に示す第2実施例は、上記第1実施例と同様にAg
I3溶液等からなるエレクトロクロミック材(11)を透明基
板(12)及び(13)でサンドイッチしたセル構造を有する。
この第2実施例においては、基板(13)上に例えばアルミ
ニウム反射面(14)が被着形成され、その上にSiO2からな
る絶縁物層(15)及び透明電極(16)が被着形成されてい
る。基板(12)の内面には、透明電極(17)が被着形成さ
れ、電極(16)と電極(17)とは互いに対向した位置関係と
なっている。
この第2実施例においてもプラス電界をかけた場合、電
極(16)上に銀(Ag)が析出して表示膜(18)を形成し、そ
の表示膜(18)の形状が一つの像として入射光側へ表示さ
れる。この場合も電極(16)をセグメント状,マトリクス
状にして選択的に電界をかけることにより所望の像(文
字,数字等)を表示させることができる。反対にマイナ
ス電界をかけると上記像は消去される。
次に、第5図に示す第3実施例は、上記第2実施例と基
本的には同じ構成であるが、エレクトロクロミック材(2
1)として酸化タングステン(WO3)薄膜(22)と固体電解
質(23)を用いたことで異なる。即ち、酸化タングステン
薄膜(22)を電極(16)上に真空蒸着又はスクリーン印刷に
より被着形成し、その上面に固体電解質(23)を形成して
成る。
この第3実施例においては、プラス電界をかけた場合、
薄膜(22)が青に変色し、入射光側へ青色による像を表示
する。逆にマイナス電界をかけると、青色部分が元の透
明状態に戻り、像が消去する。
尚、第2及び第3実施例とも基板(13)は透明でなくても
よいため、ガラス以外の金属やプラスチックを使用する
ことが可能である。また、絶縁物層(15)は無くてもよい
が、アルミニウム反射面(14)の保護膜として機能する。
厚みは0.1〜1μ位で充分である。
また、第1及び第2実施例では銀を析出するようにした
がその他ニッケル(Ni)を析出させるようにしてもよ
い。
また上記実施例は、入射光側とは反対側の電極をセグメ
ント状,マトリクス状等にパターニングして選択的に電
界をかけることによって文字や数字等を像として表出す
るようにしているが、その他、上記電極をパターニング
せずに全面に電界をかけて着消色することにより、予め
基板などに描いておいた絵等の背景として利用すること
もできる。例えば第1実施例の場合においては、透明基
板(2)の表面又は裏面に花などの絵を印刷しておき、電
極(7)全面に電界がかるようにして、銀析出による着色
及び析出溶解による消色を上記絵の背景として利用す
る。また、第2,第3実施例においては、透明基板(12)
の表面又は裏面あるいはアルミニウム反射面(14)と絶縁
物層(15)の間に絵を被着形成しておき、上記第1実施例
の場合と同様に、電極(16)全面に電界がかかるようにし
て、銀析出又は酸化タングステン薄膜の反応による着色
あるいは銀析出溶解又は酸化タングステン薄膜の反応停
止による消色を上記絵の背景として利用する等である。
尚、これらの場合においてもミラーと像が形成される電
極とが近接しているため、上述した文字,数字等の場合
と同様に絵の背景(特に着色の場合)が二重になるとい
うことがない。
上述の如く本例によれば、銀の析出又は酸化タングステ
ン薄膜の反応により像が形成される電極側にミラーを近
接して配置するようにしたので、電極上に銀の析出又は
酸化タングステン薄膜の反応により形成された像がミラ
ー面に写っていても入射光側ではミラー面の像をとらえ
ることができず、電極上の像のみを表示するかたちとな
る。その結果、像の2重反射が防止され、表示品質の向
上につながる。
また、第1及び第2実施例に示すように、メタルイオン
の析出した電極と析出物(表示膜)との界面は鏡面状態
に近く、反対側即ち析出物(表示膜)表面はマット状と
なっているため調光用として好ましい表示を得ることが
できる。
〔考案の効果〕
本考案に係る反射型調光装置は、電極対に挟まれたエレ
クトロクロミック材及びミラーを有する反射型調光装置
であって、上記エレクトロクロミック材の反応により表
示膜が形成される側の電極の入射光側とは反対面に上記
ミラーを近接して設けるようにしたので、像の2重反射
を防止することができ、表示品質の向上を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例に係る反射型調光装置を示す構成図、
第2図は電極のパターンを示す一部省略平面図、第3図
は本実施例の作用を示す説明図、第4図は第2実施例を
示す構成図、第5図は第3実施例を示す構成図、第6図
は従来例を示す構成図である。 (1)はエレクトロクロミック材、(2),(3)は透明基板、
(4)はスペーサ、(5)はミラー、(6),(7)は透明電極、(8)
は表示膜、(11)はエレクトロクロミック材、(12),(13)
は透明基板、(14)はアルミニウム反射面、(15)は絶縁物
層、(16),(17)は透明電極、(18)は表示膜、(22)は酸化
タングステン薄膜、(23)は固体電解質である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極対に挟まれたエレクトロクロミック材
    及びミラーを有する反射型調光装置において、 上記エレクトロクロミック材の反応により表示膜が形成
    される側の電極の入射光側とは反対面に近接して上記ミ
    ラーが設けられて成る反射型調光装置。
JP14018488U 1988-10-27 1988-10-27 反射型調光装置 Expired - Lifetime JPH0622874Y2 (ja)

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JP14018488U JPH0622874Y2 (ja) 1988-10-27 1988-10-27 反射型調光装置

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JP14018488U JPH0622874Y2 (ja) 1988-10-27 1988-10-27 反射型調光装置

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JPH0262481U JPH0262481U (ja) 1990-05-10
JPH0622874Y2 true JPH0622874Y2 (ja) 1994-06-15

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