JPH06228427A - ポリフェニレンエーテル樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンエーテル樹脂組成物

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JPH06228427A
JPH06228427A JP5179711A JP17971193A JPH06228427A JP H06228427 A JPH06228427 A JP H06228427A JP 5179711 A JP5179711 A JP 5179711A JP 17971193 A JP17971193 A JP 17971193A JP H06228427 A JPH06228427 A JP H06228427A
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ether resin
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和春 金崎
Takashi Sato
隆 佐藤
Tomoyuki Nakada
智之 中田
Minoru Takiguchi
実 瀧口
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ポリフェニレンエーテル樹脂 100〜60重量%
とスチレン系樹脂0〜40重量%からなる樹脂 100重量部
と(B)ビニル系単量体と不飽和ジカルボン酸エステル
とを共重合成分とした重量平均分子量が60000 以下であ
る共重合体1〜40重量部、必要により導電性カーボン、
A−B−A’型またはA−B’−B”型ブロック共重合
体エラストマーを添加してなるポリフェニレンエーテル
樹脂組成物。 【効果】 本発明の樹脂組成物は、機械的物性、耐熱
性、成形性に優れるため、自動車分野、家電分野、工業
部品などに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂が有する高い熱変形温度を維持しつつ成形性に優
れ、且つ組成物の製造工程において不快臭がなく、射出
成形品に銀条の発生のないポリフェニレンエーテル樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル樹脂は、電気的
性質および機械的性質が優れ、高い熱変形温度および自
己消火性を有し、きわめて有用なエンジニアリングプラ
スチックス材料として注目されている。しかしながら、
この樹脂は溶融温度が高く、また溶融時の粘度も高いの
で、成形加工に際し高い温度と圧力を要し、溶融による
成形加工を困難にしている。ポリフェニレンエーテル樹
脂の成形加工性を改善する一つの方法として、他の樹脂
をブレンドする方法が試みられており、ポリスチレン系
樹脂をブレンドする方法が一般的に知られている。例え
ば、特公昭43-19812号公報には、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂とハイインパクトポリスチレン樹脂とのブレンド
からなるポリフェニレンエーテル系樹脂について記載さ
れている。この組成物は、ノリル(GE社、商品名)と
して、一般に良く知られているが、成形加工性と耐衝撃
性とが改善されているものの、成形加工性については、
まだ不十分であり、ブレンドによる熱変形温度の低下も
大きい。更に、ポリフェニレンエーテル系樹脂の成形加
工性を改善する方法としては、ポリフェニレンエーテル
樹脂に可塑剤を添加する方法が検討されており、例え
ば、特公昭 49-5220号公報には、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂と良好な相溶性を有する芳香族有機酸エステル、
芳香族基を有するポリエステル、芳香族基を有する有機
リン酸エステル、および塩素化芳香族炭化水素から選ば
れた化合物をポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレ
ン系樹脂との組成物にブレンドすることにより成形加工
性を改善することが示されている。この場合には、可塑
剤のブレンドにより成形加工性は改善されるがポリフェ
ニレンエーテル樹脂の熱変形温度などの熱的性能が著し
く低下するという問題がある。
【0003】特開昭 50-110454号公報においてはポリフ
ェニレンエーテル樹脂に低分子量ポリスチレンを添加す
る例が示されている。この場合には、成形加工性はある
程度は改善されるが、ポリフェニレンエーテル樹脂と低
分子量ポリスチレンを溶融混練して、ペレット化する製
造工程において不快臭が発生し、長時間の作業が困難で
ある。これは、 250℃以上の高温で溶融混練されるた
め、低分子量のポリスチレンが熱分解し、スチレンオリ
ゴマー等のガスが発生するものと推測される。また射出
成形品には、多数の銀条の発生がみられ、製品価値を著
しく損なう場合があった。また、最近はポリフェニレン
エーテル系樹脂の電気・電子分野への用途が広まりつつ
あるが、帯電防止が必要な場合があり、導電性カーボン
が添加される場合がある。しかしながら、導電性カーボ
ンは著しく流動性を低下させるため、低分子量ポリスチ
レンを添加しても、 300℃以上の高温で射出成形する必
要があり、さらに多数の銀条が発生し、満足な成形品が
得られない。また、ポリフェニレンエーテル樹脂と低分
子量ポリスチレンは、完全に相溶性であるために、低分
子量ポリスチレンの添加量に比例して、熱変形温度が低
下する。
【0004】米国特許第 4826919にはポリフェニレンエ
ーテル樹脂とポリスチレン系樹脂との組成物に、低分子
量のスチレンとα−メチルスチレンとの共重合体を添加
する例が示されている。この場合には、熱変形温度の低
下が小さく、成形加工性はある程度は改善されるもの
の、ペレット化する製造工程において不快臭が発生した
り、また射出成形品には、多数の銀条の発生がみられ、
製品価値を著しく損なう場合があった。このように、ポ
リフェニレン樹脂組成物において、熱変形温度、成形加
工性のバランスに優れ、かつ製造時の不快臭や成形不良
のない組成物はこれまでに得られていない。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、高い熱変
形温度を維持しつつ、成形加工性に優れ、本樹脂組成物
の製造工程において不快臭がなく、射出成形品に銀条の
発生の少ないポリフェニレンエーテル樹脂組成物を提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリフェニレンエー
テル樹脂またはポリフェニレンエーテル系樹脂に特定の
化合物を特定の割合で配合し、溶融混練して得られる樹
脂組成物が上記目的を達成できることを見いだし、本発
明に到達したものである。すなわち、本発明は(A)ポ
リフェニレンエーテル樹脂 100〜60重量%とスチレン系
樹脂0〜40重量%からなる樹脂 100重量部と(B)ビニ
ル系単量体と不飽和ジカルボン酸エステルとを共重合成
分とした重量平均分子量が 60000以下であるジカルボン
酸エステル系共重合体1〜40重量部よりなるポリフェニ
レンエーテル樹脂組成物である。本発明を構成するポリ
フェニレンエーテル樹脂は、下記一般式(化1)で示さ
れる単位の一種以上を含有するホモポリマーまたはコポ
リマーであるポリフェニレンエーテル樹脂 100〜60重量
%とポリスチレン系樹脂0〜40重量%からなるものであ
る。
【0007】
【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ独立に
水素、ハロゲン、炭化水素、ハロ炭化水素およびハロ炭
化水素オキシで構成される群の中から選択され、nはモ
ノマー単位の総数を表し、20以上の整数である。) ポリフェニレンエーテル樹脂はフェノール類を原料とし
て、米国特許第3306874 号、同第 3306875号、同第 325
7357号および同第 3257358号に記載の方法で製造でき
る。特に好ましいポリフェニレンエーテル樹脂はポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルで
ある。本発明において用いられるポリスチレン系樹脂と
しては、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、
スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体(ABS)、スチレン−メチルメタク
リレート共重合体、スチレン−マレイミド共重合体等が
あり、これらのポリスチレン系樹脂はポリフェニレンエ
ーテル樹脂 100〜60重量%に対し0〜40重量%、10〜40
重量%の範囲で混合されることが好ましい。
【0008】本発明で用いられるジカルボン酸エステル
系共重合体とは、ビニル系単量体と不飽和ジカルボン酸
エステルとを共重合成分としたものである。ジカルボン
酸エステル系共重合体を構成するビニル系単量体として
は、スチレン、α−メチルスチレン、オルトメチルスチ
レン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量体;
アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、アクリ
ルアミドおよびこれらの誘導体などを含むことができ、
またはこれらの二種以上の混合物として用いることもで
きる。好ましくは、スチレン、スチレン/アクリロニト
リルが挙げられる。もうひとつの構成成分である不飽和
ジカルボン酸エステルとは、不飽和ジカルボン酸とアル
コール類とからなるエステルである。不飽和ジカルボン
酸としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、クロロマレイン酸、イタコン酸、シス−4−シク
ロヘキセン−1,2−ジカルボン酸などが挙げられ、特
にα,β−不飽和ジカルボン酸、具体的にはマレイン酸
および無水マレイン酸が好適である。アルコール類とし
ては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピル
アルコール、ブチルアルコール、シクロヘキシルアルコ
ール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコールなど
が挙げられる。また、不飽和ジカルボン酸エステルのエ
ステル形態としては、ジエステルのものが特に好適であ
る。
【0009】ビニル系単量体と不飽和ジカルボン酸エス
テルとの構成比は、不飽和ジカルボン酸エステルを、10
〜80重量%の範囲、好ましくは20〜70重量%の範囲で含
むものである。10重量%未満では、不快臭および銀条の
改良効果が十分でなく、さらに熱変形温度と成形加工性
のバランスの改良効果も十分でない。
【0010】ジカルボン酸エステル系共重合体の分子量
は、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC)
で測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が60
000以下好ましくは30000 以下、5000以上の範囲のもの
である。重量平均分子量が 60000を越えると、熱変形温
度と成形加工性のバランスの改良効果が十分でない。本
発明のポリフェニレンエーテル樹脂組成物の好適な組成
条件は、(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂 100重量
部と(B)ビニル系単量体と不飽和ジカルボン酸エステ
ルとを共重合成分とした重量平均分子量が 60000以下で
あるジカルボン酸エステル系共重合体1〜40重量部、好
ましくは3〜30重量部が用いられる。ジカルボン酸エス
テル系共重合体1重量部未満では、成形加工性が悪く、
40重量部を越えると熱変形温度の低下が大きい。本発明
のポリフェニレンエーテル樹脂組成物の製造方法に関し
ては特に制限はなく、通常公知の方法を採用することが
できる。すなわち、(A)ポリフェニレンエーテル系樹
脂と(B)ジカルボン酸エステル系共重合体を高速攪拌
機などを用いて均一混合した後、十分な混練能力のある
一軸あるいは多軸の押出機で 250℃以上で溶融混練し、
ペレット状として、射出成形等に供される。
【0011】本発明の樹脂組成物に帯電防止性を付与さ
せる為に、必要に応じて(C)として導電性カーボン5
〜40重量部、好ましくは10〜30重量部が用いられる。5
重量部未満では帯電防止性が十分に付与できず、40重量
部を越えると成形加工性が悪い。導電性カーボンは、樹
脂中に充填することにより、高い導電性を付与し成形品
の表面抵抗を大幅に低下するものであり、アセチレンブ
ラック、ファーネスブラック等が好ましく用いられる。
ファーネスブラックとしては、具体的にケッチェンブラ
ックEC(オランダ.アクゾ社商品名)、コロンビアカ
ーボン975(アメリカ.コロンビアンカーボン社商品
名)等の市販品がある。本発明のポリフェニレンエーテ
ル樹脂組成物は、得られる成形物の耐衝撃性を付与させ
る為に、ABランダム型ブロック、A−B型ブロック、
A−B−A’型、あるいはA−B’−B”ブロック共重
合体エラストマーを添加しても良い、AおよびA’ブロ
ックは、ビニル系芳香族炭化水素重合体ブロックまたは
重合された共役ジエンブロックが水素添加されたものか
らなり、ビニル系芳香族炭化水素としては、スチレン、
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレ
ン、エチルビニルキシレン、ビニルナフタレンおよびそ
れらの混合物が挙げられる。AおよびA’は同一でも異
なっていてもよい。Bブロックは共役ジエン重合体から
なり、共役ジエンの例としては、1,3−ブタジエン、
イソブレンおよびそれらの混合物が挙げられる。水素添
加された共役ジエンは、好適に使用できる。A−B−
A’ブロック共重合体エラストマーの形態は、線状また
はラジアル状のブロック共重合体である。また本発明に
使用されるA−B−A’型ブロック共重合体エラストマ
ーは、商業的に入手可能であり、当業者に周知の方法で
製造し得る。
【0012】A−B’−B”型ブロック共重合体は、ビ
ニル芳香族化合物重合体ブロックA、ビニル芳香族化合
物と共役ジエンとのランダム共重合体ブロックB’、ビ
ニル芳香族化合物と共役ジエンのうち、ビニル芳香族化
合物が漸増すするテーバーブロックB”とからなり、こ
れらがブロック的に結合したA−B’−B”型ブロック
共重合体が水添されたものである。ビニル芳香族化合物
としては、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、
1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−
アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げら
れ、特にスチレン、α−メチルスチレンが好ましく用い
られる。また共役ジエンの例としては、1,3−ブタジ
エン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペ
ンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル
−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタ
ジエン、クロロプレンなどが挙げられ、1,3−ブタジ
エン、1,3−ペンタジエンが好ましく、より好ましく
は1,3−ブタジエンが用いられる。本発明のA−B−
C型ブロック共重合体エラストマーは、商業的に入手可
能であり、当業者に周知の方法で製造可能である。
【0013】上記したA−B−A’型またはA−B’−
B”型ブロック共重合体エラストマーの好ましい添加量
は、5〜40重量部、更に好ましくは5〜20重量部の範囲
である。本発明においては、目的に応じて各種エラスト
マー、顔料、染料、ガラス繊維、金属繊維、炭素繊維な
どの補強材、ダルク、炭酸カルシウムなどの充填材、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤な
どを添加することができる。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳し
く説明する。なお、実施例および比較例に記した樹脂組
成物および成形品の物性結果は、次の方法に従って実施
した。 (1)不快臭の判定 樹脂組成物を溶融混練して製造する際に、作業者が長時
間にわたって問題なく作業できる場合を○とし、数時間
なら作業できる場合を△、作業できない場合を×の3段
階にわけて評価した。 (2)メルトフローインデックス 成形加工性の評価として、樹脂組成物を溶融混練して得
られたペレットを用いて、メルトフローインデックスを
測定した。数値が高い程成形加工性が良く、低い程成形
加工性が悪い。条件はJIS K7210 に準拠した。
【0015】荷重:2.16kg、温度: 300℃ (3)加熱変形温度 樹脂組成物を溶融混練して得られたペレットを用いて、
射出成形法により、試験片を作成し、測定した。条件は
JIS K7207 に準拠した。 (4)銀条の観察 樹脂組成物を溶融混練して得られたペレットを用いて、
射出成形法により銀条を観察した。表1及び表2に示す
銀条の数は、ゲート径 0.7mmのピンホールゲートで60×
100mm の試験片を引出成形した場合の表面の銀条の数で
ある。また表3に示す銀条は、ゲート径 1.0mmのピンホ
ールゲートで60×100mm の試験片を引出成形した場合で
あり、銀条のない場合を合格とした。
【0016】実施例1〜3 ポリフェニレンエーテル樹脂系樹脂として、ポリフェニ
レンエーテル樹脂〔GEMポリマー(株)製〕、ジカル
ボン酸エステル系共重合体としてスチレン−ジブチルマ
レート共重合体(重量平均分子量20000 、ジブチルマレ
ート25重量%)を表1に示す割合でタンブラーを用いて
充分に混合した後、スクリュー径30mm、L/D=30の2
軸押出機にて溶融温度 280℃、スクリュー回転数100rpm
でペレット化し、(1)〜(4)の項目について物性評
価を行った。結果を表1に示す。
【0017】実施例4〜6 ポリフェニレンエーテル樹脂系樹脂として、ポリフェニ
レンエーテル樹脂〔GEMポリマー(株)製〕、スチレ
ン系樹脂としてハイインパクトポリスチレン樹脂、ジカ
ルボン酸エステル系共重合体としてスチレン−ジブチル
マレート共重合体(重量平均分子量 20000、ジブチルマ
レート25重量%)を表1に示す割合でタンブラーを用い
て充分に混合した後、スクリュー径30mm、L/D=30の
2軸押出機にて溶融温度 270℃、スクリュー回転数100r
pmでペレット化し、(1)〜(4)の物性評価を行っ
た。結果を表1に示す。
【0018】実施例7 実施例4において、ジカルボン酸エステル系共重合体と
してスチレン−ジメチルフマレート共重合体(重量平均
分子量8000、ジメチルフマレート50重量%)を表1に示
す割合で用いた以外は同様とした。
【0019】比較例1〜2 実施例1において、ポリフェニレンエーテル樹脂、ジカ
ルボン酸エステル系共重合体の配合量が本発明の樹脂組
成物とは異なる以外は同様とした。結果を表1に示す。
耐熱性と成形加工性のバランスに劣る。
【0020】比較例3 実施例2において、ジカルボン酸エステル系共重合体の
重量平均分子量が 70000のものを用いた以外は同様とし
た。結果を表1に示す。耐熱性と成形加工性のバランス
に劣る。
【0021】比較例4 実施例1において、ジカルボン酸エステル系共重合体を
構成するジブチルマレートが5重量%で重量平均分子量
20000 のものを用いた以外は同様とした。結果を表2に
示す。耐熱性と成形加工性のバランスに劣る。
【0022】比較例5 実施例2において、ジカルボン酸エステル系共重合体の
かわりに数平均分子量20000 のポリスチレンを用いた。
これは製造時に不快臭がひどく、成形品に多数の銀条が
見られた。結果を表2に示す。
【0023】実施例8〜9 ポリフェニレンエーテル系樹脂として、ポリフェニレン
エーテル樹脂〔GEMポリマー(株)製〕60重量%、ス
チレン系樹脂としてハイインパクトポリスチレン樹脂40
重量%、ジカルボン酸エステル系共重合体としてスチレ
ン−ジブチルマレート共重合体(重量平均分子量10000
、ジブチルマレート30重量%)および導電性カーボン
として、ケッチェンブラックECを表2に示す割合でタ
ンブラーを用いて充分に混合した後、スクリュー径30m
m、L/D=30の2軸押出機にて溶融温度 300℃、スク
リュー回転数100rpmでペレット化し、(1)〜(4)の
物性評価を行った。結果を表2に示す。
【0024】比較例6 実施例8において、ジカルボン酸エステル系共重合体の
かわりに数平均分子量10000 のポリスチレンを用いた以
外は同様とした。結果を表2に示す。これは製造時の不
快臭がひどく、成形品に多数の銀条が見られた。
【0025】比較例7 実施例8において、ジカルボン酸エステル系共重合体の
かわりに数平均分子量10000 のポリスチレンとα−メチ
ルスチレン共重合体を用いた以外は同様とした。結果を
表2に示す。これは製造時に不快臭がひどく、成形品に
多数の銀条か見られた。
【0026】実施例10〜12 ポリフェニレンエーテル樹脂〔GEMポリマー(株)
製〕、スチレン系樹脂としてハイインパクトポリスチレ
ン樹脂、ジカルボン酸エステル系共重合体としてスチレ
ン−ジブチルマレート共重合体、A−B−A’型ブロッ
ク共重合体エラストマーとしてスチレン−ブタジエン−
スチレン共重合体〔シェル化学(株)製、商品名クレイ
トンG-1650〕を表1及び表2に示す割合でタンブラーを
用いて充分に混合した後、スクリュー径30mm、L/D=
30の2軸押出機にて溶融温度 300℃、スクリュー回転数
100rpmでペレット化した。このペレットから試験片を射
出成形し、(1)〜(4)の物性評価を行った。結果を
表3に示す。
【0027】実施例13〜15 A−B’−B”型ブロック共重合体エラストマーとして
水添スチレン・ブタジエン・ラバー〔日本合成ゴム
(株)製、商品名ダイナロン 1910P〕を用いた以外は、
実施例1〜9と同様とした。結果を表3に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明のポリフェニレンエーテル樹脂組
成物は、機械的物性、耐熱性、成形性に優れるため、自
動車分野、家電分野、工業部品などに使用でき、その利
用価値は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:14 53:02) (72)発明者 中田 智之 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 瀧口 実 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂 100
    〜60重量%とスチレン系樹脂0〜40重量%からなる樹脂
    100重量部と(B)ビニル系単量体と不飽和ジカルボン
    酸エステルとを共重合成分とした重量平均分子量が 600
    00以下であるジカルボン酸エステル系共重合体1〜40重
    量部よりなるポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ジカルボン酸エステル系共重合体(B)
    における不飽和ジカルボン酸エステルの量が10〜80重量
    %の範囲である請求項1記載のポリフェニレンエーテル
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂 100
    〜60重量%とスチレン系樹脂0〜40重量%からなる樹脂
    100重量部と(B)ビニル系単量体と不飽和ジカルボン
    酸エステルとを共重合成分とした重量平均分子量が 600
    00以下であるジカルボン酸エステル系共重合体1〜40重
    量部(C)導電性カーボン5〜40重量部よりなるポリフ
    ェニレンエーテル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂 100
    〜60重量%とスチレン系樹脂0〜40重量%からなる樹脂
    100重量部と(B)ビニル系単量体と不飽和ジカルボン
    酸エステルとを共重合成分とした重量平均分子量が 600
    00以下で不飽和ジカルボン酸エステルの量が10〜80重量
    %の範囲であるジカルボン酸エステル系共重合体1〜40
    重量部(C)導電性カーボン5〜40重量部よりなるポリ
    フェニレンエーテル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂 100
    〜60重量%とスチレン系樹脂0〜40重量%からなる樹脂
    100重量部と(B)ビニル系単量体と不飽和ジカルボン
    酸エステルとを共重合成分とした重量平均分子量が 600
    00以下であるジカルボン酸エステル系共重合体1〜40重
    量部(C)A−B−A’型ブロック共重合体エラストマ
    ー(ここで、AおよびA’は重合されたビニル系芳香族
    炭化水素ブロック、Bは重合された共役ジエンブロック
    または重合された共役ジエンブロックが水素添加された
    もの)5〜40重量部よりなるポリフェニレンエーテル樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)ポリフェニレンエーテル樹脂 100
    〜60重量%とスチレン系樹脂0〜40重量%からなる樹脂
    100重量部と(B)ビニル系単量体と不飽和ジカルボン
    酸エステルとを共重合成分とした重量平均分子量が 600
    00以下であるジカルボン酸エステル系共重合体1〜40重
    量部(C)成分A−B’−B”型ブロック共重合体エラ
    ストマー(Aは重合されたビニル系芳香族炭化水素ブロ
    ック、B’はビニル芳香族化合物と共役ジエンとのラン
    ダム共重合体ブロック、B”はビニル芳香族化合物と共
    役ジエンのうちビニル芳香族化合物が漸増するテーパー
    ブロックであり、これらがブロック的に結合したA−
    B’−B”型ブロック共重合体が水素添加されたもの)
    5〜40重量部よりなるポリフェニレンエーテル樹脂組成
    物。
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