JPH06226092A - 合成吸着剤の回生方法 - Google Patents

合成吸着剤の回生方法

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JPH06226092A
JPH06226092A JP2147693A JP2147693A JPH06226092A JP H06226092 A JPH06226092 A JP H06226092A JP 2147693 A JP2147693 A JP 2147693A JP 2147693 A JP2147693 A JP 2147693A JP H06226092 A JPH06226092 A JP H06226092A
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JP
Japan
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synthetic adsorbent
water
adsorbent
org
treatment
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Application number
JP2147693A
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English (en)
Inventor
Kiyoto Ando
清人 安藤
Koji Nakano
浩次 中野
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機物質の吸着分離に使用した多孔性吸着剤
を水湿潤状態で冷却して細孔内の水を凍結させ、ついで
解凍した後洗浄処理することよりなる合成吸着剤の回生
方法。 【効果】 本発明方法によれば合成吸着剤の汚染源とな
る有機物質を合成吸着剤自体を損うことなく効率的に除
去することが出来、且つ回生のための薬剤を使用する必
要がないので、工業的方法として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成吸着剤の回生方法
に関するものであり、詳しくは有機物質の吸着分離に使
用し、性能の低下した多孔性合成吸着剤を効率的に回生
する方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】合成吸着剤は、高い比表面積とコントロー
ルされた細孔を有する有機ポリマー系の吸着剤であり、
その種々の有機物質に対する吸着性能を利用して濃縮・
回収・精製等の用途に広く利用されている。特に微生物
による発酵液からアミノ酸、医薬品などの有効成分を吸
着精製する用途に用いられており、代表的な例としてセ
フアロスポリンなどの抗生物質をその発酵液から吸着精
製する用途が挙げられる。その他にも染料廃水からの色
素の吸着、水中のフミン物質の除去等、様々な用途にも
使用されている。
【0003】吸着精製に使用した合成吸着剤は、アルカ
リ溶液やアルコール等の有機溶媒と接触させ合成吸着剤
から吸着成分を溶離し回収されている。吸着物質を溶離
回収した後の合成吸着剤は再利用されるが、一般に繰返
し使用すると次第に吸着性能が低下することが知られて
いる。その主な原因として、合成吸着剤から溶離されな
い有機物質によって汚染されることが挙げられるが特
に、発酵液のような水溶性タンパク質を多く含む溶液か
らの有効成分の分離に使用された合成吸着剤ではタンパ
ク質が不可逆的に合成吸着剤に吸着して吸着剤を汚染
し、吸着性能を低下させることが多い。
【0004】吸着性能の低下した合成吸着剤の回生方法
としては、一般的に有機溶媒で処理し汚染物を溶解除去
する回生法、アルカリ水溶液での加水分解による回生
法、有機溶媒とアルカリを併用して加水分解と溶解除去
を同時に行う回生法、更には、次亜塩素酸などの酸化剤
により汚染有機物を分解除去する回生法が知られ、実用
に供されているものもある。
【0005】しかしながら、これらの回生方法では十分
な回生効果が得られなかったり、合成吸着剤それ自体の
表面が親水性となり吸着性能が低下するなどの問題があ
る。例えば、有機溶媒による汚染物の溶離や、アルカリ
での加水分解による回生方法では、ほとんどの場合除去
効果が十分達成されない。また、酸化剤により有機物を
分解して回生する場合には、汚染有機物の分解は効果的
に達成されるが合成吸着剤それ自体の酸化反応も同時に
起るため合成吸着剤表面が親水性となり吸着性能が低下
することがあるので満足出来る回生法とは言えない。こ
のように、現在知られている回生方法は、いずれも十分
な効果が達せられず満足することは出来ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機物で汚
染された合成吸着剤から合成吸着剤表面を疎水性に保ち
ながら吸着している有機物質を効率的に除去する回生法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機物質の吸
着分離に使用した多孔性合成吸着剤を水湿潤状態で冷却
して細孔内の水を凍結させ、ついで解凍した後洗浄処理
することよりなる合成吸着剤の回生方法を要旨とする。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0008】多孔性合成吸着剤は、有機物質に対する吸
着性能がすぐれており、医薬品、食品、試薬等の製造分
野をはじめ非常に多くの分野で使用されているが、本願
発明はこのような分野で有機物質の分離に使用された合
成吸着剤に適用される。通常、合成吸着剤の汚染を生起
する有機物質は、その用途に応じて様々の物があり、し
かもその分析が非常に難かしいため、明確に特定出来な
いことが多いが、例えば発酵液に含まれる蛋白質や地下
水に含まれるフミン質類などが具体的に挙げられる。本
発明の回生方法は、これらの物質のうち、特にタンパク
質類のような水溶性の高分子化合物に対して有効であ
る。
【0009】有機物質で汚染された合成吸着剤は、まず
水湿潤状態で冷却して合成吸着剤の細孔内に存在する水
を凍結することが必要である。凍結に供する水湿潤状態
の合成吸着剤としては、有機物質の吸着分離に使用した
後の吸着剤が水湿潤状態であればそのままで凍結処理に
供することが可能である。しかし、使用状況によって
は、一部乾燥していることもあり、そのような際には溶
媒で細孔内のガスを置換し、ついで水と置換することに
より水湿潤状態となした後、凍結処理に供すれば良い。
【0010】凍結処理は、通常0℃以下に冷却すること
により行われるが、合成吸着剤の細孔内の水を凍結させ
ることができる条件を満たせればいかなる方法でも良
く、一般的な冷却方法から適宜選ばれる。例えば、冷凍
庫での凍結や、冷却装置を装着した容器内での凍結など
が挙げられる。本発明においては、細孔内の水が完全に
凍結されることが必要であるので、冷却温度及び冷却時
間は、そのような要件を満足するように適宜決めればよ
い。
【0011】凍結処理した合成吸着剤は、次いで解凍処
理に付されるが、解凍は合成吸着剤の細孔内の凍結した
水を解凍する条件を満たせば、一般的ないずれの方法も
採用可能であり、例えば常温での自然解凍や加温による
解凍などが挙げられる。以上の凍結・解凍の処理工程
は、繰り返し行うことにより、有機物質をさらに効果的
に除去することが可能である。好ましくは、凍結・解凍
の処理工程を2回以上、好ましくは2〜5回繰り返すこ
とが望ましい。この場合、解凍後の合成吸着剤は洗浄し
た方が望ましいが、必ずしも洗浄することなく、次の凍
結処理を行ってもよい。
【0012】凍結・解凍処理を行った合成吸着剤中に
は、引き剥された有機物質が存在しているため、引き続
いて水あるいは有機溶媒で洗浄する。ここで使用される
有機溶媒には、メチルアルコール、エチルアルコール、
アセトンなどの極性の高い溶媒が適している。有機溶媒
で洗浄した合成吸着剤は、さらに水洗してから再び使用
に供せられる。
【0013】本発明の凍結・解凍処理によって効果的に
合成吸着剤の回生が行われる機構は必ずしも明らかでは
ないが、本発明により、凍結・解凍処理を施すことによ
り、不可逆的に合成吸着剤に吸着している有機物質を凍
結する水中に閉じ込め、かつ凍結時の水の体積膨張によ
り合成吸着剤表面で氷が移動する力を利用して物理的な
力で引き剥すことによるものと推定される。そして、凍
結・解凍の操作を繰返すことで、有機物質を引き剥す効
果をさらに高めることが可能であり、より回生効果が高
められる。
【0014】合成吸着剤としては、通常、比表面積が3
00〜1000m2 /gで細孔容積が0.3〜2.0m
l/gである多孔性ポリマーであり、これらの具体例と
しては、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体であるダ
イヤイオン(三菱化成(株)登録商標)HP10,HP
20,HP30,HP40,HP50,HP21やセパ
ビーズ(三菱化成(株)登録商標)SP206,SP2
07、アンバーライトXAD−4,XAD−16,XT
1180 デュオライト S362などや、アクリル酸
エステル系重合体のダイヤイオン HP1MG,HP2
MG アンバーライト XAD−7などが挙げられる。
【0015】
【発明の効果】本発明の合成吸着剤の回生方法は、化学
的な処理ではなく物理的な処理を行うため、合成吸着剤
に対して化学的変化を生じる事なく、不可逆的に吸着さ
れている有機物質を効率的に除去する点で有利である。
しかも、本発明の合成吸着剤の回生方法では、回生の際
に薬剤を使用しないために、回生に使用した薬剤を廃棄
処理する操作も不要であり、工業的に極めて有用であ
る。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り実施例の
内容に限定されるものではない。合成吸着剤の回生効果
の評価は、吸着性能と良い相関が認められている比表面
積での評価が一般的であるので、本発明の回生効果の評
価も未使用吸着剤、使用後の回生前の吸着剤、回生後の
吸着剤の夫々の比表面積を比較して回生効果を判断し
た。
【0017】また、比表面積は次のようにして測定し
た。 比表面積の測定方法 比表面積を測定する合成吸着剤は、遠心分離して付着水
分を除いた後、真空乾燥機で圧力1mmHg、温度50
℃の条件で8時間乾燥した。乾燥した合成吸着剤は、マ
イクロメリテイック社製窒素吸着型BET法比表面積測
定装置フローソーブ2300にて、比表面積を測定し
た。
【0018】実施例1 発酵液からセフアロスポリンを吸着する用途に使用し
て、有機物汚染により吸着性能の低下した合成吸着剤
(三菱化成製、商品名ダイヤイオンHP20〔比表面積
605m2 /gだったものが382m2 /gに低下した
もの〕を、水湿潤状態で10g計量し、200mlのナ
ス型フラスコに入れ、この中に水20mlを加えた。こ
のナス型フラスコを、ドライアイスを入れたメチルアル
コール液中に30分浸し、フラスコ内部の水を凍結し
た。その後、このナス型フラスコを、水浴中に1時間浸
し解凍した。フラスコの内容物を、500mlのビーカ
ーに移し、300mlの水で3回洗浄した。このように
して回生された合成吸着剤の比表面積を測定したところ
表−1に示す結果を得た。
【0019】実施例2 実施例1の回生方法において、凍結と解凍の工程を2回
行った以外は、実施例1と全く同様の操作を行なった。
回生された合成吸着剤の、比表面積測定を行なったとこ
ろ、表−1に示す結果となった。
【0020】実施例3 実施例1の回生方法において、凍結と解凍の工程を3回
行った以外は、実施例1と全く同様の操作を行った。回
生された合成吸着剤の、比表面積測定を行なったとこ
ろ、表−1に示す結果となった。
【0021】比較例1 実施例1の回生方法において、合成吸着剤を水80ml
とメチルアルコール120mlの混合液で3回洗浄を行
った場合の比表面積を測定したところ、表−1に示す結
果であった。
【0022】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機物質の吸着分離に使用した多孔性合
    成吸着剤を水湿潤状態で冷却して細孔内の水を凍結さ
    せ、ついで解凍した後洗浄処理することを特徴とする合
    成吸着剤の回生方法。
JP2147693A 1993-02-09 1993-02-09 合成吸着剤の回生方法 Pending JPH06226092A (ja)

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JPH06226092A true JPH06226092A (ja) 1994-08-16

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015029539A1 (ja) * 2013-08-30 2015-03-05 株式会社ツムラ 微生物検出方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015029539A1 (ja) * 2013-08-30 2015-03-05 株式会社ツムラ 微生物検出方法
JP2015047106A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 株式会社ツムラ 微生物検出方法
US10059976B2 (en) 2013-08-30 2018-08-28 Tsumura & Co. Microorganism detection method

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