JPH06225934A - 液体分離装置 - Google Patents

液体分離装置

Info

Publication number
JPH06225934A
JPH06225934A JP5016648A JP1664893A JPH06225934A JP H06225934 A JPH06225934 A JP H06225934A JP 5016648 A JP5016648 A JP 5016648A JP 1664893 A JP1664893 A JP 1664893A JP H06225934 A JPH06225934 A JP H06225934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outlet
layer
bag
intermediate layer
parent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5016648A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3167478B2 (ja
Inventor
Tadashi Misumi
匡史 三角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP01664893A priority Critical patent/JP3167478B2/ja
Publication of JPH06225934A publication Critical patent/JPH06225934A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3167478B2 publication Critical patent/JP3167478B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、血液バッグの中間層などを親容器
内の所定の範囲内に位置させ、多少の位置変動があって
も問題なく所望の層の流体を簡単に取り出すことがで
き、しかも上方のみの液体の取り出しが可能となる制御
性のよい、チューブの取扱いも簡単な液体分離装置を提
供することを目的とする。 【構成】 ポート(P) 間から下方に向かって伸延され親
容器(B1)の途中に末端を有する仕切壁(d) が形成された
親容器(B1)を使用し、この仕切壁(d) により形成された
通路(D) の入口を開閉クランプ手段(30)により開閉制御
しつつ、加圧手段(13)により親容器(B1)を加圧するよう
にしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液バッグ等のように
複数の層状に分離された液体が封止された柔軟性のある
容器から各層の液体を取り出す液体分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、全血輸血に代わって、血液中
の必要な成分のみを患者等に輸血する成分輸血が行われ
たり、また、血漿製剤作成のために血液中から血漿のみ
の採取も行われている。このような成分輸血や血漿製剤
用の血液を得るためには、従来から柔軟性のある、いわ
ゆるマルチバッグと称される血液バッグが使用されてい
る。この血液バッグは、供血者から採取した血液を入れ
る血液採取用バッグ(いわゆる親バッグ)と、この親バ
ッグに流体取出チューブ(以下単にチューブ)を介して
連通された1個あるいは複数個の分離バッグ(いわゆる
子バッグ)とから構成され、遠心分離された親バッグ中
の血液成分を各成分毎に取り出して子バッグに取り込ん
でいる。
【0003】血液採取用バッグを遠心分離機に掛ける
と、血液は血漿層、赤血球層及び中間層(血小板や白血
球あるいは脂肪、さらには雑菌等が含まれる軟膜層であ
り、いわゆるバフィーコート層と称されている)の各成
分毎に分離されるが、分離された成分を後に利用するた
めには、各成分が相互に混入しないように血液採取用バ
ッグから各分離バッグに分別採取する必要がある。この
ような分別採取を行うには、血液バッグの他に液体分離
装置も必要とされるが、この血液バッグとしては、図6
〜10に示すものがある。
【0004】図6に示す血液バッグ100Aでは、採血
された血液を収容する親バッグ101の上部にチューブ
が取り付けられている。このチューブには2つのT字形
分岐管を介してチューブt1 〜t3 が接続され、各チュ
ーブt1 〜t3 の先端には赤血球保存液が収容された子
バッグ102a と、空の2つの子バッグ102b ,10
2c とが接続されている。この親バッグ101から各成
分を分離するには、まず、遠心分離により前記血漿層S
1 、赤血球層S2 及び中間層S3 の3つの層に分離され
た血液を収容する親バッグ101の腹面を加圧するなど
して、上方層S1 を形成する血漿成分をチューブt2 を
介して子バッグ102b に移送する。そして血漿成分の
移送が終了すると、親バッグ101内に少量残った血漿
成分と、中間層つまりバフィーコート層の成分と、下方
層の赤血球成分の一部を、チューブt3 を介して子バッ
グ102c に移送する。このようにして親バッグ101
内から中間層を取り除くと、次に子バッグ102a 内に
収容されている赤血球保存液をチューブt1 を介して親
バッグ101内に移送する。このようにして血液の成分
を分離する血液バッグ100Aでは、親バッグ101の
一方の方向(この例では上方)から成分を採集できるの
で実用的である。
【0005】図7に示すものは、血液採取用バッグ10
0Bの上下にチューブt1,t2 を設けたもので、遠心分
離することにより前記3つの層に分離された親バッグ1
01を液体分離装置に取り付け、前述のものと同様に加
圧することにより上方のチューブt1 からは血漿層S1
を、下方のチューブt2 からは赤血球層S2 を子バック
102に取り出し、中間層S3 を親バッグ101内に残
すようにしたものである(特公昭63−20,144号
公報参照)。この血液採取用バッグ100Bは、遠心分
離された状態から上下にそれぞれ所望の成分を取り出す
ので、中間層を効率良く血液中から分別採取できる。な
お、図中の符号「103」は採血針である。
【0006】図8に示すバッグ100Cは、親バッグ1
01の表裏両面を熱融着などすることによりバッグの底
部まで伸びる仕切壁104を形成し、これにより上方取
り出し用の通路105をバッグ内に独立に形成したもの
である。そして、遠心分離された親バッグ101を液体
分離装置に取り付け、加圧することにより第1のチュー
ブt1 からは血漿層S1 を、第2のチューブt2 からは
赤血球層S2 を取り出し、中間層S3 を親バッグ101
内に残すようにしたものである(ヨーロッパ特許公開第
0484751A1号公報参照)。この血液バッグは、
上方から各成分を取り出すことができるので実用的であ
る。
【0007】一方、このような血液バッグを用いて液体
分離装置には、従来から遠心分離された血液バッグを加
圧する方式により、図9に示すような、下部圧偏方式
(例えば、特公昭55−17,585号公報等参照)
と、図10に示すような、平行加圧方式(例えば、特開
昭55−155,652号公報等参照)がある。前者
は、分離スタンド106に設けられたフックに親バッグ
101を吊り、下端が回動可能に支持された加圧プレー
ト107によりバッグの腹面を加圧する方法であり、後
者は分離スタンド106に平行に加圧プレート108を
設け、この平行な状態でバッグの腹面を加圧する方法で
ある。これらには、自動加圧あるいは手動加圧のものが
あるが、最近多用されている自動加圧のものでは、いず
れの方式も中間層の位置を界面センサー(図示せず)に
より検知しつつ加圧プレート107又は108により親
バッグを加圧する方法が採られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6に示す
バッグ100Aのように、中間層S3 を子バッグ102
cに取り出すものは、親バッグ10の内壁に中間層S3
が残りやすく、また、中間層S3 を取り出すタイミング
が難しく、制御性に問題があり、図7に示すバッグ10
0Bのようにバッグの上下にチューブt1,t2 が設けら
れたものは、成分取り出しポートが上下となるので、液
体分離装置にバッグを取り付けた時にチューブの取扱い
が不便となる。
【0009】また、図8に示すバッグ100Cのように
バッグの底部まで伸びる仕切壁104を形成したもので
は、遠心分離した場合に通路内まで中間層が入り込むこ
とがあり、成分血液を分別し採り出す場合に通路105
中にある僅かな中間層も含めて一緒に取り込む虞があ
る。
【0010】一方、液体分離装置においては、加圧プレ
ート107の下端を回動可能に支持した下部圧偏方式
は、加圧時に中間層S3 の位置を検知しようとすれば、
断面の大きな部分で検知することになるので、僅かな検
出位置の誤差が血液成分の分別精度に大きく影響し、分
別精度が低下する虞がある。また、前記平行加圧方式
は、加圧プレート108を平行に作動させバッグを加圧
する場合の制御が困難で複雑になるという欠点がある。
【0011】この点を改良したものとして、上部圧偏方
式が提案されている(特開平2−98,362号公報参
照)。この上部圧偏方式は、加圧プレートの支点が上方
となるので、上方取り出しとすれば取り出す部分の断面
積が小さく中間層S3 の検出位置の誤差も少ないという
利点があるが、常に変動する中間層S3 の位置を追跡検
知しなければならないので、装置全体の制御構成が複雑
となり、コストの高いものとなっている。
【0012】本発明は、上述した従来技術に伴う課題を
解決するためになされたもので、前記中間層のような所
定層を親容器内の所定の範囲内に位置させ、この所定層
が多少の位置変動しても問題なく所望の層の流体を簡単
に取り出すことができ、しかも上向のみからの液体の取
り出しが可能となる制御性のよい、チューブの取扱いも
簡単な液体分離装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成する本
発明は、内部に上方層、中間層、下方層の少なくとも3
つの層に分画された成分が収納され、上方層または下方
層の一方の側に第1の出口及び第2の出口を備え、第1
の出口及び第2の出口の間の位置から他端の所定距離手
前まで延設された仕切壁を有する柔軟性のある親容器を
保持する容器保持部と、該容器保持部に保持された親容
器の対向する2つの面のうちの1つの面を支持する支持
部材及び他方の面を押圧する押圧部材とからなる容器押
圧部とを有する液体分離装置であって、該仕切壁により
形成された流路を開閉し、該押圧部材に隣接する開閉ク
ランプ手段とからなり、該上方層が第1の出口及び第2
の出口側にあり、且つ中間層が仕切壁端部よりも下方に
位置している場合には、前記開閉クランプ手段により、
該流路を閉じた後、前記押圧部材により親容器を押圧し
て上方層を第1の出口から導き出して中間層を仕切壁端
部上部に位置するようにした後、前記開閉クランプ手段
により流路を開き、中間層の位置を保持しながら、押圧
部材により再度親容器を押圧することにより、流路を通
じて下方層を第2の出口に導くとともに、上方層を第1
の出口に導き、また、上方層が第1の出口及び第2の出
口側にあり、且つ中間層が仕切壁端部よりも上方に位置
している場合には、該開閉クランプ手段により流路を開
き、該流路を通じて下方層を第2の出口に導くとともに
上方層を第1の出口に導き、さらに、下方層が第1の出
口及び第2の出口側にあり、かつ中間層が仕切壁端部よ
りも上方に位置している場合には、開閉クランプ手段に
より流路を閉じた後、前記押圧部材により親容器を押圧
して下方層を第1の出口から導き出して中間層を仕切壁
端部下部に位置するようにした後、開閉クランプ手段に
より流路を開き、中間層の位置を保持しながら押圧部材
により再度親容器を押圧することにより、流路を通じて
上方層を第2の出口に導くとともに、下方層を第1の出
口に導き、また、該下方層が第1の出口及び第2の出口
側にあり、且つ中間層が仕切壁端部よりも下方に位置し
ている場合には、開閉クランプ手段により流路を開き、
該流路を通じて上方層を第2の出口に導くとともに下方
層を第1の出口に導くことを特徴とする液体分離装置で
ある。さらに、本発明は、親容器の重量を常に測定する
重量測定部を備えている。
【0014】
【作用】本発明によれば、ポート間から下方に向かって
伸延され親容器の途中に末端を有する仕切壁が形成され
た親容器を使用し、この仕切壁により形成された通路を
開閉クランプ手段により閉塞した状態で、加圧手段によ
り親容器を加圧すると、所定のポートから最上層の液体
が流出される。この結果、中間層のような所定層も上昇
することになるが、この所定層が仕切壁の末端を越えて
上昇したとき、開閉クランプ手段を開放するとともに加
圧手段により親容器を加圧すると、所定層の下方にある
次位層の液体が通路を通って流出する。この次位層の液
体の流出により前記所定層の位置が下降するが、仕切壁
の末端位置を越えて下降しなければ、所定層のものが通
路を通って流出することはない。したがって、所定層の
位置管理は仕切壁が形成されている範囲という比較的幅
広い範囲となり、所望の液体を所望のポートから流出さ
せることが簡単になり、複数層に分離された液体を個別
に取り出す場合の分離精度が向上する。また、親容器の
上端に複数本の流体取出チューブが設けられているの
で、流体の成分を一方向から取り出すことができ、制御
性のよい液体分離装置となり、複数本ある流体取出チュ
ーブの取扱いも簡単になる。さらに、親容器の重量を常
に測定する重量測定部を備えることにより、押圧部材が
親容器内の残り重量が所定重量に達すると停止し、第1
及び第2の出口はクランプ部材によってクランプされ
る。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は本発明の一実施例に係る液体分離装置の
概略斜視図、図2は図1の2−2線に沿う概略断面図、
図3は本発明の要部を示す概略斜視図、図4は血液バッ
グの一例を示す概略平面図である。
【0016】図1において、液体分離装置10は、遠心
分離された血液採取用バッグB1 (以下、単に親バッグ
という)から成分血液毎に取り出すものであり、親バッ
グB1 を保持する容器保持部11と、チューブtを選択
的にクランプするクランプ部材12と、この容器保持部
11に保持された親バッグB1 を加圧する加圧手段13
と、親バッグB1 に形成された通路D(図4参照)を開
閉する開閉クランプ手段30と、前記クランプ部材1
2、加圧手段13及び開閉クランプ手段30等を制御す
る制御部Cとを有している。
【0017】まず、血液バッグについて説明する。図4
に示すように、親バッグBは、柔軟性のある合成樹脂よ
りなり、供血者から採取した血液を入れる血液採取用バ
ッグ、いわゆる親バッグB1 と、この親バッグB1 にチ
ューブt1,t2 を介して連通された複数個の分離バッ
グ、いわゆる子バッグB2a, B2bとから構成されてい
る。 親バッグB1 の内部には、上方から血漿層S1 、
中間層S3 及び赤血球層S2 の順で3つの層に分離され
た液体が封入され、上部には複数のポートP及び容器保
持部11に掛けるための通孔17が開設されている。
【0018】また、親バッグB1 にチューブt1,t2 を
介して連通されている空の子バッグB2aには、血漿層S
1 が取り出され、赤血球保存入りの子バッグB2bには赤
血球層S2 が取り出されるように構成されている。
【0019】特に、本実施例の親バッグB1 は、上部に
設けられたポートPの間から下方に向かって仕切壁dが
伸延されており、この仕切壁dの末端は親容器B1 の途
中、好ましくは親バッグB1 のほぼ中間位置とされてい
る。この仕切壁dの形成によりに親バッグB1 内には通
路Dが形成される。
【0020】次に、加圧手段13は、図1,2に示すよ
うに、本体ケース14の前部に内装されたハウジング1
5内に設けられ、このハウジング15の前面壁15aに
は、一対の容器保持部11が突設され、この容器保持部
11に親バッグB1 の通孔17が掛けられ、親バッグB
1 が吊持されるようになっている。
【0021】加圧手段13のハウジング15は、後述の
アルミブロック45に取り付けられ、ハウジング15の
内部には、容器保持部11に吊持された親バッグB1 の
腹面側と背面側から加圧する容器加圧部18が設けられ
ている。この容器加圧部18は、親バッグB1 の腹面側
に当接し加圧時には静止状態とされる第1加圧プレート
19と、親バッグB1 の背面側に当接する第2加圧プレ
ート20と、この第2加圧プレート20が親バッグB1
を押圧する方向、つまり第1加圧プレート19側に向か
うように加圧するばね部材21とを有している。
【0022】本実施例では、第1加圧プレート19は、
ハウジング15の前面部分を開閉する扉体により構成さ
れている。なお、この扉体は、内部の親バッグB1 の状
態が目視できるように、例えば、アクリル樹脂等のよう
な透明体により構成することが好ましい。
【0023】一方、第2加圧プレート20は、リンク機
構22が連結されている。このリンク機構22は、第2
加圧プレート20の背面側にピン23により回動可能に
連結された第1リンク24と、この第1リンク24の後
端に一端が取り付けられ、他端がハウジング15に取り
付けられた支持軸25に回動可能に支持された第2リン
ク26とから構成されている。そして、第1リンク24
の反加圧プレート側の端部には、前記ばね部材21の一
端が取り付けられ、このばね部材21の他端は、前記ハ
ウジング15の前面壁15a近傍に支持されている。し
たがって、ばね部材21の弾撥力は、当初強力に親バッ
グB1 を加圧するが、親バッグB1 が萎むにしたがって
その弾撥力は低下する。この結果、親バッグB1 から子
バッグB2,B2 への分別が終りに近づく程、ばね部材2
1の弾撥力は低下することになり、親バッグB1 から子
バッグB2a, B2bへの成分血液の流入が慎重に行われる
ことになり、中間層S3 を親バッグB1 内に残す場合に
利便性のあるものとなっている。
【0024】この加圧手段13の近傍には、図3に詳示
する開閉クランプ手段30が設けられている。この開閉
クランプ手段30は、先き細り状とされた先端ブロック
31と、この先端ブロック31を親バッグB1 に向かっ
て前進後退させる駆動手段32とを有し、先端ブロック
31と前記扉体である第1加圧プレート19との間で親
バッグB1 の通路Dを挟圧し、通路Dを開閉するもので
ある。ここに、駆動手段32としては、ソレノイドが好
ましいが、場合によってはモータ、エアーシリンダある
いは油圧シリンダ等種々のものを使用することもでき
る。
【0025】この開閉クランプ手段30は、中間層S3
が通路Dを通って流出しないようにするためのもので、
この開閉は、前記加圧手段13が親容器B1 を加圧し、
中間層S3 が仕切壁dの末端を越えた上方位置にあると
き開放するように制御部Cにより制御されるようになっ
ている。
【0026】また、前記本体ケースの上部には、図1,
4に示すように、親バッグB1 の上端から伸延された2
本のチューブt1 ,t2 内を流通する成分血液の流れを
個々独立に遮断−解放制御する前記クランプ部材12が
設けられている。このクランプ部材12は、血漿成分が
内部を流れるチューブt1 を開放−遮断する第1クラン
プ部材40aと、赤血球成分が内部を流れるチューブt
2 を開放−遮断する第2クランプ部材40bと、これら
クランプ部材40a,40bを作動するソレノイド41
a,41bとを有しており、遠心分離された血液の中間
層S3 の位置と、親バッグB1 の重量と、加圧時間とに
応じて発せられる制御部Cからの信号により遮断−解放
制御されるようになっている。そして、このチューブt
1,t2 を通って流出された成分血液は、前記本体ケース
14の上部に形成されたトレー42内に設置された子バ
ックB2a, B2b内に蓄えられる。このトレー42は、上
蓋43により閉塞され、周囲のパッキン44により密封
シールされ、ポンプ45及び導菅46により内部が減圧
されている。これは、親バックB1 から子バッグB2 に
成分血液が流入しやすくするためである。
【0027】中間層S3 の位置は、前記第2加圧プレー
ト20に設けられた界面検知部材50により検知され
る。この界面検知部材50は、一般的にはフォトセンサ
ーが使用され、前述した3つのそれぞれの層の光吸収率
の差により界面を検出するものであり、界面検知部材5
0からの信号は、制御部Cに入力される。
【0028】親バッグB1 の重量は、図2に示すよう
に、重量測定部Gにより測定される。この重量測定部G
は、前記加圧手段13が取り付けられたアルミブロック
51に取り付けたもので、親バッグB1 の重量は、加圧
手段13の総重量からハウジング15及び第1、第2加
圧プレート19,20等の風袋を差し引くことにより算
出されるようになっている。つまり、加圧手段13の総
重量は、加圧手段13の重量により生じるアルミブロッ
ク51の歪量を、このアルミブロック51の側面に取り
付けられた重量センサー52である歪みゲージにより検
知するようになっており、この総重量から加圧手段13
における、例えばハウジング15などの既知の重量を差
し引くことにより親バッグB1 のみの重量を知ることが
できる。
【0029】なお、図中、符号「53」は秤ストッパで
ある。
【0030】前記加圧時間は、本体ケース14の前面に
設けられたコントロールパネル54に設けられたタイマ
ー55により検知され、このタイマー55からの信号
も、制御部Cに入力される。
【0031】次に実施例の作用を説明する。まず、加圧
手段13のハウジング15内に親バッグB1 の通孔17
をフック11に掛け、トレー42内に子バックB2a, B
2bを設置した後に上蓋47を閉鎖し、2本のチューブt
1 ,t2 をクランプ部材12間にセットする。ここで
は、クランプ部材は「開」状態であり、また親バッグB
1 は、既に遠心分離機により遠心分離された状態であ
り、内部の血液は、3つの層に分離されている。
【0032】そして、制御部Cの開始スイッチ(図示せ
ず)をオンすると、真空ポンプ45が作動し、トレー4
2内の圧力も減圧状態となり、両クランプ部材40a,
40bがソレノイド41a,41bにより「閉」状態と
なる。これによりトレー42内を減圧状態としても親バ
ッグB1 から成分血液が流出することはない。また、親
バッグB1 の重量が重量センサー52により検知され、
重量値が制御部Cに入力される。この重量が所定重量で
あれば、正常な血液とされる。そして、扉体である第1
加圧プレート19を閉めることにより加圧が開始される
が、両クランプ部材40a,40bは「閉」状態である
ため、親バッグB1 の中間層S3 の初期位置が界面検知
部材50により正確に検知できる。ここに、親バッグB
1 の加圧は、ばね部材31の弾撥力により第2加圧プレ
ート20が第1加圧プレート19側に付勢されることに
より行われるが、このばね部材21は、第2加圧プレー
ト20が親バッグB1 を加圧する方向に弾撥力が作用す
るようにセットされているので、加圧当所の力は強力で
も、内部の成分血液の流出にともなって、その力は低減
し、中間層S3 の急激な流出を防止することになる。ま
た、親バッグB1 は、腹面側と背面側から第1加圧プレ
ート19と第2加圧プレート20との間で挟圧される
が、この挟圧状態は扉体が透明体により構成されている
ので、作業者は目視でき、利便性のあるものとなる。
【0033】(A) 界面検知部材50により検知した
中間層S3 の初期位置が、仕切壁dの下端より下方に位
置している場合について、この場合に、例えば、両クラ
ンプ部材40a,40bを「開」とすれば、上方の血漿
層S1 をポートPから流出するときに、中間層S3 が通
路Dの入口から通路D内には入り込んでくる虞れがあ
る。したがって、この場合には直ちに開閉クランプ手段
30を動作し、通路Dの入口を閉塞し、クランプ部材4
0aを「開」とし、血漿層S1 のみを子バッグB2aに取
り出す。
【0034】この血漿層S1 の流出に伴い、血漿層S1
の下位にある中間層S3 の位置が次第に上昇してくる。
中間層S3 の位置が仕切壁dの下端より上方であって、
かつ上限位置L1 (図4参照)、例えばポートPの近傍
の位置、にまで達したことを界面検知部材50が検知す
ると、ポートPから中間層S3 が流出する虞れがあるの
で、血漿層S1 が流れているチューブt1 のクランプ部
材40aを「閉」にする。しかし、開閉クランプ手段3
0は、「開」のままでよい。この結果、血漿層S1 の流
出は停止するものの、下方の赤血球層S2 は通路Dから
流出し、成分血液の分離を停止することなく行うことが
できる。開閉クランプ手段30が「開」状態でも、中間
層S3 は仕切壁dに仕切られ通路Dから流出することは
ない。
【0035】これにより血漿層S1 の流れが停止され、
下方の赤血球層S2 の流出により中間層S3 の位置が下
降してくる。中間層S3 の位置が仕切壁dの下端より僅
かに上方である下限位置L2 (図4参照)に達したこと
を界面検知部材50が検知すると、開閉クランプ手段3
0を「閉」とし、赤血球層S2 の通路Dからの流出を停
止する。ただし、血漿層S1 用のチューブt1 のクラン
プ部材40aを「開」とし、再度血漿層S1 を流出させ
る。
【0036】(B) 界面検知部材50により検知し
た中間層S3 の初期位置が、仕切壁dの下端より上方に
位置している場合について、この場合には、中間層S3
が通路Dの入口から通路D内には入り込んでくる虞れは
ないので、直ちに両クランプ部材40a,40bを
「開」、開閉クランプ手段30も開状態とし、上方の血
漿層S1 をポートPから流出させ、赤血球層S2を通路
Dから流出させる。この後の制御状態は前述したものと
同様である。
【0037】親バッグB1 から子バックB2 に各成分血
液毎に取出した後には、子バックB2 近傍のチューブt
1,t2 をクリップ等により閉じ、扉体を開き、親バッグ
B1や子バックB2 を液体分離装置から外す。
【0038】このように本実施例では、小バッグに流出
させることが好ましくない中間層S3 の位置管理は、血
漿層S1 と赤血球層S2 を交互に複数回にわたって流出
させることにより、上下に移動する範囲を最小限にす
る。これによりを成分血液の分離精度も向上することに
なる。
【0039】本発明は、上述した実施例のみに限定され
るものでなく、特許請求の範囲内で適宜変更使用するこ
とができる。例えば、前述した実施例は、血液バッグを
使用して成分血液毎に分別採取するものであるが、本発
明は、これのみでなく遠心分離された種々の液体の分別
採取に使用できる。
【0040】また、前記実施例では、親バッグB1 内の
中間層S3 の位置を界面検知部材50により検知し、初
期位置と比較しているが、場合によっては、界面検知部
材50を上下2つのセンサーとし、上センサーをポート
Pの近傍に、下センサーを仕切壁dの下端より僅か上方
位置に設けてもよい。
【0041】さらに、前記実施例では、開閉クランプ手
段30を加圧手段13の内部に1つ設けているが、これ
のみでなく、場合によっては親バッグB1 の両面から加
圧するようにした開閉クランプ手段であってもよく、こ
の開閉クランプ手段に因る加圧位置も、必ずしも仕切壁
dの下端のみでなく、場合によっては仕切壁dの中間位
置であってもよい。
【0042】更に、図5に示されるように、チューブt
1,t2 が接続されたポート31、32を下側に位置させ
た状態で、親バッグB1を容器保持部11により保持し
ても良い。この場合の加圧手段30は仕切壁dの上端に
設けられており、この保持状態にあっては、上方層S1
の成分が流路Dを通って、親バッグB1 の下方側から取
り出されることになる。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ポ
ート間から下方に向かって伸延され該親容器の途中に末
端を有する仕切壁が形成された親容器を使用し、この仕
切壁により形成された通路の入口を開閉クランプ手段に
より開閉制御しつつ、加圧手段により親容器を加圧する
ようにしたので、流出が好ましくない所定層の位置を調
節しつつ所望の層の液体を適宜選択して流出させること
ができ、また、所定層の位置管理も比較的幅広い範囲と
なり、複数層に分離された液体を個別に取り出す場合の
分離精度が向上する。また、親容器の上端に複数本の流
体取出チューブが設けられているので、流体の成分の取
り出しが上向のみからとなり、制御性のよい液体分離装
置となり、複数本ある流体取出チューブの取扱いも簡単
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例に係る液体分離装置の概
略斜視図、
【図2】は、図1の2−2線に沿う概略断面図、
【図3】は、本発明の要部を示す概略斜視図、
【図4】は、血液バッグの一例を示す概略平面図、
【図5】は、血液バッグの他の例を示す正面図、
【図6】は、従来の血液バッグの一例を示す正面図、
【図7】は、従来の血液バッグの他の例を示す概略正面
図、
【図8】は、従来の血液バッグのさらに他の例を示す概
略正面図、
【図9】は、従来の液体分離装置の一例を示す概略説明
図。
【図10】は、従来の液体分離装置の他の例を示す概略
説明図である。
【符号の説明】
12…クランプ部材、 13…加圧手段、
21…ばね部材、 30…開閉クラン
プ手段、50…界面検知部材、 B…容
器、B1 …親容器、 B2 …小容
器、C…制御部、 d…仕切壁、
D…通路、 G…重量測定部、
P…ポート、 S1 ,S2 ,S3
…液体の層、t…流体取出チューブ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図5】
【図9】
【図1】
【図3】
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に上方層、中間層、下方層の少なく
    とも3つの層に分画された成分が収納され、上方層また
    は下方層の一方の側に第1の出口及び第2の出口を備
    え、 第1の出口及び第2の出口の間の位置から他端の所定距
    離手前まで延設された仕切壁を有する柔軟性のある親容
    器を保持する容器保持部と、 該容器保持部に保持された親容器の対向する2つの面の
    うちの1つの面を支持する支持部材及び他方の面を押圧
    する押圧部材とからなる容器押圧部とを有する液体分離
    装置であって、 該仕切壁により形成された流路を開閉し、該押圧部材に
    隣接する開閉クランプ手段とからなり、 該上方層が第1の出口及び第2の出口側にあり、且つ中
    間層が仕切壁端部よりも下方に位置している場合には、
    前記開閉クランプ手段により、該流路を閉じた後、前記
    押圧部材により親容器を押圧して上方層を第1の出口か
    ら導き出して中間層を仕切壁端部上部に位置するように
    した後、前記開閉クランプ手段により流路を開き、中間
    層の位置を保持しながら、押圧部材により再度親容器を
    押圧することにより、流路を通じて下方層を第2の出口
    に導くとともに、上方層を第1の出口に導き、 また、上方層が第1の出口及び第2の出口側にあり、且
    つ中間層が仕切壁端部よりも上方に位置している場合に
    は、該開閉クランプ手段により流路を開き、該流路を通
    じて下方層を第2の出口に導くとともに上方層を第1の
    出口に導き、 さらに、下方層が第1の出口及び第2の出口側にあり、
    かつ中間層が仕切壁端部よりも上方に位置している場合
    には、開閉クランプ手段により流路を閉じた後、前記押
    圧部材により親容器を押圧して下方層を第1の出口から
    導き出して中間層を仕切壁端部下部に位置するようにし
    た後、開閉クランプ手段により流路を開き、中間層の位
    置を保持しながら押圧部材により再度親容器を押圧する
    ことにより、流路を通じて上方層を第2の出口に導くと
    ともに、下方層を第1の出口に導き、 また、該下方層
    が第1の出口及び第2の出口側にあり、且つ中間層が仕
    切壁端部よりも下方に位置している場合には、開閉クラ
    ンプ手段により流路を開き、該流路を通じて上方層を第
    2の出口に導くとともに下方層を第1の出口に導くこと
    を特徴とする液体分離装置。
JP01664893A 1993-02-03 1993-02-03 液体分離装置 Expired - Fee Related JP3167478B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01664893A JP3167478B2 (ja) 1993-02-03 1993-02-03 液体分離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01664893A JP3167478B2 (ja) 1993-02-03 1993-02-03 液体分離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06225934A true JPH06225934A (ja) 1994-08-16
JP3167478B2 JP3167478B2 (ja) 2001-05-21

Family

ID=11922175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01664893A Expired - Fee Related JP3167478B2 (ja) 1993-02-03 1993-02-03 液体分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3167478B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007260304A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Terumo Corp 血液初流採取装置
KR100830641B1 (ko) * 2007-01-30 2008-05-20 메디포스트(주) 혈액 분리장치
JP2008188231A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Terumo Corp 血液分離装置及び血液分離方法
CN111617887A (zh) * 2019-02-28 2020-09-04 赛默电子Led有限公司 用于分离生物悬浮液的组分的压出器和压出器系统以及使用方法
CN115414707A (zh) * 2022-08-30 2022-12-02 武汉伯美帝科生物医疗科学技术有限公司 一种血液处理设备

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8886471B2 (en) 2008-06-26 2014-11-11 Infineon Technologies Ag Rotation sensing method and system

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007260304A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Terumo Corp 血液初流採取装置
KR100830641B1 (ko) * 2007-01-30 2008-05-20 메디포스트(주) 혈액 분리장치
JP2008188231A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Terumo Corp 血液分離装置及び血液分離方法
CN111617887A (zh) * 2019-02-28 2020-09-04 赛默电子Led有限公司 用于分离生物悬浮液的组分的压出器和压出器系统以及使用方法
CN115414707A (zh) * 2022-08-30 2022-12-02 武汉伯美帝科生物医疗科学技术有限公司 一种血液处理设备
CN115414707B (zh) * 2022-08-30 2024-04-05 武汉伯美帝科生物医疗科学技术有限公司 一种血液处理设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP3167478B2 (ja) 2001-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4976851A (en) Liquid separator
US11752243B2 (en) Blood component sampling cassette, blood sampling circuit set, and blood component sampling system
JP4514456B2 (ja) 血液成分の分離方法および装置
US6471855B1 (en) Cassette with integral separation device
US8333725B2 (en) Device comprising a container system for a bodily fluid
JPH0347266A (ja) 液体分離装置
SE416378B (sv) Sett vid separation av blodkomponenter ur helblod jemte blodpassystem for utforandeav settet
JP3167478B2 (ja) 液体分離装置
EP3687594B1 (en) Biological component collection system and method of operating a biological component collection system
US11925741B2 (en) Biological component collection device with internal pressure sensor and method
EP0608882B1 (en) Apparatus for separation of liquid
JP3167477B2 (ja) 液体分離装置
JP3220548B2 (ja) 液体分離装置
JPH06218039A (ja) 液体分離装置
EP1663800B1 (en) Press for removing supernatant from a flexible vessel
JP3167476B2 (ja) 液体分離装置
JPH06225933A (ja) 液体分離装置
WO2023085234A1 (ja) 採取キット及び採取方法
US11786905B2 (en) Blood component separation apparatus with internal pressure monitor
JP4346201B2 (ja) 血液成分採取方法
JPH08280791A (ja) 血液成分分離装置
CA2083544A1 (en) Expressor

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees