JP3220548B2 - 液体分離装置 - Google Patents

液体分離装置

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JP3220548B2
JP3220548B2 JP01432593A JP1432593A JP3220548B2 JP 3220548 B2 JP3220548 B2 JP 3220548B2 JP 01432593 A JP01432593 A JP 01432593A JP 1432593 A JP1432593 A JP 1432593A JP 3220548 B2 JP3220548 B2 JP 3220548B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液バッグ等のように
層状の分離液体が封止された柔軟性のある容器から各層
毎に液体を取り出す液体分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、全血輸血に代わり、血液中の
必要な成分のみを患者等に輸血する成分輸血が行われた
り、また、血漿製剤作成のために血液中から血漿のみの
採取も行われている。このような成分輸血や血漿製剤用
の血液を得るためには、従来から柔軟性のある、いわゆ
るマルチバッグと称される血液バッグが使用されてい
る。この血液バッグは、供血者から採取した血液を入れ
る血液採取用バッグ(いわゆる親バッグ)と、この親バ
ッグにチューブを介して連通された1個あるいは複数個
の分離バッグ(いわゆる子バッグ)とから構成されてお
り、この親バッグに収容される血液を遠心分離機によっ
て、血漿層、赤血球層及び中間層(血小板や白血球ある
いは脂肪、さらには雑菌等が含まれる軟膜層であり、い
わゆるバフィコート層と称されている)の各成分に分離
して、遠心分離された親バッグ中の各成分を、成分毎に
取り出して子バッグに取り込んでいる。なお、各成分を
子バッグに取り込む際、各成分が相互に混入しないよう
にしなければならない。
【0003】このような血液バッグとしては、図16〜
18に示すものがある。図16に示す血液バッグ100
Aでは、採血された血液を収容する親バッグ101の上
部にチューブが取り付けられている。このチューブには
2つのT字形分岐管を介してチューブt1 〜t3 が接続
され、各チューブt1 〜t3 の先端には赤血球保存液が
収容された子バッグ102a と、空の2つの子バッグ1
02b ,102c とが接続されている。
【0004】この親バッグ101から各成分を分離する
には、まず、遠心分離により前記血漿層S1 、赤血球層
S2 及び中間層S3 の3つの層に分離された血液を収容
する親バッグ101の腹面を加圧するなどして、上方層
S1 を形成する血漿成分をチューブt2 を介して子バッ
グ102b に移送する。そして血漿成分の移送が終了す
ると、親バッグ101内に少量残った血漿成分と、中間
層つまりバフィーコート層の成分と、下方層の赤血球成
分の一部を、チューブt3 を介して子バッグ102c に
移送する。このようにして親バッグ101内から中間層
を取り除くと、次に子バッグ102a 内に収容されてい
る赤血球保存液をチューブt1 を介して親バッグ101
内に移送する。このようにして血液の成分を分離する血
液バッグ100Aでは、親バッグ101の一方の方向
(この例では上方)から成分を採集できるので実用的で
ある。
【0005】図17に示すものは、親バッグ101の上
下にチューブt1,t2 を設けたもので、遠心分離するこ
とにより前記3つの層に分離された親バッグ101を液
体分離装置に取り付け、この親バッグ101の腹面を加
圧することにより上方のチューブt1 からは血漿層S1
を子バック102a に取り出し、下方のチューブt2か
らは赤血球層S2 を子バック102b に取り出し、中間
層S3 を親バッグ101内に残すようにしたものである
(特公昭63−20,144号公報参照)。この血液バ
ッグ100Bは、遠心分離された状態の親バッグ101
から上下にそれぞれ所望の成分を取り出すので、中間層
を効率良く血液中から分別採取できる。なお、図16お
よび図17中の符号「103」は採血針である。
【0006】図18に示す血液バッグ100Cは、親バ
ッグ101の表裏両面を熱融着などすることによりバッ
グの底部まで伸びるシール部104を形成し、これによ
り上方取り出し用の通路105を親バッグ101内に独
立に形成したものである。そして、遠心分離された血液
を収容する親バッグ101を液体分離装置に取り付け、
バッグの腹面を加圧することにより第1のチューブt1
からは血漿層S1 を、第2のチューブt2 からは赤血球
層S2 を取り出し、中間層S3 をバッグ101内に残す
ようにしたものである(ヨーロッパ特許公開第0484
751A1号公報参照)。この血液バッグ100Cは、
上方から各成分を取り出すことができるので実用的であ
る。
【0007】一方、液体分離装置には、従来から遠心分
離された親バッグを加圧する方式により、図19に示す
ような、下部圧偏方式(例えば、特公昭55−17,5
85号公報等参照)と、図20に示すような、平行加圧
方式(例えば、特開昭55−155,652号公報等参
照)がある。前者は、分離スタンド106に設けられた
フックfに親バッグ101を吊り、下端が回動可能に支
持された加圧プレート107によりバッグの腹面を加圧
するようにしたものであり、後者は分離スタンド106
に平行に加圧プレート108を設け、この平行な状態で
バッグの腹面を加圧するようにしたものである。これら
には、自動加圧あるいは手動加圧のものがあるが、最近
多用されている自動加圧のものでは、いずれの方式も中
間層の位置を界面センサー(図示せず)により検知しつ
つ加圧プレート107又は108によりバッグを加圧す
るようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図16に示
す血液バッグ100Aのように、親バッグ101の上方
に3本のチューブtを設けたものは、中間層S3 を取り
出すタイミングが難しく、制御性に問題があり、又、中
間層S3 は、親バッグ100Aの内面につきやすいた
め、完全に親バッグ101から取出すことは難しい。図
17に示す血液バッグ100Bのように親バッグ101
の上下にチューブtが設けられたものは、成分取り出し
ポートが上下となるので、液体分離装置にバッグを取り
付けた時にチューブtの取扱いが不便となる。
【0009】また、図18に示す血液バッグ100Cの
ように親バッグ101内に上方取り出し用の通路を独立
に形成したものは、この通路内にまで中間層S3 が入り
込む虞があり、完全な成分分離を行うことができないと
いう欠点がある。
【0010】他方、液体分離装置においても、加圧プレ
ート107の下端を回動可能に支持した下部圧偏方式
は、加圧時に中間層S3 の位置を検知しようとすれば、
断面の大きな部分で検知することになるので、僅かな検
出位置の誤差が血液成分の分別精度に大きく影響し、分
別精度が低下する虞がある。また、前記平行加圧方式
は、加圧プレート108により親バッグ101を平行に
加圧制御することが困難となるという欠点がある。
【0011】この点を改良したものとして、上部圧偏方
式が提案されている(特開平2−98,362号公報参
照)。この上部圧偏方式は、取り出す部分の断面積が小
さく中間層S3 の検出位置の誤差も少ないが、常に変動
する中間層S3 の位置を追跡検知しなければならないの
で、装置全体の制御構成が複雑となり、しかも、加圧プ
レートをモータ等の比較的重量のある駆動源を使用して
いるので、装置全体も重量があり、コストも高いものと
なっている。
【0012】本発明は、液体を収容する容器が、下方層
を液体を容器の頂部から取出すための通路を有していな
い容器であっても、容易にしかも迅速に下方層の液体を
容器の頂部から取出すことができ、また血漿層S1 と赤
血球層S2 を一定時間毎に交互に取り出すことにより、
中間層S3 の上下方向への移動を最小限にすることがで
き、さらにチューブの取扱いが簡単であると共に分離精
度が高く、コンパクトで低廉である液体分離装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、内部に上方層、中間層、下方層の少なくと
も3つの層に分画された成分が収納され、該上方層また
は該下方層の一方の側に第1の出口及び第2の出口を備
えた柔軟性のある親容器を保持する容器保持部と、該容
器保持部に保持された該親容器の対向する2つの面のう
ちの1つの面を支持する支持部材及び他方の面を加圧す
る加圧部材とからなる容器加圧部とを有する液体分離装
置であって、該加圧部材は、第1の加圧部材と第2の加
圧部材からなり、該第1の加圧部材により、前記上方
層、前記中間層ならびに前記下方層の3つの領域を維持
しながら、前記第1の出口および前記第2の出口の間か
ら前記中間層を横切って該親容器の他端の所定距離手前
まで前記親容器の対向する2面に密着部を形成させ、か
つ該密着部により該親容器内に前記第1の出口に連通す
る容器の大きな部分と前記第2の出口に連通する容量の
小さな部分を形成するための第1の駆動手段と、前記第
2の加圧部材により、該容量の大きな部分を押圧し、該
密着部により形成された該容量の小さな部分との通路に
つながる該容量の大きな部分の1成分を前記第2の出口
に導き、別の一成分を前記第1の出口に導く第2の駆動
手段と、からなることを特徴とする液体分離装置であ
る。
【0014】
【作用】容器保持部には、一方の側に第1の出口と第2
の出口が備えられた柔軟性のある親容器が保持されるよ
うになっており、この親容器には上方層と中間層と下方
層の少なくとも3つの層に分画された成分が収容されて
いる。このような親容器に、親容器の第1の出口と第2
の出口の間から中間層を横切って親容器の他端の所定の
位置までのびる密着部を、第1駆動手段により駆動され
る第1の加圧部材により形成する。密着部が形成される
と、親容器に、密着部を挟んで容量の大きな部分と容量
の小さな部分とが形成される。この後、容量の大きな部
分を第2の加圧部材により押圧すると、容量の大きな部
分内の成分のうち、容量の小さな部分との通路に繋がっ
て存在している一成分が第2の出口に導かれ、また別の
一成分が第1の出口に導かれる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は本発明の一実施例に係る液体分離装置の
概略斜視図、図2は血液バッグの一例を示す概略平面
図、図3は図1の3−3線に沿う断面図、図4はハウジ
ング内に取り付けられた加圧部材を示す斜視図、図5は
図1の要部を示す水平面断面図である。図1において、
液体分離装置10は、遠心分離された親バッグ(親容
器)B1から血液を成分毎に取り出す装置であり、親バ
ッグB1を保持する容器保持部つまりフック11と、チ
ューブt1,t2 を選択的にクランプするクランプ部材1
2と、このフック11に保持された親バッグB1を加圧
する容器加圧ユニット13と、この容器加圧ユニット1
3等の操作を行うコントロールパネルCとを有してい
る。親バッグB1 は、柔軟性のある合成樹脂により形成
されており、図2に示されるように、供血者から採取し
た血液を入れる血液採取用バッグ、いわゆる親バッグB
1 と、複数個の分離バッグ、いわゆる子バッグB2a, B
2bとを有している。図示されるように、親バッグB1 に
は、第1取出出口Q1 と第2取出口Q2 (第1の出口と
第2の出口に相当する)とが形成されており、取出口Q
1 にはチューブt1 を介して子バッグB2aが、また取出
口Q2 にはチューブt2 を介して子バッグB2bが連通さ
れている。したがって、親バッグB1 に採取した血液を
遠心分離によって血漿層S1 、赤血球層S2 及び中間層
S3 に分離すると、この後血漿層S1 をチューブt1 か
ら取出して空の子バッグB2aに、赤血球層S2 をチュー
ブt2 から取出して赤血球保存液入りの子バッグB2bへ
収容する。また中間層S3 は、親バッグB1 に残され
る。
【0016】前記容器加圧ユニット13は、図1,3に
示されるように、本体ケース14の前部に内装されたハ
ウジング15内に設けられている。そしてハウジング1
5の前面壁15aには、容器保持部つまり一対のフック
11が突設されており、図2に示されるように親バッグ
B1 に開設された通孔17をこのフック11に掛けるこ
とにより、親バッグB1 が吊持される。また本体ケース
14の前面部分には、開閉自在な扉体(支持部材)19
が取り付けられており、この扉体19を解放することに
より、親バッグB1 の通孔17を容易にフック11に掛
けることができ、またこの扉体19を閉じることにより
フック11に吊持された親バッグB1 を密着支持すると
共にハウジング15内に格納できるようになっている。
なお、この扉体19は、内部の親バッグB1 の状態が目
視できるように、例えば、アクリル樹脂等のような透明
体により構成することが好ましい。また、本実施例では
この扉体19を、親バッグB1 を背面側から加圧する第
1加圧プレートとしても用いており(以下、第1加圧プ
レート19とする)、図1および図3に示されるハウジ
ング内15の加圧部材20との協働により、親バッグB
1 を加圧するようになっている。このように、独立した
加圧プレートを設けず扉体を第1加圧プレート19とし
て用いることにより、部品点数を削減でき、構成を簡素
化することができる。
【0017】図4に示されるように、ハウジング15内
に取り付けられ、親バッグB1 を腹面側から加圧する加
圧部材20は、フック11に吊持された親バッグB1 の
一方の側部から一定距離だけバッグの中央側に寄った位
置を押圧する鉛直方向に延びた第1押圧片(第1の加圧
部材)21と、親バッグB1 の一方の側部を押圧する第
2押圧片22と、第1押圧片21に隣接する位置から親
バッグB1 の他方の側部までを押圧する第2加圧プレー
ト(第2の加圧部材)23とからなっており、それぞれ
の押圧片21,22または加圧プレート23はそれぞれ
別の支持部材により支持されている。
【0018】図4に示されるように、第1押圧片21
は、第1押圧片支持部材25に支持されており、親バッ
グB1 に近接離反自在になっている。第1押圧片21を
支持する第1押圧片支持部材25は、第1駆動モータ
(第1の駆動手段)26によって回転される第1ボール
ねじ27を有しており、第1ボールねじ27を回転させ
るとこの第1ボールねじ27に沿って進退移動する第1
移動体28には、前記第1押圧片21を揺動自在に支持
する第1進退棒29が取り付けられている。したがっ
て、第1駆動モータ26によって第1ボールねじ27を
回転させると、第1押圧片21が親バッグB1 に対して
近接離反移動する。なお第1押圧片21の揺動面は、近
接離反方向と一致する鉛直面である。またばね部材(不
図示)により第1進退棒29を親バッグB1 に近接する
方向に付勢して、第1ボールねじ27のあそびの発生を
防止してもよい。第2押圧片22を支持する第2押圧片
支持部材30は、第1押圧片支持部材25と同様の構造
であり、第2押圧片22を揺動自在に支持する第2進退
棒31は、第2ボールねじ32を回転させるとボールね
じ32に沿って進退移動する第2移動体33に取り付け
られている。したがって第2押圧片支持部材30の第2
駆動モータ34によって第2ボールねじ32を回転させ
ると、第2押圧片22が親バッグB1 に対して近接離反
する。そして、第2加圧プレート23も、第1押圧片支
持部材25と同様の構造の第2加圧プレート支持部材3
6に接続されている。したがって、第2加圧プレート2
3の第3駆動モータ(第2の駆動手段)37によって第
3ボールねじ38を回転させると、第2加圧プレート2
3が親バッグB1 に近接離反する。なお、この実施例で
は、支持部材に支持される両押圧片21,22や第1加
圧プレート23は、揺動自在な状態で進退移動するよう
になっているが、図18に示されるように、各部材2
1,22,23の下端部を揺動自在に軸支してもよい。
またこれとは逆に、各部材をその上端部において揺動自
在に軸支してもよい。また各支持部材の駆動手段は、と
くにモータに限られるものでなく、例えば油圧あるいは
空圧のシリンダを用いてもよく、またソレノイドバルブ
等を用いることも可能である。
【0019】また本体ケース14の上部には、図1およ
び図3に示されるように、チューブt1 、t2 を介して
親バッグB1 に接続されている子バックB2a, B2bを収
納するトレー41が設置されている。このトレー41
は、上蓋43によってその開口部を閉塞するようになっ
ており、トレー41に接する上蓋43の周囲は、パッキ
ン45により密封シールされている。したがって、ポン
プP及び導菅47によってトレーの内部を減圧にするこ
とにより、親バックB1 から子バッグB2a, B2bに成分
血液を流入しやすくすることができる。さらに前記本体
ケース14の上部には、図1および図5に示されるよう
に、親バッグB1 の一端部から伸延された2本のチュー
ブt1 ,t2 内を流通する成分血液の流れを個々独立に
遮断−解放するクランプ部材12が設けられている。こ
のクランプ部材12は、血漿成分が内部を流れるチュー
ブt1 を開放−遮断する第1クランプ部材50aと、赤
血球成分が内部を流れるチューブt2 を開放−遮断する
第2クランプ部材50bとから構成されており、これら
のクランプ部材50a,50bを作動させるソレノイド
51a,51bを有している。このソレノイド51a,
51bには、コントロール部(不図示)から信号が送ら
れるようになっており、この信号を基に各クランプ部材
50a,50bの開放−遮断制御を個々独立に行うよう
になっている。このようにして、各クランプ部材50
a,50bの開放−遮断制御を行うことにより、親バッ
クB1 から子バックB2a, B2bに収容される各成分のチ
ューブt1 ,t2 内の流通量を制御することができ、最
終的には排除される中間層S3 つまりバフィーコート層
を、親バックB1 内に残留させることができる。
【0020】なお、コントロール部からの信号は、中間
層S3 の位置と、親バッグB1 及び/又は子バックB2
a, B2bの重量と、第2加圧プレートによる加圧時間と
に応じて発せられるようになっているので、それぞれに
ついて測定する必要がある。中間層S3 の位置検知は、
第2加圧プレート23に取り付けられている界面検知部
材53により行われている。界面検知部材53は、一般
的にはフォトセンサーが使用されており、前述した3つ
の層毎に異なる光吸収率の差を利用して界面の位置を検
出するようになっている。そしてこの界面検知部材53
からの信号が制御部Cに入力されている。また親バッグ
B1 の重量を測定する重量測定部は、前記容器加圧ユニ
ット13の下部に設けられた重量センサ55により構成
されており、この重量センサ55によって測定される前
記容器加圧ユニット13の総重量から、予め測定されて
いるハウジング15及び第1、第2加圧プレート19,
20等の風袋の重量を差し引くことにより、親バッグB
1 の重量を算出するようになっている。そしてこの重量
センサ55からの信号が制御部Cに入力されている。な
お重量センサー55は、例えば容器加圧ユニット13の
ハウジング15を支持するように設けられたブロック5
7の側面に歪みゲージを取り付けられたものにより構成
することができる。なお図3に示される符号「61」は
秤ストッパである。さらに、本体ケース14のコントロ
ールパネル63に設けられたタイマー65により、第2
加圧プレート23による親バッグB1 の加圧時間が検知
されており、この加圧時間がタイマ65から制御部Cに
入力されている。
【0021】次に実施例の装置により、親バッグにおい
て分離された状態で収容される血液の各成分を、各成分
毎に子バックに収容する動作を説明する。まず図1に示
されるように、第1加圧プレート19を開いた状態で、
親バッグB1 の通孔17をフック11に掛けて親バッグ
を装着し、同時にこの親バッグB1 から伸延されたチュ
ーブt1 ,t2 をそれぞれクランプ部材50a,50b
内に嵌装し、子バッグB2a, B2bをトレー41内に載置
して、上蓋43を閉じる。なお、親バッグB1 内の血液
は、既に遠心分離機により、上方層、中間層および下方
層に分離されている。
【0022】このようにして親バッグB1を、ハウジン
グ15内にセットし終えると、次に図5に示される制御
部Cの開始スイッチ67をオンする。なお、両クランプ
部材50a,50bはソレノイド51a,51bにより
閉状態になっている。開始スイッチ67がオンされる
と、まずタイマー65がセットされ、親バッグB1 の重
量が測定される。親バッグB1 の重量は、容器加圧ユニ
ット13の総重量からハウジング15及び第2加圧部材
20等の風袋を差し引くことにより算出される。つま
り、重量センサー55が検知した容器加圧ユニット13
の重量から予め制御部Cに入力されている容器加圧ユニ
ット13の風袋の重量を差し引くことにより検知され
る。ここで、親バッグB1 の重量が所定重量ない場合に
は、親バッグB1 は不適合であるとして除去され、重量
が所定重量であり適合であると判断されると、扉体であ
る第1加圧プレート19を閉じる。
【0023】第1加圧プレート19が閉じられると、第
2駆動モータ34が駆動される。第2駆動モータ34が
駆動されると、第2押圧片22が親バッグB1 に近接移
動され、図6に示されるように、第2押圧片22と第1
加圧プレート19との協働により、第2押圧片22に接
する腹面側が相対向する背面側に密着され、この部分か
ら液体が排除される。なお、図示される第2押圧片22
は、親バッグB1 の一方の側部の上端から下端まで押圧
しているが、第2押圧片22の下端部を、第1押圧片2
1のように親バッグB1 の下端部より上側に位置させて
もよい。第2押圧片22による押圧が終了すると、続い
て第1駆動モータ26が作動されて、第1押圧片21が
親バッグB1 に近接移動され、第1押圧片21に接する
腹面側が、第1押圧片21と第1加圧プレート19との
協働により背面側に密着される。したがって、図7に示
されるように、親バッグB1 の一方の側部は、第1押圧
片21および第2押圧片22と第1加圧プレート19と
の協働により、腹面側と背面側とが密着される。なお、
両押圧片による密着動作はほとんど同時であってもよ
い。また両押圧片は結合部は、押圧片の上下の重量が均
衡するような位置となっているので、流動性を有する物
質を収容する親バッグB1 のような物体を押圧すると、
押圧片の長手方向は自己調整的に第1加圧プレートに対
して平行な向きになる。したがって、親バッグB1 の腹
面側と背面側の密着される部分は、ほぼ同時に密着され
る。ただし両押圧片を、第2加圧プレート23と同様に
上部において揺動自在に支持してもよい。
【0024】このようにして第1および第2押圧片2
1,22により、腹面側と背面側とが密着されると、次
に第2駆動モータ34を動作させて第2押圧片22を親
バッグB1 から離反させる。これにより図8または図9
に示されるように、親バッグB1 の一方の側部に、下方
層S2 の液体を第2取出口Q2 に導く通路75が形成さ
れる。なお図示されるように、第1押圧片21の下端部
は、親バッグB1 の下端部より上側に位置しているの
で、形成された通路75と下方層S2 とは連通されてい
る。このように、通路75と下方層S2 との連通部を確
保するためには、第1押圧片21の下端部の位置は、親
バッグB1 の下端部より上側であるのがよい。しかし、
中間層S3 が形成される位置は一定でないので、第1押
圧片21の下端部位置を上側に位置させると、第1押圧
片21を押圧した際に中間層S3 を2分割できなかった
り、下方層S2 の液体を通路75を介して第2取出口Q
2 から送り出す際に、中間層S3 の液体が通路75内に
流入したりする。したがって、第1押圧片21の下端部
の位置は、通路75と下方層S2 との連通部を確保でき
る範囲で、できるだけ下方に位置させるのがよい。
【0025】また本実施例では、第2押圧片22を設け
ているが、第2押圧片22を設けなくてもよい。この場
合、第1加圧プレート19が閉じられると、直ちに第1
駆動モータ26により第1押圧片21が親バッグB1 に
向けて近接移動される。したがって、第1押圧片21と
第1加圧プレート19との協働により、第1押圧片21
に当接する腹面側と背面側とが密着され、同様の通路7
5が親バッグB1 の一方の側部に形成される。なおこの
場合、図10に示されるように、形成される通路75内
には上方層S1 の液体と中間層S3 の液体とが微量なが
ら収容されることになるので、親バッグB1 から下方層
S2 の液体を取出す際は、まず通路内の上方層S1 の液
体および中間層S3 の液体を排除し、その後第2取出口
Q2 から下方層S2 の液体を取出して子バッグB2bに収
容することになる。
【0026】親バッグB1 の一方の側部に、下方層S2
の液体を第2取出口Q2 に導く通路75が形成される
と、次に第3駆動モータ37を作動して第2加圧プレー
ト23を揺動させ、第1加圧プレート19との協働によ
り、親バッグB1 を加圧する。なお第1加圧プレート1
9である扉体が透明体により構成されているので、作業
者は加圧された状態にある親バッグB1 を目視すること
ができる。また両加圧プレート19,23により親バッ
グB1 が加圧され始めると、真空ポンプPを作動して、
トレー43内の圧力を負圧にする。このようにして、成
分血液が子バックB2a, B2bへ円滑に送り出されるよう
にする。親バッグB1 を加圧している間は、上方層S1
の血漿成分が第1取出口Q1 から子バッグB2aに送り出
され、下方層S1 の赤血球成分が通路75を通って第2
取出口Q2 から子バッグB2bに送り出される。このよう
にして各成分を分離する間、親バッグB1 内の中間層S
3 の位置は界面検知部材53により、また各バッグB1
,B2a, B2bの重量は重量センサ55により、そして
加圧時間がタイマ65により常に検知されている。
【0027】つまり、中間層S3 の位置を検知する界面
検知部材53は、ある一定の範囲に中間層S3 が位置す
るか否かを検知しており、中間層S3 の位置がこの範囲
内であれば、両クランプ部材50a,50bの開閉状態
は現状のまま継続され、中間層S3 の位置がこの範囲を
越えると、再びこの範囲に戻るように各クランプ部材5
0a,50bの開閉状態を調節したり反転させたりす
る。このようにして中間層S3 が親バッグB1 内で常に
ほぼ中間位置となるように制御することにより、中間層
S3 を親バッグB1 に残しつつ、血漿成分と赤血球成分
とを各子バッグB2a, B2bに収容する。そして、親バッ
グB1 や子バックB2a, B2bの重量が所定値となると、
両クランプ部材50a,50bは閉塞され、成分血液の
流出は停止される。なお、トレー43内の圧力検知は、
子バックB2a, B2bへの成分血液の流出を円滑にするた
めのものであり、トレー42内が所定の負圧とならない
場合には、圧力エラーとして親バッグB1 の加圧は停止
される。またタイマー65により検知された加圧時間
を、本体ケース14の前面に設けられたコントロールパ
ネル63に表示してもよい。
【0028】このようにして親バッグB1 から子バック
B2a, B2bに各成分血液毎に取り出されると、両クラン
プ部材50a,50bが閉塞され、真空ポンプP、重量
測定等は停止する。この状態で、チューブt1,t2 をク
リップ等により閉じ、扉体を開き、親バッグB1 や子バ
ックB2a, B2bを液体分離装置から外す。ここで扉体つ
まり第1加圧プレート19を開くと、第1および第2押
圧片21,22と、第2加圧プレート23とが親バッグ
B1 から離反する方向に移動され、容器加圧部18が加
圧準備状態、つまり、親バッグB1 をフック11に吊持
し第1加圧プレート19を閉じると直ちに親バッグB1
を加圧する動作を開始できる初期状態になる。
【0029】本発明は、上述した実施例のみに限定され
るものでなく、特許請求の範囲内で適宜変更使用するこ
とができる。例えば、前述した実施例は、血液を採取す
る血液バッグのうち親バッグは、図11に示されるよう
にバッグの頂部付近にのみ予め通路91を設けたものを
用いてもよいし、また図12に示されるように、第1押
圧片を押し当てて密着させる部分の腹面側と背面側とが
融着などによる断片的な接着部93が形成されたものを
用いてもよい。さらに、図13に示されるように、チュ
ーブt1,t2 が接続された取出口を下側に位置させた状
態で、親バッグB1をフック11などの容器保持部によ
り保持しても良い。この状態では、図13において二点
鎖線で示されるように、第1押圧片21により通路75
の連通部が親バッグB1 の上方に形成されることにな
り、上方層S1 の成分が下方から取出されることにな
る。
【0030】また図14に示されるように、親バッグB
1 の両側にある加圧部材97を両方とも駆動して親バッ
グB1 に加圧力を加える加圧方法を採用してもよい。
【0031】さらに、図15に示されるように、第1加
圧プレート19の内側面に押圧補助部材95を取り付け
てもよい。このように押圧補助部材95を取り付ける
と、親バッグB1 の形状が腹面側と背面側とで対称的な
場合は、第1押圧片21を親バッグB1 に密着させた際
の親バッグB1 の変形量を小さくできる。また本実施例
では、成分血液毎に分別採取するものとして用いてる
が、これのみでなく種々の液体の分別採取にも使用でき
る。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、一
方の加圧部材と押圧片との協働により親容器の腹面と背
面とを密着させて、下方層の液体をバッグの頂部から取
り出すための通路を形成するので、予め容器に通路を形
成する必要がない。したがって親容器の頂部に複数本の
流体取出チューブをすべて取り付けることができるの
で、流体の成分を一方向から取り出すことができ、取扱
いが容易になる。
【0033】また、親容器を分離装置に取り付ける際、
いずれの面を表にしてもよいので、親容器を取扱う際の
作業性は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例に係る液体分離装置の概
略斜視図、
【図2】は、血液バッグの一例を示す概略平面図、
【図3】は、図1の3−3線に沿う断面図、
【図4】は、ハウジング内に取り付けられた加圧部材を
示す斜視図、
【図5】は、図1の要部を示す水平面断面図
【図6】は、押圧片による押圧動作を示す平面断面図、
【図7】は、押圧片による押圧動作を示す平面断面図、
【図8】は、押圧片による押圧動作を示す平面断面図、
【図9】は、押圧片による押圧動作を示す親バッグの背
面図、
【図10】は、押圧片による押圧動作を示す親バッグの
背面図、
【図11】は、親バッグの実施例を示す正面図、
【図12】は、親バッグの実施例を示す正面図、
【図13】は、別の保持方式により保持される親バッグ
を示す正面図、
【図14】は、バッグの加圧方式の別の方式を示す平面
図、
【図15】は、第1加圧部材の別の実施例を示す平面
図、
【図16】は、従来の血液バッグを示す平面図、
【図17】は、別の従来の血液バッグを示す平面図、
【図18】は、さらに別の従来の血液バッグを示す平面
図である。、
【図19】は、従来の血液バッグの加圧方式を示す概略
側面図、
【図20】は、別の血液バッグの加圧方式を示す概略側
面図である。
【符号の説明】
12…クランプ部材 13…容器加圧
ユニット 14…本体ケース 19…第1加圧
プレート 21…第1押圧片 23…第2加圧
プレート 25…第1押圧片支持部材 36…第2加圧
プレート支持部材 75…通路 B…バッグ B1 …親バッグ B2a, B2b…子バッグ Q1 …第1取出口 Q2 …第2取出
口 S1 …上方層 S2 …下方層 S3 …中間層 t1,t2 …チューブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−98362(JP,A) 特開 昭55−155652(JP,A) 特開 昭55−141247(JP,A) 特開 昭52−11689(JP,A) 特開 昭60−256465(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/00 - 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に上方層、中間層、下方層の少なく
    とも3つの層に分画された成分が収納され、該上方層ま
    たは該下方層の一方の側に第1の出口及び第2の出口を
    備えた柔軟性のある親容器を保持する容器保持部と、 該容器保持部に保持された該親容器の対向する2つの面
    のうちの1つの面を支持する支持部材及び他方の面を加
    圧する加圧部材とからなる容器加圧部とを有する液体分
    離装置であって、 該加圧部材は、第1の加圧部材と第2の加圧部材からな
    り、該第1の加圧部材により、前記上方層、前記中間層
    ならびに前記下方層の3つの領域を維持しながら、前記
    第1の出口および前記第2の出口の間から前記中間層を
    横切って該親容器の他端の所定距離手前まで前記親容器
    の対向する2面に密着部を形成させ、かつ該密着部によ
    り該親容器内に前記第1の出口に連通する容器の大きな
    部分と前記第2の出口に連通する容量の小さな部分を形
    成するための第1の駆動手段と、 前記第2の加圧部材により、該容量の大きな部分を押圧
    し、該密着部により形成された該容量の小さな部分との
    通路につながる該容量の大きな部分の1成分を前記第2
    の出口に導き、別の一成分を前記第1の出口に導く第2
    の駆動手段と、からなることを特徴とする液体分離装
    置。
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