JPH0622544Y2 - アーク溶接用給電チップ - Google Patents

アーク溶接用給電チップ

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JPH0622544Y2
JPH0622544Y2 JP14649689U JP14649689U JPH0622544Y2 JP H0622544 Y2 JPH0622544 Y2 JP H0622544Y2 JP 14649689 U JP14649689 U JP 14649689U JP 14649689 U JP14649689 U JP 14649689U JP H0622544 Y2 JPH0622544 Y2 JP H0622544Y2
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JP
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welding
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welding wire
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仁志 松井
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、アーク溶接に用いられる給電チップに関し、
とくに耐摩耗性を向上させるようにした給電チップの構
造に関する。
〔従来の技術〕
炭酸ガス溶接やMIG溶接においては、溶接ワイヤへの
給電を行なうために溶接トーチの先端に給電チップが取
付けられる。給電チップの中心部には、溶接ワイヤが挿
通されるガイド穴が穿設されており、溶接ワイヤとガイ
ド穴の内壁面との接触により溶接ワイヤへの給電が行な
われる。
溶接ワイヤが送給される場合は、溶接ワイヤと給電チッ
プとの摩擦により、給電チップのガイド穴の内壁面が摩
耗する。ガイド穴が大きくなった給電チップを使用する
と、給電不良を招いたり溶接ワイヤの保持が不安定とな
り、所望の溶接品質が得られない。したがって、溶接品
質を維持するためには、給電チップを頻繁に交換しなけ
ればならず、溶接作業の能率が低下するという問題があ
った。
そこで、給電チップの耐摩耗性を高め、給電チップの寿
命を向上させるようにしたものが提案されている(実開
昭61-143771号公報)。本公報に開示されている給電チ
ップは、給電チップの給電部分を導電性硬質セラミック
またはサーメットから構成し、溶接ワイヤとの摺接によ
るガイド穴の摩耗を抑制するようにしている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、給電チップの給電部分を導電性硬質セラ
ミックまたはサーメットから構成した場合は、従来と同
様にガイド穴の径が大となり、根本的な解決にならな
い。
その理由を第4図により説明する。第4図は、全体が導
電セラミックまたはサーメットから構成した給電チップ
を示している。給電チップ1のガイド穴2には、溶接ワ
イヤ3が挿通されている。導電セラミックまたはサーメ
ットは熱伝導率が小さいため、これらの材料を直接溶接
ワイヤへの給電手段として用いると、溶接ワイヤ3との
給電接触部4で生ずる熱が給電チップ1の本体内部ある
いは給電接触部周辺へ拡散しにくく、給電接触部の温度
が著しく上昇する。導電性セラミックおよびサーメット
は、硬度は大であるが脆い性質を有するため、上述のよ
うに、溶接ワイヤ3との給電接触部が著しく高温になる
と、第4図の(イ)に示すように、その周辺との温度差
による熱応力によって破壊されてしまう。
第4図の(イ)のように、溶接中に溶接ワイヤ3と接触
している給電接触部4が局部的に破壊されると、第4図
の(ロ)に示すように、溶接ワイヤ3との給電接触部4
は他の部位に移るが、その部位も通電によって発熱、破
壊を生じ、次々に給電チップ1のガイド穴2の内壁面が
破壊される。この状態を第4図の(ハ)に示す。これが
繰返えされると、ガイド穴2の内径が大きくなり、つい
には溶接ワイヤ3とガイド穴2の内壁面との接触不良が
生じ、アークの発生、維持が困難となったり、溶接ワイ
ヤの狙い位置が溶接すべき位置から外れてしまうという
問題が生じる。
このように、導電セラミックからなる給電チップによる
溶接ワイヤへの給電には、まだ解決すべき問題が残され
ている。
本考案は、上記の問題に着目し、溶接ワイヤとの摩擦に
よる摩耗を抑制することができ、しかも溶接ワイヤとの
給電接触部における温度と給電接触部周辺の温度との温
度差に起因するガイド穴の内壁面の割れを防止すること
のできる給電チップを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この目的に沿う本考案に係るアーク溶接用給電チップ
は、溶接ワイヤが挿通されるガイド穴を有するアーク溶
接用給電チップにおいて、該給電チップを、導電金属か
らなる母材と、該母材に混入される微粉状の導電セラミ
ックとから構成したものから成る。
〔作用〕
このように構成されたアーク溶接用給電チップにおいて
は、導電セラミックが微粉状の状態で導電金属内に混入
されるので、導電金属からなる母材は高硬度の導電セラ
ミックと共に溶接ワイヤと接触することになり、溶接ワ
イヤとの摩擦によるガイド穴の摩耗は小に抑えられる。
また、導電セラミックを微粉状としているため、導電セ
ラミックの一粒子における温度差は小さくなり、微粉状
の導電セラミック自体が熱応力によって割れることはな
くなる。したがって、ガイド穴の給電接触部からの割れ
は解消され、ガイド穴の径が大きくなるのを長期間にわ
たって抑制することができる。
〔実施例〕
以下に、本考案に係るアーク溶接用給電チップの望まし
い実施例を、図面を参照して説明する。
第1図ないし第3図は、本考案の一実施例を示してお
り、このうち第3図は、本考案の給電チップが用いられ
る溶接装置を示している。第3図において、11は溶接ト
ランスを有する溶接電源部を示している。溶接電源部11
のプラス極端子には、溶接ケーブル12を介して溶接トー
チ(図示略)に取付けられた給電チップ20に接続されて
いる。溶接電源部11のマイナス極端子には、溶接ケーブ
ル13を介して鋼板からなる被溶接物14が接続されてい
る。給電チップ20には、軸方向に延びるガイド穴21が形
成されており、このガイド穴21の上端部はテーパ状に形
成されている。ガイド穴21には、溶接ワイヤ15が挿通さ
れており、溶接ワイヤ15はモータによって駆動される送
給ローラ16によって自動送給されるようになっている。
給電チップ20は、第1図に示すように、導電金属からな
る母材22と、母材22に混入される微粉状の導電セラミッ
ク23とから構成されている。母材22としての導電金属
は、給電チップとして一般に用いられているクロム銅か
ら構成されるが、溶接ワイヤ15に対して大きな熱電効果
を有するニッケル、コンスタンタン、アルメル等を用い
ることにより、溶接ワイヤ15との接触による摩耗を抑制
することができる。
導電セラミック23の材質としては、高温硬さと導電率の
高いものが望ましく、たとえばZrB、TiB、H
fB、WSi、MoSi、WC、ZrN、Nb
C、TiC、TaCなど融点が2000℃以上で固有抵抗が
1×10-4Ωcm以下のものが望ましい。
導電セラミック23は、単なる粒状だけでなく繊維状とし
てもよく、その粒径あるいは繊維径は、0.1〜50μm程
度が望ましい。この理由は、粒径あるいは繊維径を0.1
μm以下とすると導電セラミックの表面曲率が大とな
り、溶接ワイヤ15との接触抵抗が大となり、局部的な発
熱が著しくなるからである。また、50μm以上とする
と、導電セラミックの温度差が大となり、これに起因す
るクラックは発生しやすいからである。
また、導電セラミック23の母材22に対する分散割合は、
0,5〜10%の範囲が望ましい。その理由は、0.5%以下で
は、給電チップ20は母材22である導電金属とほぼ同等性
能となり、導電セラミック23を混入させた効果が現われ
ない。また、10%以上では母材22自体が脆くなるととも
に、熱伝導率が低下して給電面の温度が著しく上昇して
しまう。
つぎに、本考案に係るアーク溶接用給電チップにおける
作用について説明する。
被溶接物14の溶接中は、送給ローラ16によって溶接ワイ
ヤ15が送給され、溶接ワイヤ15は給電チップ20のガイド
穴21によって案内され、所定の位置に導かれる。これと
同時に、給電チップ20の給電接触部21aを通って溶接ワ
イヤ15に溶接電流が流される。したがって、給電接触部
21aは、その部分の接触抵抗と溶接電流により発熱し、
高温となる。しかし、母材21に微粉状の導電セラミック
23が混入されているので、給電接触部21aの温度が上昇
してもガイド穴21の内壁面は熱応力によって割れること
はなくなる。すなわち、微粉状となって混入される導電
セラミック23の一粒は非常に小さいので、一粒の導電セ
ラミック23内での温度差は、第4図に示す従来のものに
比べて著しく小さくなり、導電セラミック23は温度差に
より割れることはなくなる。
また、導電セラミック23が有する熱Hは、導電金属から
なる母材22に伝熱され、さらに母材22の熱は図示されな
い溶接トーチ本側に電熱されるため、導電セラミック単
体で製作される給電チップに比べて給電接触部21aの温
度は低下される。このように、導電セラミック23の熱H
を母材22を介して積極的に逃がすことにより、割れ防止
の効果は著しく高められる。
したがって、給電チップ20の給電接触部21aとその近傍
は、割れによる局部的な欠損から防止され、ガイド穴21
の当初の形状は長期間にわたって維持される。
つぎに、本考案に係る給電チップの摩耗の低減効果を、
従来の給電チップと比較して説明する。
表−1ないし表−3における従来例の給電チップは、材
質がTiBとZrBとから構成されている。表−1
における本考案の実施例では、母材をクロム銅から構成
し、これに粒径が0.1〜80μmの微粉状の導電セラミッ
ク(TiB)23を混入させている。なお、導電セラミ
ック23の母材に対する分散量は2%に設定した。
表−1に示すように、摩耗量は導電セラミック23の粒径
が1μm近傍において最小となることがわかる。
表−2は、導電セラミック23の粒径を1μmに設定し、
母材22に対する導電セラミック23の分散量を変化させた
場合の摩耗量を示している。
表−2に示すように、摩耗量は導電セラミック23の分散
量が2%近傍において最小となることがわかる。
表−3は、母材22に混入される導電セラミック23の粒径
を1μm、その分散量を2%に維持し、導電セラミック
23の材質と母材22の材質とを変化させた場合の摩耗量を
示している。
表−3に示すように、母材22にクロム銅を使用するより
も、溶接ワイヤ15に対して大きな熱電効果を有するコン
スタンタン、アルメル、ニッケルを用いた場合は、さら
に摩耗の低減がはかれる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案に係るアーク溶接用給電チ
ップによるときは、給電チップを、導電金属からなる母
材と、この母材に混入される微粉状の導電セラミックと
から構成したので、給電チップの溶接ワイヤとの摩擦に
よる摩耗を抑制することができ、しかも給電接触面にお
ける温度とその周辺の温度との温度差に起因するガイド
穴の内壁面の割れを防止することができる。
したがって、給電チップのガイド穴の径が大きくなるの
を長期間にわたって抑制することができ、給電チップの
交換頻度を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係るアーク溶接用給電チッ
プの部分拡大断面図、 第2図は第1図の給電チップの全体断面図、 第3図は第2図の給電チップを用いた溶接装置の全体構
成図、 第4図(イ)ないし(ハ)は従来の給電チップの使用状
態を示す断面図、 である。 11……溶接電源部 14……被溶接物 15……溶接ワイヤ 16……送給ローラ 20……給電チップ 21……ガイド穴 21a……給電接触部 22……母材 23……導電セラミック

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接ワイヤが挿通されるガイド穴を有する
    アーク溶接用給電チップにおいて、該給電チップを、導
    電金属からなる母材と、該母材に混入される微粉状の導
    電セラミックとから構成したことを特徴とするアーク溶
    接用給電チップ。
JP14649689U 1989-12-21 1989-12-21 アーク溶接用給電チップ Expired - Lifetime JPH0622544Y2 (ja)

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JPH0385174U JPH0385174U (ja) 1991-08-28
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