JPH0622510B2 - 徐放性を付与した薬物の製造方法 - Google Patents

徐放性を付与した薬物の製造方法

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JPH0622510B2
JPH0622510B2 JP59140138A JP14013884A JPH0622510B2 JP H0622510 B2 JPH0622510 B2 JP H0622510B2 JP 59140138 A JP59140138 A JP 59140138A JP 14013884 A JP14013884 A JP 14013884A JP H0622510 B2 JPH0622510 B2 JP H0622510B2
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drug
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龍磨 村井
博 柳沼
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、薬物の副作用の軽減,投与回数の省略,生物
学的利用効率の向上を目的とする薬物の徐放化方法に関
するものである。
従来の技術 薬物の徐放化或いは作用の持続化を目的として、薬剤を
適当な母材に複合し、かつ成形して、これに徐放性を付
与する研究が近年数多く行われるようになつてきた。
この徐放性を目的とする方法では、従来から、高分子ハ
イドロゲルに包理する方法、マイクロカプセル内に包む
方法、及び多相エマルジヨンの内水相中に包む方法等が
知られている。
また、近年は特に、高分子による徐方化方法の研究が活
溌であり、例えば次のような方法が開発されている。
(1)薬剤をイオン交換樹脂やキレート樹脂などに吸着さ
せる.(2)薬剤とポリマーを混合し、加熱,各圧成形す
る.(3)薬剤溶液に多孔性ポリマーを浸漬し、薬剤を多
孔構造内に吸着させる.(4)薬剤溶液にポリマーを浸漬
して膨潤させ、薬剤と溶媒とともに吸収させる.(5)薬
剤を含むポリマー溶液をそのまま減圧・凍結乾燥などに
より脱溶媒し、固化させる.(6)薬剤を含むポリマー溶
液を沈澱剤中に投入したり、薬剤溶液をポリマー溶液と
混合したりして、マイクロカプセルの一般製法により造
粒する.(7)薬剤を含むポリマー溶液を、架橋剤その他
の硬化剤の添加あるいは放射線・紫外線の照射などの方
法によつて橋かけして、薬剤を含んだままゲル化させ
る.(8)薬剤を含むモノマーあるいはプレポリマー溶液
を重合反応その他の高分子化反応によつて、薬剤を含ん
だまま硬化させる.(9)薬剤顆粒や錠剤の表面にポリマ
ーをコーテイングして被覆する、などが行われている。
発明が解決しようとする問題点 これらの方法は、例えば前記(6)のマイクロサスペンジ
ヨン法のように、今後の重要な分野として期待されてい
るが、粒度分布の制御、粒子の安定性・粘着性の改良な
ど末解決の問題があつたり、また前記(1)〜(9)の全般に
わたつていえることであるが、製薬メーカーにおいて相
当の工程や手間等をかけ、且つ、放射線源のような重設
備を必要とする場合が多く、病院の薬剤部・薬局や、市
中の薬局等で簡易に利用又は使用できる方法ではない。
本発明は、臨床医が患者の症状の変化に応じて、処方箋
を書いたものに則応して、薬剤部や市中薬局で処方する
ことの出来る徐放化方法について検討、開発を進め、従
来のような製薬業界における特殊装置や工程等を必要と
する徐放化でなく、薬剤部・薬局において簡易にできる
徐放性が付与された薬物の製造方法を提供することにあ
る。
問題点を解決するための手段、作用 本発明は、生体内分解時間を連続的又は段階的に異にす
る親水性かつ生体内で可溶な複数の領域からなる母材の
各領域に、薬物を散布又は載置し、後該母材を他の母材
により前記薬物を封入しかつ母材どうしを封止すること
を特徴とする徐放性を付与した薬物の製造方法に係る。
ここに薬物を徐放化するとは、薬剤を1回分の単位とし
てそのまま投与する場合(通例、錠剤、カプセル、薬包
紙単位で投与されている)、薬剤の血中濃度は急激に上
昇し、しばしば副作用を引起し、その後急速に薬剤の血
中濃度低下するという問題があり、これの改善としての
薬剤を徐々に放出させ有効に作用させようとする方法を
いう。
従つて、用いられる母材としては、親水性が大きく、生
体内での分解性があり、しかも人体に無害なものでなけ
ればならない。
このような要求を満す母材としては、ゼラチン、寒天、
セルロース誘導体、カラギーナン、コラーゲン、でんぷ
ん誘導体、ブルラン、アルブミン等の蛋白の変性反応物
やコンニヤク等の天然あるいは合成高分子又はそれらの
架橋物等があげられる。これらの母材を、薬物の徐放時
間を配慮し、1種又は2種以上組合せて用いることが出
来る。
実施例 添付の図面にもとづき以下に本発明の実施例を説明す
る。
第2図に示すように連続的な勾配を有する母材を用い、
該母材1上に薬物2を一定量秤取して、後で封止する部
分3を除きほぼ均一に散布する。この場合において、母
材の勾配や最大厚み等は用いる母材の体内における分解
時間や患者の症状、薬物の徐放化時間等を考慮し、定め
られる。第2図に示した母材の上表面は勾配を有するシ
ート状としたが、第3図に示すように複数のディムブル
4をほぼ等間隔に第2図に示すような連続的な勾配を有
する母材上表面に穿設し、該ディムブル内に秤取した一
定量の薬物を入れてもよい。
また、第4図に示すように、生体内における分解時間が
それぞれ異なる材質1a、1b、1cからなる母材1上
に秤取した一定量の薬物を所定間隔で散布する。
薬物散布後、他の母材、例えば第2図乃至第4図に示す
母材と同じ材質で相似形のものであつてもよく、異種の
材質としてもよく、更に相似形でなく、単に厚みや溶解
時間等を異にするシート状のものであつてもよいものを
用い、前記薬物が散布された母材上に載置積層する。
第5図は相似形のものを用いて、両母材を積層した例を
示したものである。
次に、これら積層もしくは被蓋した母材を封止する。封
止の方法は、圧着、ヒートシール、デンプン糊のような
接着剤を用いる方法等、通常の方法により行われる。第
1図は本発明の第5図に示した実施例を封止したもので
あり、斜線で示した部分が、デンプン糊により、封止し
た部分である。封止の方法は、上記の通り従来例でよい
が、封止巾は、例えば、第2図、第5図のようなくさび
型シートの場合、その次のステツプの厚みと同等かより
大でなければならないことは、本発明の思想に照らして
自明である。
この封止の工程により母材間に散布された薬物が複数の
隔室に封入されることになり、母材の溶解につれ、薬物
が経時とともに封止部の消失した室より放出されること
になり、徐放化が有効に行われる。従つて、前記した如
く封止域が母材のシート厚より小さい場合には徐放化が
有効に作用しない場合が生じることになる。
なお、母材の形態は前記実施例に限られるものではな
く、例えば第6図に示す如き段階状としてもよく、第7
図に示す如き大きさの異なる円盤状の母材の積層でもよ
い。要は一時に薬物が投与されないよう薬物の複数域の
室が溶解時間を所望の時間帯にして薬物が徐放されるよ
うに母材の材質、厚み、封止域を配慮して設けられれば
よいのである。また、前記実施例はいずれも2枚の母材
間に薬物を散布したが、薬物の量によつては母材を3枚
以上とし、それらの母材間に各々薬物を散布するように
してもよい。
発明の効果 本発明方法を実施すれば、薬物の徐放性を連続或いは段
階的に制御出来るため、薬剤の副作用の軽減・投与回数
の省略・生物学的利用効率の向上等を目的が、臨床医の
緻密で、多種多様の処方箋に対して、薬剤部・薬局で容
易に達成出来る。
また、最適投与法が一旦決定されたあとは、製薬業界で
もそのプログラムに応じて、本発明方法を応用すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法により作られた薬物を散布後、封止
した母材の斜視図、第2図〜第4図は薬物を散布した母
材の各種の形状の斜視図であつて、第2図は連続的に厚
みを傾斜変化させたもの、第3図は第2図の母材に複数
個のディンブルを穿設したもの、第4図は溶解時間の異
なる材質からなるものを各示し、第5図は母材どうしを
積層した状態を示す斜視図、第6図〜第7図は母材の形
状の異なる他の実施例であり、第6図は段階状とした斜
視図、第7図は複数の大きさの異なる平盤状の組合せか
らなる平面図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体内分解時間を連続的又は段階的に異に
    する親水性かつ生体内で可溶な複数の領域からなる母材
    の各領域に、薬物を散布又は載置し、後該母材を他の母
    材により前記薬物を封入しかつ母材どうしを封止するこ
    とを特徴とする徐放性を付与した薬物の製造方法。
JP59140138A 1984-07-06 1984-07-06 徐放性を付与した薬物の製造方法 Expired - Lifetime JPH0622510B2 (ja)

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JPS6118715A JPS6118715A (ja) 1986-01-27
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DK90883A (da) * 1982-03-18 1983-09-19 Merck & Co Inc Beholder til osmotisk afgivelse af et stof eller en stofblanding

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