JPH06224615A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置

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Publication number
JPH06224615A
JPH06224615A JP847693A JP847693A JPH06224615A JP H06224615 A JPH06224615 A JP H06224615A JP 847693 A JP847693 A JP 847693A JP 847693 A JP847693 A JP 847693A JP H06224615 A JPH06224615 A JP H06224615A
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JP
Japan
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level difference
antenna
antennas
plane
main radiation
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Application number
JP847693A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Tako
紀之 多湖
Shinichi Ishikawa
伸一 石河
Masao Yasuda
昌男 保田
Masaki Mita
雅樹 三田
Takao Murata
孝雄 村田
Koichi Takano
好一 高野
Masa Fujita
雅 藤田
Noboru Toyama
昇 外山
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Sumitomo Electric Industries Ltd
Japan Broadcasting Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】アンテナA1〜Anを支持する支持手段1は、
モータ3により回動され、これにより、電波源の方位角
に関する追尾が行われる。アンテナA3〜Anは受信用
であり、相互に平行な主放射ローブを有している。アン
テナA1,A2は追尾用であり、これらの主放射ローブ
の方向は、支持手段1の回転軸線を含みアンテナA3〜
Anの主放射ローブ方向を含む平面に関して対称であ
る。これらのアンテナA1,A2の受信信号のレベル差
VMがレベル差検出部5で検出される。このレベル差V
Mに基づき、制御部2が駆動回路4を制御する。これに
より、モータ3の回動が制御される。アンテナA1〜A
nは、鉛直面内における主放射ローブの電力半値幅が、
電波到来角度範囲よりも広く設定されている。 【効果】方位角に関してのみ電波源の追尾が行われるか
ら、全体の構成が小型になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車などの移動体に
おいて衛星放送を受信する場合などに好適に用いられる
アンテナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放送衛星などの衛星から放射されて地上
に到達する電波は微弱であるため、その受信を良好に行
うためには、高利得のアンテナ、すなわち、指向性の鋭
いアンテナが必要となる。このため、たとえば自動車な
どの移動体において衛星からの電波を良好に受信しよう
とする場合には、車両のルーフ上に指向性の強いアンテ
ナを設置するとともに、このアンテナを車両の移動にか
かわりなく衛星の方向に向くように姿勢制御しなければ
ならない。
【0003】アンテナの姿勢制御のための技術は、たと
えば特公昭61−28244号公報に開示されている。
この公告公報には、衛星通信用アンテナ装置が開示され
ている。この装置は、フライホイール式の安定台の上に
通信用のアンテナおよびレートジャイロを設置し、通信
方向に初期設定されたアンテナ姿勢を維持する構成とな
っている。
【0004】しかし、この構成では、アンテナの姿勢を
安定に維持するためには、大きなイナーシャ(慣性)を
有する大きなフライホイールやレートジャイロが必要と
なるから、全体の構成が大型でかつ大重量になる。その
ため、自動車のような小型の移動体での用途には適さな
い。このため、アンテナを複数個に分割して各アンテナ
毎に個別に姿勢制御することによりイナーシャを小さく
して駆動装置の小型化を図ったり、電波の到来方向を検
出してアンテナの姿勢制御を行うことでフライホイール
を不要にしたりして、小型の移動体での用途に適するよ
うに、アンテナ装置の小型化が図られてきた。
【0005】たとえば、特開平1−261005号公報
には、電波の到来方向を検出してアンテナの姿勢制御を
行うアンテナ装置が開示されている。この公開公報に開
示されたアンテナ装置では、電波の到来方向が検出さ
れ、水平面に沿う方位角方向と、鉛直面に沿う仰角方向
とに関してアンテナが回動される。これにより、電波源
である衛星を追尾することができるから、衛星からの電
波を良好に受信できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この先行技
術では、方位角および仰角に関してアンテナの姿勢を制
御するために、少なくとも2つの駆動軸およびそれに付
随した駆動機構が必要となる。このため、アンテナを複
数個に分割してアンテナ自体の高さを低くした場合で
も、装置全体の高さが高くなってしまう。このため、た
とえば、大型自動車などでは法律で定められた高さ制限
のため、アンテナ装置を搭載することができない場合も
生じ得る。また、たとえ搭載することができても、装置
の高さが嵩むと、美観を損ねるという他の問題がある。
【0007】さらに、方位角および仰角に対応した2つ
の駆動軸を有しているから、一方の駆動軸が他方の駆動
軸におけるイナーシャを増大させるという問題がある。
このため、駆動装置が大きくなり、このことが大型化の
一因となっている。そこで、本発明の目的は、上述の技
術的課題を解決し、良好な通信を確保しつつ、自動車な
どの小型の移動体への搭載に適したアンテナ装置を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記の目的を
達成するための請求項1記載の発明は、水平面に略垂直
な第1平面に関して互いに略対称な主放射ローブを有す
るとともに、水平面に略垂直な平面内におけるそれぞれ
の主放射ローブの電力半値幅が電波到来角度範囲よりも
広く設定された第1アンテナおよび第2アンテナと、上
記第1アンテナおよび第2アンテナの主放射ローブの対
称面である上記第1平面に沿う相互に平行な主放射ロー
ブを有するとともに、水平面に略垂直な平面内における
それぞれの主放射ローブの電力半値幅が電波到来角度範
囲よりも広く設定された複数の第3アンテナと、上記第
1アンテナ、第2アンテナおよび第3アンテナを、これ
らの相対的な位置関係を保持した状態で支持する支持手
段と、この支持手段を水平面に略垂直な所定の軸線まわ
りに回動させる駆動手段と、上記第1アンテナと第2ア
ンテナとの受信信号のレベル差を検出する第1レベル差
検出手段と、この第1レベル差検出手段で検出されたレ
ベル差に基づいて、上記第3アンテナの主放射ローブが
電波源に向くように上記駆動手段を付勢制御する制御手
段と、上記複数の第3アンテナの受信信号を同相合成す
る同相合成手段とを含むことを特徴とするアンテナ装置
である。
【0009】上記の構成によれば、第1アンテナおよび
第2アンテナは水平面に略垂直な第1平面に関して互い
に略対称な主放射ローブを有している。また、複数の第
3アンテナは、第1アンテナおよび第2アンテナの主放
射ローブの対称面に沿う相互に平行な主放射ローブを有
している。このため、第1アンテナと第2アンテナとの
レベル差を第1レベル差検出手段で検出すると、その検
出結果は、第3アンテナの主放射ローブの方向と電波の
到来方向との方位角面における角度差に相当する。
【0010】第1、第2および第3アンテナを支持して
いる支持手段は、第1レベル差検出手段の出力に基づい
て付勢制御される駆動手段により、水平面に略垂直な所
定の軸線まわりに回動させられる。その結果、方位角に
関する電波源の追尾が達成される。複数の第3アンテナ
の受信信号は、同相合成手段により同相合成されるか
ら、高利得での受信を行える。しかも、複数のアンテナ
の受信信号を同相合成する構成であるから、個々のアン
テナを小さくすることができ、その結果、この小さなア
ンテナを水平面に沿って配列することにより、装置全体
の高さを低くすることがとできる。
【0011】一方、第1、第2および第3アンテナは、
水平面に略垂直な平面内では、電波到来角度範囲よりも
広い電力半値幅を有している。このため、仰角に関して
は、電波源の追尾を行わなくても、受信信号の利得が過
度に低下することがない。その結果、電波源の追尾のた
めに支持手段を駆動する駆動機構は、方位角に関しての
み必要となるに過ぎない。そのため、アンテナ装置の全
体の構成が簡単になり、小型化が可能となる。
【0012】請求項2記載の発明は、上記支持手段に支
持され、上記第3アンテナの主放射ローブの方位を検出
する地磁気センサをさらに含み、上記制御手段は、上記
地磁気センサと上記第1レベル差検出手段との各出力に
基づいて、上記駆動手段を付勢制御するものであること
を特徴とする。この構成では、地磁気センサにより、第
3アンテナの主放射ローブの方位が検出される。したが
って、第1レベル差検出手段の出力だけでなく、地磁気
センサの出力を参照することによっても、第3アンテナ
の主放射ローブを電波源の方向に向けることができる。
【0013】たとえば、第1アンテナおよび第2アンテ
ナの副放射ローブで電波が受信されると、第1アンテナ
および第2アンテナの受信信号のレベル差のみよって
は、第3アンテナの主放射ローブの方向を正確な方位に
導くことができない。そこで、第3アンテナの方向の大
まかな制御を地磁気センサの出力に基づいて行うことに
より、第1アンテナおよび第2アンテナの主放射ローブ
で電波が受信できる状態に至らしめ、その後にこれら第
1および第2アンテナの受信信号のレベル差に基づいて
支持手段を回動させるようにすれば、電波源の追尾を確
実に行える。
【0014】請求項3記載の発明は、水平面に略平行な
第2平面への上記第1アンテナの主放射ローブの方向の
投影と上記第1平面とがなす角が、上記地磁気センサの
方位検出誤差以上の角度に設定されていることを特徴と
する。この構成によれば、地磁気センサの出力に誤差が
生じている場合であっても、この地磁気センサの出力に
基づいて支持手段を回動させることにより、第1アンテ
ナと第2アンテナとの各主放射ローブの間の方位に電波
到来方向を位置させることができる。このため、第1ア
ンテナおよび第2アンテナの受信信号のレベル差に基づ
く電波源の追尾を良好に行える。
【0015】請求項4記載の発明は、上記第1平面に関
して互いに略対称な主放射ローブを有するとともに、水
平面に略垂直な平面内におけるそれぞれの主放射ローブ
の電力半値幅が電波到来角度範囲よりも広く設定され、
かつ、上記支持手段の回動に関する主放射ローブの電力
半値幅が上記第1アンテナおよび第2アンテナの上記支
持手段の回動に関する主放射ローブの電力半値幅よりも
狭く設定された第4アンテナおよび第5アンテナと、こ
の第4アンテナと第5アンテナとの受信信号のレベル差
を検出する第2レベル差検出手段と、上記第1レベル差
検出手段で検出されるレベル差が上記制御手段に与えら
れる第1状態と、上記第2レベル差検出手段で検出され
るレベル差が上記制御手段に与えられる第2状態とを切
り換える切換え手段と、上記第1レベル差検出手段で検
出されたレベル差が所定値以上であるときには上記切換
え手段を上記第1状態に制御し、上記第1レベル差検出
手段で検出されたレベル差が上記所定値未満であるとき
には上記切換え手段を上記第2状態に制御する切換え制
御手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0016】たとえば請求項2や請求項3の構成におい
て、第1アンテナおよび第2アンテナの主放射ローブの
支持手段の回動に関する電力半値幅が広ければ、地磁気
センサに許容される方位検出誤差が大きくなる。しか
し、その一方で、第1アンテナおよび第2アンテナの受
信信号のレベル差に基づく方位角制御が不正確になるお
それがある。この不具合は、第1アンテナおよび第2ア
ンテナとは別に、支持手段の回動に関する電力半値幅の
狭い第4アンテナおよび第5アンテナを設け、これらの
受信信号のレベル差に基づいて駆動手段を付勢制御する
ことにより解決される。
【0017】すなわち、方位角に関する追尾において、
たとえば、先ず第1段階の方位角制御のために地磁気セ
ンサを用いる。そして、第1、第2アンテナの主放射ロ
ーブでの電波の受信が可能な程度にまで第3アンテナの
方位角が制御された後に、第2段階として、第1、第2
アンテナの受信信号のレベル差に基づいて方位角制御を
行う。この方位角制御の結果、さらに第4および第5ア
ンテナの主放射ローブでの電波の受信が可能な状態に至
ったときに、これら第4および第5アンテナの受信信号
を制御手段に入力して、第3段階の方位角制御を行う。
【0018】このようにして、精密な地磁気センサを用
いなくても、方位角に関する電波源の追尾を確実に行え
る。なお、この請求項4記載の構成は、地磁気センサを
用いない請求項1記載の構成にも適用することができ
る。請求項5記載の発明は、水平面に略垂直な第1平面
に沿う相互に平行な主放射ローブを有し、水平面に略垂
直な平面内におけるそれぞれの主放射ローブの電力半値
幅が電波到来角度範囲よりも広く設定された複数のアン
テナと、この複数のアンテナを、これらの相対的な位置
関係を保持した状態で支持する支持手段と、この支持手
段を水平面に略垂直な所定の軸線まわりに回動させる駆
動手段と、上記複数のアンテナから選択した一対のアン
テナの受信信号を合成して、上記複数のアンテナの主放
射ローブが沿う上記第1平面に関して互いに略対称な第
1放射ローブおよび第2放射ローブを形成し、この第1
放射ローブおよび第2放射ローブにそれぞれ対応する2
つの信号を出力する第1信号合成手段と、この第1信号
合成手段から出力される2つの信号のレベル差を検出す
る第1レベル差検出手段と、この第1レベル差検出手段
で検出されたレベル差に基づいて、上記複数のアンテナ
の主放射ローブが電波源を向くように、上記駆動手段を
付勢制御する制御手段と、上記複数のアンテナの受信信
号を同相合成する同相合成手段とを含むことを特徴とす
るアンテナ装置である。
【0019】上記の構成によれば、第1信号合成手段で
は複数のアンテナから選択した一対のアンテナの受信信
号が合成され、複数のアンテナの主放射ローブが沿う第
1平面に関して対称な第1および第2放射ローブが形成
される。したがって、この第1放射ローブおよび第2放
射ローブの信号のレベル差に基づいて、方位角に関する
電波源の追尾を行わせれば、請求項1記載の発明と同様
な作用効果が達成される。
【0020】さらに、本発明の構成では、電波源の追尾
のために特別に一対のアンテナを設ける必要はなく、電
波受信用の複数のアンテナから選択した一対のアンテナ
の受信信号を電波源の追尾に利用すれば足りる。したが
って、この一対のアンテナも含めて全てのアンテナの受
信信号が同相合成手段で同相合成される。その結果、同
一利得の同相合成信号を得るために要するアンテナの総
面積を小さくすることができるから、アンテナ装置の一
層の小型化に寄与できる。逆に、同程度の大きさのアン
テナ装置を構成する場合には、アンテナ利得を増大する
ことができる。
【0021】請求項6記載の発明は、上記支持手段に支
持され、上記複数のアンテナの主放射ローブの方位を検
出する地磁気センサをさらに含み、上記制御手段は、上
記地磁気センサと上記第1レベル差検出手段との各出力
に基づいて、上記駆動手段を付勢制御するものであるこ
とを特徴とする。この構成により、上記請求項2記載の
発明と同様な作用効果を達成できる。
【0022】請求項7記載の発明は、水平面に略平行な
第2平面への上記第1放射ローブの方向の投影と上記第
1平面とがなす角が、上記地磁気センサの方位検出誤差
以上の角度に設定されていることを特徴とする。この構
成により、上記請求項3記載の発明と同様な作用効果を
達成できる。請求項8記載の発明は、上記複数のアンテ
ナから選択した一対のアンテナの受信信号を合成して、
上記複数のアンテナの主放射ローブが沿う上記第1平面
に関して互いに略対称であるとともに、上記支持手段の
回動に関する電力半値幅が上記第1放射ローブおよび第
2放射ローブの上記支持手段の回動に関する電力半値幅
よりも狭く設定された第3放射ローブおよび第4放射ロ
ーブを形成し、この第3放射ローブおよび第4放射ロー
ブにそれぞれ対応する2つの信号を出力する第2信号合
成手段と、この第2信号合成手段から出力される2つの
信号のレベル差を検出する第2レベル差検出手段と、上
記第1レベル差検出手段で検出されるレベル差が上記制
御手段に与えられる第1状態と、上記第2レベル差検出
手段で検出されるレベル差が上記制御手段に与えられる
第2状態とを切り換える切換え手段と、上記第1レベル
差検出手段で検出されたレベル差が所定値以上であると
きには上記切換え手段を上記第1状態に制御し、上記第
1レベル差検出手段で検出されたレベル差が上記所定値
未満であるときには上記切換え手段を上記第2状態に制
御する切換え制御手段とをさらに含むことを特徴とす
る。
【0023】この構成により、上記請求項4記載の発明
と同様な作用効果が達成される。
【0024】
【実施例】以下では、本発明の実施例を、添付図面を参
照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施例のアン
テナ装置の基本構成を示すブロック図である。このアン
テナ装置は、車両などの移動体に搭載されて用いられる
もので、図1において簡略化して示す支持手段1を備
え、この支持手段1に、第1アンテナA1、第2アンテ
ナA2および複数の第3アンテナA3,A4,・・・・,A
nが、相対的な位置関係が保持された状態で支持されて
いる。支持手段1は、駆動手段であるモータ3により、
水平面に略垂直な所定の軸線まわりに回動される。モー
タ3には駆動回路4からの電力が供給されており、この
駆動回路4は制御部2により制御されている。
【0025】第1アンテナA1および第2アンテナA2
の受信信号V(1) ,V(2) は、レベル差検出部5に与え
られ、そのレベル差VMが検出される。このレベル差V
Mは、制御部2に与えられる。すなわち、制御部2はレ
ベル差VMに基づいて駆動回路4を制御する。一方、複
数の第3アンテナA3,A4,・・・・,Anでの受信信号
V(3) ,V(4) ,・・・・,V(n) は同相合成部7で同相合
成され、得られた同相合成信号VTは、たとえばBSチ
ューナなどの受信装置(図示せず。)に入力される。
【0026】支持手段1にはさらに地磁気センサ8が支
持されている。この地磁気センサ8は、第3のアンテナ
A3〜Anの主放射ローブの方位を検出するためのもの
である。地磁気センサ8の出力VGは、方位検出部9に
与えられて方位検出信号ΦGに変換され、この方位検出
信号ΦGが制御部2に与えられている。図2はアンテナ
A1,A2,A3,・・・・,Anの方位角に関する指向性
を示す特性図である。この図2には、電波源が方位角φ
1(たとえば放送衛星が配置されている方位角である2
20度)の方向にある場合に支持手段1を回動したとき
に、それに伴う各アンテナA1,A2,A3,・・・・,A
nの受信強度の変化が示されている。図2において、曲
線VA(1) は第1アンテナA1の指向性を表し、曲線V
A(2) は第2アンテナA2の指向性を表し、曲線VA
(3) は第3アンテナA3,A4,・・・・,Anの指向性を
表している。
【0027】この図2から判るように、第1アンテナA
1および第2アンテナA2は、各主放射ローブが、支持
手段1の回転軸線を含む鉛直面に対して互いに対称な方
位角方向に現れるように配置されている。また、第3ア
ンテナA3,A4,・・・・,Anは、第1アンテナA1,
第2アンテナA2の主放射ローブの対称面に沿う方向に
主放射ローブを有している。なお、第3アンテナA3〜
Anは相互に平行な主放射ローブを有している。
【0028】図3はアンテナA1〜Anの仰角に関する
指向性を示す図である。この図3には、電波源が仰角θ
1(たとえば放送衛星が配置されている仰角である38
度)の方向にある場合にアンテナA1〜An主放射ロー
ブの仰角を変化させた場合における受信強度の変化が示
されており、曲線VE(1) はアンテナA1,A2の指向
性を表し、曲線VE(3) はアンテナA3〜Anの指向性
を表す。ただし、曲線VE(3) にはアンテナA3〜An
の受信信号を同相合成した同相合成信号VTの変化が示
されている。
【0029】本実施例のアンテナ装置では、アンテナA
1,A2,・・・・,Anの仰角を変化させる駆動機構は備
えられていない。すなわち、これらのアンテナA1〜A
nは、当該アンテナ装置が搭載される移動体が水平面に
置かれているときに、アンテナA1〜Anの主放射ロー
ブが仰角θ1の方向を向くように、支持手段1に固定的
に支持されている。
【0030】アンテナA1〜Anの主放射ローブは、仰
角θ1を中心とした20度〜90度の電力半値幅BWE
(1) ,BWE(3) を有している。本実施例では、BWE
(1)=BWE(3) とされている。たとえば、本州全域で
衛星放送を受信しようとする場合、地域差による電波到
来方向の仰角の変化は約12度である。しかし、車両等
の移動体は傾斜地を移動する場合もあるから、実際には
電波到来方向の仰角はさらに変化する。そこで、本実施
例では、アンテナA1〜Anの電力半値幅を20度〜9
0度の範囲に設定することで、装置全体の姿勢変化の寄
与を含めて、いずれの地点でも衛星からの電波の受信が
行えるようにしている。すなわち、アンテナA1〜An
は、水平面に略垂直な平面内におけるそれぞれの主放射
ローブの電力半値幅が電波到来角度範囲よりも広く設定
されている。
【0031】たとえば、図4において曲線Laで示すよ
うに、アンテナA1〜Anの電力半値幅BWEaを電波
到来角度範囲Δθに等しく設定したときには、電波の到
来方向が仰角面内で変化しても、各アンテナにおける受
信強度の低下は3デシベル程度となる。また、曲線Lb
に示すようにアンテナA1〜Anの電力半値幅BWEb
を電波到来角度範囲Δθの2倍に設定すると、受信強度
の低下は1デシベル程度となる。すなわち、アンテナA
1〜Anの主放射ローブの電力半値幅を仰角θ1を中心
に、電波到来角度範囲1倍〜2倍に設定すれば、受信強
度の変化は高々3デシベル程度となり、衛星からの電波
を良好に受信することができる。
【0032】なお、同相合成信号VTは、アンテナA3
〜Anの受信信号V(3) 〜V(n) を同相合成したもので
あるから、信号VTは信号V(1) ,V(2) に対してGT
=10LOG(n−2)デシベルだけ利得が大きくなる
(図3参照。)以下では、上記の構成のアンテナ装置に
よる電波源の追尾について説明する。まず、方位角面内
における電波源の追尾について説明する。
【0033】第3アンテナA3〜Anの主放射ローブの
方位角φと電波の到来方向の方位角φ1とが一致しない
ときには、図2から明らかなように、第1アンテナA1
の受信信号V(1) と第2アンテナA2の受信信号V(2)
とのレベル差VMは零以外の値をとる。このレベル差V
Mは、第3アンテナA3〜Anの主放射ローブの方位角
φが方位角φ1から大きくずれているほど大きくなる。
また、電波の到来方向の方位角φ1が第1アンテナA1
の主放射ローブ側に近いか第2アンテナA2の主放射ロ
ーブ側に近いかに応じてレベル差VMの極性に変化が生
じる。
【0034】制御部2はレベル差VMの極性および大き
さに基づいて駆動回路4を制御する。これにより、支持
手段1は、レベル差VMが零になる回転位置まで回動さ
れる。その結果、第3アンテナA3〜Anの主放射ロー
ブの方向が、電波源の方向に一致する。これにより、当
該アンテナ装置が移動体に搭載され、この移動体が進行
方向を変えながら移動した場合であっても、第3アンテ
ナA3〜Anの主放射ローブの方位角φを電波の到来方
向の方位角φ1と一致させることができる。その結果、
方位角に関する電波源の追尾が達成される。
【0035】ただし、第3アンテナA3〜Anの放射ロ
ーブの方位角φが電波の到来方向の方位角φ1から大き
くずれているときには、第1アンテナA1または第2ア
ンテナA2からは、これらの副放射ローブに対応する受
信信号が出力される。このため、レベル差VMの上記の
性質が保持されなくなる。そこで、地磁気センサ8の出
力を方位検出部9で方位検出信号ΦGに変換し、この方
位検出信号ΦGに基づいて駆動回路4を制御することで
大まかな調整を行う。その後に、第1アンテナA1およ
び第2アンテナA2の受信信号V(1) ,V(2) に基づい
て、正確な駆動制御を行う。これにより、支持手段1
を、第3アンテナA3〜Anの主放射ローブが電波源に
向く回転位置に正確に導くことができる。
【0036】着磁などに起因する地磁気センサ8の方位
検出誤差は、通常10度程度である。このため、少なく
とも第3アンテナA3〜Anの主放射ローブの方向と電
波源の方向との角度差が±10度の範囲で第1アンテナ
A1および第2アンテナA2の主放射ローブの受信信号
が得られるようにすればよい。そのためには、第1アン
テナA1の主放射ローブの方向と、第3アンテナA3〜
Anの主放射ローブの方向とを水平面に略沿う平面にそ
れぞれ投影したときに、これらの投影が10度以上の角
度を成すようにすればよい。第2アンテナA2の主放射
ローブは、第3アンテナの主放射ローブの方向を含む鉛
直面に関して第1アンテナA1の主放射ローブと対称に
なるようにする。
【0037】このような設定は、具体的には、第1アン
テナA1および第2アンテナA2を支持手段1に支持さ
せる際に、第3アンテナA3〜Anに対する第1、第2
アンテナA1,A2の相対的な位置関係を調整したり、
第1アンテナおよび第2アンテナの指向性を適当に設定
したりすることにより行える。次に、仰角面内における
電波源の追尾について説明する。
【0038】アンテナA1〜Anの主放射ローブは上記
のように仰角θ1を中心とした20度〜90度の電力半
値幅を有している。このため上述のように、本州全域で
衛星放送を受信しようとする場合、たとえ移動体が傾斜
地などを走行する場合のように装置全体の姿勢が変化し
たとしても、いずれの地点においても衛星からの電波を
良好に受信できる。
【0039】すなわち、本発明では、アンテナA1〜A
nは仰角に関しては鋭い指向性を有していないから、各
アンテナA1〜Anの仰角についての姿勢制御を行わな
くても、受信強度が著しく低下することはない。しか
も、第3のアンテナA3〜Anの受信信号を同相合成し
て得た同相合成信号VTをBSチューナなどに与える構
成を採用しているから、高利得での受信を確保できる。
【0040】上記のように、本実施では、方位角につい
ては電波源を機械的に追尾する一方で、仰角については
複数の受信アンテナの指向性と姿勢を適当に設定し、か
つ、複数の受信アンテナの受信信号を同相合成すること
として、機械的追尾を不要としている。このため、駆動
機構は、方位角についての姿勢制御用のもののみで足り
るから、支持手段1の構成も簡単になり、全体を軽量か
つ小型に構成できる。また、仰角についての姿勢制御が
不要であるから、装置の高さを低くすることができる。
【0041】このように装置を小型に構成でき、しかも
高さを低くすることができるから、たとえば、高さの高
い大型の車両などにおいても、法的制限高さを超えるこ
となく、本実施例のアンテナ装置を搭載することができ
る。また、装置が嵩張らないから、美観を損ねることも
ない。図5は本発明の第2実施例の構成を示すブロック
図である。本実施例は上記の第1実施例と類似している
ので、上述の図1に示された各部に対応する部分には同
一の参照符号を付して示す。
【0042】本実施例では、第1アンテナA1、第2ア
ンテナA2および第3アンテナA3〜Anの他に、さら
に第4アンテナA14および第5アンテナA15が支持
手段1に固定的に支持されている。この第4および第5
アンテナA14,A15は、第3アンテナA3〜Anの
主放射ローブを含む鉛直面に関して対称な主放射ローブ
を有する。そして、各アンテナA14,A15の主放射
ローブの鉛直面内における電力半値幅は、仰角θ1を中
心とした20度〜90度の範囲に設定されている。さら
に、第4および第5アンテナA14,A15の主放射ロ
ーブの支持手段1の回動に関する電力半値幅は、第1お
よび第2アンテナA1,A2の主放射ローブの支持手段
1の回動に関する電力半値幅よりも狭く設定されてい
る。
【0043】第1アンテナA1、第2アンテナA3、第
4アンテナA14および第5アンテナA15の受信信号
V(1) ,V(2) ,V(14),V(15)は、切換え器11に入
力されている。この切換え器11は、第1アンテナA1
および第2アンテナA2の受信信号V(1) ,V(2) と、
第4アンテナA14および第5アンテナA15の受信信
号V(14),V(15)とを切り換えて、第1レベル差検出手
段および第2レベル差検出手段として機能するレベル差
検出部5に与える。この切換え器11の切換えは、制御
部2により制御されている。すなわち、制御部2は切換
え制御手段としての機能をも有している。
【0044】たとえば、第1アンテナA1および第2ア
ンテナA2の指向性を、電力半値幅が大きくとれるよう
に設定すると、その分だけ地磁気センサ8として方位検
出誤差の大きいものを適用することができる。しかし、
この場合には、アンテナA1,A2の利得が低下するか
ら、アンテナA1,A2の受信信号に基づく追尾の精度
が低下する。
【0045】そこで、本実施例では、支持手段1の回動
に関する電力半値幅の小さい一対のアンテナA14,A
15がさらに用意されている。そして、電波源の追尾の
第1段階では地磁気センサ8の出力に基づいて方位検出
部9で作成される方位検出信号ΦGを用いる。そして、
第2段階では、切換え器11を制御して第1および第2
アンテナA1,A2の受信信号V(1) ,V(2) をレベル
差検出部5に与え、この受信信号V(1) ,V(2) のレベ
ル差を用いて電波源を追尾する。この第1アンテナA1
および第2アンテナA2の受信信号V(1) ,V(2) のレ
ベル差を用いた電波源の追尾の結果、レベル差信号VM
が所定値以下になり、新たに用意した一対のアンテナA
14,A15の主放射ローブ範囲での受信が可能な状態
に至ると、制御部2は切換え器11を切り換える。すな
わち、第4および第5アンテナA14,A15の受信信
号V(14),V(15)がレベル差検出部5に与えられる。こ
れにより、第4アンテナA14および第5アンテナA1
5の受信信号V(14),V(15)を用いた第3段階の追尾動
作が行われる。
【0046】このような構成を採用すれば、地磁気セン
サ8に高精度のものを用いることなく、電波源を正確に
追尾できる。なお、本実施例では、第1アンテナA1お
よび第2アンテナA2の受信信号V(1) ,V(2) と、第
4アンテナA14および第5アンテナA15の受信信号
V(14),V(15)とを、切換え器11で切り換えて、1個
のレベル差検出部5に入力する構成が採用されている
が、第1および第2アンテナA1,A2と第4および第
5アンテナA14,A15とのそれぞれに対応して、2
個のレベル差検出部を設けてもよい。このときには、こ
の2個のレベル差検出部の出力信号を切換え器を用い
て、選択的に制御部2に入力する構成とすればよい。
【0047】図6は本発明の第3実施例のアンテナ装置
の構成を示す平面図であり、図7はその正面図である。
このアンテナ装置は、車両のルーフ上などに設置されて
用いられるものであり、車両のルーフに固定されるベー
ス20を備えている。このベース20上には、回転軸2
1により支持された支持手段であるターンテーブル22
が設けられている。このターンテーブル22は鉛直方向
に沿う軸線23まわりに回動することができる。
【0048】ターンテーブル22の周面には歯車が形成
されており、この歯車にギア24が噛合している。この
ギア24には、駆動手段であるモータ25の回転力が傘
歯車26,24Aにより伝達されている。ターンテーブ
ル22の上面には、複数のアンテナA1,A2,・・・・,
A10が支持部材27などを介して相互に平行になるよ
うに固定されている。すなわち、主放射ローブの方向は
相互に平行である。アンテナA1とアンテナA2とは、
水平面に沿う方位角方向に関する電波源の追尾と、電波
の受信とに兼用されるアンテナである。また、アンテナ
A3〜A10は、専ら電波の受信のために用いられる。
これらのアンテナA1〜A10は、相互に平行な放射ロ
ーブを有している。
【0049】ベース20上に配置された各構成部分は図
7において仮想線で示すレドーム30で覆われている。
ただし、図6ではレドーム30の図示は省略されてい
る。たとえば、アンテナA1〜A10は、その仰角θが
約38度になるように固定されている。これは、日本の
本州で衛星放送を受信する場合に、各地域における放送
衛星の方向の仰角が約32度〜44度の範囲であるた
め、その中央値をとったものである。これにより、受信
地点毎の仰角の相違に伴う受信アンテナA1〜A10の
利得の低下が最小になる。これらのアンテナA1〜A1
0は、上述の第1実施例におけるアンテナA1〜Anと
同様に、水平面に略垂直な平面内での電力半値幅が20
度〜90度に設定されている。
【0050】また、装置全体の高さが最も低くなるよう
に、アンテナA1〜A10には平面アンテナが使用さ
れ、さらにこれらのアンテナA1〜A10がターンテー
ブル上に平面的に配列されている。この場合、アンテナ
A1〜A10の高さはたとえば40mm以下程度になり、
アンテナ装置全体の高さはたとえば130mm程度にな
る。したがって、このアンテナ装置は、自動車等の小型
の移動体に搭載した場合でも、その美観を損ねることが
ない。また、大型車両においても法的高さ制限以下の高
さで搭載することができる。
【0051】図8は上記のアンテナ装置の電気的構成を
示すブロック図である。アンテナA1〜A10の受信信
号は、BSコンバータBC1〜BC10に入力され、衛
星放送の電波の周波数(約11.7〜12GHz)の信号
が、信号処理が容易な低周波信号(約1.03〜1.3
3GHz)に変換される。アンテナA3〜A10に対応し
たBSコンバータBC3〜BC10の出力信号は、同相
合成部40に与えられる。
【0052】一方、アンテナA1,A2に対応したBS
コンバータBC1,BC2の出力信号は、分配器41,
42で分配される。分配器41,42でそれぞれ分配さ
れた各一方の信号は、上記の同相合成部40に与えら
れ、BSコンバータBC3〜BC10からの信号ととも
に同相合成される。同相合成されて得られた同相合成信
号VTは、BSチューナ(図示せず。)に与えられる。
【0053】分配器41,42で分配された各他方の信
号は、減衰器43,44からハイブリッド回路45に与
えられて合成される。ハイブリッド回路45は、図9に
示すように、2つの入力端子P1,P2に与えられた位
相差δの入力信号a,bを、位相差δ±90°の2つの
信号c,dに変換して出力端子P3,P4に導出するも
のである。
【0054】すなわち、入力信号a,bがそれぞれ下記
第(1) 式および第(2) 式で表されるとすると、この入力
信号はa,bは下記第(3) 式および第(4) 式に示す出力
信号c,dに変換される。なお、A,Bは信号の振幅で
あり、ωは角振動数であり、δ′,δ″は定数である。
【0055】
【数1】 a=Acosωt ・・・・ (1) b=Bcos(ωt+δ) ・・・・ (2) c=Acos(ωt+δ′)+Bcos(ωt+δ′+δ+90°) ・・・・ (3) d=Acos(ωt+δ″)+Bcos(ωt+δ″+δ−90°) ・・・・ (4) ハイブリッド回路45の出力信号Sc,Sdは、レベル
差検出部46に与えられ、そのレベル差VMが検出され
る。検出されたレベル差VMは、制御部47に入力され
る。この制御部47にはまた、ターンテーブル22(図
6および図7参照。)の所定位置に固定配置された地磁
気センサ(図6および図7では図示が省略されてい
る。)48の出力に基づいてアンテナA1〜A10の主
放射ローブの方位角を検出し、それに対応する方位検出
信号ΦGを出力する方位検出部49の出力も与えられて
いる。
【0056】なお、本実施例では、着磁等の影響のない
環境でターンテーブル22を水平においたときに、地磁
気センサ48が検出する方位角が0°(真北に対応す
る。)になる状態でアンテナA1〜A10の主放射ロー
ブの方位角面への投影が磁北を指すように、地磁気セン
サ48とアンテナA1〜A10との相対的な関係が設定
されている。このように設定することにより、アンテナ
A1〜A10の主放射ローブの方位角面への投影は、地
磁気センサ48の検出方位を向くことになる。換言すれ
ば、地磁気センサ48の出力VGに基づいて方位検出部
49から出力される方位検出信号ΦGは、アンテナA1
〜A10の主放射ローブの方位角を表す信号である。
【0057】制御部47は方位検出部48からの方位検
出信号ΦGおよびレベル差VMに対応する制御信号をモ
ータ駆動回路50に与える。これにより、モータ25が
モータ駆動回路50からの電力により付勢され、ターン
テーブル22が回動する。アンテナA1,A2からの信
号をハイブリッド回路45で処理すると、第1放射ロー
ブおよび第2放射ローブが形成される。たとえば、アン
テナA1,A2に同一放射ローブ、同一利得のものを使
用し、その中心を結ぶ軸が放射ローブと直角をなすとと
もにターンテーブル22と平行な面内にあるようにアン
テナA1,A2を配置し、各アンテナA1,A2からハ
イブリッド回路45までのBSコンバータやケーブル等
は、同じ特性、長さのものを使用するものとする。この
場合、たとえば、両アンテナA1,A2の中心の間隔を
1.6波長とし、両アンテナA1,A2のターンテーブ
ル22の回動に関する電力半値幅を約44度に選ぶと、
上記第1放射ローブおよび第2放射ローブの方向の方位
角面への投影は、受信アンテナA1〜A10の主放射ロ
ーブの方向の方位角面への投影に対して、約12度の角
度をなして、互いに反対側に存在するようになる。
【0058】したがって、上記のように各条件を選択す
ることにより、受信アンテナA1〜A10の主放射ロー
ブの方向の方位角面への投影は、第1放射ローブおよび
第2放射ローブの方向の方位角面への投影の間に収める
ことができる。なお、受信アンテナA1およびA2のア
ンテナ利得、BSコンバータBC1,BC2の変換利
得、または分配器41,42の分配比に幾分の特性のば
らつきがある場合は、減衰器43,44での減衰値を適
当に設定することにより、その分を補償することができ
る。
【0059】上記のようにアンテナA1,A2の方位角
に関する電力半値幅は約44度であり、また、第1、第
2放射ローブの方位がアンテナA1〜A10の固有の主
放射ローブの方位に対してそれぞれ12度の角度を成し
ている。このため、第1放射ローブおよび第2放射ロー
ブはアンナテA1〜A10の主放射方向を中心とした±
12度の範囲では重なり合うことを考慮すると、第1、
第2放射ローブの覆域は受信アンテナA1〜A10の主
放射ローブの方位を中心として、その両側32度(=4
4度−12度)ずつの範囲となる。
【0060】一方、日本の本州では、衛星放送のための
放送衛星は、方位角214度〜226度の範囲に位置す
る。したがって、検出方位信号ΦGが表す方位角が22
0度となった時点で、ターンテーブル22が水平であ
り、しかも地磁気センサ48に着磁等の影響がなく、さ
らに方位検出部49に誤差がなければ、受信アンテナA
1〜A10の主放射ローブの方位角面における方向と、
衛星の方位角面内における方向との角度差は、最大で6
度程度である。
【0061】一方、地磁気センサ48の着磁や方位検出
部49が内包する誤差のために、10度程度の方位検出
誤差が生じるとすると、方位角面内における衛星の方向
と受信アンテナA1〜A10の放射ローブとの角度差
は、最大で16度程度である。また、実際のターンテー
ブルは、水平面に対し傾斜する場合もあり、この傾斜は
最大40度程度であるから、この傾斜の上記角度差への
影響は、最大8度程度となる。
【0062】したがって、上記の角度差は最大で24度
程度となる。第1放射ローブおよび第2放射ローブの方
位角面内での方向は、アンテナA1〜A10の固有の主
放射ローブの方位角面内での方向に対して±12度の角
度をなしている。このため、方位検出部49から出力さ
れる方位検出信号ΦGが表す方位角に最大で24度の誤
差が生じていても、方位検出信号づΦGが表す方位角が
220度となった時点では、第1、第2放射ローブで電
波を受信できる状態となっている。このため、レベル差
検出部40の出力に基づき、方位角に関するアンテナの
姿勢制御を正確に行える。
【0063】図10は同相合成部40の詳しい構成を示
すブロック図である。この同相合成部40にはBSコン
バータBC1〜BC10からの信号B1〜B10が入力
される。そして、BSコンバータBC10からの信号B
10を基準信号として、同相合成処理が行われる。さら
に詳細に説明すると、信号B1〜B9に対応して位相同
期回路PLL1〜PLL9が設けられている。また、信
号B10はダウンコンバータDC10で電圧制御型発振
器VCO10からの信号と混合されて、周波数変換され
る。この信号は、自動レベル調整器AGC10でレベル
調整された後に、分配器SP10に与えられる。分配器
SP10で分配された一方の信号D10は、移相器51
で90°だけ移相が遅らされた後に、信号C10として
電力合成器52に与えられる。電圧制御型発振器VCO
10には、一定の制御電圧V0 が与えられている。
【0064】分配器SP10で分配された他方の信号は
さらに分配器53で分配され、位相制御信号D1,D
2,・・・・,D9として、位相同期回路PLL1〜PLL
9に与えられる。たとえば、位相同期回路PLL1で
は、入力信号B1はダウンコンバータDC1で電圧制御
型発振器VCO1からの信号と混合されて周波数変換さ
れる。この信号は、さらに自動レベル調整器AGC1で
レベル調整された後に分配器SP1で分配され、分配さ
れた一方の信号が信号C1として電力合成器52に入力
される。
【0065】分配器SP1で分配された他方の信号は、
位相比較器PC1に与えられる。この位相比較器PC1
では、分配器SP1からの信号と位相制御信号D1とが
位相比較される。そして、その出力信号が、ループフィ
ルタLF1で制御電圧に変換され、この制御電圧が電圧
制御型発振器VCO1に与えられる。たとえば、位相比
較器PC1に乗算回路を用いるときには、位相同期回路
PLL1は、信号C1と位相制御信号D1との位相差が
90度に保持されるように動作する。
【0066】信号B2〜B9に対応する他の位相同期回
路PLL2〜PLL9は、位相同期回路PLL1と同様
な構成を有しており、各位相同期回路PLL2〜PLL
9からは、いずれも位相制御信号D2〜D9と一定の位
相差(たとえば90度)を有する信号C2〜C9が出力
されて電力合成器52に与えられる。分配器SP10で
分配されて移相器51に与えられる信号D10は、信号
D1〜D9と同相であるから、結局、移相器51から電
力合成器52に与えられる信号C10は、信号C1〜C
9と同相である。その結果、電力合成器52からは、信
号BS1〜BS10を同相合成した信号VTが出力され
ることになる。
【0067】図11はレベル差検出部46の構成を示す
ブロック図である。ハイブリッド回路45からの2つの
出力信号Sc,Sdは、増幅器61,62で適当なレベ
ルに調整された後、二乗検波器63,64で検波され、
信号電力に比例した直流電圧が出力される。この直流電
圧は、対数増幅器65,66に与えられてその対数値に
比例した電圧に変換される。この対数増幅器65,66
の各出力は、差動増幅器67に与えられて差分がとら
れ、さらにローパスフィルタ68を経てレベル差信号V
Mとなる。この構成により、レベル差信号VMは、入力
信号Sc,Sdの相対的なレベル差に比例した信号とな
る。これにより、到来電波の強弱によっては信号VMは
変化せず、到来方向の変化による信号Sc,Sdの相対
的レベル差の変化のみにより、信号VMが変化する。
【0068】図12は制御部47での処理を説明するた
めのフローチャートである。電源投入または装置のリセ
ットにより、ステップS1では、方位検出部49での方
位検出信号ΦGが表す方位角(以下「方位角ΦG」とい
う。)が220度に等しいかどうかが調べられる。方位
角ΦGが220度に等しくなければ、ステップS2で方
位角ΦGが220度未満であるかどうかが調べられる。
【0069】方位角ΦGが220度未満であるときに
は、ステップS3で、ターンテーブル22の角度AZが
所定値ΔAZ(たとえば0.1度)だけ増大するよう
に、モータ25が付勢される。また、方位角ΦGが22
0度よりも大きいときには、ステップS4において、角
度AZが所定値ΔAZだけ減少するように、モータ25
が付勢される。その後の処理は、ステップS1に戻る。
【0070】一方、方位角ΦGが220度に等しいとき
には、ステップS1からステップS5に進み、レベル差
検出部46が出力するレベル差信号VMが零であるかど
うかが調べられる。レベル差信号VMが零であればステ
ップS5での処理を繰り返し、レベル差信号VMが零以
外の値をとるときにはステップS6に進む。ステップS
6では、レベル差信号VMが零未満かどうかが調べら
れ、レベル差信号VMが零未満なら、ステップS7へ進
み、ターンテーブル22の角度AZがΔAZだけ増大す
るようにモータ25が付勢される。レベル差信号VMが
零よりも大きいときには、ステップS8において、ター
ンテーブル22の角度AZがΔAZだけ減少するように
モータ25が付勢される。
【0071】以上のように本実施例によれば、方位角に
関する追尾のみが行われ、仰角に関する追尾は行われな
いから、上記の第1実施例に関連してのべた各効果が達
成される。のみならず、電波源の追尾のために受信信号
が利用されるアンテナA1,A2も含めて全てのアンテ
ナA1〜A10の受信信号が同相合成部40で同相合成
されるから、同一利得の同相合成信号を得るためのアン
テナ総面積を小さくすることができる。これにより、ア
ンテナ装置の一層の小型化に寄与できる。逆に、同程度
の大きさのアンテナ装置を構成する場合に、アンテナ利
得を増大することができる。
【0072】図13は本発明の第4実施例の構成を示す
ブロック図である。本実施例は上記の第3実施例に類似
するので、上記の図8に示された各部に対応する部分に
は同一の参照符号を付して示す。本実施例では、アンテ
ナA1,A2に対応したBSコンバータBC1,BC2
の各出力信号は、分配器41A,42Aにより、同相合
成部40、第1信号合成手段であるハイブリッド回路4
5および第2信号合成手段であるハイブリッド回路75
に分配される。分配器41A,42Aとハイブリッド回
路75との間には、それぞれ減衰器73,74が介在さ
れている。
【0073】ハイブリッド回路75は、アンテナA1,
A10の固有の主放射ローブが沿う鉛直面に関して互い
に対称であるとともに、ターンテーブル22の回動に関
する電力半値幅が上記第1放射ローブおよび第2放射ロ
ーブのターンテーブル22の回動に関する電力半値幅よ
りも狭く設定された第3放射ローブおよび第4放射ロー
ブを形成し、この第3放射ローブおよび第4放射ローブ
にそれぞれ対応する2つの信号を出力するものである。
【0074】2つのハイブリッド回路45,75からの
信号は、切換え器76に入力され、いずれか一方のハイ
ブリッド回路からの信号が選択される。そして、選択さ
れた信号が、本実施例において第1レベル差検出手段お
よび第2レベル差検出手段として機能するレベル差検出
部46に入力される。切換え器76は、制御部47から
ライン77を介して与えられる切換え制御信号により切
り換えられる。
【0075】電波源の追尾の第1段階では地磁気センサ
48の出力に基づいて方位検出部49で作成される方位
検出信号ΦGを用いる。そして、第2段階では、切換え
器77を制御してハイブリッド回路45の出力信号をレ
ベル差検出部46に与え、このときのレベル差信号VM
を用いて電波源を追尾する。このハイブリッド回路45
からの信号のレベル差を用いた電波源の追尾の結果、レ
ベル差信号VMが所定値以下になり、新たに用意したハ
イブリッド回路75で形成される第3および第4放射ロ
ーブでの受信が可能な状態に至ると、制御部47は切換
え器76を切り換える。すなわち、ハイブリッド回路7
5から出力される2つの信号がレベル差検出部46に与
えられる。これにより、第3および第4放射ローブに対
応した信号を用いた第3段階の追尾動作が行われる。
【0076】このような構成により、地磁気センサ48
に高精度のものを用いることなく、電波源を正確に追尾
できる。なお、本実施例では、ハイブリッド回路45,
75の出力信号を切換え器76で切り換えて1個のレベ
ル差検出部46に入力する構成が採用されているが、ハ
イブリッド回路45,75のそれぞれに対応して、2個
のレベル差検出部を設けてもよい。このときには、この
2個のレベル差検出部の出力信号を切換え器を用いて、
選択的に制御部47に入力する構成とすればよい。
【0077】本発明の実施例の説明は以上のとおりであ
るが、本発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を
施すことが可能である。
【0078】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、仰角に関
しては電波源の追尾は不要であり、方位角に関してのみ
電波源の追尾が行われる、このため、アンテナの姿勢制
御のための駆動機構は、方位角方向に関してのみ必要と
なるに過ぎない。その結果、アンテナ装置の全体の構成
が簡単になり、小型化が可能となる。
【0079】しかも、複数の第3アンテナの受信信号
は、同相合成手段により同相合成されるから、高利得で
の受信を行える。また、複数のアンテナの受信信号を同
相合成する構成であるから、個々のアンテナを小さくす
ることができ、その結果、この小さなアンテナを水平面
に沿って配列することにより、全体の高さを低くするこ
とができる。
【0080】このように、小型で、かつ、低い高さに構
成することができるから、自動車等の小型の移動体に搭
載した場合に、その美観を損ねることがない。また、比
較的高さの高い移動体にも、たとえば法的高さ制限など
の規制を受けることなく、搭載することができる。請求
項2記載の発明によれば、地磁気センサによる第3アン
テナの主放射ローブの方位の検出と、第1および第2ア
ンテナの受信信号のレベル差の検出との併用により、電
波源の追尾を確実に行わせることができる。
【0081】請求項3記載の発明によれば、地磁気セン
サによる第3アンテナテの主放射ローブの方位の検出
と、第1および第2アンテナの受信信号のレベル差の検
出との併用による電波源の追尾が一層良好に行える。請
求項4記載の発明によれば、たとえば精密な地磁気セン
サを用いなくても、方位角方向に関する電波源の追尾を
確実に行える。
【0082】請求項5記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様な効果が得られるほか、電波源の追尾の
ために用いられる一対のアンテナも含めて全てのアンテ
ナの受信信号が合成手段で同相合成されるから、同一利
得の同相合成信号を得るためのアンテナ総面積を小さく
することができる。これにより、アンテナ装置の一層の
小型化に寄与できる。逆に、同程度の大きさのアンテナ
装置を構成する場合には、アンテナ利得を増大すること
ができる。
【0083】さらに、請求項6記載の発明では、請求項
2記載の発明と同様な効果が得られ、また、請求項7記
載の発明では、上記請求項3記載の発明と同様な効果が
得られ、さらに、請求項8記載の発明では、請求項4記
載の発明と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のアンテナ装置の概念的な
構成を示すブロック図である。
【図2】アンテナA1〜Anの方位角に関する指向性を
示す特性図である。
【図3】アンテナA1〜Anの仰角に関する指向性を示
す特性図である。
【図4】仰角面内での主放射ローブの電力半値幅と、受
信強度の低下との関係を説明するための特性図である。
【図5】本発明の第2実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図6】本発明の第3実施例のアンテナ装置の構成を示
す平面図である。
【図7】図6に示された構成の正面図である。
【図8】上記第3実施例のアンテナ装置の電気的構成を
示すブロック図である。
【図9】ハイブリッド回路の働きを説明するためのブロ
ック図である。
【図10】同相合成部の内部構成を示すブロック図であ
る。
【図11】レベル差検出部の構成を示すブロック図であ
る。
【図12】動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図13】本発明の第4実施例の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
A1 第1アンテナ A2 第2アンテナ A3〜An 第3アンテナ 1 支持手段 2 制御部 3 モータ 5 レベル差検出部 7 同相合成部 8 地磁気センサ 9 方位検出部 11 切換え器 A14 第4アンテナ A15 第5アンテナ 20 ベース 21 回転軸 22 ターンテーブル 25 モータ 27 支持部材 40 同相合成部 45 ハイブリッド回路 46 レベル差検出部 47 制御部 48 地磁気センサ 49 方位検出部 50 モータ駆動回路 A1〜A10 アンテナ 75 ハイブリッド回路 76 切換え器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保田 昌男 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会 社大阪製作所内 (72)発明者 三田 雅樹 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会 社大阪製作所内 (72)発明者 村田 孝雄 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 高野 好一 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 藤田 雅 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内 (72)発明者 外山 昇 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会放送技術研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平面に略垂直な第1平面に関して互いに
    略対称な主放射ローブを有するとともに、水平面に略垂
    直な平面内におけるそれぞれの主放射ローブの電力半値
    幅が電波到来角度範囲よりも広く設定された第1アンテ
    ナおよび第2アンテナと、 上記第1アンテナおよび第2アンテナの主放射ローブの
    対称面である上記第1平面に沿う相互に平行な主放射ロ
    ーブを有するとともに、水平面に略垂直な平面内におけ
    るそれぞれの主放射ローブの電力半値幅が電波到来角度
    範囲よりも広く設定された複数の第3アンテナと、 上記第1アンテナ、第2アンテナおよび第3アンテナ
    を、これらの相対的な位置関係を保持した状態で支持す
    る支持手段と、 この支持手段を水平面に略垂直な所定の軸線まわりに回
    動させる駆動手段と、 上記第1アンテナと第2アンテナとの受信信号のレベル
    差を検出する第1レベル差検出手段と、 この第1レベル差検出手段で検出されたレベル差に基づ
    いて、上記第3アンテナの主放射ローブが電波源に向く
    ように上記駆動手段を付勢制御する制御手段と、 上記複数の第3アンテナの受信信号を同相合成する同相
    合成手段とを含むことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 【請求項2】上記支持手段に支持され、上記第3アンテ
    ナの主放射ローブの方位を検出する地磁気センサをさら
    に含み、 上記制御手段は、上記地磁気センサと上記第1レベル差
    検出手段との各出力に基づいて、上記駆動手段を付勢制
    御するものであることを特徴とする請求項1記載のアン
    テナ装置。
  3. 【請求項3】水平面に略平行な第2平面への上記第1ア
    ンテナの主放射ローブの方向の投影と上記第1平面とが
    なす角が、上記地磁気センサの方位検出誤差以上の角度
    に設定されていることを特徴とする請求項2記載のアン
    テナ装置。
  4. 【請求項4】上記第1平面に関して互いに略対称な主放
    射ローブを有するとともに、水平面に略垂直な平面内に
    おけるそれぞれの主放射ローブの電力半値幅が電波到来
    角度範囲よりも広く設定され、かつ、上記支持手段の回
    動に関する主放射ローブの電力半値幅が上記第1アンテ
    ナおよび第2アンテナの上記支持手段の回動に関する主
    放射ローブの電力半値幅よりも狭く設定された第4アン
    テナおよび第5アンテナと、 この第4アンテナと第5アンテナとの受信信号のレベル
    差を検出する第2レベル差検出手段と、 上記第1レベル差検出手段で検出されるレベル差が上記
    制御手段に与えられる第1状態と、上記第2レベル差検
    出手段で検出されるレベル差が上記制御手段に与えられ
    る第2状態とを切り換える切換え手段と、 上記第1レベル差検出手段で検出されたレベル差が所定
    値以上であるときには上記切換え手段を上記第1状態に
    制御し、上記第1レベル差検出手段で検出されたレベル
    差が上記所定値未満であるときには上記切換え手段を上
    記第2状態に制御する切換え制御手段とをさらに含むこ
    とを特徴とする請求項1、2または3記載のアンテナ装
    置。
  5. 【請求項5】水平面に略垂直な第1平面に沿う相互に平
    行な主放射ローブを有し、水平面に略垂直な平面内にお
    けるそれぞれの主放射ローブの電力半値幅が電波到来角
    度範囲よりも広く設定された複数のアンテナと、 この複数のアンテナを、これらの相対的な位置関係を保
    持した状態で支持する支持手段と、 この支持手段を水平面に略垂直な所定の軸線まわりに回
    動させる駆動手段と、 上記複数のアンテナから選択した一対のアンテナの受信
    信号を合成して、上記複数のアンテナの主放射ローブが
    沿う上記第1平面に関して互いに略対称な第1放射ロー
    ブおよび第2放射ローブを形成し、この第1放射ローブ
    および第2放射ローブにそれぞれ対応する2つの信号を
    出力する第1信号合成手段と、 この第1信号合成手段から出力される2つの信号のレベ
    ル差を検出する第1レベル差検出手段と、 この第1レベル差検出手段で検出されたレベル差に基づ
    いて、上記複数のアンテナの主放射ローブが電波源を向
    くように、上記駆動手段を付勢制御する制御手段と、 上記複数のアンテナの受信信号を同相合成する同相合成
    手段とを含むことを特徴とするアンテナ装置。
  6. 【請求項6】上記支持手段に支持され、上記複数のアン
    テナの主放射ローブの方位を検出する地磁気センサをさ
    らに含み、 上記制御手段は、上記地磁気センサと上記第1レベル差
    検出手段との各出力に基づいて、上記駆動手段を付勢制
    御するものであることを特徴とする請求項5記載のアン
    テナ装置。
  7. 【請求項7】水平面に略平行な第2平面への上記第1放
    射ローブの方向の投影と上記第1平面とがなす角が、上
    記地磁気センサの方位検出誤差以上の角度に設定されて
    いることを特徴とする請求項6記載のアンテナ装置。
  8. 【請求項8】上記複数のアンテナから選択した一対のア
    ンテナの受信信号を合成して、上記複数のアンテナの主
    放射ローブが沿う上記第1平面に関して互いに略対称で
    あるとともに、上記支持手段の回動に関する電力半値幅
    が上記第1放射ローブおよび第2放射ローブの上記支持
    手段の回動に関する電力半値幅よりも狭く設定された第
    3放射ローブおよび第4放射ローブを形成し、この第3
    放射ローブおよび第4放射ローブにそれぞれ対応する2
    つの信号を出力する第2信号合成手段と、 この第2信号合成手段から出力される2つの信号のレベ
    ル差を検出する第2レベル差検出手段と、 上記第1レベル差検出手段で検出されるレベル差が上記
    制御手段に与えられる第1状態と、上記第2レベル差検
    出手段で検出されるレベル差が上記制御手段に与えられ
    る第2状態とを切り換える切換え手段と、 上記第1レベル差検出手段で検出されたレベル差が所定
    値以上であるときには上記切換え手段を上記第1状態に
    制御し、上記第1レベル差検出手段で検出されたレベル
    差が上記所定値未満であるときには上記切換え手段を上
    記第2状態に制御する切換え制御手段とをさらに含むこ
    とを特徴とする請求項5、6または7記載のアンテナ装
    置。
JP847693A 1993-01-21 1993-01-21 アンテナ装置 Pending JPH06224615A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111344590A (zh) * 2018-01-30 2020-06-26 古野电气株式会社 雷达天线装置以及方位测定方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111344590A (zh) * 2018-01-30 2020-06-26 古野电气株式会社 雷达天线装置以及方位测定方法

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