JPH0622415A - 封止接点装置 - Google Patents

封止接点装置

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JPH0622415A
JPH0622415A JP10137192A JP10137192A JPH0622415A JP H0622415 A JPH0622415 A JP H0622415A JP 10137192 A JP10137192 A JP 10137192A JP 10137192 A JP10137192 A JP 10137192A JP H0622415 A JPH0622415 A JP H0622415A
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JP
Japan
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fixed
arc
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movable
sealed
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JP10137192A
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English (en)
Inventor
Takehiko Toguchi
武彦 戸口
Mamoru Tateno
守 立野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アーク電圧を高めて遮断能力を向上させる。 【構成】 内部に電気絶縁性ガスを封入して気密空間が
形成された封止容器30と、封止容器30内に固定され
固定接点32a,33aを有し電極2b,3bに接続さ
れた固定接触子32,33と、封止容器30内に可動棒
21により支持され固定接触子32,33の各固定接点
32a,33aに接離する可動接点35a,35bを有
する可動接触子35とを備えてあり、さらに、可動接点
35a,35bおよび固定接点32a,33aの近傍に
アーク消弧用グリッド36,37を配設したことによ
り、可動接点35a,35bと固定接点32a,33a
の間に発生したアークはグリッド36,37に引き込ま
れて分割されるため、アークの引き伸ばし性,冷却性が
よくなり、高アーク電圧を発生することができる。 【効果】 長時間安定した開閉動作を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パワー負荷用のリレ
ー,電磁開閉器等に好適な封止接点装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電磁開閉器等に用いる封止接点装置の提
案例を図6に示す。図6において、1は封止容器で、セ
ラミック等の耐熱絶縁材で形成された胴部1aと、金属
材で形成され胴部1aの軸線方向の一方端部を閉塞して
固定される端板1bにて構成されている。なお、胴部1
a上部には端板1bと同材質よりなる端板1cが固着さ
れており、端板1b,1cの接合面は例えばレーザ等で
気密接合されている。胴部1a下部に穿設された気孔1
gを覆って連結された気管1fから水素ガス等の電気絶
縁性ガスを高気圧(例えば2気圧)に封入して後、気管
1fを圧着して気密空間を形成する。なお、1jは絶縁
耐電圧改善用リブである。
【0003】2,3は例えば無酸素銅等の金属材からな
る固定接極子であり、それぞれの先端には固定接点2
a,3aが固着されている。固定接極子2,3の他端に
は胴部1a下部に穿設された気孔1h,1iを通して設
置された電極2b,3bの一端が例えばねじ止めされて
いる。電極2b,3bの他端はそれぞれ外力緩和材2
c,3cを介して胴部1aに気密接合されている。
【0004】4は可動接極子であり、固定接点2a,3
aに対向する位置に可動接点4a,4bが接続されてい
る。21は可動棒であり、一端が接圧ばね枠22に固着
されている。接圧ばね枠22には接圧ばね23が組み込
まれている。さらに接圧ばね23下部には可動接極子4
が配設されており接点閉成時に所定の接圧がかかるよう
になっている。
【0005】20は端子部材で、可動棒21の軸方向と
直交する径方向にフランジ部20aを有する円筒状のも
ので、可動棒21の他端21cにフランジ部20a側か
ら挿入され、その円筒部20bが可動棒21の他端21
cの外周に固着されている。5はキャップで、金属また
は合成樹脂材により有底円筒状に形成され、端子部材2
0の円筒部20bに嵌着されている。そして球面状の頂
部5aが駆動手段(図示せず)によって押圧され、可動
棒21が駆動されて可動接点4a,4bが固定接点2
a,3aに接離するようになっている。
【0006】6a,6bは可動棒21を挿通する軸受で
ある。7は筒部で、金属材料により円筒状に形成され、
可動棒21を外囲して封止容器1の端板1bに設けられ
た可動棒21の挿通孔1eの周縁部に、その一端を気密
に結合される。なお、挿通孔1eには軸受6bが固着さ
れている。8はベローズで、薄肉の金属円筒に波形のひ
だを付け蛇腹状に形成され、一端が端板1bに設けられ
た挿通孔1eの周縁部付近で可動棒21に気密固定さ
れ、また他端が後述するベローズ押え9により筒部7の
端部に気密固定される。したがって、前述した封止容器
1の気密空間は、詳しくは上記部位とともに構成されて
気密性が保持されることになる。
【0007】9はベローズ押えで、金属材料により内孔
を有して円板状に形成され、筒部7の端部にベローズ8
の他端を狭着して気密固定される。そして、軸受6aは
ベローズ押え9の内孔に密着して挿着されている。11
は復帰ばねで、コイル状をなし、可動棒21に外囲し端
子部材20のフランジ部20aとベローズ押え9の間に
配設されている。そして、可動棒21が動作して、端子
部材20のフランジ部20aがこの復帰ばね11を圧縮
していくと、可動棒21は固定接点2a,3aから開離
する方向の力すなわち復帰力を受けることになる。
【0008】12はストッパで、金属材料により、キャ
ップ5の挿通孔を有する円板部12aと、円板部12a
の中心に対し互いに反対方向へ延長した対向脚片(図示
せず)とを設けて形成され、円板部12aが所定の距離
をもって端子部材20のフランジ部20aに対向するよ
うに前記対向脚片が筒部7またはベローズ押え9に固着
されている。
【0009】15はアークが端板1bに直接触れるのを
防止するための保護板である。以上のように構成された
封止接点装置の動作を説明する。図示しない駆動手段の
押圧力がキャップ5の頂部5aに働くと、可動棒21が
軸受6a,6bの貫通孔に案内されて駆動し、可動接極
子4の両端に固着された可動接点4a,4bが固定接点
2a,3aに閉成して導通状態になる。次いでその押圧
力を取り去ると、可動棒21は復帰ばね11の復帰力お
よび封止容器1の内外の気圧差に基づく復帰力により復
帰し、可動接点4a,4bは固定接点2a,3aから開
離する。そして、端子部材20のフランジ部20aがス
トッパ12の円板部12aに当接して可動棒21の復帰
位置が規制される。なお、開離時に発生するアークは、
封止容器1に高気圧に封入された絶縁性ガスの冷却能
と、2点切りによる高アーク電圧の発生、及び自己誘導
磁場に基づくローレンツ力によってアークが移動する吹
消作用とで消弧され、接点の長寿命と信頼性の向上が図
られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記提案
例の構成によれば、接点開極時にアークが充分のびない
場合にアーク電圧が上がらず遮断時間が長くなるという
問題があった。直流負荷開閉などにおいては極端な場
合、遮断不能に陥るという重大な問題もあった。この発
明の目的は、アーク電圧を高めて遮断能力を向上させる
ことのできる封止接点装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の封止接点装置
は、可動接点および固定接点の近傍にアーク消弧用グリ
ッドを配設したことを特徴とする。
【0012】
【作用】この発明の構成によれば、可動接点および固定
接点の近傍にアーク消弧用グリッドを配設したことによ
り、可動接点と固定接点の間に発生したアークはアーク
消弧用グリッドに引き込まれて分割されるため、アーク
の引き伸ばし性,冷却性がよくなり、高アーク電圧を発
生することができる。その結果、遮断能力を格段に向上
させることができ、延いては長時間安定した開閉動作を
実現することができる。
【0013】
【実施例】この発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 〔第1の実施例〕図1はこの発明の第1の実施例の封止
接点装置の断面図である。図2(a) は図1におけるA−
A断面図、図2(b) は図1におけるB−B断面図であ
る。図3は同実施例におけるグリッドの構成を示す分解
斜視図である。なお、図6に対応するものには同一符号
を付し、以下主として異なる部分について説明する。
【0014】30はセラミック等よりなり内部に電気絶
縁性ガスを封入した封止容器である。31は排気管であ
り、通気孔30bを通して封止容器30に固着されてい
る。32,33はそれぞれ固定接点32a,33aが接
続された固定接極子である。35は可動接極子であり、
固定接点32a,33aに対向する位置に可動接点35
a,35bが固着されている。可動接極子端部35c,
35dおよび固定接極子端部32b,33bはアークホ
ーンを形成するように構成されている。
【0015】36,37はグリッドであり、0.2〜
0.3mm程度の金属板を数枚〜十数枚程度重ねたもの
であり、個々の金属板の間には数mm程度の隙間があ
る。それぞれの金属板は、図3に示すように、セラミッ
ク等からなる支持板38,40(39,41)で支持さ
れ、図2に示すように配置される。42,43は排気板
であり、44,45はアークの冷却作用を高めるための
空間である。
【0016】このようにこの封止接点装置は、内部に電
気絶縁性ガスを封入して気密空間が形成された封止容器
30と、この封止容器30内に固定され固定接点32
a,33aを有し電極2b,3bに接続された第1およ
び第2の固定接極子32,33と、封止容器30内に可
動棒21により支持され第1および第2の固定接極子3
2,33の各固定接点32a,33aに接離する可動接
点35a,35bを有する可動接極子35とを備えてあ
り、可動接点35a,35bおよび固定接点32a,3
3aの近傍にアーク消弧用グリッド36,37を配設し
たことを特徴とするものである。
【0017】以上のように構成される封止接点装置につ
いて、以下その動作を説明する。図示しない駆動手段の
押圧力がキャップ5に働き、可動接点35a,35bが
固定接点32a,33aに閉成して導通状態になる。次
いでその押圧力を取り去ると、可動接点35a,35b
は固定接点32a,33aから開離する。この開離した
際、可動接点35aと固定接点32aの間,可動接点3
5bと固定接点33aの間にアークが発生する。発生し
たアークは自己誘導磁場によるローレンツ力によって、
それぞれアークホーンの方へ移動する。アークホーンに
移動したアークは、グリッド36,37のV溝部による
アーク駆動力によりさらにグリッド36,37に引き込
まれる。このとき、図示しない永久磁石による紙面垂直
方向の磁場を印加していればアークの移動はさらに加速
される。グリッド36,37に引き込まれたアークは分
割され高電圧を発生する。例えば、この実施例ではアー
クは7個に分割され、1個あたりのアーク電圧が約60
Vであるとすると、約420V,2点切りトータルでは
約840Vという高電圧を発生することができる。
【0018】このようにこの実施例によれば、可動接点
35a,35bおよび固定接点32a,33aの近傍に
アーク消弧用グリッド36,37を配設したことによ
り、可動接点35a,35bと固定接点32a,33a
の間に発生したアークはアーク消弧用グリッド36,3
7に引き込まれて分割されるため、アークの引き伸ばし
性,冷却性がよくなり、高アーク電圧を発生することが
できる。その結果、遮断能力を格段に向上させることが
でき、延いては長時間安定した開閉動作を実現すること
ができる。
【0019】〔第2の実施例〕図4はこの発明の第2の
実施例の封止接点装置の断面図である。図5(a) は図4
におけるC−C断面図、図5(b) は図4におけるD−D
断面図である。図4および図5において、図1,図2に
対応するものには同一符号を付し、以下主として第1の
実施例と異なる部分について説明する。
【0020】第1の実施例では、可動接極子端部35
c,35dをグリッド36,37と平行にし、アークが
可動接極子端部35c,35dより下で発生する構成と
しているのに対し、この実施例では、可動接極子35′
の端部にグリッド36′,37′と平行部分は設けず
に、グリッド36′,37′を保護板50の近くまで設
けている。なお、グリッド36′,37′は第1の実施
例同様、複数枚の金属板を重ねたものであり、それぞれ
の金属板は、セラミック等からなる支持板38′,4
0′、39′,41′で支持されている。また、保護板
50を金属で構成している。
【0021】この実施例によれば、可動接極子35′の
可動接点35a,35bと固定接極子32,33の固定
接点32a,33aとの間に発生したアークは、アーク
消弧用グリッド36′,37′に引き込まれて分割さ
れ、最終的に金属からなる保護板50へ移行するため、
第1の実施例と同様、アークの引き伸ばし性,冷却性が
よくなり、高アーク電圧を発生することができる。その
結果、遮断能力を格段に向上させることができ、延いて
は長時間安定した開閉動作を実現することができる。
【0022】
【発明の効果】この発明の封止接点装置は、可動接点お
よび固定接点の近傍にアーク消弧用グリッドを配設した
ことにより、可動接点と固定接点の間に発生したアーク
はアーク消弧用グリッドに引き込まれて分割されるた
め、アークの引き伸ばし性,冷却性がよくなり、高アー
ク電圧を発生することができる。その結果、遮断能力を
格段に向上させることができ、延いては長時間安定した
開閉動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の封止接点装置の断面
図である。
【図2】(a) は図1におけるA−A断面図、(b) は図1
におけるB−B断面図である。
【図3】第1の実施例におけるグリッドの構成を示す分
解斜視図である。
【図4】この発明の第2の実施例の封止接点装置の断面
図である。
【図5】(a) は図4におけるC−C断面図、(b) は図4
におけるD−D断面図である。
【図6】封止接点装置の提案例の断面図である。
【符号の説明】
2b,3b 電極 21 可動棒 30 封止容器 32,33 固定接極子 32a,33a 固定接点 35 可動接極子 35′ 可動接極子 35a,35b 可動接点 36,37 アーク消弧用グリッド 36′,37′ アーク消弧用グリッド
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 封止接点装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パワー負荷用のリレ
ー,電磁開閉器等に好適な封止接点装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電磁開閉器等に用いる封止接点装置の提
案例を図6に示す。図6において、1は封止容器で、セ
ラミック等の耐熱絶縁材で形成された胴部1aと、金属
材で形成され胴部1aの軸線方向の一方端部を閉塞して
固定される端板1bにて構成されている。なお、胴部1
a上部には端板1bと同材質よりなる端板1cが固着さ
れており、端板1b,1cの接合面は例えばレーザ等で
気密接合されている。胴部1a下部に穿設された気孔1
gを覆って連結された気管1fから水素ガス等の電気絶
縁性ガスを高気圧(例えば2気圧)に封入して後、気管
1fを圧着して気密空間を形成する。なお、1jは絶縁
耐電圧改善用リブである。
【0003】2,3は例えば無酸素銅等の金属材からな
る固定接子であり、それぞれの先端には固定接点2
a,3aが固着されている。固定接子2,3の他端に
は胴部1a下部に穿設された気孔1h,1iを通して設
置された電極2b,3bの一端が例えばねじ止めされて
いる。電極2b,3bの他端はそれぞれ外力緩和材2
c,3cを介して胴部1aに気密接合されている。
【0004】4は可動接子であり、固定接点2a,3
aに対向する位置に可動接点4a,4bが接続されてい
る。21は可動棒であり、一端が接圧ばね枠22に固着
されている。接圧ばね枠22には接圧ばね23が組み込
まれている。さらに接圧ばね23下部には可動接子4
が配設されており接点閉成時に所定の接圧がかかるよう
になっている。
【0005】20は端子部材で、可動棒21の軸方向と
直交する径方向にフランジ部20aを有する円筒状のも
ので、可動棒21の他端21cにフランジ部20a側か
ら挿入され、その円筒部20bが可動棒21の他端21
cの外周に固着されている。5はキャップで、金属また
は合成樹脂材により有底円筒状に形成され、端子部材2
0の円筒部20bに嵌着されている。そして球面状の頂
部5aが駆動手段(図示せず)によって押圧され、可動
棒21が駆動されて可動接点4a,4bが固定接点2
a,3aに接離するようになっている。
【0006】6a,6bは可動棒21を挿通する軸受で
ある。7は筒部で、金属材料により円筒状に形成され、
可動棒21を外囲して封止容器1の端板1bに設けられ
た可動棒21の挿通孔1eの周縁部に、その一端を気密
に結合される。なお、挿通孔1eには軸受6bが固着さ
れている。8はベローズで、薄肉の金属円筒に波形のひ
だを付け蛇腹状に形成され、一端が端板1bに設けられ
た挿通孔1eの周縁部付近で可動棒21に気密固定さ
れ、また他端が後述するベローズ押え9により筒部7の
端部に気密固定される。したがって、前述した封止容器
1の気密空間は、詳しくは上記部位とともに構成されて
気密性が保持されることになる。
【0007】9はベローズ押えで、金属材料により内孔
を有して円板状に形成され、筒部7の端部にベローズ8
の他端を狭着して気密固定される。そして、軸受6aは
ベローズ押え9の内孔に密着して挿着されている。11
は復帰ばねで、コイル状をなし、可動棒21に外囲し端
子部材20のフランジ部20aとベローズ押え9の間に
配設されている。そして、可動棒21が動作して、端子
部材20のフランジ部20aがこの復帰ばね11を圧縮
していくと、可動棒21は固定接点2a,3aから開離
する方向の力すなわち復帰力を受けることになる。
【0008】12はストッパで、金属材料により、キャ
ップ5の挿通孔を有する円板部12aと、円板部12a
の中心に対し互いに反対方向へ延長した対向脚片(図示
せず)とを設けて形成され、円板部12aが所定の距離
をもって端子部材20のフランジ部20aに対向するよ
うに前記対向脚片が筒部7またはベローズ押え9に固着
されている。
【0009】15はアークが端板1bに直接触れるのを
防止するための保護板である。以上のように構成された
封止接点装置の動作を説明する。図示しない駆動手段の
押圧力がキャップ5の頂部5aに働くと、可動棒21が
軸受6a,6bの貫通孔に案内されて駆動し、可動接
子4の両端に固着された可動接点4a,4bが固定接点
2a,3aに閉成して導通状態になる。次いでその押圧
力を取り去ると、可動棒21は復帰ばね11の復帰力お
よび封止容器1の内外の気圧差に基づく復帰力により復
帰し、可動接点4a,4bは固定接点2a,3aから開
離する。そして、端子部材20のフランジ部20aがス
トッパ12の円板部12aに当接して可動棒21の復帰
位置が規制される。なお、開離時に発生するアークは、
封止容器1に高気圧に封入された絶縁性ガスの冷却能
と、2点切りによる高アーク電圧の発生、及び自己誘導
磁場に基づくローレンツ力によってアークが移動する吹
消作用とで消弧され、接点の長寿命と信頼性の向上が図
られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記提案
例の構成によれば、接点開極時にアークが充分のびない
場合にアーク電圧が上がらず遮断時間が長くなるという
問題があった。直流負荷開閉などにおいては極端な場
合、遮断不能に陥るという重大な問題もあった。この発
明の目的は、アーク電圧を高めて遮断能力を向上させる
ことのできる封止接点装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の封止接点装置
は、可動接点および固定接点の近傍にアーク消弧用グリ
ッドを配設したことを特徴とする。
【0012】
【作用】この発明の構成によれば、可動接点および固定
接点の近傍にアーク消弧用グリッドを配設したことによ
り、可動接点と固定接点の間に発生したアークはアーク
消弧用グリッドに引き込まれて分割されるため、アーク
の引き伸ばし性,冷却性がよくなり、高アーク電圧を発
生することができる。その結果、遮断能力を格段に向上
させることができ、延いては長時間安定した開閉動作を
実現することができる。
【0013】
【実施例】この発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。 〔第1の実施例〕図1はこの発明の第1の実施例の封止
接点装置の断面図である。図2(a) は図1におけるA−
A断面図、図2(b) は図1におけるB−B断面図であ
る。図3は同実施例におけるグリッドの構成を示す分解
斜視図である。なお、図6に対応するものには同一符号
を付し、以下主として異なる部分について説明する。
【0014】30はセラミック等よりなり内部に電気絶
縁性ガスを封入した封止容器である。31は排気管であ
り、通気孔30bを通して封止容器30に固着されてい
る。32,33はそれぞれ固定接点32a,33aが接
続された固定接子である。35は可動接子であり、
固定接点32a,33aに対向する位置に可動接点35
a,35bが固着されている。可動接子端部35c,
35dおよび固定接子端部32b,33bはアークホ
ーンを形成するように構成されている。
【0015】36,37はグリッドであり、0.2〜
0.3mm程度の金属板を数枚〜十数枚程度重ねたもの
であり、個々の金属板の間には数mm程度の隙間があ
る。それぞれの金属板は、図3に示すように、セラミッ
ク等からなる支持板38,40(39,41)で支持さ
れ、図2に示すように配置される。42,43は排気板
であり、44,45はアークの冷却作用を高めるための
空間である。
【0016】このようにこの封止接点装置は、内部に電
気絶縁性ガスを封入して気密空間が形成された封止容器
30と、この封止容器30内に固定され固定接点32
a,33aを有し電極2b,3bに接続された第1およ
び第2の固定接子32,33と、封止容器30内に可
動棒21により支持され第1および第2の固定接子3
2,33の各固定接点32a,33aに接離する可動接
点35a,35bを有する可動接子35とを備えてあ
り、可動接点35a,35bおよび固定接点32a,3
3aの近傍にアーク消弧用グリッド36,37を配設し
たことを特徴とするものである。
【0017】以上のように構成される封止接点装置につ
いて、以下その動作を説明する。図示しない駆動手段の
押圧力がキャップ5に働き、可動接点35a,35bが
固定接点32a,33aに閉成して導通状態になる。次
いでその押圧力を取り去ると、可動接点35a,35b
は固定接点32a,33aから開離する。この開離した
際、可動接点35aと固定接点32aの間,可動接点3
5bと固定接点33aの間にアークが発生する。発生し
たアークは自己誘導磁場によるローレンツ力によって、
それぞれアークホーンの方へ移動する。アークホーンに
移動したアークは、グリッド36,37のV溝部による
アーク駆動力によりさらにグリッド36,37に引き込
まれる。このとき、図示しない永久磁石による紙面垂直
方向の磁場を印加していればアークの移動はさらに加速
される。グリッド36,37に引き込まれたアークは分
割され高電圧を発生する。例えば、この実施例ではアー
クは7個に分割され、1個あたりのアーク電圧が約60
Vであるとすると、約420V,2点切りトータルでは
約840Vという高電圧を発生することができる。
【0018】このようにこの実施例によれば、可動接点
35a,35bおよび固定接点32a,33aの近傍に
アーク消弧用グリッド36,37を配設したことによ
り、可動接点35a,35bと固定接点32a,33a
の間に発生したアークはアーク消弧用グリッド36,3
7に引き込まれて分割されるため、アークの引き伸ばし
性,冷却性がよくなり、高アーク電圧を発生することが
できる。その結果、遮断能力を格段に向上させることが
でき、延いては長時間安定した開閉動作を実現すること
ができる。
【0019】〔第2の実施例〕図4はこの発明の第2の
実施例の封止接点装置の断面図である。図5(a) は図4
におけるC−C断面図、図5(b) は図4におけるD−D
断面図である。図4および図5において、図1,図2に
対応するものには同一符号を付し、以下主として第1の
実施例と異なる部分について説明する。
【0020】第1の実施例では、可動接子端部35
c,35dをグリッド36,37と平行にし、アークが
可動接子端部35c,35dより下で発生する構成と
しているのに対し、この実施例では、可動接子35′
の端部にグリッド36′,37′と平行部分は設けず
に、グリッド36′,37′を保護板50の近くまで設
けている。なお、グリッド36′,37′は第1の実施
例同様、複数枚の金属板を重ねたものであり、それぞれ
の金属板は、セラミック等からなる支持板38′,4
0′、39′,41′で支持されている。また、保護板
50を金属で構成している。
【0021】この実施例によれば、可動接子35′の
可動接点35a,35bと固定接子32,33の固定
接点32a,33aとの間に発生したアークは、アーク
消弧用グリッド36′,37′に引き込まれて分割さ
れ、最終的に金属からなる保護板50へ移行するため、
第1の実施例と同様、アークの引き伸ばし性,冷却性が
よくなり、高アーク電圧を発生することができる。その
結果、遮断能力を格段に向上させることができ、延いて
は長時間安定した開閉動作を実現することができる。
【0022】
【発明の効果】この発明の封止接点装置は、可動接点お
よび固定接点の近傍にアーク消弧用グリッドを配設した
ことにより、可動接点と固定接点の間に発生したアーク
はアーク消弧用グリッドに引き込まれて分割されるた
め、アークの引き伸ばし性,冷却性がよくなり、高アー
ク電圧を発生することができる。その結果、遮断能力を
格段に向上させることができ、延いては長時間安定した
開閉動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の封止接点装置の断面
図である。
【図2】(a) は図1におけるA−A断面図、(b) は図1
におけるB−B断面図である。
【図3】第1の実施例におけるグリッドの構成を示す分
解斜視図である。
【図4】この発明の第2の実施例の封止接点装置の断面
図である。
【図5】(a) は図4におけるC−C断面図、(b) は図4
におけるD−D断面図である。
【図6】封止接点装置の提案例の断面図である。
【符号の説明】 2b,3b 電極 21 可動棒 30 封止容器 32,33 固定接子 32a,33a 固定接点 35 可動接子 35′ 可動接子 35a,35b 可動接点 36,37 アーク消弧用グリッド 36′,37′ アーク消弧用グリッド
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に電気絶縁性ガスを封入して気密空
    間が形成された封止容器と、この封止容器内に固定され
    固定接点を有し電極に接続された第1および第2の固定
    接極子と、前記封止容器内に可動棒により支持され前記
    第1および第2の固定接極子の各固定接点に接離する可
    動接点を有する可動接極子とを備えた封止接点装置であ
    って、 前記可動接点および固定接点の近傍にアーク消弧用グリ
    ッドを配設したことを特徴とする封止接点装置。
JP10137192A 1992-04-21 1992-04-21 封止接点装置 Pending JPH0622415A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014007180A1 (ja) 2012-07-04 2014-01-09 富士通コンポーネント株式会社 電磁継電器
CN109301737A (zh) * 2018-10-25 2019-02-01 彭力 一种煤矿井通风机电力箱磁化减压降温灭弧退线装置

Cited By (3)

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