JPH06219894A - レーザ蒸着膜作製装置 - Google Patents

レーザ蒸着膜作製装置

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Publication number
JPH06219894A
JPH06219894A JP5031093A JP3109393A JPH06219894A JP H06219894 A JPH06219894 A JP H06219894A JP 5031093 A JP5031093 A JP 5031093A JP 3109393 A JP3109393 A JP 3109393A JP H06219894 A JPH06219894 A JP H06219894A
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JP
Japan
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substrate
target
laser
plasma
gas
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Pending
Application number
JP5031093A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Mukoda
昌志 向田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ蒸着法における平滑膜を容易に得る
ことのできるレーザ蒸着膜作製装置を提供する。 【構成】 基板5がその表面がレーザ光1のターゲット
3上の焦点2の位置から直接見えない位置に配置されて
おり、かつ基板5とガス導入口4は、レーザ光1がター
ゲット3に照射されたときに導入ガス中で起こるプラズ
マ9中を通して基板5の表面に吹き付ける位置に配置さ
れていることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ蒸着法における
平滑膜を得るための膜作製装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1986年に発見されたLa1-xx
uO4-y (M:Sr、Ba、0<x<1)は、超伝導転
移温度が30〜40Kと従来の金属超伝導体のTcと比
較して著しく高いことから、酸化物超伝導体の探索が進
められ、Tc〜90Kを有するLnBa2 Cu3x
化物超伝導体(Ln:Yおよび、ランタニド元素)、T
c〜110Kを有するBiSrCaCuOx 系酸化物超
伝導体、Tc〜120Kを有するTlBaCaCuOx
系酸化物超伝導体の発見が相次いだ。これらの新しい、
いわゆる高温超伝導体の出現とともに、エレクトロニク
スデバイスの応用に向けて、上にあげた高温超伝導体薄
膜の研究が活発化した。超伝導薄膜の作製方法の1つに
レーザ蒸着法がある。このレーザ蒸着法について図3を
もって説明する。
【0003】図3中、1はレーザ光、2はレーザ光の焦
点、3はターゲット、4はガス導入パイプのガス導入
口、5は基板、6は雰囲気の酸素、7はレーザ照射によ
り発生したプラズマ状の原子、低級酸化物等(以下、ま
とめて言うときはプラズマ状の原子という)、8は粒の
原因となるターゲット3から発生した溶融物の粒、9は
レーザ光1照射によりターゲット3から発生したプラズ
マ、10はレンズ、11は蒸着チャンバ、12はビュー
ポート、13は基板ヒータである。例えば、エキシマレ
ーザ光1をレンズ10で集光し、蒸着チャンバ11のビ
ューポート12を通して、例えば、YBa2 Cu3x
燒結体のターゲット3に照射する。照射されたターゲッ
ト3の一部はエキシマレーザ光1により励起されて、酸
素6中でプラズマ9化し、対向する基板ヒータ13上で
熱せられている基板5上に堆積される。これにより超伝
導薄膜を得る方法である。レーザ蒸着法は高酸素圧力中
で蒸着が可能、かつ薄膜の組成がターゲット組成からズ
レないという特徴があり、容易に高超伝導転移温度を持
つ超伝導薄膜が実現できるという利点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
蒸着法には、レーザ光1の照射によりターゲット3から
発生した直径1μmぐらいの粒が薄膜上に付着するとい
う欠点がある。この粒は下部超伝導薄膜,絶縁膜,上部
超伝導薄膜からなる超伝導接合を作製する場合には、下
部超伝導薄膜上に発生した粒が絶縁膜作製時に絶縁膜を
突き抜けて上部電極部分にまで達する。このような接合
の場合、動作時に電流がこの粒を通って漏れ、接合とし
ての機能を全く果たさないという致命的な問題点があっ
た。この粒はターゲット3に高エネルギーのレーザ光1
が照射されたために、ターゲット3の被照射部の一部が
融け、この溶融物が飛散して、基板上5に到達した結
果、形成されることを本発明者は初めて解析した。本発
明は、レーザ蒸着法における平滑膜を容易に得ることが
でき、膜形成のスピードと均一性を向上できるレーザ蒸
着膜作製装置を提供することを目的とする。
【0005】本発明では、レーザ蒸着法において、レー
ザ光のターゲット上の焦点から基板の表面が直接見えな
いように基板を配置し、レーザ蒸着チャンバ内に導入す
るガスを前記レーザ光が前記ターゲットに照射されたと
きに起こるプラズマ中を通して基板表面に吹き付けるこ
とを最も主要な特徴とする。従来の作製技術ではターゲ
ットから発生した粒の原因となるターゲットの熔けた溶
融物が基板まで到達する点が異なる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるレーザ蒸
着膜作製装置は、基板にガスを吹き付けるガス導入口を
有し、基板はレーザ光のターゲット上の焦点位置から基
板の表面が直接に見えない位置に配置されており、か
つ、基板とガス導入口は、レーザ光がターゲットに照射
されたときに導入ガス中で起こるプラズマ中を通して基
板表面に吹き付ける位置に配置されているものである。
【0007】
【作用】本発明においては、レーザ光のターゲット上の
焦点から直接基板表面が見えないように基板が配置され
ているため、ターゲットから発生した質量が酸素分子に
比べて大きい溶融物が基板表面に到達しない。
【0008】
【実施例】
〔実施例1〕図1は、本発明の実施例1を説明する図で
あって、図中、1はレーザ光、2はレーザ光の焦点、3
はターゲット、4はガス導入口、5は基板、6は酸素、
7はレーザ光1の照射により発生したプラズマ状の原
子、8は前記ターゲット3から発生した溶融物の粒、9
はレーザ光照射により前記ターゲット3から発生したプ
ラズマ、10はレンズ、11は蒸着チャンバ、12はビ
ューポート、13は基板ヒータ、14は前記ターゲット
3上の焦点2から基板表面に一番近い所を結んだ境界線
である。
【0009】この装置を動作させるには、例えば、レー
ザ光1としてArFエキシマレーザ光をレンズ10を用
いて集光させ、その焦点2となるところにターゲット3
を配置する。本実施例ではYBa2 Cu3x ターゲッ
トを用いた。ターゲット3上に集光したレーザ光1はタ
ーゲット3をプラズマ状の原子7,YO,BaO,Cu
o等の低級酸化物もしくはそれらのラジカル,イオン等
に励起する。この時、一部でターゲット3が融かされる
ため、上述のプラズマ9と一緒にターゲット3の融けた
溶融物8が放出される。ここで、プラズマ9内は原子オ
ーダーの非常に小さな原子7と、数μm程度の大きな溶
融物の粒8とが混在した状態となっている。このプラズ
マ9にガス導入口4から酸素6をプラズマ9および基板
5方向に向けて放出する。すると、非常に小さな原子7
は酸素6の分子から基板5方向の運動量を受け取り、1
4で示した境界線から基板5側に入り、基板5に到達す
る。ところが、数μm程度の大きなもの、すなわち、溶
融物の粒8は酸素分子と衝突しても、酸素分子との質量
比が大きく違うために、その飛行方向を変えることがな
い。そのため、溶融物の粒8は基板5上に到達できな
い。以上から基板5上にはプラズマ化された原子,低級
酸化物,ラジカル,イオン等のプラズマ状の原子7が堆
積し、粒の原因となる溶融物状の粒8は堆積しない。こ
れにより得られた薄膜は粒のない薄膜となる。
【0010】本実施例では、レーザ光1としてArFエ
キシマレーザ、ターゲットとして、YBa2 Cu3x
を用いて説明したが、例えばBiSrCaCuOx 系、
TlBaCaCuOx 系等の酸化物超伝導体薄膜を用い
ても、他の誘電体酸化物薄膜を用いても、レーザ光1に
よりターゲッ3トからプラズマ9化した原子7等が放出
され、取り除こうとする溶融物の粒8が原子7,低級酸
化物,ラジカル,イオン等よりも質量が十分大きけれ
ば、効果が得られることは言うまでもない。ここでは基
板5の回転については述べなかったが、基板回転が有れ
ば薄膜の均一性が向上するという付加的効果が生じる。
【0011】〔実施例2〕図2は本発明の実施例2を説
明する図であって、図中、1〜14は図1と同じ部分を
示し、15は溶融物しゃへい材を示す。実施例2の説明
として、実施例1との違いを述べる。実施例1では基板
5の裏面を用いて、基板5表面をターゲット3の焦点2
から見えない位置に配置したが、実施例2では、焦点2
から基板5表面が見えないように、すなわち、基板5表
面から離れた位置をプラズマ9が通るように溶融物しゃ
へい材15を配置し、ガス分子の運動エネルギーにより
プラズマ状の原子7,低級酸化物,ラジカル,イオン等
の原子状のもののみを基板5に吹き付けるようにガス導
入口4を配置した点が実施例2と異なる。
【0012】この装置の動作方法は実施例1と全く同じ
である。実施例1では、基板5の裏面を用いて溶融物の
飛来を防いでいたが、基板5のターゲット3側の端では
基板5の表面と溶融物の存在する領域とが非常に接近し
ているため、溶融物が基板表面に付着する可能性が高
い。実施例2のように障害物を配し、基板端においても
溶融物が存在する領域との境界線14が遠いので、溶融
物の粒8が基板5表面に付着しない。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明かかるレー
ザ蒸着膜作製装置は、基板にガスを吹き付けるガス導入
口を有し、基板は、レーザ光のターゲット上の焦点位置
から基板の表面が直接に見えない位置に配置されてお
り、かつ、基板とガス導入口は、レーザ光が前記ターゲ
ットに照射されたときに導入ガス中で起こるプラズマ中
を通して基板表面に吹き付ける位置に配置されているの
で、雰囲気の酸素分子と衝突して、その飛行方向を基板
方向に変えることのできる酸素分子とほぼ同等の質量を
持つ原子,低級酸化物等は基板に到達するが、その飛行
方向を変えない酸素分子の質量に対して十分に大きい質
量を持つもの、すなわち、粒の原因となるターゲットか
ら飛来する溶融物は基板に到達できないため、溶融物が
固化した粒の無い膜を実現でき、しかも膜形成のスピー
ドや均一性を向上できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す概略図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示す概略図であ
る。
【図3】従来のレーザ蒸着法を説明する図である。
【符号の説明】
1 レーザ光 2 レーザ光の焦点 3 ターゲット 4 ガス導入口 5 基板 6 雰囲気の酸素 7 プラズマ状原子,低級酸化物 8 ターゲットから発生した溶融物の粒 9 レーザ照射によりターゲットから発生したプラズマ 10 レンズ 11 蒸着チャンバ 12 ビューポート 13 基板ヒータ 14 レーザ光の焦点から発したプラズマが通る基板表
面側の境界線 15 溶融物しゃへい材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収束したレーザ光をターゲットに照射し
    てプラズマ化し、基板上に薄膜を堆積させるレーザ蒸着
    膜作製装置において、 基板にガスを吹き付けるガス導入口を有し、前記基板
    は、前記レーザ光の前記ターゲット上の焦点位置から前
    記基板の表面が直接に見えない位置に配置されており、
    かつ、前記基板と前記ガス導入口は、前記レーザ光が前
    記ターゲットに照射されたときに導入ガス中で起こるプ
    ラズマ中を通して前記基板表面に吹き付ける位置に配置
    されていることを特徴とするレーザ蒸着膜作製装置。
JP5031093A 1993-01-28 1993-01-28 レーザ蒸着膜作製装置 Pending JPH06219894A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5031093A JPH06219894A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 レーザ蒸着膜作製装置

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JP5031093A JPH06219894A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 レーザ蒸着膜作製装置

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JPH06219894A true JPH06219894A (ja) 1994-08-09

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JP5031093A Pending JPH06219894A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 レーザ蒸着膜作製装置

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JP (1) JPH06219894A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0702416A1 (en) * 1994-09-16 1996-03-20 Sumitomo Electric Industries, Ltd Method and apparatus for depositing superconducting layer onto the substrate surface via off-axis laser ablation

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0702416A1 (en) * 1994-09-16 1996-03-20 Sumitomo Electric Industries, Ltd Method and apparatus for depositing superconducting layer onto the substrate surface via off-axis laser ablation

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