JPH06219769A - アルカリ溶出度の小さいガラス中空球 - Google Patents
アルカリ溶出度の小さいガラス中空球Info
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- JPH06219769A JPH06219769A JP3124793A JP3124793A JPH06219769A JP H06219769 A JPH06219769 A JP H06219769A JP 3124793 A JP3124793 A JP 3124793A JP 3124793 A JP3124793 A JP 3124793A JP H06219769 A JPH06219769 A JP H06219769A
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- hollow spheres
- glass
- alkali
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C12/00—Powdered glass; Bead compositions
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C23/00—Other surface treatment of glass not in the form of fibres or filaments
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/089—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
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- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】アルカリ溶出度の小さいガラス中空球。
【構成】ガラス中空球の表面を鉱酸のアンモニウム塩お
よび/またはSi(OCn H2n+1)4 [ただしn=1〜
4]で処理したアルカリ溶出度が0.025〜0.04
0ミリ当量/gであるガラス中空球。
よび/またはSi(OCn H2n+1)4 [ただしn=1〜
4]で処理したアルカリ溶出度が0.025〜0.04
0ミリ当量/gであるガラス中空球。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ溶出度の小さい
ガラス中空球、特に樹脂成形品に添加される軽量フィラ
ーとしてのガラス中空球に関する。
ガラス中空球、特に樹脂成形品に添加される軽量フィラ
ーとしてのガラス中空球に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡剤の入ったガラス粉末を火炎中に通
して発泡させたガラス中空球は、特にガラスマイクロバ
ルーンやガラスバブルと呼ばれ、近年各種合成樹脂の添
加剤、パテや接着剤等への添加剤としてその用途が広が
りつつある。ガラス中空球は軽量で、かつ、破壊しない
ためガラス中空球をフィラーとした成形品の体積当りの
密度を下げることができる。
して発泡させたガラス中空球は、特にガラスマイクロバ
ルーンやガラスバブルと呼ばれ、近年各種合成樹脂の添
加剤、パテや接着剤等への添加剤としてその用途が広が
りつつある。ガラス中空球は軽量で、かつ、破壊しない
ためガラス中空球をフィラーとした成形品の体積当りの
密度を下げることができる。
【0003】樹脂あるいはパテ、塗料、接着剤等への添
加剤としてのガラス中空球は、これらと混合および成形
されるため、これに耐える耐圧強度を有する必要があ
る。またガラス中空球からの溶出アルカリ度が大きい場
合、樹脂とガラス中空球との界面での樹脂との反応によ
り、耐水性が悪くなり、機械的強度の劣化や樹脂表面で
のブリスターの発生等の問題が生じるため、ガラス中空
球は、アルカリ溶出度が低いものが要求される。
加剤としてのガラス中空球は、これらと混合および成形
されるため、これに耐える耐圧強度を有する必要があ
る。またガラス中空球からの溶出アルカリ度が大きい場
合、樹脂とガラス中空球との界面での樹脂との反応によ
り、耐水性が悪くなり、機械的強度の劣化や樹脂表面で
のブリスターの発生等の問題が生じるため、ガラス中空
球は、アルカリ溶出度が低いものが要求される。
【0004】従来この種のガラス中空球にあっては、そ
の耐圧強度や耐水性の向上を目的としたガラス組成の提
案が、例えば特開昭58−156551号、同63−1
76388号各公報等になされている。
の耐圧強度や耐水性の向上を目的としたガラス組成の提
案が、例えば特開昭58−156551号、同63−1
76388号各公報等になされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ガラス中空球は、原料
となるガラス粉末を発泡せしめることにより製造され
る。このとき、未発泡物をできるだけ低くすること、す
なわち収率を上げることが望まれる。その最も重要な要
素は原料となるガラスの組成である。
となるガラス粉末を発泡せしめることにより製造され
る。このとき、未発泡物をできるだけ低くすること、す
なわち収率を上げることが望まれる。その最も重要な要
素は原料となるガラスの組成である。
【0006】そして、これら組成のうち、発泡に直接関
与するのはアルカリであり、ガラス組成のアルカリ含有
量でアルカリ溶出量が決まる。従来提案されているガラ
ス中空球のほとんどが発泡の関係でアルカリ溶出度が比
較的大である。
与するのはアルカリであり、ガラス組成のアルカリ含有
量でアルカリ溶出量が決まる。従来提案されているガラ
ス中空球のほとんどが発泡の関係でアルカリ溶出度が比
較的大である。
【0007】このような欠点を解決するため、その原因
となるアルカリ、特にNa2 Oの含有量を減らすことが
考えられる。しかしながら単純にNa2 O含有量を減ら
すとガラス中空球の収率が低下する。
となるアルカリ、特にNa2 Oの含有量を減らすことが
考えられる。しかしながら単純にNa2 O含有量を減ら
すとガラス中空球の収率が低下する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述のような
諸欠点を排除した、中空球の収率を実質的に低下させる
ことなく、かつ圧縮強度も高く、種々の樹脂に対して不
活性なガラス中空球を得ることを目的としたもので、ア
ルカリ溶出度が0.025〜0.040ミリ当量/g、
好ましくは0.030〜0.040ミリ当量/gである
ガラス中空球を提供する。
諸欠点を排除した、中空球の収率を実質的に低下させる
ことなく、かつ圧縮強度も高く、種々の樹脂に対して不
活性なガラス中空球を得ることを目的としたもので、ア
ルカリ溶出度が0.025〜0.040ミリ当量/g、
好ましくは0.030〜0.040ミリ当量/gである
ガラス中空球を提供する。
【0009】本発明におけるアルカリ溶出度は、AST
M−3100Dによって表示される。アルカリ溶出度が
0.025ミリ当量/gより小さい場合には、ガラス中
空球の組成の一部であるNa2 Oの量が低くなりすぎ、
ガラス中空球を得る際、発泡し難く、収率の著しい低下
をきたし、0.040ミリ当量/gを超えるとアルカリ
の溶出度が従来のそれと大差がなく、不都合が生じるの
で不適当である。
M−3100Dによって表示される。アルカリ溶出度が
0.025ミリ当量/gより小さい場合には、ガラス中
空球の組成の一部であるNa2 Oの量が低くなりすぎ、
ガラス中空球を得る際、発泡し難く、収率の著しい低下
をきたし、0.040ミリ当量/gを超えるとアルカリ
の溶出度が従来のそれと大差がなく、不都合が生じるの
で不適当である。
【0010】かかるガラス中空球を得る具体的手段とし
ては、おおよそガラス中空球の表面を特定物質によって
処理することによって得られる。即ち、ガラス中空球を
シリコン系の薬剤で表面処理すること、またこれとは別
にガラス中空球を鉱酸塩で表面処理を行う。さらに、本
発明において、ガラス組成自体のアルカリ量を極力減ら
し、得られたガラス中空球をさらに前記処理することに
より、好ましい結果が得られる。
ては、おおよそガラス中空球の表面を特定物質によって
処理することによって得られる。即ち、ガラス中空球を
シリコン系の薬剤で表面処理すること、またこれとは別
にガラス中空球を鉱酸塩で表面処理を行う。さらに、本
発明において、ガラス組成自体のアルカリ量を極力減ら
し、得られたガラス中空球をさらに前記処理することに
より、好ましい結果が得られる。
【0011】かかるガラス中空球は、重量%(以下%は
すべて重量%を示す)で次のような組成を有するものが
好ましい。 SiO2 65〜75 Na2 O 3〜 9 CaO 3〜13 B2 O3 2〜10 Na2 O+K2 O+Li2 O 3〜 9 CaO+MgO+BaO 3〜13 B2 O3 /Na2 O 1.4〜3.0 B2 O3 /CaO 0.6〜0.8 SiO2 +Na2 O+CaO+B2 O3 ≧94
すべて重量%を示す)で次のような組成を有するものが
好ましい。 SiO2 65〜75 Na2 O 3〜 9 CaO 3〜13 B2 O3 2〜10 Na2 O+K2 O+Li2 O 3〜 9 CaO+MgO+BaO 3〜13 B2 O3 /Na2 O 1.4〜3.0 B2 O3 /CaO 0.6〜0.8 SiO2 +Na2 O+CaO+B2 O3 ≧94
【0012】さらに、 SiO2 68〜72% Na2 O 3〜 5% K2 O 0〜 1% Li2 O 0〜 1% Na2 O+K2 O+Li2 O 3〜 6% CaO 8〜12% CaO+MgO+BaO 8〜12% B2 O3 6〜 9% B2 O3 /Na2 O 1.4〜3.0 B2 O3 /CaO 0.6〜0.8 SiO2 +Na2 O+CaO+B2 O3 ≧94
【0013】この組成を有するガラス中空球は、アルカ
リ溶出度が最も大きいもので0.06ミリ当量/gであ
り、特に好ましい。なお、発泡率は発泡に供せられた試
料を全て水に1時間浸した後、これを12000rpm
で回転する遠心分離機に2分間かけて得られた水に浮遊
するガラス中空球の割合である。
リ溶出度が最も大きいもので0.06ミリ当量/gであ
り、特に好ましい。なお、発泡率は発泡に供せられた試
料を全て水に1時間浸した後、これを12000rpm
で回転する遠心分離機に2分間かけて得られた水に浮遊
するガラス中空球の割合である。
【0014】本発明における中空球を構成する組成中、
Na2 Oは、3〜9%、好ましくは3〜5%を採用する
のが適当である。Na2 Oが9%を超えるとアルカリ溶
出が大きくなる要因となり、3%未満では発泡性が悪い
ため真球性が悪くなるおそれがあるので好ましくない。
Na2 Oは、3〜9%、好ましくは3〜5%を採用する
のが適当である。Na2 Oが9%を超えるとアルカリ溶
出が大きくなる要因となり、3%未満では発泡性が悪い
ため真球性が悪くなるおそれがあるので好ましくない。
【0015】B2 O3 は、2〜10%、好ましくは6〜
9%を採用するのが適当である。B 2 O3 の含有量が1
0%を超えると化学的耐久性が低下し、2%未満の場合
にはアルカリ溶出度が多くなるおそれがあるので好まし
くない。本発明において、他のアルカリとしてK2 Oや
Li2 Oを所望により用いることができる。これらの成
分は、ナトリウムの溶出を低減させ、耐水性の向上のた
め用いられる。なお、Na2 O 3〜9%のうち、K2
OおよびLi2 Oは2%、好ましくは1%の範囲でNa
2 Oと置換可能である。
9%を採用するのが適当である。B 2 O3 の含有量が1
0%を超えると化学的耐久性が低下し、2%未満の場合
にはアルカリ溶出度が多くなるおそれがあるので好まし
くない。本発明において、他のアルカリとしてK2 Oや
Li2 Oを所望により用いることができる。これらの成
分は、ナトリウムの溶出を低減させ、耐水性の向上のた
め用いられる。なお、Na2 O 3〜9%のうち、K2
OおよびLi2 Oは2%、好ましくは1%の範囲でNa
2 Oと置換可能である。
【0016】SiO2 は65〜75%、好ましくは、6
8〜72%を採用するのが適当である。SiO2 の使用
量が75%を超える場合にはガラスの粘性が高く、発泡
時に高い熱量が必要となり、ガラス表面に揮散したアル
カリが付着するため好ましくなく、65%未満の場合に
は化学的耐久性が悪くなるおそれがあるので好ましくな
い。
8〜72%を採用するのが適当である。SiO2 の使用
量が75%を超える場合にはガラスの粘性が高く、発泡
時に高い熱量が必要となり、ガラス表面に揮散したアル
カリが付着するため好ましくなく、65%未満の場合に
は化学的耐久性が悪くなるおそれがあるので好ましくな
い。
【0017】CaOは3〜13%、好ましくは6〜12
%を採用するのが適当である。CaOの含有量が13%
を超える場合には真球性を失い、6%未満の場合には化
学的耐久性が低下するおそれがあるので好ましくない。
なお、CaO 0〜13%のうち、他のアルカリ土類金
属としてMgOおよびBaOなど所望により2%、好ま
しくは1%置換することが可能で全アルカリ土類金属酸
化物として、3〜13%、好ましくは6〜12%が望ま
しい。
%を採用するのが適当である。CaOの含有量が13%
を超える場合には真球性を失い、6%未満の場合には化
学的耐久性が低下するおそれがあるので好ましくない。
なお、CaO 0〜13%のうち、他のアルカリ土類金
属としてMgOおよびBaOなど所望により2%、好ま
しくは1%置換することが可能で全アルカリ土類金属酸
化物として、3〜13%、好ましくは6〜12%が望ま
しい。
【0018】B2 O3 /Na2 Oが1.4に満たない場
合には耐水性が劣化し、逆に3.0を超える場合には、
アルカリの溶出度が大となるので何れも好ましくない。
B2 O3 /CaOが0.6に満たない場合には、耐水性
が劣化し、逆に0.8を超える場合には、ガラス中空球
の収率が低下するので何れも好ましくない。SiO2 +
Na2 O+CaO+B2 O3 が94重量%に満たない場
合にはガラス中空球の収率が低くなり、好ましくない。
SiO2 ,Na2 O,CaO,B2 O3 はガラス中空球
を構成する主要成分であるが、これらの他に、P2 O
5 ,Al2 O3 ,ZnO,アルカリ土類金属、アルカリ
金属等を数重量%添加でき、アルカリ土類金属はCaO
とアルカリ金属はNa2 Oとそれぞれ置換して用いるこ
とができる。
合には耐水性が劣化し、逆に3.0を超える場合には、
アルカリの溶出度が大となるので何れも好ましくない。
B2 O3 /CaOが0.6に満たない場合には、耐水性
が劣化し、逆に0.8を超える場合には、ガラス中空球
の収率が低下するので何れも好ましくない。SiO2 +
Na2 O+CaO+B2 O3 が94重量%に満たない場
合にはガラス中空球の収率が低くなり、好ましくない。
SiO2 ,Na2 O,CaO,B2 O3 はガラス中空球
を構成する主要成分であるが、これらの他に、P2 O
5 ,Al2 O3 ,ZnO,アルカリ土類金属、アルカリ
金属等を数重量%添加でき、アルカリ土類金属はCaO
とアルカリ金属はNa2 Oとそれぞれ置換して用いるこ
とができる。
【0019】しかしながらこの組成におけるアルカリ溶
出度は0.04〜0.06ミリ当量/gであり必ずしも
満足するものではなく、より一層アルカリ溶出度を低減
させるには、表面処理をほどこす必要がある。表面処理
としては鉱酸の弱塩基性塩および/またはSi(OCn
H2n+1)4 [ただしnは1〜4]が用いられる。鉱酸の
弱塩基性塩としては、塩酸、硫酸、硝酸またはリン酸の
好ましくは各アンモニウム塩である。
出度は0.04〜0.06ミリ当量/gであり必ずしも
満足するものではなく、より一層アルカリ溶出度を低減
させるには、表面処理をほどこす必要がある。表面処理
としては鉱酸の弱塩基性塩および/またはSi(OCn
H2n+1)4 [ただしnは1〜4]が用いられる。鉱酸の
弱塩基性塩としては、塩酸、硫酸、硝酸またはリン酸の
好ましくは各アンモニウム塩である。
【0020】一般にSi(OCn H2n+1)4 は、加水分
解を促進させるために触媒としてHClを通常用いる
が、本発明において処理液中にHClが存在すると処理
中にリーチングが起こり、処理品のアルカリ溶出が高く
なるので不適当である。本発明においては、Si(OC
n H2n+1)4 の加水分解時間を長くとって加水分解を十
分に行い、SiO2 を生成させ、それを乾燥して重合さ
せるのが好ましい。乾燥は、あまり高温であると揮散す
るので110〜200℃の温度で1〜24時間程度行う
のが適当である。
解を促進させるために触媒としてHClを通常用いる
が、本発明において処理液中にHClが存在すると処理
中にリーチングが起こり、処理品のアルカリ溶出が高く
なるので不適当である。本発明においては、Si(OC
n H2n+1)4 の加水分解時間を長くとって加水分解を十
分に行い、SiO2 を生成させ、それを乾燥して重合さ
せるのが好ましい。乾燥は、あまり高温であると揮散す
るので110〜200℃の温度で1〜24時間程度行う
のが適当である。
【0021】Si(OCn H2n+1)4 は、加水分解され
てSiO2 となってガラス中空球表面に付着し、アルカ
リ溶出イオンを封鎖する。また鉱酸のアンモニウム塩
は、ガラス中空球の表面においてアルカリ溶出イオンと
鉱酸イオンの中和反応によりアルカリイオンとしての溶
出を防止する。
てSiO2 となってガラス中空球表面に付着し、アルカ
リ溶出イオンを封鎖する。また鉱酸のアンモニウム塩
は、ガラス中空球の表面においてアルカリ溶出イオンと
鉱酸イオンの中和反応によりアルカリイオンとしての溶
出を防止する。
【0022】これら薬剤のガラス中空球への含有量(付
着量、重量%)はガラス中空球に対し、0.01〜1
%、好ましくは0.01〜0.5%が望しい。0.01
%より低いとアルカリイオンを封鎖することができず、
1%を超えると二次凝集の原因となり、本来のガラス中
空球の特性を損うおそれがあるので好ましくない。
着量、重量%)はガラス中空球に対し、0.01〜1
%、好ましくは0.01〜0.5%が望しい。0.01
%より低いとアルカリイオンを封鎖することができず、
1%を超えると二次凝集の原因となり、本来のガラス中
空球の特性を損うおそれがあるので好ましくない。
【0023】またSi(OCn H2n+1)4 は、必要に応
じて、その側鎖の一部を置換したもの、例えばCH2 =
CH−Si(OCn H2n+1)3 やC2 H5 Si(OCn
H2n+1)3 なども使用可能である。本発明において、薬
剤による処理方法は、好ましくは浸漬処理やスプレー処
理が用いられる。浸漬処理は、例えばガラス中空球を薬
剤の水溶液中に5〜60分浸した後脱水し、これを乾燥
する。このときのガラス中空球と溶液の比は所望により
選択できるが、通常ガラス中空球:溶液(重量)比は
1:5〜1:100程度である。薬剤の付着量の調整
は、溶液中に含まれる薬剤の量により決まる。
じて、その側鎖の一部を置換したもの、例えばCH2 =
CH−Si(OCn H2n+1)3 やC2 H5 Si(OCn
H2n+1)3 なども使用可能である。本発明において、薬
剤による処理方法は、好ましくは浸漬処理やスプレー処
理が用いられる。浸漬処理は、例えばガラス中空球を薬
剤の水溶液中に5〜60分浸した後脱水し、これを乾燥
する。このときのガラス中空球と溶液の比は所望により
選択できるが、通常ガラス中空球:溶液(重量)比は
1:5〜1:100程度である。薬剤の付着量の調整
は、溶液中に含まれる薬剤の量により決まる。
【0024】また、スプレー処理については、例えばガ
ラス中空球に薬剤の水溶液あるいはエタノールやメタノ
ール溶液など有機溶媒を媒体とする溶液をスプレーノズ
ルや滴下装置によりガラス中空球に添加し、これを撹拌
ニーダーやミキサーなどにより5〜30分混合し乾燥す
る。
ラス中空球に薬剤の水溶液あるいはエタノールやメタノ
ール溶液など有機溶媒を媒体とする溶液をスプレーノズ
ルや滴下装置によりガラス中空球に添加し、これを撹拌
ニーダーやミキサーなどにより5〜30分混合し乾燥す
る。
【0025】
実施例1 ガラス中空球(SiO2 71.8%,Na2 O 4.8
%,CaO 10.8%,B2 O3 7.8%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。一方、Si(OC2 H5 )4 4g,
水12g,エタノール28gをあらかじめ24時間混合
して処理液を作り、前記ガラス中空球の入った水に添加
した。さらに2分間撹拌して真空脱水機により水分20
%まで脱水し、160℃で2時間乾燥を行い149μm
試験篩にて解砕を行った。得られたガラス中空球のアル
カリ溶出度をASTM−3100Dに従って測定して表
1に示した。
%,CaO 10.8%,B2 O3 7.8%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。一方、Si(OC2 H5 )4 4g,
水12g,エタノール28gをあらかじめ24時間混合
して処理液を作り、前記ガラス中空球の入った水に添加
した。さらに2分間撹拌して真空脱水機により水分20
%まで脱水し、160℃で2時間乾燥を行い149μm
試験篩にて解砕を行った。得られたガラス中空球のアル
カリ溶出度をASTM−3100Dに従って測定して表
1に示した。
【0026】実施例2 ガラス中空球(SiO2 71.8%,Na2 O 4.8
%,CaO 10.8%,B2 O3 7.8%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌し、そこにSi(OC2 H5 )4 90g,
水240g,エタノール560gをあらかじめ24時間
混合して処理液を作り、前記ガラス中級の入った水に添
加した。これ以外は実施例1と同様な操作を行った。得
られたガラス中空球のアルカリ溶出度を表1に示した。
%,CaO 10.8%,B2 O3 7.8%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌し、そこにSi(OC2 H5 )4 90g,
水240g,エタノール560gをあらかじめ24時間
混合して処理液を作り、前記ガラス中級の入った水に添
加した。これ以外は実施例1と同様な操作を行った。得
られたガラス中空球のアルカリ溶出度を表1に示した。
【0027】実施例3〜5 ガラス中空球(SiO2 71.8%,Na2 O 4.8
%,CaO 10.8%,B2 O3 7.8%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。同様にして他2組作り、全3組に対
して硫酸アンモニウムを夫々1g,5g,10g添加し
た。それぞれをさらに2分間撹拌して真空脱水機により
水分20%まで脱水を行う。これ以後は実施例1と同様
な操作を行った。得られたガラス中空球のアルカリ溶出
度を表1に示した。
%,CaO 10.8%,B2 O3 7.8%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。同様にして他2組作り、全3組に対
して硫酸アンモニウムを夫々1g,5g,10g添加し
た。それぞれをさらに2分間撹拌して真空脱水機により
水分20%まで脱水を行う。これ以後は実施例1と同様
な操作を行った。得られたガラス中空球のアルカリ溶出
度を表1に示した。
【0028】実施例6 ガラス中空球(SiO2 71.8%,Na2 O 4.8
%,CaO 10.8%,B2 O3 7.8%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。これにSi(OC2 H5 )4 4g,
水12g,エタノール28gを24時間混合して処理液
を作り添加した。これを1分間撹拌後さらに硫酸アンモ
ニウム1gを添加して5分間撹拌した。これを真空脱水
機により水分20%まで脱水を行い160℃で2時間乾
燥を行い149μm試験篩にて解砕を行った。得られた
ガラス中空球のアルカリ溶出度を表1に示した。
%,CaO 10.8%,B2 O3 7.8%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。これにSi(OC2 H5 )4 4g,
水12g,エタノール28gを24時間混合して処理液
を作り添加した。これを1分間撹拌後さらに硫酸アンモ
ニウム1gを添加して5分間撹拌した。これを真空脱水
機により水分20%まで脱水を行い160℃で2時間乾
燥を行い149μm試験篩にて解砕を行った。得られた
ガラス中空球のアルカリ溶出度を表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】実施例7 ガラス中空球(SiO2 70.5%,Na2 O 4.2
%,CaO 12.0%,B2 O3 7.5%,その他
5.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。これ以後は実施例1と同様な操作を
行った。得られたガラス中空球のアルカリ溶出度を表2
に示した。
%,CaO 12.0%,B2 O3 7.5%,その他
5.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。これ以後は実施例1と同様な操作を
行った。得られたガラス中空球のアルカリ溶出度を表2
に示した。
【0031】実施例8 ガラス中空球(SiO2 71.9%,Na2 O 3.9
%,CaO 11.2%,B2 O3 8.2%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。これ以後は実施例1と同様な操作を
行った。得られたガラス中空球のアルカリ溶出度を表2
に示した。
%,CaO 11.2%,B2 O3 8.2%,その他
4.8%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌
機により撹拌した。これ以後は実施例1と同様な操作を
行った。得られたガラス中空球のアルカリ溶出度を表2
に示した。
【0032】実施例9 ガラス中空球(SiO2 72.0%,Na2 O 5.0
%,CaO 9.4%,B2 O3 7.6%,その他6.
0%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌機に
より撹拌した。これ以後は実施例1と同様な操作を行っ
た。得られたガラス中空球のアルカリ溶出度を表2に示
した。
%,CaO 9.4%,B2 O3 7.6%,その他6.
0%)100gを水1リットルと共に10分間撹拌機に
より撹拌した。これ以後は実施例1と同様な操作を行っ
た。得られたガラス中空球のアルカリ溶出度を表2に示
した。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】ガラス中空球のアルカリ溶出度を一段と
減らすことにより、これを樹脂と混合した場合、樹脂の
機械的強度の劣化やブリスタの発生等の不都合を防止し
得る。
減らすことにより、これを樹脂と混合した場合、樹脂の
機械的強度の劣化やブリスタの発生等の不都合を防止し
得る。
Claims (3)
- 【請求項1】アルカリ溶出度が0.025〜0.040
ミリ当量/gであるアルカリ溶出度の小さいガラス中空
球。 - 【請求項2】ガラス中空球の表面を鉱酸のアンモニウム
塩および/またはSi(OCn H2n+1)4 [ただしn=
1〜4]で処理したアルカリ溶出度が0.025〜0.
040ミリ当量/gであるアルカリ溶出度の小さいガラ
ス中空球。 - 【請求項3】ガラス中空球が、下記組成(重量%)で示
される請求項1または2のアルカリ溶出度の小さいガラ
ス中空球。 SiO2 65〜75 Na2 O 3〜 9 CaO 3〜13 B2 O3 2〜10 Na2 O+K2 O+Li2 O 3〜 9 CaO+MgO+BaO 3〜13 B2 O3 /Na2 O 1.4〜3.0 B2 O3 /CaO 0.6〜0.8 SiO2 +Na2 O+CaO+B2 O3 ≧94
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3124793A JPH06219769A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | アルカリ溶出度の小さいガラス中空球 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3124793A JPH06219769A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | アルカリ溶出度の小さいガラス中空球 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06219769A true JPH06219769A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=12326049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3124793A Pending JPH06219769A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | アルカリ溶出度の小さいガラス中空球 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06219769A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007146315A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Asahi Fiber Glass Co Ltd | 無機繊維用水性バインダー及び無機繊維断熱吸音材 |
WO2022137942A1 (ja) * | 2020-12-21 | 2022-06-30 | 矢崎エナジーシステム株式会社 | 発泡ガラス体、発泡ガラス体を用いた断熱体、及び発泡ガラス体の製造方法 |
-
1993
- 1993-01-27 JP JP3124793A patent/JPH06219769A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007146315A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Asahi Fiber Glass Co Ltd | 無機繊維用水性バインダー及び無機繊維断熱吸音材 |
WO2022137942A1 (ja) * | 2020-12-21 | 2022-06-30 | 矢崎エナジーシステム株式会社 | 発泡ガラス体、発泡ガラス体を用いた断熱体、及び発泡ガラス体の製造方法 |
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