JPH06219314A - 操舵装置 - Google Patents

操舵装置

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Publication number
JPH06219314A
JPH06219314A JP931193A JP931193A JPH06219314A JP H06219314 A JPH06219314 A JP H06219314A JP 931193 A JP931193 A JP 931193A JP 931193 A JP931193 A JP 931193A JP H06219314 A JPH06219314 A JP H06219314A
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JP
Japan
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steering
rod
angle
characteristic
wheel
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Application number
JP931193A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyosuke Haga
恭輔 芳賀
Yasutaka Kato
廉享 加藤
Akira Onishi
晶 大西
Junichi Miyagi
淳一 宮城
Takahiko Naito
貴彦 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Publication of JPH06219314A publication Critical patent/JPH06219314A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の操舵範囲ではアッカーマン特性が得ら
れ、最大操舵角付近ではパラレル特性となる操舵装置に
おいて、操舵リンク装置の作動のために必要なスペース
を少なくする。 【構成】 左右の操向車輪46のナックルアーム45を
アッカーマン特性の操舵リンク装置20により連結し、
操舵ハンドル10の回転を伝達機構11を介して操舵リ
ンク装置の一部に伝達する。伝達機構と連結される操舵
リンク装置の一部と各ナックルアームに連結される部分
の間に、互いに相対移動可能に連結された各1対の部材
と、この各部材を相対移動の一方向に弾性的に付勢する
スプリングよりなる伸縮連結装置30を設け、部材の何
れか一方は操舵リンク装置20の伝達機構11側に連結
し、他方はナックルアーム45側に連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の操向車輪を操
向する操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の左右の操向車輪を支持するナッ
クルアームを連結するステアリング装置は、リジッドア
クスル懸架装置用と独立懸架装置用とに大別されるが、
何れも操舵方向内側となる操向車輪の切れ角が外側とな
る操向車輪の切れ角よりも大となるアッカーマン特性が
得られるようにしている。このアッカーマン特性が得ら
れるようにすると、車両旋回時におけるタイヤの横滑り
が極めて少なくなって、スムーズに旋回できタイヤの摩
耗も少なくなるという利点が得られる。しかし操舵角が
大きくなるほど内外輪の切れ角の差が大となり(図3の
実線部分参照)、一方内輪の最大切れ角は車体部品との
当たりを防止するために制限されているので、車両の旋
回半径を小さくすることができないという問題がある。
【0003】これを解決するために、出願人は先に特開
平4−183681号公報により、小舵角領域において
はアッカーマン特性に近似しまた大舵角領域においては
内外輪の切れ角が等しいパラレル特性に近づく特性が得
られるステアリングリンク機構を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4−183681号公報の技術では、その特性を得るた
めに両操向車輪を連結する操舵リンク装置としてタイロ
ッドのみならずベルクランクを用いているので、操舵リ
ンク装置の幅が大となりまた揺動により大きなスペース
が必要となり、他の車体部品との干渉が問題となる。
【0005】本発明はこのような各問題を解決すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このために、本発明によ
る操舵装置は、図1〜図9に例示するように、操舵方向
内側となる操向車輪46の切れ角が外側となる操向車輪
46の切れ角よりも大となるように前記左右の操向車輪
46を支持する各ナックルアーム45を連結する操舵リ
ンク装置20と、操舵ハンドル10の回転を前記操舵リ
ンク装置20の一部分に伝達する伝達機構11を備えて
なる操舵装置において、前記伝達機構11に連結される
前記一部分と前記各ナックルアーム45に連結される部
分の間の前記操舵リンク装置20に設けられた1対の伸
縮連結装置30と、前記内側となる前記操向車輪46の
切れ角を所定角度で停止させる操向ストッパ48を備
え、この各伸縮連結装置は互いに相対移動可能に連結さ
れた各1対の部材31,32と、この各部材を相対移動
の一方向末端位置に弾性的に付勢する復帰ばね33より
なり、前記部材31,32の何れか一方を前記操舵リン
ク装置20の前記一部分側に連結し、他方を前記ナック
ルアーム45側に連結したことを特徴とするものであ
る。
【0007】
【作用】操舵方向内側となる操向車輪46のナックルア
ーム45が操向ストッパ48と当接して停止されるまで
は、伸縮連結装置30の各部材31,32は復帰ばね3
3により相対移動の一方向末端位置に付勢されてこの両
部材は互いに変位しない。この状態では内側となる操向
車輪46の方の切れ角が大となる通常のアッカーマン特
性が得られる。内側の操向車輪46のナックルアーム4
5が操向ストッパ48と当接して停止された後は、伝達
機構11を介して加えられる操舵ハンドル10からの操
舵力により、内側の伸縮連結装置30の各部材31,3
2が復帰ばね33に抗して相対移動し、外側の操向車輪
46のナックルアーム45のみが回動されて外側の操向
車輪46は内側の操向車輪46の切れ角と同程度になる
まで更に切れ角が増大する。
【0008】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、内側の
操向車輪の操向回転が停止されるまではアッカーマン特
性が得られ、その後は操舵ハンドルの回転の増大につれ
てパラレル特性に近づく。これにより通常は車両旋回時
におけるタイヤの横滑りが極めて少なくなってスムーズ
に旋回でき、タイヤの摩耗も少なくなり、しかも最大操
舵角時の車両の旋回半径は外側の操向車輪の切れ角の増
大の分だけ小さくなる。
【0009】また各伸縮連結装置は、その1対の部材の
一方が操舵リンク装置の伝達機構と連結される側に、ま
た他方がナックルアーム側に連結されており、車体と連
結される部分がないので操舵リンク装置の幅は小とな
り、作動のために必要なスペースが小となって、他の車
体部品との干渉を生じる恐れは大幅に減少する。
【0010】
【実施例】先ず、図1〜図3により第1実施例の説明を
する。この実施例は本発明をリジッドアクスル式懸架装
置に用いるラック・ピニオン式前輪ステアリング装置に
適用したものである。左右の前輪46は自動車の車体B
に操向回転自在に支持された各ナックルアーム45に支
持されている。ラックバー21は図示を省略した部材に
より車体Bに横方向摺動自在に支持され、その左右端は
両端にボールジョイントを有する1対のリンクロッド2
2を介して左右のナックルアーム45に連結されてい
る。第1実施例では、このラックバー21及びリンクロ
ッド22が、左右のナックルアーム45を連結する操舵
リンク装置20を構成している。ラックバー21はハン
ドル軸12及びラック・ピニオン機構13よりなる伝達
機構11を介して操舵ハンドル10により移動されて、
左右の前輪46を操舵する。本実施例の操舵装置はラッ
クバー21の途中にパワーシリンダ23を設けた動力舵
取装置であり、その左右の作動室にはハンドルトルクに
応じて作動するサーボ弁(図示省略)を介して作動流体
が給排されてラックバー21にアシスト力を与えるよう
になっている。
【0011】この第1実施例の操舵装置はアッカーマン
特性を有している。すなわち図3の実線部分に示すよう
に、操舵ハンドル10の回転角に対する、操舵方向内側
となる前輪46の操舵切れ角の特性Iは、操舵方向外側
となる前輪46の操舵切れ角の特性Oよりも増大の割合
が大であり、操舵角の増大にともない両特性I,Oの間
の切れ角の差は増大する。操舵方向内側となる前輪46
は、所定の最大切れ角に達すれば、それを支持するナッ
クルアーム45が車体Bに固定した操向ストッパ48に
当接してそれ以上の切れ角の増大は阻止され、他の車体
部品との干渉を防止している。
【0012】この第1実施例では、操舵リンク装置20
の一部であるリンクロッド22はラックバー21に連結
された基端部分22aと、ナックルアーム45に連結さ
れた先端部分22bに分けられ、この両部分の間に伸縮
連結装置30が設けられている。次にこの伸縮連結装置
30の詳細を図2により説明する。伸縮連結装置30の
ハウジング31は、円筒状の本体31aと、その一端に
固定されて基端部分22aが同軸的に一体結合された閉
鎖端部材31bよりなり、このハウジング31内には先
端部分22bと一体形成されたロッド32が同軸的に移
動自在に挿入されている。ロッド32はその先端に形成
されたフランジ部32aと本体31aの内端の間に介装
した復帰ばね33により付勢されて、通常は閉鎖端部材
31bに押し付けられている。
【0013】ロッド32は本体31aの他端側に形成し
た孔31dを通って導出され、リンクロッド22の先端
部分22bを形成している。孔31dの内面には軸方向
外側に向かってその軸線に近づくように傾斜した内面3
5を有する複数の孔が円周方向に沿って形成され、この
各孔内に設けたクラッチボール34は押圧スプリング3
4aにより軸方向外向きに付勢され、傾斜面35とロッ
ド32の外周面の間のくさび形空間に弾性的に押し込ま
れてロッド32の軸方向外向きの移動を阻止する一方向
クラッチを構成している。
【0014】ロッド32の外周面に軸方向摺動自在に嵌
合されたクラッチ解除ブッシュ36は、クラッチボール
34付近よりも軸方向外側において孔31d内に挿入さ
れている。このクラッチ解除ブッシュ36は、図示のよ
うに本体31aとの間に介装された戻しばね37によ
り、通常は本体31aに固定したブッシュ受け31cに
当接され、クラッチボール34から離れている。枢支ピ
ン38bにより本体31aに回動可能に支持された解除
レバー38は、環状溝36aを形成したクラッチ解除ブ
ッシュ36後部の半周を囲む二叉部を有し、この二叉部
先端内面に設けた係合ピン39は環状溝36a内に係合
されている。
【0015】ラックバー21の移動にともないリンクロ
ッド22の基端部分22aが、図2において左向きに移
動すれば、車体Bに固定したクラッチ解除ストッパ47
が二点鎖線47Aに示すように解除レバー38の係合面
38aに当接し、解除レバー38を矢印に示すように枢
支ピン38bを中心として時計回転方向に回転する。こ
れにより戻しばね37に抗してクラッチ解除ブッシュ3
6は図示左向きに移動し、その端面36bによりクラッ
チボール34を押圧スプリング34aに抗して押し戻し
て一方向クラッチを解除する。
【0016】図1の実線矢印に示すように操舵ハンドル
10を右向きに回転すれば、伝達機構11を介してラッ
クバー21は左向きに移動し、伸縮連結装置30を設け
た各リンクロッド22を介して、左右の前輪46は右向
きに操舵される。操舵ハンドル10が大きく回されて操
舵方向内側となる右側の伸縮連結装置30の解除レバー
38がクラッチ解除ストッパ47と当接して作動するま
では、ロッド32は閉鎖端部材31bに当接されたまま
で復帰ばね33とクラッチボール34により戻りが阻止
され、リンクロッド22の長さは最小長さにロックされ
ている。従ってこの状態ではアッカーマン特性の操舵が
なされ、操舵ハンドル10の回転角の増大に応じて右前
輪46の切れ角は図3の特性Iに示すように増大し、左
前輪46の切れ角は特性Oに示すように特性Iよりもゆ
っくりと増大する。また地面から各前輪46に加わる反
力により復帰ばね33に抗してリンクロッド22が伸張
することはなく、従ってこのような原因によるタイヤの
ふらつきが生じることはない。
【0017】操舵ハンドル10が右向きに大きく操舵さ
れて右前輪46のナックルアーム45が操向ストッパ4
8に接近すれば、先ず右側の伸縮連結装置30の解除レ
バー38がクラッチ解除ストッパ47に当接して回動
し、クラッチ解除ストッパ47の平面部47aに乗り上
げたところでクラッチボール34が押圧スプリング34
aに抗して後退してハウジング31に対するロッド32
のロックは解除され、これとほゞ同時に右側のナックル
アーム45が操向ストッパ48に当接して右側の前輪4
6の切れ角の増大は阻止される。操舵ハンドル10を更
に右向きに回転すればラックバー21は更に左向きに移
動し、これにより左前輪46の切れ角は図3の破線Oaに
示すように増大するが、右前輪46の切れ角は破線Iaに
示すようにそれ以上は増大しない。この状態では右側の
伸縮連結装置30のロッド32が復帰ばね33に抗して
引き出されて、リンクロッド22の長さが増大する。そ
して左前輪46の切れ角が右前輪46の切れ角とほゞ等
しくなったところでロッド32の段部32bが本体31
aの内端面と当接し、それ以上の操舵が阻止されて右向
き最大操舵角となる。
【0018】この右向き最大操舵角から操舵ハンドル1
0を戻せば、上記と逆の経過で、先ず左前輪46の切れ
角のみが減少し、ロッド32が閉鎖端部材31bに当接
した後はアッカーマン特性で左右の前輪46の切れ角が
減少する。また左向きに操舵ハンドル10を回した場合
にも、上記と同様に最初はアッカーマン特性で左右の前
輪46は操舵され、左前輪46の切れ角の増大が操向ス
トッパ48により阻止された後は、右前輪46の切れ角
が左前輪46のそれとほゞ等しくなるまで増大する。
【0019】このような第1実施例によれば、通常のア
ッカーマン特性のときは車両旋回時における左右の前輪
46のタイヤの横滑りが極めて少なくなってスムーズに
旋回でき、タイヤの摩耗も少なくなる。また操舵方向内
側の前輪46の最大切れ角が従来と同じならば、最大操
舵角時の車両の旋回半径は外側の操向車輪46の切れ角
の増大の分だけ小さくなる。なお、最大操舵角時には左
右の前輪46の横滑りが増大するが、その状態では車速
は低くまた時間も少ないので、タイヤの摩耗が問題とな
ることはない。また各伸縮連結装置30は、ハウジング
31がリンクロッド22の基端部分22aと一体連結さ
れ、ロッド32が先端部分22bと一体連結されて、全
体が比較的細い棒状となるので作動のために必要なスペ
ースは小となり、他の車体部品との干渉を生じる恐れは
大幅に減少する。
【0020】図4に示す第2実施例は、ナックルアーム
45の向きを第1実施例と相違させたものである。すな
わち第1実施例では、ナックルアーム45はキングピン
から後方に延びてリンクロッド22に連結されている
が、第2実施例は、ナックルアーム45がキングピンか
ら前方に延びてリンクロッド22に連結されており、こ
れに伴い伸縮連結装置30の具体的構造及び前輪46の
ストッパ構造が第1実施例と異なっている。
【0021】第2実施例の伸縮連結装置30を図4によ
り説明すれば、ハウジング31内に移動自在に挿入され
たロッド32先端のフランジ部32aは、ロッド32を
押し出す向きに復帰ばね33により付勢され、これによ
り第1実施例と異なりリンクロッド22は通常は最大長
さになっている。またこの伸縮連結装置30は、リンク
ロッド22をロックするためのクラッチボール34及び
これを解除するための解除レバー38等を備えていない
が、これらを設けてもよい。なお、ナックルアーム45
には突出腕45aが一体的に固定され、これが操向スト
ッパ48に当接することにより操舵方向内側となる前輪
46の最大切れ角を規制している。その他の構成は第1
実施例と同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0022】図4の実線矢印に示すように操舵ハンドル
10を右向きに回転すれば、伝達機構11を介してラッ
クバー21は右向きに移動し、伸縮連結装置30を設け
た各リンクロッド22を介して、左右の前輪46は右向
きに操舵される。操舵ハンドル10が大きく回されてナ
ックルアーム45の突出腕45aが操向ストッパ48と
当接するまでは、各復帰ばね33によりリンクロッド2
2は最大となっており、この状態ではアッカーマン特性
の操舵がなされる。操舵ハンドル10が右向きに大きく
操舵されて右前輪46のナックルアーム45の突出腕4
5aが操向ストッパ48に当接すれば、右側の前輪46
の切れ角の増大は阻止される。操舵ハンドル10を更に
右向きに回転すればラックバー21は更に左向きに移動
し、これにより左前輪46の切れ角は図3の破線Oaに示
すように増大するが、右前輪46の切れ角は破線Iaに示
すようにそれ以上は増大しない。この状態では右側の伸
縮連結装置30のロッド32が復帰ばね33に抗して押
し込まれて、リンクロッド22の長さが減少する。そし
て左前輪46の切れ角が右前輪46の切れ角とほゞ等し
くなったところでハウジング31に対するロッド32の
移動が停止され、それ以上の操舵が阻止されて右向き最
大操舵角となる。
【0023】この右向き最大操舵角から操舵ハンドル1
0を戻せば、上記と逆の経過で、先ず左前輪46の切れ
角のみが減少し、リンクロッド22が最大長に戻った後
はアッカーマン特性で左右の前輪46の切れ角が減少す
る。左向き操舵の場合にも、上記と同様に最初はアッカ
ーマン特性で左右の前輪46は操舵され、左前輪46の
切れ角の増大が操向ストッパ48により阻止された後
は、右前輪46の切れ角が左前輪46のそれとほゞ等し
くなるまで増大する。
【0024】このような第2実施例によれば、第1実施
例と実質的に同じ効果を得ることができる。なお、第2
実施例の復帰ばね33の特性は、地面から各前輪46に
加わる反力によりリンクロッド22が縮むことなく、ま
た内側となるナックルアーム45の突出腕45aが操向
ストッパ48に当接した後に操舵ハンドル10に加わる
操舵トルクが過大とならないように設定しておく。
【0025】図5に示す第3実施例は、1対の伸縮連結
装置30がラックバー21の両端部に設けられ、通常の
リンクロッド22により各ナックルアーム45と連結し
た点を除き第1実施例と同じである。左右のナックルア
ーム45を連結する操舵リンク装置20の一部であるラ
ックバー21が中央部分21aと左右の端部分21bと
に分けられ、各伸縮連結装置30の閉鎖端部材31bは
中央部分21aの両端に一体結合され、ロッド32は端
部分21bと一体形成されている。その他の構成は第1
実施例と同一であり、作用及び効果も実質的に同一であ
るので、同一部分に同一の符号を付して示し、詳細な説
明は省略する。
【0026】図6に示す第4実施例は、本発明を循環ボ
ールねじ式のギヤボックス16を用いた前輪ステアリン
グ装置に適用したものである。左右の前輪46を支持す
る各ナックルアーム45は、両端にボールジョイントを
有するタイロッド24により連結され、アッカーマン特
性が与えられる。このタイロッド24が操舵リンク装置
20を構成し、その両端部には前記各実施例と同一の伸
縮連結装置30が設けられている。タイロッド24はハ
ンドル軸12、ギヤボックス16、ピットマンアーム1
7、ドラッグリンク18、レバーアーム19及びピン1
9aよりなる伝達機構11を介して操舵ハンドル10に
より移動されて、左右の前輪46を操舵する。タイロッ
ド24は中央部分24aと左右の端部分24bに分けら
れ、各伸縮連結装置30の閉鎖端部材31bは中央部分
24aの両端に一体結合され、ロッド32は端部分24
bと一体形成されている。
【0027】操舵ハンドル10を右向きに回転すれば、
伝達機構11を介して中央部分24aは左向きに移動
し、伸縮連結装置30を介して、左右の前輪46は右向
きに操舵される。前記各実施例と同様、操舵ハンドル1
0が大きく回転されて操舵方向内側となる右側の伸縮連
結装置30の解除レバー38がクラッチ解除ストッパ4
7と当接して作動するまでは、閉鎖端部材31b及びロ
ッド32は最接近位置にロックされて、アッカーマン特
性の操舵がなされる。操舵ハンドル10が右向きに大き
く操舵されれば、先ず右側の伸縮連結装置30の解除レ
バー38がクラッチ解除ストッパ47に当接してロッド
32のロックは解除され、これと前後して右側のナック
ルアーム45が操向ストッパ48に当接する。操舵ハン
ドル10を更に右向きに回転すれば、前記各実施例と同
様、右前輪46の切れ角は増大せず、左前輪46の切れ
角のみが増大して右前輪46の切れ角とほゞ等しくなっ
たところでそれ以上の操舵が阻止されて、右向き最大操
舵角となる。
【0028】この右向き最大操舵角から操舵ハンドル1
0を戻せば、先ず左前輪46の切れ角のみが減少し、次
いでアッカーマン特性で左右の前輪46の切れ角が減少
する。また左向きに操舵ハンドル10を回した場合に
も、最初はアッカーマン特性で左右の前輪46は操舵さ
れ、左前輪46の切れ角の増大が停止された後は、右前
輪46の切れ角が左前輪46のそれとほゞ等しくなるま
で増大する。
【0029】この第4実施例でも、前記各実施例と同
様、通常はアッカーマン特性により左右の前輪46のタ
イヤの横滑りが極めて少なくなってスムーズに旋回で
き、タイヤの摩耗も少なくなり、最大操舵角時の車両の
旋回半径は外側の操向車輪46の切れ角の増大の分だけ
小さくなる。また各伸縮連結装置30は作動のために必
要なスペースは小となるので、他の車体部品との干渉を
生じる恐れは大幅に減少する。
【0030】図7に示す第5実施例は、伝達機構11が
ハンドル軸12、ラック・ピニオン機構13、ラック軸
14、レバー15及びピン15a,15bよりなる点を
除き第4実施例と同じである。その他の構成は第4実施
例と同一であり、作用及び効果も実質的に同一であるの
で、同一部分に同一の符号を付して示し、詳細な説明は
省略する。
【0031】図8及び図9に示す第6実施例は、本発明
を独立懸架装置に用いる対称リンク式前輪ステアリング
装置に適用したものである。1対のアイドラアーム28
により両端がジョイント支持されたリレーロッド26
は、その左右対称の位置が両端にボールジョイントを有
する1対のタイロッド27を介して、左右のナックルア
ーム45に連結されている。第6実施例では、このリレ
ーロッド26、タイロッド27及びアイドラアーム28
が、左右のナックルアーム45を連結するアッカーマン
特性の操舵リンク装置20を構成している。
【0032】リレーロッド26は長手方向丁度中央で2
分され、1つに結合された1対の伸縮連結装置30によ
り連結されている。各伸縮連結装置30は、図9に示す
ように、円筒状の本体31Aとその両端に固定した1対
の端部材31Bよりなる共通なハウジング31を有して
いる点を除き、図2に示すものと実質的に同じである。
すなわち、リレーロッド26の各部分26a,26bと
一体形成された各ロッド32は、互いに同軸的に移動自
在にハウジング31内に挿入され、各端部材31Bとの
間に介装された復帰ばね33により付勢されて、通常は
本体31A内面中央の内向きフランジ31Cに押圧され
ている。各ロッド32と各端部材31Bの間には、図2
と同一のクラッチボール34、押圧スプリング34a及
び傾斜面35よりなる一方向クラッチと、クラッチ解除
ブッシュ36及び解除レバー38などが設けられてい
る。ハウジング31は実質的に操舵リンク装置20の一
部を構成している。
【0033】伝達機構11はハンドル軸12、循環ボー
ルねじ式のギヤボックス16とピットマンアーム17よ
りなり、ピットマンアーム17先端のピン17aがハウ
ジング31の長手方向中央部外側に形成した係合スリッ
ト31Dと係合されている。これによりリレーロッド2
6は、伝達機構11及び伸縮連結装置30を介して操舵
ハンドル10により左右に移動され、タイロッド27を
介して左右の前輪46を操舵する。
【0034】操舵ハンドル10を右向きに回転すれば、
伝達機構11を介して各伸縮連結装置30及びリレーロ
ッド26は左向きに移動し、各タイロッド27を介し
て、左右の前輪46は右向きに操舵される。操舵ハンド
ル10が大きく回されて操舵方向内側となる右側の伸縮
連結装置30の解除レバー38がクラッチ解除ストッパ
47と当接して作動するまでは、ロッド32は内向きフ
ランジ31Cに当接されてクラッチボール34により戻
りが阻止され、ハウジング31に対するリレーロッド2
6の左右の部分26a,26bの突出量は最小長さにロ
ックされている。従ってこの状態ではアッカーマン特性
の操舵がなされ、前記各実施例と同様、操舵ハンドル1
0の回転角の増大に応じて右及び左の前輪46の切れ角
は図3の特性I及び特性Oに示すように増大する。
【0035】操舵ハンドル10が右向きに大きく操舵さ
れれば、先ず右側の伸縮連結装置30の解除レバー38
がクラッチ解除ストッパ47に当接し、その平面部47
aに乗り上げたところでクラッチボール34が後退して
ハウジング31に対するロッド32のロックは解除さ
れ、これとほゞ同時に右側のナックルアーム45が操向
ストッパ48に当接する。操舵ハンドル10を更に右向
きに回転すればハウジング31は更に左向きに移動し、
これにより左前輪46の切れ角は図3の破線Oaに示すよ
うに増大するが、右前輪46の切れ角は破線Iaに示すよ
うにそれ以上の増大が阻止される。この状態では右側の
伸縮連結装置30のロッド32が復帰ばね33に抗して
引き出される。そして左前輪46の切れ角が右前輪46
の切れ角とほゞ等しくなったところでロッド32の段部
32bが端部材31Bの内端面と当接し、それ以上の操
舵が阻止されて右向き最大操舵角となる。
【0036】この右向き最大操舵角から操舵ハンドル1
0を戻せば、前記各実施例と同様、先ず左前輪46の切
れ角のみが減少し、次いでアッカーマン特性で左右の前
輪46の切れ角が減少する。また左向きに操舵ハンドル
10を回した場合にも、上記と同様に最初はアッカーマ
ン特性で左右の前輪46は操舵され、左前輪46の切れ
角の増大が操向ストッパ48により阻止された後は、右
前輪46の切れ角が左前輪46のそれとほゞ等しくなる
まで増大する。
【0037】この第6実施例でも、前記各実施例と同
様、通常はアッカーマン特性により左右の前輪46のタ
イヤの横滑りが極めて少なくなってスムーズに旋回で
き、タイヤの摩耗も少なくなり、最大操舵角時の車両の
旋回半径は外側の操向車輪46の切れ角の増大の分だけ
小さくなる。また各伸縮連結装置30は作動のために必
要なスペースは小となるので、他の車体部品との干渉を
生じる恐れは大幅に減少する。
【0038】なお、ナックルアーム45の向きを第1実
施例と同じにした第3実施例〜第6実施例においても、
ナックルアーム45の向きを第2実施例と同じにすると
共に通常は復帰ばね33により最大長さに付勢された伸
縮連結装置30を使用して実施することができる。また
これらの実施例も、第2実施例と同様、クラッチボール
34及び解除レバー38等を省略して実施することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による操舵装置の第1実施例の全体説
明図である。
【図2】 本発明による操舵装置に使用する伸縮連結装
置の1例の縦断面図である。
【図3】 本発明による操舵装置の左右の操向車輪の切
れ角の特性図である。
【図4】 第2実施例の全体説明図である。
【図5】 第3実施例の全体説明図である。
【図6】 第4実施例の全体説明図である。
【図7】 第5実施例の全体説明図である。
【図8】 第6実施例の全体説明図である。
【図9】 第6実施例に使用する結合された1対の伸縮
連結装置の縦断面図である。
【符号の説明】
10…操舵ハンドル、11…伝達機構、20…操舵リン
ク装置、30…伸縮連結装置、31…部材(ハウジン
グ)、32…部材(ロッド)、33…復帰ばね、45…
ナックルアーム、46…操向車輪(前輪)、48…操向
ストッパ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 晶 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 宮城 淳一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 内藤 貴彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵方向内側となる操向車輪の切れ角が
    外側となる操向車輪の切れ角よりも大となるように前記
    左右の操向車輪を支持する各ナックルアームを連結する
    操舵リンク装置と、操舵ハンドルの回転を前記操舵リン
    ク装置の一部分に伝達する伝達機構を備えてなる操舵装
    置において、前記伝達機構に連結される前記一部分と前
    記各ナックルアームに連結される部分の間の前記操舵リ
    ンク装置に設けられた1対の伸縮連結装置と、前記内側
    となる前記操向車輪の切れ角を所定角度で停止させる操
    向ストッパを備え、この各伸縮連結装置は互いに相対移
    動可能に連結された各1対の部材と、この各部材を相対
    移動の一方向末端位置に弾性的に付勢する復帰ばねより
    なり、前記部材の何れか一方を前記操舵リンク装置の前
    記一部分側に連結し、他方を前記ナックルアーム側に連
    結したことを特徴とする操舵装置。
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