JPH0621573A - 半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザおよびその製造方法

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JPH0621573A
JPH0621573A JP20071692A JP20071692A JPH0621573A JP H0621573 A JPH0621573 A JP H0621573A JP 20071692 A JP20071692 A JP 20071692A JP 20071692 A JP20071692 A JP 20071692A JP H0621573 A JPH0621573 A JP H0621573A
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JP
Japan
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layer
diffraction grating
waveguide layer
mask material
mask
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JP20071692A
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English (en)
Inventor
Toshisada Sekiguchi
利貞 関口
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】回折効率を上げて、しきい値電流の低減と出力
パワー向上を図ったDFBレーザとその製造方法を提供
することを目的とする。 【構成】n型InP基板11上にn型InPバッファ層
12を介してn型InGaAsP下部導波路層13、i
型InGaAsP活性層14、p型InGaAsP上部
導波路層15、p型InPクラッド層16が順次形成さ
れ、下部導波路層13とバッファ層12の界面に下部回
折格子20が、上部導波路層15とクラッド層18の界
面に上部回折格子21が形成されている。下部回折格子
20は、マスク材23を耐エッチングマスクとして用い
たバッファ層12の異方性エッチングにより形成され、
上部回折格子21は、マスク材23を残したまま導波路
層13,活性層14および導波路層15を選択成長する
ことにより、形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体レーザとその製
造方法に係り、特に光通信,光計測用等に有効な分布帰
還型レーザ(DFBレーザ)とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1.5μm 帯の長波長光ファイバ通信シ
ステムの光源として、InP系のDFBレーザが不可欠
になっている。DFBレーザは、半導体レーザの共振器
の反射鏡として回折格子を用いて単一縦モード発振を可
能としたものである。DFBレーザを光源とし、最低損
失波長帯が1.5μm 帯である石英系単一モードファイ
バを用いて光通信システムを構成すると、波長分散が小
さく抑えられ、長距離,大容量の光通信が可能となる。
【0003】従来のDFBレーザは、図5(a) 〜(c) に
示すように構成されている。図5(a) は、n型InP基
板1にn型InPバッファ層2を介して、InGaAs
P導波路層3a、InGaAsP活性層4、p型InP
クラッド層5が順次積層形成されたもので、InPバッ
ファ層2とInGaAsP導波路層3aの間に回折格子
6が形成されている。図5(b) は、図5(a) と逆に活性
層3の上にp型InGaAsP導波路層3bが形成さ
れ、このInGaAsP導波路層3bとクラッド層5の
間に回折格子6が形成されている。図5(c) では、活性
層4の下と上にInGaAsP導波路層3a,3bが形
成され、上部のInGaAsP導波路層3bとクラッド
層5の間に回折格子6が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この様なDFBレーザ
では、回折を利用した光の分布帰還により誘導放出を起
こさせるので、レーザ発振のしきい値電流や出力パワー
は回折格子による帰還効率(即ち回折効率)に依存す
る。しかし従来の構造は、回折格子が活性層の上または
下のいずれか一方に形成されているだけで、十分な帰還
効率を得ることが難しいという問題があった。本発明は
この様な事情を考慮してなされたもので、回折効率を上
げて発振しきい値電流を下げ、大きなレーザ光出力を得
ることを可能としたDFBレーザとその製造方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るDFBレー
ザは、半導体基板上にバッファ層を介して下部導波路
層,活性層,上部導波路層およびクラッド層が順次積層
形成され、前記下部導波路層と前記バッファ層の界面に
下部回折格子が、前記上部導波路層と前記クラッド層の
界面に上部回折格子がそれぞれ形成されていることを特
徴とする。本発明に係るDFBレーザの製造方法は、半
導体基板上にバッファ層を形成する工程と、前記バッフ
ァ層表面に所定間隔のマスク材をパターン形成し、この
マスク材を耐エッチングマスクとして用いて前記バッフ
ァ層表面を異方性エッチング法によりエッチングして、
下部回折格子を形成する工程と、前記回折格子が形成さ
れたバッファ層上に前記マスク材を選択成長用マスクと
して用いて、下部導波路層および活性層を順次成長形成
して、表面を平坦化する工程と、前記活性層上に前記マ
スク材を選択成長マスクとして用いて、表面に上部回折
格子が形成された上部導波路層を成長形成する工程と、
前記上部導波路層上にクラッド層を成長形成する工程と
を備えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によるDFBレーザでは、活性層の上下
に回折格子を設けることによって、高い回折効率が得ら
れ、発振しきい値電流が低くなって、大きなレーザ出力
光パワーが得られる。また本発明の製造方法によると、
下部回折格子を形成する際の耐エッチングマスクとして
用いられるマスク材を、そのままその後の選択成長のた
めのマスクとして用いているから、上下の回折格子は格
子定数が完全に一致した状態で、かつ位相が180°ず
れた状態で形成することができる。これにより、優れた
単一縦モードのレーザ光を得ることができる。また、マ
スク材を残した状態のまま、下部導波路層と活性層を選
択成長して平坦化し、更に上部導波路層を選択成長する
ことにより、上部導波路層表面にエッチング工程を要せ
ずに上部回折格子が形成される。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1(a) (b) は、本発明の一実施例に係るD
FBレーザの構造を示す斜視図とその光軸に沿った要部
断面図である。n型InP基板11上にn型InPバッ
ファ層12が形成され、この上にn型InGaAsP下
部導波路層13、i型InGaAsP活性層14、p型
InGaAsP上部導波路層15が順次積層形成されて
いる。InGaAsP活性層14は発振波長に合わせる
ように組成が選択されている。上下のInGaAsP導
波路層13,15はInGaAsP活性層14より禁制
帯幅の大きい半導体材料で、InPバッファ層12より
屈折率が大きくなるようにこれらの組成比関係が設定さ
れている。
【0008】上部導波路層15上には、p型InPクラ
ッド層18が形成され、更にその上に高不純物濃度のI
nGaAsキャップ層19が形成されている。これら各
半導体層はInPバッファ層12に達する深さに逆メサ
状にエッチングされてストライプ状にパターン形成さ
れ、そのストライプ状パターンの周囲には電流ブロッキ
ング層として、p型InP層16およびn型InP層1
7が埋込み形成されている。キャップ層19の表面およ
び基板11の裏面に、図では省略したが電極が形成され
る。
【0009】図1(b) に示すように、活性層14の下に
下部回折格子20が、活性層14の上に上部回折格子2
1がそれぞれ形成されている。即ち下部回折格子20
は、InPバッファ層12と下部導波路層13との界面
部に、上部回折格子21は、上部導波路層15とクラッ
ド層18の界面部に、それぞれ形成されている。
【0010】なお、図1(b) の23はバッファ層12を
選択エッチングして下部回折格子20を形成するための
耐エッチングマスクであり、かつその後の選択成長にも
用いられたマスク材である。マスク材23には、レーザ
の発振波長では透明なSiO2 ,Si34 等の絶縁
膜、または半導体膜である。マスク材23として半導体
を用いる場合、選択液相成長が有効になるためには、マ
スク開口部に露出する材料との格子定数のずれが0.2
%程度以上あればよく、そのような範囲で例えば、In
GaAs,InGaAsP等をマスク材として利用する
ことができる。
【0011】この実施例のDFBレーザの製造工程を、
図2および図3を参照して次に説明する。図2(a) に示
すように、(100)InP基板11上に、n型InP
バッファ層12をエピタキシャル成長させ、次にこのI
nPバッファ層12上にマスク材23を形成する。そし
てフォトリソグラフィを利用して、図2(b) に示すよう
にマスク材23をストライプ格子状にパターン形成す
る。マスク材23は、このまま素子内部に残されるた
め、光吸収および再成長時の結晶格子欠陥が問題になら
ないように材料および膜厚,パターン幅等を選択する。
例えば、SiO2 を用いて、膜厚,幅共に数10nm程度
以下とする。またInGaAsを用いた場合には、やは
り光吸収が問題にならないように、膜厚を数nm程度以下
にする。マスク材23のピッチは格子定数になるから、
InPバッファ層12とこの後に形成される導波路層の
屈折率差を考慮して、必要な発振波長が得られるように
選択する。
【0012】次に図2(c) に示すように、マスク材23
を耐エッチングマスクとして用いて、InPバッファ層
12を異方性エッチングによりメサエッチングして、
(111)面が露出した三角形状の溝による下部回折格
子20を形成する。続いて、図2(d) に示すように、マ
スク材23をそのまま選択成長用マスクとして用いて気
相エピタキシャル成長法により、溝を埋めるようにn型
InGaAsP下部導波路層13を選択成長させる。更
に図3(a) に示すように、気相エピタキシャル成長法に
より、i型InGaAsP活性層14を選択成長させ、
表面を平坦化する。InGaAsP導波路層13はIn
GaAsP活性層14より禁制帯幅の大きい半導体材料
で、InPバッファ層12より屈折率が大きくなるよう
にこれらの組成比を選ぶ。
【0013】次に、図3(b) に示すように、マスク材2
3を選択成長用マスクとして用いて、更に気相エピタキ
シャル成長法によってInGaAsP上部導波路層15
を成長させる。このとき、InGaAsP活性層14が
平坦化されて(100)面が表面に出ており、マスク材
23の上には成長がおこらないから、活性層14上に三
角形状断面を持って上部導波路層15が形成され、自動
的にその表面には上部回折格子21が形成される。
【0014】その後、図3(c) に示すように、p型In
Pクラッド層18およびInGaAsキャップ層19を
形成する。これらはマスク材23上にも成長して、表面
が平坦化される。そしてこれらの半導体層をストライプ
状にパターン形成し、このストライプパターンの外に電
流ブロッキング層となるp型InP層およびn型InP
層をエピタキシャル成長させる。最後に、図示しない
が、両面に電極を形成して素子を完成する。
【0015】この実施例のDFBレーザでは、分布反射
鏡としての回折格子が活性層の上下に形成されている。
しかも上下の回折格子は、マスク材によって完全に整合
のとれた180°反転パターンとして形成され、レーザ
発振のための帰還光として寄与する,それぞれの回折格
子による一次回折光は完全に位相が揃ったものとなる。
従って従来のように回折格子が一つの場合に比べて回折
効率がほぼ2倍と高くなる。これにより、レーザ発振の
しきい値電流は回折格子が一つの場合と比べて30%程
度が下がり、更にその結果として同じ電流密度でのレー
ザ出力光パワーが向上する。
【0016】図4は、本発明の別の実施例のDFBレー
ザの要部断面構造を図1(b) に対応させて示したもので
ある。基本的な構造および製造工程は先の実施例と同様
であり、従って先の実施例と対応する部分には同一符号
を付してある。先の実施例と異なる点は、この実施例で
は、マスク材23を形成する前に、活性層141 が既に
形成されていることである。マスク材23を用いてこの
活性層141 とその下のバッファ層12をエッチングし
て、下部回折格子20が形成される。その後、先の実施
例と同様ににして下部導波路層13、活性層142 、上
部導波路層15、およびクラッド層18が形成される。
【0017】先の実施例の構造では、活性層14がマス
ク材23によって分離されて飛び飛びになるのに対し
て、この実施例では活性層141 ,142 が交互に配列
された連続的な活性層となる。従ってマスク材23があ
る程度光を吸収するものであっても、その影響がなくな
り、より高い効率が得られる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるDFB
レーザでは、活性層の上下に回折格子を設けることによ
って、高い反射効率が得られ、発振しきい値電流が低く
なって、大きなレーザ出力光パワーが得られる。また本
発明の方法によれば、下部回折格子を形成する際の耐エ
ッチングマスクとして用いられるマスク材が、その後の
選択成長のためのマスクとして用いられ、上下の回折格
子は格子定数が完全に一致した反転パターンを持って形
成される。これにより、優れた単一縦モードのレーザ光
が得られる。また、マスク材を残した状態で結晶成長を
繰り返すことによって、上部導波路層表面にエッチング
工程を要せずに上部回折格子が形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るDFBレーザの斜視
図と要部断面図である。
【図2】 同実施例の製造工程を示す図である。
【図3】 同実施例の製造工程を示す図である。
【図4】 本発明の他の実施例のDFBレーザの要部断
面構造図である。
【図5】 従来のDFBレーザの断面構造図である。
【符号の説明】
11…n型InP基板、12…n型InPバッファ層、
13…n型InGaAsP下部導波路層、14…i型I
nGaAsP活性層、15…p型InGaAsP上部導
波路層、16…p型InP層、17…n型InP層、1
8…p型InPクラッド層、19…InGaAsキャッ
プ層、20…下部回折格子、21…上部回折格子、23
…マスク材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にバッファ層を介して下部
    導波路層,活性層,上部導波路層およびクラッド層が順
    次積層形成され、前記下部導波路層と前記バッファ層の
    界面に下部回折格子が、前記上部導波路層と前記クラッ
    ド層の界面に上部回折格子がそれぞれ形成されているこ
    とを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 半導体基板上にバッファ層を形成する工
    程と、 前記バッファ層表面に所定間隔のマスク材をパターン形
    成し、このマスク材を耐エッチングマスクとして用いて
    前記バッファ層表面を異方性エッチング法によりエッチ
    ングして、下部回折格子を形成する工程と、 前記回折格子が形成されたバッファ層上に前記マスク材
    を選択成長用マスクとして用いて、下部導波路層および
    活性層を順次成長形成して、表面を平坦化する工程と、 前記活性層上に前記マスク材を選択成長マスクとして用
    いて、表面に上部回折格子が形成された上部導波路層を
    成長形成する工程と、 前記上部導波路層上にクラッド層を成長形成する工程と
    を備えたことを特徴とする半導体レーザの製造方法。
JP20071692A 1992-07-03 1992-07-03 半導体レーザおよびその製造方法 Pending JPH0621573A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008210966A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Oki Electric Ind Co Ltd Dbr半導体レーザ及びその製造方法
KR101106917B1 (ko) * 2010-03-29 2012-01-25 유한킴벌리 주식회사 점착식 청소포 및 그의 제조방법

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JP2008210966A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Oki Electric Ind Co Ltd Dbr半導体レーザ及びその製造方法
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