JPH06214038A - 中性子モニタ方法およびその装置 - Google Patents
中性子モニタ方法およびその装置Info
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- JPH06214038A JPH06214038A JP655993A JP655993A JPH06214038A JP H06214038 A JPH06214038 A JP H06214038A JP 655993 A JP655993 A JP 655993A JP 655993 A JP655993 A JP 655993A JP H06214038 A JPH06214038 A JP H06214038A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
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- Measurement Of Radiation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】Pu濃度および 244Cm濃度を連続的に定量的
に評価して臨界安全性を連続的に監視し、臨界を未然に
防止する。 【構成】工程機器13の中性子検出器2の信号を中性子線
計数回路4に入力する。一方、ガンマ線検出器3の信号
をガンマ線計数回路5に入力する。中性子線計数回路4
およびガンマ線計数回路5の出力信号をPu濃度計算装
置6へ入力する。Pu濃度計算装置6のPu濃度を警報
発生装置8へ入力し、Pu濃度上限制限値11と比較し、
Pu濃度異常を検知して警報を発する。Pu濃度計算装
置6にはPu同位体組成比分析データ10の信号が入力
し、また、中性子実効増倍率記憶装置7が接続されてい
る。
に評価して臨界安全性を連続的に監視し、臨界を未然に
防止する。 【構成】工程機器13の中性子検出器2の信号を中性子線
計数回路4に入力する。一方、ガンマ線検出器3の信号
をガンマ線計数回路5に入力する。中性子線計数回路4
およびガンマ線計数回路5の出力信号をPu濃度計算装
置6へ入力する。Pu濃度計算装置6のPu濃度を警報
発生装置8へ入力し、Pu濃度上限制限値11と比較し、
Pu濃度異常を検知して警報を発する。Pu濃度計算装
置6にはPu同位体組成比分析データ10の信号が入力
し、また、中性子実効増倍率記憶装置7が接続されてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再処理施設における主
工程の共除染工程に附属する工程機器内のプルトニウム
濃度を定量して臨界管理を行うための中性子モニタ方法
およびその装置に関する。
工程の共除染工程に附属する工程機器内のプルトニウム
濃度を定量して臨界管理を行うための中性子モニタ方法
およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から再処理施設の主工程のうち、P
uやU等の核燃料物質を常時取扱う機器においては、中
性子実効増倍率が 1.0未満、つまり臨界とならないよう
に臨界安全設計を行っている。
uやU等の核燃料物質を常時取扱う機器においては、中
性子実効増倍率が 1.0未満、つまり臨界とならないよう
に臨界安全設計を行っている。
【0003】すなわち、これらの各機器においては、供
給される液の酸性度、その中のPu,U等核燃料物質濃
度および硝酸水溶液・有機溶媒中のPu,U成分濃度の
異常時も考慮して変動しうる変化に対して未臨界となる
よう形状寸法・容積を制限した設計となっている。
給される液の酸性度、その中のPu,U等核燃料物質濃
度および硝酸水溶液・有機溶媒中のPu,U成分濃度の
異常時も考慮して変動しうる変化に対して未臨界となる
よう形状寸法・容積を制限した設計となっている。
【0004】一方、上記各機器に附属するPu濃度(硝
酸水溶液中あるいは有機溶媒液中のPu含有率)による
臨界管理を行う機器は、通常運転時にはPu量は少量で
あるか、または殆ど流れ込まないため、処理効率を考慮
して機器の形状寸法・容積の制限を緩めた設計としてい
る。
酸水溶液中あるいは有機溶媒液中のPu含有率)による
臨界管理を行う機器は、通常運転時にはPu量は少量で
あるか、または殆ど流れ込まないため、処理効率を考慮
して機器の形状寸法・容積の制限を緩めた設計としてい
る。
【0005】しかし、万一、何らかの原因によって機器
内に大量のPuが漏洩し臨界となる可能性も考えられ、
中性子線,ガンマ線等の検出器を各所に設置することに
より、放射線レベルの上昇を検出し、警報を発生させて
運転員や各所要員に危険を知らせたり、人の判断によっ
て工程を停止する等の措置がとられている。
内に大量のPuが漏洩し臨界となる可能性も考えられ、
中性子線,ガンマ線等の検出器を各所に設置することに
より、放射線レベルの上昇を検出し、警報を発生させて
運転員や各所要員に危険を知らせたり、人の判断によっ
て工程を停止する等の措置がとられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】共除染工程では、溶媒
抽出によりPu等の核燃料物質が有機相へ抽出され、超
Pu元素であるCm,Am等はFPと一緒に水相側に分
離される。しかし、中性子検出器は機器の外に設置され
るため、両者からのトータルの中性子を計数することに
なり、両者を識別することは困難である。
抽出によりPu等の核燃料物質が有機相へ抽出され、超
Pu元素であるCm,Am等はFPと一緒に水相側に分
離される。しかし、中性子検出器は機器の外に設置され
るため、両者からのトータルの中性子を計数することに
なり、両者を識別することは困難である。
【0007】また、放射線レベルは単に核燃料物質の濃
度に比例して増大するだけではない。例えば臨界安全管
理上Puがとくに重要であるが、Puからの中性子発生
率はPu同位体組成によって大きく変化することが知ら
れており、この同位体組成比は再処理燃料の初期濃縮度
や照射履歴によって大きく異なる。
度に比例して増大するだけではない。例えば臨界安全管
理上Puがとくに重要であるが、Puからの中性子発生
率はPu同位体組成によって大きく変化することが知ら
れており、この同位体組成比は再処理燃料の初期濃縮度
や照射履歴によって大きく異なる。
【0008】このため、中性子線のレベルは必ずしもP
uの量だけに比例するわけではない。しかも共除染工程
では超Pu元素であるCm,Am等が混在し、これらか
ら放出される中性子がPu濃度を知るうえでの大きな外
乱因子となっている。
uの量だけに比例するわけではない。しかも共除染工程
では超Pu元素であるCm,Am等が混在し、これらか
ら放出される中性子がPu濃度を知るうえでの大きな外
乱因子となっている。
【0009】したがって、単に放射線レベルを検知する
のみではPu濃度を定量することができず、臨界安全管
理を行ううえで運転員に注意を促す放射線レベルを十分
低く設定する等、過大なマージンをとる必要がある。
のみではPu濃度を定量することができず、臨界安全管
理を行ううえで運転員に注意を促す放射線レベルを十分
低く設定する等、過大なマージンをとる必要がある。
【0010】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、その目的は、再処理主工程の共除染工程に附
属するPu濃度を定量して臨界管理を行う機器におい
て、FPと中性子を放出する超Pu元素との除染係数特
性が類似している点に着目し、その機器内のFPからの
ガンマ線およびアクチニドからの中性子線数を測定する
とともにPu同位体組成比等に関する情報を取入れて、
即座に機器内に漏洩したPu濃度を評価し、その数値を
運転員に知らせるとともに警報を発することにより臨界
を未然に防止する中性子モニタ方法およびその装置を提
供しようとするものである。
たもので、その目的は、再処理主工程の共除染工程に附
属するPu濃度を定量して臨界管理を行う機器におい
て、FPと中性子を放出する超Pu元素との除染係数特
性が類似している点に着目し、その機器内のFPからの
ガンマ線およびアクチニドからの中性子線数を測定する
とともにPu同位体組成比等に関する情報を取入れて、
即座に機器内に漏洩したPu濃度を評価し、その数値を
運転員に知らせるとともに警報を発することにより臨界
を未然に防止する中性子モニタ方法およびその装置を提
供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は再処理施設
のプルトニウム(Pu)やウラン(U)などの核燃料物
質と核分裂生成物(FP)、アメリシウム(Am)、キ
ュリウム(Cm)などの超Pu元素およびネプツニウム
(Np)とを分離する共除染工程に設置された工程機器
の核燃料物質の濃度による臨界管理を行う中性子モニタ
方法において、前記FP核種が放出するガンマ線強度を
測定して前記超Pu元素による中性子バックグラウンド
を形成するCmやAmの濃度を間接的に求めるとともに
CmやAmが放出する中性子の計数率を求め、この値を
バックグラウンドとして中性子計数率から差引いて核燃
料物質から放出される正味の中性子計数率を求めること
を特徴とする。
のプルトニウム(Pu)やウラン(U)などの核燃料物
質と核分裂生成物(FP)、アメリシウム(Am)、キ
ュリウム(Cm)などの超Pu元素およびネプツニウム
(Np)とを分離する共除染工程に設置された工程機器
の核燃料物質の濃度による臨界管理を行う中性子モニタ
方法において、前記FP核種が放出するガンマ線強度を
測定して前記超Pu元素による中性子バックグラウンド
を形成するCmやAmの濃度を間接的に求めるとともに
CmやAmが放出する中性子の計数率を求め、この値を
バックグラウンドとして中性子計数率から差引いて核燃
料物質から放出される正味の中性子計数率を求めること
を特徴とする。
【0012】第2の発明は再処理施設の共除染工程に設
置された工程機器に中性子検出器およびガンマ線検出器
を設け、前記中性子検出器を中性子線計数回路に接続
し、前記ガンマ線検出器をガンマ線計数回路に接続し、
前記中性子線回路およびガンマ線計数回路をPu濃度計
算装置に接続し、かつこのPu濃度計算装置にPu同位
体組成比分析データを入力し、前記Pu濃度計算装置を
警報発生装置に接続し、この警報発生装置にPu濃度上
限値を入力するように構成したことを特徴とする。
置された工程機器に中性子検出器およびガンマ線検出器
を設け、前記中性子検出器を中性子線計数回路に接続
し、前記ガンマ線検出器をガンマ線計数回路に接続し、
前記中性子線回路およびガンマ線計数回路をPu濃度計
算装置に接続し、かつこのPu濃度計算装置にPu同位
体組成比分析データを入力し、前記Pu濃度計算装置を
警報発生装置に接続し、この警報発生装置にPu濃度上
限値を入力するように構成したことを特徴とする。
【0013】第3の発明は再処理施設の共除染工程に設
置された工程機器に中性子検出器およびガンマ線検出器
を設け、前記中性子検出器を中性子線計数回路に接続
し、前記ガンマ線検出器をガンマ線計数回路に接続し、
前記中性子線回路およびガンマ線計数回路をPu濃度計
算装置に接続し、かつこのPu濃度計算装置にPu同位
体組成比分析データを入力し、前記Pu濃度計算装置を
警報発生装置に接続し、この警報発生装置にPu濃度上
限値を入力し、前記Pu濃度計算装置に中性子実効増倍
率記憶装置を接続するか、または前記中性子実効増倍率
記憶装置に校正定数記憶装置を接続するようにしたこと
を特徴とする。
置された工程機器に中性子検出器およびガンマ線検出器
を設け、前記中性子検出器を中性子線計数回路に接続
し、前記ガンマ線検出器をガンマ線計数回路に接続し、
前記中性子線回路およびガンマ線計数回路をPu濃度計
算装置に接続し、かつこのPu濃度計算装置にPu同位
体組成比分析データを入力し、前記Pu濃度計算装置を
警報発生装置に接続し、この警報発生装置にPu濃度上
限値を入力し、前記Pu濃度計算装置に中性子実効増倍
率記憶装置を接続するか、または前記中性子実効増倍率
記憶装置に校正定数記憶装置を接続するようにしたこと
を特徴とする。
【0014】
【作用】第1の発明においてはFP核種が放出するガン
マ線強度を測定することにより超Pu元素による中性子
バックグラウンドを求め、この値を中性子モニタの中性
子計数率から差引くことによりPu濃度を求める。
マ線強度を測定することにより超Pu元素による中性子
バックグラウンドを求め、この値を中性子モニタの中性
子計数率から差引くことによりPu濃度を求める。
【数1】 とすれば体系の中性子増倍率Keff とするとPu濃度n
は次式から求まる。
は次式から求まる。
【数2】
【0015】n′については特定のFP濃度と相関があ
り、FPのガンマ線を測定することにより次のように求
まる。
り、FPのガンマ線を測定することにより次のように求
まる。
【数3】
【0016】第2および第3の発明においてはPu濃度
および 244Cm濃度を連続的に定量的に評価して臨界安
全性を連続的に監視する。Pu濃度が警報レベルに達し
たとき警報を発することにより臨界管理を行う。Pu濃
度異常を検知し、警報を発して臨界を未然に防止する。
および 244Cm濃度を連続的に定量的に評価して臨界安
全性を連続的に監視する。Pu濃度が警報レベルに達し
たとき警報を発することにより臨界管理を行う。Pu濃
度異常を検知し、警報を発して臨界を未然に防止する。
【0017】
【実施例】図1から図5および表1,2を参照しながら
本発明に係る第1の実施例の中性子モニタ方法を説明す
る。
本発明に係る第1の実施例の中性子モニタ方法を説明す
る。
【0018】核燃料の再処理において、所定の硝酸濃度
に調整された使用済燃料溶解液はTBP有機相と工程機
器の例えばパルスコラム内で接触してU,Puは抽出さ
れるが、FP,Am,Cmは水相に残り高放射性廃液と
なる。これを共除染工程と呼んでいる。
に調整された使用済燃料溶解液はTBP有機相と工程機
器の例えばパルスコラム内で接触してU,Puは抽出さ
れるが、FP,Am,Cmは水相に残り高放射性廃液と
なる。これを共除染工程と呼んでいる。
【0019】共除染工程では前述したように溶媒抽出に
よりPu等の核燃料物質が有機相へ抽出され、超Pu元
素のCm,AmはFPと一緒に水相側に分離される。
よりPu等の核燃料物質が有機相へ抽出され、超Pu元
素のCm,AmはFPと一緒に水相側に分離される。
【0020】本実施例ではFP元素と超Pu元素の除染
特性が類似している点を利用し、FPからのガンマ線を
計数することにより、超Pu元素から発生する中性子割
合を求め、中性子計数率からこのバックグラウンド計数
率を除去し、Puに基づく正味の中性子計数率を算出す
る。
特性が類似している点を利用し、FPからのガンマ線を
計数することにより、超Pu元素から発生する中性子割
合を求め、中性子計数率からこのバックグラウンド計数
率を除去し、Puに基づく正味の中性子計数率を算出す
る。
【0021】Puから発生する中性子は、Puの自発核
分裂およびPuのアルファ崩壊による酸素等との(α,
n)反応によるものであるが、Pu単位重量あたり中性
子発生率の大きさは表1に示すように、Pu同位体によ
って異なることが知られている。
分裂およびPuのアルファ崩壊による酸素等との(α,
n)反応によるものであるが、Pu単位重量あたり中性
子発生率の大きさは表1に示すように、Pu同位体によ
って異なることが知られている。
【0022】
【表1】
【0023】一方、再処理燃料中のPu同位体組成比
は、再処理燃料の初期濃縮度、照射履歴等によって大き
く異なっている。図1はPu−240を代表組成として
Pu同位体組成比の範囲を例示した図である。
は、再処理燃料の初期濃縮度、照射履歴等によって大き
く異なっている。図1はPu−240を代表組成として
Pu同位体組成比の範囲を例示した図である。
【0024】このことをふまえ、本実施例では受入れ仕
様に定められている全ての再処理燃料を包絡するPu同
位体組成の範囲を考慮し、図2のようにPu同位体組成
比(Puベクトルと称する)Puと、Pu単位重量あた
り中性子発生率s(Pu)の関係を求めておく。また、
体系の中性子実効増倍率Keff は図3のようにPu濃度
nとPuの関数であり、理論計算等をもとに求めてお
く。
様に定められている全ての再処理燃料を包絡するPu同
位体組成の範囲を考慮し、図2のようにPu同位体組成
比(Puベクトルと称する)Puと、Pu単位重量あた
り中性子発生率s(Pu)の関係を求めておく。また、
体系の中性子実効増倍率Keff は図3のようにPu濃度
nとPuの関数であり、理論計算等をもとに求めてお
く。
【0025】次に、超Pu元素であるCm,Am等から
発生する中性子は、上記Puの場合と同様に自発核分裂
およびアルファ崩壊による酸素等との(α,n)反応に
よるものであり、単位重量あたり中性子発生率の大きさ
等は表2に示す如くであるが、半減期の長さや中性子発
生率の大きさを考慮するとCm−244が支配的とみな
すことができる。
発生する中性子は、上記Puの場合と同様に自発核分裂
およびアルファ崩壊による酸素等との(α,n)反応に
よるものであり、単位重量あたり中性子発生率の大きさ
等は表2に示す如くであるが、半減期の長さや中性子発
生率の大きさを考慮するとCm−244が支配的とみな
すことができる。
【0026】
【表2】
【0027】一方、再処理燃料中のCm−244濃度と
半減期の長いFP核種であるCs−137濃度は、図4
のような相関がある。
半減期の長いFP核種であるCs−137濃度は、図4
のような相関がある。
【0028】本実施例では、あらかじめ上記の関係を求
めておくことにより、以下に述べる原理に基づいてPu
濃度を算出し、Pu濃度警報値(上限制限値)と比較す
ることにより、Pu濃度異常の検知を行う。
めておくことにより、以下に述べる原理に基づいてPu
濃度を算出し、Pu濃度警報値(上限制限値)と比較す
ることにより、Pu濃度異常の検知を行う。
【0029】まず、Pu濃度の算出法について示す。中
性子計数率Cは、溶液単位体積あたり中性子発生率S0
に比例し、体系のKeff にも依存する。すなわち、 C=α・S0 /(1−Keff ) …(1) ここで、αは比例定数であり、中性子源の仕様が既知の
体系で測定または理論計算により求めておく校正定数で
ある。
性子計数率Cは、溶液単位体積あたり中性子発生率S0
に比例し、体系のKeff にも依存する。すなわち、 C=α・S0 /(1−Keff ) …(1) ここで、αは比例定数であり、中性子源の仕様が既知の
体系で測定または理論計算により求めておく校正定数で
ある。
【0030】その単位体積あたり中性子発生率S0 の強
さは、Pu濃度nおよび受入Pu単位重量あたり中性子
発生率sの積と、Cm−244濃度n4 およびCm−2
44単位重量あたり中性子発生率s4 の和である。 S0 =n・s(Pu)+n4 ・s4 …(2) また、体系のKeff はnとPuの関数であり、 Keff =Keff (n,Pu) …(3) (1)〜 (3)式より、Cとnの関係は次のように求まる。 C=α・n・s(Pu)/(1−Keff (n,Pu)) +α・n4 ・s4 /(1−Keff (n,Pu)) …(4)
さは、Pu濃度nおよび受入Pu単位重量あたり中性子
発生率sの積と、Cm−244濃度n4 およびCm−2
44単位重量あたり中性子発生率s4 の和である。 S0 =n・s(Pu)+n4 ・s4 …(2) また、体系のKeff はnとPuの関数であり、 Keff =Keff (n,Pu) …(3) (1)〜 (3)式より、Cとnの関係は次のように求まる。 C=α・n・s(Pu)/(1−Keff (n,Pu)) +α・n4 ・s4 /(1−Keff (n,Pu)) …(4)
【0031】(4)式ではPuとCm−244からの中性
子の和が計数されるが、さらにCm−244濃度とCs
−137濃度の関係が分かっていれば、Cs−137の
ガンマ線(0.667Mev)を計数することにより、第2項の
n4 を求めることができる。すなわち、まずガンマ線計
数率CγよりCs−137濃度nCsが次式(5) から求ま
る。 Cr=β・nCs …(5) ここで、βは比例定数であり、ガンマ線源強度が既知の
体系で測定して求めておく校正定数である。
子の和が計数されるが、さらにCm−244濃度とCs
−137濃度の関係が分かっていれば、Cs−137の
ガンマ線(0.667Mev)を計数することにより、第2項の
n4 を求めることができる。すなわち、まずガンマ線計
数率CγよりCs−137濃度nCsが次式(5) から求ま
る。 Cr=β・nCs …(5) ここで、βは比例定数であり、ガンマ線源強度が既知の
体系で測定して求めておく校正定数である。
【0032】次に、Cm−244濃度とCs−137濃
度の関係が図4のように分かっており、 n4 =f(nCs) …(6) の形とすれば、n4 が (5), (6)式より求まり、 (4)式
よりPu濃度nが算出されることになる。
度の関係が図4のように分かっており、 n4 =f(nCs) …(6) の形とすれば、n4 が (5), (6)式より求まり、 (4)式
よりPu濃度nが算出されることになる。
【0033】以上述べたことをまとめると、本実施例で
は特定のFPのガンマ線計数率Cγを基に、Cm−24
4による中性子発生率の寄与分を除去することにより、
中性子線計数率よりPu濃度を算出することができる。
なお、以上では、FPとしてCs−137を代表例とし
て示したが、Cs−134,Eu−154,Rh−10
6でも利用できる場合がある。
は特定のFPのガンマ線計数率Cγを基に、Cm−24
4による中性子発生率の寄与分を除去することにより、
中性子線計数率よりPu濃度を算出することができる。
なお、以上では、FPとしてCs−137を代表例とし
て示したが、Cs−134,Eu−154,Rh−10
6でも利用できる場合がある。
【0034】次に、図5はCm−244による中性子計
数率の寄与分を除去した後の典型的な例として、抽出廃
液中の微量のPuを洗浄除去する補助抽出器(ミキサセ
トラ)における中性子計数率とPu濃度の関係を示す。
図中破線は、中性子増倍効果をなしと仮定した場合、実
線は実際のとおりありとした場合についての関係を表わ
す。
数率の寄与分を除去した後の典型的な例として、抽出廃
液中の微量のPuを洗浄除去する補助抽出器(ミキサセ
トラ)における中性子計数率とPu濃度の関係を示す。
図中破線は、中性子増倍効果をなしと仮定した場合、実
線は実際のとおりありとした場合についての関係を表わ
す。
【0035】この図より、Pu濃度が1gPu/l程度
以下の場合、中性子増倍効果をゼロとしてもよいが、P
u濃度が数gPu/l程度になると、中性子増倍効果を
考慮する必要があることが分かる。
以下の場合、中性子増倍効果をゼロとしてもよいが、P
u濃度が数gPu/l程度になると、中性子増倍効果を
考慮する必要があることが分かる。
【0036】図中AA’は酸濃度、硝酸水溶液や有機溶
液の流量等のプロセス量変動を考慮したときの通常運転
時の最大Pu濃度に対応する計数率の変化範囲、BB’
はプロセス管理上の管理濃度(漏洩Pu最大許容濃度)
に対応する計数率の変化範囲を表わし、斜線で示される
範囲は、全受入Pu組成範囲を考慮したときの計数率の
範囲を表わす。
液の流量等のプロセス量変動を考慮したときの通常運転
時の最大Pu濃度に対応する計数率の変化範囲、BB’
はプロセス管理上の管理濃度(漏洩Pu最大許容濃度)
に対応する計数率の変化範囲を表わし、斜線で示される
範囲は、全受入Pu組成範囲を考慮したときの計数率の
範囲を表わす。
【0037】Pu濃度の警報値は、安全側に管理濃度よ
り低めの値nA に設定するが、対応する計数率の範囲は
CC’となる。nA は、Pu組成情報を与えることによ
り、ひとつの計数率データに対して前記 (4)式により一
意に求まる。
り低めの値nA に設定するが、対応する計数率の範囲は
CC’となる。nA は、Pu組成情報を与えることによ
り、ひとつの計数率データに対して前記 (4)式により一
意に求まる。
【0038】次に本発明に係る中性子モニタ装置を図6
を参照して第2の実施例について説明する。図6は、本
発明に係る中性子モニタ装置の構成を示すもので、同図
に例示する工程機器13は、有機溶媒液中の微量のPuを
洗浄除去するミキサセトラの段方向の垂直断面図であ
り、Pu溶液、中性子検出部1の位置関係を示してい
る。なお、符号14は燃料溶液部、15は中性子吸収体(カ
ドミウム)である。
を参照して第2の実施例について説明する。図6は、本
発明に係る中性子モニタ装置の構成を示すもので、同図
に例示する工程機器13は、有機溶媒液中の微量のPuを
洗浄除去するミキサセトラの段方向の垂直断面図であ
り、Pu溶液、中性子検出部1の位置関係を示してい
る。なお、符号14は燃料溶液部、15は中性子吸収体(カ
ドミウム)である。
【0039】第2の実施例を要約すればFP核種が放出
するガンマ線強度を測定することにより、中性子モニタ
を行う際のバックグラウンドを形成するCmやAmの濃
度を間接的に求め、かつCmやAmが放出する中性子の
計数率を求め、この値をバックグラウンドとして中性子
モニタの中性子計数率から差引いて核燃料物質から放出
される正味の中性子計数率を求め、さらにPu同位体組
成比データを入力としてPu濃度を計算する機能を有す
ることを特徴とする中性子モニタ装置である。
するガンマ線強度を測定することにより、中性子モニタ
を行う際のバックグラウンドを形成するCmやAmの濃
度を間接的に求め、かつCmやAmが放出する中性子の
計数率を求め、この値をバックグラウンドとして中性子
モニタの中性子計数率から差引いて核燃料物質から放出
される正味の中性子計数率を求め、さらにPu同位体組
成比データを入力としてPu濃度を計算する機能を有す
ることを特徴とする中性子モニタ装置である。
【0040】中性子検出器2およびガンマ線検出器3か
らの信号は、それぞれ中性子線計数回路4およびガンマ
線計数回路5を経て計数率としてPu濃度計算装置6に
入力される。また、Pu同位体組成比分析データ10も同
装置6の入力データとなる。
らの信号は、それぞれ中性子線計数回路4およびガンマ
線計数回路5を経て計数率としてPu濃度計算装置6に
入力される。また、Pu同位体組成比分析データ10も同
装置6の入力データとなる。
【0041】中性子実効増倍率記憶装置7には理論計算
等をもとに中性子実効増倍率とPu濃度の関係を示すデ
ータが内蔵されている。Pu濃度計算装置6は、特定の
FPのガンマ線計数値を基にCm−244等による中性
子計数率の寄与分を除去し、さらに中性子実効増倍率記
憶装置7のデータを参照することにより中性子増倍効果
の補正を行ってPu濃度を算出する。
等をもとに中性子実効増倍率とPu濃度の関係を示すデ
ータが内蔵されている。Pu濃度計算装置6は、特定の
FPのガンマ線計数値を基にCm−244等による中性
子計数率の寄与分を除去し、さらに中性子実効増倍率記
憶装置7のデータを参照することにより中性子増倍効果
の補正を行ってPu濃度を算出する。
【0042】Pu濃度計算装置6から出力されたPu濃
度計算値は、Pu濃度上限制限値11と比較され、それ以
上の値となった場合に警報発生装置8は警報を発生す
る。
度計算値は、Pu濃度上限制限値11と比較され、それ以
上の値となった場合に警報発生装置8は警報を発生す
る。
【0043】すなわち、この中性子モニタ装置では、ミ
キサセトラに供給された抽出液(硝酸水溶液または有機
溶媒液)中に含まれる少量のPuおよびCm−244等
から発生する中性子を、中性子減速材(ポリエチレン
等)で囲んだHe−3検出器、B−10検出器等で構成
する中性子検出部1によって計数する。
キサセトラに供給された抽出液(硝酸水溶液または有機
溶媒液)中に含まれる少量のPuおよびCm−244等
から発生する中性子を、中性子減速材(ポリエチレン
等)で囲んだHe−3検出器、B−10検出器等で構成
する中性子検出部1によって計数する。
【0044】また、同様に抽出廃液中の特定のFPのガ
ンマ線を鉛等のコリメータを通してNaI(Tl)シン
チレーション検出器、CdTe検出器等で計数する。中
性子線計数回路4およびガンマ線計数回路5は前置増幅
器、増幅器、波高弁別器、計数器等により構成される。
ンマ線を鉛等のコリメータを通してNaI(Tl)シン
チレーション検出器、CdTe検出器等で計数する。中
性子線計数回路4およびガンマ線計数回路5は前置増幅
器、増幅器、波高弁別器、計数器等により構成される。
【0045】Pu濃度計算装置6はCm−244等によ
る中性子計数率の寄与分を除去し、Pu濃度を計算する
装置であり、中性子計数率および受入れ燃料溶液のPu
同位体組成比の分析データを入力とし、さらに中性子実
効増倍率記憶装置7に記憶される中性子実効増倍率とP
u濃度の関係を示すデータから、前記 (4)式を満足する
ようなPu濃度を算出する。
る中性子計数率の寄与分を除去し、Pu濃度を計算する
装置であり、中性子計数率および受入れ燃料溶液のPu
同位体組成比の分析データを入力とし、さらに中性子実
効増倍率記憶装置7に記憶される中性子実効増倍率とP
u濃度の関係を示すデータから、前記 (4)式を満足する
ようなPu濃度を算出する。
【0046】中性子実効増倍率記憶装置7には、理論計
算結果や臨界安全ハンドブック等に基づくPu濃度と中
性子実効増倍率の関係を示すデータが記憶されている。
算結果や臨界安全ハンドブック等に基づくPu濃度と中
性子実効増倍率の関係を示すデータが記憶されている。
【0047】なお、同一のPu濃度でも、プロセス量の
変動に伴いPu溶液部分の形状が変化することを考慮
し、その変動範囲内で中性子実効増倍率を最大値に設定
しておけば (4)式においてn値は大きめに評価され安全
側となる。
変動に伴いPu溶液部分の形状が変化することを考慮
し、その変動範囲内で中性子実効増倍率を最大値に設定
しておけば (4)式においてn値は大きめに評価され安全
側となる。
【0048】また、 (4)式中の比例定数α値は、あらか
じめ線源強度や形状が種々の中性子源(Cf−252,
Pu溶液等)を用いて機器を模擬した体系や実体系で中
性子検出器の応答特性を測定しておき、それより求めら
れた校正定数である。
じめ線源強度や形状が種々の中性子源(Cf−252,
Pu溶液等)を用いて機器を模擬した体系や実体系で中
性子検出器の応答特性を測定しておき、それより求めら
れた校正定数である。
【0049】なお、同一のPu濃度でも、プロセス量の
変動に伴いPu溶液部分の形状が変化することを考慮
し、その変動範囲内でα値を最少値に設定しておけば
(4)式においてPu濃度n値は大きめに評価され安全側
となる。
変動に伴いPu溶液部分の形状が変化することを考慮
し、その変動範囲内でα値を最少値に設定しておけば
(4)式においてPu濃度n値は大きめに評価され安全側
となる。
【0050】警報発生装置8はPu濃度計算装置6から
出力されたPu濃度計算値を、Pu濃度上限制限値11と
比較してそれ以上の値となった場合に警報を発生する機
能を有する。
出力されたPu濃度計算値を、Pu濃度上限制限値11と
比較してそれ以上の値となった場合に警報を発生する機
能を有する。
【0051】なお、本実施例に係る装置の入出力値であ
る中性子計数率、ガンマ線計数率、Pu同位体組成、中
性子実効増倍率、Pu濃度等の情報を運転員の要求によ
りレコーダやプリンタに出力することにより、運転員に
常時注意を促すようにできることはいうまでもない。
る中性子計数率、ガンマ線計数率、Pu同位体組成、中
性子実効増倍率、Pu濃度等の情報を運転員の要求によ
りレコーダやプリンタに出力することにより、運転員に
常時注意を促すようにできることはいうまでもない。
【0052】第3の実施例はFP核種が放出するガンマ
線強度を測定することにより、中性子モニタを行う際の
バックグラウンドを形成するCmやAmの濃度を間接的
に求め、かつCmやAmが放出する中性子の計数率を求
め、この値をバックグラウンドとして中性子モニタの中
性子計数率から差引いて核燃料物質から放出される正味
の中性子計数率を求め、さらにPu同位体組成比データ
を入力として体系の中性子増倍効果を評価してPu濃度
を計算する機能を有することを特徴とする中性子モニタ
装置である。
線強度を測定することにより、中性子モニタを行う際の
バックグラウンドを形成するCmやAmの濃度を間接的
に求め、かつCmやAmが放出する中性子の計数率を求
め、この値をバックグラウンドとして中性子モニタの中
性子計数率から差引いて核燃料物質から放出される正味
の中性子計数率を求め、さらにPu同位体組成比データ
を入力として体系の中性子増倍効果を評価してPu濃度
を計算する機能を有することを特徴とする中性子モニタ
装置である。
【0053】Pu濃度上限制限値が1gPu/l程度以
下の場合、中性子増倍効果が小さいことに着目し、 (4)
式において中性子実効増倍率をゼロとすることにより第
1の実施例での中性子実効増倍率記憶装置7を省き、シ
ステムを簡素化したものである。
下の場合、中性子増倍効果が小さいことに着目し、 (4)
式において中性子実効増倍率をゼロとすることにより第
1の実施例での中性子実効増倍率記憶装置7を省き、シ
ステムを簡素化したものである。
【0054】第4の実施例は図8に示す如く構成されて
おり、第2の実施例において、Pu濃度計算装置6にさ
らにプロセス量12の情報を取り入れることによりPu濃
度の評価精度向上を図ったものである。なお、図8中、
図6と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説
明は省略する。
おり、第2の実施例において、Pu濃度計算装置6にさ
らにプロセス量12の情報を取り入れることによりPu濃
度の評価精度向上を図ったものである。なお、図8中、
図6と同一部分には同一符号を付して重複する部分の説
明は省略する。
【0055】第4の実施例は工程機器13内からFP核種
が放出するガンマ線検出器3でガンマ線強度を測定する
ことにより、中性子モニタを行う際のバックグラウンド
を形成するCmやAmの濃度を間接的に求め、中性子線
計数回路4とガンマ線計数回路5によりCmやAmが放
出する中性子の計数率を求める。
が放出するガンマ線検出器3でガンマ線強度を測定する
ことにより、中性子モニタを行う際のバックグラウンド
を形成するCmやAmの濃度を間接的に求め、中性子線
計数回路4とガンマ線計数回路5によりCmやAmが放
出する中性子の計数率を求める。
【0056】この値をバックグラウンドとして中性子モ
ニタの中性子計数率から差引いて核燃料物質から放出さ
れる正味の中性子計数率を求め、Pu濃度計算装置6へ
入力する。また、同装置6へPu同位体組成比分析デー
タ10を入力して体系の中性子増倍効果を評価し、さらに
Pu濃度計算装置6へプロセス量データ12を入力する。
そして、前記中性子増倍効果に補正を行ってPu濃度を
計算する。
ニタの中性子計数率から差引いて核燃料物質から放出さ
れる正味の中性子計数率を求め、Pu濃度計算装置6へ
入力する。また、同装置6へPu同位体組成比分析デー
タ10を入力して体系の中性子増倍効果を評価し、さらに
Pu濃度計算装置6へプロセス量データ12を入力する。
そして、前記中性子増倍効果に補正を行ってPu濃度を
計算する。
【0057】すなわち、プロセス量の変動に伴ってPu
溶液の形状が変化し、検出器応答特性および体系の中性
子増倍効果が変化することを考慮し、 (4)式中のαおよ
びKeff はPu溶液の形状に依存する量としている。こ
のため、Pu濃度計算装置6は、中性子計数率および受
入れ燃料溶液のPu同位体組成比分析データ10に加え、
プロセス量データ12を入力としている。
溶液の形状が変化し、検出器応答特性および体系の中性
子増倍効果が変化することを考慮し、 (4)式中のαおよ
びKeff はPu溶液の形状に依存する量としている。こ
のため、Pu濃度計算装置6は、中性子計数率および受
入れ燃料溶液のPu同位体組成比分析データ10に加え、
プロセス量データ12を入力としている。
【0058】一方、中性子実効増倍率記憶装置7には、
様々なプロセス量の変動に対するPu溶液の形状の代表
パターンが記憶され、それぞれに対して理論計算結果や
臨界安全ハンドブック等に基づいて評価した中性子実効
増倍率とPu濃度の関係を示すデータが記憶されてい
る。
様々なプロセス量の変動に対するPu溶液の形状の代表
パターンが記憶され、それぞれに対して理論計算結果や
臨界安全ハンドブック等に基づいて評価した中性子実効
増倍率とPu濃度の関係を示すデータが記憶されてい
る。
【0059】また、校正定数記憶装置9には、様々なプ
ロセス量の変動に対するPu溶液形状の代表パターンが
記憶され、それぞれに対応する校正定数α,βが記憶さ
れている。校正定数α,βは、様々なプロセス量の変動
を想定して、あらかじめ線源強度や形状が種々の線源
(α:Cf−252、Pu溶液等の中性子源、β:Cs
−137等のガンマ線源)を用いて機器を模擬した体系
や実体系で中性子検出器の応答特性を測定しておき、そ
れらの結果をもとに代表パターンごとにより求められて
いる。
ロセス量の変動に対するPu溶液形状の代表パターンが
記憶され、それぞれに対応する校正定数α,βが記憶さ
れている。校正定数α,βは、様々なプロセス量の変動
を想定して、あらかじめ線源強度や形状が種々の線源
(α:Cf−252、Pu溶液等の中性子源、β:Cs
−137等のガンマ線源)を用いて機器を模擬した体系
や実体系で中性子検出器の応答特性を測定しておき、そ
れらの結果をもとに代表パターンごとにより求められて
いる。
【0060】Pu濃度計算装置6は、入力されたプロセ
ス量の情報をもとに、Pu溶液の形状がどのパターンに
属するかを判断し、前記記憶装置7および7’から校正
定数α,βおよび中性子実効増倍率とPu濃度の関係を
示すデータをとりだし、 (4)式からPu濃度を計算す
る。
ス量の情報をもとに、Pu溶液の形状がどのパターンに
属するかを判断し、前記記憶装置7および7’から校正
定数α,βおよび中性子実効増倍率とPu濃度の関係を
示すデータをとりだし、 (4)式からPu濃度を計算す
る。
【0061】なお、上記第2から第4の実施例におい
て、それぞれが出力するPu濃度の計算結果とあらかじ
め安全側に設定されているPu濃度上限制限値11とを比
較して警報を発生する信号発生装置を設けることができ
る。
て、それぞれが出力するPu濃度の計算結果とあらかじ
め安全側に設定されているPu濃度上限制限値11とを比
較して警報を発生する信号発生装置を設けることができ
る。
【0062】以上、各実施例で説明した工程機器13はミ
キサセトラに限定されるものでなく、パルスからむ、貯
槽等Puが内蔵する他の機器にも適用される。また、本
発明において、中性子輸送計算コードや拡散計算コード
を用いて校正定数および中性子実効増倍率を計算する機
能をもたせ、必要に応じてより精度良くPu濃度を算出
あるいは補正する方法が考えられる。
キサセトラに限定されるものでなく、パルスからむ、貯
槽等Puが内蔵する他の機器にも適用される。また、本
発明において、中性子輸送計算コードや拡散計算コード
を用いて校正定数および中性子実効増倍率を計算する機
能をもたせ、必要に応じてより精度良くPu濃度を算出
あるいは補正する方法が考えられる。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、再処理抽出工程の共除
染工程に附属するPu濃度による臨界管理を行う抽出廃
液処理機器において、その中のFPからのガンマ線およ
びアクチニドからの中性子線数を測定し、これを入力と
して機器内へ漏洩したPu濃度のみならず中性子実効増
倍率を計算し、その臨界安全性を連続的に監視し、また
は運転員の要求により評価することができ、あらかじめ
安全側に設定されているPu濃度上限制限値とを比較し
てPu濃度異常を検知し、警報を発生させることによ
り、臨界を未然に防止することができる。
染工程に附属するPu濃度による臨界管理を行う抽出廃
液処理機器において、その中のFPからのガンマ線およ
びアクチニドからの中性子線数を測定し、これを入力と
して機器内へ漏洩したPu濃度のみならず中性子実効増
倍率を計算し、その臨界安全性を連続的に監視し、また
は運転員の要求により評価することができ、あらかじめ
安全側に設定されているPu濃度上限制限値とを比較し
てPu濃度異常を検知し、警報を発生させることによ
り、臨界を未然に防止することができる。
【図1】Puの同位体組成比の範囲を示す特性図。
【図2】Pu単位重量あたりの中性子発生率とPu同位
体組成比(Pu−240で代表)の関係を示す曲線図。
体組成比(Pu−240で代表)の関係を示す曲線図。
【図3】中性子実効増倍率とPu濃度の関係を示す曲線
図。
図。
【図4】再処理燃料中のCm−244濃度とCs−13
7濃度の関係を示す曲線図。
7濃度の関係を示す曲線図。
【図5】中性子計数率とPu濃度の関係において警報値
の設定を示す特性図。
の設定を示す特性図。
【図6】本発明の第2の実施例の中性子モニタ装置を示
すブロック系統図。
すブロック系統図。
【図7】本発明の第3の実施例の中性子モニタ装置を示
すブロック系統図。
すブロック系統図。
【図8】本発明の第4の実施例の中性子モニタ装置を示
すブロック系統図。
すブロック系統図。
1…中性子検出部、2…中性子線検出器、3…ガンマ線
検出器、4…中性子線計数回路、5…ガンマ線計数回
路、6…Pu濃度計算装置、7…中性子実効増倍率記憶
装置、8…警報発生装置、9…校正定数記憶装置、10…
Pu同位体組成比分析データ、11…Pu濃度上限制限
値、12…プロセス量データ、13…工程機器、14…燃料溶
液部、15…中性子吸収体。
検出器、4…中性子線計数回路、5…ガンマ線計数回
路、6…Pu濃度計算装置、7…中性子実効増倍率記憶
装置、8…警報発生装置、9…校正定数記憶装置、10…
Pu同位体組成比分析データ、11…Pu濃度上限制限
値、12…プロセス量データ、13…工程機器、14…燃料溶
液部、15…中性子吸収体。
Claims (3)
- 【請求項1】 再処理施設のプルトニウム(Pu)やウ
ラン(U)などの核燃料物質と核分裂生成物(FP)、
アメリシウム(Am)、キュリウム(Cm)などの超P
u元素およびネプツニウム(Np)とを分離する共除染
工程に設置された工程機器の核燃料物質の濃度による臨
界管理を行う中性子モニタ方法において、前記FP核種
が放出するガンマ線強度を測定して前記超Pu元素によ
る中性子バックグラウンドを形成するCmやAmの濃度
を間接的に求めるとともにCmやAmが放出する中性子
の計数率を求め、この値をバックグラウンドとして中性
子計数率から差引いて核燃料物質から放出される正味の
中性子計数率を求めることを特徴とする中性子モニタ方
法。 - 【請求項2】 再処理施設の共除染工程に設置された工
程機器に中性子検出器およびガンマ線検出器を設け、前
記中性子検出器を中性子線計数回路に接続し、前記ガン
マ線検出器をガンマ線計数回路に接続し、前記中性子線
回路およびガンマ線計数回路をPu濃度計算装置に接続
し、かつこのPu濃度計算装置にPu同位体組成比分析
データを入力し、前記Pu濃度計算装置を警報発生装置
に接続し、この警報発生装置にPu濃度上限値を入力す
るように構成したことを特徴とする中性子モニタ装置。 - 【請求項3】 再処理施設の共除染工程に設置された工
程機器に中性子検出器およびガンマ線検出器を設け、前
記中性子検出器を中性子線計数回路に接続し、前記ガン
マ線検出器をガンマ線計数回路に接続し、前記中性子線
回路およびガンマ線計数回路をPu濃度計算装置に接続
し、かつこのPu濃度計算装置にPu同位体組成比分析
データを入力し、前記Pu濃度計算装置を警報発生装置
に接続し、この警報発生装置にPu濃度上限値を入力
し、前記Pu濃度計算装置に中性子実効増倍率記憶装置
を接続するか、または前記中性子実効増倍率記憶装置に
校正定数記憶装置を接続するようにしたことを特徴とす
る中性子モニタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP655993A JPH06214038A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 中性子モニタ方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP655993A JPH06214038A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 中性子モニタ方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06214038A true JPH06214038A (ja) | 1994-08-05 |
Family
ID=11641694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP655993A Pending JPH06214038A (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | 中性子モニタ方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06214038A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011022090A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 放射性廃棄物の放射能濃度評価方法及び評価プログラム、並びに放射能濃度評価装置 |
JP2014025894A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | 管理対象物の臨界管理方法 |
-
1993
- 1993-01-19 JP JP655993A patent/JPH06214038A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011022090A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 放射性廃棄物の放射能濃度評価方法及び評価プログラム、並びに放射能濃度評価装置 |
JP2014025894A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Central Research Institute Of Electric Power Industry | 管理対象物の臨界管理方法 |
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