JPH06212389A - スプレーキャスト物品の結合部の構造的一体性を高める方法 - Google Patents

スプレーキャスト物品の結合部の構造的一体性を高める方法

Info

Publication number
JPH06212389A
JPH06212389A JP2417862A JP41786290A JPH06212389A JP H06212389 A JPH06212389 A JP H06212389A JP 2417862 A JP2417862 A JP 2417862A JP 41786290 A JP41786290 A JP 41786290A JP H06212389 A JPH06212389 A JP H06212389A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
spray
deposit
metal
vacuum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2417862A
Other languages
English (en)
Inventor
Jonathan S Stinson
エス スティンソン ジョナサン
Kim E Bowen
イー ボウエン キム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Howmet Corp
Original Assignee
Howmet Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Howmet Corp filed Critical Howmet Corp
Publication of JPH06212389A publication Critical patent/JPH06212389A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C4/00Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
    • C23C4/02Pretreatment of the material to be coated, e.g. for coating on selected surface areas
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C4/00Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
    • C23C4/18After-treatment
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49316Impeller making
    • Y10T29/49318Repairing or disassembling
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/49316Impeller making
    • Y10T29/4932Turbomachine making

Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属基材に溶融金属をスプレーキャストする
ことによって負荷支持物品を製造する方法であって、ス
プレーキャスト滞積物を受けいれる基材表面に対して真
空清浄、ホウ化および/または凹凸化の処理を行い、ス
プレーキャスト滞積物と基材との間に形成された拡散結
合部の構造的一体性を高める。 【効果】 結合部に負荷がかかっても、そこが破壊しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体金属基材とスプレー
キャスト金属滞積物を金属拡散結合させたスプレーキャ
スト構造体の構造的一体性を高める方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンプレッサやタービン・ロータ(また
はホイール)のみでなく、ガス・タービン・エンジンに
使用される遠心インペラーには、負荷を受ける部材が設
けられている。ハブとリムの結合部がその一例である。
【0003】従来、ブレード付きの一体キャストしたタ
ービン・ロータが多年にわたって多くの小さなガスター
ビンで使用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多重特性ター
ビン・ホイールを作る場合、低圧プラズマ・スプレー法
を使っても、拡散結合部の構造的一体性が不足してい
た。高温応力破壊テストで寿命が短かい欠点があった。
特に、高温で負荷を結合部にかけた応力破壊テストで観
察されたのは、結合部でのみ生じた早期の直線的な破壊
(結合線破壊)であった。スプレーキャスト金属と金属
基材(ブレード付き部材)との拡散結合を容易にする努
力がいろいろとなされてきたが、結合部の構造的一体性
の不足という問題は解決されなかった。
【0005】本発明の目的は、この問題を解決して、ス
プレーキャスト金属と固体基材との間に形成された拡散
結合の構造的一体性を強化して、高温下での応力破壊テ
ストにおいて(模擬の使用条件で)早期に生じる結合破
損の減少又は消滅をはかり、テスト及び使用条件で妥当
な結合寿命となるようにすることである。
【0006】本発明の他の目的は、スプレーキャスト金
属を受けいれる金属基材について熱間等静圧圧縮といろ
いろ組み合わせて種々の表面処理を行って金属基材とス
プレーキャスト金属滞積物との成分の違いの度合に応じ
て結合一体性を高めることである。
【0007】本発明のさらに他の目的は、多重特性拡散
結合のブレード付きロータの公知の製造方法にみられる
多くの制限/短所を解消する結合強化方法を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めの手段の一例をあげると、金属基材とそこに固体化さ
れたスプレーキャスト滞積物との間に拡散結合部を有す
るスプレーキャスト構造体をつくる方法において、結合
部にかかる負荷を支持する際に結合部の構造的一体性を
増加させるために、 (a)金属基材に滞積物を受けいれる表面を設ける工程 (b)溶融金属のプラズマ・スプレーの開始時に前記表
面に露出液相を形成する工程 (c)液相に溶融金属をスプレーして、前記表面に滞積
物を生成する工程 (d)滞積物と基材を拡散結合させて、前記構造体を形
成する工程の諸工程を含む方法。
【0009】
【実施例】本発明は、多重特性構造体(負荷を支持する
もの)の製造方法を改良したものである。溶融金属を金
属基材にスプレーキャストし、そのスプレーキャスト滞
積物と基材を金属拡散結合するように処理する。とく
に、本発明は、拡散結合の構造的一体性を高めて、使用
時にそこにかかる負荷をうけても、基材と滞積物との金
属拡散結合部のみに破損が生じないようにする。
【0010】本発明では、固体金属基材の表面に対して
1以上の表面処理を所定の順で行い、溶融金属(完全又
は部分的に溶融した液滴/粒子)の低圧・高速プラズマ
・スプレーキャスティングを行う。好ましくは基材とス
プレーキャスト滞積物の熱間等静圧プレスと組み合わせ
て表面処理をし、基材とスプレーキャスト滞積物との間
の拡散結合の構造的一体性を高める。また、本発明で
は、スプレーキャスト金属との基材の成分の類似又は非
類似の度合いに応じて各種の表面処理を単独で又は組合
せで行う。
【0011】非類似の基材とスプレーキャスト滞積物
(つまり二重合金物品)の拡散結合の構造的一体性を改
善する本発明の実施例においては、融点降下剤の存在下
で基材表面、好ましくは基材表面のホウ素支持層を加熱
し、露出液相又は層をその表面に形成する。そのあと、
溶融金属をその露出液相にスプレーして、漸増的に基材
表面に固体スプレーキャスト滞積物を形成する。スプレ
ーキャスト滞積物と基材は、さらに熱間等静圧プレスし
て、そのスプレーで生成した金属拡散結合を強化する。
好ましくは、基材とスプレーキャスト滞積物との相互結
合領域にまたがるエピタキシャル粒子成長を促進する程
度にして、金属拡散結合の構造的一体性を強化し、そこ
にかかる負荷をうけても、結合部のみに破損が生じない
ようにし、かつスプレーキャスト材料を高密度化する。
こうして、本発明の実施例により多重特性構造体が形成
される。
【0012】本発明の実施例の好適なプラクティスにお
いては、基材表面を加熱してから逆アーク清浄をして、
スプレーキャスト滞積物を受けいれる露出液相を形成す
る。他の好適な実施例においては、融点降下剤を付与す
る前に基材表面を凹凸化する。基材表面の凹凸化によ
り、負荷を受ける構造体の相互クラックが平坦な面から
無理に外される。そのため、基材と滞積物との相互結合
領域でクラックが増えるには余分なエネルギを必要とす
る。
【0013】同一又は類似成分の基材及びスプレーキャ
スト滞積物の拡散結合の構造的一体性を改善するための
本発明の他の典型的な実施例においては、まずスプレー
キャストヲ行う前に適当な高温下で少くとも10−4
orrまで基材表面を真空にして、真空清浄する。つい
で、溶融金属をスプレーキャストする直前にスプレー室
内で基材表面を加熱し、かつ逆アーク清浄を行う。その
あと、スプレーキャスト滞積物と基材は熱間等静圧プレ
スし、それらの間に所望の金属拡散結合を構成し、構造
体を形成する。
【0014】本発明の前述の実施例においては、基材は
効果的に等軸の単結晶又は指向性固化柱状粒子金属部材
となり、スプレーキャスト滞積物は等軸微粒子微細構造
となる。
【0015】本発明の一つの実施例では、等軸の単結晶
又は柱状粒子金属部材がタービン・ロータのブレード
(羽根)付き皿状部材で、微粒子スプレーキャスト滞積
物はタービン・ロータのハブでありうる。したがって、
多重特性構造体(たとえばタービン・ロータ)を本発明
により生産できる。
【0016】本発明は、そのような多重特性構造体内の
金属拡散結合の構造的一体性を改善するのに有効であ
る。好ましくは、拡散結合の一体性を改善して、所期の
使用条件で結合部にかかる負荷に耐えて、そこにのみ破
損が生じないようにする。すなわち、結合部がそのよう
な物品(構造体)の初期の破損箇所にならないのであ
る。
【0017】本発明の前述の目的及び効果は、以下に行
う図面に基づく詳細な説明によって、さらに明らかにな
るであろう。
【0018】本発明の実施例のいくつかを例示的に説明
する。
【0019】本発明は、アメリカ特許第3、839、6
18号、第4、418、124号及び第4、447、4
66号に開示されているものに似た低圧・高速プラズマ
・スプレー法を使用する少くとも1つの固体金属基材に
溶融金属をスプレーすることにより多重特性構造体を製
造する方法に関する。本発明方法はとくに高温下で使用
する多重特性構造体を作るのに有用性を有し、違う位置
に違う微細構造を有する金属体を形成するのに採用する
ことができる。たとえば、微粒子のハブ及び単結晶で指
向性固体化又はキャスティング等軸ブレードを有する多
重特性タービン・ホイールやロータを本発明により製造
することができる。
【0020】以下の詳細な説明と実施例は多重特性ター
ビン・ホイール又はロータの製造に関するものである
が、本発明はそれに限定されず、無数の他の多重特性構
造体の製造に採用できる。さらに、以下の詳細な説明と
実施例はニッケル系スーパーアロイ(超合金)に関する
ものであるが、本発明はそれに限定されず、他のスーパ
ーアロイだけでなく、適当な熱処理によって付与される
有用な特性を有する構造体を形成するために溶融金属ス
プレーと固体化を行える他の金属や合金系にも使用し得
る。
【0021】本発明方法の第1工程は、固体金属基材1
0を準備し、第1図に示すように、その表面に溶融金属
をスプレーし、そのスプレーキャスト金属を所望の形状
及び微細構造に固体化することである。
【0022】第1図に示すように、固体金属基材10は
好ましくはタービン・エンジン・ロータの羽根付き皿状
部材9を有する。この羽根付き皿状部材9は円筒状(又
は他の形状)の凹所12を有する。以下に詳述するスプ
レーキャスト金属滞積物はその凹所12に受け入れられ
る。この凹所12はリム部分15と底壁17により形成
されている。底壁17とスプレーキャスト金属11の一
部は後工程で除去され(例えば機械的に加工除去さ
れ)、タービンロータ20(第2〜3図を参照)を作
る。リム部分15には周辺上に離れて一体化された複数
のブレード16が設けてある。ブレードは使用時にそこ
にかかる条件に適した微細構造を有し得る。(例えば、
ロータ20に対して所期の使用条件に依存する等軸の指
向性固体化又は単結晶微細構造を有し得る。)凹所12
の円筒面12aにはプラズマ・スプレーノズル14から
スプレーされた溶融金属滞積物11が入る。スプレーキ
ャスト滞積物11は、凹所12の上方のレベルLまで形
成される(第1図の破線を参照)。ハブ18(第2〜3
図)はその滞積物から機械加工して形成できる。
【0023】第8図において、第1図と同様の事項には
同一の参照符号をつけている。第8図の例は、第1図の
ブレード付き皿状部材9の形状が変化したものである。
すなわち、第8図の皿状部材9は、下向きに弓形又はア
ーク形に曲っていて除去可能な底壁19aを有し、そこ
に十分なスプレーキャスト金属11を受け入れるように
なっている。それを加工して中央ハブ18(破線を参
照)がリム部分15の両側に延びるようにする。
【0024】本発明は、第2図に示すように、金属基材
10(又はブレード付き部材9)とスプレーキャスト金
属11との間の強化構造一体性の金属拡散結合部Lを形
成する。金属拡散結合部は、基材10とスプレーキャス
ト金属11との接合部で相互混合原子の連続金属構造に
なっている。接合部でのエピタキシャル粒子生長の存在
は、好適な金属拡散結合を示し、かつ、基材表面12a
がスプレーキャスト金属11のスプレー直前に原子的に
クリーンであることを推測させる。
【0025】第2〜3図において、スプレーキャスト金
属滞積部11を機械加工して、ガスタービン・ロータ2
0のハブ18を形成する。軸方向に延びた通路(図示せ
ず)が最終的にハブ18内に形成され、そこに公知のや
り方でガスタービン・エンジンの駆動軸を納める。
【0026】本発明によれば、金属基材10の表面12
aとスプレーキャスト金属11との間の強化構造一体性
の拡散結合部Jの形成は、凹所12の表面12aへ1又
はそれ以上の表面処理を行い、それに続いて、溶融金属
11をスプレーキャスティングし、さらに基材とスプレ
ーキャスト滞積物を熱間等静圧プレスすることにより、
効果的となる。表面処理の目的は、基材表面層内のS、
Si、O、P等の不純(有害)元素の減少又は除去を図
り、そのような不純元素が基材表面12a及び結合部J
にスプレーキャストをする前の基材10の予熱時とその
後の加熱サイクル時に転移するのを回避することであ
る。本発明により製造されたスプレーキャスト構造体に
あっては、アーガー(Auger)エレクトロン表面分
析により明らかにされているように、そのような不純元
素が結合部Jに存在していて、結合部の構造的一体性
(機械的特性とくに高温応力破壊特性)に悪影響を及ぼ
していたことを発見した事により本発明はなされた。
【0027】基材表面12aと拡散結合部Jに存在する
前述のような望ましくない元素の存在を最小にして結合
部の一体性を強化するために本発明では次のような表面
処理を行う。
【0028】(a)高温下で表面12aを真空で清浄に
する。高真空(たとえば少なくとも約10−4torr
の真空、好ましくは約10−5ないし約10−6tor
r)にし、不純元素を凹所表面12aから蒸発させる。
典型的な真空清浄処理では、基材10を真空炉(図示せ
ず)内に配置し、炉内を少くとも約10−4torr、
好ましくは10−5ないし10−6torrの真空状態
にし、他方、基材10を十分高温に(たとえばニッケル
系スーパーアロイでは2000°F以上が好ましい)か
つ十分な時間(たとえば3時間)加熱し、凹所表面12
aの表面層から不純元素S、Si、O、P等を蒸発除去
する。真空清浄後に、基材を清浄な密封プラスチックバ
ッグに入れ、低圧プラズマスプレー室へ搬送するか、あ
るいは基材をホウ化する場合は(後述)、ホウ化設備の
所へ搬送し、その後、低圧プラズマスプレー室へ搬送す
る。
【0029】(b)基材表面12aをホウ化して、その
後の予備加熱と逆アーク清浄の時、スプレーキャスティ
ングの開始時に表面12aに露出した本来の液相又は層
を形成し、スプレーキャストの受け入れを図り、かつ酸
素や他の不純元素によって表面12aとスプレーキャス
ト滞積物11との間の接合領域での脆化を避ける。溶融
段階で、ホウ素が表面12aの融剤として作用する。本
来の溶融層は、液状拡散運動が所定時間生じ得ることに
よって、スプレー滞積物−基材接合部での結合を強化す
る。そのような液状拡散は固体状拡散の約100倍の率
で生じる。ホウ素を基材表面12a内に拡散し、各種方
法(たとえば化学蒸着やオーバー・ザ・パック気相蒸着
など)によってホウ素支持表面層を形成する。基材表面
に適用するホウ素の量はスプレーキャスト金属と基材金
属の組成だけでなくスプレーキャスト前の基材温度にも
左右される。ニッケル系スーパーアロイを約2000°
Fないし約2150°Fにスプレーキャスティング直前
に予熱するために、ホウ素を基材表面12aに約2mg
/in(0.3mg/cm)ないし約17mg/i
(2.6mg/cm)、好ましくは約4mg/i
(0.6mg/cm)ないし約6mg/in
(0.9mg/cm)の範囲で適用する。(たとえ
ばアメリカ合衆国マサチュセッツ州メドフォードのマテ
リアルズ・デプロプメント・コープにより適用。)とく
にホウ素の量と基材10の温度を選定し、スプレーキャ
スティング開始時に露出した本来の液相を生じるように
する。この液相は、基材10とスプレーキャスト金属1
1との間に生成した金属拡散結合を強化する。ホウ素は
融点低下機能をもち、表面12aを所定の予熱温度に加
熱することが基材表面12aの初期の表面溶融に影響を
及ぼす。
【0030】初期溶融を達成するための基材10の温度
とホウ素の量の選定が基材10の成分とある程度基材1
0の形状の関数であることを当業者は望んでいる。所望
の基材温度は基材表面12aにサーマル・プラズマを適
用して予熱し、後述するように基材表面12aを逆アー
ク清浄することにより得られる。逆アーク清浄法では、
予熱サイクル時に生成した酸化不純物の基材表面を清浄
にし、さらにエネルギを付与して、低圧・高速プラズマ
スプレーキャスティングの開始直前に本来の露出溶融層
を形成する。つまり、逆アーク清浄で付与された表面エ
ネルギ入力により、表面温度はホウ素合金表面層の融点
を超え、表面が溶融可能となる。
【0031】(c)基材表面12aに凹凸をつけ、接合
面を平坦な形状よりもむしろ複雑で入りくんだ形状に
し、接合割れ目に変化をつけることにより金属拡散結合
部Jを機械的に強化する。基材表面12aの凹凸化は、
ホウ化処理(b)や真空清浄処理(a)と組み合わせて
採用できる。真空清浄処理(a)をホウ化処理(b)と
組み合わせる場合は、まず基材を凹凸化し、ついで両処
理(a)および(b)を行う。
【0032】試験片を論じるために、典型的なピラミッ
ド凹凸パターンPTが第6図に示されている。スパイラ
ル・ネジ凹凸パターンや表面頂点に特徴のある他の凹凸
パターンを採用できる。基材表面12aの凹凸化は所望
形状の表面でキャスティングしたり、表面を機械加工し
たり、適当なダイで表面12aをロール加工したり、他
の方法を行うことにより行える。凹凸パターンの最終目
標は、平坦な表面でなく複雑な多数の頂点をもつ基材表
面にすることである。ピラミッド凹凸パターンの典型的
な形状は例をあげて後述する。
【0033】(d)前述の処理(a)−(c)を必要に
応じていろいろと組み合わせて、基材10とスプレーキ
ャスト金属11との間の金属拡散結合部Jの構造的一体
性を高める。たとえば高温応力破壊テストの良好なもの
にする。
【0034】前述の処理(a)−(c)に関して、本発
明は、次の発見に基いている。すなわち、違った表面処
理をすると、基材金属とスプレーキャスト金属との成分
の類似性又は非類似に依存して結合部の構造的一体性へ
の影響が変化する。とくに、基材金属とスプレーキャス
ト金属の成分が同一又は類似である場合、真空清浄処理
単独が後述の例に示されているように結合部の構造的一
体性を高める。他方、非類似の成分同志の場合、ホウ化
/加熱処理をし、表面の凹凸化を行い又は行わず、露出
溶融層を生成すると、後述の例に示されているように、
結合部の構造的ー体性が高まる。
【0035】本発明によれば、溶融金属は固体(すなわ
ちキャスト)金属基材10の表面12aにスプレーされ
るが、その前に、基材とスプレーキャスト滞積物との類
似性又は非類似性によって前述の表面処理(a)−
(d)の1またはそれ以上を施し、また、後述の表面1
2aの予熱や清浄も行う。
【0036】第1図に概略が示されているように、プラ
ズマ・スプレーノズル14は凹所12の表面12aに
(矢印22で示された)スプレー溶融金属を突出させて
設ける。好ましくは、溶融金属22は金属粉末(たとえ
ば−325メッシュ)を高速サーマルプラズマ内に導く
ことによってスプレーする。アメリカ合衆国カリフォル
ニア州アービンのエレクトロ・プラズマ・インク社のプ
ラズマ・スプレー装置が最適である。そのような装置に
よって、流動不活性ガスの高温プラズマを生成する。固
体金属粉末は高温プラズマ内へ噴射されて完全に溶融さ
れ、完全溶融状態の液滴/粒子がプラズマの動きによっ
て受納用の基材表面12aに向けて飛ばされる。固体金
属基材の表面12aにスプレー溶融金属を均一に滞積さ
せるために、固休金属基材10の移動および/又はプラ
ズマ・ガンのインデックスを行い、滞積金属の形状を最
適にできる。スプレーキャスト金属11は基材表面12
aに接合され、固体金属基材10に滞積しかつ漸増的に
固体化されたスプレーキャスト金属11からなるプリフ
ォームを形成する。スプレーによる金属拡散結合が、基
材10とスプレーキャスト滞積物との間にスプレーキャ
スト滞積物11を通じて形成される。
【0037】第1〜2図に示したように、ノズル14は
凹所12に対して固定してあり、基材10をノズル14
に対して回転させて、凹所12の内部及び上方に(たと
えばレベルLまで)金属11を滞積させる。溶融金属2
2を受納した凹所12が不定形である場合、表面12a
とスプレーキャスト金属11との間の接合部での空隙の
生成を最小にするために、固体金属基材10とノズル1
4の両方を動かす必要が生じ得る。この方法を制御状態
の不活性雰囲気(たとえばArおよびHe)で行うの
で、凹所12の表面12aとスプレーキャスト滞積物1
1の表面は不純物の混入がない。それに続く熱間等静圧
プレス操作で接合部の微小な空隙を閉じ、滞積部11を
完全に緻密化し、スプレーキャスト滞積物11と固体金
属基材10との間のスプレー金属拡散結合を強化する。
【0038】本発明の好適な実施例においては、スプレ
ー室内での低圧・高速スプレーキャスティングの前に、
基材10をスプレー室内でサーマル・プラズマの作用に
よって予熱する。スプレー室は低圧雰囲気(Ar及びH
e)に制御されている。予熱後ただちに基材表面12a
をサーマル・プラズマ内で逆アーク清浄する。固体金属
表面の予熱は、溶融金属スプレーが基材表面12aに衝
突するとき、熱移動率に影響する。スプレーキャスト滞
積物と基材との間の急激な熱勾配の結果、応力が接合部
に残留し得るので、予熱量をコントロールして、そのよ
うな残留応力を最小にする。ニッケル系合金では、固休
金属基材を2000°Fから2200°Fまでの範囲の
温度に予熱するのが好ましい。固体金属基材10は、ス
プレーキャスト金属11の滞積前にサーマル・プラズマ
または他の手段(たとえば誘導加熱)により予熱するこ
とができる。それにより、生産方法を自動化できる。
【0039】逆アーク清浄方法はシャンカー(Shan
ker)他により発表されたジャーナル・オブ・メタル
ズ(Journal of Metals)1981年
10月号の論文に開示されており、カソードとして基材
表面12aに直流アークを形成するものである。本出願
人のアメリカ特許出願第173,468号明細書に詳述
されているように、逆アーク清浄は、低圧下の制御雰囲
気で実施されたとき不純物を除去する。
【0040】基材10をいれるスプレー室(図示せず)
は典型的にはまず約1−15ミクロンHgに真空化し、
ついで30−50torrのArおよびHe雰囲気にす
る。しかるのち基材10はノズル14によって生成され
たサーマル・プラズマを表面12aに付与することによ
り所望の予熱温度まで予熱する。逆アーク清浄(RAC
はreverse arc cleaningの略語)
は、一般的に約30ないし約70torrの範囲の室圧
でスプレーノズル・ガン(アノード)と基材表面(カソ
ード)12aに約100−250ampsでアークを維
持することにより実施する。予熱と逆アーク清浄の両方
をアルゴンとヘリウムの制御雰囲気で行う。基材表面1
2aは、スプレーキャスティング前に多段階に予熱され
てから逆アーク清浄(RAC)が行われる。しかし、最
後の逆アーク清浄(RAC)の工程のみで(スプレーキ
ャスティングの開始直前に)、基材をホウ化したとき露
出した本来の溶融相又は層を形成できるようにすべきで
ある。RACの時間を使って、基材表面12aの清浄化
と溶融層の均一化をコントロールできる。
【0041】基材表面12aにスプレーされた溶融金属
は、急激に固体になる。というのは、固体金属基材10
が予熱されていても、依然としてスプレー溶融金属と固
体金属表面との間に温度差があるからである。これはス
プレーキャスト金属11の微細構造をコントロールする
機会を与える。固体金属基材への滞積率をコントロール
することにより、スプレー室内の気圧、溶融金属スプレ
ーの速度、および金属スプレーと固体金属基材との温度
差、スプレーキャスト金属11の粒径を変化させて制御
できる。溶融金属は固体金属基材10に漸増的に固化
し、さらに前に滞積した固体スプレーキャスト金属11
に固化していって、基材10上にスプレーキャスト金属
滞積物を形成する。
【0042】しかるのち、スプレーキャスト金属11
は、適当な熱処理により所望の微小粒子寸法(たとえば
ASTM4ないしASTM10の範囲の粒子寸法)で高
密度化する。この粒子寸法の範囲は、タービン・エンジ
ン・ロータのハブの粒子寸法要求をほぼみたす。
【0043】とくに、基材10上にスプレーキャスト金
属11を滞積させた後、そこに形成されたプリフォーム
を熱間等静圧プレスして、スプレーキャスト金属11内
の空隙を消去し、固体金属基材10の表面12aとスプ
レーキャスト金属11とを金属拡散結合させる。熱間等
静圧プレスは、好ましくはスプレーキャスト金属11と
基材表面12aとの間の相互結合領域にまたがってエピ
タキシャル粒子成長が促進されるようなやり方で行う。
周知のように、ホット・アイソスタティック・プレス
(熱間等静圧プレス)は気圧下で行い、熱間等静圧をプ
リフォームに適用する。熱間等静圧プレスによりプリフ
ォームを固化したあと、プリフォームを熱処理して、ス
プレーキャスト金属11と固体金属基材10の両方が所
望の機械的特性を得る。
【0044】本発明の方法は、スプレーキャスト金属1
1の外表面(たとえば第1図の一番外側の面)へのガス
不透過層のスプレーキャスティングの最終段階での形成
を含む。それにより、その後の熱間等静圧プレス処理に
よる残留微小気孔の除去を可能とする。ガス不透過層は
熱間等静圧プレス時にガス圧を移してスプレーキャスト
金属11を高密度化し、残留空隙を消去する。さらに、
第1図のスプレーキャスト金属11の外側露出エッジ1
1aと凹所12との間にガス不透過結合を形成し、熱間
等静圧プレス時に適用されるガス圧が凹所12とスプレ
ーキャスト金属11との相互領域に浸入しないようにす
る。
【0045】一般的に、本発明では、基材とスプレーキ
ャスト金属が典型的なニッケル系スーパーアロイである
とき、15ないし25KSIの等静圧、約1950゜F
ないし約2250°Fの温度、約2ないし約4時間で実
施される。
【0046】前述のように、違った表面処理(a)−
(d)が基材金属10とスプレーキャスト金属11の成
分の類似性又は非類似性に依存してスプレーキャスト構
造体の構造的一体性に違った作用をもつという発見に本
発明は基いている。とくに、一連の予備テストでは、非
類似成分の例としてインベストメント・キャストMar
−M247ニッケル系スーパーアロイ基材に低カーボン
Astroloy(LCAstroloy)をスプレー
キャストした。他の一連の予備テストでは、同一又は類
似の成分の例として、LC Astroloy基材にL
C Astroloyをスプレーキャストした。LC
Astroloy基材それ自体は、試料に対する後述す
るスプレーおよびプレス条件と同一の条件でスプレーキ
ャスト及び熱間等静圧プレスが成されていた。
【0047】表1は後述の例のスーパーアロイ試料の成
分を示している。
【0048】非類似成分のテスト 非類似成分(すなわち、Mar−M247にスプレーキ
ャストされたLC Astroloy)に関する一連の
テストでは、(後述するように)試料を準備して、1)
真空清浄、2)ホウ化基材表面12aの加熱、および
3)スプレーキャスト構造体試料の構造的一体性の結合
部Jのホウ化基材表面の凹凸化および加熱の効果を考察
した。これらのテストにおいて、インベストメント・キ
ャストMar−M247基材は名目上幅2インチ(5c
m)、長さ2インチ(5cm)、厚み3/4インチ
(1.9cm)の全体的に平坦な正方形の板であった。
凹凸化をした板の試料Pが第6図に示されている。
【0049】基材表面12aは典型的に真空清浄および
/またはホウ化の前に溶剤で清浄された。(すなわち
1、1、1−トリクロロエタンを使ってからフレオン用
剤を使った。)Mar−M247基材プレートにLC
Astroloyを約3/4インチ(1.9cm)の厚
みまでスプレーキャストした。その際、基材プレートを
回転させ、それに対して直角にノズル14を設けた。ス
プレーガンを回転基材に対して移し、凹所12内に均一
な滞積物が形成されるようにした。
【0050】溶融金属スプレーの前に、約40torr
(Ar及びHe)の室圧で試料プレートをプラズマ・ガ
ンにより低圧プラズマ予熱した。ガンの電力は約70K
Wであった。1000°Fの表面温度がバイロメータ
(高温計)によって示されて観察されるまで予熱をし
た。そして、予熱された試料プレートがクリーンになる
まで1000°F、約125ampsで低温逆アーク清
浄(LT RAC)を行った。
【0051】試料プレートのLPP予熱は、プレート表
面の温度が約2160°Fになるまで50torrで続
けた。約2160°Fで、高温逆アーク清浄(HT R
AC)を開始した。ホウ化された試料では、表面の清浄
(つまり予熱時に生成した酸化物が実質的に除去された
こと)が観察されて、均一な溶融表面層が確認されるま
で、HT RACを維持した。このHT RAC処理
は、所要の表面エネルギ入力を与え、試料をクリーンに
し、かつ、それがホウ化されている場合、ホウ化表面層
も溶融する。
【0052】HT RACを止め、現存するプラズマ・
プルームに供給する電力がただちに開始され、完全溶融
の液滴がプレート表面に衝突した。スプレー室の圧力は
約10ミクロン以下であった。HT RACの「オフ」
と電力供給の「オン」との間のタイムラグはゼロが好ま
しい。
【0053】プレートのプラズマ・スプレーに続いて1
0ミクロン未満の真空で冷却を行った。そして、その室
を試料除去前にアルゴン雰囲気に戻した。
【0054】冷却後、スプレーキャスト・プリフォーム
を2165°Fおよび25KSIで4時間熱間等静圧プ
レスした。その後、プリフォームを次のように熱処理し
た。2040°F2時間/AC(空冷)+1600°F
8時間/AC+1800゜F4時間/AC+1200°
F24時間/AC+1400°F8時間/ACから室
温。
【0055】表2は前述の非類似成分について説明した
本発明の表面処理(a)−(d)の1400°F/80
ksi応力破壊テスト結果を示している。応力破壊試料
の形状は第7A図に示されている。応力破壊試料はスプ
レーキャスト・プレートPの中心から機械加工され、プ
レート表面と直角の方向に応力破壊試料の長軸が位置し
た。そして、拡散結合部が応力破壊試料(第7A図参
照)の長軸に直角になった。
【0056】グループIの試料は、予熱と逆アーク清浄
の前に市販のアルミナ・グリットを使った基材表面12
aの蒸気ホーニングを行った。グループIIの試料は、
前述の表面処理(a)で真空清に浄した(すなわち、少
なくとも10−4torrの真空度で3時間、2150
°F)。グループIIとIVの試料は前述の表面処理
(b)によりホウ化した。すなわち、4mg/in
(0.6mg/cm)から17mg/in(2m
g/cm)のホウ素をアメリカ合衆国マサチュセッツ
州メドフォードのマテリアルズ・デプレプメント・コー
プにより基材表面12aに適用し、基材表面12aで拡
散ホウ素エンリッチ表面層をつくった。しかし、グルー
プIIIの試料は十分に加熱して、スプレーキャスティ
ングの開始時点で基材表面に均一な露出溶融層を形成し
た。他方、グループIIIの試料は、それほど加熱せ
ず、均一な露出溶融層を形成しなかった。グループVの
試料はグループIVの試料と同様に処理したが、基材表
面をホウ化前に凹凸化した。すなわち、これらの試料
は、0.04インチx0.04インチx0.04インチ
(0.10cm x0.10cm x0.10cm)の
ピラミッド凹凸パターン(第6図)を有した。グループ
VIとVIIの試料は両方とも前述の表面処理(a)
(b)により真空清浄及びホウ化を行った。しかし、グ
ループVIの試料は十分に加熱して、スプレーキャステ
ィングの開始時に基材表面に露出溶融層を形成し、他
方、グループVIIの試料はそのように加熱しなかっ
た。
【0057】表2から表面処理IとIIを比較すること
により分るように、真空清浄処理自体で金属拡散結合強
度特性が改善される。表面処理IとIIIの比較によ
り、露出溶融表面層を形成しないと、ホウ化した基材の
加熱により拡散結合特性は少し改善される。しかし、表
面処理IIとIIIの比較からも明白なように、溶融層
の形成なしにホウ化された基材を加熱するよりも、真空
清浄処理それ自体で、金属拡散結合特性がより良くな
る。
【0058】ホウ化された基材表面12aの加熱効果は
表面処理I、III、IVを比較することにより明らか
となる。均一な露出溶融金属層がスプレーキャスティン
グ開始時に基材表面に形成される。スプレーキャスティ
ング開始時に基材表面に溶融層を形成するホウ化処理を
すると、露出溶融層が基材上に形成されなかったときの
未処理基材又はホウ化基材よりも金属拡散結合特性がよ
くなる。さらに、露出溶融層を形成するホウ化表面処理
の前に表面加工(すなわち基材表面の凹凸化)を行う
と、表面処理IVとVの比較により示されているように
拡散結合特性が改善される。
【0059】拡散結合特性を改善する際にスプレーキャ
スティング開始時に基材表面に露出溶融層を形成する臨
界性は、表面処理III、VI、VIIの比較により確
認される。スプレーキャステイングの開始時に基材表面
に露出溶融層を形成すると、著しく結合特性が改善され
る。
【0060】他の一連のテストを行った。前述の平坦板
試料の代りに、いわゆる「皿状」又は「擬似ロータ」試
料D(第5図)を用いた。これらの「皿状」試料は第5
図に示されており、次の寸法であった。5.25インチ
ODx4.75インチIDx1.75インチ深さ(1
3.34cmODx12.07cmIDx4.45cm
深さ)で、8対のピン又はスポークR、R′(模擬ブレ
ード)が皿側壁Sから放射方向に延びており、皿側壁S
の周辺上に離れて配置されていた(第5図)。4対のピ
ンRは0.50インチ(1.27cm)の直径であっ
た。他方、側壁Sの回りの順序を変えるとき、他の4対
の小さなピンR′は0.375インチ(0.95cm)
の直径であった。これらのピンは皿状試料の側壁と一体
にキャストされた。
【0061】低圧・高速プラズマ・スプレーの間、各皿
状試料Dは回転テーブルに配置され、皿状試料の側壁S
は垂直に延び、凹所CがLC Astroloyのスプ
レーキャスト滞積物を受けいれるようになっていた。L
C Astroloyのスプレーキャスティングは、皿
状試料の水平底および上部リップに対し46度の角度
で、皿状側壁に対し44度に向いたスプレーガンを使用
した。そのとき、テーブルは回転していた。回転皿状試
料に対しスプレーガンを動かし、均一な滞積物の形成を
確保した。全皿状試料についてスプレー室へ入れる前に
真空清浄処理(a)とホウ化処理(b)を行った。
【0062】皿状試料は低圧プラズマ予熱(LPP)、
低温逆清浄(LTRAC)、高温逆清浄(HTRAC)
の処理がなされ、スプレーキャスティング中に側壁Sの
頂部から底まで所望の均一な温度に維持した。
【0063】表3は皿状試料の応力破壊特性を示す。第
7B図の応力破壊試料は皿状試料Dから放射方向に機械
加工したものである。応力破壊試料の長軸は側壁Sの頂
部又は底部に隣接した大小ピンR、R′の1つの軸と共
軸関係にあった。そして、結合部Jが応力破壊試料の長
軸と直角であった。
【0064】表3から表面処理IないしIIIおよびV
の比較により明らかなように、真空清浄処理とホウ化処
理を連続して行って、スプレーキャスティングの開始時
に基材表面に溶融層を形成すると、露出溶融層をスプレ
ー開始時に基材表面に然るべく形成しなかった場合に蒸
気ホーニング処理(グループI)、真空清浄処理(グル
ープII)又はホウ化処理(グループIII)を行った
結合に比較して、金属拡散結合がより良好であった。さ
らに、表面処理IVと他の処理とを比較すると明らかな
ように、初期の基材表面加工(すなわち基材表面の凹凸
化)と組み合わせて、真空清浄処理とホウ化処理を続け
て行って低圧プラズマ・スプレーの開始時に基材表面に
溶融層を形成すると、金属拡散結合の特性がさらに良好
となる。重要なことは、グループIVとVではテストサ
ンプルのHIPおよび母材金属破壊後に拡散結合部にわ
たってエピタキシャル粒子成長が認められたことであ
る。
【0065】表4は、第7B図の応力破壊試料の140
0°F/80KSI応力破壊テストの結果を示してい
る。これらの試料は、LC Astroloy/IN7
13LC皿状試料を機械加工したものである。LC A
stroloyをIN713LC皿状試料(第5図)に
スプレーキャストした。その前に、真空清浄、ホウ化、
予熱およびHTRAC′を行って、前述のようにスプレ
ーキャスティングの開始時に溶融層が形成してあった。
スプレーキャスティング後に、これらの皿状試料を22
25°F、15KSIで、4時間、熱間等静圧プレス
し、表2のプレート試料と同様に熱処理した。
【0066】6つの応力破壊バー試料についてはサンプ
ル2001からテストし、他方、4つの応力破壊バー試
料についてはサンプル2021及び2022の各々から
テストした。
【0067】再度、基材表面の表面処理(a)および
(b)を行い、熱間等静圧プレスに関連してスプレーキ
ャスティング開始時に側壁S(その頂部から底部まで)
均一な溶融層を形成した。これが十分に結合部の構造的
一体性を高めるのに有効であった。サンプルには、HI
Pと母材破壊後に拡散結合部にエピタキシャル粒子成長
が認められた。
【0068】本発明を実施するにあたって、HIP後の
拡散結合部でのエピタキシャル粒子成長の存在は、応力
破壊テストでの母材金属破壊により明らかなように結合
部の構造的一体性を高めるのに好ましい。
【0069】前述のように、違った基材表面処理は、基
材金属とスプレーキャスト金属の成分の類似又は非類似
(相似又は非相似)によってスプレーキャスト試料の拡
散結合特性に違った作用を及ぼすことを発見した。前述
の例は、非類似成分(すなわちLC Astroloy
とインベストメント・キャストMar−M247および
IN713LC)の効果を示している。以下に述べる例
は、類似の成分(すなわちLC AstroloyとL
C Astroloy)に対する効果を示している。
【0070】類似成分のテスト これらのテストでは、基材が平坦な正方形プレートで、
名目上、幅2インチ(5cm)、長さ2インチ(5c
m)、厚み3/4インチ(1.9cm)であった。スプ
レーキャストと熱間等静圧プレスを行ってLC Ast
roloy基材プレートを形成した。他の基材に結合し
ないようにした。条件は次に示すとおりであった。スプ
レーキャスト構造体試料の結合部の構造的一体性につい
て基材表面の真空清浄効果を観察するために試料を作成
した。真空清浄処理(とともに予熱および逆アーク清
浄)は非類似成分の試料プレートと似た条件で行った。
真空清浄された試料は、予熱と逆アーク清浄の前に蒸気
ホーニングした同様の試料と比較した。LC Astr
oloyをLC Astroloy基材プレートに約3
/4インチ(1.9cm)の厚みでスプレーキャストし
た。採用したテクニックはLC AstroloyにM
ar−M247をスプレーキャストしたものと同一であ
った。
【0071】冷却後、スプレーキャスト・プリフォーム
を2165°F、25KSIで4時間にわたり熱間等静
圧プレスした。その後、それらのプリフォームについて
も非類似成分のプレート試料と同じ加熱処理を行った。
【0072】表5は観察した表面処理の4つの1400
°F/180ksi応力破壊テスト結果を示している。
応力破壊試料の形状は、第7A図に示されている。
【0073】表5に示されているように、類似成分の基
材金属とスプレーキャスト滞積物との間の結合の構造的
一体性は、金属スプレーキャスティング前に基材表面に
真空清浄表面処理を行うことにより強化できる。真空清
浄処理単独での改善は、満足のいく金属拡散結合の形成
に有害である不純元素(既述)がプレート表面から除去
されることによると考えられる。たとえば、結合部に沿
ってのみ破壊を示すような金属拡散結合になる。
【0074】要するに、応力破壊テストで測定されるス
プレーキャスト構造体の拡散結合部一体性の強化は、ス
プレーキャスト金属11の滞積及び金属拡散結合前に基
材10に前述の表面処理(a)−(d)を適用すること
により顕著に改善できる。さらに、本発明では、基材と
スプレーキャストとの材料成分の相違が結合部の一体性
を強化するのに必要な表面処理方法にインパクトを与え
ている。
【0075】好ましい実施例について本発明を図示して
説明してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱するこ
となく、各種の形状変更や詳細部の変更をなし得ること
が当業者に理解されるであろう。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】ブレード付き皿状部材の形をした固体金属基材
を断面で示し、基材の凹所に溶融金属をスプレーキャス
トするプラズマ・スプレーノズルを示す概略図。
【図2】タービン・ホイールのハブを形成するためにス
プレーキャスト滞積物を機械加工したあと、本発明の方
法により形成された構造物(タービン・ホイール)の、
第1図に似た概略図。
【図3】本発明により作ったタービン・ホイールの斜視
図。
【図4】本発明方法のフローチャート。
【図5】スプレーキャスト滞積物を受けいれるスポーク
付き皿状試料(すなわち模擬タービン・ホイール試験資
料)の一部を破断面で示した側面図。
【図6】スプレーキャスト金属を受けいれる上面の典型
的なピラミッド凹凸パターンを示すプレート試料の斜視
図。
【図7A】前述の例に使用された応力破壊テスト試料
(寸法付き)を示した図。
【図7B】前述の例に使用された応力破壊テスト試料
(寸法付き)を示した図。
【図8】本発明の他の実施例を示す、第1図に似た概略
図。
【符号の説明】
9 皿状部材 10 基材 11 スプレーキャスト金属又は滞積物 12 凹所 14 ノズル 16 ブレード 17 底壁 20 タービン・ロータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キム イー ボウエン アメリカ合衆国 ミシガン州 49461 ホ ワイトホール ダブリュバードロード 5262

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基材とそこに固体化されたスプレー
    キャスト滞積物との間に拡散結合部を有するスプレーキ
    ャスト構造体をつくる方法において、結合部にかかる負
    荷を支持する際に結合部の構造的一体性を増加させるた
    めに次の諸工程を含む方法。 (a)金属基材に滞積物を受けいれる表面を設ける工程 (b)溶融金属のプラズマ・スプレーの開始時に前記表
    面に露出液相を形成する工程 (c)液相に溶融金属をスプレーして、前記表面に滞積
    物を生成する工程 (d)滞積物と基材を拡散結合させて、前記構造体を形
    成する工程。
  2. 【請求項2】 融点降下剤が工程(b)の加熱前に前記
    表面に存在している請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 融点降下剤が前記表面に存在するホウ素
    支持層を含む請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記表面がサーマルプラズマを付与する
    ことにより工程(b)で加熱される請求項1の方法。
  5. 【請求項5】 サーマルプラズマの付与後でかつ前記液
    相への溶融金属のスプレー開始直前に前記表面を逆アー
    ク清浄により清浄する請求項4の方法。
  6. 【請求項6】 前記基材が少なくとも約2000゜Fま
    で加熱されたニッケル系スーパーアロイである請求項4
    又は5の方法。
  7. 【請求項7】 工程(d)において滞積物と基材を熱間
    等静圧プレスして、拡散結合を有効にする請求項1の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記滞積物と前記基材との拡散結合のと
    ころにエピタキシャル粒子成長を行わせる請求項7の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記表面に融点降下剤を付与する前に前
    記表面を真空清浄し、少なくとも約10−4torrの
    真空でかつ高温に前記表面をさらすことによって前記表
    面を真空清浄する請求項2の方法。
  10. 【請求項10】 前記表面に融点降下剤を付与する前に
    前記表面を凹凸化する請求項2の方法。
  11. 【請求項11】 固体金属基材と溶融金属が違った成分
    を有する請求項1の方法。
  12. 【請求項12】 タービン又はコンプレッサのロータ用
    のブレード付き部材として固体金属基材が設けられてい
    る請求項1の方法。
  13. 【請求項13】 選定された機械特性を有する金属基材
    と、違った機械特性を有する固体スプレーキャスト滞積
    物との間に拡散結合部を有する多重特性スプレーキャス
    ト構造体を製造する方法において、前記結合部のみに破
    損を生じることなく高温状態で結合部にかかる負荷に耐
    えるように結合部の構造的一体性を増加するように次の
    工程を含む方法。 (a)滞積物を受け入れる表面を金属基材に設ける工程 (b)前記表面に融点降下剤を設ける工程 (c)前記表面に融点降下剤をおいた状態で前記表面を
    加熱し、溶融金属をスプレー開姶時に前記表面に露出液
    相を形成する工程 (d)溶融金属を露出液相にスプレーして前記表面に滞
    積物を形成する工程 (e)滞積物と基材を拡散結合して前記構造体を形成す
    る工程
  14. 【請求項14】 融点降下剤が前記表面でホウ素支持層
    を有する請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 サーマルプラズマを付与することによ
    り前記表面が工程(c)で加熱される請求項13の方
    法。
  16. 【請求項16】 サーマルプラズマの付与後、前記液相
    への溶融金属のスプレー開始直前に前記表面を逆アーク
    清浄により清浄する請求項15の方法。
  17. 【請求項17】 基材が少なくとも約2000°Fに加
    熱されたニッケル系スーパーアロイである請求項15ま
    たは16の方法。
  18. 【請求項18】 工程(d)において基材と滞積物とを
    熱間等静圧プレスして、それらの間に拡散結合部を形成
    する請求項13の方法。
  19. 【請求項19】 前記基材と前記滞積物との拡散結合部
    にわたってエピタキシャル粒子成長を生成する請求項1
    8の方法。
  20. 【請求項20】 前記表面に融点降下剤を付与する前に
    前記表面を真空清浄し、少なくとも約10−4torr
    の真空に高温状態で前記表面を晒すことによって前記表
    面を真空清浄する請求項13の方法。
  21. 【請求項21】 金属基材とスプレー滞積物が違った成
    分である請求項13の方法。
  22. 【請求項22】 基材が単結晶金属部材である請求項1
    3の方法。
  23. 【請求項23】 基材が指向性固体化柱状粒子金属部材
    である請求項13の方法。
  24. 【請求項24】 基材が等軸粒子部材である請求項13
    の方法。
  25. 【請求項25】 滞積物が低繰り返し疲労抵抗微細構造
    を有し、基材がクリープ抵抗微細構造を有する請求項1
    3の方法。
  26. 【請求項26】 滞積物が微小粒子微細構造を有する請
    求項25の方法。
  27. 【請求項27】 工程(b)の前に表面を凹凸化する請
    求項13の方法。
  28. 【請求項28】 クリープ抵抗スーパーアロイ基材と低
    繰り返し疲労抵抗固体化スプレーキャストスーパーアロ
    イ滞積物との間に拡散結合部を有する多重合金スプレー
    キャスト構造体を製造する方法において、前記結合部の
    みに破損を生じないで高温クリープ条件で結合部にかか
    る負荷に耐えるように結合部の構造的一体性を増加させ
    るために次の工程を含む方法。 (a)滞積物を受け入れる表面をスーパーアロイ基材に
    設ける工程 (b)前記表面に融点降下剤を設ける工程 (c)前記表面に融点降下剤をおいた状態で前記表面を
    加熱し、かつその加熱された表面を逆アーク清浄し、溶
    融金属のスプレー開始時に表面に露出液相を形成する工
    程 (d)露出液相に溶融金属をスプレーして、前記表面に
    前記スーパーアロイ滞積物を形成する工程 (e)滞積物と基材を拡散結合して前記構造体を形成す
    る工程
  29. 【請求項29】 基材が単結晶スーパーアロイ物体であ
    る請求項28の方法。
  30. 【請求項30】 基材が指向性固体化柱状粒子アロイ部
    材である請求項28の方法。
  31. 【請求項31】 基材が等軸粒子スーパーアロイ部材で
    ある請求項28の方法。
  32. 【請求項32】 工程(e)において形成された拡散結
    合部にエピタキシャル粒子成長を生成する請求項28の
    方法。
  33. 【請求項33】 金属基材と固体スプレーキャスト滞積
    物との間に拡散結合部を有するスプレーキャスト構造体
    を製造する方法において、結合部にかかる負荷に耐える
    ように結合部の構造的一体性を増加させるために次の工
    程を含む方法。 (a)基材とスプレーキャスト滞積物を選定して同一ま
    たは類似の成分にする工程 (b)滞積物を受け入れるための表面を基材に設ける工
    程 (c)前記表面から不純物を除去するに十分な真空度と
    高温の条件で前記表面を加熱することによって基材表面
    を真空清浄する工程 (d)真空清浄された表面をスプレー室で加熱する工程 (e)加熱された基材表面に溶融金属をスプレーして、
    前記スプレー室内で前記表面に滞積物を形成する工程 (f)前記滞積物と基材を拡散結合して前記構造体を形
    成する工程を含み、基材表面の真空清浄が滞積物と基材
    との結合部の構造的一体性を強化する方法。
  34. 【請求項34】 工程(c)において前記表面を少なく
    とも約10−4torrの真空で加熱する請求項33の
    方法。
  35. 【請求項35】 真空が約10−4torrないし約1
    −6torrである請求項34の方法。
  36. 【請求項36】 工程(c)の後でかつ工程(d)の前
    に、サーマルプラズマを適用することにより前記表面を
    高温に加熱する請求項33の方法。
  37. 【請求項37】 サーマルプラズマを付与した後、溶融
    金属をスプレーする直前に、前記表面を逆アーク清浄す
    る請求項36の方法。
  38. 【請求項38】 金属基材と滞積物が同一のニッケル系
    スーパーアロイである請求項33の方法。
  39. 【請求項39】 金属基材がタービンまたはコンプレッ
    サとロータ用ブレード付き部材として設けられている請
    求項33の方法。
  40. 【請求項40】 選定された機械特性を有する金属基材
    と、違った機械特性を有する固体化スプレーキャスト滞
    積物との間に拡散結合部を有する多重特性スプレーキャ
    スト構造体を製造する方法において、前記結合部のみに
    破損を生じないで高温の条件で前記結合部にかかる負荷
    に耐えるように前記結合部の構造的一体性を増加させる
    ために次の工程を含む方法。 (a)基材とスプレーキャスト滞積物を選定して同一ま
    たは類似の成分を持つようにする工程 (b)滞積物を受け入れるための表面を基材に設ける工
    程 (c)前記表面から不純物を除去するに十分な高温と真
    空の条件で前記表面を加熱することによって基材表面を
    真空清浄する工程 (d)スプレー室内で真空清浄された表面を加熱する工
    程 (e)加熱された表面に溶融金属をスプレーして前記ス
    プレー室内で前記表面に滞積物を形成する工程 (f)滞積物と基材を拡散結合して前記構造体を形成す
    る工程を含み、前記基材表面の真空清浄によって滞積物
    と基材との拡散結合部の構造的一体性を高める方法。
  41. 【請求項41】 滞積物と基材が工程(f)において熱
    間等静圧プレスされる請求項40の方法。
  42. 【請求項42】 スーパーアロイ基材とスプレーキャス
    トスーパー滞積物との間に拡散結合部を有し、基材が滞
    積物よりも大きな粒子微細構造を有する多重特性スプレ
    ーキャスト構造体を製造する方法において、前記結合部
    のみに破損を生じないで高温のクリープ条件の下で結合
    部にかかわる負荷に耐えるように結合部の構造的一体性
    を増加させるために次の工程を含む方法。 (a)スーパーアロイ基材とスーパーアロイ滞積物を選
    定して、同一または類似の成分をもたせる工程 (b)滞積物を受け入れるような表面を基材に設ける工
    程 (c)前記表面から不純物を除去するにたる高温と真空
    度の条件の下で前記表面を加熱することによって基材表
    面を真空清浄する工程 (d)真空清浄された表面を加熱し、かつスプレー室内
    で前記表面を逆アーク清浄する工程 (e)逆アーク清浄された表面に溶融スーパーアロイを
    スプレーして前記スプレー室内で前記表面に滞積物を形
    成する工程 (f)滞積物と基材を拡散結合し、前記構造体を形成す
    る工程
  43. 【請求項43】 滞積物と基材を工程(f)において熱
    間等静圧プレスする請求項42の方法。
JP2417862A 1989-12-19 1990-12-18 スプレーキャスト物品の結合部の構造的一体性を高める方法 Pending JPH06212389A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US45295889A 1989-12-19 1989-12-19
US452958 1989-12-19

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06212389A true JPH06212389A (ja) 1994-08-02

Family

ID=23798659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2417862A Pending JPH06212389A (ja) 1989-12-19 1990-12-18 スプレーキャスト物品の結合部の構造的一体性を高める方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5318217A (ja)
EP (1) EP0434580A2 (ja)
JP (1) JPH06212389A (ja)
CA (1) CA2030427A1 (ja)

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7043819B1 (en) * 1996-12-23 2006-05-16 Recast Airfoil Group Methods for forming metal parts having superior surface characteristics
US20030088980A1 (en) * 1993-11-01 2003-05-15 Arnold James E. Method for correcting defects in a workpiece
US5525429A (en) * 1995-03-06 1996-06-11 General Electric Company Laser shock peening surface enhancement for gas turbine engine high strength rotor alloy repair
US5732467A (en) * 1996-11-14 1998-03-31 General Electric Company Method of repairing directionally solidified and single crystal alloy parts
US20040018299A1 (en) * 1996-12-23 2004-01-29 Arnold James E. Method of forming a diffusion coating on the surface of a workpiece
US6331361B1 (en) * 1998-11-19 2001-12-18 Hickham Industries, Inc. Methods for manufacture and repair and resulting components with directionally solidified or single crystal materials
US6510694B2 (en) 2000-07-10 2003-01-28 Lockheed Corp Net molded tantalum carbide rocket nozzle throat
US6464129B2 (en) * 2000-12-22 2002-10-15 Triumph Group, Inc. Method of diffusion bonding superalloy components
US6805971B2 (en) 2002-05-02 2004-10-19 George E. Talia Method of making coatings comprising an intermetallic compound and coatings made therewith
US6984358B2 (en) * 2002-09-13 2006-01-10 Lockheed Martin Corporation Diffusion bonding process of two-phase metal alloys
US6935006B2 (en) * 2002-12-18 2005-08-30 Honeywell International, Inc. Spun metal form used to manufacture dual alloy turbine wheel
US20050241147A1 (en) * 2004-05-03 2005-11-03 Arnold James E Method for repairing a cold section component of a gas turbine engine
US7259350B2 (en) * 2004-08-26 2007-08-21 United Technologies Corporation Turbine component crack repair using cathodic arc and/or low pressure plasma spraying and HIP
EP1772228A1 (de) * 2005-10-07 2007-04-11 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zum Reparieren eines Bauteils mit einer gerichteten Mikrostruktur
DE102006057912A1 (de) * 2006-12-08 2008-06-12 Mtu Aero Engines Gmbh Leitschaufelkranz sowie Verfahren zum Herstellen desselben
EP1995344A1 (de) * 2007-05-25 2008-11-26 InnCoa GmbH Spritzschichten mit Diffusionsnachbehandlung
FR2967693B1 (fr) * 2010-11-19 2013-09-13 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede pour l'application d'un revetement sur un carter cylindre en alliage d'aluminium
ES2706986T3 (es) * 2012-03-28 2019-04-02 Alfa Laval Corp Ab Nuevo concepto de soldadura fuerte
US9724780B2 (en) 2014-06-05 2017-08-08 Honeywell International Inc. Dual alloy turbine rotors and methods for manufacturing the same
DE102017009948A1 (de) * 2017-10-26 2019-05-02 Forschungszentrum Jülich GmbH Fachbereich Patente Verfahren zur Reparatur einkristalliner Werkstoffe
KR102655542B1 (ko) * 2019-09-13 2024-04-09 프랙스에어 에스.티. 테크놀로지, 인코포레이티드 증가된 결정질의 조밀한 개선된 코팅의 생성 방법

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3839618A (en) * 1972-01-03 1974-10-01 Geotel Inc Method and apparatus for effecting high-energy dynamic coating of substrates
US4008052A (en) * 1975-04-30 1977-02-15 Trw Inc. Method for improving metallurgical bond in bimetallic castings
US4096615A (en) * 1977-05-31 1978-06-27 General Motors Corporation Turbine rotor fabrication
US4270256A (en) * 1979-06-06 1981-06-02 General Motors Corporation Manufacture of composite turbine rotors
US4335997A (en) * 1980-01-16 1982-06-22 General Motors Corporation Stress resistant hybrid radial turbine wheel
US4581300A (en) * 1980-06-23 1986-04-08 The Garrett Corporation Dual alloy turbine wheels
US4418124A (en) * 1980-10-06 1983-11-29 General Electric Company Plasma spray-cast components
US4447466A (en) * 1981-08-14 1984-05-08 General Electric Company Process for making plasma spray-cast components using segmented mandrels
US4562090A (en) * 1983-11-30 1985-12-31 Gray Tool Company Method for improving the density, strength and bonding of coatings
DE3422718A1 (de) * 1984-06-19 1986-01-09 Plasmainvent AG, Zug Vakuum-plasma-beschichtungsanlage
US4529452A (en) * 1984-07-30 1985-07-16 United Technologies Corporation Process for fabricating multi-alloy components
US4659288A (en) * 1984-12-10 1987-04-21 The Garrett Corporation Dual alloy radial turbine rotor with hub material exposed in saddle regions of blade ring
US4705203A (en) * 1986-08-04 1987-11-10 United Technologies Corporation Repair of surface defects in superalloy articles
US4878953A (en) * 1988-01-13 1989-11-07 Metallurgical Industries, Inc. Method of refurbishing cast gas turbine engine components and refurbished component

Also Published As

Publication number Publication date
EP0434580A2 (en) 1991-06-26
US5318217A (en) 1994-06-07
CA2030427A1 (en) 1991-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06212389A (ja) スプレーキャスト物品の結合部の構造的一体性を高める方法
US5273708A (en) Method of making a dual alloy article
US4418124A (en) Plasma spray-cast components
US4921405A (en) Dual structure turbine blade
US5451142A (en) Turbine engine blade having a zone of fine grains of a high strength composition at the blade root surface
US8206117B2 (en) Turbine components and methods of manufacturing turbine components
US7479299B2 (en) Methods of forming high strength coatings
EP1629929B1 (en) Method of repairing worn portions of a turbine component restoration using cathodic arc or Low Pressure Plasma Spraying (LPPS) and High Isostatic Pressing (HIP)
US9731377B2 (en) Bonding method
JP2008069449A (ja) 金属間化合物製の三次元製品の大量生産法
US4447466A (en) Process for making plasma spray-cast components using segmented mandrels
US5273204A (en) Method for joining materials by metal spraying
WO1991001433A1 (en) Dual alloy turbine blade
WO2004074540A1 (en) Process and apparatus for the maufacture of a sputtering target
JPH06272012A (ja) レーザ・プラズマハイブリッド溶射による高機能性被膜の作製方法
EP0522369A1 (en) Target units and a method of fabricating the same
JPS62297452A (ja) 複雑な幾何形状の高品質プラズマ溶射堆積物の形成方法
EP0358800A1 (en) Method for finishing the surface of plasma sprayed titanium-based alloy foils
US5312650A (en) Method of forming a composite article by metal spraying
JPH10302624A (ja) X線管陽極の製造方法
JP2001232447A (ja) 陰極および陰極アーク堆積用陰極の製造法
US11692273B2 (en) Method for applying a titanium aluminide alloy, titanium aluminide alloy and substrate comprising a titanium aluminide alloy
JPH02277760A (ja) ニッケル又はコバルトを基礎とする保護層を有する構成部材及びその製造方法
JPH0480493B2 (ja)
JPH0741929A (ja) 金属溶射による複合物品の製造方法