JPH062122B2 - 脳手術装置 - Google Patents

脳手術装置

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JPH062122B2
JPH062122B2 JP62305434A JP30543487A JPH062122B2 JP H062122 B2 JPH062122 B2 JP H062122B2 JP 62305434 A JP62305434 A JP 62305434A JP 30543487 A JP30543487 A JP 30543487A JP H062122 B2 JPH062122 B2 JP H062122B2
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均 唐沢
裕一 池田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、頭蓋骨内外科手術に使用されるもので、特
に、脳内血腫や脳腫瘍等の障害部分の吸引除去等の処置
を行う脳手術装置に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする問題点] 脳血管障害の代表的なものに、脳出血とクモ膜下出血が
あげられる。これら脳内出血後の脳内血腫等を除去する
ために、近年、例えば、「脳神経外科」誌の第14巻第
2号,123〜133ページ,1986年2月発行、に
示されるように、CT(コンピュータ トモグラフィ
ー)誘導法による定位脳手術が行われている。
定位脳手術とは、患者の頭部に定位脳手術装置を固定
し、この装置に設けた位置決め装置により、脳内の障害
部分への位置決めを行い、ドレナージチューブ等の処置
具を障害部分に挿入し、手術を行うものである。この定
位脳手術では、近年、CTを用い、CTの断層像により
障害部分をとらえ、位置決めすることにより、位置決め
の精度が向上し、患者に与える侵襲を小さく抑えること
ができるようになった。
この定位脳手術に使用される手術装置の例が、日本特許
出願公告25377/1986号公報や、日本実用新案
出願公告26088/1987号公報等に示されてい
る。
ところで、従来、定位脳手術により脳内血腫を除去する
方法として、金属製吸引管を血腫内に挿入し、シリンジ
等の吸引器で血腫を吸引除去する方法が行われている。
この方法で完全に除去できない場合には、留置チューブ
を血腫腔に留置し、ウロキナーゼ(Urokinas
e)等の血腫溶解剤を注入し、数時間後に、溶解された
血腫を留置チューブから吸引除去するという方法が行わ
れている。
また、近年、超音波吸引装置を用いて、血腫を破砕し、
吸引除去する方法も行われつつある。
また、脳腫瘍の生検や、例えばNd−YAGレーザ光に
よる焼灼治療等が定位脳手術により行われている。
しかしながら、CT誘導法による定位脳内血腫除去で
は、リアルタイムで血腫吸引状況を観察できず、盲目的
な手術操作となるため、脳実質を損傷してしまう虞があ
る。また、脳実質を損傷しないようにしようとするあま
り、脳内血腫を完全に除去できないことがある。また、
脳実質を損傷しないために、逐次血腫吸引状況をCTで
確認しながら、手術操作を進めなければならないため、
手術時間が極めて長くなり、患者に与える侵襲が大き
く、また、術者の疲労も極めて大きいものになる。
また、シリンジ等の吸引器で血腫を吸引除去する方法
は、高粘稠であるという血腫の性質から、吸引圧をかな
り高くしなければならず、高い吸引圧により脳実質をも
吸引してしまう虞があると共に、吸引管内腔に血腫が詰
まり易く、しばしば手術を中断しなければならないとい
う問題点がある。
血腫を詰まりにくくするためには、吸引管の径を大きく
しなければならず、その分、脳実質の損傷の程度が大き
くなってしまう。
また、血腫溶解法では、血腫溶解剤の溶解能は非常に小
さく、臨床的に満足できる状況ではなく、長時間のカテ
ーテル留置や溶解剤頻回投与により、感染症を併発する
虞があると共に、カテーテルの長期留置により、患者に
与える苦痛は非常に大きなものになる。
また、超音波吸引装置による方法は、非常に有効である
ものの、盲目的操作により、脳実質を損傷してしまう虞
があると共に、超音波吸引装置を固定し、且つ、進退操
作できる装置がなく、手で装置を保持,進退操作しなけ
ればならないため、不注意な操作によって脳実質を損傷
してしまう虞がある。
以上のような不具合は、脳内血腫の吸引除去に限らず、
脳腫瘍の手術等、従来の定位脳手術に共通したものであ
った。
[発明の目的] 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、リア
ルタイムで、血腫,腫瘍等の障害部分の治療状況を、直
視下に観察しながら、安全に且つ確実に、短時間で、損
傷部分の治療を行うことができると共に、手術器具の位
置決めを正確に行うことができ、且つ手術器具を確実に
固定できるようにした脳手術装置を提供することを目的
としている。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明の脳手術装置は、患者の頭部に固定され、障害部
分の位置決めを行う定位脳手術装置と、この定位脳手術
装置によって挿入方向が決定され、患者の頭部に挿入さ
れるシースと、このシースに着脱自在に挿入され、処置
具を挿通可能なチャンネルを有するテレスコープと、こ
のテレスコープのチャンネル内に挿通されて、患者の頭
部に挿入される処置具と、前記定位脳手術装置に連結さ
れ、シース,テレスコープ,アダプタ,処置具を支持,
固定すると共に、前記シース,テレスコープ,処置具の
位置を調整可能な調整手段を有する固定装置とを備え、
テレスコープによって治療状況を観察しながら、処置具
にて治療処置を行うことができ、且つ、固定装置によっ
て、シース,テレスコープ,処置具を、位置を調整可能
に支持,固定できるようにしたものである。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図ないし第20図は本発明の第1実施例に係り、第
1図は脳手術装置の全体を示す斜視図、第2図はシー
ス,テレスコープ,アダプタ,超音波吸引装置及び固定
装置を組付けた状態を示す側面図、第3図はシースの断
面図、第4図はマンドリンの側面図、第5図は固定装置
を示す斜視図、第6図は固定装置の調整機構を示す断面
図、第7図は第6図のB−B′線断面図、第8図はシー
ス保持具の側面図、第9図は第8図のC−C′線断面
図、第10図はシース保持具と支持具との接続部分を示
す断面図、第11図はテレスコープの断面図、第12図
はテレスコープの挿入部先端部の正面図、第13図は第
12図のD−D′線断面図、第14図は支持具のスライ
ド装置を示す断面図、第15図は第14図のE−E′線
断面図、第16図はスライド装置とアダプタとの固定部
を示す第2図のA−A′線断面図、第17図はアダプタ
の断面図、第18図はアダプタのスライド部材を最も前
方に配置した状態におけるプローブとシース挿入部との
位置関係を示す断面図、第19図はアダプタの側面図、
第20図はアダプタのスライド部材を最も後方に配置し
た状態におけるプローブとシース挿入部との位置関係を
示す断面図である。
第1図に示すように、本実施例の脳手術装置は、患者の
頭部に固定し、障害部分の位置決めを行う定位脳手術装
置1と、この定位脳手術装置により挿入方向が決定さ
れ、障害部分に挿入されるシース2と、このシース2に
着脱自在に挿入されるテレスコープ3と、このテレスコ
ープ3の処置具チャンネル内に進退自在に挿通される処
置具としての超音波吸引装置5と、この超音波吸引装置
5と前記テレスコープ3とを着脱自在に連結するアプタ
4と、前記定位脳手術装置1に連結され、前記シース
2,テレスコープ3,アダプタ4,超音波吸引装置5を
一体的に支持する固定装置6とを備えている。
前記定位脳手術装置1は、手術台11上に固定された環
12を有し、患者の頭部10は、前記環12内に挿入さ
れ、この環12に設けられた例えば4本の頭部固定ビス
13により、定位脳手術装置1に固定されるようになっ
ている。前記環12の一方の側部には、位置決め装置1
4を介して、腕15が連設され、この腕15に、前記シ
ース2を保持するシース保持具16が設けられている。
そして、脳内の障害部分の位置に合わせて、前記位置決
め装置14により、X,Y,Z方向に調整し、また、前
記腕15及びシース保持具16により、α,β方向に調
整することにより、シース2の最適な穿刺位置が設定さ
れるようになっている。
前記シース2は、第3図に示すように、中空で細長のシ
ース挿入部21と、このシース挿入部21の後端に連設
された本体22とを備えている。前記本体22の後端部
には、前記テレスープ3または後述するマンドリン30
を着脱自在に接続可能な接続部材23が設けられてい
る。また、前記本体22の側部には、前記シース挿入部
21の中空部に連通するコック24付きの送水口25が
設けられている。また、送水とともに排水ができるよう
に、送水口25の他に送水口25と同様の排水口を設け
ても良い。
尚、前記シース2を脳内に挿入する際には、第4図に示
すように、前記シース2に、マンドリン30を組付けた
状態で、脳内にこのシース2を挿入する。前記マンドリ
ン30は、前記シース挿入部21内に挿通される軸部3
1と、この軸部31の先端に設けられ、先端が鈍な錐状
の先端部32と、前記軸部21の後端に連設され、前記
シース2の本体22に、接続部材23によって着脱自在
に接続可能な接続部33と、この接続部33の後端に連
設された握り34とで構成されている。
前記シース2は、前記腕15に設けられたシース保持具
16により固定される。また、シース2及びシース保持
具16は、固定装置6により、位置を固定される。この
固定装置6は、第1図に示すように、前記シース2,テ
レスコープ3,アダプタ4及び超音波吸引装置5を一体
的に支持する支持具17を有し、この支持具17と前記
シース保持具16とは、固定ねじ19にて固定されるよ
うになっている。
また、前記マンドリン30は、目標点にシース2を挿入
した後、抜去されるようになっている。そして、前記マ
ンドリン30の代わりに、第2図に示すように、前記テ
レスコープ3,アダプタ4及び超音波吸引装置5を組付
けた状態で、これらを前記シース2に挿入し、接続する
ようになっている。
また、前記シース2の送水口25には、図示しない送水
装置に接続された送水チューブ27が接続され、前記テ
レスコープ3のライトガイド口金28には、図示しない
光源装置に接続されたライトガイド29が接続されるよ
うになっている。また、前記超音波吸引装置5の電気コ
ード41は、この超音波吸引装置5を駆動するジェネレ
ータ40に接続され、排水チューブ42は、前記ジェネ
レータ40に付属して設けられ、排液を収集する収集ビ
ン43に各々接続されるようになっている。前記収集ビ
ン43からは、チューブ44が延設され、このチューブ
44は、ポンプ45を経て、図示しない排液容器に接続
されるようになっている。
前記固定装置6は、第5図ないし第10図に示すように
構成されている。
第5図に示すように、定位脳手術装置1の環12の頂部
には、固定装置6の固定台51が設けられている。この
固定台51は、第5図におけるX方向に長く形成されて
いると共に、定位脳手術装置1の手術台11と平行にな
るように、前記環12上に載せられ、この固定台51の
側部から螺入された固定ねじ52で環12に固定されて
いる。前記固定台51の上部には、X方向に沿ってフラ
ンジ部51aが形成されている。前記固定台51の上に
は、図のZ方向に長く形成されていると共に、前記フラ
ンジ部51aに係合し、X方向に摺動自在なスライド台
53が取付けられている。このスライド台53は、摺動
させることにより、X方向の調整を行った後、このスラ
イド台53の上部から螺入された固定ねじ54によっ
て、前記固定台51に固定されるようになっている。前
記スライド台53の上部には、Z方向に沿って突条53
aが形成されている。前記スライド台53の上には、前
記突条53aに係合し、Z方向に摺動自在な支持台55
が取付けられている。この支持台55は、摺動させるこ
とにより、Z方向の調整を行った後、この支持台55の
上部から螺入された固定ねじ56によって、前記スライ
ド台53に固定されるようになっている。
第6図及び第7図に示すように、前記支持台55の上部
には、円柱状の支持柱57が突設されており、この支持
柱57には、下側に、前記支持柱57が係入される円柱
状の穴を有する回転筒58が外嵌されている。この回転
筒58は、前記支持柱57上で回転可能で、第5図のθ
方向の調整が可能で、この回転筒58の側部から螺入さ
れた固定ねじ59によって、前記支持筒57に固定され
るようになっている。また、前記回転筒58の上側に
は、回転筒58の側面及び上面に開口する溝60が設け
られている。この溝60内には、すり割り溝61が設け
られたアーム保持板62が嵌入され、前記すり割り溝6
1内には、アーム63が挟み込まれている。前記回転筒
58とアーム保持板62には、端部にノブ64aを有す
る軸64が貫通されている。前記軸64の先端部には、
雄ねじ64bが形成され、この雄ねじ64bに、ノブ6
5が螺着されている。前記アーム63は、前記すり割り
溝61の中で、第5図におけるγ方向に摺動可能であ
り、更に、アーム保持板62は、第7図に示すように、
軸64の周りで回転可能になっており、第5図に示すよ
うに、アーム63の回転角εを調整できるようになって
いる。また、前記アーム63は、回転筒58及びアーム
保持板62を軸64及びノブ65で締付けることによ
り、すり割り溝61で締付けられて固定されるようにな
っている 第8図及び第9図に示すように、前記アーム63の先端
部には、2本の補助アーム66がビス67a及びナット
67bにより固定されている。この2本の補助アーム6
6の間には、シース保持具16の回転部材74が挟み込
まれ、この回転部材74は、前記補助アーム66に形成
された溝67の中を通り、回転部材74に螺入された固
定ねじ68によって固定されるようになっている。
第10図に示すように、前記シース保持具16は、シー
ス2のシース挿入部21が挿通される略筒状の保持具本
体71を備え、この保持具本体71に、保持筒72が外
嵌されている。この保持筒72の外周部には、支持部材
73が螺合されている。また、前記回転部材74は、前
記保持筒72に外嵌されると共に、前記保持筒72のフ
ランジ部72aと前記支持部材73とによって挟持さ
れ、前記保持筒72の周りに回動自在になっている。前
記保持具本体71の後端側には、雄ねじ部71aが形成
され、この雄ねじ部71aに、締付けナット75が螺合
されている。そして、シース保持具16は、前記保持具
本体71の先端部に形成されたフランジ部71bと支持
部材73との間に、定位脳手術装置1の腕15を挟み込
み、前記締付けナット75を締付けることにより、前記
腕15に固定されるようになっている。また、前記保持
具本体71の後端部には、複数のすり割りを有し、外周
部に雄ねじが螺刻されると共に、この雄ねじの後端側が
小径のテーパ面が形成された締付け部76が形成され、
この締付け部76には、内周部の後端側に、後端側が小
径のテーパ面が形成されたナット77が螺合されてい
る。そして、前記支持具本体71内にシース挿入部21
を挿入後、前記ナット77を締付けることにより、前記
締付け部76には、前記シース挿入部21を固定できる
ようになっている。
前記シース保持具16の支持部材73は、下側に膨出部
73aを有しており、この膨出部73aに、前記支持具
17が接続固定されている。
第10図に示すように、前記支持具17は、支持本体8
1を有し、この支持本体81が、固定ねじ19にて、前
記支持部材73の膨出部73aに固定されている。前記
支持本体81には、シース2の軸方向に沿って延びる平
行な2本の支持軸82,82が固定されている。第8図
に示すように、この支持軸82の先端側は、前記支持本
体81の先端面から突出されている。また、前記支持本
体81の底部には、前方に膨出された膨出部81aが形
成されている。一方、前記支持部材73の膨出部73a
には、前記支持軸82,82の先端部が嵌入される2つ
の孔79,79が形成されている。そして、この孔7
9,79に、前記支持軸82,82が挿入され、支持部
材73に支持本体81が当接する位置で、第10図に示
すように、前記記支持本体81の膨出部81aの底面側
から螺入され、前記支持部材73と支持本体81とを貫
通する前記固定ねじ19にて、前記支持本体81が、支
持部材73に固定されている。第8図に示すように、前
記支持軸82は、中空に形成され、両端には、キャップ
83が嵌め込まれている。
第14図に示すように、前記支持本体18に固定された
2本の支持軸82は、シース挿入部21の中心軸と平行
で、且つ長く形成され、その途中には、スライド装置8
5が設けられている。このスライド装置85は、後端側
は、第16図に示すように、前記2本の支持軸82が貫
通され、先端側は、第15図に示すように、下側が切欠
かれたスライド本体86と、このスライド本体86の先
端側の切欠部に嵌合する固定板87とを備えている。前
記スライド本体86及び固定板87には、前記支持軸8
2に対応する孔及び溝が形成され、前記スライド本体8
6と固定板87とで、前記支持軸82を上下から挟むよ
うになっている。そして、前記固定板87の底面側よ
り、この固定板87を貫通して前記スライド本体86に
螺入された固定ねじ88,88によって、スライド装置
85が、支持軸82に固定されるようになっている。
また、前記スライド本体86の上側には、支え本体90
が配設されている。前記スライド本体86の上面及び支
え本体90の下面には、シース2の軸方向に沿って、互
いに係合する突条86a及び溝90aが形成され、この
突条86a及び溝90aが係合して、前記支え本体90
は、前記スライド本体86に対して摺動可能になってい
る。
また、前記スライド本体86の突条86aの上面には、
ラック91が固定され、前記支え本体90内には、前記
ラック91に噛合するピニオン92が設けられている。
第15図に示すように、前記ピニオン92の回転軸92
aは、前記支え本体90の両側部から突出され、この回
転軸92aの両端部に、ノブ93が外嵌され、ビス94
にて固定されている。そして、前記ノブ93を介してピ
ニオン92を回転させることにより、スライド本体86
に対して支え本体90を軸方向に進退させることができ
るようになっている。
また、第2図に示すように、前記スライド本体86に
は、基準線86aが刻印され、前記支え本体90には、
目盛り90aが刻印され、この基準線86aと目盛り9
0aの位置から、支え本体90のスライド本体86に対
する前後の移動量を知ることができるようになってい
る。
また、第16図に示すように、前記スライド本体86の
底面から、このスライド本体86を貫通して、先端部が
前記支え本体90に当接可能に、前記スライド本体86
に螺入された固定ねじ95が設けられ、この固定ねじ9
5を締付けることによって、前記支え本体90をスライ
ド本体86に対して固定できるようになっている。
また、前記支え本体90の上側には、アダプタ4が位置
し、前記支え本体90の前端部及び後端部の上面には、
前記アダプタ4の一方の側部に、前後の2箇所にて当接
する2つの押さえ部96,96が突設され、前記アダプ
タ4の他方の側部側には、前記2つの押さえ部96,9
6に対応して、押さえ板97,97が配設され、この押
さえ板97を貫通して、前記押さえ部96に螺入された
固定ねじ98が設けられている。そして、この固定ねじ
98を締付けることにより、前記アダプタ4を押さえ部
96と押さえ板97とで挟持し、アダプタ4と支え本体
90とが固定されるようになっている。
一方、前記シース2内に挿入されるテレスコープ3は、
第11図ないし第13図に示すように構成されてるい
る。
第11図に示すように、前記テレスコープ3は、硬性で
細長の挿入部102と、この挿入部102の後部に連設
された太径の操作部部103と、この操作部103の側
部から斜め後方に分岐して設けられた接眼部104と、
前記操作部103の後端部に設けられた処置具取付け部
106とで構成されている。図示しないが、接眼部10
4は、操作部103の側部から垂直に分岐され、さらに
途中で後方に垂直に屈曲されて、アイピースが操作部1
03と略平行となるように構成しても良い。
前記挿入部102は、レンズ管107と例えば2本のラ
イトガイド管108とを有しており、このレンズ管10
7は、操作部103内を通過し、接眼部104が延出す
る部位の近傍まで挿入されている。
前記操作部103は、前記接眼部104と処置具取付け
部106とを有するテレスコープ本体105と、このテ
レスコープ本体105の前端部に摺動自在に設けられ、
位置決めされた後に固定される接続部材109とを備え
ている。この接続部材109の先端部には、前記シース
2の接続部材23に接続される接続部109aが設けら
れている。
第12図及び第13図に示すように、前記レンズ管10
7の先端部には、対物レンズ系111と、この対物レン
ズ系111の後方に、像伝達光学系として前記屈折率勾
配型レンズ112が設けられている。ライトガイド管1
08には、ライトガイドファイバ113が挿通されてお
り、ライトガイドファイバ113はライトガイド管10
8の対物側端部において接着固定された後、前端面11
4を研磨され、照明光をこの前端面114より出射でき
るようになっている。このライトガイドファイバ113
はライトガイド管108内を挿通され操作部103内で
側方に曲げられて操作部103の側部に延設されたライ
ドガイド口金116に接着固定された後に端面117を
研磨されるようになっている。この端面117は図示し
ない光源装置より供給される照明光の入射面となるよう
になっている。
前記接続部材109の後端側には、位置決め部材118
が嵌合固定されている。この位置決め部材118は前記
レンズ管107より露出した前記屈折率勾配型レンズ1
12の後端部が挿入される固定孔119が設けられてお
り、更に、接続部材109の前端面よりテレスコープ本
体105内をレンズ管107と平行して挿通されて前記
処置具取付け部106に達する処置具用チャンネルル1
21を形成するチャンネル管122が貫通するようにな
っている。
前記接眼部104は、接眼筒129が取付けられてい
る。この接眼筒129内には、観察光学系の光軸を屈曲
させるように前記レンズ126の後方に設けられた三角
プリズム131と台形プリズム132とが取付けられた
接眼レンズ系枠133が設けられている。この接眼筒1
29の後端には、接眼外装134が設けられており、更
に、この接眼外装134の後端にはアイピース136が
設けられている。
前記処置具取付け部106はテレスコープ本体105の
後端部に嵌合され、ねじ137によって固定される閉塞
部材138と、この閉塞部材138の後端に着脱リング
139を螺合することによって着脱自在に取付けられる
処置具アダプタ141とを備えている。
前記閉塞部材138の嵌合する外周面は、テレスコープ
本体105と例えばOリング等の気密部材142によっ
て気密を保つようになっており、更に、中心部には、前
記チャンネル管122が嵌合する孔部143が形成され
るようになっている。この孔部143には、チャンネル
管122との間で気密を保つように、例えばOリング等
の気密部材144が配設されている。
前記処置具アダプタ141は、例えばOリング等のよう
な気密部材140によって気密を保たれて前記閉塞部材
138に嵌合固定されており、後端面に前記処置具用チ
ャンネル121に連通する処置具挿入口146が設けら
れたアダプタ本体147と処置具挿入口146を開閉で
きるコック148とを備えている。このコック148の
上部にはレバー145が設けられており、下部にはコッ
ク148をアダプタ本体147に取付けるようにナット
149が螺合されている。
また、前記処置具アダプタ141を外すことによって、
前記アダプタ4を、着脱リング139によって着脱自在
に接続できるようになっている。
ところで、第12図に示すように、本実施例では、対物
レンズ系111等の観察光学系と、ライトガイド113
は、独立して設けられており、また、シース挿入部21
の内腔のテレスコープ挿入部102以外の空間をチャン
ネルとして使用するようになっている。これは、シース
挿入部21の外径を極力小さくし、患者に与える損傷を
極力小さくするためである。場合によっては、テレスコ
ープ挿入部102全長にわたって、処置具を挿通するチ
ャンネル管122を延長させても良い。
尚、第12図中、符号150は、処置具が挿通されるス
ペースを示している。
前記テレスコープ3のテレスコープ本体105の後端部
に着脱自在に接続されるアダプタ4、及びこのアダプタ
4を介して前記テレスコープ3の処置具チャンネルに挿
入される超音波吸引装置5は、第17図ないし第20図
に示すように構成されている。
第17図に示すように、前記超音波吸引装置5は、超音
波振動を発生する手元側の振動子部151と、この振動
子部151に設けられたホーン152の先端に、接続部
153を介して連設された細長の管状のプローブ154
とを備えている。また、前記プローブ154の内腔は、
前記排水チューブ42に連通している。そして、被吸引
物は、前記振動子部151で発生され、プローブ154
を介して伝達された超音波振動によって破砕されると共
に、ポンプ43によって、前記プローブ154の内腔、
排水チューブ42、収集ビン43を通して、吸引される
ようになっている。
一方、前記アダプタ4は、略筒状のアダプタ本体161
と、このアダプタ本体161の後端側に、内嵌された略
筒状のスライド部材162とを備えている。前記アダプ
タ本体161の前端部には、前記テレスコープ3のテレ
スコープ本体105の後端部に着脱リング139によっ
て着脱自在に接続可能な接続部材164が、ビス165
にて取付けられている。前記接続部材164には、この
接続部材164と前記テレスコープ本体105との間に
介装され、アダプタ4の内部よりの潅流液の漏れを防ぐ
ためのOリング166、及び前記超音波吸引装置5のプ
ローブ154が頭蓋内に落下することを防止するため
に、プローブ154の振動の節部を押さえるOリング1
67が設けられている。
一方、前記スライド部材162の後端部には、後端側ほ
ど拡径のテーパ部168が形成されている。そして、こ
のテーパ部168内に、前記超音波吸引装置5のホーン
152が収納され、このテーパ部168の後端部が、前
記振動子部151のカバー155に接続されるようにな
っている。前記スライド部材162とホーン152の間
には、Oリング169が介装され、潅流液が、超音波吸
引装置5内に流入するのを防止している。また、前記ア
ダプタ本体161とスライド部材162のが重なり合う
部分にも、アダプタ4内の水密を保持するOリング17
0,170が介装され、これらのOリングによって潅流
液が外部に流出するのを防止している。
また、前記アダプタ本体161の周部には、周方向にカ
ム溝171が設けられ、前記スライド部材162の周部
には、前記カム溝171に連通する螺旋状のカム溝17
2が設けられている。前記アダプタ本体161の外周部
には、カムリング173が回転自在に遊嵌され、このカ
ムリング173には、前記カム溝171,172に係入
するカムピン174が固定されている。更に、前記スラ
イド部材162の外周部には、軸方向に直線状の溝17
5が設けられている。また、内側に突出するように前記
アダプタ本体161に固定されたガイドピン176の先
端部が、前記溝175に係入されている。そして、前記
カムリング173を回転させることにより、カム溝17
1,172に沿ってカムピン174が摺動するようにな
っている。前記アダプタ本体161とスライド部材16
2とは、溝175及びガイドピン1776によって周方
向の位置関係が規制されているので、前記カムピン17
4がカム溝171,172に沿って移動することによ
り、前記スライド部材162が、アダプタ本体161に
対して前後に移動するようになっている。また、前記ス
ライド部材162のアダプタ本体161に対する前後動
に伴って、前記超音波吸引装置5のプローブ154が、
アダプタ本体161に対して前後動するようになってい
る。
また、前記アダプタ本体161の外周部であって、前記
カムリング173の前側位置には、目盛りリング181
が、押さえリング182によって固定されている。第1
9図に示すように、前記目盛りリング181の外周上に
は、目盛り183が刻印され、また、前記カムリング1
83の外周上には、基準線184が刻印されている。そ
して、この目盛り183と基準線184の位置から、カ
ムリング173のアダプタ本体161に対する前後の移
動距離、すなわちプローブ154の先端の突出量を知る
ことができるようになっている。
また、前記アダプタ本体161の後端側には、こりアダ
プタ本体161を貫通して、先端がスライド部材162
の外周部に当接可能な固定ねじ186が設けられてい
る。そして、この固定ねじ186を締付けることによ
り、この固定ねじ186の先端が、スライド部材162
を押さえ、スライド部材162をアダプタ本体161に
対して任意の位置で固定することができると共に、前記
固定ねじ186を緩めることによって、スライド部材1
62は、アダプタ本体161に対して可動になるように
なっている。
第17図及び第18図は、前記スライド部材162を、
最も前方に配置した状態を示し、この状態では、前記超
音波吸引装置4のプローブ154の先端は、シース挿入
部21の先端面よりも前方に突出するようになってい
る。また、第19図及び第20図は、前記スライド部材
162を、最も後方に配置した状態を示し、この状態で
は、前記プローブ154の先端は、シース挿入部21の
先端面と同一面か、またはわずかに引き込まれるように
なっている。
次に、以上のように構成された本実施例の操作及び作用
について説明する。
まず、定位脳手術装置1の位置決め装置14,腕15,
シース保持具16によって定められたシース保持具16
の位置に合わせて、固定装置6のスライド台53,支持
台55,回転筒58及びアーム63のX,Z,θ,γ及
びεの調整を行う。
次に、シース保持具16にシース2を固定し、前記アー
ム63の先端部に取付けた補助アーム66の溝67に、
前記シース保持具16の回転部材74にねじ込んだ固定
ねじ68が入ったところで、固定ねじ54,56,5
9,軸64とノブ65,及び固定ねじ68をしっかりね
じ込んで固定する。
また、定位脳手術装置1の腕15及び固定装置6のアー
ム63に固定され、予めシース2を固定しているシース
保持具16の支持部材73に、支持具17の支持本体8
1に固定された支持軸82を嵌め込み、支持部材73に
支持本体81が突当たったところで、固定ねじ19に
て、支持部材73と支持具17の支持本体81を固定す
る。
一方、アダプタ4に、超音波吸引装置5のプローブ15
4をホーン152に取付けた状態で、スライド部材16
2後端より、ホーン152のカバー155がスライド部
材162のテーパ部168後端に当接するまで、ねじ込
み等の方法により固定する。
この際、アダプタ4のスライド部材162をアダプタ本
体161に対して一杯に伸ばした状態すなわち、第19
図及び第20図に示すように、スライド部材162を最
も後方に配置した状態で、着脱リング139により、接
続部材164を介して、アダプタ4をテレスコープ本体
105に接続する。
さらに、テレスコープ3及び超音波吸引装置5に固定さ
れたアダプタ4に、スライド装置85の支え本体90を
固定した後、テレスコープ3の挿入部102がシース挿
入部21内に入るように、スライド本体86を支持軸8
2に嵌め込み、スライド装置85及びそれに固定された
テレスコープ3,アダプタ4,超音波吸引装置5を支持
本体81の方へスライドさせ、テレスコープ3がシース
2に完全に接続する位置で、テレスコープ3とシース2
をしっかりと固定すると共に、固定ねじ88によりスラ
イド本体86を支持軸82にしっかりと固定する。ま
た、固定ねじ95にて、スライド装置85の支え本体9
0とスライド本体86とを固定する。
この状態で、プローブ154先端は、シース挿入部21
先端に対して同一面か、または、わずかに引っ込んでい
る。そして、固定ねじ186を緩め、カムリング173
をアダプタ本体161に対し回転させることによって、
スライド部材162をアダプタ本体161に対し、目盛
り183を見ながら、前方に所望の位置まで移動させ
る。再度、固定ねじ186を締付け固定する。この状態
で、プローブ154先端のシース挿入部21端面からの
突出長が設定される。
このようにして組付けられた脳手術装置において、シー
ス2,テレスコープ3,アダプタ4及び超音波吸引装置
5を一体で、シース挿入部21の軸方向に移動させる場
合は、シース保持具16のナット77を緩め、シース保
持具16に対して、シース挿入部21を自由に移動可能
にし、また、スライド装置85の固定ねじ95を緩め、
スライド本体86に対して支え本体90を移動可能にす
る。そして、スライド装置85のノブ93を回転させる
ことにより、シース2,テレスコープ3,アダプタ4,
超音波吸引装置5及び支え本体90が一体で、シース保
持具16,支持具17,支持軸82,スライド本体86
等に対して、シース2の中心軸方向に移動する。また、
位置が決まったら、前記固定ねじ95で固定する。ま
た、支え本体90の固定ねじ98をゆるめ、押さえ板9
7をゆるめることにより、シース2,テレスコープ3,
アダプタ4及び超音波吸引装置5を一体で回転操作する
ことができる。
前記超音波吸引装置5は、振動子部151のホーン15
2からプローブ154に伝達された超音波振動によっ
て、第3図に示すような血腫190等を破砕し、これを
プローブ154の内腔を通してポンプ45で吸引し、除
去する。また、必要に応じ、シース2の送水口25から
シース2の内腔を経て、潅流液を送水することにより、
血腫等と共に排液は、プローブ154内腔を通って吸引
除去される。この排液は、排水チューブ42を介して、
収集ビン43に収集され、更に、ポンプ45,チューブ
44を経て図示しない排液容器に収集される。
また、この血腫190の吸引除去等の処置は、テレスコ
ープ3の観察下において行われる。このテレスコープ3
では、図示しない光源装置からの照明光が、テレスコー
プ3のライトガイド口金116に接続されたライトガイ
ド29及びテレスコープ3内のライトガイドファイバ1
13を経て、挿入部102の先端部から出射され、観察
部位に照射される。この観察部位からの戻り光は、対物
レンズ系111によって結像され、この像は、屈折率勾
配型レンズ112等の観察光学系によって、接眼部10
4に伝達され、この接眼部104のアイピース136か
ら観察される。
このように、本実施例によれば、テレスコープ3によっ
て、血腫,脳腫瘍等の障害部分の治療状況を、直視下に
観察でき、正常な脳実質を損傷する危険性をなくし、極
めて安全且つ確実に処置を行うことができる。
また、リアルタイムで、手術の状況を把握でき、手術時
間を短縮することができる。
また、超音波吸引装置5を使用することにより、血腫,
脳腫瘍等の障害部分を細い径のプローブにて効率良く吸
引除去することができる。また、プローブが細い径で済
むため、吸引装置の挿入に伴う脳実質の損傷を最小限に
押さええることができる。
また、固定装置6を設けたことにより、テレスコープ
3,超音波吸引装置5等を手で保持,操作する必要がな
いため、安全である。
更に、前記固定装置6には、X,Z,θ,γ及びε方向
の調整機構がついているので、シース保持具16,支持
具17との接続位置を正確に決定できる。
更に、前記固定装置6によって、定位脳手術装置1の位
置決め装置14,腕15,シース保持具16によって定
められた位置を保ったまま、シース2,テレスコープ
3,アダプタ4,超音波吸引装置5の重さを支えること
ができる。従って、定位脳手術装置1に、より重いシー
ス2,テレスコープ3,超音波吸引装置5等の処置具を
取付けて使用することができる。また、シース2,テレ
スコープ3,処置具がしっかりと固定され、より安全且
つ正確な手術を行うことができる。
更に、前記固定装置6には、スライド装置85が設けら
れ、このスライド装置85のノブ93を回転させること
により、シース3,テレスコープ3,アダプタ4,超音
波吸引装置5を、一体で移動させることができるので、
これらの進退操作を正確且つ確実に行うことができ、手
術を安全に行うことができる。また、能率が向上し、手
術時間を短縮することができる。また、超音波吸引装置
5等の処置具の先端位置をテレスコープ3の視野の最も
見やすい位置に固定し、手術を行うことができるので、
無理に処置具を突出させたりしなくても良く、安全であ
る。
また、前記スライド装置85のスライド本体86と支え
本体90とに設けた基準線86aと目盛り90aによ
り、前記支え本体90のスライド本体86に対する移動
量、すなわち、シース2,テレスコープ3,アダプタ
4,超音波吸引装置5の、固定装置66のシース保持具
16,支持具17,スライド本体86等に対する移動量
を正確に把握することができる。
また、アダプタ4を設けたことにより、超音波吸引装置
5のプローブ154のシース2の端面からの突出長を任
意に調整できるため、不用意にプローブ154を突出さ
せる危険性がなく、安全に手術を行うことができる。
更に、プローブ154,アダプタ4,シース2等の長さ
がばらついても、手術前に、シース2,アダプタ4,超
音波吸引装置5を組付けてみることにより、零点(シー
ス挿入部21の端面とプローブ154の端面が同一面か
又はややプローブ154の端面が引込んだ状態)調整が
可能である。従って、零点の目盛りを基準に、スライド
部材162を調整することにより、プローブ154の突
出長を手元側で把握することができ、安全に手術を行う
ことができる。
更に、超音波吸引装置5から術者が手を離しても、プロ
ーブ154が突出することがないため、極めて安全であ
る。
更に、Oリング167により、プローブ154を弾性的
に保持しているため、万一、プローブ154が接続部1
53との溶接部等で破断しても、頭蓋内に落下すること
がなく、安全である。
また、テレスコープ3によって観察しながら、短時間で
治療を行うことができるので、患者に与える侵襲が小さ
く、術者の疲労も軽減できる。
また、超音波吸引装置5にて、確実な治療を行うことが
できるため、長時間のカテーテル留置や溶解剤等の薬剤
投与の必要がなく、感染症の併発を防止することができ
る。
尚、CT画像は、アルミニウム,チタニウム,セラミッ
ク等により、像を見にくくする人為構造(artifa
ct)を生じることから、定位脳手術装置1の環12,
腕15,位置決め装置14,固定装置6,シース保持具
16,支持具17,スライド装置85等は、artif
actを起こさないプラスチック等で形成しても良い。
第21図及び第22図は本発明の第2実施例に係り、第
21図は脳手術装置の全体を示す斜視図、第22図は固
定装置のチューブと支持具の接続部を示す断面図であ
る。
本実施例における固定装置320は、第21図に示すよ
うに、例えば手術台11に固定され、フレキシブルで且
つ曲げて形状を決めた状態で、シース2,テレスコープ
3,アダプタ4,超音波吸引装置5の重さに耐えられる
剛性を有するチューブ321と、このチューブ321の
先端部に設けられた支持具322とを備えている。
第22図に示すように、前記支持具322は、第1実施
例と同様のシース保持具16の支持部材73に固定され
る支持本体324を有している。前記支持部材73に
は、支持ねじ325の頭部325aを係止可能な孔32
3が形成され、この孔323に、ねじ部が下側に突出す
るように前記支持ねじ325が挿入されている。一方、
前記支持本体324には、前記支持ねじ325を挿入可
能な溝部326が形成されている。そして、この溝部3
26に前記支持ねじ325を挿入した状態で、前記支持
本体324の底部側より、前記支持ねじ325に固定ね
じ327が螺合されている。そして、前記固定ねじ32
7を締付けることにより、支持ねじ325の頭部325
aと固定ねじ327とによって、支持部材73と支持本
体324を挟持して、これら支持ねじ325,支持部材
73,支持本体324,固定ねじ327が固定されるよ
うになっている。
一方、チューブ321の先端部は、拡径に形成され、チ
ューブ固定ナット328内に収納されている。このチュ
ーブ固定ナット328は、前記固定ねじ327の底部よ
り下側に突出する前記支持ねじ325に螺合され、この
チューブ固定ナット328によって、前記チューブ32
1が、支持ねじ325に固定されるようになっている。
本実施例では、前記チューブ321を任意に変形させる
ことにより、定位脳手術装置1の位置決め装置14,腕
15及びシース保持具16によって定められた位置に、
支持具322を配置する。
本実施例によれば、固定装置320の構造が簡単で、且
つ、操作し易い。また、コストが低減される。
尚、前記チューブ321は、例えば、定位脳手術装置1
の環12の頂部に固定しても良い。
その他の構成,作用及び効果は、第1実施例と同様であ
る。
第23図及び第24図は本発明の第3実施例に係り、第
23図は脳手術装置の全体を示す斜視図、第24図は固
定装置のステージを示す平面図である。
本実施例における固定装置330では、手術台11の上
に第1のステージ331が載せられており、このステー
ジ331は、調整つまみ332によってX方向の位置調
整が可能になっている。前記第1のステージ331の上
には、第2のステージ333が載せられ、このステージ
333は、調整つまみ334によってZ方向の位置調整
が可能になっている。前記第2のステージ333の上面
には、半円状の溝335が形成され、この溝335に
は、支持筒336が嵌め込まれている。前記支持筒33
6は、前記溝335に沿って移動でき、溝335の外側
または内側に設けられた半円状の目盛り337に合わせ
て、β方向の位置調整が可能になっている。前記支持筒
336には、上から、アーム340が嵌め込まれてい
る。このアーム340は、下側が直線状に形成され、前
記支持筒336への挿入量を変えることができるように
なっている。また、前記アーム340の支持筒336の
挿入される部分の外周には、目盛り342が設けられて
いる。また、前記支持筒336には、側部から固定ねじ
341が螺入され、前記目盛り342に合わせて前記ア
ーム340のY方向の位置調整を行った後、この固定ね
じ341によって、アーム340を支持筒336に固定
できるようになっている。前記アーム340は、患者の
頭部10に当らないように、湾曲形成され、その上部
に、シース2,テレスコープ3,アダプタ4,超音波吸
引装置5を一体的に支持する支持具343が固定されて
いる。尚、前記アーム340と支持具343との接続部
は、接続角度及び接続向きを自由に変えられ、且つ固定
できるようになっている。
本実施例によれば、固定装置330に、X,Z,β,Y
方向の調整機構が設けられているので、支持具343の
正確な位置調整を行うことができる。
また、下側から支えるため、シース2,テレスコープ
3,アダプタ4,超音波吸引装置5の重さが大きくなっ
ても、安定して支えることができる。
その他の構成,作用及び効果は、第1実施例と同様であ
る。
第25図ないし第28図は本発明の第4実施例に係り、
第25図は脳手術装置の全体を示す斜視図、第26図は
定位脳手術装置の腕の固定部の一例を示す断面図、第2
7図は定位脳手術装置の腕の固定部の他の例を示す断面
図、第28図は定位脳手術装置の環内に内環を装着した
状態の脳手術装置を示す斜視図である。
本実施例における固定装置360では、第25図に示す
ように、定位脳手術装置1の環12の両側に、第1実施
例における位置決め装置14と同様の位置決め装置36
1,362が設けられている。そして、腕363の各端
部に設けられた環部363a,363bが、それぞれ、
前記位置決め装置361,362の支柱366,367
に外嵌され、位置決め後に、前記環部363a,363
bの外周側から螺入された固定ねじ364,365で固
定されるようになっている。
前記腕363の固定をより確実にするために、第26図
に示すように構成しても良い。すなわち、腕363の環
部363a(363b)に、外周面が端部側程小径のテ
ーパ面371aに形成され、且つ複数のすり割り371
bを有する締付け部371を設け、一方、支柱366
(367)には、雄ねじ372を形成する。そして、前
記雄ねじ372に螺合すると共に、内周部に、前記締付
け部371のテーパ面371aに当接するテーパ面37
3aを有するナット373を、前記支柱336(36
7)に螺合させる。このナット373を締付けることに
より、このナット373のテーパ面373aが、前記締
付け部371のテーパ面371aを押圧して、この締付
け部371の径が狭められて、環部363a(363
b)と支柱366(367)とが確実に固定される。
また、第27図に示すように構成しても良い。すなわ
ち、支柱366(367)に雄ねじ381をを設けると
共に、腕363の環部363a(363b)を挟んで、
前記雄ねじ381に2つのナット383,384を螺合
し、このナット383,384にて、環部363a(3
63b)を挟持し、この環部363a(363b)と支
柱366(367)とを固定する。
尚、定位脳手術装置1の環12,位置決め装置361,
362,固定ねじ364,365等は、artifac
tを起こさないプラスチック等で形成しても良い。
また、第28図に示すように、前記定位脳手術装置1の
環12の内側に、環12よりもZ方向に幅の広い内環3
91を設け、この内環391を前記環12に設けられた
固定ねじ392で固定するようにしても良い。この内環
391には、複数の固定ビス393を設け、この固定ビ
ス393にて、患者の頭部を固定する。そして、手術中
において、定位脳手術装置1に対して患者の頭部をZ方
向に移動する場合は、前記固定ねじ392を緩め、環1
2に対して内環391をずらした後、再び固定ねじ39
2を締付け、内環391を環12に対して固定する。
尚、前記内環391も、artifactを起こさない
プラスチック等で形成しても良い。
本実施例によれば、定位脳手術装置1の腕363によ
り、シース,テレスコープ3,アダプタ4,超音波吸引
装置5の位置決めを行うと共に、これらの重さを支える
ようにしたので、脳手術装置の構造が簡単になる。
また、位置決めと共に重さの支持も行うようにしたの
で、調整及び固定操作が楽になる。
また、定位脳手術装置1の部品をプラスチック等で形成
することにより、CT画像のartifactを防ぐこ
とができる。
また、環12の内側に、この環12に対して摺動可能な
内環391を設け、この内環391に患者の頭部を固定
するようにしたので、手術中、定位脳手術装置1に対
し、患者の移動が可能になり、手術がしやすくなる。
その他の構成,作用及び効果は、第1実施例と同様であ
る。
尚、本発明は、上記各実施例に限定されず、例えば、処
置具としては、超音波吸引装置5に限らず、高周波電
極,レーザプローブ,鉗子,シリンジ等であっても良
い。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、テレスコープによ
って、リアルタイムで、血腫,腫瘍等の障害部分の治療
状況を直視下に観察しながら、治療処置を行うことがで
きるので、安全且つ確実に、しかも短時間で、治療処置
を行うことができると共に、手術器具の位置決めを正確
に行うことができ、且つ手術器具を確実に固定できると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第20図は本発明の第1実施例に係り、第
1図は脳手術装置の全体を示す斜視図、第2図はシー
ス,テレスコープ,アダプタ,超音波吸引装置及び固定
装置を組付けた状態を示す側面図、第3図はシースの断
面図、第4図はマンドリンの側面図、第5図は固定装置
を示す斜視図、第6図は固定装置の調整機構を示す断面
図、第7図は第6図のB−B′線断面図、第8図はシー
ス保持具の側面図、第9図は第8図のC−C′線断面
図、第10図はシース保持具と支持具との接続部分を示
す断面図、第11図はテレスコープの断面図、第12図
はテレスコープの挿入部先端部の正面図、第13図は第
12図のD−D′線断面図、第14図は支持具のスライ
ド装置を示す断面図、第15図は第14図のE−E′線
断面図、第16図はスライド装置とアダプタとの固定部
を示す第2図のA−A′線断面図、第17図はアダプタ
の断面図、第18図はアダプタのスライド部材を最も前
方に配置した状態におけるプローブとシース挿入部との
位置関係を示す断面図、第19図はアダプタの側面図、
第20図はアダプタのスライド部材を最も後方に配置し
た状態におけるプローブとシース挿入部との位置関係を
示す断面図、第21図及び第22図は本発明の第2実施
例に係り、第21図は脳手術装置の全体を示す斜視図、
第22図は固定装置のチューブと支持具の接続部を示す
断面図、第23図及び第24図は本発明の第3実施例に
係り、第23図は脳手術装置の全体を示す斜視図、第2
4図は固定装置のステージを示す平面図、第25図ない
し第28図は本発明の第4実施例に係り、第25図は脳
手術装置の全体を示す斜視図、第26図は定位脳手術装
置の腕の固定部の一例を示す断面図、第27図は定位脳
手術装置の腕の固定部の他の例を示す断面図、第28図
は定位脳手術装置の環内に内環を装着した状態の脳手術
装置を示す斜視図である。 1…定位脳手術装置 2…シース 3…テレスコープ 4…アダプタ 5…超音波吸引装置 6…固定装置 16…シース保持具 17…支持具 85…スライド装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 窪田 哲丸 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特公 昭61−25377(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】患者の頭部に固定され、障害部分の位置決
    めを行う定位脳手術装置と前記定位脳手術装置によって
    挿入方向が決定され、患者の頭部に挿入されるシースと
    前記シースに挿入され、処置具を挿通可能なチャンネル
    を有するテレスコープと、前記テレスコープのチャンネ
    ル内に挿通されて患者の頭部に挿入される処置具と、前
    記定位脳手術装置に連結され、少くともシース、テレス
    コープを支持固定するとともに、前記の少くともシー
    ス、テレスコープの位置を調整可能な調整手段とを有す
    る固定装置とを備えたことを特徴とする脳手術装置。
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