JPH06211707A - ジフルオロメタンの製造方法 - Google Patents

ジフルオロメタンの製造方法

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JPH06211707A
JPH06211707A JP5005188A JP518893A JPH06211707A JP H06211707 A JPH06211707 A JP H06211707A JP 5005188 A JP5005188 A JP 5005188A JP 518893 A JP518893 A JP 518893A JP H06211707 A JPH06211707 A JP H06211707A
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catalyst
fluorination
ratio
chromium
reaction
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JP5005188A
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Inventor
Katsuyuki Tsuji
勝行 辻
Kazuari Kaga
一有 加賀
Seiichi Tomota
清一 友田
Tetsuo Nakajo
哲夫 中條
Hidetoshi Nakayama
秀俊 中山
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】オゾン層を破壊しない代替フロンであるHFC
−32を大量に製造する。 【構成】 HFによるジクロロメタンのフッ素化反応に
高い活性を有する亜鉛、クロム、酸素及びフッ素の元素
を含み、{Y/(2X+3)}×100%式で表される
フッ素化率が5〜50%で、かつ、クロムに対する亜鉛
の原子比が0.01〜0.6であるフッ素化触媒を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオゾン層を破壊しない代
替フロンとして近年注目されているジフルオロメタン
(以下、HFC−32と略)の製造に際し、ジクロロメ
タンとフッ化水素(以下、HFと略)とを新規なフッ素
化触媒の存在下で反応させることにより、大量に目的化
合物HFC−32を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素数1〜4のハロゲン化炭化水素をH
Fによってフッ素化する方法には、大別して気相法と液
相法がある。近年、塩素や臭素を分子中に含むフロン、
ハロンによるオゾン層破壊の問題がクローズアップさ
れ、それらの代替物質(以下、代替フロンと略)として
分子内に水素を含むハロゲン化炭化水素(一般にHCF
Cと略)や塩素、臭素を分子内に含まないフッ化炭化水
素(一般にHFCと略)が提案され、すでに量産されて
いるものもある。これらの代替フロンの製法としては、
特に気相法が有力である。気相法においては触媒の選択
が重要であり、これまでにも種々の触媒が提案されてい
る。
【0003】まず、従来の塩素を分子中に含むフロンを
製造する際に用いられてきた公知のフッ素化触媒として
は、硫酸と工業の昭和46年2月号48ページに記載さ
れているように、クロムの酸化物およびフッ化物、アル
ミニウムや鉄などのハロゲン化物が代表的である。その
他にも米国特許(US)2005707には、不活性担
体に担持されたCu、Ag、Na、Cd、Ca、Zn、
Hg、V、Sb、Mn、Fe、Ni、Co、Pt等のハ
ロゲン化物が提案されている。また、前記のような触媒
を改良して、酸化クロムにMg、Ca、Sr、Ba、希
土類元素、Th、Ti、Zr、Fe、Co、Ni、C
u、Zn、Cd、Al、In、Sn、Pb、Biなどの
第2成分を添加して寿命や耐久性を向上させた酸化クロ
ムを主体とする多元系触媒(特公昭49ー43922参
照)や、ゾルゲル法により寿命や選択性を向上させた無
定形Cr23 触媒(特開昭57−119836参照)
などがこれまでに開示されている。
【0004】このうちジクロロメタンとHFとの接触に
よりHFC−32を製造する際に用いられているフッ素
化触媒としてはAlF3 (US2748177、特開昭
59−225130)、Cr化合物(US274588
6,US3235612、US3755477、特開昭
59−225131)、上記AlF3 とCr化合物の混
合物(US3002934、特開昭59−22512
9)などがあげられる。そのほか、Cr、Co、Ni、
Cu、Pdのハロゲン化物を塩基性フッ化アルミニウム
に担持したもの(US2744148)やFeCl3
活性炭に担持したもの(特開昭59−225132)も
報告されている。しかし、これらの実施例から推測する
といづれの触媒でもHFC−32を大量に製造しようと
する際には活性が不十分である。液相法でハロゲン化ア
ンチモンを触媒としてジクロロメタンをフッ素化する手
法も開示されている(US2005711)が、収率等
の記載はなく大量生産ができるか否か定かでない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これまでHFC−32
は主に半導体製造プロセスにおけるエッチャントとして
使用される程度で大量に必要とされる物質ではなかった
ため、上記のフッ素化触媒でも必要量を生産するには十
分であった。しかし、最近になってオゾン層を破壊する
恐れのないことから、現在、冷蔵庫やルームエアコンな
どの冷媒として大量に使用されているHCFC−22
(CHF2 Cl)の代替冷媒として脚光をあびるに至っ
ている。このような状況の変化からHFC−32を効率
よく大量に製造する技術が必要とされている。
【0006】量産化する際に最も重要な技術の一つに触
媒技術があり、従来のフッ素化触媒より高性能な触媒の
開発は、HFC−32を安価に、大量に市場に供給する
ために不可欠である。すなわち、従来のフッ素化触媒で
は反応活性が低く、適当な反応率を得るために空間速度
(以後、SVと略)を下げる、反応温度を上げる等の処
置が必要であった。このようにSVを下げることは生産
量の減少を意味し、また、反応温度の上昇は熱的エネル
ギーロスばかりでなく、副生物の増加を招き、さらに、
触媒寿命を短くするという問題を生じる。従って、生産
量の増大だけでなく、触媒寿命を延ばすという観点から
も、従来のフッ素化触媒以上に高い活性、さらに、高い
選択性を有する触媒が強く求められている。本発明者ら
は上記の問題を解決すべく鋭意研究した結果、Zn、C
r、O、Fが特定の組成比で共存すると、活性が飛躍的
に増大することを見いだした。本発明は上記の発見に基
づいてなされたものでオゾン層を破壊しない代替フロン
であるHFC−32を効率よく製造する方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、ジク
ロロメタンとHFとの接触により、HFC−32を製造
する方法において、Zn、Cr、O、Fの元素を必須成
分として含み、構成元素の組成比が特定の範囲内にある
フッ素化触媒を用いることを解決の手段とした。すなわ
ち、{Y/(2X+3)}×100%式で表される触媒
成分の実質的なOとFとの割合を与えるフッ素化率の値
が、5〜50%、好ましくは10〜50%の範囲にあ
り、Crに対するZnの原子比が0.01〜0.6、特
に好ましくは0.03〜0.5という特定の組成比であ
る。式中、Xは該触媒に含まれるクロムに対する亜鉛の
原子比を、Yはクロムに対するフッ素の原子比をそれぞ
れ表す。
【0008】本発明で用いるフッ素化触媒に含まれるZ
n、Crの実質的な原子価はそれぞれ2価、3価であ
る。従って、上記計算式は、Znおよび/またはCrに
結合し得るFの最大量(を100%とする)に対する触
媒中のZnおよび/またはCrに結合しているFの量と
の比を表し、触媒中のFの割合、ひいてはOの割合を与
える。
【0009】触媒の構成成分としてアルカリ金属が大量
に(重量で%オーダー)含まれることはあまり好ましく
ないが、その他(Zn、Cr、O、Fは除く)の元素は
%オーダー以上含み得る。ただし、Zn、Cr以外の金
属のフッ化物をCrとの原子比で%オーダー以上含有さ
せる場合には、Zn、Cr以外の金属に結合しているF
の寄与が大きくなるため、これを除外してフッ素化率を
計算することが必要である。
【0010】すなわち、触媒全体ではなく、金属成分と
してZnとCrを含む化合物(以下、Zn/Cr化合物
と略)のフッ素化率をもって範囲を議論しなければなら
ない。一例をあげると、前記Zn/Cr化合物をHF気
流中でも安定な触媒担体である活性炭やフッ化アルミニ
ウム、フッ化カルシウムなどに担持することも可能であ
るが、担体としてフッ化物を用いる場合には、フッ素含
量としてフッ化物担体に由来するフッ素の量を差し引い
て、フッ素化率を求めなければならない。
【0011】本発明で用いる触媒もしくはZn/Cr化
合物は、 ZnおよびCrを含有する酸化物や水酸化物を触媒前
駆体として、これをHFやF2 、分子中にフッ素を有す
るハロゲン化炭化水素等によってフッ素化し、Oあるい
はOHを部分的にフッ素に置き換える方法、 ZnおよびCrを含有するフッ化物を触媒前駆体とし
て、これを空気、水などの酸素含有ガスで酸化してFを
部分的にOあるいはOHに置き換える方法、 Znおよび/またはCrに結合しているハロゲン(F
を除く)、硝酸、硫酸、炭酸、酢酸、蟻酸などのOある
いはOH以外の基(ここでいう基には電気的に中性の原
子団だけでなく、正または負の電荷をもった原子団も含
み、特に、陰イオンの場合が多い)およびOおよび/ま
たはOHを含有する化合物を触媒前駆体として、これを
HFやF2 、分子中にフッ素を有するハロゲン化炭化水
素等によってフッ素化し、Oおよび/またはOH以外の
基をフッ素に置換する方法 等で調製することが出来る。
【0012】従って、本発明のZn、Cr、O、Fを必
須成分とする触媒において、Znおよび/またはCrに
結合している基は実質的にF、O、OHの3種である。
OHの分子量中に占めるHの割合は小さいため、Zn/
Cr化合物を構成するZn、Cr、F以外の成分は計算
上はOと考えてよい。上記の方法で得られた触媒をさら
にフッ素化あるいは酸化することによりフッ素含量をコ
ントロールすることもできる。好ましい方法は、水酸化
物や高分散に担持された酸化物を触媒前駆体として、こ
れをフッ素化する方法であり、比較的温和な条件下で水
酸基や酸素のフッ素置換を行うことができ、フッ素含量
のコントロールが容易である。
【0013】触媒前駆体の調製方法としては従来知られ
ている混練法、含浸法、共沈法等のいかなる方法も用い
ることができるが、ZnとCrを均一に分布させ得る含
浸法や共沈法が好ましい。従って、触媒調製方法の例と
しては、ZnおよびCrの化合物が溶解した液に沈澱剤
を加えて沈澱をつくり、濾別、洗浄、乾燥、焼成して得
られる触媒前駆体をHFによりフッ素化する方法(共沈
法の例)、Cr23や水酸化クロムにZn化合物の溶
液を含浸し、乾燥、焼成して得られる触媒前駆体をHF
によりフッ素化する方法(含浸法の例)等があげられ
る。触媒前駆体を調製するための原料としては工業規模
で入手可能ならば、いかなる化合物を用いてもよい。
【0014】触媒形状として成形物が望ましい場合には
焼成前、または焼成後に打錠成形を行ったり、乾燥前に
押し出し成形を実施することにより成形物とすることが
できる。また、担持タイプの触媒が所望ならば、例え
ば、ZnおよびCrの化合物が溶解した液を活性炭、フ
ッ化アルミニウム、アルミナなどに含浸し、乾燥、焼成
後、HFによりフッ素化すれば調製することができる。
アルミナを担体として用いても、350℃程度の温度で
フッ素化するとアルミナは実質的にフッ化アルミニウム
に転化する。
【0015】以上述べた方法およびその他公知のいかな
る方法で触媒調製を行ってもよいが、触媒の構成成分で
あるZn、Cr、O、Fの元素組成比は前述した特定の
範囲になければならない。すなわち、FとOの割合を与
えるフッ素化率の値が5〜50%、好ましくは10〜5
0%の範囲にあり、Crに対するZnの原子比が0.0
1〜0.6、特に好ましくは0.03〜0.5という特
定の範囲である。
【0016】フッ素化率またはZn/Cr比が上記の範
囲から外れると必須成分であるZn、Cr、O、Fの含
量が適正範囲から外れるため、良好な触媒活性および選
択性が得られない。Zn/Cr比の調整は、混練法なら
ば混合する粉の割合、含浸法や共沈法ならばZnおよび
/またはCr化合物の溶液濃度や溶液組成をコントロー
ルすることにより容易に達成される。
【0017】一方、FおよびOの含量は触媒前駆体の物
性に応じて処理条件を選択することによって達成され
る。すなわち、触媒前駆体が金属酸化物や水酸化物、酸
素および酸素以外のフッ素に置換され得る基を含有する
化合物の場合には該化合物のフッ素化され易さに応じた
フッ素化条件を選び、金属フッ化物を酸化する際は該フ
ッ化物の酸化され易さに応じた酸化条件を選ぶことが大
切である。触媒のZn/Cr比、さらにはフッ素化率を
適正な値にすることが容易に、かつ、温和な条件下で行
えることから、特に好ましい触媒調製方法としては、上
記の共沈法で得られた乾燥品(水酸化物と考えられる)
を不活性あるいは実質的に還元性の雰囲気で焼成し、さ
らに、300〜450℃でHFによりフッ素化する方法
があげられる。
【0018】触媒のZn/Cr比やフッ素化率は化学分
析により求めたZn、Cr、O、Fの含有量から計算す
ることができる。本発明のZn、Cr、O、Fの元素を
必須成分として含み、構成元素の組成比が特定の範囲内
にあるフッ素化触媒はハロゲン化炭化水素をHFにより
フッ素化する際に適用できる。なかでも、従来のフッ素
化触媒では反応速度が小さいジクロロメタンのフッ素化
反応には特に効果的である。すなわち、従来のフッ素化
触媒を用いた場合に較べて高い収率で目的化合物HFC
−32が得られるだけでなく、低い反応温度で所定の収
量が得られ、結果としてより長い触媒寿命が達成される
等の効果をもたらす。
【0019】ジクロロメタンのフッ素化反応は固定床、
流動床、移動床等の反応方法をとり得るが、固定床が一
般的である。反応条件は特開昭59ー231029で唱
われているような条件範囲で行い得る。すなわち、ジク
ロロメタンに対するHFのモル比:2〜10、温度:1
50〜400℃、圧力:大気圧〜20kg/cm2 (ゲ
ージ圧)、SV:100〜10000hr-1である。た
だし、本発明によるフッ素化触媒を用いれば、従来のフ
ッ素化触媒に較べて活性が高いため、好ましい温度、S
Vはそれぞれ150〜300℃、1000〜5000h
-1の範囲になる。また、本反応の主生成物はHFC−
32およびHCFC−31(CH2 FCl)であるが、
HCFC−31は未反応のジクロロメタンやHFととも
に反応器へリサイクルすることができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して、本発明
を具体的に説明するが、かかる説明によって本発明が限
定されないことは勿論である。尚、説明中Zn/Cr
比、F/Cr比、Al/Cr比、F/Al比、Mg/C
r比は化学分析から求めた触媒に含まれる各元素の原子
比を表し、反応例中のモル比とはジクロロメタンに対す
るHFのモル比を表す。SVは標準状態に換算した値で
あり、圧力はゲージ圧である。
【0021】調製例1 Cr(NO33 ・9H2 O1257gとZn(NO
32 ・6H2 O187gを純水3lに溶解し、28重
量%のアンモニア水1.1lとかくはんしながら混合し
て水酸化物のスラリーを得た。これを濾別し、純水でよ
く洗浄した後、120℃で乾燥した。得られた固まりを
粉砕、黒鉛と混合し、打錠成形機によってペレット化し
た。このペレットをN2 気流下400℃で4時間焼成し
触媒前駆体とした。
【0022】触媒前駆体60mlをインコネル製反応管
に充填し、常圧においてN2 希釈したHF気流下400
℃で、続いてN2 希釈しない100%のHF気流下40
0℃でフッ素化処理を行った。処理後のペレットの組成
を以下に示す。 Zn:11.8重量% Cr:52.5重量% O:23.2重量% F: 9.5重量% これらの値からZn/Cr比は0.18、フッ素化率は
15%であった。
【0023】比較調製例1 調製例1と同様に調製した触媒前駆体60mlをインコ
ネル製反応管に充填し、常圧においてN2 希釈したHF
気流下300℃で、続いてN2 希釈しない100%のH
F気流下300℃でフッ素化処理を行った。処理後のペ
レットの組成を以下に示す。 Zn:12.8重量% Cr:55.2重量% O:27.7重量% F: 2.0重量% これらの値からZn/Cr比は0.18、フッ素化率は
3%であった。
【0024】比較調製例2 調製例1と同様に調製した触媒前駆体60mlをインコ
ネル製反応管に充填し、常圧においてN2 希釈したHF
気流下600℃で、続いてN2 希釈しない100%のH
F気流下600℃でフッ素化処理を行った。処理後のペ
レットの組成を以下に示す。 Zn:10.2重量% Cr:45.0重量% O:10.5重量% F:30.4重量% これらの値からZn/Cr比は0.18、フッ素化率は
55%であった。
【0025】比較調製例3 Zn(NO32 ・6H2 Oを加えないこと以外は調製
例1と同様にしてZnを含まない触媒前駆体を調製し
た。この触媒前駆体60mlをインコネル製反応管に充
填し、常圧においてN2 希釈したHF気流下400℃
で、続いてN2 希釈しない100%のHF気流下400
℃でフッ素化処理を行った。処理後のペレットの組成を
以下に示す。 Cr:59.6重量% O:20.6重量% F:
30.4重量% これらの値からZn/Cr比は0、フッ素化率は25%
であった。
【0026】比較調製例4 Zn(NO32 ・6H2 OのかわりにAl(NO3
3 ・9H2 O196gを加えること以外は調製例1と同
様にしてAl/Crを含む触媒前駆体を調製した。この
触媒前駆体60mlをインコネル製反応管に充填し、常
圧においてN2希釈したHF気流下400℃で、続いて
2 希釈しない100%のHF気流下400℃でフッ素
化処理を行った。処理後のペレットの組成を以下に示
す。 Al: 4.3重量% Cr:52.0重量% O:18.7重量% F:21.8重量% これらの値からAl/Cr比は0.16であった。
【0027】調製例2 CrCl3 ・6H2 O111gとZnCl2 6gを純水
80mlに溶解した液に高純度アルミナ100gを浸漬
し全量を吸収させた。これを120℃で乾燥し、空気気
流下400℃で3時間焼成し、さらにH2 気流下350
℃で3時間焼成し触媒前駆体とした。触媒前駆体60m
lをインコネル製反応管に充填し、N2希釈したHF気
流下380℃で、続いてN2 希釈しない100%のHF
気流下380℃でフッ素化処理を行った。処理後の担持
触媒の組成を以下に示す。
【0028】Zn: 1.4重量% Cr:10.8重
量% Al:26.9重量% O: 6.6重量% F:53.6重量% 従って、Zn/Cr比は0.10、F/Cr比は 1
3.6、Al/Cr比は4.8であった。また、担体に
用いたアルミナを触媒前駆体と同一条件でフッ素化した
ところ、処理後のフッ化アルミニウムの組成は以下の値
だった。 Al:33.8重量% O: 4.0重量% F:
61.8重量% よって、F/Al比は2.6であり、担体のフッ化アル
ミニウムに由来するフッ素を除外したF/Cr比は0.
88(=13.6−2.6×4.8)、ZnおよびCr
を含有する化合物のフッ素化率は35%であった。
【0029】比較調製例5 ZnCl2 を金属溶液に加えないこと以外は調製例2と
同様にして触媒前駆体を調製し、さらに、フッ素化処理
を行った。処理後の担持触媒の組成を以下に示す。
Cr:11.0重量% Al:27.4重量% O: 6.4重量% F:54.7重量% これらの値からZn/Cr比は0、調製例2と同様な方
法で、担体のフッ化アルミニウムに由来するフッ素を除
外して求めたCrを含有する化合物のフッ素化率は37
%であった。
【0030】比較調製例6 ZnCl2 のかわりにMgCl2 ・6H2 O8gを金属
溶液に加えること以外は調製例2と同様にして触媒前駆
体を調製し、さらに、フッ素化処理を行った。処理後の
担持触媒の組成を以下に示す。 Mg: 0.5重量% Cr:10.9重量% Al:
27.2重量% O: 7.0重量% F:53.4重量% これらの値からMg/Cr比は0.10であった。
【0031】実施例1 調製例1で調製した触媒50mlをインコネル製反応管
に充填し、以下の反応条件でHFによるジクロロメタン
のフッ素化反応を行った。反応管の出口ガスを加温した
アルカリトラップに吹き込んで未反応のHFおよび生成
したHClを除去し、ガスクロによりガス組成を分析し
た。結果を表1に示す。尚、モル比とはジクロロメタン
に対するHFのモル比を表す。 温度:180℃、圧力:常圧、モル比:6、SV:15
00hr-1
【0032】比較例1 フッ素化率が小さい比較調製例1で調製した触媒を用い
て反応温度を250℃にする以外は実施例1と同一条件
でジクロロメタンのフッ素化反応を行った。結果を表1
に示す。
【0033】比較例2 フッ素化率が大きい比較調製例2で調製した触媒を用い
て反応温度を250℃にする以外は実施例1と同一条件
でジクロロメタンのフッ素化反応を行った。結果を表1
に示す。
【0034】比較例3 Znを含まない比較調製例3で調製した触媒を用いて反
応温度を200℃にする以外は実施例1と同一条件でジ
クロロメタンのフッ素化反応を行った。結果を表1に示
す。
【0035】比較例4 ZnのかわりにAlを添加した比較調製例4で調製した
触媒を用いて反応温度を190℃にする以外は反応例1
と同一条件でジクロロメタンのフッ素化反応を行った。
結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表中、32収率、31収率はそれぞれHF
C−32、HCFC−31の収率を表す。
【0038】表1の結果より、Zn、Cr、O、Fの元
素の組成比が特定の範囲に在る場合にのみ高い活性、選
択性が得られ、Zn以外(Al)の金属の添加では活性
はむしろ低下することがわかる。
【0039】実施例2 調製例2で調製した触媒を用いて以下の条件でジクロロ
メタンをHFによりフッ素化反応を行った。結果を表2
に示す。 温度:230℃ 圧力:常圧 モル比:8 SV:20
00hr-1
【0040】実施例5 Znを含まない比較調製例5で調製した触媒を用いて実
施例2と同一条件でジクロロメタンのフッ素化反応を行
った。結果を表2に示す。
【0041】実施例6 ZnのかわりにMgを添加した比較調製例6で調製した
触媒を用いて実施例2と同一条件でジクロロメタンのフ
ッ素化反応を行った。結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表2の結果より担持タイプの触媒において
もZn、Cr、O、Fの元素の組成比が特定範囲にある
触媒が高い活性、選択性を有することがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るフッ
素化触媒を用いてHFによるジクロロメタンのフッ素化
反応を行えば低い温度、高い空間速度でも高い収率でH
FC−32を得ることができるため、大量生産が容易に
行うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中條 哲夫 神奈川県川崎市川崎区扇町5番1号 昭和 電工株式会社化学品研究所内 (72)発明者 中山 秀俊 神奈川県川崎市川崎区扇町5番1号 昭和 電工株式会社化学品研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛、クロム、酸素及びフッ素の元素を
    構成成分として含み、{Y/(2X+3)}×100%
    式で表されるフッ素化率が5〜50%の範囲にあり、か
    つ、クロムに対する亜鉛の原子比が0.01〜0.6で
    あるフッ素化触媒の存在下、気相でフッ化水素によりジ
    クロロメタンをフッ素化することを特徴とするジフルオ
    ロメタンの製造方法。(式中、Xは該触媒に含まれるク
    ロムに対する亜鉛の原子比を、Yはクロムに対するフッ
    素の原子比をそれぞれ表す。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5714653A (en) * 1995-03-16 1998-02-03 Solvay Process for the preparation of difluoromethane
WO1998047841A1 (fr) * 1997-04-23 1998-10-29 Asahi Glass Company Ltd. Procede de production d'hydrocarbures halogenes

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5714653A (en) * 1995-03-16 1998-02-03 Solvay Process for the preparation of difluoromethane
WO1998047841A1 (fr) * 1997-04-23 1998-10-29 Asahi Glass Company Ltd. Procede de production d'hydrocarbures halogenes

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