JPH06211306A - 基板保管装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 清浄雰囲気の保管装置内部で非接触で基板を
移動することのできる基板保管装置を提供する。 【構成】 基板を非接触で搬送する搬送装置のモジュー
ルを自在に接続して、該基板の密閉保管空間を形成し、
前記搬送装置により前記基板を任意の位置に搬送し又は
保管する制御手段を具備することを特徴とする基板保管
装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は基板保管装置に係り、半
導体製造工程、液晶デバイス製造工程等において半導体
ウエハ、液晶基板等の基板を清浄雰囲気で保管する基板
保管装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】特開昭６３−１０４４４１号公報には、
真空雰囲気下で半導体ウエハを保管する保管装置が開示
されている。この保管装置は、予備真空室及び真空保管
室を有し、半導体ウエハの保管を真空中にて行うもので
ある。半導体ウエハは真空中で保管されるため、塵埃の
付着という問題を生ぜず、極めて清浄度の高い半導体ウ
エハ保管装置が実現される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、係る保
管装置は、保管装置内部の清浄度は真空であるため極め
て高いが、保管装置内部における基板の搬送、あるいは
保管装置への基板の挿入あるいは取り出しにハンドリン
グロボット等を使用せざるを得なかった。ハンドリング
ロボット等が基板自体又は基板を搭載した置き台を搬送
するには、どうしてもこれらに接触せざるを得ず、その
接触部分から塵埃が発生するという問題がある。即ち、
ハンドリングロボット等からの発塵が清浄雰囲気を破壊
してしまうので、係る従来の真空保管装置における清浄
度には限界があった。

【０００４】本発明は、係る従来技術の問題点に鑑み、
保管装置内部の基板の搬送、或いは保管装置への基板の
出し入れを非接触で行い、保管装置内部の清浄度を破壊
することのない基板保管装置を提供することを目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、基板を非接触
で搬送する搬送装置のモジュールを自在に接続して、該
基板の密閉保管空間を形成し、前記搬送装置により前記
基板を任意の位置に搬送し又は保管する制御手段を具備
することを特徴とする。

【０００６】

【作用】基板を非接触で搬送する搬送装置のモジュール
を自在に接続して、該基板の密閉保管空間を形成するこ
とから、基板保管装置内部を非接触で基板を搬送するこ
とができる。従って、密閉保管空間内で塵埃の発生の問
題がなく、清浄度を破壊するという問題が生じない。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１乃至図５を参
照しながら説明する。

【０００８】図１は、本発明の一実施例の基板保管装置
の平面図である。この基板保管装置は、基板を非接触で
搬送する搬送装置のモジュール１が図示するようにマト
リクス状に接続されており、マトリクス状に配列された
モジュール１の外周は、隔壁２１で大気と分離され、基
板の密閉保管空間を形成している。

【０００９】基板を非接触で搬送する搬送装置のモジュ
ール１がマトリクス状に配列されているので、この搬送
装置により半導体ウエハ或いは液晶基板等の基板を任意
の位置に非接触で搬送し、又は保管する制御手段を備え
ている。図示の矢印は、基板の移動方向を示す。又、モ
ジュール２２は、大気と連通する部分であり、その周囲
がゲートバルブ２，３，４，５により大気及びモジュー
ル１からなる密閉保管空間と隔てられている。

【００１０】図２は、本発明の一実施例の基板保管装置
の側面図である。図示するように基板を非接触で搬送す
る搬送装置のモジュールは図１に示すマトリクス状に配
列されたものが、３段積みに構成され、保管容量の向上
が図られている。ゲートバルブ２は、密閉保管空間への
出入口の開閉ドアの役割を果たすものである。制御装置
１２は、基板をマトリクス状に配列されたモジュール間
を非接触で任意の位置に搬送する制御装置である。

【００１１】この基板保管装置には、密閉保管空間内を
真空排気する真空ポンプ２４及び空間内の真空を破壊す
るリークバルブ２５とが備えられている。真空ポンプ２
４により、密閉保管空間は高真空に保たれ基板の保管に
好適な高清浄度環境が形成される。また、密閉保管空間
の出入口となるモジュール２２にはゲートバルブ２，
３，４，５で囲まれた空間を真空排気する真空ポンプ及
び真空状態を破壊するリークバルブとが備えられてい
る。

【００１２】図３は、密閉保管空間の搬入口に清浄搬送
トンネルを接続した平面図である。モジュール２３のゲ
ートバルブ１３の大気側には清浄搬送トンネル７が接続
されている。清浄搬送トンネル７は、基板保管装置の密
閉保管空間と同様に、基板を非接触で搬送する搬送装置
が備えられており、又、トンネルの内部は密閉保管空間
と同様に高真空等の高清浄度環境となっている。

【００１３】図４は、基板を非接触で搬送する搬送装置
のモジュール１の構成を説明するものであり、（Ａ）は
上面図であり、（Ｂ）は側面図である。基板を非接触で
搬送する搬送装置は、この実施例では磁気浮上搬送装置
である。モジュール１は、その上面に浮上用電磁石の磁
極６を備え、その下面にはリニアモータ８を備える。浮
上用電磁石の磁極６の磁気吸引力により、基板１５が搭
載されたカート１４は、その上面或いは下面の隔壁より
非接触で浮上保持される。リニアモータ８は、例えば誘
導形リニアモータであり、移動磁界をカート１４の下面
に備えられた良導体板に作用させ、カート１４を非接触
でほぼ水平方向に駆動する。従って、カート１４に搭載
された基板１５は、上面及び下面の隔壁から非接触で密
閉保管空間内を矢印方向に制御装置１２により特定され
た位置まで移動させることができる。又、図示しないが
カート１４を制御装置１２により特定された位置で停止
装置により停止させうる。

【００１４】次に、この基板保管装置の動作を説明す
る。先ず、密閉保管空間の出入口であるチャンバー２２
に基板１５が搭載されたカート１４を移動する。これ
は、例えば図３に示す搬送トンネル７からゲートバルブ
１３を開いた状態で直接チャンバー２３に移動させても
よいし、大気中からゲートバルブ３，４，５を閉じた状
態で、ゲートバルブ２を開き基板１５が搭載されたカー
ト１４を移動させてもよい。この場合には、カート１４
がモジュール２２に移動した後で、ゲートバルブ２を閉
じて、真空ポンプによりモジュール２２内の密閉空間を
真空引きする必要がある。

【００１５】密閉空間内は真空ポンプ２４により真空引
きされ、高真空の極めて清浄な空間となっている。そし
て、ゲートバルブ３，４，５のいずれかが開かれ、図示
の矢印の方向に、カート１４は浮上磁極６により浮上懸
架され、リニアモータ８によって駆動され制御装置１２
の指令によって各モジュール間を移動し所定の保管位置
のモジュール迄移動する。基板１５は、処理されるプロ
セスの種類に応じて定められる最適位置に搬送保管され
る。保管が長期にわたる場合は、カート１４の浮上状態
を解除し隔壁の床面に下ろしてもよい。これにより、浮
上保持のための電力を削減することができる。

【００１６】基板を、密閉保管空間の外部に搬出する場
合には、前述の説明と逆の手順で行われる。このよう
に、基本となるモジュールの組み合わせで全体をチャン
バー化するとともに、保管の位置の指示に従って、カー
ト１４は矢印の方向に移動自在であることから、プロセ
スラインの特質に合わせて基板の最適保管位置を設定す
ることができる。

【００１７】図５は、搬入口、搬出口の組み合わせを示
す説明図である。この基板保管装置では、モジュール１
を任意に接続して構成することから、搬入、搬出口をプ
ロセスラインの特質に合わせて任意に変更することが可
能である。又、図３に示すように搬送トンネルを密閉保
管空間に直接接続することにより、搬送から保管に至る
前記空間を真空雰囲気とすることができ、基板保管装置
のロードロック室は不要となる。

【００１８】以上の説明は、磁気浮上搬送装置の磁極及
びリニアモータが十字型に配置され、四方に移動可能の
ものについて行ったが、浮上磁極及びリニアモータを一
方向にのみ移動可能とすることも勿論可能である、又、
モジュールを直線的に配置するのでなく、曲線的に配置
することもプロセスラインの特質等に応じて適宜採用す
ることができる。

【００１９】又、搬送装置としては磁気浮上搬送装置に
限らず、例えば清浄な窒素ガスまたはその他の不活性ガ
スの気流に基板を乗せて搬送する、気流浮上搬送装置等
の非接触型の搬送装置であってもよい。又、高清浄度環
境として、真空雰囲気を一例として説明したが、高純度
の窒素ガス或いはその他のアルゴンガス等の不活性ガス
雰囲気を用いてもよい。基板保管装置が搬送トンネルを
介してプロセス装置に直結されている場合には、プロセ
ス装置に用いる不活性ガスの種類に基板保管装置の雰囲
気を合わせることにより、プロセス装置とマッチングの
とれた基板保管装置とすることができる。

【００２０】

【発明の効果】本発明は、基板を非接触で搬送する搬送
装置のモジュールを自在に接続して密閉保管空間を形成
したものである。従って基板の保管装置内部の搬送に際
し、基板を非接触で搬送することができることから発塵
の問題が生ぜず基板が汚染されるという問題を生じな
い。それ故、製品の歩留りの向上を図ることができる。

【００２１】又、本発明の基板保管装置によれば、基板
の搬入、搬出口を任意に設定することができるので、プ
ロセスラインの特質にあった最適の保管形態を実現する
ことができる。又、基板の搬入、搬出口を直接清浄搬送
トンネルに接続することによりロードロック室が不要と
なり、搬入、搬出時間の短縮が実現できる。更にモジュ
ール化したためにヘパフィルタ、真空ポンプ等の構成要
素が単純化され、経済的な保管装置が実現される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の基板保管装置の平面図。

【図２】本発明の一実施例の基板保管装置の側面図。

【図３】搬入口に清浄搬送トンネルを接続した平面図。

【図４】基板を非接触で搬送する搬送装置のモジュール
を説明する、（Ａ）上面図、（Ｂ）側面図。

【図５】搬入、搬出口の組み合わせの例の説明図。

【符号の説明】

１，２２，２３ モジュール ２，３，４，５ ゲートバルブ ６ 磁極 ７ 搬送トンネル ８ リニアモータ １４ カート １５ 基板

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基板を非接触で搬送する搬送装置のモジ
   ュールを自在に接続して、該基板の密閉保管空間を形成
   し、前記搬送装置により前記基板を任意の位置に搬送し
   又は保管する制御手段を具備することを特徴とする基板
   保管装置。
2. 【請求項２】 前記基板の密閉保管空間は、真空、又は
   清浄な窒素ガス、又はその他の不活性ガス雰囲気である
   ことを特徴とする請求項１記載の基板保管装置。
3. 【請求項３】 前記基板は、半導体ウエハ又は液晶基板
   であることを特徴とする請求項１記載の基板保管装置。
4. 【請求項４】 前記搬送装置は、磁気浮上搬送装置であ
   ることを特徴とする請求項１記載の基板保管装置。
5. 【請求項５】 前記搬送装置は、窒素ガス又はその他の
   不活性ガスによる気流浮上搬送装置であることを特徴と
   する請求項１記載の基板保管装置。
6. 【請求項６】 前記基板の密閉保管空間は、前記基板を
   清浄な雰囲気の密閉空間を搬送する搬送トンネルに直接
   接続されていることを特徴とする請求項１記載の基板保
   管装置。