JPH0621076B2 - 代謝活性を有する除蛋白胸腺抽出物の製造法 - Google Patents
代謝活性を有する除蛋白胸腺抽出物の製造法Info
- Publication number
- JPH0621076B2 JPH0621076B2 JP61209550A JP20955086A JPH0621076B2 JP H0621076 B2 JPH0621076 B2 JP H0621076B2 JP 61209550 A JP61209550 A JP 61209550A JP 20955086 A JP20955086 A JP 20955086A JP H0621076 B2 JPH0621076 B2 JP H0621076B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- extract
- deproteinized
- thymus
- residue
- protein
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 この発明は動物の臓器、特に胸腺から、代謝活性を有す
る除蛋白抽出物を製造する方法に関する。
る除蛋白抽出物を製造する方法に関する。
動物又は人間に由来する臓器から得られる除蛋白抽出物
及び蛋白含有抽出物は医療品原料並びに化粧品原料とし
て用いられる。医療品としては完全に除蛋白されている
こと及び発熱性物質を含まないことが必要である。
及び蛋白含有抽出物は医療品原料並びに化粧品原料とし
て用いられる。医療品としては完全に除蛋白されている
こと及び発熱性物質を含まないことが必要である。
臓器から得られる水溶性代謝活性抽出物は次の様に分類
される。
される。
蛋白含有抽出物は代謝活性、酵素成分、コラーゲン成分
その他により評価される。また除蛋白抽出物は代謝活
性、ベプチド成分その他により評価される。
その他により評価される。また除蛋白抽出物は代謝活
性、ベプチド成分その他により評価される。
前記した代謝活性抽出物は成長テスト、損傷治癒テス
ト、RES活性、ワールブルグによる組織呼吸上昇因子
(肝ホモジネート、ミトコンドリア)等によって評価さ
れ、これ等は代謝活性抽出物の品質と化粧品等への応用
性を判断するための最も重要な基準である。
ト、RES活性、ワールブルグによる組織呼吸上昇因子
(肝ホモジネート、ミトコンドリア)等によって評価さ
れ、これ等は代謝活性抽出物の品質と化粧品等への応用
性を判断するための最も重要な基準である。
胸腺抽出物の水溶液又はアルコール溶液、又は冷凍乾燥
物は、血液抽出物や胎盤抽出物と併用することにより代
謝活性が増強される。
物は、血液抽出物や胎盤抽出物と併用することにより代
謝活性が増強される。
胸腺抽出物は細胞分裂を刺激し、成長を促進し、感染源
や毒物に対する抵抗力、免疫性を強める。
や毒物に対する抵抗力、免疫性を強める。
胸腺は年令と共に縮小し、更に加令が進むにつれ消失す
るに至る。同時に生体に対する作用物質も減少の一途を
たどる。即ち、膵疾患による糖尿病患者にインシュリン
を投与することにより生命維持が出来る如く、老人又は
回復期にある人に胸腺抽出物を投与することで不足する
作用物質の補填が可能となる。同様に絶え間なく老化し
て行く皮膚を若返らせる化粧品への応用も可能である。
るに至る。同時に生体に対する作用物質も減少の一途を
たどる。即ち、膵疾患による糖尿病患者にインシュリン
を投与することにより生命維持が出来る如く、老人又は
回復期にある人に胸腺抽出物を投与することで不足する
作用物質の補填が可能となる。同様に絶え間なく老化し
て行く皮膚を若返らせる化粧品への応用も可能である。
本発明の目的は、動物等の胸腺から除蛋白抽出物であっ
て高い代謝活性作用を有し(ワールブルグテストによる
組織呼吸上昇率は通常300%以上)、ペプチド並び核酸
関連成分を豊富に含有する抽出物を製造する方法を提供
することである。
て高い代謝活性作用を有し(ワールブルグテストによる
組織呼吸上昇率は通常300%以上)、ペプチド並び核酸
関連成分を豊富に含有する抽出物を製造する方法を提供
することである。
本発明の特長事項は、原料から数回の抽出によって得ら
れた各抽出液の混合物を透析によって除蛋白部と蛋白含
有部に分離し、得られた蛋白含有部からも酸素処理によ
って除蛋白部を得て、これを上記除蛋白部と合わせるこ
とにより、使用原料臓器から有効な成分を高収率で抽出
することにある。
れた各抽出液の混合物を透析によって除蛋白部と蛋白含
有部に分離し、得られた蛋白含有部からも酸素処理によ
って除蛋白部を得て、これを上記除蛋白部と合わせるこ
とにより、使用原料臓器から有効な成分を高収率で抽出
することにある。
本発明方法は、動物由来の胸腺を冷凍して細分化又は均
質化する工程と、該均質化物をアセトン中に浸漬して脂
溶性成分を除去する工程と、残留物にエチルエーテルを
加えて−15℃〜−25℃で100時間以上放置してから遠心
分離する工程と、該分離固形物に緩衝液を添加してpH
6.8〜7.9に調整して第1抽出液を得る工程と、更
に残留物にクエン酸サイクル中の酸1〜8%を加えてpH
3以下で第2抽出液を得る工程と、更に残留物をプロナ
ーゼとアルドン酸によって除蛋白処理した後、遠心分離
して第3抽出液を得る工程と、前記第1、第2及び第3
抽出液を混合し中性にpH調整して透析によって精製除蛋
白部と蛋白含有部に分離する工程と、前記蛋白含有部を
酵素処理遠心分離によって除蛋白抽出液を得る工程と、
該除蛋白抽出液に前記精製除蛋白部を混合し減圧下で濃
縮する工程とからなるものである。
質化する工程と、該均質化物をアセトン中に浸漬して脂
溶性成分を除去する工程と、残留物にエチルエーテルを
加えて−15℃〜−25℃で100時間以上放置してから遠心
分離する工程と、該分離固形物に緩衝液を添加してpH
6.8〜7.9に調整して第1抽出液を得る工程と、更
に残留物にクエン酸サイクル中の酸1〜8%を加えてpH
3以下で第2抽出液を得る工程と、更に残留物をプロナ
ーゼとアルドン酸によって除蛋白処理した後、遠心分離
して第3抽出液を得る工程と、前記第1、第2及び第3
抽出液を混合し中性にpH調整して透析によって精製除蛋
白部と蛋白含有部に分離する工程と、前記蛋白含有部を
酵素処理遠心分離によって除蛋白抽出液を得る工程と、
該除蛋白抽出液に前記精製除蛋白部を混合し減圧下で濃
縮する工程とからなるものである。
即ち本発明は、冷凍下で細分化した原料をアセトンで脱
脂処理することによってリポイド部分とホルモン部分を
除去し、残留物を−15℃以下の低温下で4日以上エーテ
ル処理した後、遠心分離して固体残留物を得てこれら数
次の抽出によって除蛋白抽出液を得る。
脂処理することによってリポイド部分とホルモン部分を
除去し、残留物を−15℃以下の低温下で4日以上エーテ
ル処理した後、遠心分離して固体残留物を得てこれら数
次の抽出によって除蛋白抽出液を得る。
遠心分離後の液は無菌濾過するのがよく、なるべく4℃
で保存するのがよい。
で保存するのがよい。
本発明において第3抽出液を得る場合、クエン酸に0.01
%以下の亜鉛塩又はマグネシウム塩を添加したものが好
ましい。
%以下の亜鉛塩又はマグネシウム塩を添加したものが好
ましい。
また透析後、蛋白含有部の酵素処理はプロテアーゼ又は
プロティナーゼを用い、酵素の至適温度より5℃低い温
度で行なうことが望ましい。透析は低温で行なうが、70
〜75の透析管を使用するのが望ましい。透析管に無菌
条件のもとでpH7.0に調節しメチルパラベンを加えた
精製水を入れる。必要に応じて添加する防腐剤はメチル
パラベンの他、ソルビン酸ナトリウム、クロレトン、ベ
ンゼン酸、ベンチルアルコールも使用し得る。透析時間
は24〜96時間、温度4〜5℃である。透析後、除蛋白部
と蛋白含有部が得られ、前者は無菌濾過後4℃で貯蔵す
る。後者は冷凍乾燥により濃縮後、酵素処理を行ない、
有機酸とエタノール添加により残留蛋白を除去する。前
記両者をpH6.2〜7.5に調節した後、両者を合わせ
た除蛋白抽出物を真空中(1mm)で濃縮し、必要に応じ
て防腐剤を加え調整する。真空中の濃縮は、それぞれ産
生物に応じて乾燥残分の量が6〜15%になるまで行な
う。代謝活性の測定は濃縮の終了時には勿論のこと個々
の製造の区切りごとに行なう。10%の乾燥残分を含む胸
腺抽出物の肝ホモジネートに対するワールブルグによる
酸素消費量の上昇率は3.0以上である。本発明によっ
て製造した代謝活性抽出物は極めて低毒性で、例えば胸
腺抽出物(乾燥残留物5〜10%)のLD50は20g/Kg以上
(マウス)である。通常のスクリーニング・テスト即ち
自律性機能、反射、緊張、均衡、中枢性微候、情緒、意
識に関し、1分、5分、15分、1時間、6時間及び24時
間後の観察でそれぞれ正常値を示した。胸腺抽出物によ
る皮膚一次刺激試験(ウサギ)並びに眼粘膜試験(ウサ
ギ)を行なった結果、何等の副作用もみられなかった。
また、本発明によって得られる胸腺抽出物は出発原料か
ら前処理によって脂溶成分を除いた後の水溶性抽出物の
除蛋白液であるから当然ホルモンを含まず、またホルモ
ン様作用(リポサイド・ホルモン)に帰せられる副作用
はない。医薬品としての胸腺抽出物は例えばジアミノオ
キシダーゼで処理することによりヒスタミン及びヒスタ
ミン様物質を除く必要がある。
プロティナーゼを用い、酵素の至適温度より5℃低い温
度で行なうことが望ましい。透析は低温で行なうが、70
〜75の透析管を使用するのが望ましい。透析管に無菌
条件のもとでpH7.0に調節しメチルパラベンを加えた
精製水を入れる。必要に応じて添加する防腐剤はメチル
パラベンの他、ソルビン酸ナトリウム、クロレトン、ベ
ンゼン酸、ベンチルアルコールも使用し得る。透析時間
は24〜96時間、温度4〜5℃である。透析後、除蛋白部
と蛋白含有部が得られ、前者は無菌濾過後4℃で貯蔵す
る。後者は冷凍乾燥により濃縮後、酵素処理を行ない、
有機酸とエタノール添加により残留蛋白を除去する。前
記両者をpH6.2〜7.5に調節した後、両者を合わせ
た除蛋白抽出物を真空中(1mm)で濃縮し、必要に応じ
て防腐剤を加え調整する。真空中の濃縮は、それぞれ産
生物に応じて乾燥残分の量が6〜15%になるまで行な
う。代謝活性の測定は濃縮の終了時には勿論のこと個々
の製造の区切りごとに行なう。10%の乾燥残分を含む胸
腺抽出物の肝ホモジネートに対するワールブルグによる
酸素消費量の上昇率は3.0以上である。本発明によっ
て製造した代謝活性抽出物は極めて低毒性で、例えば胸
腺抽出物(乾燥残留物5〜10%)のLD50は20g/Kg以上
(マウス)である。通常のスクリーニング・テスト即ち
自律性機能、反射、緊張、均衡、中枢性微候、情緒、意
識に関し、1分、5分、15分、1時間、6時間及び24時
間後の観察でそれぞれ正常値を示した。胸腺抽出物によ
る皮膚一次刺激試験(ウサギ)並びに眼粘膜試験(ウサ
ギ)を行なった結果、何等の副作用もみられなかった。
また、本発明によって得られる胸腺抽出物は出発原料か
ら前処理によって脂溶成分を除いた後の水溶性抽出物の
除蛋白液であるから当然ホルモンを含まず、またホルモ
ン様作用(リポサイド・ホルモン)に帰せられる副作用
はない。医薬品としての胸腺抽出物は例えばジアミノオ
キシダーゼで処理することによりヒスタミン及びヒスタ
ミン様物質を除く必要がある。
血液抽出物や胸腺抽出物中にも存在する「細胞呼吸促進
作用成分」を含有する抽出物と胸腺抽出物を併用した化
粧品は皮膚の老化を防止する効果がある〔表1参照(創
傷治癒)〕。医療的或は美容的老化防止には胸腺とプロ
カイン(A.Aslanの説)の他に、細胞呼吸促進因子に
よる内部呼吸の上昇による酸素(M.von Ardenneの
説)も関与することは周知のとおりである。本発明に基
く胸腺抽出物も極めて高い細胞呼吸促進作用(上昇率:
4.2)を有する。
作用成分」を含有する抽出物と胸腺抽出物を併用した化
粧品は皮膚の老化を防止する効果がある〔表1参照(創
傷治癒)〕。医療的或は美容的老化防止には胸腺とプロ
カイン(A.Aslanの説)の他に、細胞呼吸促進因子に
よる内部呼吸の上昇による酸素(M.von Ardenneの
説)も関与することは周知のとおりである。本発明に基
く胸腺抽出物も極めて高い細胞呼吸促進作用(上昇率:
4.2)を有する。
体重225-250gの雄のウイスター系ラットをエーテルで麻
酔し、脊部の毛をきれいに剃りとる。脊部の中央に沿っ
て4cmの長さの切傷をつけ、1cm間隔をあけて合計3本
の切傷をつける。処理後6日目、11日目、16日目、21日
目毎に損傷部を開け、傷の線に対し直角の方向に皮膚の
切片を3個とる。(1cm巾で傷の線のまわりを切りと
る。)創傷部位を除いて脹力を測定する。胸腺抽出物を
1日当り25mg/Kg皮下投与し、対照群に対しては生理的
食塩水25mg/Kgを同様の方法で投与した。実験に使用し
た動物数は各グループ各々20匹を使用した。
酔し、脊部の毛をきれいに剃りとる。脊部の中央に沿っ
て4cmの長さの切傷をつけ、1cm間隔をあけて合計3本
の切傷をつける。処理後6日目、11日目、16日目、21日
目毎に損傷部を開け、傷の線に対し直角の方向に皮膚の
切片を3個とる。(1cm巾で傷の線のまわりを切りと
る。)創傷部位を除いて脹力を測定する。胸腺抽出物を
1日当り25mg/Kg皮下投与し、対照群に対しては生理的
食塩水25mg/Kgを同様の方法で投与した。実験に使用し
た動物数は各グループ各々20匹を使用した。
胸腺及び血液抽出物のラットの損傷治癒促進作用は表1
の通りであり、胸腺抽出物+血液抽出物>胸腺抽出物>
血液抽出物の順で効果がみられ、血液抽出物との併用が
最も有効であることが判明した。本発明に基く胸腺抽出
物並びに魚卵、子宮、鶏冠からの抽出物は皮膚構造の改
善にすぐれた効果を示し、化粧品添加剤として極めて有
効である。
の通りであり、胸腺抽出物+血液抽出物>胸腺抽出物>
血液抽出物の順で効果がみられ、血液抽出物との併用が
最も有効であることが判明した。本発明に基く胸腺抽出
物並びに魚卵、子宮、鶏冠からの抽出物は皮膚構造の改
善にすぐれた効果を示し、化粧品添加剤として極めて有
効である。
Padberg法による荒れ肌による実験結果は表2に示すと
おりである。
おりである。
Padberg法はメチレンブルーが皮膚の状態に応じて吸着
量が異るため、その吸着量を測定することにより判定す
る。即ち、多年にわたる多くの実験により「自覚される
荒れ肌」や「界面活性剤により損われた肌」はその損傷
の度合に比例してより多量のメチレンブルーが吸着する
ことが認められている。逆にクリームでよく手入れされ
た皮膚のメチレンブルー吸着量は小さな値を示した。
量が異るため、その吸着量を測定することにより判定す
る。即ち、多年にわたる多くの実験により「自覚される
荒れ肌」や「界面活性剤により損われた肌」はその損傷
の度合に比例してより多量のメチレンブルーが吸着する
ことが認められている。逆にクリームでよく手入れされ
た皮膚のメチレンブルー吸着量は小さな値を示した。
Padberg法は下記の通り試験を行う。
1.試験部位の決定 2.非イオン界面活性剤1%水溶液による前処理。
3.35℃の温水による水洗 4.試験部位の清拭 5.23℃、相対温度60%で被検者を30分間順応させる。
6.染色溶液20mlを30秒間塗布する。
(この染色溶液=0.5%のメチレンブルー20%及び1
%非イオン界面活性剤80%) 7.色素を30秒間乾燥する。
%非イオン界面活性剤80%) 7.色素を30秒間乾燥する。
8.色素の過剰分を0.25%非イオン界面活性剤溶液によ
り除去する。
り除去する。
9.ラウリル硫酸ナトリウム溶液注12mlで2回各60秒
間溶出する。
間溶出する。
注1:ラウリル硫酸ナトリウム 2% 精製水 48% イソプロピルアルコール 50% 10.ツアイス分光光度計により溶出液の660nmにおけ
る吸光度を測定する。
る吸光度を測定する。
11.結果=未処理皮膚の吸光度。
12.20日間、朝夕2回、所定の場所に検体を必ず塗布す
る。試験開始前3日間並びに試験期間中は他の化粧品類
の使用は禁止する。
る。試験開始前3日間並びに試験期間中は他の化粧品類
の使用は禁止する。
13.1−9の操作の第21日目最終操作は試験の4時間前
に行う。
に行う。
結果=使用後の吸光度 14. 表2の数字は当初状態と試験完了時の吸光度比を%で示
したものである。Tの添加により極めて良好な結果が得
られた。
したものである。Tの添加により極めて良好な結果が得
られた。
(実施例) 子牛の胸腺から細胞賦活作用を有する除蛋白胸腺抽出物
の製造方法。健全な子牛を屠殺後直ちに胸腺を冷凍破砕
細分化する(100Kg)。アセトン50を加え、4〜10
℃の低温下で48時間放置した。次いでアセトン25を加
え、合計72時間放置してから遠心分離を2回繰り返し、
アセトン層と脂溶性部分を分離除去した。残留物にエチ
ルエーテル15及び精製水5〜10を加え、−15℃〜−
25℃で100時間以上放置後、抽出分の遠心分離を行なっ
た(固形分70〜85Kg)。残留物にリン酸緩衝液50を
加えて中性下で抽出、遠心分離、無菌濾過を2回繰り返
し、第1抽出液(I,II)を得た。この残留物に0.01%
の亜鉛を含有するクエン酸サイクル中の有機酸1〜8%
を加えてpH3以下で2回抽出、遠心分離、無菌濾過を行
ない、第2抽出液(III,IV)(70)を得た。なお、
有機酸の調整は塩化亜鉛4g、クエン酸360g、コハク
酸360gに水を加えて溶解させ、全量を40として行な
う。前工程の残留物にプロテアーゼ(50〜75g)を加え
48時間以上酵素反応させ、更にアルドン酸を加えてpHを
7として1〜2時間遠心分離して除蛋白第3抽出液
(V)(40〜50)を得た。これと先に得られた抽出液
I〜IV(4℃で保存)を合わせ、パラベンを添加しpH
7.0に調整した後、前記した条件で透析を行なった。
透析後、蛋白含有試験を行ない、完全に除蛋白されたこ
とを確認し、無菌濾過した上、4℃で貯蔵する(VI)。
蛋白含有確認試験は、抽出物(被験体)2mにトリク
ロル酢酸溶液mを加えたとき沈殿が生じない場合を蛋
白非含有とする。蛋白含有部については冷凍乾燥により
濃縮後、前記と同様に酵素で加水分解し、酸、エタノー
ルを添加し、沈殿物を濾過して残余蛋白を除去する工程
を2回繰り返す。遠心分離によって得られた除蛋白抽出
物(VII)を、先の除蛋白抽出物(VI)と合わせて濃縮
し、防腐剤を加え、pH調整(pH7.0)後約10%の固形
物を含有するまで濃縮無菌濾過する(最終抽出液25〜50
)。この胸腺抽出物に固有の分析値は表3及び表4に
示す通りであって、ペプチド含有量Srel)は2.1
22%であった。
の製造方法。健全な子牛を屠殺後直ちに胸腺を冷凍破砕
細分化する(100Kg)。アセトン50を加え、4〜10
℃の低温下で48時間放置した。次いでアセトン25を加
え、合計72時間放置してから遠心分離を2回繰り返し、
アセトン層と脂溶性部分を分離除去した。残留物にエチ
ルエーテル15及び精製水5〜10を加え、−15℃〜−
25℃で100時間以上放置後、抽出分の遠心分離を行なっ
た(固形分70〜85Kg)。残留物にリン酸緩衝液50を
加えて中性下で抽出、遠心分離、無菌濾過を2回繰り返
し、第1抽出液(I,II)を得た。この残留物に0.01%
の亜鉛を含有するクエン酸サイクル中の有機酸1〜8%
を加えてpH3以下で2回抽出、遠心分離、無菌濾過を行
ない、第2抽出液(III,IV)(70)を得た。なお、
有機酸の調整は塩化亜鉛4g、クエン酸360g、コハク
酸360gに水を加えて溶解させ、全量を40として行な
う。前工程の残留物にプロテアーゼ(50〜75g)を加え
48時間以上酵素反応させ、更にアルドン酸を加えてpHを
7として1〜2時間遠心分離して除蛋白第3抽出液
(V)(40〜50)を得た。これと先に得られた抽出液
I〜IV(4℃で保存)を合わせ、パラベンを添加しpH
7.0に調整した後、前記した条件で透析を行なった。
透析後、蛋白含有試験を行ない、完全に除蛋白されたこ
とを確認し、無菌濾過した上、4℃で貯蔵する(VI)。
蛋白含有確認試験は、抽出物(被験体)2mにトリク
ロル酢酸溶液mを加えたとき沈殿が生じない場合を蛋
白非含有とする。蛋白含有部については冷凍乾燥により
濃縮後、前記と同様に酵素で加水分解し、酸、エタノー
ルを添加し、沈殿物を濾過して残余蛋白を除去する工程
を2回繰り返す。遠心分離によって得られた除蛋白抽出
物(VII)を、先の除蛋白抽出物(VI)と合わせて濃縮
し、防腐剤を加え、pH調整(pH7.0)後約10%の固形
物を含有するまで濃縮無菌濾過する(最終抽出液25〜50
)。この胸腺抽出物に固有の分析値は表3及び表4に
示す通りであって、ペプチド含有量Srel)は2.1
22%であった。
(参考例1) 蛙の卵から得られる代謝活性作用を有する除蛋白抽出
物。蛙の一種であるXenopus laevis DAUDINの卵100Kgを
均一化した後、エチルエーテル20を加え、遠心分離に
より得られた粗抽出物に防腐剤を加え、pH7.8に調整
した後真空下での水蒸気蒸溜によりアミンを分解する。
物。蛙の一種であるXenopus laevis DAUDINの卵100Kgを
均一化した後、エチルエーテル20を加え、遠心分離に
より得られた粗抽出物に防腐剤を加え、pH7.8に調整
した後真空下での水蒸気蒸溜によりアミンを分解する。
こうして得られた脱臭粗抽出物をpH6.9に調整後、例
1におけると同様透析を行い、残留乾燥物約5%並びに
ペプタイド0.7%含有の蛙の卵からの除蛋白抽出物11
Kgが得られる。この抽出物の酸素消費上昇率は約3.5
である。
1におけると同様透析を行い、残留乾燥物約5%並びに
ペプタイド0.7%含有の蛙の卵からの除蛋白抽出物11
Kgが得られる。この抽出物の酸素消費上昇率は約3.5
である。
(参考例2) 豚又は羊の子宮又は睾丸から得られる代謝活性作用を有
する除蛋白抽出物。
する除蛋白抽出物。
25Kgの豚の睾丸又は子宮或は羊の睾丸又は子宮100Kgを
細切、均一化し、アセトンにより脱脂し、ホルモンを分
離後エチルエーテル30Kgを加えた後遠心分離により得ら
れた粗抽出物を、例1の方法と同様にpH7.0に調整
し、透析を行い、乾燥残留物約3%含有の抽出物18Kgが
得られる(酵素消費上昇率3.7、ベプタイド1.4%
含有)。
細切、均一化し、アセトンにより脱脂し、ホルモンを分
離後エチルエーテル30Kgを加えた後遠心分離により得ら
れた粗抽出物を、例1の方法と同様にpH7.0に調整
し、透析を行い、乾燥残留物約3%含有の抽出物18Kgが
得られる(酵素消費上昇率3.7、ベプタイド1.4%
含有)。
表3:実験例による胸腺抽出物の分析値 pH 6.90 乾燥残留物 9.85% 総窒素量 0.88% TLC(アミノ酸) 図1 TLC(核酸及び核酸関連物質) 図2 酸素消費率 4.2 生菌数試験 無菌
図1は本発明胸腺抽出物中のアミノ酸を示すTLC。 図2は同じく核酸及び核酸関連物質のTLCである。
Claims (1)
- 【請求項1】動物又は人由来の胸腺を冷凍して細分化又
は均質化する工程と、該均質化物をアセトン中に浸漬し
て脂溶性成分を除去する工程と、残留物にエチルエーテ
ルを加えて−15℃〜−25℃で100時間以上放置してから
遠心分離する工程と、該分離固形物に緩衝液を添加して
pH6.8〜7.9に調整して第1抽出液を得る工程と、
更に残留物にクエン酸サイクル中の酸1〜8%を加えて
pH3以下で第2抽出液を得る工程と、更に残留物をプロ
テアーゼとアルドン酸によって除蛋白処理した後遠心分
離して第3抽出液を得る工程と、前記第1、第2及び第
3抽出液を混合し中性にpH調整して透析によって精製除
蛋白部と蛋白含有部に分離する工程と、前記蛋白含有部
を冷凍乾燥によって濃縮後酵素処理した後遠心分離によ
って除蛋白抽出液を得る工程と、該除蛋白抽出液に前記
精製除蛋白部を混合し減圧下で濃縮する工程とからなる
ことを特徴とする代謝活性を有する除蛋白胸腺抽出物の
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61209550A JPH0621076B2 (ja) | 1986-09-08 | 1986-09-08 | 代謝活性を有する除蛋白胸腺抽出物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61209550A JPH0621076B2 (ja) | 1986-09-08 | 1986-09-08 | 代謝活性を有する除蛋白胸腺抽出物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6366124A JPS6366124A (ja) | 1988-03-24 |
JPH0621076B2 true JPH0621076B2 (ja) | 1994-03-23 |
Family
ID=16574671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61209550A Expired - Lifetime JPH0621076B2 (ja) | 1986-09-08 | 1986-09-08 | 代謝活性を有する除蛋白胸腺抽出物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0621076B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4976629B2 (ja) * | 2001-09-27 | 2012-07-18 | コンビ株式会社 | 美肌促進剤 |
CN115475136A (zh) * | 2022-10-20 | 2022-12-16 | 陕西靓帝生物科技有限责任公司 | 一种用于减缓躯体肌肤中性化衰老速率的生物制品 |
-
1986
- 1986-09-08 JP JP61209550A patent/JPH0621076B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6366124A (ja) | 1988-03-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5322839A (en) | Protein fraction for cosmetic and dermatology care of the skin | |
DE3783541T2 (de) | Verfahren zur stimulierung von melanozyten durch lokales anbringen von alpha-msh-analogen, sowie zusammensetzungen. | |
DE3689909T2 (de) | Verwendung eines GHL-Cu enthaltenden Stoffes zur Herstellung eines Arzneimittels für Wunden. | |
DE69830582T2 (de) | Verwendung von lactoferrin in der behandlung von beschwerden, die von allergenen verursacht sind | |
EP0101063B1 (de) | Neues Polypeptid mit Wirkung auf das Immunsystem, Verfahren zu seiner Isolierung und Reinigung, seine Verwendung und dieses enthaltende Mittel | |
CN113226339B (zh) | 用于治疗脱发或促进毛发生长的组合物 | |
KR20120033534A (ko) | 홍해삼으로부터의 콜라겐의 분리 방법 | |
JPH0621076B2 (ja) | 代謝活性を有する除蛋白胸腺抽出物の製造法 | |
DE2558537C2 (de) | Verfahren zum Isolieren von Substanzen mit insulinähnlicher Wirksamkeit aus Blut oder Blutbestandteilen von Kälbern oder Schweinen | |
KR101618726B1 (ko) | 명태껍질로부터 엘라스틴을 포함하는 단백질추출물을 제조하는 방법 | |
US4908206A (en) | Extracts of embryonic organs, process for their preparation and pharmaceutical preparation containing them | |
JPH07206888A (ja) | 胎盤抽出物およびその製造方法 | |
JP3272743B2 (ja) | 安定なsod活性を有する胎盤または肝臓抽出液およびそれを含有する外用剤組成物 | |
EP0136352B1 (fr) | Composition cosmetique et son procede d'obtention | |
JP2533376B2 (ja) | 皮膚化粧料 | |
DE69519327T2 (de) | Proteinhydrolysat aus Seetieren, Verfahren zur Herstellung und Verwendung | |
Kelly et al. | In vivo induction of ovarian development in decapitated Aedes atropalpus by physiological levels of 20‐hydroxyecdysone | |
JPH11515003A (ja) | タンパク質S−100bの薬剤への使用法、および該タンパク質S−100bを含む薬剤 | |
KR101609217B1 (ko) | 해파리로부터 당단백질을 제조하는 방법 및 그 당단백질을 함유하는 화장료 조성물 | |
EP0076818A1 (en) | Peptides with nerve-regenerating properties | |
JPH06166616A (ja) | 化粧料 | |
KR101306960B1 (ko) | 홍해삼으로부터의 콜라겐의 분리 방법 | |
DE1947896A1 (de) | Pharmazeutische Zubereitungen und ihre Herstellung | |
DE1802386C2 (de) | Verfahren zur Gewinnung von cytobiotischen Globulinen | |
DE1767099B1 (de) | Verfahren zur Gewinnung eines Glykoproteins mit einer Hemmwirkung gegenueber Magensaeureabsonderung und einer Antiaktivitaet gegenueber Ulcus-Bildung |