JPH06209197A - 部品実装システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路基板に電子部品を実装するシステムにお
いて、生産タクトに影響せず、オペレータの判断のオペ
レータの熟練度に左右されない不良対策を可能としたシ
ステムを提供する。 【構成】 検査データを検査装置の出力手段により印刷
装置に転送し、印刷装置の制御コントローラ内部のメモ
リ内にあらかじめプログラムされたアルゴリズム（図
３）により印刷装置のＮＣデータを変更するべきか、或
は印刷装置を構成するロボットのマシンオフセット値な
どの動作条件のデータを変更すべきか、或は認識補正値
を変更すべきか判断し、それぞれの補正値を求める。そ
の補正値が印刷装置内の印刷動作のための現状の印刷の
動作を決定するＮＣデータと動作条件データ，認識デー
タに区別されて加算される（図４）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子部品を高精度で高
密度で回路基板に実装するために検査装置と設備で構成
される生産システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、回路基板に電子部品を実装するシ
ステムにおいては、図２に示すように、回路基板の移送
ラインにそってその上流からはんだ印刷機２１、部品実
装機２３、リフロー装置２５が順次配置されており、は
んだ印刷機２１で回路基板のランド上にはんだを塗布
し、次に部品実装機２３が回路基板上に構成されている
基準位置マークを認識し、基準位置に対する相対位置
で、あらかじめ与えられている実装位置に部品実装を行
う。最後に、リフロー装置２５ではんだをリフローし
て、実装された部品のリードを回路基板のランドにはん
だ付けするように構成されている。

【０００３】上記のシステムの中に、実装検査装置が印
刷機，実装機、リフロー装置の下流側に配置され、検査
装置の検査結果でワークに不良の警告、或は不良停止指
令に基づいて設備のオペレータが判断して設備の操作に
より、ＮＣデータ或は動作条件データを変更しなければ
ならない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状で
は検査装置の検査結果に基づくオペレータの判断によ
り、設備のＮＣデータ或は動作条件データが変更される
ため、常にオペレータが検査結果を監視する必要があ
る。更に、オペレータの判断のバラツキにより一意でな
いため、その変更結果がオペレータの熟練度に左右され
る。

【０００５】また、ライン化されたシステムで生産され
る場合、不良の原因を上流側の設備に対してフィードバ
ック、或は、フィードフォーワードする必要があるがシ
ステム全体としての不良生産対策ができていない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】通常の生産を実行する動
作制御部と、生産状態検査装置からの、検査結果データ
を検査装置から入力する手段を有し、その結果に基づい
て、異常判定による生産停止或は、設備内部の生産のた
めの設備動作を記述したＮＣデータと動作条件データを
あらかじめ設備内にプログラムされたアルゴリズムによ
って、不良を取り除くよう補正すべく変更する補正計算
部を設けた。

【０００７】また、検査装置に検査結果を外部に出力す
る手段とそれを直接あるいはコンピュータを介して設備
に検査結果を入力する手段とその結果に基づいてあらか
じめ設備内にプログラムされたアルゴリズムにより自動
的に設備内部のＮＣデータと動作条件データを更新する
手段を設けた。

【０００８】さらに検査結果からあらかじめ各設備に接
続されたコンピュータ内部にプログラムされたアルゴリ
ズムによって実装の合否が判定され直ちに不良の原因と
なった設備に対して停止命令、或はＮＣデータ、動作条
件データに対する補正値を転送し、各設備がその指令に
従って、停止或は、実装データを変更する手段を設け
た。

【０００９】

【作用】製品検査装置の検査結果に基づく判断により、
生産設備のＮＣデータ或は生産条件データがあらかじめ
設備内にプログラムされたアルゴリズムにより自動的に
変更されるため、オペレータによる検査結果の監視が不
要となる。更に、オペレータの判断のバラツキがなくな
るため、変更がオペレータの熟練度に左右されない。

【００１０】また、ライン化されたシステムで生産され
る場合、不良の原因を上流側の設備に対してフィードバ
ック、或は、フィードフォワードが可能となり、システ
ム全体としての不良生産対策が可能となる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
図１に、本発明の一実施例のプリント基板上に電子部品
を実装する設備の本体制御部を示す。図１において、１
１は、通常の生産を実行する動作制御部、１２は、生産
状態検査装置からの検査結果データを検査装置から入力
する手段、１３は、その結果に基づいて、異常判定によ
る生産停止或は、設備内部の生産のための設備動作を記
述したＮＣデータと動作条件データをあらかじめ設備内
にプログラムされたアルゴリズムによって、不良を取り
除くよう補正すべく変更する補正計算部、１４は生産の
ための設備の駆動部及びセンサ部、１５は検査結果デー
タの入力通信部である。

【００１２】図２に、本発明の一実施例のプリント基板
上に電子部品を実装するシステム構成図を示す。ワーク
であるプリント基板は、はんだ印刷装置２１によりはん
だが印刷され、その印刷状態がはんだ印刷検査装置２２
より検査される。検査装置には生産の良否を判定するた
めの検査データが生産基板ごとに、実装する部品の一点
一点に部品を接合するランドの基準位置マークに対する
相対位置があらかじめ回路設計に基づいて作成された位
置と印刷レベルとして許容範囲データが与えられ、検査
処理データとして得られたプリント基板上の印刷状態デ
ータとの比較により、検査結果として、欠品，ずれ，か
すれ，にじみ等を区分するコードがその度合を示す数値
データと共に通信手段２５によって外部に出力する。

【００１３】そのデータを一旦通信手段により、検査装
置の出力手段により印刷装置に転送し、印刷装置の制御
コントローラ内部のメモリ内にあらかじめプログラムさ
れたアルゴリズム（図３）により印刷装置のＮＣデータ
を変更するべきか、或は印刷装置を構成するロボットの
マシンオフセット値などの動作条件のデータを変更すべ
きか、或は認識補正値を変更すべきか判断し、それぞれ
の補正値を求める。その補正値が印刷装置内の印刷動作
のための現状の印刷の動作を決定するＮＣデータと動作
条件データ，認識データに区別されて加算される（図
４）。

【００１４】その検査結果は印刷を行う印刷装置と同様
の構造を有している。即ち、位置ずれを示すｘ，ｙ，θ
の各データは同一単位系，同一有効桁数，同一軸方向で
あり、検査装置からの結果から直接印刷装置の動作を補
正することができる。以下ず３の判定アルゴリズムにつ
いて説明する。検査結果として、あるランドに印刷すべ
きはんだがｘ方向の＋２５μｍ、ｙ方向に−１０μｍ、
θ方向に０．１度ずれていると判定された場合で、その
ずれが連続して同一ランドで発生した場合、ＮＣデータ
そのものの変更が必要と判断し、印刷装置内部でＮＣデ
ータの補正が行われる。また、そのずれが全てのランド
に対して同様の傾向がある場合、設備のロボットの原点
位置等のオフセット値が補正される。また、そのずれが
ランド，量とも一様でない場合、認識補正のためのカメ
ラスケール比が修正される。その時、印刷装置と、検査
装置とは同一のデータ構造のため、補正のためのデータ
加算には特別のデータ変更を必要としないで上記の判定
に基づいて的確にかつ容易に補正が可能となる。

【００１５】印刷工程と同様にワークであるプリント基
板は、はんだ印刷装置２１によりはんだが印刷され、そ
の基板に実装装置２３により電子部品が実装され、その
実装状態が実装検査装置２４より検査される。検査装置
には生産の良否を判定するための検査データが生産基板
ごとに、実装する部品の一点一点に部品を実装する位置
と基準位置マークに対する相対位置があらかじめ回路設
計に基づいて作成された位置と許容範囲データとして与
えられ、検査処理データとして得られたプリント基板上
の電子部品実装状態データの比較により、検査結果とし
て、エラーを区分するコードがずれ量，部品の欠品，極
性反転等、どの度合を示す数値データと共に外部に出力
する。

【００１６】その検査結果は部品実装を行う実装装置と
同様のデータ構造を有しており、位置ずれを示すｘ，
ｙ，θの各データは同一単位系，同一有効桁数，同一軸
方向であり、検査装置からの結果から直接実装装置の動
作を補正することができる。

【００１７】つぎに、ライン化されたシステムで生産さ
れる場合、不良の原因を上流側の設備に対してフィード
バック、或は、フィードフォワードが可能となり、シス
テム全体としての不良生産対策が可能となる、請求項
７，８，９について説明する。

【００１８】図２において、検査装置から出力された検
査データを一旦通信手段により、検査装置と印刷装置に
接続されたコンピュータ２７に入力し、あらかじめコン
ピュータ内にプログラムされたアルゴリズム（図３，
５）により印刷装置を停止させるべきか、或は、ＮＣデ
ータを変更すべきか、或は印刷装置を構成するロボット
のマシンオフセット値などの動作条件データを変更すべ
きか判断し、それぞれの補正値を求める。その補正値が
印刷装置内に通信手段により転送され、印刷装置内部で
現状の印刷のためのＮＣデータと動作条件データに加算
される（図４）。

【００１９】ここで、印刷装置内部と外部で補正値を判
定するコンピュータとは同じデータ構造を有しており、
コンピュータ内部で計算された修正動作のための指示デ
ータが一対一に直接、印刷装置内部のデータと対応して
おり、単純な補正値の加算とその結果による通常生産動
作と同様処理ですむため容易にかつ実時間で生産タクト
に影響しない時間で実行できる。

【００２０】例えば、かすれ発生した場合、印刷ペース
トを板の上で移動させるスキージの速度を低下させるよ
うＮＣデータが変更される。また、ずれが発生した場合
で連続して同一方向に一定量のずれである場合、認識補
正で使用しているカメラオフセット或はＸＹテーブルの
マシンオフセット量をずれを相殺する分だけ加算する。

【００２１】また、検査結果があるレベル以上の値を越
えた場合や、ある範囲で連続して同一部品でエラーが発
生した場合、設備を停止する判断を行う。

【００２２】一方、請求項２，３においては、印刷，実
装の各設備内部に検査結果からの自己補正計算のアルゴ
リズムを備えた判定プログラムを備えており、印刷装
置，実装装置及び検査装置とは同じデータ構造を有して
おり、検査結果から各設備は容易に修正動作のための処
理が、単純な補正値の加算とその結果による通常生産動
作と同様処理ですむため容易にかつ実時間で生産タクト
に影響しない時間で実行できる。

【００２３】例えば、かすれ発生した場合、印刷ペース
トを版の上で移動させるスキージの速度を低下させるよ
うＮＣデータが変更される。また、ずれが発生した場合
で連続して同一方向に一定量のずれである場合、認識補
正で使用しているカメラオフセット或はＸＹテーブルの
マシンオフセット量をずれを相殺する分だけ加算する。

【００２４】また、検査結果があるレベル以上の値を越
えた場合や、ある範囲で連続して同一部品でエラーが発
生した場合、設備を停止する判断を行う。

【００２５】

【発明の効果】検査装置の検査結果に基づくオペレータ
の判断により、設備のＮＣデータ或は動作条件データが
変更されるため、常にオペレータが検査結果を監視する
必要がなくなる。更に、熟練者の判断をコンピュータ内
の判断アルゴリズムに採用することにより、オペレータ
の判断のバラツキによる変更結果が熟練度に左右されな
い。

【００２６】また、印刷装置内部と外部で補正値を判定
するコンピュータとは同じデータ構造を有することによ
り、修正動作のための印刷装置内部での処理が単純な補
正値の加算とその結果による通常生産動作と同様ですむ
ため、容易にかつ実時間で生産タクトに影響しない時間
で実行できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における部品実装システムの
本体制御部のブロック図

【図２】同部品実装システムのシステム構成図

【図３】判定アルゴリズムのフローチャート

【図４】判定結果から印刷動作までのフローチャート

【図５】検査結果からの印刷装置への指令のアルゴリズ
ムのフローチャート

【符号の説明】

１１ 動作制御部 １２ 入力する手段 １３ 補正計算部 １５ 入力通信部

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通常の生産を実行する動作制御部と、生
   産状態検査装置からの検査結果データを入力する手段を
   有し、その結果に基づいて、異常判定による生産停止、
   或は、設備内部の生産のための設備動作を記述したＮＣ
   データと動作条件データをあらかじめ設備内にプログラ
   ムされたアルゴリズムによって、不良を取り除くよう補
   正すべく変更する補正計算部を有する部品実装システ
   ム。
2. 【請求項２】 異常のはんだ印刷を実行する動作制御部
   と、はんだ印刷状態検査装置からの、検査結果データを
   検査装置から入力する手段を有し、その結果に基づい
   て、異常判定による生産停止、或は、設備内部の印刷の
   ための設備動作を記述したＮＣデータと動作条件データ
   をあらかじめ設備内にプログラムされたアルゴリズムに
   よって、ずれ，かすれ，にじみ，接触等を補正すべく変
   更する補正計算部を設けたはんだ印刷装置を有する部品
   実装システム。
3. 【請求項３】 通常の電子部品を実装の制御する動作制
   御部と、はんだ部品実装状態検査装置からの、検査結果
   データを検査装置から入力する手段を有し、その結果に
   基づいて、異常判定による生産停止、或は、設備内部の
   実装のための設備動作を記述したＮＣデータと動作条件
   データをあらかじめ設備内にプログラムされたアルゴリ
   ズムによって、実装の不具合である、位置のずれ量，部
   品の欠品，極性反転を補正すべく変更する補正計算部を
   設けた部品実装装置を有する部品実装システム。
4. 【請求項４】 部品を実装する回路基板ごとに部品を接
   合するランドの基準位置マークに対する相対位置をあら
   かずめ回路設計に基づいて作成された検査データ内の位
   置データとして与えられ、さらに印刷状態が印刷レベル
   データとして与えられ、回路基板のランド上に印刷機に
   よってはんだが印刷された状態を測定し、測定結果と作
   成された検査データのランドの位置データ、印刷レベル
   データと比較して位置のずれ量，かすみ，にじみ，ラン
   ド間の接触等を求めるはんだ印刷状態検査装置と、はん
   だ印刷状態検査装置が、検査結果データを検査装置から
   みて上流側にあるはんだ印刷機に対して検査結果として
   出力する手段と、それを直接検査結果として入力する手
   段とその結果に基づいて、異常判定による生産停止、或
   は、設備内部の印刷のための設備動作を記述したＮＣデ
   ータと動作条件データをあらかじめ設備内にプログラム
   されたアルゴリズムによって、ずれ，かすれ，にじみ，
   接触等を補正すべく変更する手段を設けたはんだ印刷装
   置で構成される部品実装システム。
5. 【請求項５】 部品を実装する回路基板ごとに部品を接
   合するランドの基準位置マークに対する相対位置をあら
   かじめ回路設計に基づいて作成された検査データ内の部
   品種別データ，位置データとして与えられ、そのランド
   上に実装機によって電子部品が実装された状態を測定
   し、検査データの各検査データと比較して位置のずれ
   量，部品の欠品，極性反転を求める実装状態検査装置に
   おいて、その位置のずれ量，部品の欠品，極性反転を検
   査装置からみて上流側にある実装設備に対して検査結果
   として出力する手段とそれを直接検査結果として入力す
   る手段とその結果に基づいて、異常判定による生産停止
   或は、設備内部の実装のための設備動作を記述したＮＣ
   データと動作条件データをあらかじめ設備内にプログラ
   ムされたアルゴリズムによって、位置のずれ量，部品の
   欠品，極性反転を補正すべく変更する手段を設けた部品
   実装装置で構成される部品実装システム。
6. 【請求項６】 各々の検査装置と設備との間で検査結果
   を入出力し、そのデータにより各システムの設備内部の
   ＮＣデータと動作条件データをあらかじめ各システムの
   設備内にプログラムされたアルゴリズムにより補正すべ
   く変更する手段を指示できる請求項４及び請求項５記載
   の部品実装システム。
7. 【請求項７】 部品を実装する回路基板ごとに部品を接
   合するランドの基準位置マークに対する相対位置をあら
   かじめ回路設計に基づいて作成された検査データ内の位
   置データとして与えられ、さらに印刷状態が印刷レベル
   データとして与えられ、回路基板のランド上に印刷機に
   よってはんだが印刷された状態を測定し、作成された検
   査データのランドの位置データ、印刷レベルデータと比
   較して位置のずれ量，かすみ，にじみ，ランド間の接触
   等を求めるはんだ印刷状態検査装置と、はんだ印刷状態
   検査装置が、検査結果データを検査装置からみて上流側
   にあるはんだ印刷機に対して検査結果として出力する手
   段と、検査装置と印刷装置に通信手段で接続されたコン
   ピュータで検査結果をもとにコンピュータの内部にプロ
   グラムされた判定による生産停止或は補正値算出アルゴ
   リズムと印刷装置と同様のデータ構造により印刷装置内
   部のＮＣデータと動作条件データに対して直接補正する
   ことにより、不良品の生産や、不良につながる、ずれ，
   かすれ，にじみ，接触等を補正すべく変更する手段を設
   けたはんだ印刷装置で構成される部品実装システム。
8. 【請求項８】 部品を実装する回路基板ごとに部品を接
   合するランドの基準位置マークに対する相対位置をあら
   かじめ回路設計に基づいて作成された検査データ内の部
   品種別データ，位置データとして与えられ、そのランド
   上に実装機によって電子部品が実装された状態を測定
   し、検査データの各検査データと比較して位置のずれ
   量，部品の欠品，極性反転を求める実装状態検査装置値
   において、その位置のずれ量，部品の欠品，極性反転を
   検査装置からみて上流側にある実装設備に対して検査結
   果として出力する手段と、検査装置と実装装置に通信手
   段で接続されたコンピュータで検査結果をもとにコンピ
   ュータの内部にプログラムされた判定による生産停止或
   は補正値算出アルゴリズムと印刷装置と同様のデータ構
   造により実装装置内部のＮＣデータと動作条件データに
   対して直接補正することにより不良品の生産や、不良に
   つながるずれ量，部品の欠品，極性判定を補正すべく変
   更する手段を設けた実装装置で構成される部品実装シス
   テム。
9. 【請求項９】 各設備に通信手段によって接続されたコ
   ンピュータによって上流の設備に対して検査結果からあ
   らかじめコンピュータ内部にプログラムされたアルゴリ
   ズムによって実装の合否が判定され直ちに不良の原因と
   なった設備に対して停止命令、或はＮＣデータ，動作条
   件データに対する補正値を転送し、各設備がその指令に
   従って、停止或は、実装データを変更することを特徴と
   する請求項７及び請求項８記載の部品実装システム。