JPH06208205A - ハロゲン化銀写真材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真材料

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JPH06208205A
JPH06208205A JP5305081A JP30508193A JPH06208205A JP H06208205 A JPH06208205 A JP H06208205A JP 5305081 A JP5305081 A JP 5305081A JP 30508193 A JP30508193 A JP 30508193A JP H06208205 A JPH06208205 A JP H06208205A
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JP
Japan
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coupler
couplers
group
photographic
silver halide
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JP5305081A
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English (en)
Inventor
Sundaram Krishnamurthy
クリシュナムルシー スンダラム
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/3212Couplers characterised by a group not in coupling site, e.g. ballast group, as far as the coupling rest is not specific

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、カプラーが組み合わさったハロゲ
ン化銀乳剤層を含んでなる写真要素に関し、他の望まし
いカプラー特性に有意の悪影響を与えることなく、形成
される色素の色相を改良することができるカプラーを含
む写真要素を提供することを目的とする。 【構成】 本発明カプラーは、式: 【化1】 (前記式中、COUPはカプラー成分であり;ZはCO
UPのカプリング位に結合するH又はカプリング離脱基
であり;R1 〜R5 は個々に非置換もしくは置換の脂肪
族、芳香族又は複素環式基であり、nは0,1又は2で
ある)により表されるシリル置換基を非カプリング位に
有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非カプリング位にシリ
ル置換基を含む写真カプラー、並びに前記化合物を用い
る写真材料及び処理に関する。
【0002】
【従来の技術】画像は、通常、写真技術分野において、
ハロゲン化銀発色現像主薬の現像生成物、特に芳香族第
一アミノ現像主薬酸化体と、カプラーと通常称される発
色形成性化合物の間のカプリング反応により得られる。
形成色素は、カプラーの組成及び現像主薬によって変動
する。カラー形成の減色法は典型的に多色写真要素に用
いられる。得られる色素は典型的にシアン、マゼンタ及
びイエロー色素であり、これらの色素は画像色素により
吸収される光の補色光に感度を有するハロゲン化銀層、
すなわち、赤色光、緑色光及び青色光に感度を有するハ
ロゲン化銀中に又はその近傍に形成される。
【0003】カプラーの非カプリング位に各種の置換基
を含有するカプラーが知られている。このようなカプラ
ーは、例えば、米国特許第3,772,002号及び
esearch Disclosure、1978年1
2月、Item 17643、第VII 節に記載されてい
る。これらの置換基は、例えば、カプラーの溶解性もし
くは分散性に影響を与えるバラスト基、又はカプラーか
ら形成される色素の色相に影響を与える基のように各種
の機能及び作用を発揮する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カプラーの非カプリン
グ位に置換基を含むカプラーであって、前記の置換基に
より、例えば、画像安定性、分散性及び低融点のような
他の望ましいカプラー特性に有意の悪影響を与えること
なく、カプラーの酸化カプリングの際に形成する色素の
色相を改良することができるような新規カプラーに対す
る要望が従来から存在した。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の要望は、式:
【0006】
【化4】
【0007】前記式中、R1 〜R4 は個々に非置換もし
くは置換の脂肪族、芳香族又は複素環式基であり、R5
は非置換もしくは置換の脂肪族、芳香族又は複素環式基
であって、第2のカプラー成分の非カプリング位に結合
することができる基であり、そしてnは0,1又は2で
ある、により表されるシリル置換基を非カプリング位に
有するカプラー成分を含んでなるカプラーにより満され
る。
【0008】好ましい実施態様において、本発明カプラ
ーは写真画像色素形成性カプラーである。本発明の写真
カプラーからなる写真要素及び乳剤、前記写真カプラー
を用いる写真要素に画像を現像する方法もまた提供され
る。実施態様 本発明カプラーは、非シリルの類縁物と比較して顕著な
深色色相、良好な画像安定性、及び融点が低いためによ
り良好な分散性を有する色素を形成する。
【0009】本発明の好ましい実施態様において、写真
カプラーは、式:
【0010】
【化5】
【0011】前記式中、COUPはカプラー成分であ
り;ZはCOUPのカプリング位に結合するH又はカプ
リング離脱基であり;R1 〜R5 は個々に非置換もしく
は置換の脂肪族、芳香族又は複素環式基であり;そして
nは0,1又は2である、により表される。
【0012】本発明の他の好ましい実施態様において、
写真カプラーは式:
【0013】
【化6】
【0014】前記式中、COUP,Z,R1 〜R5 及び
nは先に定義したとおりであり、R3 ′及びR 4 ′はR
1 〜R5 と同様であり、そしてCOUP及びZはそれぞ
れ同一又は異なるカプラー成分及びカプリング離脱基で
あることができる、により表される二量体である。前記
式中、R5 は好ましくは(−CH2 −)z 基であり、z
=1〜30、特に1〜8である。
【0015】本明細書において用語COUPは写真技術
分野において用いられるようなカプラー成分を意味す
る。このカプラー成分は発色現像主薬酸化体と反応して
生成物、特に色素を形成するような成分であってよい。
カプラー成分としては、発色現像主薬酸化体と反応して
着色生成物を形成するカプラー成分、例えば、任意のシ
アン、マゼンタ又はイエロー色素形成性カプラー成分、
並びに前記反応の際に無色カプラーを形成するカプラー
成分が挙げられる。前記のシリル基が結合できる典型的
カプラー成分を以下に述べる。
【0016】発色現像主薬酸化体との反応の際にシアン
色素を形成する代表的カプラーは以下の特許及び刊行物
に記載されている:米国特許第2,367,531号;
第2,423,730号;第2,474,293号;
第,772,162号;第2,801,171号;第
2,895,826号;第3,002,836号;第
3,034,892号;第3,041,236号;第
3,419,390号;第3,476,563号;第
3,772,002号;第3,779,763号;第
3,996,253号;第4,124,396号;第
4,254,212号;第4,296,200号;第
4,333,999号;第4,443,536号;第
4,457,559号;第4,500,635号;第
4,526,864号;第4,690,889号;第
4,775,616号;及び“Farbkuppler
−ein Literaturubersicht”,
Agfa Mitteilungen、第III 巻156
〜175頁(1961年)。好ましくは、かかるカプラ
ーは、フェノール類及びナフトール類である。例示カプ
ラー成分としては以下のものが挙げられる:
【0017】
【化7】
【0018】前記式中、R6 はバラスト基を表し、R7
はハロゲン、C1 〜C4 アルキル又はC1 〜C4 アルコ
キシを表し、そしてYはH又はカプリング離脱基であ
る。好ましいR7 基としてはCl,F、メチル、エチ
ル、ブチル、メトキシ、エトキシ及びブトキシが挙げら
れる。発色現像主薬酸化体との反応の際マゼンタ色素を
形成する代表的カプラーは、米国特許第1,269,4
79号;第2,311,082号;第2,343,70
3号;第2,369,489号;第2,600,788
号;第2,673,801号;第2,908,573
号;第3,061,432号;第3,062,653
号;第3,152,896号;第3,519,429
号;第3,725,067号;第3,935,015
号;第4,120,723号;第4,443,536
号;第4,500,630号;第4,540,654
号;第4,581,326号;第4,774,172
号;ヨーロッパ特許出願第170,164号;第17
7,765号;第284,239号;第284,240
号及び“Farbkuppler−ein Liter
aturubersicht”,AgfaMittei
lungen刊行、第III 巻、126〜156頁(19
61年)に記載されている。好ましいカプラーは、ピラ
ゾロン類、ピラゾロトリアゾール類及びピラゾロベンゾ
イミダゾール類である。例示カプラー成分としては以下
が挙げられる:
【0019】
【化8】
【0020】前記式中、R8 及びR9 は独立してバラス
ト基、非置換もしくは置換のアルキル、フェニル又は置
換フェニルである。発色現像主薬酸化体との反応の際イ
エロー色素を形成する典型的カプラーは米国特許第2,
298,443号;第2,407,210号;第2,8
75,057号;第3,048,194号;第3,26
5,506号;第3,384,657号;第3,41
5,652号;第3,447,928号;第3,54
2,840号;第3,894,875号;第3,93
3,501号;第4,022,620号;第4,04
6,575号;第4,095,983号;第4,18
2,630号;第4,203,768号;第4,22
1,860号;第4,326,024号;第4,40
1,752号;第4,443,536号;第4,52
9,691号;第4,587,205号;第4,58
7,207号;第4,617,256号;ヨーロッパ特
許出願第296,793号、及び“Farbkuppl
er−ein Literaturubersich
t”,Agfa Mitteilungen刊行、第II
I 巻、112〜126頁(1961)に記載されてい
る。好ましいイエロー色素形成性カプラーはアシルアセ
トアニリド類、例えば、ベンゾイルアセトアニリド類及
びピバロイルアセトアニリド類である。例示カプラー成
分としては以下が挙げられる:
【0021】
【化9】
【0022】前記式中、R10は前記のような、バラスト
基、非置換もしくは置換のアルキル、フェニル又は置換
フェニルであり、R11及びR12は独立して水素、ハロゲ
ン、C 1 〜C4 アルキル、又はバラスト基、例えばC16
〜C20アルコキシである。発色現像主薬酸化体との反応
の際無色生成物を形成するカプラーは英国特許第86
1,138号;米国特許第3,632,345号;第
3,928,041号;第3,958,993号及び第
3,961,959号に記載されている。好ましくは、
かかるカプラーはカルボニル基に対してα位の炭素に結
合したカプリング離脱基を有する環状カルボニル含有化
合物である。好ましい無色カプラー成分の構造としては
以下が挙げられる:
【0023】
【化10】
【0024】前記式中、R13は前記のような、バラスト
基、非置換もしくは置換のアルキル、フェニル又は置換
フェニルであり、nは1又は2である。発色現像主薬酸
化体との反応の際黒色色素を形成するカプラーは、例え
ば、米国特許第1,939,231号;第2,181,
944号;第2,333,106号;及び第4,12
6,461号;ドイツ公開公報第2,644,194号
及び第2,650,764号に記載されている。好まし
いカプラーは水酸基に対してパラ位にカプリング離脱基
を有するレゾルシノール類又はアミノフェノール類であ
る。好ましいカプラー成分の構造としては以下が挙げら
れる:
【0025】
【化11】
【0026】前記式中、R14はC3 〜C20アルキル、フ
ェニルであって水酸基、ハロ、アミノ、C1 〜C20アル
キル又はC1 〜C20アルコキシで置換されていてもよい
ものであり、各R15は独立して水素、C1 〜C20アルキ
ル、C2 〜C20アルケニル又はC6 〜C20アリールであ
り;R16はハロゲン、C1 〜C20アルキル、C1 〜C20
アルコキシ又は同様の一価の有機基である。
【0027】前記のカプリング離脱基が結合できる追加
のカプラー成分は、例えば、米国特許第4,248,9
62号及び国際公開第88/04795号に記載されて
いる。当業者に知られているユニバーサルカプラーもま
た使用できる。シリル基は好ましくはカプラー成分の核
に直接結合する。シリル基は、酸素原子又は他の連結原
子もしくは連結基を介してカプラー核へ結合していな
い。
【0028】R1 〜R5 は、任意の非置換もしくは置換
の脂肪族、芳香族又は複素環式基であって、写真カプラ
ー成分との適合性がありしかもカプラーが用いられる写
真材料又は写真処理の写真特性に悪影響を与えないもの
であることができる。R1 〜R5 の各々は、例えば、1
〜30個の炭素原子を含む。具体的な基としては以下が
挙げられる:
【0029】
【化12】
【0030】R1 〜R5 は、好ましくはアルキル基、例
えば、炭素原子数1〜30個のアルキル基である。例示
アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、n−ブ
チル、t−ブチル、ペンチル、オクチル、エイコシル及
びトリアコンチルである。R 1 〜R5 は、非置換である
か又は本発明のカプラーもしくは写真要素の特性に悪影
響与えない基で置換されていてもよい。R1 〜R5
は、場合により、例えば、ハロゲン(例えば、Cl,B
r又はF)、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシ、ス
ルホンアミド(NHSO2 x 、式中Rx はアルキル又
はアリールである)、スルファミル(SO2 NHRy
式中、Ry はアルキルもしくはアリールである)、アミ
ノ、カルボンアミド、スルホニル、アリールオキシ、ア
ルキル(好ましくは、メチル、エチル又はn−ブチ
ル);アルコキシ及びアリール(例えば、フェニル)で
置換されることができる。
【0031】本発明カプラーが二量体である場合は、R
5 は好ましくは炭素原子数1〜30個のアルキル基、特
に(−CH2 −)z (式中、z=1〜30、特に1〜8
である)である。前記のアリール及び複素環式基もまた
非置換であるか、又は場合により、カプラーもしくはそ
れらのカプラーから形成される色素の所望特性に悪影響
を与えない基で置換されていてもよい。アリール基は、
例えば、6〜30個の炭素原子を含有することができ
る。フェニル基及びナフチル基は例示のアリール基であ
る。置換基としては、例えば、ハロゲン(例えば、C
l,Br及びF);C1 〜C30アルキル、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペン
チル、オクチル、エイコシル又はトリアコンチル;ヒド
ロキシ、カルボキシ、ニトロ、アルコキシ、スルホンア
ミド、スルファミル、カルボンアミド、スルホニル、ア
リールオキシ、アルキル、アリール、カルボン酸エステ
ル及び複素環式基が挙げられる。
【0032】前記カプラー上の置換基としては、写真技
術分野において有用であることが知られているバラスト
基を挙げることができる。更に、前記のように、これら
のカプラーは単量体又は二量体であることができる。更
に、本発明カプラーは低重合体又は高重合体であること
ができる(すなわち、“置換基”が追加のカプラー成分
を含むことができる)。
【0033】カプラー成分はバラスト化されていなくて
も又はバラスト化されていてもよい。換言すれば、カプ
ラー成分は場合により、写真要素中のカプラーが塗布さ
れている層からカプラーが拡散しないようにするような
分子サイズ及び構成の基を含むことができる。バラスト
基は、例えば、米国特許第4,420,556号及び第
4,923,789号に記載されている。前記カプラー
は1個もしくはそれ以上のカプラーの基を介して、又は
カプリング離脱基を介して、バラスト基又はポリマー鎖
に結合することができる。例えば、1個又はそれ以上の
カプラーが同一のバラスト基へ結合することができる。
代表的なバラスト基としては炭素原子数8〜32個の非
置換もしくは置換のアルキル基又はアリール基が挙げら
れる。代表的なバラスト基としてはエーテル、チオエー
テル、スルホン並びにカルボン酸エステル、スルホン酸
エステル及びホスホン酸エステル及びアミドであって、
炭素原子数約8〜32個の非置換もしくは置換のアルキ
ル基又はアリール基を含有するものが挙げられる。代表
的な置換基としては、アルキル、アリール、アルコキ
シ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヒ
ドロキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、アリール
オキシカルボニル、カルボキシル、アシル、アシルオキ
シ、アミノ、アニリノ、カルボンアミド、カルバモイ
ル、アルカンスルホニル、アレンスルホニル、スルホン
アミド及びスルファミル基が挙げられる。これらの置換
基のアルキル部分は、例えば、1〜30個の炭素原子を
含有することができる。これらの置換基のアリール部分
は、例えば、6〜30個の炭素原子を含有することがで
きる。
【0034】カプラー成分は単量体であることができ、
又は二量体、低重合体もしくは高重合体の一部を形成す
ることができる。これらのカプラーは、色素形成性カプ
ラーが写真技術分野において用いられてきた方法及び目
的のために用いることができる。かかるカプラーの例と
しては以下が挙げられる:
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】本発明の写真カプラーは、オルガノシリコ
ン有機合成の技術分野において知られている簡単な製造
方法により製造することができる(例えば、The C
hemistry of Organic Silic
on Compounds,Part 1 & 2,
S.Patai及びZ.Rappoport、編、Wi
ley,New York,1989を参照された
い)。
【0039】典型的に、カプラーは支持体上に塗布した
少くとも1層のハロゲン化銀乳剤層と組み合わされて写
真要素を形成する。本明細書において用いられるよう
に、用語“と組み合わす”とは、カプラーをハロゲン化
銀乳剤層中又はその隣接層中に含有せしめ、そこで処理
中にハロゲン化銀現像生成物と反応可能とすることを意
味する。
【0040】典型的に、カプラーをカプラー溶剤に溶解
し、その溶液をゼラチン水溶液に分散する。使用できる
カプラー溶剤の例としてはジブチルフタレート、トリク
レジルホスフェート、ジエチルラウルアミド及び2,4
−ジ−tert−アミルフェノールが挙げられる。更
に、写真技術分野で知られている補助カプラー溶剤を用
いることができる。
【0041】本発明の写真材料は、単一色要素又は多色
要素であることができる。多色要素においては、前記の
色素形成性カプラーは任意の乳剤層又は色素形成性単位
と組み合わすことができる。カプラーがピラゾロンカプ
ラーならば、典型的に緑感性乳剤と組み合わす。カプラ
ーは、処理の際カプラーにより形成される色素の補色の
スペクトル域に増感された乳剤層と組み合わすことがで
きるが、スペクトルの他の領域に増感された乳剤、又は
全整色増感、整色増感されたもしくは増感されない乳剤
と組み合わすこともできる。多色要素は、3種の主要領
域の可視スペクトルの各々に感光する色素画像形成単位
を含む。各単位は、単一乳剤層または与えられた領域の
スペクトルに感光する複数乳剤層からなることができ
る。要素の各層(画像形成単位層を含む)は、写真技術
分野で知られるような種々の順序で配列することができ
る。
【0042】典型的な多色写真要素は、少なくとも一つ
のシアン色素形成性カプラーが組み合わさった赤感性ハ
ロゲン化銀乳剤層を少なくとも一つ含んでなるシアン色
素画像形成性単位;少なくとも一つのマゼンタ色素形成
性カプラーが組み合わさった緑感性ハロゲン化銀乳剤層
を少なくとも一つ含んでなるマゼンタ画像形成性単位;
および少なくとも一つのイエロー色素形成性カプラーが
組み合わさった青感性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも
一つ含んでなるイエロー色素形成性単位を担持する支持
体を含んでなる。本発明の要素は、フィルター層などの
追加の層を含んでよい。本発明要素層の少くとも一層は
本発明のカプラーと組み合わさっている。
【0043】本発明乳剤及び要素に用いるのに適切な材
料についての検討は、Research Disclo
sure、1989年12月、Item 30811
9,Kenneth Mason Publicati
ons,Ltd.,Dudley Annex,21a
North Street,Emsworth,Ha
mpshire P010 7DQ,Englandを
参考にするであろう。この刊行物は、以下“Resea
rch Disclosure”と称する。
【0044】前記の要素に用いられるハロゲン化銀乳剤
はネガティブ作動性又はポジティブ作動性のいずれかで
あることができる。適切な乳剤及びそれらの製造はRe
search Disclosure第I節及び第II節
並びにそこに引用されている文献に記載されている。本
発明要素の乳剤層及び他の層に適切なビヒクルはRes
earch Disclosure第IX節及びそこに引
用されている文献に記載されている。
【0045】前記のカプラーに加え、本発明要素はRe
search Disclosure第VII 節、パラグ
ラフD,E,F及びG並びにそこに引用されている文献
に記載されているような追加のカプラーを含むことがで
きる。これらのカプラーはResearch Disc
losure第VII 節、パラグラフC並びにそこに引用
されている文献に記載されているように本発明要素及び
乳剤に包含させることができる。
【0046】本発明写真要素は、蛍光増白剤(Rese
arch Disclosure、第V節)、カブリ防
止剤および安定剤(Research Disclos
ure、第VI節)、汚染防止剤および画像色素安定剤
(Research Disclosure、第VII
節、パラグラフIおよびJ)、光吸収剤及び散乱材料
(Research Disclosure、第VIII
節)、硬膜剤(Research Disclosur
e、第X節)、塗布助剤(Research Disc
losure、第XI節)、可塑剤および滑剤(Rese
arch Disclosure、第XII 節)、マット
剤(Research Disclosure、第XVI
節)、並びに現像改質剤(Research Disc
losure、第XXI 節)を含むことができる。
【0047】これらの写真要素はResearch D
isclosure、第XVII節およびそこで引用される
文献に記載されるような各種支持体上に塗布することが
できる。前記の写真要素は、典型的には可視領域のスペ
クトルの化学輻射線に露光でき、Research D
isclosure、第XVIII 節に記載されているよう
な潜像を形成し、次いで処理してResearch D
isclosure、第XIX 節に記載されているような
可視色素画像を形成することができる。可視色素画像を
形成する工程には、要素を発色現像主薬と接触させ、現
像可能なハロゲン化銀を還元し、発色現像主薬を酸化す
る工程が含まれる。発色現像主薬酸化体はカプラーと次
々に反応して色素を生じる。この処理において、前記の
カプリング離脱基が離脱する。
【0048】好ましい発色現像主薬はp−フェニレンジ
アミンである。特に好ましいものは:4−アミノ−N,
N−ジエチルアニリン塩酸塩;4−アミノ−3−メチル
−N−ジエチルアニリン塩酸塩;4−アミノ−3−メチ
ル−N−エチル−N−β−(メチルスルホンアミド)−
エチルアニリン硫酸塩水和物;4−アミノ−3−メチル
−N−エチル−N−β−(メチルスルホンアミド)−
N,N−ジエチルアニリン塩酸塩;4−アミノ−N−エ
チル−N−(2−メトキシエチル)−m−トルイジン−
ジ−p−トルエンスルホン酸塩である。
【0049】ネガティブ作動性ハロゲン化銀乳剤は、こ
の処理工程によりネガ画像をもたらす。ポジ(又は反
転)画像を得るには、非カラー現像主薬でまず現像処理
して露光ハロゲン化銀を現像(色素は生じない)し、次
いでその要素を均一にカブらせて未露光ハロゲン化銀を
現像可能として工程を進行させることができる。あるい
は、直接ポジ乳剤を用いてポジ画像を得ることができ
る。
【0050】現像は、引き続き、通常の漂白、定着又は
漂白−定着工程が施されて、銀及びハロゲン化銀が除去
され、洗浄、乾燥される。本発明を更に以下の例により
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。合成例1カプラー(試料2)の合成:N−(2−ヒド
ロキシ−3,4−ジクロロ−3−トリメチルシリフェニ
ル)−2−(2,4−ジ−tert−ペンチルフェノキ
シ)ブチルアミド 合成を以下の反応スキームにより説明する:
【0051】
【化16】
【0052】
【化17】
【0053】機械的撹拌器を備え、鉱油噴水装置と連結
した、5リットルの乾燥三ツ口フラスコに、m−ブロモ
フェノール(A)(150g、870mmol)、乾燥テト
ラヒドロフラン(THF、2リットル)及びトリエチル
アミン(132.1g、1.3mol )を装填した。フラ
スコの内容物を0℃まで冷却し、次いでクロロトリメチ
ルシランを滴加した。ボリュームのある白色沈澱が形成
した。反応物を21時間に亘って室温と平衡化した。混
合物を次にろ過してトリエチルアミン塩酸塩を除去し
た。溶剤を除去すると残留塩酸塩が沈澱した。ヘキサン
を繰り返し添加し、続いてろ過することにより混合物を
更に精製して3−ブロモ−O−トリメチルシリルフェノ
ール(B)(207g、97%収率)を得た。
【0054】次に、機械的撹拌器及び還流冷却器を備え
鉱油噴水装置と連結した3リットルの乾燥3ツ口フラス
コに、アルゴン流をフラッシュした。このフラスコに置
換フェノール(B)(200g、800mmol)、調製し
たてのマグネシウム削り屑(21.6g、0.89mol
)、THF(900mL)を装填し、次いで氷浴中で約
0℃に保持した。ヨウ化メチル(2mL)を触媒として添
加して反応を開始した。発生した有意の熱をうち消すた
めの必要性に応じて注意深く氷浴を施こしたり取りはず
したりして反応を制御した。得られた混合物を30分間
緩やかに加熱還流して反応を完了させたが、このことは
マグネシウムの溶解により立証された。再度、混合物を
氷浴中で0℃まで冷却し、次いでクロロトリメチルシラ
ン(133.5g、1.2mol )を添加した。得られた
混合物を緩やかに還流し次いで薄層クロマトグラフィ
(TLC)により監視しながら反応を完了させた。この
混合物を次に約0℃まで冷却し、次いで水800mLを徐
々に添加してシリルエーテル及びマグネシウム塩を加水
分解した。有機層を分離し、ブライン2×100mLで洗
浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥した。揮発性溶剤を
除去すると黄色オイルとして3−トリメチルシリルフェ
ノール(C)が得られ、フラッシュクロマトグラフィ
(リグロイン950:エーテル=15:1)により更に
精製した(116g、85%収率)。
【0055】磁気撹拌棒及び圧力平衡添加ロートを備
え、鉱油噴水器に連結する500mLフラスコにアルゴン
流をフラッシュした。このフラスコにシリル置換フェノ
ール(C)(25g、0.15mol )及び氷酢酸(50
ml)を装填した。この混合物を約0〜2℃まで冷却し、
次いで塩化スルフリル(42.5g、0.315mol )
を10分間かけて滴加した。氷浴を取り除き反応物を室
温と平衡化させた。TLCの分析によれば、反応物は純
粋で30分で完了することが判明した。混合物を次に粉
砕氷中に注入し、無水エーテル(3×100mL)で抽出
し、ブラインで洗浄し次いで硫酸マグネシウムで乾燥し
た。揮発分を除去するとジクロロ−3−トリメチルシリ
ルフェノール類の混合物が得られたが、主成分(約80
%)は所望の位置異性体、すなわち淡黄色液体としての
2,4−ジクロロ−3−トリメチルシリルフェノール
(30.8g、88%収率)であった。
【0056】250mLフラスコは磁気撹拌棒及び添加ロ
ートが配備されていた。氷酢酸(65mL)溶液中のシリ
ルフェノール(D)(25.2g、0.107mol )を
フラスコに入れ、この溶液を氷浴中0〜2℃に保った。
よく撹拌した溶液に調製したばかりの硝酸化混合物(氷
酢酸35mL中に70%硝酸12.5g)を滴加し次いで
撹拌した。この混合物は黄変し、最終的に赤色を呈し
た。反応をTLC(リグロイン950:EtOAc=
2:1)で監視しながら完了させた。この混合物を激し
く撹拌した粉砕氷−水混合物中に注入し、黄色固体をろ
過して2,4−ジクロロ−3−トリメチルシリル−5−
ニトロフェノール(E)(28.5g、95%収率)(
1H NMRによれば実質的に純粋)を得た。粗生成物
の一部(20g)を更に熱メタノールからの再結晶によ
り精製した(14.1g、収率71%)。 HPLC:99%、m.p.70−71℃ C9 11Cl2 NO3 Siとしての元素分析: 計算値:C:38.58 H:3.96 N:5.00 実験値:C:38.63 H:3.97 N:4.95 次に、500mLのParrボトル中の、乾燥THF 5
0mLに溶解して調製したニトロ置換シリルフェノール
(E)(5.6g、20mmol)を、10%パラジウム担
持炭素触媒(0.5g)の存在下で水素化した。ニトロ
基のアミノ基への還元は15分で完了した(TLC分
析)。この混合物をアルゴン雰囲気下、2″のセライト
床を介してろ過して触媒を除去した。アミンのTHF溶
液(十分に撹拌)を含むフラスコに、THF(20mL)
に溶解したN,N−ジメチルアニリン(2.66g、2
2mmol)を添加した。フラスコの内容物を氷浴で約0℃
まで冷却し、次いで2−(2,4−ジ−tert−ペン
チルフェノキシ)ブチリルクロライド(F)(24mmo
l)を激しく撹拌しながら滴加した。反応を完了するま
でTLCで監視した。次にこの混合物を粉砕氷中に注入
し、無水エーテル(3×100mL)で抽出した。合せた
抽出物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し
次いで溶剤を回転蒸発器で除去して赤色オイルを得た。
これをフラッシュクロマトグラフィ(リグロイン95
0:Et2 O=15:1)にかけて所望カプラー(G)
(3.4g、31%収率)を褐色固体として得た。カプ
ラーを、アセトニトリルから再結晶することにより更に
精製した。 HPLC:96.4%、m.p.101−103℃ 元素分析: 計算値:C:63.03 H:7.84 N:2.53 実験値:C:63.16 H:7.61 N:2.67合成例2カプラー(試料4)の合成:N−(2−ヒド
ロキシ−3,4−ジクロロ−3−トリメチルシリルフェ
ニル)−2−(3−ペンタデシルフェノキシ)ブチルア
ミド 合成を以下の反応スキームに具体的に示す:
【0057】
【化18】
【0058】乾燥THF(45mL)に溶解した2,4−
ジクロロ−3−トリメチルシリル−5−ニトロフェノー
ル(E)(7g、25mmol)を、10%パラジウム担持
炭素触媒の存在下で対応するアミンへ還元した。反応は
10分間で完了し、得られたアミンのTHF溶液に、
N,N−ジメチルアニリン(3.8g、313mmol)を
添加した。得られた混合物を冷却し、次いで2−(3−
ペンタデシルフェノキシ)ブチリルクロライド(H)溶
液(31.25mmol)をアルゴン下で滴加した。反応は
5分間で完了した(TLC、リグロイン950:EtO
Ac、5:1)。通常の後処理、それに続くフラッシュ
クロマトグラフィにより、放置すると固化する黄色オイ
ルを得た(3.4g)。温アセトニトリルからの再結晶
により純粋なカプラー(I)(1.7g)が得られた。 HPLC:97.3%、m.p.49−50℃ 元素分析: 計算値:C:65.57 H:8.58 N:2.25 実験値:C:65.56 H:8.57 N:2.51合成例3カプラーの合成:N−(2−ヒドロキシ−
3,5−ジクロロ−4−トリエチルシリルフェニル)−
2−(2,4−ジ−tert−ペンチルフェノキシ)ブ
チルアミド 合成を以下の反応スキームで具体的に示す:
【0059】
【化19】
【0060】
【化20】
【0061】500mLのフラスコに3−ブロモフェノー
ル(A)(25g、144mmol)、THF(200mL)
及びトリエチルアミン(14.67g、145mmol)を
装填した。フラスコを氷浴で0℃まで冷却し、次いでク
ロロトリエチルシラン(21.8g、144mmol)を滴
加した。この混合物を室温で撹拌して2時間かけて反応
を完了させた。次に塩酸塩をろ過した。溶剤除去、続い
てフラッシュクロマトグラフィにかけたところ3−ブロ
モ−O−トリエチルシリルフェノール(J)が明澄液体
(30.4g、73%)として得られた。HPLC=9
6%。
【0062】磁気撹拌棒及び圧力平衡添加ロートを備え
た500mLフラスコをアルゴン静圧下に保持し、これ
に、ジエチルエーテル(100mL)に溶解したシラン
(J)(45g、157mmol)を装填した。激しく撹拌
したこの混合物を氷−アセトン浴で10℃に保持し、こ
れに、n−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、7
5mL、188mmol)を20分間かけて滴加した。次にこ
の混合物を室温まで温めた。反応を3時間で完了させた
(TLC、リグロイン950:EtOAc=5:1)。
この混合物を冷水250mL中に注入し次いで塩酸で酸性
化した。有機層を分離し次いで水性層をエーテル3×7
5mLで抽出した。合せた抽出液を硫酸マグネシウムで乾
燥し、次いで溶剤を回転蒸発器で除去することにより橙
色オイルが得られたが、これをフラッシュクロマトグラ
フィ(リグロイン950:Et2 O=7:1)により精
製すると淡黄色液体として3−トリエチルシリルフェノ
ール(K)(23.7g、73%収率)が得られた。
【0063】次の実験装置は前記のトリメチル類縁体の
場合と同様であった。フラスコに、氷酢酸(30mL)に
溶解したシリルフェノール(K)(18g、86mmol)
を装填し、次いで0〜2℃に保持した。スルフリルクロ
ライド(24.5g、181.4mmol)を次に滴加し
た。この混合物を室温と平衡化し次いでTLCにより監
視して反応を完了させた(リグロイン950:EtOA
c=10:1)。通常の後処理を施こすことによりジク
ロロ−3−トリエチルシリルフェノール(22.7g、
95%収率)を得た。 1H NMR分析によれば、この
混合物は主に(約85%)2,4−ジクロロ−3−トリ
エチルシリルフェノール(L)であり、実質的に純粋で
あるので更なる反応に使用できることが判明した。
【0064】0〜2℃に保持された、氷酢酸(40mL)
中の置換シリルフェノール(L)(20g、72mmol)
の溶液に、硝酸化混合物(0℃の氷酢酸30mLに94mm
olの70%硝酸を添加して調製した)を添加ロートを介
して添加した。反応は15分間で完了した(TLC)。
通常の後処理、続いてフラッシュクロマトグラフィ(リ
グロイン950:EtOAc=10:1)に付すること
により2,4−ジクロロ−3−トリエチルシリル−5−
ニトロフェノール(M)が赤橙色液体(17.1g、7
4%収率)として得られた。
【0065】次に、乾燥THF(60mL)に溶解したこ
のニトロフェノール(M)(8.2g、25.4mmol)
を、10%パラジウム担持炭素の存在下(10分)、室
温で対応するアミンに還元した。この溶液をセライトを
介してろ過して、THF 10mL中にN,N−ジメチル
アニリン(33mmol)を含有する250mL反応フラスコ
に導いた。THF(10mL)に溶解した2,4−ジ−t
ert−ペンチルフェノキシブチリルクロライド(N)
(10.17g、30mmol)をアルゴン下、激しく撹拌
しながら滴加した。反応は5分間で完了した(TLC、
リグロイン950:EtOAc=5:1)。この混合物
を後処理に付し、所望カプラー(O)をフラッシュクロ
マトグラフィ(リグロイン950:EtOAc=15:
1)により精製し、続いてメタノールから再結晶した
(4.2g)。 HPLC:99%、m.p.130℃ 元素分析: 計算値:C:64.63 H:8.30 N:2.36 実験値:C:64.73 H:8.01 N:2.36 他の同様のカプラーは、同様にして、しかしながら、特
定のシリル基を、例えば、以下のものと置き換えて調製
することができる:
【0066】
【化21】
【0067】
【化22】
【0068】本発明の二量体カプラーにおいては、シリ
ル基は、例えば、以下のものであることができる:
【0069】
【化23】
【0070】例1〜4 ゼラチン下塗りポリエチレン塗布紙支持体を、塩化銀乳
剤(0.215gAg/m2 )、ゼラチン(1.24g/
2 )及びその半重量のジブチルフタレートに分解した
第I表に示した各シアン画像色素形成性カプラー(0.
832mmol/m 2 )を含有する感光層で塗布することに
より写真要素を調製した。この感光層を、1.08g/
2 のゼラチン及び全ゼラチンに基づいて2重量%のビ
ス(ビニルスルホニルメチル)エーテル硬化剤を含有す
る保護層で被覆した。フォーマットを以下に示す: ──────────────────────────── OC ゼラチン(1.35g/m2 ) ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル硬化剤(全ゼラチン に基づいて2重量%) ──────────────────────────── 感光層 ゼラチン(1.24g/m2 ) AgCl乳剤(0.215gAg/m2 ) 第I表のシアン画像色素形成性カプラー(0.832mmol/ m2 ;その半重量のジブチルフタレートに分散) ──────────────────────────── フィルム基板 ゼラチン下塗りポリエチレン塗布紙 ──────────────────────────── 各要素の試料を、段階濃度試験物体を介して白色光又は
分光写真露光に付し、35℃で各々45秒間発色現像液
及び漂白−定着浴で処理し次に洗浄・乾燥した。これら
の処理浴の組成は以下のとおりである:発色現像液(pH10.15) トリエタノールアミン 12.41g ポリスチレンスルホン酸リチウム(30%溶液) 0.30g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン(85%溶液) 5.40g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(メタンスルホ ンアミド)エチルアニリン硫酸塩・水和物 5.00g スチルベン白化剤 2.30g 1−ヒドロキシエチレン−1,1−ジホスホン酸(60%溶液)1.16g 硫酸リチウム 2.70g 炭酸カリウム(無水) 21.16g 重炭酸カリウム 2.79g 塩化カリウム 1.60g 臭化カリウム 0.028g 水酸化カリウム(45%溶液) 0.816mL 水で1.0リットルとする。漂白−定着液(pH6.8) チオ硫酸アンモニウム 104.0g 亜硫酸水素ナトリウム 13.0g 鉄(第二)アンモニウムエチレンジアミン四酢酸(EDTA)65.6g EDTA 6.56g 水酸化アンモニウム 27.9g 水で1.0リットルとする。
【0071】第I表に示したように、赤色光でのデンシ
トメトリーによりカブリ(Dmin)、ピーク波長吸収
(max)、及びピーク吸収での半幅値(HBW)が得
られた。処理フィルム細片についてのシアン工程画像を
以下の試験にかけて濃度低下を調べた: I)UV成分除去用のWratten 2Bフィルター
を用いて、50キロルクスの昼光キセノン露光による4
週間にわたる退色試験。 II)以下の撹拌溶液に室温で5分浸漬した場合の第一鉄
イオンの安定性:0.1M第一鉄イオン溶液(N2 パージ下で調製) 脱気蒸留水 750mL EDTA 32.12g 水酸化アンモニウム(濃溶液) 15mL 硫酸第一鉄・7H2 O 27.8g 水酸化アンモニウム及び水で1リットルとする(硝酸で
pHを5.0に調整)。
【0072】
【表1】
【0073】表中のデータは、本発明のシリル置換カプ
ラーは、比較カプラーより著しく深色色相の色素であっ
て、しかもなお同程度の半幅値及び光退色に対して良好
な安定性を有する色素を形成することを示している。更
に、本発明カプラーは、僅かに低いカブリ画像を形成
し、しかも使い古した処理液中に見られる第一鉄イオン
による還元をはるかに受けにくいことがわかる。シリル
カプラーについての融点範囲が低いことは、非シリル類
縁カプラーと比較してカプラーの分散性がより良好であ
ることと関連する。
【0074】本発明の好ましい実施態様を示しながら、
本発明を詳細に説明しかつ具体例を示してきたが、これ
らは本発明を説明するものであって本発明を限定するた
めのものではない。本発明の精神を逸脱することなく、
本発明の範囲内で多くの変更及び修正が可能であり本発
明はそれらのすべて修正物をも含むものである。本発明の追加の実施態様 前記カプラーが、式:
【0075】
【化24】
【0076】前記式中、COUPは個々にカプラー成分
であり;Zは個々にCOUPのカプリング位に結合する
H又はカプリング離脱基であり;R1 〜R5 は個々に非
置換もしくは置換の脂肪族、芳香族又は複素環式基であ
り;R3 ′及びR4 ′はR1 〜R5 と同様であり;そし
てnは0,1又は2である、により表される請求項記載
の写真要素。
【0077】前記のシリル置換基が、
【0078】
【化25】
【0079】
【化26】
【0080】からなる群より選ばれるものである請求項
記載の写真要素。前記のR5 が炭素原子数1〜30個の
アルキル基である請求項記載の写真要素。前記のシリル
置換基が、
【0081】
【化27】
【0082】からなる群より選ばれるものである請求項
記載の写真要素。前記カプラーがシアン、マゼンタ又は
イエロー画像色素形成性カプラーである請求項記載の写
真要素。前記カプラーがアセトアニリド、ピラゾロン、
ピラゾロアゾール、フェノール又はナフトールカプラー
である請求項記載の写真要素。
【0083】前記カプラーが、
【0084】
【化28】
【0085】前記式中、BALLはバラスト基である、
である請求項記載の写真要素。n=0である請求項記載
の写真要素。前記カプラーが式:
【0086】
【化29】
【0087】前記式中、COUPはカプラー成分であ
り;ZはCOUPのカプリング位に結合するH又はカプ
リング離脱基であり;R1 〜R5 は個々に非置換もしく
は置換の脂肪族、芳香族又は複素環式基であり;そして
nは0,1又は2である、により表される請求項記載の
写真カプラー。
【0088】少なくとも一つのシアン色素形成性カプラ
ーが組み合わさった赤感性ハロゲン化銀乳剤層を少なく
とも一つ含んでなるシアン色素画像形成性単位、少なく
とも一つのマゼンタ色素形成性カプラーが組み合わさっ
た緑感性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一つ含んでな
るマゼンタ画像形成性単位および少なくとも一つのイエ
ロー色素形成性カプラーが組み合わさった青感性ハロゲ
ン化銀乳剤層を少なくとも一つ含んでなるイエロー色素
形成性単位を、担持する支持体を含んでなり、前記の画
像形成単位の少くとも1つが特許請求したカプラーを含
んでなるものである多色写真要素。
【0089】支持体、及び画像様に分布した現像可能な
ハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤を含んで
なる写真要素中に画像を現像する方法であって、前記方
法が、前記要素を特許請求した写真カプラーの存在下で
ハロゲン化銀発色現像主薬を用いて現像する工程を含む
ものである方法。
【0090】
【発明の効果】本発明の写真カプラー及び要素は、他の
重要な特性を有意に低下させることなく色素の色相を改
良することができる。この効果は、カプラーの非カプリ
ング位にシリル置換基を有するカプラーを用いることに
より得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体、及びカプラーが組み合わさった
    ハロゲン化銀乳剤層を含んでなる写真要素であって、前
    記カプラーが、式: 【化1】 前記式中、R1 〜R4 は個々に非置換もしくは置換の脂
    肪族、芳香族又は複素環式基であり;R5 は非置換もし
    くは置換の脂肪族、芳香族又は複素環式基であって第2
    のカプラー成分の非カプリング位に結合することができ
    る基であり;そしてnは0,1又は2である、により表
    されるシリル置換基を非カプリング位に有するものであ
    る写真要素。
  2. 【請求項2】 前記カプラーが、式: 【化2】 前記式中、 COUPはカプラー成分であり;ZはCOUPのカプリ
    ング位に結合するH又はカプリング離脱基であり;R1
    〜R5 は個々に非置換もしくは置換の脂肪族、芳香族又
    は複素環式基であり;そしてnは0,1又は2である、
    により表される請求項1記載の写真要素。
  3. 【請求項3】 式: 【化3】 前記式中、 R1 〜R4 は個々に非置換もしくは置換の脂肪族、芳香
    族又は複素環式基であり、R5 は非置換もしくは置換の
    脂肪族、芳香族又は複素環式基であって、第2のカプラ
    ー成分の非カプリング位に結合することができる基であ
    り、そしてnは0,1又は2である、により表されるシ
    リル置換基を非カプリング位に有する写真カプラー。
JP5305081A 1992-12-07 1993-12-06 ハロゲン化銀写真材料 Pending JPH06208205A (ja)

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US07/987,047 US5306604A (en) 1992-12-07 1992-12-07 Photographic silver halide material containing a coupler having in a non-coupling position in a silyl substituent
US987047 1992-12-07

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