JPH06207290A - 硫黄含有アルカリ金属塩からアルカリ金属水酸化物及び元素状硫黄を生成する方法 - Google Patents
硫黄含有アルカリ金属塩からアルカリ金属水酸化物及び元素状硫黄を生成する方法Info
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- JPH06207290A JPH06207290A JP5243484A JP24348493A JPH06207290A JP H06207290 A JPH06207290 A JP H06207290A JP 5243484 A JP5243484 A JP 5243484A JP 24348493 A JP24348493 A JP 24348493A JP H06207290 A JPH06207290 A JP H06207290A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】硫黄含有アルカリ金属塩からアルカリ金属水酸
化物及び元素状硫黄を生成する方法に関する。 【構成】電気化学電解槽に、アルカリ金属硫化物例えば
硫化ナトリウムの水溶液を、以下の反応即ち陽極におい
て式 Na2S → 2Na+ + S + 2e− 陰極において式 2H2O + 2e− → 2OH− + H2 を生じさせるために供給し、全反応は、従って式 Na2S + 2H2O → 2NaOH + S +
H2 である。
化物及び元素状硫黄を生成する方法に関する。 【構成】電気化学電解槽に、アルカリ金属硫化物例えば
硫化ナトリウムの水溶液を、以下の反応即ち陽極におい
て式 Na2S → 2Na+ + S + 2e− 陰極において式 2H2O + 2e− → 2OH− + H2 を生じさせるために供給し、全反応は、従って式 Na2S + 2H2O → 2NaOH + S +
H2 である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硫黄含有アルカリ金属
塩からアルカリ金属水酸化物及び元素状硫黄を生成する
方法に関する。
塩からアルカリ金属水酸化物及び元素状硫黄を生成する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ金属の硫黄含有塩例えば主とし
てNa2S、NaHSO3、Na2SO3、NaHSO
4、Na2SO4が、不可欠な産業製品の中に分類され
ることは、良く知られている。これら化合物の年間の消
費は、全世界で数百万トンのオーダーである。これらの
塩の生産は、周知の電気化学的方法又は化学的方法によ
り、NaOH又はNa2CO3の生産によって塩化ナト
リウムから直接或は間接の何れかで主に誘導される。多
量のこれらの硫黄含有アルカリ金属塩は、ときには需要
より多いが、又数種の基本的な産業例えば燃焼排ガスか
らの硫黄の除去、石油化学産業、有機合成、人造繊維、
木材産業、鉛電池の回収などからの副産物として利用で
きる。生産サイクルに戻されるべき純粋の塩を得るため
にこれらの副産物を再処理することは、必ずしも有利で
はなく、特に、回収されるべき塩がやや濃縮された水溶
液の形、及び互いに混合物の形にあるときにそうであ
る。濃縮及び分離のコストは、しばしばすでに回収操作
の有利さを失うほど高くなっている。一方、これらの塩
の溶液は、たとえ希釈されているときでも、それらが予
め高価な精製又は回収工程にかけられない限り、環境上
の法律を犯すことなく処理でない。
てNa2S、NaHSO3、Na2SO3、NaHSO
4、Na2SO4が、不可欠な産業製品の中に分類され
ることは、良く知られている。これら化合物の年間の消
費は、全世界で数百万トンのオーダーである。これらの
塩の生産は、周知の電気化学的方法又は化学的方法によ
り、NaOH又はNa2CO3の生産によって塩化ナト
リウムから直接或は間接の何れかで主に誘導される。多
量のこれらの硫黄含有アルカリ金属塩は、ときには需要
より多いが、又数種の基本的な産業例えば燃焼排ガスか
らの硫黄の除去、石油化学産業、有機合成、人造繊維、
木材産業、鉛電池の回収などからの副産物として利用で
きる。生産サイクルに戻されるべき純粋の塩を得るため
にこれらの副産物を再処理することは、必ずしも有利で
はなく、特に、回収されるべき塩がやや濃縮された水溶
液の形、及び互いに混合物の形にあるときにそうであ
る。濃縮及び分離のコストは、しばしばすでに回収操作
の有利さを失うほど高くなっている。一方、これらの塩
の溶液は、たとえ希釈されているときでも、それらが予
め高価な精製又は回収工程にかけられない限り、環境上
の法律を犯すことなく処理でない。
【0003】上記のように、これら硫黄含有アルカリ金
属塩は、直接的に又は間接的にカセイソーダから主とし
て誘導できる。カセイソーダは、塩化ナトリウムの電解
法により殆ど独占的に製造され、それは又相当する量の
塩素ガスの生産を行うことは、良く知られている。両者
の製品の同時の生産は、NaOH及びCl2の需要が異
なるとき、市場の不均衡を生ずる。この点に関し、過去
において、塩素の需要は、カセイソーダに関するものよ
り大きく、そして後者は、殆ど副産物と見なされていた
ことを考えなくてはならない。最近(そして将来)、塩
素化有機溶媒の禁止の結果、状況は現在逆転し、現在で
は、カセイソーダは、主生産物であると見なされ、これ
は、この製品の国際価格に反映し、ここ5年間実に2倍
になった。NaOHの需要の増大を満足するために、過
去では、電気透析法が、硫酸ナトリウムからカセイソー
ダ及び希釈硫酸を生成するために、開発された。この方
法を達成するための電気化学的技術は複雑であり、その
理由は、それらが3個又は4個のコンパートメントを有
する電気化学電解槽の使用を必要とし、さらにエネルギ
ーコストの理由のために、燃料電池で使用されるものに
似た水素拡散陽極の使用により陰極で生成される同じ水
素との陽極の反応を減極する必要があるからである。こ
れらの最近の技術的な解決は、複雑であるとともに、副
産物である硫酸が形成されてくることになり、硫酸は、
値段が非常に安く、その上取り引きするのが困難である
ことが知られているという他の問題を含む。
属塩は、直接的に又は間接的にカセイソーダから主とし
て誘導できる。カセイソーダは、塩化ナトリウムの電解
法により殆ど独占的に製造され、それは又相当する量の
塩素ガスの生産を行うことは、良く知られている。両者
の製品の同時の生産は、NaOH及びCl2の需要が異
なるとき、市場の不均衡を生ずる。この点に関し、過去
において、塩素の需要は、カセイソーダに関するものよ
り大きく、そして後者は、殆ど副産物と見なされていた
ことを考えなくてはならない。最近(そして将来)、塩
素化有機溶媒の禁止の結果、状況は現在逆転し、現在で
は、カセイソーダは、主生産物であると見なされ、これ
は、この製品の国際価格に反映し、ここ5年間実に2倍
になった。NaOHの需要の増大を満足するために、過
去では、電気透析法が、硫酸ナトリウムからカセイソー
ダ及び希釈硫酸を生成するために、開発された。この方
法を達成するための電気化学的技術は複雑であり、その
理由は、それらが3個又は4個のコンパートメントを有
する電気化学電解槽の使用を必要とし、さらにエネルギ
ーコストの理由のために、燃料電池で使用されるものに
似た水素拡散陽極の使用により陰極で生成される同じ水
素との陽極の反応を減極する必要があるからである。こ
れらの最近の技術的な解決は、複雑であるとともに、副
産物である硫酸が形成されてくることになり、硫酸は、
値段が非常に安く、その上取り引きするのが困難である
ことが知られているという他の問題を含む。
【0004】
【発明の概要】上記で要約した従来の技術を考えて、本
発明により有利さが提供され、その本発明は、電気化学
電解槽に、アルカリ金属硫化物例えば硫化ナトリウムの
水溶液を、以下の反応即ち陽極において式(1)の反
応、陰極において式(2)の反応を生じさせるために供
給され、全反応は、従って式(3)の反応であることを
特徴とするアルカリ金属水酸化物及び元素状硫黄を製造
する方法を提案する。下記においてさらに明らかになる
ように、本発明によれば、原料としてNa2Sを製造す
るのに、他の産業のサイクルにより回収されるか又は鉱
業の操業から得られる硫黄含有ナトリウム塩が使用でき
る。本発明によれば、上記の電気化学反応において得ら
れる副産物は、高純度の元素状硫黄であり、それは、そ
れに対する潜在的な需要が硫酸より高く、そして固体の
非汚染の低容量生成物であることにより、困難なしに貯
蔵可能である。本発明により使用される電気化学電解槽
は複雑ではなく、それは、その内で陽イオンタイプの1
枚の単一の膜が使用され、その膜は異なるタイプで市場
から入手可能であり、そして又採用できる陽極のタイプ
のおかげで、陽極の反応が、使用できる多数の物質の腐
食ポテンシャルより遥かに低いポテンシャルで生ずるか
らである。電解設備にかかる投資コストは、それ故減少
される。この特徴は、方法がその経済的な有効性を失う
ことなく、設置される設備を又比較的小さい生産能力と
することができる。本発明の特徴及び有利さをさらに理
解するために、本発明を制限するものではないその実施
例は、方法のフローダイアグラムを示す図を参照するこ
とにより、開示される。
発明により有利さが提供され、その本発明は、電気化学
電解槽に、アルカリ金属硫化物例えば硫化ナトリウムの
水溶液を、以下の反応即ち陽極において式(1)の反
応、陰極において式(2)の反応を生じさせるために供
給され、全反応は、従って式(3)の反応であることを
特徴とするアルカリ金属水酸化物及び元素状硫黄を製造
する方法を提案する。下記においてさらに明らかになる
ように、本発明によれば、原料としてNa2Sを製造す
るのに、他の産業のサイクルにより回収されるか又は鉱
業の操業から得られる硫黄含有ナトリウム塩が使用でき
る。本発明によれば、上記の電気化学反応において得ら
れる副産物は、高純度の元素状硫黄であり、それは、そ
れに対する潜在的な需要が硫酸より高く、そして固体の
非汚染の低容量生成物であることにより、困難なしに貯
蔵可能である。本発明により使用される電気化学電解槽
は複雑ではなく、それは、その内で陽イオンタイプの1
枚の単一の膜が使用され、その膜は異なるタイプで市場
から入手可能であり、そして又採用できる陽極のタイプ
のおかげで、陽極の反応が、使用できる多数の物質の腐
食ポテンシャルより遥かに低いポテンシャルで生ずるか
らである。電解設備にかかる投資コストは、それ故減少
される。この特徴は、方法がその経済的な有効性を失う
ことなく、設置される設備を又比較的小さい生産能力と
することができる。本発明の特徴及び有利さをさらに理
解するために、本発明を制限するものではないその実施
例は、方法のフローダイアグラムを示す図を参照するこ
とにより、開示される。
【0005】図に関し、例示された方法の第一の段階に
おいて、アルカリ金属の硫黄含有塩がアルカリ金属硫化
物の水溶液にされる。多くの場合において、処理にかけ
られるべきナトリウム塩10が、水溶液として利用され
る限り、随伴される水を蒸発するための費用を避けるた
めに、回収可能な反応物として、硫化バリウムが、反応
槽18内で生ずる式(9)−(11)の反応に従って使
用される。亜硫酸ナトリウムの溶液から漉過24により
分離される不溶性の硫酸バリウム及び/又は亜硫酸バリ
ウムは、上記に限定された二重分解反応に再循環される
硫化バリウム11を再び生成するために、式(12)及
び(13)の反応に従って石炭15により14で熱的に
還元される。硫黄含有ナトリウム塩が固体の形16で入
手される場合では、式(14)及び(15)の周知の反
応に従う硫化物への直接還元17が使用できる。硫化ナ
トリウム19は、溶解器20で水溶液で調製される。2
3又は24で漉過された上記の両者の方法のどの一つで
も得られた硫化ナトリウム溶液21又は22は、25で
電解槽26にすぐに供給できる。硫化ナトリウム溶液の
濃度は、原料として使用されるナトリウム塩の最初の濃
度の関数であり、好ましくは100g/Lより低いこと
はない。電解槽の陽極液27は、良好な伝導度を確保す
るために、支持電解質として働く、Na2SO4又は他
のナトリウム塩例えばポリ硫化ナトリウムの濃溶液より
なる。陽極液において、定常状態の条件で、硫化ナトリ
ウムは存在し、その濃度は、電解槽操作条件の関数であ
る。陰極液28は、使用される陽イオン性膜29のタイ
プにより許容されるような最大の濃度を有するNaOH
の溶液である。陽極液27へのNa2Sの供給は、電界
槽を通って流れる電流の量によりコントロールされ、そ
のため生成されるNaOHの量に比例する。電解槽26
の内側では、以下の反応即ち陽極では式
おいて、アルカリ金属の硫黄含有塩がアルカリ金属硫化
物の水溶液にされる。多くの場合において、処理にかけ
られるべきナトリウム塩10が、水溶液として利用され
る限り、随伴される水を蒸発するための費用を避けるた
めに、回収可能な反応物として、硫化バリウムが、反応
槽18内で生ずる式(9)−(11)の反応に従って使
用される。亜硫酸ナトリウムの溶液から漉過24により
分離される不溶性の硫酸バリウム及び/又は亜硫酸バリ
ウムは、上記に限定された二重分解反応に再循環される
硫化バリウム11を再び生成するために、式(12)及
び(13)の反応に従って石炭15により14で熱的に
還元される。硫黄含有ナトリウム塩が固体の形16で入
手される場合では、式(14)及び(15)の周知の反
応に従う硫化物への直接還元17が使用できる。硫化ナ
トリウム19は、溶解器20で水溶液で調製される。2
3又は24で漉過された上記の両者の方法のどの一つで
も得られた硫化ナトリウム溶液21又は22は、25で
電解槽26にすぐに供給できる。硫化ナトリウム溶液の
濃度は、原料として使用されるナトリウム塩の最初の濃
度の関数であり、好ましくは100g/Lより低いこと
はない。電解槽の陽極液27は、良好な伝導度を確保す
るために、支持電解質として働く、Na2SO4又は他
のナトリウム塩例えばポリ硫化ナトリウムの濃溶液より
なる。陽極液において、定常状態の条件で、硫化ナトリ
ウムは存在し、その濃度は、電解槽操作条件の関数であ
る。陰極液28は、使用される陽イオン性膜29のタイ
プにより許容されるような最大の濃度を有するNaOH
の溶液である。陽極液27へのNa2Sの供給は、電界
槽を通って流れる電流の量によりコントロールされ、そ
のため生成されるNaOHの量に比例する。電解槽26
の内側では、以下の反応即ち陽極では式
【0006】
【化16】
【0007】の反応、移行では式
【0008】
【化17】
【0009】の反応、陰極では式
【0010】
【化18】
【0011】の反応、全体の反応では式
【0012】
【化19】
【0013】の反応か生ずる。定常状態の条件では、陽
極液では、ポリ硫化ナトリウムNa2Sxが、常に存在
し、xは、pH値及び操作温度の関数として1−8の範
囲内にある。気体発生を伴う陽極系に比較して電解槽の
電圧の低下は、S2−を酸化してS0を生ずるために低
い必要なポテンシャルにより確保される。Na2Sのし
きい濃度及び陽極の分極を低下させるために、陽極液
は、均質な触媒を含み、その酸化ポテンシャルは、S
2−からS0への酸化のポテンシャルと式(5)の水酸
化反応のポテンシャルとの間よりなる。もし、例えば極
めて高い酸化動態を有するNaIが使用されるならば、
方法は、以下の通りである。陽極で式(6)の反応、溶
液で式(7)の反応、合計で式(8)の反応である。上
記のように触媒を使用することにより、主反応が生じ、
それは、高い電流密度で操作できるような高い動態を有
し、陽極液中の溶液のあまり多くない量のNa2Sを有
し、さらに触媒として操作する対の2I−/I2を有
し、式
極液では、ポリ硫化ナトリウムNa2Sxが、常に存在
し、xは、pH値及び操作温度の関数として1−8の範
囲内にある。気体発生を伴う陽極系に比較して電解槽の
電圧の低下は、S2−を酸化してS0を生ずるために低
い必要なポテンシャルにより確保される。Na2Sのし
きい濃度及び陽極の分極を低下させるために、陽極液
は、均質な触媒を含み、その酸化ポテンシャルは、S
2−からS0への酸化のポテンシャルと式(5)の水酸
化反応のポテンシャルとの間よりなる。もし、例えば極
めて高い酸化動態を有するNaIが使用されるならば、
方法は、以下の通りである。陽極で式(6)の反応、溶
液で式(7)の反応、合計で式(8)の反応である。上
記のように触媒を使用することにより、主反応が生じ、
それは、高い電流密度で操作できるような高い動態を有
し、陽極液中の溶液のあまり多くない量のNa2Sを有
し、さらに触媒として操作する対の2I−/I2を有
し、式
【0014】
【化20】
【0015】のポテンシャルの値に近くなる。極めて細
かい結晶性の物質として陽極液中に沈降する硫黄は、漉
過30により連続的に31で回収される。陽極液中の硫
黄の存在は、陽極又は膜に影響をあたえない。陽極液
は、ライン33を経て電解槽に再循環される。カセイソ
ーダ溶液は、それが塩素/水酸化ナトリウム生産電解槽
で生ずるように、陰極液ループにH2Oを加えることに
より32に連続的に回収される。
かい結晶性の物質として陽極液中に沈降する硫黄は、漉
過30により連続的に31で回収される。陽極液中の硫
黄の存在は、陽極又は膜に影響をあたえない。陽極液
は、ライン33を経て電解槽に再循環される。カセイソ
ーダ溶液は、それが塩素/水酸化ナトリウム生産電解槽
で生ずるように、陰極液ループにH2Oを加えることに
より32に連続的に回収される。
【0016】
【実施例】下記において、実施例が報告され、それは、
特に本発明による方法の態様において、関係する生成物
の量に関する。 実施例 1000gのNa2SO4結晶が350gの石炭粉末と
混合され、そして次に1000℃まで加熱されたグラフ
ァイトるつぼに入れた。15分間の反応時間後、それが
流動性を失い始めたとき、反応物を鋳鉄の型に入れ、放
冷した。冷却した反応物を次に水に溶解し、漉過後、得
られた溶液は、160g/LのNa2Sを含んだ。この
溶液を、理論量の29.5g/時のNaOHを生成する
ために、180mL/時の流速で、Nafion324
陽イオン性膜を有する電解槽の陽極コンパートメントに
供給した。各コンパートメントの容量は、2.5Lであ
り、陽極液は、支持電解質として働く200g/LのN
a2SO4を最初に含み、一方陰極液は、NaOHの2
00g/Lの溶液であった。陰極及び陽極は、ステンレ
ス鋼AISI304板よりなり、そして互いに30mm
離れて設置された。陽極の電流密度は、3000A/m
2であった。或る最初の期間中、電解槽は、系がその安
定度に達するまで、陽極液中にNa2Sの存在なしに操
作された。この期間中、電解槽は、陽極で発生する酸素
により操作された。次に、陽極コンパートメントに10
g/LのNa2Sを加えることにより、気体の発生はな
くなり、そして0.9vの電解槽の電圧の低下が記録さ
れた。同じコンパートメントに5g/LのNaIをさら
に加えることは、電解槽の電圧を0.1vさらに低下さ
せた。
特に本発明による方法の態様において、関係する生成物
の量に関する。 実施例 1000gのNa2SO4結晶が350gの石炭粉末と
混合され、そして次に1000℃まで加熱されたグラフ
ァイトるつぼに入れた。15分間の反応時間後、それが
流動性を失い始めたとき、反応物を鋳鉄の型に入れ、放
冷した。冷却した反応物を次に水に溶解し、漉過後、得
られた溶液は、160g/LのNa2Sを含んだ。この
溶液を、理論量の29.5g/時のNaOHを生成する
ために、180mL/時の流速で、Nafion324
陽イオン性膜を有する電解槽の陽極コンパートメントに
供給した。各コンパートメントの容量は、2.5Lであ
り、陽極液は、支持電解質として働く200g/LのN
a2SO4を最初に含み、一方陰極液は、NaOHの2
00g/Lの溶液であった。陰極及び陽極は、ステンレ
ス鋼AISI304板よりなり、そして互いに30mm
離れて設置された。陽極の電流密度は、3000A/m
2であった。或る最初の期間中、電解槽は、系がその安
定度に達するまで、陽極液中にNa2Sの存在なしに操
作された。この期間中、電解槽は、陽極で発生する酸素
により操作された。次に、陽極コンパートメントに10
g/LのNa2Sを加えることにより、気体の発生はな
くなり、そして0.9vの電解槽の電圧の低下が記録さ
れた。同じコンパートメントに5g/LのNaIをさら
に加えることは、電解槽の電圧を0.1vさらに低下さ
せた。
【0017】陽極液へのNa2S溶液の計算された添加
及び陰極液への水のそれにより一定に保持された条件
下、電解槽を7時間30分間操作させ、148.5Aの
電荷の全量は、それを通って流され、171.7gのN
a2Sが消費され、さらに190.6gのNaOH及び
69.6gの元素状Sが生成された。テストの最後に、
AISI304の陽極は、肉眼によって認め得る腐食の
徴候は示さなかった。それ故、上述から、陽極における
H2SO4の生成による硫黄含有ナトリウム塩からのN
aOHの製造に関する従来の技術から知られている方法
より有利な点は、以下の通りである。電解槽は、陰イオ
ン性膜が不必要なため、極めて簡単である。陽極は、O
2発生又はH2拡散陽極のための好適な陽極より安価な
材料から製造できる。S2−イオンの存在下中性又はア
ルカリ性の環境で操作することにより全ての重金属が沈
殿するために、処理されるべきアルカリ金属塩の溶液の
純度は特に重金属並びにCa及びMgの存在は、制限因
子ではない。又、Ca及びMgは、硫化ナトリウムの比
較的濃い溶液に不溶である。そのため、樹脂による入念
な精製は必要がない。電解槽の電圧は、少ない数の予め
セットされた膜により、そして触媒が好ましく働く動態
に対する陽極の反応の減少された標準のポテンシャルに
よって、かなり低下する。主な生成物は、水酸化ナトリ
ウムであり、副産物は、元素状硫黄であり、それは、他
の方法により生成される硫酸より、販売及び貯蔵に関し
て重大な問題を起こすことが少ない。本発明による方法
は、カセイソーダについて特に開示された。しかし、そ
れは、対応するアルカリ金属硫化物から出発することに
より、他のアルカリ金属水酸化物に同様に適用できる。
及び陰極液への水のそれにより一定に保持された条件
下、電解槽を7時間30分間操作させ、148.5Aの
電荷の全量は、それを通って流され、171.7gのN
a2Sが消費され、さらに190.6gのNaOH及び
69.6gの元素状Sが生成された。テストの最後に、
AISI304の陽極は、肉眼によって認め得る腐食の
徴候は示さなかった。それ故、上述から、陽極における
H2SO4の生成による硫黄含有ナトリウム塩からのN
aOHの製造に関する従来の技術から知られている方法
より有利な点は、以下の通りである。電解槽は、陰イオ
ン性膜が不必要なため、極めて簡単である。陽極は、O
2発生又はH2拡散陽極のための好適な陽極より安価な
材料から製造できる。S2−イオンの存在下中性又はア
ルカリ性の環境で操作することにより全ての重金属が沈
殿するために、処理されるべきアルカリ金属塩の溶液の
純度は特に重金属並びにCa及びMgの存在は、制限因
子ではない。又、Ca及びMgは、硫化ナトリウムの比
較的濃い溶液に不溶である。そのため、樹脂による入念
な精製は必要がない。電解槽の電圧は、少ない数の予め
セットされた膜により、そして触媒が好ましく働く動態
に対する陽極の反応の減少された標準のポテンシャルに
よって、かなり低下する。主な生成物は、水酸化ナトリ
ウムであり、副産物は、元素状硫黄であり、それは、他
の方法により生成される硫酸より、販売及び貯蔵に関し
て重大な問題を起こすことが少ない。本発明による方法
は、カセイソーダについて特に開示された。しかし、そ
れは、対応するアルカリ金属硫化物から出発することに
より、他のアルカリ金属水酸化物に同様に適用できる。
【図1】本発明のフローダイアグラムを示す。
10 ナトリウム塩 11 硫化バリウム 12 硫酸バリウム/亜硫酸バリウム 14 熱的還元 15 石炭 16 硫黄含有ナトリウム塩 17 還元 18 反応槽 19 硫化ナトリウム 20 溶解器 21 硫化ナトリウム 22 硫化ナトリウム 23 漉過 24 漉過 25 硫化ナトリウム 26 電解槽 27 陽極液 28 陰極液 29 陽イオン性膜 30 漉過 31 硫黄回収 32 カセイソーダ回収 33 ライン
Claims (8)
- 【請求項1】電気化学電解槽に、アルカリ金属硫化物例
えば硫化ナトリウムの水溶液を、以下の反応即ち陽極に
おいて式 【化1】 の反応、陰極において式 【化2】 の反応を生じさせるために供給し、全反応は、従って式 【化3】 の反応であることを特徴とするアルカリ金属水酸化物及
び元素状硫黄を製造する方法。 - 【請求項2】該電気化学電解槽は、陽イオンNa+が陽
極コンパートメントから陰極コンパートメントに移行で
きるように、アルカリ金属陽イオンに関して透過可能な
単一の膜を有するタイプのものであることを特徴とする
請求項1の方法。 - 【請求項3】該陽極コンパートメントは、陽極液とし
て、ナトリウム塩の濃溶液を含み、そして該陰極コンパ
ートメントは、陰極液として、NaOH溶液を含むこと
を特徴とする請求項2の方法。 - 【請求項4】該陽極液は、酸化 【化4】 反応のポテンシャルと酸化 【化5】 反応のポテンシャルとの間よりなる酸化ポテンシャルを
有する均質な触媒を含むことを特徴とする請求項3の方
法。 - 【請求項5】該触媒はNaIであり、陽極では 【化6】 の反応、陰極では 【化7】 の反応、全反応では 【化8】 の反応が生ずることを特徴とする請求項4の方法。
- 【請求項6】陽極で形成された硫黄含有陽極液は、漉過
によりそれから分離され、そして電気化学電解槽に再循
環されることを特徴とする請求項1の方法。 - 【請求項7】該硫化ナトリウムは、硫化バリウムとの二
重分解反応 【化9】 【化10】 【化11】 により水溶液中のナトリウム塩から出発することにより
製造され、硫化ナトリウムの溶液から漉過により分離さ
れる不溶性の硫酸バリウム及び/又は硫化バリウムは、
上記の二重分解反応に再循環される硫化バリウムを再生
するために、以下の反応 【化12】 【化13】 に従って石炭により熱的に還元されることを特徴とする
請求項1の方法。 - 【請求項8】該硫化ナトリウムは、以下の反応 【化14】 【化15】 に従って硫化物への直接還元により固体の形のナトリウ
ム塩から製造されることを特徴とする請求項1の方法。
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