JPH06207250A - 靭性に優れた高強度ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents
靭性に優れた高強度ステンレス鋼およびその製造方法Info
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Abstract
れるばね材料,IDブレード板,金属ガスケットなどの
ステンレス鋼素材を製造性よく得る。 【構成】 質量%において,C:0.10%以下,S
i:1.0%〜3.0%,Mn:2.0%以下,Ni:
4.0%〜9.0%,Cr:12.0%〜18.0%,
Mo:1.0%〜5.0%,N:0.15%以下を含有
したうえ,場合によってはさらにCu:3.5%以下を
含み,且つC+N≧0.10%の関係を満足するように
CとNを含有し,残部がFeおよび製造上不可避的に混
入する不純物からなる靭性に優れた高強度ステンレス
鋼。
Description
および靭性が要求される部材や部品, 例えば板ばね, コ
イルばね,Si単結晶ウエハー作成用のブレード板 (I
Dブレード)や自動車等のエンジンを構成する金属ガス
ケット等の素材に最適なステンレス鋼およびその製造方
法に関する。
テンレス鋼で製造する場合には,マルテンサイト系ステ
ンレス鋼,加工硬化型ステンレス鋼または析出硬化型ス
テンレス鋼が使用されてきた。
オーステナイト状態から急冷してマルテンサイト変態さ
せることで硬化させるもので,SUS410, SUS420J2などの
鋼種がこれに相当する。これらの鋼は焼入れ−焼戻しの
調質処理により高い強度と靭性が得られる。しかし,製
品が極薄のものであれば,焼入れ処理の際に熱ひずみに
より変形するので,目的の形状のものを作成するのが困
難である。
オーステナイト系ステンレス鋼が通常使用される。これ
らはSUS301, SUS304に代表され,溶体化処理状態でオー
ステナイト相を呈し, その後の冷間加工で加工誘起マル
テンサイトを生成させて,高強度を得ようとするもので
ある。その強度は冷間加工量やマルテンサイト量に依存
するが,冷間加工のみで強度を調節するのは非常に困難
であり, また冷間圧延率を著しく大きくすると材料の異
方性が増し, 靭性が低下する。
高い元素を添加して時効処理により硬化させるものであ
り,Cuを添加したSUS630とAlを添加したSUS631が代表
的である。
テンサイト単相であり,その後時効処理により硬化させ
たものであり,引張強さはせいぜい1400N/mm2程度であ
る。
テナイト相であり,冷間加工などの前処理でオーステナ
イトの一部をマルテンサイト相に変化させ,その後時効
処理することにより, 金属間化合物Ni3Alを析出させ
て硬化させるものである。すなわち,加工誘起マルテン
サイトによる硬化と時効硬化を併せて利用することによ
り高強度を得ようとするものであり,かなり高強度のも
のが得られる。例えば積極的に加工誘起マルテンサイト
相を生成させることにより,この系統のものでは引張強
さ1800N/mm2まで強度を上昇させることが可能である。
て上記の鋼種よりもさらに高強度のステンレス鋼も開発
されている。例えば特開昭61-295356号公報や特開平4-2
02643号公報には,CuとSiを複合添加した準安定オー
ステナイト系に適度の冷間加工を施して加工誘起マルテ
ンサイトとオーステナイト相の2相組織とし,その後の
時効処理で引張強さ2000N/mm2, ビッカース硬さ580を得
たステンレス鋼が記載されている。しかし,これらの鋼
は最適な時効温度範囲は非常に狭いので, 製造性の観点
からみると,この程度の強度レベルを安定して得ようと
するのは非常に困難である。
ンレス鋼で加工硬化と時効硬化を利用して強度上昇を試
みる場合, 時効前の組織としては加工歪を多く内蔵して
おかないと時効析出物の微細析出が期待できない。その
ために,冷間圧延率を高くすることが必要となるが,冷
間圧延率を高くすると靭性が著しく阻害されるという問
題がある。また製品が極薄材であればさらにその形状も
損なわれるという問題も付随し,さらに所定の時効温度
からずれることによる強度低下も問題になる。
け除去するためには,なるべく高温での時効が望まし
く,高温時効でも硬度低下が少ない材料,つまり焼戻し
抵抗の高い材料ができれば,高強度と高靭性が同時に要
求されるばね材料,IDブレード板,金属ガスケットな
どの素材として最適である。本発明はこの使用用途を満
足するステンレス鋼の開発を目的としたものである。
において,C:0.10%以下, Si:1.0%〜3.0%, Mn:
2.0%以下, Ni:4.0%〜9.0%, Cr:12.0%〜18.0%,
Cu:1.0%〜3.5%,Mo:1.0%〜5.0%, N:0.15%以
下を含有したうえ,場合によってはさらにCu:1.0%〜
3.5%を含み,且つC+N≧0.10%の関係を満足するよ
うにCとNを含有し,残部がFeおよび製造上不可避的
に混入する不純物からなる靭性に優れた高強度ステンレ
ス鋼を提供する。
分値を有し溶体化処理状態で準安定なオーステナイト相
を呈するステンレス鋼を,30〜80%の加工誘起マルテン
サイトが生成するのに十分な冷間加工率で冷間加工を施
す工程と,次いで300〜650℃で0.5〜5分の短時間時効
処理を施す工程とからなる引張強さ1800N/mm2以上で且
つ靭性に優れた高強度ステンレス鋼の製造方法を提供す
る。
するステンレス鋼において,冷間加工(以下,冷間圧延
で説明する)によって加工誘起マルテンサイトを生成さ
せ,さらに時効処理により析出硬化を図る場合,冷間圧
延で導入される歪は,時効処理の初期には析出物の核形
成サイトになり,微細析出による強度上昇に有効に作用
する。
は寄与するものの,それに伴う靭性低下が問題となる。
本発明は,鋼の成分設計の点からこの問題を解決しよう
としたものであり,高強度化に伴う靭性低下をできるだ
け防止するために,冷延加工で導入された圧延歪(靭性
を阻害する過度の歪)が次工程の時効処理で低減できる
ようにしたものである。
元素はSi,Cu,C,Nである。Si,Cuは圧延時に導入さ
れた歪(転位)を固着し, またCとNは析出物として硬
化に寄与する。この圧延による歪は時効温度を上げれば
減少するが,この変化は温度上昇に対して非常に敏感で
ある。
域でMo系析出物が生成し,この温度域で過時効となる
Mo系以外の析出物による強度低下を打ち消し,高い強
度を発現できることを見い出した。またMo原子は拡散
速度が遅いので,Mo系析出物が生成する500〜600℃の
温度域において組織の回復 (転位の消失) を抑制する作
用(ドラッグ効果) がある。
高温で時効処理しても加工硬化による強度への寄与は従
来の低温時効の場合と同程度に保つことができる。加え
て,高温で時効処理が可能となったので靭性の向上に有
利に作用し,また時効処理温度の許容範囲が拡大し製造
性(強度の時効温度依存性が少ないので,例えば炉温コ
ントロールを比較的ラフにでき, 処理時間も短くなる)
の点でも有利に作用する。
含有量範囲の限定理由を概説すると次のとおりである。
で生成するδフエライトの抑制, 冷間加工で誘発された
マルテンサイト相の強化に極めて有効に作用するが,本
発明鋼はSi量が高いのでCの固溶限が低下している。
このため,Cを高くすると,粒界にCr炭化物が析出
し,耐粒界腐食や靭性低下の原因となる。このような理
由からCは0.10%以下とした。
るが,この目的のために添加する場合は,加工硬化型ス
テンレス鋼のSUS301や304に見られるごとく一般には1.0
%以下である。しかし本発明鋼の場合はSiをこれより
高くしている。これにより冷間加工の際のマルテンサイ
ト相の生成を著しく促進させると同時に,この加工で誘
起されたマルテンサイト相を歪時効により硬くする作用
を供し,加えて残部オーステナイト相にも固溶してこれ
を硬化させる作用を供する。このため,冷間加工後の強
度を大きくする作用を果たす。
相互作用により時効硬化能を促進する。このようにSi
は本発明鋼において種々の作用効果を奏するが,その効
果は従来鋼のごとく1.0%以下では小さく, 3.0%を越え
ると高温割れを誘発しやすくなり, 製造上にも種々の問
題も生じる。このため含有量範囲を1.0%を越え3.0%以
下とした。
る元素で,その活用は他の元素とのバランスのもとに行
なうものであるが,本発明鋼ではこの含有量が高いと延
性を低下させ,使用上種々の問題が生じる。このため2.
0%以下とした。
を得るために必須の元素であるが,本発明鋼の場合には
室温で準安定オーステナイト相にして,冷間加工でマル
テンサイト相を誘起させなければならない。本発明鋼で
4.0%より低くすると, 高温で多量のδフエライト相が
生成し,かつ室温までの冷却過程でマルテンサイト相が
生成してオーステナイト単相として存在できなくなる。
他方9.0%を越えると冷間加工でマルテンサイト相が誘
起されにくくなるので,4.0〜9.0%の範囲とする。
る耐食性を付与するのには少なくとも12.0%のCrを必
要とする。しかしCrはフエライト形成元素でもあるの
で,高くしすぎると高温でδフエライト相が多量に生成
してしまう。そこでδフエライト相抑制のためにオース
テナイト形成元素 (C,N,Ni,Mn,Cuなど)を添加し
なければならなくなるが,これら元素の過度の添加は室
温でのオーステナイトの安定化をもたらし, 冷間加工に
よる加工誘起マルテンサイト相が形成されず, 時効処理
後に高強度を得ることが不可能になる。このためCrの
上限は18.0%とした。
相互作用により鋼を硬化させるが,その含有量が少ない
とその効果は小さく, 逆に過剰の添加は熱間加工性を劣
化させ割れ発生の原因となるので1.0〜3.5%とした。
なう冷間加工時の歪の解放を抑制するのに非常に有効に
作用し,さらに時効処理で強度に寄与する析出物を生成
させる。このためには少なくとも1.0 %のMoを必要と
する。しかし多量の添加は高温でのδフエライト形成を
もたらすので上限を5%とした。
すると次の二点である。 (1) 500〜600℃の高い温度域でMo系の析出物が生成す
る。従ってこの温度域で過時効となるMo系以外の析出
物による強度低下を打ち消す。(2) Mo原子は拡散速度
が遅く特にMo系析出物が生成する500〜600℃の温度域
において組織の回復 (転位消失) を抑制する作用 (ドラ
ッグ効果) がある。このため,従来より高温で時効処理
を行っても加工硬化による強度への寄与は従来と同程度
に保つことができる。
の許容範囲が拡大し製造が容易になり,また高温での時
効処理が可能となるため靭性が向上する。
に,オーステナイト相およびマルテンサイト相を硬化さ
せるのに極めて有効な元素であるが,多量の添加は鋳造
時のブローホールの原因となるので0.15%以下とした。
明鋼の場合にはオーステナイト相およびマルテンサイト
相を意図する程度に硬化させるためには,N+Cの合計
量で0.10%以上を必要とする。
間圧延あるいはさらに冷間圧延を行った後, 溶体化処理
により組織を準安定オーステナイト相に調整する。
導入される加工歪により,準安定オーステナイト相の一
部はマルテンサイト相に変態する。時効処理後に高強度
を得るには,この段階である程度のマルテンサイト量を
生成させておくことが必要である。時効材の強度は,冷
間加工率が大きいほど高くなる反面,靭性低下は著しく
なる。従って,要求される強度,靭性のバランスを考慮
して,加工誘起マルテンサイト量を30〜80% (体積%)
の範囲に設定することが望ましい。
時のSiによる歪時効を促進するために,加工誘起マル
テンサイトは30%以上必要である。しかし靭性の面から
は残留 (未変態) オーステナイトも必要であり, 加工誘
起マルテンサイトは80%以下に抑える必要がある。
帯を熱処理炉に連続的に通板することを考慮し,300〜6
50℃の温度範囲で0.5〜5分の短時間時効処理を行なう
のがよい。300℃未満では時効による強度上昇が十分現
れず, また650℃を越えて加熱すると加工誘起マルテン
サイト相の一部がオーステナイト相に逆変態し,強度低
下をもたらす。均熱時間については, 0.5分以下では十
分な時効効果が期待できず,また製造性を考慮した場合
均熱に5分以上要するのは不都合であることから 0.5〜
5分の範囲が望ましい。
的に示す。
た。表中のM1からM6は本発明鋼,aからcは比較鋼
である。いずれの鋼も真空溶解炉にて溶製し,鍛造,熱
延により4.0mm厚の熱延鋼帯とした。この熱延材を1050
℃で1分間保持の溶体化処理を施したのち,水冷処理を
行った。
間圧延率で冷間圧延した。これにより,表示の加工誘起
マルテンサイト量(体積%)が生成した。また表2に各
冷延材のビッカース硬さを示した。
した。得られた時効材の硬度,引張強さおよび切欠強さ
を表2に併記した。なお,切欠強さは,図3に示す試験
片を用いて引張試験を行い,破断荷重を試験片のノッチ
部分の初期断面積で割った値である。この値はクラック
伝播に必要な応力を意味しており,この値が高いほど靭
性に優れる。
分間の時効処理し,時効温度による硬さ変化を調べた。
その結果を図1に示した。図1は代表例として発明鋼M
2,M5および比較鋼cのものを示しているが,いずれ
も500℃付近で硬度のピークを示している。500℃より高
温になると比較鋼においては急激な硬度低下が見られる
のに対し, 本発明鋼ではその現象が抑制されている。
分) の時効に注目し,その温度の時効材の硬度と時効処
理前の冷延材の硬度との硬度変化ΔHV(時効材の硬度
−冷延材の硬度)をMo量で整理したのが図2である。
するにつれて,硬度変化ΔHVが顕著に上昇している。
すなわち,高温での時効によってMo系析出物による析
出硬化が起きている。このことは, 加工硬化と析出硬化
を利用したこれまでの鋼では高温で時効処理した場合に
生ずる硬度の低下傾向(図1の比較例参照)が, 本発明
鋼の場合には高温時効時に生成するMo系析出物による
析出硬化によって抑制されたことを示している。かよう
なMoの作用効果は,Mo量が1%以上で顕著になり,4
%程度まではその含有量に応じて強く現れる。
含有する本発明鋼の時効材は比較鋼のそれよりも高い硬
度と引張強さを堅持している。さらに特筆すべきこと
は,これだけの高強度レベルでも切欠強さが引張強さの
値を上回っており,靭性が優れている。すなわち,高温
での短時間の時効処理により,高靭性と高強度を同時に
兼備するステンレス鋼が得られた。
加工硬化型ステンレス鋼あるいは析出硬化型ステンレス
鋼に比べてより高強度を実現しているのみならず,靭性
も高いという特性を有するから,耐食性と共に高い強度
と靭性が同時に要求される板ばね,コイルばね,Si単
結晶ウエハー作成用のブレード板,自動車等のエンジン
を構成する金属ガスケット等の素材用として用途の拡大
ができる。
時間時効処理特性に優れ,特にMo添加により高強度化
に最適な時効温度範囲が広がったので製造上非常に有利
である。
である。
材の硬度差ΔHV(時効材の硬度−冷延材の硬度)に及
ぼすMo量の影響を示す図である。
形状寸法を示した図である。
において,C:0.10%以下,Si:1.0%〜3.
0%,Mn:2.0%以下,Ni:4.0%〜9.0
%,Cr:12.0%〜18.0%,Mo:1.0%〜
5.0%,N:0.15%以下を含有したうえ,場合に
よってはさらにCu:3.5%以下を含み,且つC+N
≧0.10%の関係を満足するようにCとNを含有し,
残部がFeおよび製造上不可避的に混入する不純物から
なる靭性に優れた高強度ステンレス鋼を提供する。
の相互作用により鋼を硬化させる作用がある。しかし,
過剰の添加は熱間加工性を劣化させ割れ発生の原因とな
るので3.5%以下とする。
Claims (4)
- 【請求項1】 質量%において,C:0.10%以下,Si:
1.0%〜3.0%,Mn:2.0%以下,Ni:4.0%〜9.0%,C
r:12.0%〜18.0%,Mo:1.0%〜5.0%,N:0.15%以下
を含み,かつC+N≧0.10%の関係を満足するようにC
とNを含有し,残部がFeおよび製造上不可避的に混入
する不純物からなる靭性に優れた高強度ステンレス鋼。 - 【請求項2】 質量%において,C:0.10%以下,Si:
1.0%〜3.0%,Mn:2.0%以下,Ni:4.0%〜9.0%,C
r:12.0%〜18.0%,Cu:1.0%〜3.5%,Mo:1.0%〜5.
0%,N:0.15%以下を含み,かつC+N≧0.10%の関係
を満足するようにCとNを含有し,残部がFeおよび製
造上不可避的に混入する不純物からなる靭性に優れた高
強度ステンレス鋼。 - 【請求項3】 質量%において,C:0.10%以下, S
i:1.0%〜3.0%, Mn:2.0%以下, Ni:4.0%〜9.0
%, Cr:12.0%〜18.0%, Mo:1.0%〜5.0%,N:0.1
5%以下を含み,かつC+N≧0.10%の関係を満足する
ようにCとNを含有し,残部がFeおよび製造上不可避
的に混入する不純物からなるステンレス鋼であって,溶
体化処理状態で準安定なオーステナイト相を呈するステ
ンレス鋼を30〜80%の加工誘起マルテンサイトが生成す
るのに十分な冷間加工率で冷間加工を施し, 次いで300
〜650℃で0.5〜5分の短時間時効処理を施すことからな
る引張強さ1800N/mm2以上で且つ靭性に優れた高強度ス
テンレス鋼の製造方法。 - 【請求項4】 質量%において,C:0.10%以下, S
i:1.0%〜3.0%, Mn:2.0%以下, Ni:4.0%〜9.0
%, Cr:12.0%〜18.0%, Cu:1.0%〜3.5%,Mo:1.
0%〜5.0%, N:0.15%以下を含み,かつC+N≧0.10
%の関係を満足するようにCとNを含有し,残部がFe
および製造上不可避的に混入する不純物からなるステン
レス鋼であって,溶体化処理状態で準安定なオーステナ
イト相を呈するステンレス鋼を,30〜80%の加工誘起マ
ルテンサイトが生成するのに十分な冷間加工率で冷間加
工を施し, 次いで300〜650℃で0.5〜5分の短時間時効
処理を施すことからなる引張強さ1800N/mm2以上で且つ
靭性に優れた高強度ステンレス鋼の製造方法。
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