JPH06206466A - 定速走行制御装置 - Google Patents

定速走行制御装置

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Publication number
JPH06206466A
JPH06206466A JP272593A JP272593A JPH06206466A JP H06206466 A JPH06206466 A JP H06206466A JP 272593 A JP272593 A JP 272593A JP 272593 A JP272593 A JP 272593A JP H06206466 A JPH06206466 A JP H06206466A
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JP
Japan
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throttle valve
constant speed
throttle
abnormality
speed traveling
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Pending
Application number
JP272593A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Tashiro
憲璽 田代
Akito Adachi
章人 安達
Hiroaki Tabuchi
博明 田渕
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は第1のスロットルバルブと独立に可
動する第2のスロットルバルブを備える内燃機関に適用
される定速走行制御装置に関し、第2スロットルバルブ
の異常に起因する車両の挙動変化を防止することを目的
とする。 【構成】 第2スロットルバルブの開度変化率ΔTSが
判定値A以上である場合は異常により第2スロットルバ
ルブが全開状態となったと判断する(ステップ12
0)。第2のスロットルバルブの異常検出からの経過時
間を表すカウンタtが所定時間Bに達したと判別される
まで(ステップ140)tをインクリメントしながら
(ステップ150)定速走行制御を解除するためのキャ
ンセル信号を出力する(ステップ160)。第1スロッ
トルバルブは定速走行制御の解除と共に全閉となり、吸
入空気量の急増による不意の急加速及びスリップが防止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は定速走行制御装置に係
り、特にアクセルペダルと連動して可動する第1のスロ
ットルバルブと、駆動トルクの適正化のため、第1のス
ロットルバルブと独立に可動する第2のスロットルバル
ブとを備える内燃機関に適用される定速走行制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の吸気管内にアクセ
ルペダルと連動して可動する第1スロットルバルブと、
第1スロットルバルブとは独立に可動する第2スロット
ルバルブとを設け、運転者のアクセル操作とは別に第2
スロットルバルブの開度を制御して内燃機関の出力トル
クを適正化する駆動力制御装置が広く知られている。
【0003】同様に、アクセルペダルと連動して可動す
るスロットルバルブにバルブアクチュエータを連結し
て、運転者の設定した目標車速が維持されるようにスロ
ットルバルブの開度を制御する定速走行制御装置も広く
知られており、特開平2−1243239号公報は、駆
動力制御装置を備えた内燃機関に定速走行制御装置を組
み合わせた装置について開示している。
【0004】上記公報記載の装置においては、駆動輪に
スリップが発生した場合に第2スロットルバルブの開度
制御が行われ、駆動輪がスリップしていない限り第2ス
ロットルバルブは全開とされる。従って、駆動輪がスリ
ップしない状況下で定速走行制御が行われている場合
は、第2スロットルバルブを全開として第1スロットル
バルブの開度が車速維持のために制御される。
【0005】一方、駆動輪にスリップが発生した場合
は、定速走行制御が行われていると否とにかかわらずそ
のスリップを停止させる必要がある。従って、駆動輪に
スリップが発生した場合は、第1スロットルバルブの開
度にかかわらず、駆動輪が発生する駆動力がスリップを
停止し得る程度に小さくなるように第2スロットルバル
ブの開度が小さく制御される。
【0006】ところが、何らの処置も講じない状態でこ
のような駆動力制御が定速走行制御中に行われる場合に
は、駆動力制御による車速の低下を定速走行制御装置が
検出して、吸入空気量に何ら影響を与えることがないに
もかかわらず第1スロットルバルブの開度が大きくされ
る。このため、駆動輪のスリップが収まって駆動力制御
が解除される際には第1スロットルバルブがほぼ全開状
態となり、再スリップや急加速の原因となる。
【0007】そこで、上記公報記載の装置は、定速走行
制御中に駆動力制御が開始された場合は、第1スロット
ルバルブをスリップ開始時の開度に固定することとして
上記の不具合を解消している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2弁式の駆
動力制御装置における第2スロットルバルブは、一般に
全開位置が定位置とされている。駆動力制御の必要が生
じない限り、車両の走行に関しては第1スロットルバル
ブにより吸入空気量の調整が行えれば足り、また行える
必要があるからである。
【0009】このため、第2スロットルバルブは全開位
置を定位置とするリターンスプリング等を備えているの
が通常である。つまり、何らかの原因で第2スロットル
バルブを駆動するアクチュエータに異常が生じて第2ス
ロットルバルブが所定の位置に維持できなくなった場
合、第2スロットルバルブはリターンスプリングの作用
により常に全開位置に戻る構成が採用されている。
【0010】しかし、上記従来の装置において定速走行
制御中に駆動力制御が行われる場合は、上記したように
第1スロットルバルブがスリップ開始時の開度に固定さ
れた状態で保持されている。このため、駆動力制御によ
り適当な開度に制御されていた第2スロットルバルブに
異常が発生して急に全開となると、第1スロットルバル
ブの開度に応じて吸入空気量が急激に増加する場合があ
り、スリップや急加速の原因となる。
【0011】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、第2スロットルバルブに異常が発生した際には
定速走行制御を解除することとして、第2スロットルバ
ルブの異常に起因する車両の挙動変化を防止し得る定速
走行制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する定
速走行制御装置の原理図を図1に示す。
【0013】図1(A)中符号1は、本発明に係る定速
走行制御装置を備える内燃機関を示す。内燃機関1の吸
気管2内には、アクセルペダルと連動して可動する第1
のスロットルバルブ3と、第1のスロットルバルブ3と
独立に可動する第2のスロットルバルブ4とを設ける。
【0014】この第2のスロットルバルブ4は、駆動輪
に発生する駆動トルクを適正値に制御する駆動力制御手
段5の指示に従って可動する。また、定速走行指示手段
6は、車速検出手段7により検出した車速が、車速設定
手段8に設定された速度と等速となるように第1のスロ
ットルバルブ3の開度を制御する。
【0015】第2スロットル異常検出手段9は、第2ス
ロットルバルブ4の開度を監視してその異常を検出す
る。そして、定速走行解除手段10は、第2スロットル
異常検出手段9が第2スロットルバルブ4の異常を検出
した場合、定速走行指示手段6による第1のスロットル
バルブ3の制御を解除する。
【0016】また、図1(B)に示す定速走行制御装置
は、吸気管2内の圧力変化を検出する吸気管負圧変動検
出手段11を備える点に特徴がある。すなわち、図1
(B)における定速走行解除手段12は、第2スロット
ル異常検出手段9により第2スロットルバルブ4の異常
が検出され、且つ吸気管負圧変動検出手段11により所
定値以上の吸気管内圧力の増圧が認められた場合に、定
速走行指示手段6による第1のスロットルバルブ3の制
御を解除する。
【0017】
【作用】図1(A)に示す定速走行制御装置において前
記定速走行解除手段10は、前記第2のスロットルバル
ブ4に異常が生じた場合、前記定速走行指示手段6によ
る前記第1のスロットルバルブ3の制御を解除する。こ
のため、アクセルペダルが操作されていない限り、前記
第2のスロットルバルブ4に異常が発生して全開となる
と、それと共に前記第1のスロットルバルブ3が全閉と
なる。従って、第2スロットルバルブ4が全開となって
も、それにより車両の挙動が急変することはない。
【0018】また図1(B)に示す定速走行制御装置に
おける前記定速走行解除手段12は、第2スロットルバ
ルブ3が全開となっても吸気管内の圧力が急増しない限
り定速走行指示手段6による第1のスロットルバルブ3
の制御を解除しない。つまり、第2スロットルバルブ4
に異常が発生して全開となっても、そのために吸気管2
内を流通する吸入空気量が変化しない限り定速走行制御
が解除されない。従って、図1(B)に示す定速走行制
御装置では、不要に定速走行制御が解除されることがな
い。
【0019】
【実施例】図2は、本発明に係る定速走行制御装置の一
実施例の構成を表すブロック図を示す。図2中、符号2
0は本実施例装置を備える内燃機関の吸気管を示す。吸
気管21内には、それぞれ独立に可動する第1スロット
ルバルブ21及び第2スロットルバルブ22が配設され
ている。
【0020】これら第1及び第2スロットルセンサ2
1,22はそれぞれリターンスプリング(図示せず)を
備えており、そのバネ力により第1スロットルバルブ2
1は全閉、第2スロットルバルブは全開位置に向けて付
勢されている。また、それぞれスロットルバルブ21,
22に対応した位置には、それらの開度を検出するスロ
ットルセンサ23,24が設けられている。
【0021】符号25は、第1スロットルバルブ21を
駆動する定速走行アクチュエータを示す。この定速走行
アクチュエータ21は第1スロットルバルブ21とワイ
ヤ26で連結され、定速走行制御ECU40から供給さ
れる開度信号に基づいて第1スロットルバルブ21の開
度を適当に制御すると共に、アクセルペダルの動作を第
1スロットルバルブ21に伝える機能を備えている。
【0022】また、第2スロットルバルブ22には、ス
テップモータで構成されるスロットルアクチュエータ2
8が連結されている。このスロットルアクチュエータ2
8はスロットルECU50から供給される駆動信号に基
づいて第2スロットルバルブ22の開度を適当に制御
し、車両の挙動が不安定にならない程度に内燃機関の出
力トルクを制御する。
【0023】定速走行制御ECU40は、前記した定速
走行指示手段に相当し、運転者等により設定された車速
に実際の車速を維持するための制御を行うECUで、入
力回路41,中央処理装置(CPU)42,出力回路4
3で構成されている。入力回路41には、前記した車速
設定手段に相当するコントロールスイッチ29,キャン
セル系スイッチ30及び前記した車速検出手段に相当す
る車速センサ31からそれぞれの信号が供給されると共
に、定速走行アクチュエータ25からはその開度を表す
信号が、またエンジンコントロールECU60からは、
後述の定速走行制御キャンセル信号が供給される。
【0024】コントロールスイッチ29は、図2に示す
ように電源電圧にプルアップされた3組のスイッチ回路
から成り、何れかのスイッチがオンとなると出力端子に
はそのスイッチに応じた電圧が発生するように構成され
ている。そして、3段階の電圧信号は、設定速度のセッ
ト・リセット信号,設定速度を上げるためのアクセル信
号,設定速度を下げるためのコースト信号として入力回
路41に供給されている。
【0025】すなわち、本実施例の定速走行制御装置に
おいて、定速走行時にコントロールスイッチ29からセ
ット信号が供給された場合、以後定速走行制御ECU4
0は、車速センサ31により検出される車速がセット時
の車速に維持されるように定速走行アクチュエータ25
をフィードバック制御して第1スロットルバルブ21の
開度制御を行う。
【0026】また、コントロールスイッチ29からアク
セル信号またはコースト信号が供給されている間は、定
速走行アクチュエータ25を加速方向または減速方向に
駆動する。そして、所望の車速に到達してアクセル信号
等の供給が停止されたら、以後その時点の車速を維持す
るように定速走行アクチュエータ25の制御を行う。
【0027】尚、キャンセル系スイッチからは、定速走
行制御を続行するには不適切な状況が発生した場合にリ
セット信号が供給される。このような観点から、キャン
セル系スイッチとしては例えば、ブレーキ操作に連動す
るブレーキスイッチやパーキングブレーキと連動するパ
ーキングブレーキスイッチ、マニュアル車においてはク
ラッチ操作に連動するクラッチスイッチ、オートマチッ
ク車においてはドライブレンジ以外のレンジにシフトチ
ェンジされたことを表すシフトスイッチ等を用いてい
る。
【0028】スロットル制御ECU50は、上記したよ
うに車両の挙動を安定した状態に維持するために内燃機
関で発生するトルクを適正に制御するECUで、入力回
路51,CPU52,出力回路53から構成される。入
力回路51には、第1及び第2スロットルバルブ21,
22の開度を検出するスロットルセンサ23,24の検
出信号,内燃機関の回転数等の信号が供給されている。
【0029】本実施例装置におけるスロットルECU5
0は、駆動輪のスリップ率等から走行中の路面が高摩擦
係数(μ)路であるか低μ路であるかを判別し、判別し
た路面の性質に合わせて第2スロットルバルブ22の開
度制御を行う。すなわち、スロットルECU50は、高
μ路において車両の挙動を安定化し得る第2スロットル
バルブ22の開度及び低μ路において車両を安定化し得
る第2スロットルバルブ22の開度を、共に第1スロッ
トルバルブ21の開度との関係でマップ(図3参照)と
して備えており、判別された路面状況に応じて適宜それ
らを切り換えて使用している。
【0030】尚、図3に示すマップは、ターボを搭載し
た内燃機関用のマップであり、走行中の路面が高μ路で
あると判別された場合には内燃機関の出力特性を自然吸
気の内燃機関の特性に近づけ得る制御を、また低μ路で
あると判別された場合は過度のトルクによるスリップを
防止し得る制御を実現するためのものである。
【0031】従って、本実施例装置においては、第2ス
ロットルバルブ22が適当に制御されている場合、吸気
管20内を流通する空気量を決定するトータルスロット
開度は、ほぼ第2スロットルバルブの開度として捕らえ
ることが可能となる。このため本実施例の内燃機関には
常に、運転者のアクセル操作に基づき、且つ車両を安定
に維持し得る量に補正された空気が供給されることにな
る。
【0032】エンジンコントロールECU60は、前記
した第2スロットル異常検出手段及び定速走行解除手段
に相当し、第2スロットルバルブ22の異常に起因する
車両挙動の不安定化を防止するECUであり、入力回路
61,CPU62,出力回路63で構成される。
【0033】入力回路61には、スロットルセンサ2
3,24等と共に、吸気管20内の圧力を検出するバキ
ュームセンサ32が接続されている。そして、エンジン
コントロールECU60はこれらの入力信号を基に後述
のプログラムを実行することにより第2スロットルバル
ブ22の異常を検出し、異常検出時には上記したように
定速走行制御ECU40に対してキャンセル信号を送信
する。
【0034】以下、図4に示すフローチャートに沿っ
て、エンジンコントロールECU60が実行する処理に
ついて説明するが、それに先立って図6を参照して、エ
ンジンコントロールECU60による処理の必要性につ
いての説明を行う。
【0035】図6は、従来の定速走行制御装置の動作を
説明するためのタイムチャートを示す。図6(A)は車
両が走行する路面の勾配を、図6(B)は定速走行制御
時におけ車速を、また図6(C)は、スロットルセンサ
23,24で検出される第1スロットルバルブ21の開
度(一点鎖線で示す曲線)及び第2スロットルバルブの
開度(実線で示す曲線)を示す。
【0036】定速走行制御が行われている場合、時刻t
1 において車両が緩登坂路に差しかかると(図6
(A))、第1スロットルバルブ21の開度が大きくな
る(図6(C))。これに伴って第2スロットルバルブ
22が上記図3に示すマップに従って動作するため、ト
ータルのスロットル開度が広がることになり、結局車速
が維持されることになる(図6(B))。
【0037】つまり、このような状況下では、吸気管2
0内を流通する空気量は実質的に第2スロットルバルブ
22により制御されていることになる。このため、図6
(C)に示すように時刻t2 において、例えばスロット
ルアクチュエータ28を構成するステップモータが脱調
して第2スロットルセンサ22がリターンスプリングの
作用により全開位置とされた場合には、一時的に吸入空
気量が急増することになる。
【0038】その後定速走行制御が働いて第1スロット
ルバルブの開度が補正されて吸入空気量は適正な値に収
束するものの、上記したような吸入空気量の急増が高μ
路走行中に生じれば図6(B)に示すような急加速が生
じ、また低μ路走行中に生じればスリップによる横滑り
等を誘発し、いずれにしろ車両の挙動は著しく不安定に
なる。
【0039】図4は、このような挙動の乱れを防止する
ことを目的としてエンジンコントロールECU60が実
行するルーチン処理の一例のフローチャートを示してい
る。以下、図6に示すフローチャートに沿って本実施例
装置の動作について詳細に説明する。
【0040】本ルーチンが起動すると、まずステップ1
10において後述の第2スロットル異常検出カウンタt
が“0”であるか否かを見る。今回が初回の処理である
とするとt=“0”が成立するため、続いてステップ1
20へ進む。
【0041】ステップ120では、前回処理時における
第2スロットルバルブ22の開度と今回の開度とをスロ
ットルセンサ24の検出値を基に算出すると共に、その
変化率ΔTSが所定の判定値A以上であるか否かを見
る。ここでスロットルアクチュエータ28が正常に機能
していればΔTS<Aが成立し、この場合はステップ1
30へ進み第2スロットル異常検出カウンタを“0”と
して今回の処理を終了する。
【0042】また、ステップ120においてΔTS≧A
が成立する場合は、第2スロットルバルブ22に異常が
発生して、全開位置に戻されたと判断しステップ140
へ進む。ステップ140ではカウンタtが所定時間Bに
達しているか否かを判別し、tがまだBに達していない
場合はステップ150へ進み、tをインクリメントした
後ステップ160へ進み、定常走行制御ECU40に対
してキャンセル信号を出力して今回の処理を終了する。
【0043】このように、第2スロットル異常検出カウ
ンタtは、第2スロットルバルブに異常が発生してから
の経過時間を表すカウンタを構成している。つまり、本
ルーチンにおいて一度第2スロットルバルブ22の異常
が検出されると、その後はステップ120がジャンプさ
れ、ステップ140においてt≧Bが成立するまでカウ
ンタtがインクリメントされ続ける。
【0044】そして、カウンタtが所定時間Bに達した
ら、ステップ140においてt≧Bが成立すると判別
し、上記ステップ130を実行して処理を終了する。従
って、本実施例装置において第2スロットルバルブ22
に異常が発生した場合は、その後所定時間Bの間だけ継
続してエンジンコントロールECU60から定速走行制
御ECU40へ向けてキャンセル信号が出力され続ける
こととなる。
【0045】図5は、定速制御ECU40が、エンジン
コントロールECU60のキャンセル信号出力端子の状
態に基づいて実行するルーチン処理のフローチャートの
一例を示す。
【0046】図5に示すルーチンが起動すると、先ずス
テップ210においてエンジンコントロールECU60
からキャンセル信号が供給されているか否かを見る。こ
こでキャンセル信号が供給されていない場合は何ら処理
を講じる必要はなく、そのまま今回の処理を終了する。
【0047】そして、エンジンコントロールECU60
からキャンセル信号が供給されている場合は、ステップ
220において定速走行制御を解除する処理を行った後
今回の処理を終了する。第2スロットルバルブ22が全
開になることによる吸入空気量の急増を防止するためで
ある。
【0048】すなわち、図7に示すように本実施例装置
において第2スロットルバルブ22に異常が生じた場合
は(図7(C)中、時刻t2 )、それと同時にエンジン
コントロールECU60においてキャンセル信号が立ち
上がり、定速走行制御ECU40において定速走行制御
が解除される。
【0049】また、定速走行制御が実行されている間
は、通常運転者によるアクセル操作は行われていない。
このため、定速走行制御が解除された場合図7(C)中
に一点鎖線で示すように第1スロットルバルブ21はリ
ターンスプリングの作用で全閉状態となる。
【0050】従って、時刻t2 以後内燃機関に供給され
る空気量はアイドリング時と同等となり、図7(B)に
示すように車速は低下することになる。このため、本実
施例装置を備える車両においては、第2スロットルバル
ブ22に異常が発生した場合に内燃機関の出力が急増す
ることがなく、高μ路における急加速や低μ路における
スリップ等、不意の挙動変化が防止され、高い安全性を
確保することが可能となる。
【0051】尚、上記したようにキャンセル信号は所定
時間Bが経過した後はリセットされるため、所定時間B
が経過した後であれば再び定速走行制御を実行すること
ができ、2弁式制御が再開された場合に再び第2スロッ
トルバルブ22の異常検出を行うことが可能となる。
【0052】図8は、本発明に係る定速走行制御装置に
おいてエンジンコントロールECU60が実行するルー
チン処理の他の例のフローチャートを示す。
【0053】図8に示す処理が起動すると、上記図4に
示すルーチンと同様に先ず第2スロットル異常検出カウ
ンタtが“0”であるか否かを判別する(ステップ31
0)。ここでt=“0”であれば第2スロットルバルブ
22の開度変化率ΔTSが所定の判定値A以上であるか
をみる(ステップ320)。そしてΔTS<Aである場
合はカウンタtを“0”とした(ステップ330)後キ
ャンセル信号の出力状態を表すフラグCANを“0”と
して今回の処理を終了する。
【0054】またステップ320においてΔTS≧Aが
成立する場合は、カウンタtが所定値Bに達しているか
をみて(ステップ340)、すでにtがBに達している
場合は上記ステップ330へと進み、また未だ達してい
ない場合はtをインクリメントする(ステップ35
0)。
【0055】ここで、本ルーチンにおいては、上記図4
に示すルーチンと異なり、カウンタtをインクリメント
した後即座にはキャンセル信号を出力しない。第2スロ
ットルバルブ22に異常が発生して全開となった時点に
おいて、吸入空気量が実質的に第1スロットルバルブ2
1により制御されている場合は定速走行制御を解除しな
くても、不意の挙動変化を生じないからである。
【0056】つまり、第2スロットルバルブ22の異常
が問題とされるのは、吸入空気量が実質的に第2スロッ
トルバルブ22の開度により制御されている場合のみで
あり、それ以外の場合は定速走行制御を続行しても何ら
問題はなく、更に、その後スロットルアクチュエータ2
8の脱調等が復帰すれば、第2スロットルバルブ22が
正常に機能している場合と実質的に差異がないからであ
る。
【0057】そこで、本ルーチンにおいては、上記ステ
ップ350においてカウンタtをインクリメントした
ら、次にステップ360へ進み、キャンセル信号の出力
状態を表すフラグCANが“1”であるか否かをみる。
そしてCAN=“0”である場合は、今回の第2スロッ
トルバルブ22の異常が真に定速走行制御を解除する必
要のある異常であるかを判断するため、ステップ370
において吸気管負圧変化率ΔEVが所定の判定値C以上
であるかを見る。
【0058】ここで吸気管負圧変化率ΔEVとは、前回
の処理時に読み込んだバキュームセンサ32の検出値
と、今回の処理時におけるバキュームセンサ32の検出
値との差である。つまり、ΔEV≧Cである場合は第2
スロットルセンサ22の異常に起因して前回の処理時と
今回の処理時との間で吸気管20内の負圧が大きく変動
している、すなわち吸入空気量に大きな変化が生じてい
ることになる。
【0059】一方、ΔEV<Cである場合は、吸入空気
量には直接影響がなく、定速走行制御を続行しても車両
に挙動変化は生じないと判断することができる。このた
め、上記ステップ370においてΔEV<Cと判別され
た場合は、何ら処理を行わずそのまま今回の処理を終了
し、またΔEV≧Cと判別された場合はステップ380
でCAN=“1”とした後ステップ390へ進み、定速
走行制御ECU40に向けてキャンセル信号を出力して
今回の処理を終了する。
【0060】尚、上記ステップ370においてΔEV≧
Cと判別された場合は、あステップ380においてCA
N=“1”とされるため、以後本ルーチンが起動された
場合はステップ370はジャンプされる。従って、フラ
グCANは第2スロットルバルブ異常検出カウンタtが
所定時間Bに達してステップ335が実行されるまで継
続して値“1”を維持することとなる。
【0061】また、上記ステップ370においてΔEV
<Cと判別された場合、カウンタtが所定時間Bに達す
るまでは繰り返しステップ370が実行される。つま
り、本ルーチンにおいては、第2スロットルバルブ22
に異常が発生してから所定時間Bが経過するまでにΔE
V≧Cが成立すれば、その後キャンセル信号が出力さ
れ、第2スロットルバルブ22に異常が発生してから所
定時間Bが経過するまでにΔEV≧Cが成立しなかった
場合は、その後ΔEVが急変してもキャンセル信号が出
力されることはない。これにより、第2スロットルバル
ブ22全開後、所定時間B経過後に運転者が故意にアク
セルペダルを踏み(時刻t5 )、ΔEV≧Cが成立して
しまう誤判定を防止している。
【0062】従って、本ルーチンが適用される場合は、
図9(C)に示すように第1スロットルバルブ21の開
度(一点鎖線で示す曲線)が第2スロットルバルブの開
度(実線で示す曲線)に比べて大きい場合に第2スロッ
トルバルブ22が全開となっても(時刻t1 )、その異
常に起因する吸気管負圧変動ΔEVが小さければ(図9
(E))、キャンセル信号が出力されることはない(図
9(F))。
【0063】そして、その後所定時間の後第2スロット
ルバルブ22が復帰した場合は、再び2弁式制御が再開
されるため、例えば車両が緩登坂路に差しかかると上記
図6,7の場合と同様に第1スロットルバルブの開度が
第2スロットルバルブ22の開度に比べて大きくなる。
【0064】このような状況下では、第2スロットルバ
ルブ22が全開となると(図9(C)中、時刻t3 )そ
れに伴って吸気管負圧変動ΔEVが急変し(図9
(E))、異常発生から所定時間Bが経過する前にΔE
V≧Cが成立することになる。従って、図9(F)に示
すようにエンジンコントロールECU60においてキャ
ンセル信号が立ち上がり(時刻t4 )、その後第1スロ
ットルバルブ21が全閉状態となるのに伴って、徐々に
車速が低下することになる(図9(B)(C))。
【0065】このように、本ルーチンによれば、真に定
速走行制御を解除する必要がある場合にだけキャンセル
信号を発生することができ、不要に定速走行制御が解除
されることを防止することができる。
【0066】
【発明の効果】上述の如く請求項1記載の発明によれ
ば、第2のスロットルバルブに異常が発生して全開状態
となった場合には、その異常発生と同時に定速走行制御
が解除される。このため、第2スロットルバルブの異常
に起因して吸気管2内を流通する吸入空気量が急増する
ことがなく、高μ路における不意な急加速や低μ路にお
ける不意のスリップを防止することができる。このた
め、本発明に係る定速走行制御装置を備える車両におい
ては、従来の定速走行制御装置を備える車両に比べて高
い安全性を確保することが可能となるという特長を有し
ている。
【0067】また、請求項2記載の発明によれば、第2
のスロットルバルブの異常が車両の挙動に対して真に影
響を与える場合にのみ定速走行制御を解除することがで
き、不要に定速走行制御が解除されることによる煩わし
さ及び装置に対する不信感の発生を最小限に抑制するこ
とが可能となるという特長を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定速走行制御装置の原理図であ
る。
【図2】本発明に係る定速走行制御装置の一実施例の構
成を表すブロック図である。
【図3】本実施例装置において第2スロットルバルブの
開度制御に用いるマップである。
【図4】本実施例装置においてエンジンコントロールE
CUが実行するルーチン処理の一例のフローチャートで
ある。
【図5】本実施例装置において定速走行制御ECUが実
行するルーチン処理の一例のフローチャートである。
【図6】本実施例装置においてエンジンコントロールE
CUが実行する処理の必要性を説明するための図であ
る。
【図7】本発明に係る定速走行制御装置の一実施例の動
作を説明するための図である。
【図8】本実施例装置においてエンジンコントロールE
CUが実行するルーチン処理の他の例のフローチャート
である。
【図9】本発明に係る定速走行制御装置の他の実施例の
動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 2,20 吸気管 3 第1のスロットルバルブ 4 第2のスロットルバルブ 5 駆動力制御手段 6 定速走行指示手段 7 車速検出手段 8 車速設定手段 9 第2スロットル異常検出手段 10,12 定速走行解除手段 11 吸気管負圧変動検出手段 21 第1スロットルバルブ 22 第2スロットルバルブ 23,24 スロットルセンサ 25 定速走行アクチュエータ 28 スロットルアクチュエータ 40 定速走行制御ECU 50 スロットルECU 60 エンジンコントロールECU

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気管内に、アクセルペダルと連動して
    可動する第1のスロットルバルブと、駆動輪に発生する
    駆動トルクを適正値に制御する駆動力制御手段の指示に
    従って前記第1のスロットルバルブと独立に可動する第
    2のスロットルバルブとを備える内燃機関に適用され、
    車速検出手段により検出した車速が、車速設定手段に設
    定された速度と等速となるように前記第1のスロットル
    バルブの開度を制御する定速走行指示手段を備える定速
    走行制御装置において、 前記第2スロットルバルブの開度を監視して、該第2ス
    ロットルバルブの異常を検出する第2スロットル異常検
    出手段と、0該第2スロットル異常検出手段が前記第2
    スロットルバルブの異常を検出した場合、前記定速走行
    指示手段による前記第1のスロットルバルブの制御を解
    除する定速走行解除手段とを備えることを特徴とする定
    速走行制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の定速走行制御装置におい
    て、前記定速走行解除手段は、前記第2スロットル異常
    検出手段により前記第2スロットルバルブの異常が検出
    され、且つ前記吸気管内の圧力変化を検出する吸気管負
    圧変動検出手段により所定値以上の吸気管内圧力の増圧
    が認められた場合に、前記定速走行指示手段による前記
    第1のスロットルバルブの制御を解除することを特徴と
    する定速走行制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4741156B2 (ja) * 2000-03-28 2011-08-03 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング Acc制御車両のための引継ぎ要請の作動方法及び装置

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JP4741156B2 (ja) * 2000-03-28 2011-08-03 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング Acc制御車両のための引継ぎ要請の作動方法及び装置

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