JPH06205397A - 動画像符号化装置 - Google Patents

動画像符号化装置

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JPH06205397A
JPH06205397A JP34953692A JP34953692A JPH06205397A JP H06205397 A JPH06205397 A JP H06205397A JP 34953692 A JP34953692 A JP 34953692A JP 34953692 A JP34953692 A JP 34953692A JP H06205397 A JPH06205397 A JP H06205397A
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JP34953692A
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Yoshihiro Kikuchi
義浩 菊池
Hideyuki Ueno
秀幸 上野
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低解像度局部復号信号をアップサンプリングし
て高解像度画像信号の符号化における予測に用いる際の
アップサンプリング処理を改良して予測効率を向上さ
せ、符号化効率を高くした動画像符号化装置を提供す
る。 【構成】高解像度局部復号信号26を基に高解像度予測
信号40を生成する第1の予測器28、低解像度局部復
号信号56をアップサンプリングするアップサンプリン
グ回路60、アップサンプリング信号を基に低解像度予
測信号62を生成する第2の予測器61、高解像度予測
信号40と低解像度予測信号62およびそれらを重み付
け加算した信号のいずれかを高解像度画像信号11の符
号化のための予測信号13として生成する第3の予測器
63を有し、アップサンプリング回路60はフィールド
内補間信号とフレーム内補間信号およびそれらの重み付
け加算信号から高解像度画像信号11を基に一つの信号
を選択して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動画像符号化装置に係
り、特に放送、TV会議またはTV電話等のような、回
線を通じて動画像の伝送を行うシステムや、光ディスク
たまはビデオテープ等の蓄積系メディアに動画像を蓄積
するシステムに使用される動画像符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】NTSC、PAL、SECAMといった
現行TV方式のTV信号(以下、現行TV信号という)
をディジタル高能率符号化技術を用いて情報量を削減
し、ISDN回線等のディジタル回線や無線で伝送・分
配したり、光ディスク、ビデオテープ、計算機記憶媒体
などの蓄積系メディアに蓄積するための動画像高能率符
号化方式が提案され、CCITT(H.26X)および
ISO(MPEG2)の場において標準化作業が進めら
れている。
【0003】一方、将来のHDTV(高精細テレビジョ
ン)方式の普及に向けて、HDTVに対応した動画像符
号化方式の開発も行われており、先の標準化の場におい
て検討が進められている。現在のところNTSC等の現
行TV方式のTV受像機が広く一般に普及しているた
め、HDTV信号を放送や蓄積系メディアを用いて分配
する場合、HDTV受像機だけでなく現行TV受像機に
おいても画像を再生できるようにすることが強く望まれ
ている。また、通信系においてもHDTV通信装置と現
行TV方式の通信装置が混在してマルチポイント接続さ
れる場合に、両方式の通信装置間でも動画像通信が行え
ることが要求されている。
【0004】このような要求条件を満たすためには、動
画像符号化方式はエンコーダが作成したビット列の一部
を取り出すことにより低解像度の画像を復号できる、い
わゆるスケーラビリティを持ち、しかも現行TV方式用
のデコーダにおいても復号が行えるコンパチビリティを
持つ方式でなければならない。
【0005】スケーラビリティを持つ動画像符号化方式
は、様々な方式が考えられる。それらのうち、スケーラ
ビリティをオプションとして定義できる方法として、低
解像度画像信号(例えば現行TV信号)のエンコーダか
ら得られる低解像度局部復号信号を高解像度画像信号
(例えばHDTV信号)を予測符号化する際の予測信号
の候補に加える方式が提案されている。
【0006】図10は、この方式に基づく動画像符号化
装置の概略構成を示すブロック図である。高解像度画像
信号(例えばHDTV信号)は、高解像度画像エンコー
ダ1に入力されると共に、ダウンサンプリング回路2に
よって低解像度画像信号(例えばNTSC信号)にダウ
ンサンプリングされ、低解像度画像エンコーダ3に入力
される。エンコーダ1からの符号化出力は上位レイヤビ
ット列として出力されると共に、高解像度画像ローカル
デコーダ4により局部復号される。エンコーダ3からの
符号化出力は下位レイヤビット列として出力されると共
に、低解像度ローカルデコーダ5により局部復号され
る。高解像度ローカルデコーダ4から得られる高解像度
局部復号信号は、エンコーダ1に予測信号としてフィー
ドバックされ、低解像度ローカルデコーダ5から得られ
る低解像度局部復号信号は低解像度エンコーダ3に予測
信号としてフィードバックされると共に、アップサンプ
リング回路6を経て高解像度エンコーダ1にも予測信号
として供給される。予測器7は高解像度ローカルデコー
ダ4からの局部復号信号、アップサンプリング回路6か
らの予測信号およびこれらを重み付け加算した信号のい
ずれかを選択的し、それを高解像度エンコーダ1に予測
信号として供給する。
【0007】ここで、HDTV信号および現行TV信号
は、いずれもインタレース走査された信号であり、高解
像度画像信号と低解像度画像信号の垂直方向の画素位置
は図11に示すような関係になっている。
【0008】図12、図13および図14は、アップサ
ンプリング回路6の3通りの従来手法による処理を説明
したものである。
【0009】図12の処理では、低解像度画像信号は1
フィールド毎に水平方向および垂直方向にアップサンプ
リングされ、高解像度画像信号が生成される。図11に
示したように、高解像度画像信号と低解像度画像信号の
垂直方向の画素位置関係が奇数フィールドと偶数フィー
ルドで異なるため、垂直方向のアップサンプリングは奇
数フィールドと偶数フィールドで異なる処理が行われ
る。すなわち、奇数フィールドについては例えば−1
2,0,140,256,140,0,−12/256
という奇数フィールド用フィルタ係数を用いて奇数タッ
プのフィルタリングを行ってアップサンプリングする。
偶数フィールドについては例えば−4,20,220,
220,40,−4/256という偶数フィールド用フ
ィルタ係数を用いて偶数タップのフィルタリングを行っ
てアップサンプリングする。
【0010】図13の処理では、低解像度画像信号はフ
レーム単位で水平方向および垂直方向にアップサンプリ
ングされ、高解像度画像信号が生成される。
【0011】図14の処理では、動き適応ノンインタレ
ース変換を用いたアップサンプリングが行われる。
【0012】この場合、まず低解像度画像の連続する2
フィールドの信号に対しノンインタレース変換が行われ
る。このノンインタレース変換は、例えば文献(1) :C.
L.Lee,S.Chang,C.W.Jen,"Motion Detection and Motion
Adaptie Pro-scan Conversion",1991 IEEE Internatio
nal Symposium on Circuits and Systems.vol.1,pp.666
-9,(June 1991)、文献(2) :A.Nguyen,Eric Dubois,"Sp
atio-temporal Adaptive Interlaced-to-progressive C
onversion",International Workshop on HDTV'92 およ
び文献(3) V.G.Devereux,"Standards Conversion betwe
en 1250/50 and625/50 TV Systems",IBC 1992,pp.51-5,
(July,1992)に記載の手法のように、画像の動きに適応
した処理や時空間処理によって行う。ノンインタレース
変換された信号は、水平方向にアップサンプリングされ
る。偶数フィールドは高解像度画像信号との垂直方向の
画素位置が一致するようにラインシフトされた後、奇数
フィールドとフィールドマージされて高解像度画像信号
が生成される。
【0013】しかし、これらのアップサンプリング処理
では、インタレース画像信号である低解像度画像信号か
ら高解像度画像信号へのアップサンプリングに関して次
のような問題点がある。
【0014】図12の処理においては、フレーム画像を
1/2間引きしたフィールドの単位でアップサンプリン
グが行われるため、画像の静止領域で高域成分の折り返
しを生じ、特に動きの少ない高精細な画像で予測効率が
悪かった。
【0015】図13の処理においては、時間的にズレの
ある2つのフィールドが重ね合わされてアップサンプリ
ングされるため、特に動きの大きい領域で予測効率の低
下を招いていた。
【0016】図14の処理においては、画像の動きに適
応した処理や時空間処理等によるノンインタレース変換
を用いることにより、図12および図13の処理の問題
点を解決しようとしているものの、低解像度画像信号を
用いて動きを検出するため、低解像度復号画像信号に含
まれる符号化歪のために誤った動き判定が行われる可能
性があり、低解像度復号信号をアップサンプリングして
高解像度画像信号の予測に用いる符号化方式には十分な
ものとはいえない。
【0017】また、文献1〜3に記載されているような
動き適応処理や時空間処理を用いるアップサンプリング
法では、低解像度復号信号の入力順に連続する複数のフ
レームを用いるため、フレームメモリが多く必要とな
る、遅延が大きくなる、ランダムアクセスが不可能とな
る、などの問題点がある。この問題点について、図15
を用いて説明する。
【0018】図15は、高解像度画像および低解像度画
像の入力順、符号化順、フレーム単位の符号化モード
(I,P,B)を示したものである。I,P,Bはそれ
ぞれフレーム内符号化、前方向予測符号化、両方向予測
符号化を行うフレームを表す。図15(a)は例えばI
SO・MPEGのように両方向予測符号化を併用した符
号化方式であり、図15(b)はフレーム内符号化と前
方向予測符号化のみを用いた符号化方式である。
【0019】図15(a)において、高解像度画像の入
力順序2のフレームを低解像度画像から予測する場合、
文献1のような入力順で前のフレームを用いて動き適応
処理を行う方法では、低解像度画像の入力順序2のフレ
ームのみでなく、符号化順序がこれより後の入力順序1
のフレームがアップサンプリングに用いられる。このた
め、符号化および復号に際しては入力順序1のフレーム
の局部復号および復号をそれぞれ待たなければならず、
フレームメモリを増やす必要があると共に、符号化およ
び復号化に伴う遅延が増加するという問題がある。この
問題は高解像度画像の入力順序4のフレームを低解像度
画像から予測する場合も同様である。
【0020】また、文献2,3のように前後の複数フィ
ールドを用いて時空間処理を行う方法では、高解像度画
像の入力順序2のフレームを予測する場合、少なくとも
低解像度画像の入力順序1,2,3のフレームが用いら
れるため、符号化順序4(入力順序3)のフレームの復
号を待たなければならず、フレームメモリはさらに多く
必要となり、符号化遅延も増加する。これは入力順序
1,4のフレームでも同様である。
【0021】さらに、MPEGのような符号化方式で
は、ランダムアクセスを可能にするために、前後のフレ
ームを参照しないフレーム内符号化を定期的に行う方法
がとられることがある。図15(a)では、入力順序2
のフレームがフレーム内符号化であるが、文献1〜3の
ように前方あるいは前後のフレームを用いるアップサン
プリング法では、ランダムアクセスを行うことができな
くなってしまうという問題がある。
【0022】図15(b)のように前方向予測のみを用
いる符号化でも、同様にフレームメモリが増加する、符
号化遅延が増加するといった問題が生じる。文献1に記
載されているような前のフレームをアップサンプリング
に用いる方法では、フレームメモリが増加する。文献
2,3のように前後のフレームをアップサンプリングに
用いる方法では、符号化順が後のフレームを用いるた
め、フレームメモリ、符号化および復号に伴う遅延は、
共に増加する。
【0023】このように文献1〜3に記載された入力順
で前方および後方の少なくとも一方のフレームも用いる
アップサンプリング法では、符号化・復号に伴いフレー
ムメモリの増加、遅延の増加、ランダムアクセスができ
なくなる、などの問題が生じるという欠点があった。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、現行
TV信号のようなインタレース走査された低解像度画像
信号の局部復号信号をアップサンプリングしてHDTV
信号のようなインタレース走査された高解像度画像信号
の符号化の際の予測に用いる場合、従来の方式ではイン
タレース走査された低解像度局部復号信号から高解像度
画像信号へのアップサンプリング処理が高解像度画像信
号の予測に用いるための処理としては十分でないため
に、効率の良い予測を行うことができず、符号化効率が
低いという問題があった。
【0025】本発明は、低解像度局部復号信号をアップ
サンプリングして高解像度画像信号の符号化における予
測に用いる際のアップサンプリング処理を改良して予測
効率を向上させることにより、符号化効率を高くできる
動画像符号化装置を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は高解像度画像信号を予測符号化すると共
に、高解像度画像信号を変換して得られた低解像度画像
信号を予測符号化する動画像符号化装置において、前記
高解像度画像信号を予測符号化した信号から復号される
高解像度局部復号信号を基に高解像度予測信号を生成す
る第1の予測手段と、前記低解像度画像を予測符号化し
た信号から復号される低解像度局部復号信号をアップサ
ンプリングするアップサンプリング手段と、前記アップ
サンプリング手段の出力信号を基に低解像度予測信号を
生成する第2の予測手段と、前記高解像度予測信号と前
記低解像度予測信号およびそれらを重み付け加算した信
号のいずれかを前記高解像度画像信号の予測符号化に用
いる予測信号として生成する第3の予測手段とを備え
る。
【0027】そして、第1の発明では前記アップサンプ
リング手段は、(a) 前記低解像度局部復号信号の1フィ
ールド内の信号のみからなるフィールド内補間信号を作
成するフィールド内補間信号作成手段と、(b) 前記低解
像度局部復号信号の連続する2つのフィールドの信号か
らなるフレーム内補間信号を作成するフレーム内補間信
号作成手段と、(c) 前記フィールド内補間信号と前記フ
レーム内補間信号およびそれらを重み付け加算した信号
から、前記高解像度画像信号と符号化に必要な他の情報
の少なくとも一つを基に適応的に決定された一つの信号
を該アップサンプリング手段の出力信号として選択する
選択手段とにより構成される。
【0028】第2の発明では、前記アップサンプリング
手段は、(a) 前記低解像度局部復号信号の連続する2つ
のフィールドに対して動き補償アップサンプリングを行
う第1および第2の動き補償アップサンプリング手段
と、(b) これら第1および第2の動き補償アップサンプ
リング手段で用いる動きベクトルを前記高解像度画像信
号を参照して検出する動きベクトル検出手段とにより構
成される。
【0029】第3の発明では、前記アップサンプリング
手段は、(a) 前記低解像度局部復号信号の連続する2つ
のフィールドに対して動き補償アップサンプリングを行
う第1および第2の動き補償アップサンプリング手段
と、(b) これら第1および第2の動き補償アップサンプ
リング手段で用いる動きベクトルを前記低解像度画像信
号の予測符号化で用いられた動きベクトルおよび前記高
解像度画像信号の予測符号化で用いられた動きベクトル
の少なくとも一方を基に計算する動きベクトル計算手段
とにより構成される。この場合、計算された動きベクト
ルを基準としてその周囲を探索して動きベクトルを求め
るようにしても良い。
【0030】また、本発明は前記第3の予測手段におい
て前記重み付け加算に使用する重み係数を(a) 前記低解
像度画像信号の予測符号化で用いられた動きベクトル、
(b)前記高解像度画像信号の予測符号化で用いられた動
きベクトル、および(c) 前記アップサンプリング手段が
動き補償アップサンプリングを行う場合に該動き補償ア
ップサンプリングで用いられる動きベクトルの少なくと
も一つを用いて決定する重み係数決定手段をさらに備え
ることを特徴とする。
【0031】
【作用】第1の発明によると、低解像度局部復号信号を
アップサンプリングし、そのアップサンプリングした信
号から低解像度予測信号を作成する際に、低解像度局部
復号信号のフィールド内補間信号とフレーム内補間信号
のいずれか一方およびそれらを重み付け加算した信号か
ら、高解像度画像信号と符号化に必要な他の情報の少な
くとも一つを基に適応的に決定された一つの信号を選択
して用いることにより、画像の動きに応じた適応的なア
ップサンプリングが行われる。
【0032】このため、フィールド内アップサンプリン
グのみを用いたときの静止領域における折り返しによる
効率低下や、フレーム内アップサンプリングのみを用い
たときに時間的に異なる信号成分が入り込むことによる
効率低下が無くなり、静止領域および動領域のいずれの
領域においても効率のよい予測を行うことができる。こ
の場合、フィールド内補間信号とフレーム内補間信号の
重み付け加算する際の高解像度画像信号を参照画像とし
て適応的に決定すれば、高解像度画像を予測するために
最適な重み係数が決定されるため、符号化効率がさらに
向上する。
【0033】第2の発明によると、低解像度局部復号信
号のアップサンプリングを動き補償アップサンプリング
する際に、高解像度画像信号を参照画像信号として動き
補償アップサンプリングのための動きベクトルを決定す
ることにより、高解像度画像信号を予測符号化するのに
最適な動きベクトルが決定されるため、符号化効率が向
上する。
【0034】第3の発明によると、低解像度局部復号信
号のアップサンプリングを動き補償アップサンプリング
する際に、低解像度画像信号の予測符号化や高解像度画
像信号の予測符号化に用いられた動きベクトルを用いて
計算することにより、動き補償アップサンプリングに必
要な動きベクトルを特別に伝送する必要がなくなる。ま
た、計算された動きベクトルを基準としてその周囲を探
索して動きベクトルを求める場合においても、動き補償
アップサンプリングのための動きベクトルを直接求めて
伝送する場合に比べて、動きベクトルの探索範囲を狭く
できるため、動きベクトル情報量が削減されると共にハ
ードウエアも削減される。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
本発明に係る動画像符号化装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【0036】図1において、端子10には入力画像信号
11として高解像度画像信号、例えばHDTV信号が入
力される。この入力高解像度画像信号11は減算器12
に入力され、予測信号13との差がとられて予測誤差信
号14が生成される。
【0037】第1の選択スイッチ15によって、入力高
解像度画像信号11と予測誤差信号14のいずれか一方
が選択される。選択スイッチ15により選択された信号
は、DCT(離散コサイン変換)回路17によってDC
Tされる。DCT回路17により得られたDCT係数デ
ータは、量子化回路18により量子化される。量子化回
路18で量子化された信号は二分岐され、一方は可変長
符号化回路19により可変長符号化された後、バッファ
20を経て所定のビットレートで出力端子21から図示
しない伝送系または蓄積系へ送出される。
【0038】ここで、減算器12、選択スイッチ15、
DCT回路17、量子化回路18および可変長符号化回
路19により、動き補償適応予測符号化方式による高解
像度画像符号化回路が構成される。
【0039】量子化回路18で量子化され二分岐された
信号の他方は、逆量子化回路22および逆DCT回路2
3により量子化回路18およびDCT回路17での処理
と逆の処理を順次受けた後、加算器24で予測信号13
と加算される。第2の選択スイッチ25は選択スイッチ
15と連動して制御され、第1の選択スイッチ15で入
力高解像度画像信号11が選択された場合は逆DCT回
路23の出力、第1の選択スイッチ15で予測残差信号
14が選択された場合は加算器24の出力をそれぞれ選
択することにより、高解像度局部復号信号26を生成す
る。
【0040】ここで、逆量子化回路22、逆DCT回路
23、加算器24および第2の選択スイッチ25によ
り、高解像度局部復号回路が構成される。
【0041】高解像度局部復号信号26は、フレームメ
モリ27に書き込まれる。フレームメモリ27の出力は
第1の予測器28に入力され、高解像度予測信号40の
作成に使用される。第1の予測器28は、高解像度画像
信号である入力高解像度画像信号11とフレームメモリ
27からの高解像度局部復号信号との間で動きベクトル
検出を行い、この動きベクトルを用いて動き補償フレー
ム間(またはフィールド間)予測を行うことにより、高
解像度予測信号40を発生すると共に動きベクトル情報
38を出力する。
【0042】なお、第1の予測器28における予測方式
は、例えば、フレーム間予測とフィールド間予測を適応
的に切り替える方式でもよいし、文献(4) :尾高、山
影、山口、“インターレース画像に対する適応動き補償
予測の一方式”1992年画像符号化シンポジウム(P
CSJ92),5−13に記載されているような方式を
用いてもよい。
【0043】一方、入力高解像度画像信号11は高解像
度画像信号から低解像度画像信号への変換手段であるダ
ウンサンプリング回路29にも入力され、ここでダウン
サンプリングされることにより、例えばCCIR、Re
c.601で規定されるフォーマットの低解像度画像信
号に変換される。この低解像度画像信号は、高解像度画
像信号と同様にインタレース走査された信号である。高
解像度画像信号と低解像度信号の垂直方向の画素位置
は、図11に示したような関係になっている。
【0044】ダウンサンプリング回路29は、例えば図
2または図3に示す処理を行う。図2はフィールド内で
ダウンサンプリングを行う処理を示したものである。高
解像度画像信号は1フィールド毎に水平方向および垂直
方向にダウンサンプリングされ、低解像度画像信号が生
成される。図11に示すように、高解像度画像信号と低
解像度画像信号の垂直方向の画素位置関係が奇数フィー
ルドと偶数フィールドで異なるため、垂直方向のダウン
サンプリングは奇数フィールドと偶数フィールドで異な
る処理が行われる。
【0045】すなわち、奇数フィールドは例えば、−2
9,0,88,138,88,0,−29/256とい
う奇数フィールド用フィルタ係数を用いて奇数タップの
フィルタリングを行ってダウンサンプリングする。偶数
フィールドは例えば、−4,23,109,109,2
3,−4/256という偶数フィールド用フィルタ係数
を用いて偶数タップのフィルタリングを行ってダウンサ
ンプリングする。
【0046】図3は、インタレース画像をノンインタレ
ース画像に変換してからダウンサンプリングする方式に
おける処理を示したものである。ノンインタレース変換
は、例えば文献1、文献2や文献3に記載した手法のよ
うに、動きに適応した処理や時空間処理を行う。ノンイ
ンタレース変換された信号は水平方向に1/2、垂直方
向に1/4にダウンサンプリングされ、低解像度画像信
号が生成される。
【0047】図1に説明を戻すと、ダウンサンプリング
回路29によって得られた低解像度画像信号42は減算
器43、選択スイッチ44、DCT回路45、量子化器
46および可変長符号化回路47により構成される動き
補償適応予測符号化方式による低解像度画像符号化回路
によって符号化される。この低解像度画像符号化回路の
出力は、バッファ31を経て所定のビットレートで出力
端子32から伝送系または蓄積系へ送出される。量子化
器46の出力は、逆量子化器48、逆DCT回路49、
加算器50および選択スイッチ51より構成される低解
像度局部復号回路によって局部復号される。この低解像
度局部復号回路の出力(選択スイッチ51の出力)56
は二分岐され、一方はフレームメモリ52に書き込まれ
る。フレームメモリ52の出力は予測器53に入力さ
れ、低解像度画像信号の符号化のための予測信号55の
作成に使用される。
【0048】上述した低解像度画像符号化回路、低解像
度局部復号回路、バッファ31、フレームメモリ52お
よび予測器53の動作は、扱う信号の解像度が異なるこ
とを除いて、それぞれ前述した高解像度画像符号化回
路、高解像度局部復号回路、バッファ20、フレームメ
モリ27および予測器28のそれと同様であるので、詳
細な説明は省略する。
【0049】二分岐された低解像度局部復号回路の出力
56の他方はアップサンプリング回路60に入力され、
ここでアップサンプリングされることにより高解像度画
像信号であるアップサンプリング画像信号65が生成さ
れる。このアップサンプリング画像信号65は、第2の
予測器61での低解像度予測信号62の作成に使用され
る。
【0050】また、第3の予測器63により高解像度予
測信号40および低解像度予測信号62を基に予測信号
13が生成される。第3の予測器63における処理は、
高解像度予測信号40と低解像度予測信号62のいずれ
か一方を予測信号13として選択するようにしてもよい
し、これらを重み付け加算した信号を予測信号13とし
て生成するようにしてもよい。これら高解像度予測信号
40と低解像度予測信号62の選択あるいは重み係数の
決定は、例えば予測信号13と入力高解像度画像信号1
1との二乗誤差を小さくするものを選択するようにすれ
ばよい。第3の予測器63からは高解像度予測信号40
と低解像度予測信号62のいずれの信号が予測信号13
として選択されたかを示す情報、あるいは予測に用いら
れた重み係数を示す情報64も出力され、可変長符号化
回路19において高解像度画像符号化回路の出力と多重
化されて出力端子21から送出される。
【0051】次に、本発明の特徴部分であるアップサン
プリング回路60について詳細に説明する。図4は、ア
ップサンプリング回路60の処理を説明したものであ
る。このように低解像度局部復号回路の出力である低解
像度局部復号信号56が水平方向に2倍にアップサンプ
リングされ、さらに垂直方向のアップサンプリングが施
されることにより、高解像度画像信号であるアップサン
プリング画像信号65が生成される。
【0052】図5は、アップサンプリング回路60のう
ちの図4における垂直方向アップサンプリングを行う垂
直方向アップサンプリング回路部の第1の発明に基づく
構成例を示すブロック図である。この垂直方向アップサ
ンプリング回路部では、フィールド内アップサンプリン
グ信号とフレーム内アップサンプリング信号が適応的に
重み付け加算される。
【0053】すなわち、アップサンプリング回路60の
うち図4における水平方向アップサンプリングを行う水
平方向アップサンプリング回路部から入力される、低解
像度局部復号信号56を水平方向にアップサンプリング
した信号401は、第1のフィールド分解回路402で
奇数フィールド信号403と偶数フィールド信号404
に分解される。奇数フィールド信号403および偶数フ
ィールド信号404は、それぞれ奇数フィールド・フィ
ールド内補間回路405および偶数フィールド・フィー
ルド内補間回路406によって各フィールド内の信号を
用いた垂直方向の補間処理が施される、奇数フィールド
・フィールド内補間信号407および偶数フィールド・
フィールド内補間信号408が生成される。
【0054】奇数フィールド・フィールド内補間回路4
05および偶数フィールド・フィールド内補間回路40
6は、それぞれ図11において○印の信号から×印の信
号を作成する処理、および□印の信号から△印の信号を
補間する処理を行うものであり、具体的には例えば上下
のラインを距離に応じて線形補間する次式で表される計
算を行う。
【0055】 fso(i*2) =fo(i) fso(i*2+1) =(fo(i)+fo(i+1))/2 fse(i*2) =(3*fe(i)+fe(i+1))/4 fse(i*2+1) =(fe(i)+3*fe(i+1))/4 ただし、 fo :奇数フィールド信号403 fe :偶数フィールド信号404 fso:奇数フィールド・フィールド内補間信号407 fse:偶数フィールド・フィールド内補間信号408 i :ライン番号 一方、奇数フィールド・フレーム内補間回路447およ
び偶数フィールド・フレーム内補間回路448では、二
つのフィールドの信号を用いてフィールド重ね垂直方向
補間処理が行われ、奇数フィールド・フレーム内補間信
号409および偶数フィールド・フレーム内補間信号4
10が生成される。これは図11の○印の信号と□印の
信号の両方を用いてそれぞれ×印の信号および△印の信
号を補間する処理を行うものであり、例えば次式で表さ
れる計算を行う。
【0056】 fto(i*2) =fo(i) fto(i*2+1) =fe(i) fte(i*2) =(fo(i)+fe(i))/2 fte(i*2+1) =(fe(i)+fo(i+1))/2 奇数(偶数)フィールド・フィールド内補間信号407
(408)および奇数(偶数)フィールド・フレーム内
補間信号409(410)は、それぞれ乗算器416
(417)および418(419)において重み係数W
o(We)および1−Wo(1−We)が乗算され、加算器42
0(421)で加算されて奇数(偶数)フィールドのア
ップサンプリング画像信号422(423)が生成され
る。
【0057】ここで、重み係数Wo およびWe(0≦W
o ,We≦1)は、入力高解像度画像信号11を参照信
号として決定される。すなわち、入力高解像度画像信号
11は第2のフィールド分解回路411で高解像度奇数
フィールド信号412および高解像度偶数フィールド信
号413に分解され、それぞれ奇数フィールド重み判定
回路414および偶数フィールド重み判定回路415に
入力される。例えば、幾つかの重み係数の候補のうち、
アップサンプリング画像信号422および423と入力
信号412および413の誤差の自乗平均値または絶対
値和が最小になる重み係数を選択すればよい。あるいは
試みに符号化を行い、符号量が最小となる重み係数を選
択しても良い。重み係数の選択情報430および431
は、サイド情報440として伝送される。
【0058】重み係数Wo ,Weの候補は0と1のみと
してもよい。この場合、フィールド内アップサンプリン
グとフレーム内アップサンプリングのいずれか一方が用
いられることになるので、乗算器416〜419および
加算器420,421は必要なく、代わりに各フィール
ドにフレーム内アップサンプリング信号とフィールド内
アップサンプリング信号のいずれか一方を動き判定情報
に応じて選択するスイッチを設ければよい。
【0059】なお、重み係数は符号化に必要な他の選択
情報と共通にしてサイド情報を削減してもよい。例えば
画像のある一定領域毎にフレームDCTとフィールドD
CTを切り替える符号化方式の場合、この切り替え情報
を基に重み係数を決定してもよい。あるいは逆に、重み
係数を先に述べたような方法で決定し、これを基にフレ
ームDCTとフィールドDCTのどちらを用いるかを決
定してもよい。また、画像のある一定領域毎に動き補償
等の予測の方法を切り替える方式の場合、この切り替え
情報あるいは動きベクトルを基に重み係数を決定しても
よい。
【0060】さらに、符号化する領域の周囲の既に符号
化された領域の符号化モード、動きベクトル、局部復号
画像のフレーム間差分の大きさ、既に符号化されたフレ
ームの符号化モード、動きベクトル、局部復号画像のフ
レーム間差分の大きさ等、既に符号化された情報や局部
復号画像を基に重み係数を決定するようにし、重み係数
情報を削減してもよい。
【0061】図6は、アップサンプリング回路60にお
ける垂直方向アップサンプリング回路部の第2の発明に
基づく構成例を示すブロック図である。図6において、
第1および第2のフィールド分解回路502および51
1は、それぞれ図5における第1および第2のフィール
ド分解回路402および411と同じ処理を行う。
【0062】奇数フィールド動き補償アップサンプリン
グ回路505および偶数フィールド動き補償アップサン
プリング回路506では、奇数フィールド信号503と
偶数フィールド信号504から第1および第2の動きベ
クトル検出回路507,508で検出された動きベクト
ル509,510に基づいて動き補償されたアップサン
プリングが行われ、奇数フィールドアップサンプリング
画像信号422および偶数フィールドアップサンプリン
グ画像信号423がそれぞれ生成される。
【0063】図6における第1および第2の動きベクト
ル検出回路507,508の動作およびアップサンプリ
ング回路505,506の処理を図8を用いて説明す
る。図8の○□×△の記号は、図11と同じ意味であ
る。
【0064】第1の動きベクトル検出回路507では、
偶数フィールド信号504から高解像度奇数フィールド
信号512への動きベクトルが検出される。高解像度奇
数フィールド信号のうち低解像度奇数フィールド信号が
空間的に同じ位置にある信号(図8の○印と重なってい
る×印の信号)については、動きベクトルは検出され
ず、アップサンプリング時に同じ位置の低解像度信号が
そのまま用いられる。低解像度奇数フィールド信号が空
間的に同じ位置にない信号(○印と重なっていない×印
の信号)は、例えばマクロブロックなど一定の領域単位
に誤差の自乗平均値または絶対値和等を評価基準とし
て、あるいは試みに符号化を行い符号量が最小となるよ
うに低解像度偶数フィールド信号504(□印の信号)
からの動きベクトルを検出し、この動きベクトルに基づ
いて低解像度偶数フィールド信号を動き補償した信号を
アップサンプリング信号とする。
【0065】第2の動きベクトル検出回路508では、
奇数フィールド信号503から高解像度偶数フィールド
信号513への動きベクトルが検出される。この際、第
1の動きベクトル検出回路508で求められた動きベク
トル509を基に、図8の(a)(b)のいずれか、あ
るいは例えば入力高解像度画像信号11との自乗誤差が
小さい一方の動き補償が選択して行われる。
【0066】図8(a)では、低解像度偶数フィールド
から高解像度奇数フィールドへの動きベクトル509を
水平垂直とも逆向きにし下方向へ+1/2したベクトル
651を用いて低解像度奇数フィールド信号を動き補償
した信号652を奇数ラインのアップサンプリング信号
とし、動きベクトル509を水平垂直とも逆向きにした
ベクトル653を用いて低解像度奇数フィールド信号を
動き補償した信号654をそのま間、あるいはその1ラ
イン上の低解像度偶数フィールド信号655との内挿信
号を偶数ラインのアップサンプリング信号とする。
【0067】図8(b)では、動きベクトル509を水
平垂直とも逆向きにし上方向へ+1/2したベクトル6
61を用いて低解像度奇数フィールド信号を動き補償し
た信号662を偶数ラインのアップサンプリング信号と
し、動きベクトル509を水平垂直とも逆向きにしたベ
クトル663を用いて低解像度奇数フィールド信号を動
き補償した信号664をそのま、あるいはその1ライン
下の低解像度偶数フィールド信号665との内挿信号を
奇数ラインのアップサンプリング信号とする。
【0068】動きベクトル509および図8(a)
(b)のいずれが選択されたかを示す情報520は、サ
イド情報440として伝送される。
【0069】動きベクトル検出は、低解像度画像、また
は高解像度画像の動きベクトルをフィールド時間に応じ
て補正したベクトルを中心として、その周囲を探索する
ようにしてもよい。これにより、直接探索する場合より
動きベクトルの探索範囲を削減してもほぼ同等の効果が
得られる。低解像度画像符号化処理時に用いられた動き
ベクトルを補正して用いる場合は、デコーダ側でもこの
動きベクトル情報を得ることができるため、動きベクト
ル検出回路507,508で求められた動きベクトル
と、この動きベクトルとの差分情報を伝送するようにし
てもよい。これにより動きベクトル情報量を削減でき
る。
【0070】図7は、アップサンプリング回路60にお
ける垂直方向アップサンプリング回路部の第3の発明に
基づく構成例を示すブロック図である。図7において、
フィールド分解回路602は図5におけるフィールド分
解回路402と同じ処理を行う。
【0071】奇数フィールド動き補償アップサンプリン
グ回路605および偶数フィールド動き補償アップサン
プリング回路606では、奇数フィールド信号603お
よび偶数フィールド信号604に対して、動きベクトル
計算回路607で計算された動きベクトル609および
610を基に動き補償されたアップサンプリングが行わ
れ、奇数フィールドアップサンプリング画像信号422
および偶数フィールドアップサンプリング信号画像42
3が生成される。
【0072】動きベクトル計算回路607では、低解像
度信号符号化の予測に用いられた動きベクトル608を
フィールド間距離に応じて補正した動きベクトルが計算
される。低解像度奇数フィールド信号から高解像度偶数
フィールド信号への動きベクトルは、例えば図9(a)
のように低解像度動きベクトルをフィールド間距離に応
じて補正したベクトル761を低解像度奇数フィールド
信号の1ライン単位に丸めを行ったベクトル762およ
び763、または1/2ライン単位に丸めを行ったベク
トル764を用いる。
【0073】一方、低解像度偶数フィールド信号から高
解像度奇数フィールド画像への動きベクトルは、例えば
図9(b)のように低解像度動きベクトルをフィールド
間距離に応じて補正したベクトルが751を低解像度偶
数フィールド信号の1ライン単位に丸めを行ったベクト
ル752、または1/2ライン単位に丸めを行ったベク
トル753を用いる。奇数フィールドは低解像度画像奇
数フィールドに空間的に同じ位置のラインが存在する場
合はそのラインの信号を用い、動き補償が行われるのは
空間的に同じ位置が存在しないラインのみである。
【0074】なお、奇数フィールド、偶数フィールド共
に低解像度局部復号信号の反対のフィールドからの動き
補償を行った信号をそのままアップサンプリング信号と
してもよいし、同じフィールドの低解像度局部復号信号
との重み付けを行った信号をアップサンプリング信号と
してもよい。この場合の重み係数は固定としてもよい
し、例えば動きベクトルの大きさ、または動きベクトル
の丸めを行ったときの切り捨てられたベクトルの大きさ
を基に決定すればよい。
【0075】なお、デコーダ側においても動きベクトル
計算回路607と同様の手順により動きベクトルを算出
できるので、動きベクトルを伝送する必要はない。
【0076】図1の実施例において、高解像度予測信号
40と低解像度予測信号62を重み付け加算した信号を
予測の候補に加える場合、この重み付け加算に用いる重
み係数は例えば高解像度入力信号との自乗誤差が最小と
なるものを選択し、サイド情報として伝送してもよい
し、高解像度動きベクトルの大きさに応じて決定するよ
うにしてもよい。また、重み係数はフィールド毎に異な
るものを用いてもよい。この場合、デコーダ側でも高解
像度動きベクトル情報が得られるので、高解像度動きベ
クトルをフィールド時間に応じて補正したものを基に動
きベクトルを計算して用いてもよい。
【0077】さらに、図6に示した垂直方向アップサン
プリング回路部を有するアップサンプリング回路を用い
る場合、動きベクトル情報は高解像度画像の符号化に用
いた動きベクトルとの差分をとって伝送するようにして
もよい。
【0078】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によればHD
TV信号と現行TV信号のようにインタレース走査され
た解像度の異なる複数の画像信号の符号化を同時に行う
ことが可能なスケーラビリティを有し、また特にインタ
レース走査された低解像度局部復号信号をアップサンプ
リングしてインタレース走査された高解像度画像信号の
符号化の際の予測に用いる際のアップサンプリング処理
を改良して予測効率を向上させることにより、従来に比
較して符号化効率の高い動画像符号化装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動画像符号化装置の一実施例を示
すブロック図
【図2】図1におけるダウンサンプリング回路による高
解像度入力信号から低解像度信号へのダウンサンプリン
グ処理手順の第1の例を示す図
【図3】図1におけるダウンサンプリング回路による高
解像度入力信号から低解像度信号へのダウンサンプリン
グ処理手順の第2の例を示す図
【図4】図1におけるアップサンプリング回路による低
解像度信号から高解像度信号へのアップサンプリング処
理手順を示す図
【図5】図1の動画像符号化装置におけるアップサンプ
リング回路の垂直方向アップサンプリング回路部の第1
の例を示すブロック図
【図6】図1の動画像符号化装置におけるアップサンプ
リング回路の垂直方向アップサンプリング回路部の第2
の例を示すブロック図
【図7】図1の動画像符号化装置におけるアップサンプ
リング回路の垂直方向アップサンプリング回路部の第3
の例を示すブロック図
【図8】図6の垂直方向アップサンプリング回路部の動
作を説明するための図
【図9】図7の垂直方向アップサンプリング回路部の動
作を説明するための図
【図10】スケーラビリティを有する動画像符号化装置
の例を示すブロック図
【図11】高解像度画像と低解像度画像のライン位置の
関係を示す図
【図12】従来手法による低解像度信号から高解像度信
号へのアップサンプリング処理手順の第1の例を示すブ
ロック図
【図13】従来手法による低解像度信号から高解像度信
号へのアップサンプリング処理手順の第2の例を示すブ
ロック図
【図14】従来手法による低解像度信号から高解像度信
号へのアップサンプリング処理手順の第3の例を示すブ
ロック図
【図15】図14のアップサンプリング処理手順の問題
点を説明するための図
【符号の説明】 11…入力高解像度画像信号 13…予測信号 14…予測誤差信号 17…DCT回
路 18…量子化回路 19…可変長符
号化回路 22…逆量子化回路 23…逆DCT
回路 27…フレームメモリ 28…第1の予
測器 29…ダウンサンプリング回路 40…高解像度
予測信号 42…低解像度画像信号 45…DCT回
路 46…量子化回路 47…可変長符
号化回路 48…逆量子化回路 49…逆DCT
回路 52…フレームメモリ 53…予測器 55…予測信号 61…第2の予
測器 62…低解像度予測信号 63…第3の予
測器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高解像度画像信号を予測符号化すると共
    に、高解像度画像信号を変換して得られた低解像度画像
    信号を予測符号化する動画像符号化装置において、 前記高解像度画像信号を予測符号化した信号から復号さ
    れる高解像度局部復号信号を基に高解像度予測信号を生
    成する第1の予測手段と、 前記低解像度画像を予測符号化した信号から復号される
    低解像度局部復号信号をアップサンプリングするアップ
    サンプリング手段と、 前記アップサンプリング手段の出力信号を基に低解像度
    予測信号を生成する第2の予測手段と、 前記高解像度予測信号と前記低解像度予測信号およびそ
    れらを重み付け加算した信号のいずれかを前記高解像度
    画像信号の予測符号化に用いる予測信号として生成する
    第3の予測手段とを備え、 前記アップサンプリング手段は、 (a) 前記低解像度局部復号信号の1フィールド内の信号
    のみからなるフィールド内補間信号を作成するフィール
    ド内補間信号作成手段と、 (b) 前記低解像度局部復号信号の連続する2つのフィー
    ルドの信号からなるフレーム内補間信号を作成するフレ
    ーム内補間信号作成手段と、 (c) 前記フィールド内補間信号と前記フレーム内補間信
    号およびそれらを重み付け加算した信号から、前記高解
    像度画像信号と符号化に必要な他の情報の少なくとも一
    つを基に適応的に決定された一つの信号を該アップサン
    プリング手段の出力信号として選択する選択手段とから
    なる、 ことを特徴とする動画像符号化装置。
  2. 【請求項2】高解像度画像信号を予測符号化すると共
    に、高解像度画像信号を変換して得られた低解像度画像
    信号を予測符号化する動画像符号化装置において、 前記高解像度画像信号を予測符号化した信号から復号さ
    れる高解像度局部復号信号を基に高解像度予測信号を生
    成する第1の予測手段と、 前記低解像度画像を予測符号化した信号から復号される
    低解像度局部復号信号をアップサンプリングするアップ
    サンプリング手段と、 前記アップサンプリング手段の出力信号を基に低解像度
    予測信号を生成する第2の予測手段と、 前記高解像度予測信号と前記低解像度予測信号およびそ
    れらを重み付け加算した信号のいずれかを前記高解像度
    画像信号の予測符号化に用いる予測信号として生成する
    第3の予測手段とを備え、 前記アップサンプリング手段は、 (a) 前記低解像度局部復号信号の連続する2つのフィー
    ルドに対して動き補償アップサンプリングを行う第1お
    よび第2の動き補償アップサンプリング手段と、 (b) これら第1および第2の動き補償アップサンプリン
    グ手段で用いる動きベクトルを前記高解像度画像信号を
    参照して検出する動きベクトル検出手段とからなる、 ことを特徴とする動画像符号化装置。
  3. 【請求項3】高解像度画像信号を予測符号化すると共
    に、高解像度画像信号を変換して得られた低解像度画像
    信号を予測符号化する動画像符号化装置において、 前記高解像度画像信号を予測符号化した信号から復号さ
    れる高解像度局部復号信号を基に高解像度予測信号を生
    成する第1の予測手段と、 前記低解像度画像を予測符号化した信号から復号される
    低解像度局部復号信号をアップサンプリングするアップ
    サンプリング手段と、 前記アップサンプリング手段の出力信号を基に低解像度
    予測信号を生成する第2の予測手段と、 前記高解像度予測信号と前記低解像度予測信号およびそ
    れらを重み付け加算した信号のいずれかを前記高解像度
    画像信号の予測符号化に用いる予測信号として生成する
    第3の予測手段とを備え、 前記アップサンプリング手段は、 (a) 前記低解像度局部復号信号の連続する2つのフィー
    ルドに対して動き補償アップサンプリングを行う第1お
    よび第2の動き補償アップサンプリング手段と、 (b) これら第1および第2の動き補償アップサンプリン
    グ手段で用いる動きベクトルを前記低解像度画像信号の
    予測符号化で用いられた動きベクトルおよび前記高解像
    度画像信号の予測符号化で用いられた動きベクトルの少
    なくとも一方を基に計算する動きベクトル計算手段とか
    らなる、 ことを特徴とする動画像符号化装置。
  4. 【請求項4】前記第3の予測手段において前記重み付け
    加算に使用する重み係数を(a) 前記低解像度画像信号の
    予測符号化で用いられた動きベクトル、(b) 前記高解像
    度画像信号の予測符号化で用いられた動きベクトル、お
    よび(c) 前記アップサンプリング手段が動き補償アップ
    サンプリングを行う場合に該動き補償アップサンプリン
    グで用いられる動きベクトルの少なくとも一つを用いて
    決定する重み係数決定手段をさらに備えたことを特徴と
    する請求項1、2または3に記載の動画像符号化装置。
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