JPH0620473U - ドラフト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】紡出される糸の質及び紡績装置に悪影響を及ぼ
すドラフト装置上の風綿の堆積を防止する。 【構成】フロント・トップ・ローラー1aの後方のトップ
・エプロン3aの上方にトップ・エプロン3aを挟んで空気
噴出パイプ６及び空気吸引パイプ７を対向させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、繊維束を引き伸ばして細くする、紡績装置におけるローラー式ド ラフト装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ローラー式ドラフト装置の一例として、図３に示ような、フロントローラー１ 、エプロン３を有するセカンドローラー２、サードローラー４及びバックローラ ー５よりなるものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のドラフト装置は、静電気やフロントローラー１の随伴気流等の影響によ って、フロント・トップ・ローラー１ａの後方のトップ・エプロン３ａの上方に 風綿９が溜まりやすい。そして、その溜まり方は、回転が高速であるほど激しい 。また、そこに溜まった風綿９は、エプロン３の入口やフロントローラー１に巻 き込まれて糸に混入し、糸質を低下させたり、最悪の場合は糸切れを惹起したり している。また、空気式紡績装置のドラフト装置として用いる場合には、スピン ドルやノズル入口に進入して詰まらせることもある。

【０００４】 この考案は、紡出される糸の質及び紡績装置に悪影響を及ぼすドラフト装置上 の風綿の堆積を防止することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案のドラフト装置は、フロント・トップ・ ローラーの後方のトップ・エプロンの上方にトップ・エプロンを挟んで空気噴出 パイプ及び空気吸引パイプを対向させたものである。

【０００６】

【作 用】 上記のように構成されたドラフト装置においては、空気噴出パイプから噴出す る空気流によってトップ・エプロン上及びその近傍に堆積せんとする風綿が吹き 飛ばされ、その吹き飛ばされた風綿は空気吸引パイプによって吸引排除される。

【０００７】

【実施例】

図１及び図２を参照し、この考案のドラフト装置について説明する。

【０００８】 このドラフト装置は、フロントローラー１と、エプロン３を有するセカンドロ ーラー２と、サードローラー４と、バックローラー５とよりなり、更に、フロン ト・トップ・ローラー１ａの後方のトップ・エプロン３ａの上方にトップ・エプ ロン３ａを挟んで空気噴出パイプ６及び空気吸引パイプ７を対向させた構成を採 用している。

【０００９】 ドラフト装置のローラー構成は、上記のものに限られず、３線式等エプロンを 有するいずれのものでもよい。

【００１０】 空気噴出パイプ６は、空気流を噴出してトップ・エプロン３ａ上及びその近傍 に風綿が堆積するのを防ぐものであり、空気吸引パイプ７は、空気噴出パイプ６ によって吹き飛ばされた風綿を吸引して他に飛散するのを防止するものである。 もし、空気噴出パイプ６のみであれば、飛散した風綿が何れ他の部分に堆積して 悪影響を及ぼし、空気吸引パイプ７のみであれば、風綿除去効果が不十分である 。従って、空気噴出パイプ６及び空気吸引パイプ７は、互いに向かい合わせに配 することが必要である。

【００１１】 また、空気噴出パイプ６は、例えば、各トップ・ローラーを支持するペンジュ ラムアーム８に取付け、空気吸引パイプ７は、反対側のトップ・エプロン３ａの 横の部材間の間隙に配管される。

【００１２】 そして、空気噴出パイプ６における空気の噴出は連続的に又は間欠的になされ 、空気吸引パイプ７における空気の吸引は常時なされる。

【００１３】

【考案の効果】

この考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような 効果を奏する。

【００１４】 即ち、空気噴出パイプと空気吸引パイプとをトップ・エプロン上で対向させた ので、トップ・エプロン上及びその近傍に堆積せんとする風綿が効率よく確実に 除去される。従って、紡出糸の糸質の低下、糸切れ及び紡績装置に対する悪影響 を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のドラフト装置の概略側面図である。

【図２】この考案のドラフト装置のフロント・トップ・
ローラー及びトップ・エプロン付近の平面図である。

【図３】従来のドラフト装置の概略側面図である。

【符号の説明】

１ フロント・ローラー １ａ フロント・トップ・ローラー ３ エプロン ３ａ トップ・エプロン ６ 空気噴出パイプ ７ 空気吸引パイプ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】フロント・トップ・ローラーの後方のトッ
   プ・エプロンの上方にトップ・エプロンを挟んで空気噴
   出パイプ及び空気吸引パイプを対向させたドラフト装
   置。