JPH06203471A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH06203471A
JPH06203471A JP4360079A JP36007992A JPH06203471A JP H06203471 A JPH06203471 A JP H06203471A JP 4360079 A JP4360079 A JP 4360079A JP 36007992 A JP36007992 A JP 36007992A JP H06203471 A JPH06203471 A JP H06203471A
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JP4360079A
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English (en)
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Masaru Sato
大 佐藤
Yutaka Yamagata
裕 山形
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 映像データを輝度データ及びクロマデータに
分離し、該クロマデータをサブサンプリングして上記輝
度データと加算処理して記録再生を行う磁気記録再生装
置であって、上記サブサンプリングされたクロマデータ
が供給される記録系1のLPF9をルートロールオフ特
性とし、再生されたクロマデータが供給される再生系2
のLPF25をルートロールオフ特性とし、上記LPF
25からのクロマデータが供給されるHPF26を、デ
ータ再生に係るレベルダウンを補正する特性とするとと
もに、上記クロマデータの記録再生系全体の周波数特性
がコサインロールオフ特性となるように上記LPF9,
LPF25及びHPF26の特性をそれぞれ調整する。 【効果】 クロマデータの帯域を拡大して再生画像の画
質向上を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビデオテープレ
コーダ装置等に用いて好適な磁気記録再生装置に関し、
特に、輝度情報及び色情報からなる映像情報のうち、帯
域圧縮されて記録再生される色情報の周波数帯域を、既
存のフォーマットとの互換性を保持しつつ拡大すること
により、再生画像の画質向上を図った磁気記録再生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気記録再生装置としては、主に
業務用として用いられる、例えば図9に示すようなデジ
タルビデオテープレコーダ装置が知られている。このデ
ジタルビデオテープレコーダ装置は、映像情報をデジタ
ル処理してアナログ記録する記録系50と、上記記録系
50により記録された映像情報を再生してデジタル処理
しアナログ出力する再生系51とで構成されている。
【0003】このデジタルビデオテープレコーダ装置
は、映像情報の記録を行う際には、アナログ信号である
映像信号をデジタル化した映像データが入力端子53を
介して自動利得制御回路(AGC)54に供給される。
上記AGC54は、上記映像データを、自動的に制御さ
れた利得で増幅し、これをY/C分離回路55に供給す
る。上記Y/C分離回路55は、上記映像データを輝度
データ及びクロマデータに分離し、上記輝度データを輝
度データ処理回路56に、又、上記クロマデータをバン
ドパスフィルタ(BPF)58に供給する。
【0004】上記輝度データ処理回路56は、上記輝度
データを周波数変調し、これを加算器57に供給する。
【0005】上記BPF58は、上記クロマデータのか
ら所定の帯域のデータを抽出し、これをレベル補正回路
(ACC)59に供給する。上記ACC59は、上記ク
ロマデータのレベルを補正し、これをエンファシス回路
60に供給する。上記エンファシス60は、上記クロマ
データにエンファシス処理を施し、これを変換回路61
に供給する。上記変換回路61は、上記クロマデータを
低域変換し、これをローパスフィルタ(LPF)62に
供給する。上記LPF62は、上記クロマデータから高
域成分を除去し、これを上記加算器57に供給する。
【0006】上記加算器57は、入力端子63を介して
供給されるトラッキング制御用のデータであるパイロッ
トデータ、上記周波数変調された輝度データ及び上記低
域変換されたクロマデータを加算処理することにより記
録データを形成し、これをD/A変換器64に供給す
る。上記D/A変換器64は、デジタルデータである上
記記録データをアナログ化することにより記録信号を形
成し、これをアンプ65に供給する。上記アンプ65
は、上記記録信号を所定の利得で増幅し、これを記録ヘ
ッド66に供給する。これにより、上記記録ヘッド66
を介して磁気テープ67に記録信号(映像情報)がアナ
ログ記録される。
【0007】一方、このように上記磁気テープ67に記
録された記録信号は、再生ヘッド70により再生され
る。上記再生ヘッド70により再生された記録信号は、
再生信号としてアンプ71により所定の利得で増幅され
A/D変換器72に供給される。
【0008】上記A/D変換器72は、アナログ信号で
ある上記再生信号をデジタル化することにより再生デー
タを形成し、これをパイロットデータ抽出回路(AT
F)73,輝度データ処理回路74及びLPF76に供
給する。
【0009】上記ATF73は、上記再生データから上
記トラッキング制御用のパイロットデータを抽出し、こ
れを図示しないトラッキング制御系に供給する。これに
より、正確なトラッキング制御を行うことができる。
【0010】上記輝度データ処理回路74は、上記再生
データから輝度データを抽出するとともに、周波数変調
されている上記輝度データを復調し、これを加算器75
に供給する。
【0011】上記LPF76は、上記再生データから低
域変換されているクロマデータを抽出し、これをACC
77に供給する。上記ACC77は、上記LPF76に
より抽出されたクロマデータのレベル補正を行いこれを
変換回路78に供給する。上記変換回路78は、上記低
域変換されているクロマデータを周波数変換し、これを
バンドパスフィルタ(BPF)79に供給する。上記B
PF79は、上記周波数変換されたクロマデータのうち
所定の周波数帯域のみを抽出し、これをくし型フィルタ
80に供給する。上記くし型フィルタ80は、上記クロ
マデータの周波数特性を補正すると共に、図示しないフ
ィールドメモリを用いて該クロマデータのノイズ成分を
除去し、これをディエンファシス回路81に供給する。
上記ディエンファシス回路81は、上記クロマデータに
ディエンファシス処理を施し、これを上記加算器75に
供給する。
【0012】上記加算器75は、上記復調された輝度デ
ータと、上記周波数変換されディエンファシス処理の施
されたクロマデータとを加算処理することにより、映像
データを形成し、これをD/A変換器82に供給する。
上記D/A変換器82は、デジタルデータである上記映
像データをアナログ化することにより映像信号を形成
し、これを出力端子83を介して出力する。このように
して再生された上記映像信号は、例えば図示しないモニ
タ装置等に供給される。これにより、過去に記録された
映像信号に応じた画像を上記モニタ装置に表示すること
ができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上述のように
映像データを輝度データとクロマデータとに分離し、各
データ毎に所定のデータ処理を行う場合、該クロマデー
タを、例えばオフセットサンプリング処理によりサブサ
ンプリングして記録再生することにより、該クロマデー
タの周波数帯域を拡大して再生画像の画質向上を図るこ
とができる。
【0014】上記クロマデータを上記サブサンプリング
して記録再生を行う場合、記録再生系全体の周波数特性
がクロマデータの周波数帯域で色搬送周波数に対して対
称のコサインロールオフ特性に保持されていることが必
要となる。
【0015】具体的には、例えば従来の8mmビデオテ
ープレコーダ装置のフォーマットの互換性を維持しつつ
コサインロールオフ特性を得るためには、NTSC方式
に対応したビデオテープレコーダ装置の場合、図10に
示すように、中心周波数が743KHzで、±700K
Hzで減衰率が無限大となる特性を必要とする。
【0016】しかし、このような特性を得ようとして
も、記録ヘッドや再生ヘッドである電磁変換系におい
て、図11に示すように低域側の振幅特性が6(db/
oct)低下してしまう問題がある。
【0017】また、上述の従来のビデオテープレコーダ
装置は、上記トラッキング制御用のパイロットデータや
周波数変調して記録する音声データ等との干渉を防止す
るため、クロマ帯域を帯域制限して処理するようになさ
れ、これにより実際上、図12に示すようにクロマデー
タに±400KHz程度の帯域を割り当てるようになさ
れている。
【0018】従って、従来は、上記コサインロールオフ
特性の実現は困難であり、ゆえに、再生画像の画質向上
を図ることはできなかった。
【0019】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、上記コサインロールオフ特性を実現して、
再生画像の画質向上を図ることができるような磁気記録
再生装置の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気記録再
生装置は、映像情報を輝度情報と色情報に分離し、上記
色情報をサブサンプリング手段によりサブサンプリング
して帯域圧縮した後に、低域変換手段により低域変換し
ローパスフィルタを介して上記輝度情報と加算処理して
電磁変換系に供給することにより、上記映像情報を磁気
記録媒体に記録する記録系と、上記電磁変換系により上
記磁気記録媒体から再生された映像情報を輝度情報と色
情報に分離し、上記色情報をローパスフィルタを介して
サブサンプリング手段に供給し、このサブサンプリング
手段によりサブサンプリングし補間手段で補間処理した
後に、帯域伸長手段で帯域伸長し上記輝度信号と加算処
理して出力する再生系とを有する磁気記録再生装置であ
って、上記記録系のローパスフィルタ及び上記再生系の
ローパスフィルタの周波数特性をそれぞれルートロール
オフ特性となるように設定することにより、上記色情報
に対する記録再生系全体の周波数特性がコサインロール
オフ特性となるように設定されており、このコサインロ
ールオフ周波数は、上記色情報をサブサンプリングする
サブサンプリングクロックの周波数の1/2の周波数で
あることを特徴として上述の課題を解決する。
【0021】また、本発明に係る磁気記録再生装置は、
映像情報を輝度情報と色情報に分離し、上記色情報をサ
ブサンプリング手段によりサブサンプリングして帯域圧
縮した後に、低域変換手段により低域変換して上記輝度
情報と加算処理して電磁変換系に供給することにより、
上記映像情報を磁気記録媒体に記録する記録系と、上記
電磁変換系により上記磁気記録媒体から再生された映像
情報を輝度情報と色情報に分離し、上記色情報をサブサ
ンプリング手段によりサブサンプリングし補間手段で補
間処理した後に、帯域伸長手段で帯域伸長し上記輝度信
号と加算処理して出力する再生系とを有する磁気記録再
生装置であって、上記色情報に対する記録再生系全体の
周波数特性がコサインロールオフ特性となるように設定
されており、このコサインロールオフ周波数は、サブキ
ャリヤの周波数の1/4の周波数であることを特徴とし
て上述の課題を解決する。
【0022】また、本発明に係る磁気記録再生装置は、
映像情報を輝度情報と色情報に分離し、上記色情報をサ
ブサンプリング手段によりサブサンプリングして帯域圧
縮した後に、低域変換手段により低域変換して上記輝度
情報と加算処理して電磁変換系に供給することにより、
上記映像情報を磁気記録媒体に記録する記録系と、上記
電磁変換系により上記磁気記録媒体から再生された映像
情報を輝度情報と色情報に分離し、上記色情報をサブサ
ンプリング手段によりサブサンプリングし補間手段で補
間処理した後に、帯域伸長手段で帯域伸長し上記輝度信
号と加算処理して出力する再生系とを有する磁気記録再
生装置であって、上記色情報に対する記録再生系全体の
周波数特性がコサインロールオフ特性となるように設定
されており、このコサインロールオフ周波数は、サブキ
ャリヤの周波数の1/5の周波数であることを特徴とし
て上述の課題を解決する。
【0023】また、本発明に係る磁気記録再生装置は、
映像情報を輝度情報と色情報に分離し、上記色情報をサ
ブサンプリング手段によりサブサンプリングして帯域圧
縮した後に、低域変換手段により低域変換して上記輝度
情報と加算処理して電磁変換系に供給することにより、
上記映像情報を磁気記録媒体に記録する記録系と、上記
電磁変換系により上記磁気記録媒体から再生された映像
情報を輝度情報と色情報に分離し、上記色情報をハイパ
スフィルタを介してサブサンプリング手段に供給し、上
記サブサンプリング手段によりサブサンプリングし補間
手段で補間処理した後に、帯域伸長手段で帯域伸長し上
記輝度信号と加算処理して出力する再生系とを有する磁
気記録再生装置であって、上記電磁変換系の周波数特性
及び上記ハイパスフィルタの周波数特性により、上記色
情報に対する記録再生系全体の周波数特性をコサインロ
ールオフ特性に設定することを特徴として上述の課題を
解決する。
【0024】
【作用】本発明に係る磁気記録再生装置は、記録系のロ
ーパスフィルタ及び上記再生系のローパスフィルタの周
波数特性をそれぞれルートロールオフ特性となるように
設定することにより、色情報に対する記録再生系全体の
周波数特性がコサインロールオフ特性となるように設定
するとともに、このコサインロールオフ周波数を、上記
色情報をサブサンプリングするサブサンプリングクロッ
クの周波数の1/2の周波数に設定する。
【0025】具体的には、磁気記録媒体に映像情報を記
録再生する電磁変換系の周波数特性、及び、上記電磁変
換系により上記磁気記録媒体から再生された映像情報の
うち色情報の高域成分を抽出するハイパスフィルタの周
波数特性により、上記色情報に対する記録再生系全体の
周波数特性をコサインロールオフ特性に設定する。ま
た、上記コサインロールオフ周波数を、サブキャリヤの
周波数の1/4の周波数、又は、サブキャリヤの周波数
の1/5の周波数に設定する。
【0026】これにより、電磁変換系及び磁気記録媒体
の周波数特性とコサインロールオフの周波数特性との差
分を補正して、色情報に対する記録再生系全体の周波数
特性を所望のコサインロールオフ特性とすることができ
る。また、いわゆるNTSC方式、又は、PAL方式と
の互換性を維持しつつ上記色情報の帯域を拡大すること
ができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係る磁気記録再生装置の実施
例について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施
例に係る磁気記録再生装置は、図1に示すように、外部
からデジタルデータとして供給される映像情報である映
像データを、輝度情報である輝度データと色情報である
クロマデータとに分離し、上記クロマデータをサブサン
プリング手段によりサブサンプリングして帯域圧縮した
後に、低域変換手段により低域変換して上記輝度データ
と加算処理して電磁変換系に供給することにより、上記
映像データを磁気記録媒体に記録する記録系1と、上記
電磁変換系により上記磁気記録媒体から再生された映像
情報を輝度データとクロマデータに分離し、上記クロマ
データをサブサンプリング手段によりサブサンプリング
し補間手段で補間処理した後に、帯域伸長手段で帯域伸
長し上記輝度データと加算処理して出力する再生系2と
から構成されている。
【0028】上記記録系1は、上記映像データを、自動
的に設定された利得で増幅して出力する自動利得増幅回
路(AGC)3と、上記AGC3からの映像データを輝
度データとクロマデータとに分離して出力するY/C分
離回路4と、上記Y/C分離回路4からの輝度データを
周波数変調して出力する輝度データ処理回路5とを有し
ている。
【0029】また、上記記録系1は、上記Y/C分離回
路4からのクロマデータを色差データに変換して出力す
る色差データ変換回路6と、上記色差データ変換回路6
からの色差データをオフセットサンプリング処理し帯域
圧縮して出力するサブサンプリング手段であるサブサン
プリング回路7と、上記サブサンプリング回路7からの
色差データを低域の記録データに周波数変換して出力す
る低域変換手段である色差データ処理回路8と、上記色
差データ処理回路8からの色差データから高域成分を除
去して出力するローパスフィルタ(LPF)9とを有し
ている。
【0030】また、上記記録系1は、上記輝度データ処
理回路5からの周波数変調された輝度データ、上記LP
F9からの低域変換された色差データ、及び、トラッキ
ング制御用のデータであるパイロットデータを加算処理
し、これを記録データとして出力する加算器10と、上
記加算器10からのデジタルデータである記録データを
アナログ化することにより記録信号を形成して出力する
D/A変換器11とを有している。
【0031】また、上記記録系1は、上記D/A変換器
11からの記録信号を所定の利得で増幅して出力するア
ンプ12と、上記アンプ12からの記録信号を磁気記録
媒体である磁気テープ14に磁気記録する電磁変換系で
ある記録ヘッド13とを有している。
【0032】一方、上記再生系2は、上記磁気テープ1
4に記録された記録信号を再生しこれを再生信号として
出力する電磁変換系である再生ヘッド20と、上記再生
ヘッド20からのアナログ信号である再生信号を所定の
利得で増幅して出力するアンプ21と、上記アンプ21
からの再生信号をデジタル化し再生データを形成して出
力するA/D変換器22とを有している。
【0033】また、上記再生系2は、上記A/D変換器
22からの再生データから上記パイロットデータを抽出
し、これを図示しないトラッキング制御系に供給するパ
イロットデータ抽出回路(ATF)23と、上記A/D
変換器22からの再生データから輝度データを抽出し、
上記周波数変調されている輝度データを復調して出力す
る輝度データ処理回路24とを有している。
【0034】また、上記再生系2は、上記A/D変換器
22からの再生データから上記色差データを抽出するL
PF25及びハイパスフィルタ(HPF)26と、上記
LPF25及びHPF26により抽出された、上記低域
変換されている色差データを元の周波数帯に変換する色
差データ処理回路27と、上記色差データ処理回路27
により周波数変換された色差データをオフセットサンプ
リング処理して出力するサブサンプリング手段であるサ
ブサンプリング回路28とを有している。
【0035】また、上記再生系2は、上記サブサンプリ
ング回路28からの色差データを、前フィールド又は後
フィールドの色差データを用いて補間処理して出力する
補間手段である補間回路29と、上記補間回路29から
の色差データの周波数特性を補正すると共に、図示しな
いフィールドメモリを用いて該色差データのノイズ成分
を除去するくし形フィルタ30と、上記くし形フィルタ
30を介した色差データをクロマデータに変換して出力
する周波数変換回路31とを有している。
【0036】また、上記再生系2は、上記輝度データ処
理回路24からの輝度データと、上記周波数変換回路3
1からのクロマデータとを加算処理して映像データを形
成して出力する加算器32と、上記加算器32からのデ
ジタルデータである映像データをアナログ化して映像信
号を形成して出力するD/A変換器33とを有してい
る。
【0037】次に、このような構成を有する実施例に係
る磁気記録再生装置の動作を説明する。
【0038】まず、映像情報の記録を行う場合、入力端
子15を介して映像信号がデジタル化された映像データ
がAGC回路3に供給される。上記AGC回路3は、上
記映像データを自動的に制御された利得で増幅して出力
することにより、該映像データのレベル補正を行い、こ
れをY/C分離回路4に供給する。上記Y/C分離回路
4は、上記映像データを輝度データとクロマデータとに
分離し、上記輝度データを輝度データ処理回路5に、
又、上記クロマデータを色差データ変換回路6にそれぞ
れ供給する。
【0039】上記輝度データ処理回路5は、上記輝度デ
ータを周波数変調し、これを加算器10に供給する。
【0040】また、上記色差データ変換回路6は、上記
クロマデータを色差データに変換し、これらをサブサン
プリング回路7に供給する。上記サブサンプリング回路
7は、上記色差データをオフセットサンプリングし、こ
れを色差データ処理回路8に供給する。上記色差データ
処理回路8は、上記オフセットサブサンプリングされた
色差データを低域変換し、これをLPF9に供給する。
上記LPF9は、例えば図2に示すようなルートロール
オフ特性を有しており、これによりこの記録系における
クロマデータに対する高域側の周波数特性が設定されて
いる。上記LPF9は、上記ルートロールオフ特性に基
づいて上記色差データの高域成分を除去し、これを上記
加算器10に供給する。
【0041】上記加算器10は、上記周波数変調された
輝度データ、上記低域変換された色差データ及び入力端
子16を介して供給されるトラッキング制御用のデータ
であるパイロットデータを加算処理することにより記録
データを形成し、これをD/A変換器11に供給する。
上記D/A変換器11は、デジタルデータである上記記
録データをアナログ化することにより記録信号を形成
し、これをアンプ12を介して記録ヘッド13に供給す
る。これにより、上記記録ヘッド13を介して磁気テー
プ14に上記記録信号が記録される。
【0042】一方、このように上記磁気テープ14に記
録された上記記録信号は、再生ヘッド20により再生さ
れアンプ21を介してA/D変換器22に供給される。
上記A/D変換器22は、アナログ信号である上記記録
信号をデジタル化することにより、記録データを形成
し、これをATF23,輝度データ処理回路24及びL
PF25にそれぞれ供給する。
【0043】上記ATF23は、上記記録データから上
記パイロットデータを抽出し、これを図示しないトラッ
キング制御系に供給する。これにより、正常なトラッキ
ングのもとで再生が行われる。
【0044】上記輝度データ処理回路24は、上記記録
データから上記周波数変調された輝度データを抽出し、
これを復調して加算器32に供給する。
【0045】上記LPF25及びHPF26は、上記記
録データから色差データを抽出し、これを色差データ処
理回路27に供給するが、発明が解決しようとする課題
の項でも述べたように、上記記録ヘッド13及び再生ヘ
ッド20である電磁変換系においては、記録データ又は
再生データの低域側(色差データが記録再生される周波
数領域)の振幅特性が6db低下してしまう。このた
め、上記再生系2においては、上記LPF25を図3に
示すルートロールオフ特性とするとともに、上記HPF
26を図4に示すような特性として上記電磁変換特性
(振幅特性の6db低下)を補正して、低域側がコサイ
ンロールオフ特性となるようにしている。そして、上記
記録系1のLPF9のルートロールオフ特性と、再生系
2のLPF25のルートロールオフ特性によって、クロ
マデータに対する記録再生系全体の周波数特性が上述の
図10に示したコサインロールオフ特性となるように調
整している。
【0046】具体的には、上記記録系1のLPF9の周
波数特性を図5(a)に示すようにルートロールオフ特
性となるように調整し、上記再生系2のLPF25の周
波数特性を同図(b)に示すようにルートロールオフ特
性となるように調整し、同図(c)に示す電磁変換特性
の悪影響が生ずることにより、同図(d)に示すように
クロマデータを低域変換した場合の中心周波数から高域
側がコサインロールオフ特性を有するようになる。
【0047】また、上記記録系2のLPF25の周波数
特性を図6(a)に示すようにルートロールオフ特性と
なるように調整し、上記再生系2のHPF26の周波数
特性を同図(b)に示すように調整することにより、同
図(c)に示す電磁変換特性の悪影響が生ずることによ
り、同図(d)に示すようにクロマデータを低域変換し
た場合の中心周波数から低域側がコサインロールオフ特
性を有するようになる。
【0048】従って、本実施例に係る磁気記録再生装置
は、上記クロマデータに対する記録再生系全体の周波数
特性をコサインロールオフ特性とすることができる。こ
のため、クロマデータの記録再生に係る帯域を拡大する
ことができ、再生画像の画質向上を図ることができる。
【0049】また、上記コサインロールオフ周波数は、
上記記録系1のサブサンプリング回路7及び再生系2の
サブサンプリング回路28におけるサンプリングクロッ
クの周波数の1/2の周波数となっている。具体的に
は、上記コサインロールオフ周波数は、サブキャリアで
あるNTSC方式の1/4の周波数となっている。この
ため、本実施例に係る磁気記録再生装置は、上記NTS
C方式に対応することができ、従来のフォーマットとの
互換性を維持したうえで、上述のようにクロマデータの
記録再生に係る帯域を拡大することができ、再生画像の
画質向上を図ることができる。
【0050】なお、このようなフィルタ構成とすること
により、上記記録系1は図7に示すような周波数特性と
なり、また、上記再生系2は図8に示すような周波数特
性となる。このため、周波数変調した音声データのトラ
ップの機能を実現することができる。また、上記HPF
26を図4に示すような特性としているため、従来のパ
イロットデータに対するトラップの機能を実現すること
ができる。
【0051】次に、上記色差データ処理回路27は、上
記LPF25及びHPF26で抽出された、低域変換さ
れている色差データを周波数変換し、これをサブサンプ
リング回路28に供給する。上記サブサンプリング回路
28は、上記色差データをオフセットサンプリングし、
これを補間回路29に供給する。上記補間回路29は、
前フィールド又は後フィールドの色差データを利用して
現在の色差データを補間処理することにより、上記サブ
サンプリング回路28において間引された色差データの
補間を行い、これをくし型フィルタ30に供給する。上
記くし型フィルタ30は、上記色差データの周波数特性
を補正するとともに、図示しないフィールドメモリを用
いて上記色差データのノイズ成分を除去し、これを周波
数変換回路31に供給する。上記周波数変換回路31
は、上記色差データをクロマデータに変換し、これを上
記加算器32に供給する。
【0052】上記加算器32は、上記復調された輝度デ
ータと、上記周波数変換されたクロマデータとを加算処
理することにより映像データを形成し、これをD/A変
換器33に供給する。上記D/A変換器33は、デジタ
ルデータである上記映像データをアナログ化することに
より映像信号を形成し、これを出力端子34を介して出
力する。上記出力端子34を介して出力された上記映像
信号は、図示しないモニタ装置等に供給される。これに
より、上記映像信号に応じた画像が上記モニタ装置に表
示される。
【0053】上述のように、本実施例に係る磁気記録再
生装置は、電磁変換系(上記記録ヘッド13及び再生ヘ
ッド20)の特性を利用し、これを補って、クロマデー
タの記録再生系全体としてコサインロールオフ特性を有
するようにフィルタ回路(LPF9,LPF25,HP
F26)の特性を調整しているため、クロマデータをサ
ブサンプリングすることを可能とすることができる。こ
のため、クロマデータの記録再生帯域を拡大することが
でき、再生画像の画質を向上させることができる。
【0054】なお、上述の実施例の説明では、上記コサ
インロールオフ周波数は、サブキャリアであるいわゆる
NTSC方式の1/4の周波数となっていることとした
が、これは、いわゆるPAL方式の1/5の周波数とし
てもよい。これにより、上記PAL方式に対応可能とす
ることができる。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る磁気記録再生装置は、電磁
変換系及び磁気記録媒体の周波数特性とコサインロール
オフの周波数特性との差分を補正して、色情報に対する
記録再生系全体の周波数特性を所望のコサインロールオ
フ特性とすることができるため、サブサンプリング後に
帯域圧縮して記録された色情報を再生して補間処理した
際に、該色情報の帯域を拡大することができる。このた
め、再生画像の画質向上を図ることができる。
【0056】また、上記コサインロールオフ周波数を、
サブキャリヤの周波数の1/4の周波数に設定すること
により、いわゆるNTSC方式のフォーマットとの互換
性を維持しつつ上記色情報の帯域を拡大することがで
き、上記再生画像の画質向上を図ることができる。ま
た、上記コサインロールオフ周波数を、サブキャリヤの
周波数の1/5の周波数に設定することにより、いわゆ
るPAL方式のフォーマットとの互換性を維持しつつ上
記色情報の帯域を拡大することができ、上記再生画像の
画質向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録再生装置の実施例のブロ
ック図である。
【図2】上記実施例の磁気記録再生装置の記録系に設け
られているローパスフィルタの特性を示す特性図であ
る。
【図3】上記実施例の磁気記録再生装置の再生系に設け
られているローパスフィルタの特性を示す特性図であ
る。
【図4】上記実施例の磁気記録再生装置の再生系に設け
られているハイパスフィルタの特性を示す特性図であ
る。
【図5】上記実施例の磁気記録再生装置のフィルタ構成
により達成される高域側のコサインロールオフ特性を説
明するための図である。
【図6】上記実施例の磁気記録再生装置のフィルタ構成
により達成される低域側のコサインロールオフ特性を説
明するための図である。
【図7】上記実施例の磁気記録再生装置の記録系の周波
数特性を示す特性図である。
【図8】上記実施例の磁気記録再生装置の再生系の周波
数特性を示す特性図である。
【図9】従来の磁気記録再生装置であるデジタルビデオ
テープレコーダ装置のブロック図である。
【図10】コサインロールオフ特性を説明するための特
性図である。
【図11】電磁変換系により低下するクロマデータの低
域側の振幅特性を説明するための特性図である。
【図12】上記従来のデジタルビデオテープレコーダ装
置のクロマデータの周波数特性を説明するための特性図
である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・記録系 2・・・・・・・・・・再生系 3・・・・・・・・・・自動利得制御回路 4・・・・・・・・・・Y/C分離回路 5・・・・・・・・・・輝度データ処理回路 6・・・・・・・・・・色差データ変換回路 7・・・・・・・・・・サブサンプリング回路 8・・・・・・・・・・色差データ処理回路 9・・・・・・・・・・ローパスフィルタ 10・・・・・・・・・加算器 11・・・・・・・・・D/A変換器 12・・・・・・・・・アンプ 13・・・・・・・・・記録ヘッド 14・・・・・・・・・磁気テープ 15・・・・・・・・・映像データの入力端子 16・・・・・・・・・パイロットデータの入力端子 20・・・・・・・・・再生ヘッド 21・・・・・・・・・アンプ 22・・・・・・・・・A/D変換器 23・・・・・・・・・パイロットデータ抽出回路 24・・・・・・・・・輝度データ処理回路 25・・・・・・・・・ローパスフィルタ 26・・・・・・・・・ハイパスフィルタ 27・・・・・・・・・色差データ処理回路 28・・・・・・・・・サブサンプリング回路 29・・・・・・・・・補間回路 30・・・・・・・・・くし型フィルタ 31・・・・・・・・・周波数変換回路 32・・・・・・・・・加算器 33・・・・・・・・・D/A変換器 34・・・・・・・・・映像信号の出力端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像情報を輝度情報と色情報に分離し、
    上記色情報をサブサンプリング手段によりサブサンプリ
    ングして帯域圧縮した後に、低域変換手段により低域変
    換しローパスフィルタを介して上記輝度情報と加算処理
    して電磁変換系に供給することにより、上記映像情報を
    磁気記録媒体に記録する記録系と、上記電磁変換系によ
    り上記磁気記録媒体から再生された映像情報を輝度情報
    と色情報に分離し、上記色情報をローパスフィルタを介
    してサブサンプリング手段に供給し、このサブサンプリ
    ング手段によりサブサンプリングし補間手段で補間処理
    した後に、帯域伸長手段で帯域伸長し上記輝度信号と加
    算処理して出力する再生系とを有する磁気記録再生装置
    であって、 上記記録系のローパスフィルタ及び上記再生系のローパ
    スフィルタの周波数特性をそれぞれルートロールオフ特
    性となるように設定することにより、上記色情報に対す
    る記録再生系全体の周波数特性がコサインロールオフ特
    性となるように設定されており、このコサインロールオ
    フ周波数は、上記色情報をサブサンプリングするサブサ
    ンプリングクロックの周波数の1/2の周波数であるこ
    とを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 映像情報を輝度情報と色情報に分離し、
    上記色情報をサブサンプリング手段によりサブサンプリ
    ングして帯域圧縮した後に、低域変換手段により低域変
    換して上記輝度情報と加算処理して電磁変換系に供給す
    ることにより、上記映像情報を磁気記録媒体に記録する
    記録系と、上記電磁変換系により上記磁気記録媒体から
    再生された映像情報を輝度情報と色情報に分離し、上記
    色情報をサブサンプリング手段によりサブサンプリング
    し補間手段で補間処理した後に、帯域伸長手段で帯域伸
    長し上記輝度信号と加算処理して出力する再生系とを有
    する磁気記録再生装置であって、 上記色情報に対する記録再生系全体の周波数特性がコサ
    インロールオフ特性となるように設定されており、この
    コサインロールオフ周波数は、サブキャリヤの周波数の
    1/4の周波数であることを特徴とする磁気記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 映像情報を輝度情報と色情報に分離し、
    上記色情報をサブサンプリング手段によりサブサンプリ
    ングして帯域圧縮した後に、低域変換手段により低域変
    換して上記輝度情報と加算処理して電磁変換系に供給す
    ることにより、上記映像情報を磁気記録媒体に記録する
    記録系と、上記電磁変換系により上記磁気記録媒体から
    再生された映像情報を輝度情報と色情報に分離し、上記
    色情報をサブサンプリング手段によりサブサンプリング
    し補間手段で補間処理した後に、帯域伸長手段で帯域伸
    長し上記輝度信号と加算処理して出力する再生系とを有
    する磁気記録再生装置であって、 上記色情報に対する記録再生系全体の周波数特性がコサ
    インロールオフ特性となるように設定されており、この
    コサインロールオフ周波数は、サブキャリヤの周波数の
    1/5の周波数であることを特徴とする磁気記録再生装
    置。
  4. 【請求項4】 映像情報を輝度情報と色情報に分離し、
    上記色情報をサブサンプリング手段によりサブサンプリ
    ングして帯域圧縮した後に、低域変換手段により低域変
    換して上記輝度情報と加算処理して電磁変換系に供給す
    ることにより、上記映像情報を磁気記録媒体に記録する
    記録系と、上記電磁変換系により上記磁気記録媒体から
    再生された映像情報を輝度情報と色情報に分離し、上記
    色情報をハイパスフィルタを介してサブサンプリング手
    段に供給し、上記サブサンプリング手段によりサブサン
    プリングし補間手段で補間処理した後に、帯域伸長手段
    で帯域伸長し上記輝度信号と加算処理して出力する再生
    系とを有する磁気記録再生装置であって、 上記電磁変換系の周波数特性及び上記ハイパスフィルタ
    の周波数特性により、上記色情報に対する記録再生系全
    体の周波数特性をコサインロールオフ特性に設定するこ
    とを特徴とする磁気記録再生装置。
JP4360079A 1992-12-29 1992-12-29 磁気記録再生装置 Withdrawn JPH06203471A (ja)

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