JPH062016U - 天埋型空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天埋型空気調和機の熱交換器に関し、一対の
Ｌ字型熱交換器に並列に形成された複数の冷媒回路の熱
交換温度を、位置に関せず均一になるように生成すると
ともに、熱交換器のヘヤーピン管の接続を変えバイパス
管の数を減らし溶接作業の作業性と品質の向上を図るこ
とを目的とする。 【構成】 一方のＬ字型熱交換器の上部に位置する冷媒
回路と他方のＬ字型熱交換器の下部に位置する冷媒回路
をそれぞれ直列に接続し、両冷媒回路を流れる冷媒の温
度を均一になるようにするとともに、バイパス管の数を
減らし溶接作業の作業性と品質の向上を図るようにして
なることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は天埋型空気調和機に関し、詳しくは天埋型空気調和機に使用される２ 分割熱交換器の配管接続に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

天井面に収納された天埋型空気調和機は、中央部に設けたターボファン３によ り室内空気を吸込み、ターボファン３の外側にターボファン３を囲むように設け られたＬ字型の２つの熱交換器４を通過して熱交換を行い、熱交換された空気を 四方の側面または下方に吹出して室内の空調を行うようにしている。 Ｌ字型の熱交換器４には、複数の平行に配列されたフィンを貫通しＬ字型に曲 げられて冷媒を導通する複数の配管が設けられ、両端で夫々ヘヤーピン管９によ り接続されて複数の冷媒回路６を形成するようにしている。 従来、図５に示すように、Ｌ字型熱交換器４をターボファンを囲むように２基 設け、対向するそれぞれの冷媒回路６を複数のバイパス管５により直列に接続し 、それぞれの冷媒回路６に平行して冷媒を流し、循環する室内空気と熱交換を行 うようにしている。 この場合、循環する室内空気は、ターボファンの特性から吸込口から上方にな るに従って風速が大きくなり、冷媒回路の吸込口付近と上部では熱交換の効率が 異なり、それぞれの冷媒回路を通過する冷媒の温度に差を生じ、冷媒出口の合流 点で温度差により結露し、水滴が室内に落下する等の問題をが生じている。 また、Ｌ字型熱交換器４の対向する一端で複数のバイパス管５による配管接続 を行うため、狭い場所での溶接作業となり、作業性が悪く作業工数のアップと仕 上り品質の低下を生じている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、熱交換器内を並列に流れ る冷媒の温度差を少なくし、冷媒出口の合流点で結露等の問題を解消するととも に、バイパス管の使用数を減らし、溶接の作業性と溶接品質の向上をもたらす天 埋型空気調和機を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、一対のＬ字型熱交換器の上部に位置する冷媒回路 と他方の下部に位置する冷媒回路とをそれぞれ直列に接続するようにした。

【０００５】

【作用】

上記の構成によれば、第１の熱交換器の上部に位置する冷媒回路を第２の熱交 換器の下部に位置する冷媒回路に、第１の熱交換器の下部に位置する冷媒回路を 第２の熱交換器の上部に位置する冷媒回路にバイパス管により接続し、冷媒を循 環させ熱交換することにより、冷媒出口の合流点での冷媒温度の差を少なくする ことができ、結露等の問題を生じないようにすることができる。 また、バイパス管による接続箇所を上記の４箇所に減らすことにより、溶接の 作業性と溶接品質の向上を図ることができる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。 図１は天埋型空気調和機の外観を示す斜視図で、天井面に取付られる下方部分 の中央に吸込口１が設けられ、吸込口１の外側には熱交換された空気を室内に吹 出す吹出口２が設けられている。 図２は天埋型空気調和機の構成を示す一部省略側面断面図で、吸込口１の上方 に室内空気を吸い込むターボファン３が取付けられ、同ターボファン３の外側に 下方に露受皿10を設けた熱交換器４が配置され、ターボファン３から熱交換器４ を通り、外側の筐体下部の吹出口２に到る導風路が形成されている。

【０００７】 図３は要部断面平面図で、ターボファン３を囲むようにＬ字型の熱交換器４が ２基設けられ、対向する熱交換器４の一端をバイパス管５により接続して冷媒回 路６を形成し、冷媒の入口および出口を一括するように形成している。 ターボファン３により吸い込まれた室内空気は、熱交換器４のフィンの間を通 り熱交換を行い、それぞれ外側に形成された吹出口２に連なる導風路により吹出 口２に導かれ、室内に放出されている。 図４は本考案の熱交換器４の配管接続状態を示す配管接続図で、熱交換器Ａお よぴ熱交換器Ｂにそれぞれ複数の入口管７と出口管８を設ける一方、熱交換器Ａ の下方に位置する冷媒回路６と熱交換器Ｂの上部に位置する冷媒回路６を、それ ぞれバイパス管Ａにより接続し、同時に熱交換器Ｂの下方に位置する冷媒回路６ と熱交換器Ａの上部に位置する冷媒回路６を、それぞれバイパス管Ｂにより接続 するようにしている。 以上のように、風速の大きい上部の冷媒回路６と風速の小さい下部の冷媒回路 ６を直列に接続することにより、上部および下部の熱交換温度を均一になるよう にすることができる。 また、図４のように、ヘヤーピン管９の接続を変えることにより、バイパス管 ５の数を上記バイパス管Ａおよびバイパス管Ｂの２本に減らすことにより、溶接 箇所を削減し、溶接作業の作業性と品質を向上することがてきる。

【０００８】

【考案の効果】

以上のように本考案においては、一方の熱交換器の上部に位置する冷媒回路と 他方の下部に位置する冷媒回路とをそれぞれ直列に接続することにより、上部に 位置する冷媒回路と下部に位置する冷媒回路の熱交換温度を均一にすることがで き、並列に設けられた冷媒回路の接合点で冷媒温度の差を生じることなく、結露 等の問題を解決することができる。 また、ヘヤーピン管の接続を変え、バイパス管の数を減らすことにより、狭い スペースでの溶接作業を減らし、溶接作業の作業性と品質を向上を図ることがて きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】天埋型空気調和機の外観を示す斜視図である。

【図２】天埋型空気調和機の構成を示す一部省略側面断
面図である。

【図３】同要部断面平面図である。

【図４】本考案の熱交換器の配管接続状態を示す配管接
続図である。

【図５】従来の熱交換器の配管接続状態を示す配管接続
図である。

【符号の説明】

１ 吸込口 ２ 吹出口 ３ ターボファン ４ 熱交換器 ５ バイパス管 ６ 冷媒回路 ７ 入口管 ８ 出口管 ９ ヘヤーピン管 10 露受皿

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸込口上方中央にターボファンを設け、
   該ターボファンを一対のＬ字型熱交換器で囲み、同ター
   ボファンにより循環する室内空気を熱交換してなる天埋
   型空気調和機において、上記一対のＬ字型熱交換器の上
   部に位置する冷媒回路と他方の下部に位置する冷媒回路
   とをそれぞれ直列に接続してなることを特徴とする天埋
   型空気調和機。