JPH06201003A - 電子制御式無段変速装置 - Google Patents

電子制御式無段変速装置

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JPH06201003A
JPH06201003A JP32367993A JP32367993A JPH06201003A JP H06201003 A JPH06201003 A JP H06201003A JP 32367993 A JP32367993 A JP 32367993A JP 32367993 A JP32367993 A JP 32367993A JP H06201003 A JPH06201003 A JP H06201003A
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和俊 信本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】無段変速機構の変速比制御に用いられる複数の
検出信号に何等かの異常が発生した場合に、無段変速機
構の変速比制御を、異常を生じた検出信号とは無関係に
行なえるようになし、自動車の基本的な走行を可能とす
る。 【構成】エンジン負荷に応じた信号及びエンジン回転数
に応じた信号が異常か否かを判断し、両者が異常でない
場合には、それらに応じ、エンジン負荷及びエンジン回
転数に基づいてシフトダウン領域とシフトアップ領域と
が設定される変速制御特性に準拠して、また、エンジン
負荷に応じた信号及びエンジン回転数に応じた信号の一
方が異常である場合に、その他方に応じ、エンジン負荷
またはエンジン回転数に関連する回転数の所定の値を境
界としてシフトダウン領域とシフトアップ領域とが設定
される変速制御特性に準拠して、無段変速機構の変速比
制御を行う変速制御バルブ32及び電子制御回路部22
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車におけるエンジ
ン出力の被駆動部への伝達を、入出力トルク比を連続的
に変化させることができる無段変速機構を用いて行い、
この無段変速機構をエンジン負荷状態等を検出して得ら
れる検出信号に基づいて制御信号を発生する電子制御手
段により制御するようにした電子制御式無段変速装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車においては、エンジンの出力を被
駆動体である車輪に効率的に伝達すべく、エンジンと車
輪との間に変速機構を配してエンジンの出力を変速機構
を介して車輪に伝達するようにされるが、この変速機構
として、変速比を所定の範囲で連続的に変化させること
ができる無段変速機構を採用したものが知られている。
このような自動車に搭載される無段変速機構は、例え
ば、特開昭55-76709号公報にも記載されている如く、車
速もしくはエンジン回転数と、アクセルペダル等のアク
セル調整手段の操作により調整されるスロットルバルブ
開度とに基づいての変速比制御を受けるものとされる。
【0003】斯かる場合、通常、無段変速機構の変速比
は、スロットルバルブ開度に対してエンジン回転数、従
って、無段変速機構の入力回転数が一義的に定められる
ものとなるように制御される。即ち、各スロットルバル
ブ開度の値に対して、所定のエンジン回転数が得られ、
従って、所定のエンジン出力が得られるように、変速比
が制御されるのである。例えば、スロットルバルブ開度
Th と無段変速機構の変速機入力軸回転数Np との関連
が、図9に示される如くの変速特性に従うものとなる如
くの制御が行われる。図9の変速特性において“dow
n”と表示されている領域はシフトダウン領域であり、
“up”と表示されている領域はシフトアップ領域であ
る。このような制御は、無段変速機構に対する電子制御
手段に、スロットルバルブ開度検出手段及び無段変速機
構の入力回転数検出手段からの検出信号が供給され、電
子制御手段から各検出信号に応じた制御出力が無段変速
機構の変速比調整部に送出されて行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、斯かる変速
特性に基づく変速比制御が行われている場合に、スロッ
トルバルブ開度を検出して検出出力を生じるスロットル
信号系、もしくは、無段変速機構の入力軸回転数を検出
して検出信号を生じる入力軸回転数信号系に異常が発生
すると、無段変速機構の作動に著しい不都合を生じる。
例えば、自動車の通常走行中において、スロットル信号
系に断線が生じて検出信号が得られなくなる場合には、
電子制御手段においてスロットルバルブ開度が零とみな
され、無段変速機構は、図9に示される変速特性に従っ
て、急激なシフトアップを行うように制御されることに
なり、このため自動車は、著しい衝撃を受ける現象が起
こる。また、入力軸回転数検出系に断線が生じて検出信
号が得られなくなる場合には、電子制御手段において無
段変速機構の入力軸回転数が零とみなされ、無段変速機
構は、図9に示される変速特性に従って、急激なシフト
ダウンを行うように制御されることになり、このため自
動車は、強力なエンジンブレーキが掛けられた状態にな
り、エンジンのオーバーランを生じる虞れがある。
【0005】そこで、従来、上述の如くの検出系の異常
の発生に際して、無段変速機構の変速比を一定値に固定
する、あるいは、シフトアップ側に変速させる等対応策
も採られているが、前者の方法では、エンジン負荷の変
動に対応しての変速比制御が行われないので、エンジン
に無理が掛かり、エンジン音が異常に高く成るという問
題が伴われ、また、後者の方法では、再発進時に駆動力
が不足することになる、あるいは、クラッチ焼けを起こ
すことになる等の問題が伴われる。
【0006】このように、スロットルバルブ開度を検出
するためのスロットル信号系、あるいは、無段変速機構
の入力軸回転数を検出するための入力軸回転数信号系に
何等かの異常が発生すると、変速比調整手段に電子制御
手段から送出される制御信号に異常をきたし、無段変速
機構に対する適正な制御は望めないことになってしま
う。
【0007】斯かる点に鑑み、本発明は、無段変速機構
を予め定められた変速特性に従うべく制御するため、無
段変速機構の変速比を制御する変速比調整手段に制御信
号を供給する電子制御手段に入力されるべき必要な検出
信号に、何等かの異常が発生した場合には、無段変速機
構に対する変速比制御を、異常を生じた検出信号に無関
係に行なえるようになし、その結果、著しい不都合を伴
うことなく、自動車の基本的な走行を可能ならしめるよ
うにした電子制御式無段変速装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る電子制御式無段変速装置は、エンジン
に連結され、変速比を連続的に変化させることができる
無段変速機構と、この無段変速機構の変速比を変化させ
る変速比調整手段と、エンジンの負荷状態を検出して第
1の検出信号を発生する検出手段と、エンジンの回転数
もしくはそれに関連する回転数を検出して第2の検出信
号を発生する検出手段と、変速比調整手段に対する電子
制御手段とを具備して構成され、電子制御手段が、第1
及び第2の検出信号が異常か否かを判断し、両検出信号
が異常でない場合には、それらに応じ、エンジン負荷及
びエンジン回転数もしくはそれに関連する回転数の両者
に基づいてシフトダウン領域とシフトアップ領域とが設
定される第1の変速制御特性に準拠して、また、第1及
び第2の検出信号のうちの一方が異常である場合に、第
1及び第2の検出信号のうちの他方に応じ、エンジン負
荷またはエンジン回転数もしくはそれに関連する回転数
の所定の値を境界としてシフトダウン領域とシフトアッ
プ領域とが設定される第2の変速制御特性に準拠して、
無段変速機構の変速比制御を行うべく変速比調整手段に
制御信号を送出するものとされて、構成される。
【0009】
【作用】このように構成される本発明に係る電子制御式
無段変速装置にあっては、エンジンの負荷状態を検出す
る検出手段自体あるいはそれが発生する第1の検出信号
を伝送する手段、及び、エンジン回転数もしくはそれに
関連する回転数を検出する検出手段自体あるいはそれが
発生する第2の検出信号を伝送する手段がいずれも正常
であって、第1及び第2の検出信号の両者が異常でない
場合には、電子制御手段及び変速比調整手段により、第
1及び第2の検出信号の両者に応じて、エンジン負荷及
びエンジン回転数もしくはそれに関連する回転数の両者
に基づいてシフトダウン領域とシフトアップ領域とが設
定される第1の変速制御特性に準拠して、無段変速機構
の変速比制御が行われる。それに対して、エンジンの負
荷状態を検出する検出手段自体あるいはそれが発生する
第1の検出信号を伝送する手段、及び、エンジン回転数
もしくはそれに関連する回転数を検出する検出手段自体
あるいはそれが発生する第2の検出信号を伝送する手段
のうちの一方に異常が生じて、第1及び第2の検出信号
のうちの一方が異常となる場合には、電子制御手段及び
変速比調整手段により、異常でない第1及び第2の検出
信号のうちの他方に応じて、エンジン負荷またはエンジ
ン回転数もしくはそれに関連する回転数の所定の値を境
界としてシフトダウン領域とシフトアップ領域とが設定
される第2の変速制御特性に準拠して、無段変速機構の
変速比制御が行われる。
【0010】それにより、本願発明に係る電子制御式無
段変速装置によれば、無段変速機構の変速比制御を、エ
ンジンの負荷状態を検出する検出手段からの第1の検出
信号とエンジン回転数もしくはそれに関連する回転数を
検出する検出手段からの第2の検出信号とに基づいて行
うにあたり、第1の検出信号と第2の検出信号とのうち
の一方に異常が生じた場合に、第1の検出信号と第2の
検出信号とのうちの他方に応じて、エンジン負荷または
エンジン回転数に応じての実用に耐え得る変速比制御状
態が得られることになる。従って、本発明に係る電子制
御式無段変速装置を搭載した自動車は、上述の如くの異
常が生じたもとにおいても、急激なエンジンブレーキ状
態やエンジンのオーバーラン状態等の著しい不都合を伴
うことなく、基本的な走行を行うことができることにな
る。
【0011】
【実施例】図2は、本発明に係る電子制御式無段変速装
置の一例が適用される自動車の駆動制御部の概要を示
す。図2において、往復ピストン式のエンジン1の吸気
通路2には、燃料供給制御を行うスロットルバルブ3が
配設されており、このスロットルバルブ3はスロットル
アクチュエータ4により開閉駆動され、その開度はスロ
ットルポジションセンサ5で検出されるようになされて
いる。なお、吸気通路2のスロットルバルブ3下流側の
末部は、分岐路2a,2b,2c及び2dとなって各気
筒に連通するようにされており、これら各分岐路2a〜
2dには、燃料噴射バルブが配設されている。
【0012】エンジン1の出力軸6はクラッチ7及び切
換ギア列8を介して無段変速機9に接続され、この無段
変速機9の出力軸10はディファレンシャルギア11を
介して駆動輪12に接続されている。また、エンジン1
の出力軸6の回転数を検出するエンジン回転数検出セン
サ13, クラッチ7の出力軸14の回転数を検出するク
ラッチ出力軸回転数検出センサ15,無段変速機9の入
力軸16の回転数を検出する変速機入力軸回転数検出セ
ンサ17、さらに無段変速機9の出力軸10の回転数、
従って、車速を検出する変速機出力軸回転数検出センサ
18が、夫々、所定の位置に設置されている。そして、
前述のスロットルポジションセンサ5からのスロットル
ポジション信号P5 ,上述のエンジン回転数検出センサ
13からのエンジン出力軸回転数信号P2 ,クラッチ出
力軸回転数検出センサ15からのクラッチ出力軸回転数
信号P4 ,変速機入力軸回転数検出センサ17からの変
速機入力軸回転数信号P6 ,変速機出力軸回転数検出セ
ンサ18からの変速機出力軸回転数信号P8 の夫々は、
インターフェース部19とCPU(中央処理ユニット)
20とメモリー21とを主要構成要素として構成される
電子制御回路部22に入力される。
【0013】さらに、運転者により操作されるアクセル
ペダル23の踏込量、即ち、アクセル開度がアクセル開
度検出センサ24により検出され、ブレーキペダル25
の踏込状態がブレーキ作動検出センサ26により検出さ
れ、さらに、シフトレバー27の変速位置がシフトレバ
ーポジション検出センサ28により検出されて、アクセ
ルペダル23の踏込量に応じたアクセル開度信号P1
ブレーキペダル25が踏込まれることによって得られる
ブレーキ作動信号P3 及びシフトレバー27のポジショ
ンに応じたシフトレバーポジション信号P7 が、夫々、
電子制御回路部22に入力される。そして、電子制御回
路部22からは、各センサから得られて入力される信号
1 〜P8 に基づいて、諸制御信号S1 ,S2 ,S3
4 ,S 5 及びS6 が出力される。
【0014】図1は、上述のクラッチ7,切換ギア列
8,無段変速機9及び電子制御回路部22を含んで構成
される本発明に係る電子制御式無段変速装置の一例の概
略を示す。ここで、電子制御回路部22からの諸制御信
号S1 〜S6 のうちの、クラッチ制御信号S1 を受けて
クラッチ制御バルブ29のAソレノイド(A SOL)
30が、クラッチ制御信号S2 を受けてクラッチ制御バ
ルブ29のBソレノイド(B SOL)31が、夫々、
励磁され、クラッチ7への作動圧油の供給状態が制御さ
れる。また、変速制御信号S3 を受けて変速制御バルブ
32のCソレノイド(C SOL)33が、変速制御信
号S4 を受けて変速制御バルブ32のDソレノイド(D
SOL)34が、夫々、励磁され、無段変速機9への
作動圧油の供給状態が制御され、その変速比が制御され
る。
【0015】また、運転者のマニュアル操作によりシフ
トレバー27が前進D,ニュートラルN及び後退Rの各
変速位置に切換えられることにより制御されるシフト制
御バルブ43と、上述のクラッチ制御バルブ29及び変
速制御バルブ32とには、オイルタンクからフィルタ3
5及び油圧ポンプ36を介して作動圧油が供給される。
そして、油圧ポンプ36から供給されるライン圧は、電
子制御回路部22からライン圧制御信号S5 を受ける減
圧バルブ37により調整される。
【0016】さらに、スロットル制御信号S6 を受けて
スロットルアクチュエータ4が作動し、それによって、
スロットルバルブ3の開度が調整される。このように作
動圧油が供給されて制御される無段変速装置は、以下に
述べるようにして、エンジン1の出力の駆動輪12への
伝達及びそれに関する制御を行うことができるように構
成されている。
【0017】即ち、エンジン1の出力軸6の回転は、先
ず、出力軸6の端部に設けられたフライホイール38に
断続的に圧接結合し、出力軸6と同軸的に回動するクラ
ッチ7に伝達される。このクラッチ7はフライホイール
38に圧接する摩擦板39と、この摩擦板39を押圧す
る押圧板が固着されたダイアフラム状のクラッチスプリ
ング40とを有しており、クラッチ制御信号S1 がクラ
ッチ制御バルブ29のAソレノイド30に送出されると
きには、Aソレノイド30が励磁されてオン状態とな
り、これにより、作動圧油が開口ポートからクラッチア
クチュエータ41に供給されて、その内部でピストンが
スプリングの弾力に抗して移動し、レバー42を反時計
回りに回動させる。その結果、開状態のクラッチスプリ
ング40が閉じる状態に動かされて、摩擦板39を押圧
し、クラッチ7が接続状態とされる。それにより、エン
ジン1の出力軸6の回転がクラッチ7の出力側に伝達さ
れる。
【0018】また、クラッチ制御信号S2 がクラッチ制
御バルブ29のBソレノイド31に送出されるときに
は、Bソレノイド31が励磁されてオンとされ、クラッ
チアクチュエータ41から作動圧油が排出されるととも
に、その内部でスプリングの弾力によりピストンが戻さ
れて、クラッチスプリング40が開く状態となる。これ
により、摩擦板39のフライホイール38に対する押圧
状態が解除されて、クラッチ7が遮断状態とされる。こ
の状態では、エンジン1の出力軸6の回転はクラッチ7
の出力側に伝達されない。
【0019】さらに、クラッチ制御バルブ29のAソレ
ノイド30及びBソレノイド31に対して、クラッチ制
御信号S1 及びS2 のいずれも送出されないときには、
クラッチ制御バルブ29の開口ポートが閉ざされ、クラ
ッチアクチュエータ41内のピストンはその直前の状態
に維持され、従って、摩擦板39のフライホイール38
に対する押圧状態が保持される。このように作動するク
ラッチ7の出力側には、無段変速機9の入力軸16へ、
シフトレバー27の前進D,ニュートラルN及び後退R
の各変速位置に応じて、エンジン1の出力軸6の回転が
伝達されるように切換ギア列8が設けられている。
【0020】切換ギア列8は、シフトレバー27が前進
Dの位置にされると、シフトアクチュエータ44のピス
トンが図のD方向に移動し、クラッチ7の出力軸14に
固着された前進用のギア45に無段変速機9の入力軸1
6に設けられたギア46が係合して、無段変速機9の入
力軸16をクラッチ7の出力軸14とは逆方向に回転さ
せる。一方、シフトレバー27が後退Rの位置にされる
と、シフトアクチュエータ44のピストンが図のR方向
に移動し、無段変速機9の入力軸16に設けられたギア
47がクラッチ7の出力軸14に固着された後退用のギ
ア48に係合している遊びギア49と係合して、無段変
速機9の入力軸16を、上述の前進Dの場合とは逆方
向、即ち、クラッチ7の出力軸14と同方向に回動させ
る。さらに、シフトレバー27がニュートラルNの位置
にされるときには、シフトアクチュエータ44のピスト
ンがシリンダの中央部に保持され、クラッチ7の出力軸
14の回転が無段変速機9の入力軸16に伝達されない
ようになされる。
【0021】クラッチ7の出力軸14の回転が伝達され
る無段変速機9は、切換ギア列8の出力軸と同軸的に回
転する入力軸16と、この入力軸16と一体的に回転駆
動される駆動プーリ50と、この駆動プーリ50の回転
がVベルト51を介して伝達される従動プーリ52と、
この従動プーリ52と一体的に回動する出力軸10とを
有している。駆動プーリ50は、可動円錐板50aと固
定円錐板50bとを有しており、これら可動円錐板50
aと固定円錐板50bとは、互いにその円錐状の面を対
向してV字状のプーリ溝を形成している。可動円錐板5
0aは、その背後にシリンダ室50cが設けられてお
り、このシリンダ室50cへの作動圧油の供給状態によ
り固定円錐板50bと近接もしくは離隔するように軸方
向に摺動可能であり、また、固定円錐板50bは入力軸
16に固着されている。一方、従動プーリ52も上述の
駆動プーリ50と同様な構成であって、可動円錐板52
aと固定円錐板52bによりV字状のプーリ溝を形成し
ており、可動円錐板52aは、その背後に設けられたシ
リンダ室52cへの作動圧油の供給状態により固定円錐
板52bと近接するように軸方向に摺動可能であり、ま
た、固定円錐板52bは出力軸10に固着されている。
【0022】これら、駆動プーリ50と従動プーリ52
に形成された各プーリ溝に対してVベルト51が張架さ
れ、これにより、駆動プーリ50の回転が従動プーリ5
2に伝達される。そして、駆動プーリ50の回転を従動
プーリ52へ伝達する際には、駆動プーリ50のプーリ
溝の幅で定まるVベルトの駆動プーリ50側における回
転半径と、従動プーリ52のプーリ溝の幅で定まるVベ
ルトの従動プーリ52側における回転半径とを変更する
ことにより駆動プーリ50と従動プーリ52との回転比
を変えることができるものとなっている。
【0023】駆動プーリ50及び従動プーリ52の夫々
のプーリ溝の幅の変更は、夫々の可動円錐板50a及び
52aを軸方向に摺動させることにより行われ、斯かる
可動円錐板50a及び52aの摺動を行わせるべく、変
速制御バルブ32が設けられている。この変速制御バル
ブ32は、電子制御回路部22からの変速制御信号S 3
によりオン,オフされるCソレノイド33と変速制御信
号S4 によりオン,オフされるDソレノイド34とが設
けられており、Cソレノイド33がオン状態とされたと
きには、駆動プーリ50のシリンダ室50cに作動圧油
を供給するとともに従動プーリ52のシリンダ室52c
から作動圧油を排除し、そして、Dソレノイド34がオ
ン状態とされたときには、従動プーリ52のシリンダ室
52cに作動圧油を供給するとともに駆動プーリ50の
シリンダ室50cから作動圧油を排除する。また、Cソ
レノイド33及びDソレノイド34が共にオフ状態とさ
れたときには、駆動プーリ50及び従動プーリ52の夫
々のシリンダ室50c及び52cへの作動圧油の供給及
び排除を停止する。
【0024】上述の如くの役目をもつ変速制御バルブ3
2において、Cソレノイド33が変速制御信号S3 によ
りオン状態とされた場合には、油圧ポンプ36からの作
動圧油が供給ポートから駆動プーリ50のシリンダ室5
0cに供給され、それにより、可動円錐板50aが固定
円錐板50bへ近接する方向に移動せしめられて、固定
円錐板50bとで形成するプーリ溝の幅が縮小され、V
ベルト51の駆動プーリ50側における回転半径が拡大
する。また、それと同時に、従動プーリ52のシリンダ
室52cに充填されている作動圧油が排出ポートから排
除され、それにより、可動円錐板52aが固定円錐板5
2bと離隔する方向に移動せしめられて、固定円錐板5
2bとで形成するプーリ溝の幅が拡大され、Vベルト5
1の従動プーリ52側における回転半径が縮小される。
従って、無段変速機9における変速比が小とされる。
【0025】一方、Dソレノイド34が変速制御信号S
4 によりオン状態とされた場合には、上述の場合と逆
に、油圧ポンプ36からの作動圧油が供給ポートから従
動プーリ52のシリンダ室52cに供給されるとともに
駆動プーリ50のシリンダ室50cから作動圧油が排除
され、駆動プーリ50のプーリ溝の幅が拡大されて、V
ベルト51の駆動プーリ50側における回転半径が縮小
され、それとともに、従動プーリ52のプーリ溝の幅が
縮小されて、Vベルト51の従動プーリ52側における
回転半径が拡大される。従って、この場合には、無段変
速機9における変速比が大とされる。
【0026】さらに、Cソレノイド33及びDソレノイ
ド34に対して、変速制御信号S3及びS4 のいずれも
が送出されず、各ソレノイドがオフ状態とされた場合に
は、駆動プーリ50及び従動プーリ52の夫々のプーリ
溝の幅は、その直前の幅に維持され、従って、Vベルト
51の駆動プーリ50側及び従動プーリ52側における
夫々の回転半径が維持されて、無段変速機9における変
速比が、Cソレノイド33及びDソレノイド34がオフ
状態とされた直前のものに保たれる。
【0027】上述の如くの構成を有する本発明に係る電
子制御式無段変速装置の一例にあっては、電子制御回路
部22において、エンジンの負荷状態をあらわすアクセ
ル開度αが、アクセル開度検出センサ24により得られ
るアクセル開度信号P1 から検知されるとともに、エン
ジン1の回転数をあらわす無段変速機9の入力軸回転数
Np が、変速機入力軸回転数検出センサ17により得ら
れる変速機入力軸回転数信号P6 から検知され、アクセ
ル開度信号P1 及び変速機入力軸回転数信号P 6 が正常
である場合には、これらアクセル開度αと入力軸回転数
Np に応じて、図3において、縦軸に変速機入力軸回転
数Np をとり横軸にアクセル開度αをとって示される変
速特性線図(以下、Xマップという)によりあらわされ
る如くの、アクセル開度αと変速機入力軸回転数Np と
の両者に基づいてシフトダウン領域downとシフトア
ップ領域upとが設定される変速制御特性に準拠した無
段変速機9の変速比制御が行われることになる変速制御
信号S3 及びS4 が、変速調整手段である変速制御バル
ブ32のCソレノイド33及びDソレノイド34に送出
される。斯かる際の変速比制御は、通常の変速比変化速
度h’で行われ、それにより、各アクセル開度αの値に
対して、無段変速機9の入力軸回転数Np 、従って、エ
ンジン1 の回転数が所定の値をとるようにされる。
【0028】一方、アクセル開度検出センサ24により
得られるアクセル開度信号P1 が、例えば、アクセル開
度検出センサ24における断線等の理由で異常となった
場合には、それが電子制御回路部22で検出され、その
ときのアクセル開度αとは無関係に、変速機入力軸回転
数信号P6 から検知される入力軸回転数Np のみに応じ
て、図4において図3の変速特性線図と同様にして示さ
れる変速特性線図(以下、Yマップという)によりあら
わされる如くの、変速機入力軸回転数Np の所定の値を
境界としてシフトダウン領域downとシフトアップ領
域upとが設定される変速制御特性に準拠した無段変速
機9の変速比制御が行われることになる変速制御信号S
3 及びS4 が、変速制御バルブ32のCソレノイド33
及びDソレノイド34に送出される。そして、斯かる際
の変速比制御は、通常より小なる変速比変化速度h’を
もって行われ、それにより、変速機入力軸回転数Np が
所定の値に達するまでは、シフトダウン制御が行われ、
所定の値に達した後はシフトアップ制御が行われる。
【0029】さらに、変速機入力軸回転数検出センサ1
7により得られる変速機入力軸回転数信号P6 が、例え
ば、変速機入力軸回転数検出センサ17における断線等
の理由で異常になった場合には、それが電子制御回路部
22で検出され、そのときの入力軸回転数Np とは無関
係に、アクセル開度信号P1 から検知されるアクセル開
度αのみに応じて、図5において図3の変速特性線図と
同様にして示される変速特性線図(以下、Zマップとい
う)によりあらわされる如くの、アクセル開度αの所定
の値を境界としてシフトダウン領域downとシフトア
ップ領域upとが設定される変速制御特性に準拠した無
段変速機9の変速比制御が行われることになる変速制御
信号S3 及びS4 が、変速制御バルブ32のCソレノイ
ド33及びDソレノイド34に送出される。そして、斯
かる際の変速比制御も、通常より小なる変速比変化速度
h’をもって行われ、それにより、アクセル開度αが、
所定の値に達するまではシフトダウン制御が行われ、所
定の値に達した後はシフトアップ制御が行われる。
【0030】なお、図4に示されるYマップにおける変
速機入力軸回転数Np の所定の値、及び、図5に示され
るZマップにおけるアクセル開度αの所定の値として
は、例えば、図3に示されるXマップにおける特性曲線
上の、aで示される部分の変速機入力軸回転数Np の値
からbで示される部分の変速機入力軸回転数Np の値に
達するまでの間のほぼ中間の点cにおける変速機入力軸
回転数Np の値及びアクセル開度αの値を、夫々、選ぶ
ことができる。
【0031】上述の如くの無段変速機9の変速比の一連
の制御は、電子制御回路部22のCPU20の動作に基
づいて行われるが、斯かるCPU20が実行するプログ
ラムの一例について、図6,図7及び図8のフローチャ
ートを参照して説明する。
【0032】まず、図6のフローチャートに示される如
く、スタート後、ステップ60において各部の初期設定
を行い、次に、ステップ61において、先ず、クラッチ
制御のためのプログラムを実行し、続いて、ステップ6
2において、変速比制御のためのプログラムを実行し
て、ステップ61に戻る。
【0033】上述のステップ61において実行されるク
ラッチ制御のためのプログラムの一例は、図7のフロー
チャートに示される如くのものとされる。ここでは、ス
タート後、ステップ70において、シフトレバー27が
ニュートラルレンジ( Nレンジ)の位置に置かれている
状態であるか否かを判断し、シフトレバー27がニュー
トラルレンジの位置に置かれている状態である場合に
は、ステップ71において、車速フラッグFVをリセッ
ト状態にし、続くステップ72において、クラッチ制御
バルブ29のBソレノイド31にクラッチ制御信号S2
を送出し、Bソレノイド31をオン状態にするとともに
Aソレノイド30をオフ状態にする。それにより、クラ
ッチ7は、遮断状態とされる。
【0034】 ステップ70において、シフトレバー27
がニュートラルレンジの位置に置かれている状態でない
と判断された場合には、ステップ73において、そのと
きの車速Vが、予め設定された所定の車速Va より大で
あるか否かを判断する。ここで、車速Va は、エンジン
停止を起こす虞れが大である車速に設定されており、車
速Vが斯かる車速Va より大であると判断された場合に
は、続くステップ74において、車速フラッグFVをセ
ットし、ステップ75に進む。
【0035】ステップ75においては、エンジン出力軸
回転数Ne の変化分Ne'が正か負かを判断し、エンジン
出力軸回転数Ne の変化分Ne'が正である場合には、ス
テップ76において、エンジン出力軸回転数Ne がクラ
ッチ出力軸回転数Nc より大であるか否かを判断する。
エンジン出力軸回転数Ne がクラッチ出力軸回転数Nc
より大であると判断された場合には、ステップ77にお
いて、クラッチ制御バルブ29のAソレノイド30にク
ラッチ制御信号S1 を送出し、Aソレノイド30をオン
状態とするとともにBソレノイド31をオフ状態にす
る。これにより、クラッチ7の摩擦板39がフライホイ
ール38を押圧する状態とされ、クラッチ7の伝達トル
ク容量が漸増されていく。
【0036】一方、ステップ75において、エンジン出
力軸回転数Ne の変化分Ne'が負であると判断された場
合には、ステップ78において、エンジン出力軸回転数
Neがクラッチ出力軸回転数Nc より小であるか否かを
判断し、エンジン出力軸回転数Ne がクラッチ出力軸回
転数Nc より小である場合には、ステップ77に進む。
それにより、クラッチ7の伝達トルク容量が漸増されて
いく。ステップ78において、エンジン出力軸回転数N
e がクラッチ出力軸回転数Ncより小でないと判断され
た場合、及び、ステップ76において、エンジン出力軸
回転数Ne がクラッチ出力軸回転数Nc より大でないと
判断された場合には、ステップ79において、クラッチ
制御信号S1 及びS2 がいずれも送出されないにように
され、それにより、クラッチ7の摩擦板39のフライホ
イール38に対する押圧状態が現状維持とされ、従っ
て、クラッチ7の伝達トルク容量がそのまま維持され
る。
【0037】前述のステップ73において、そのときの
車速Vが車速Va より大でないと判断された場合には、
ステップ80において、アクセルペダル23がオン状
態、即ち、アクセルペダル23が踏込まれているか否か
を判断し、アクセルペダル23がオン状態であると判断
された場合には、ステップ75に進み、以下の各ステッ
プを上述の如くにして経ていく。
【0038】一方、ステップ80において、アクセルペ
ダル23がオン状態でないと判断された場合には、ステ
ップ81において、車速フラッグFVがセット状態であ
るか否かを判断し、車速フラッグFVがセット状態でな
い場合には、ステップ72に進み、また、車速フラッグ
FVがセット状態である場合には、ステップ82におい
て、ブレーキペダル25がオン状態、即ち、ブレーキペ
ダル25が踏込まれているか否かを判断し、ブレーキペ
ダル25がオン状態にあると判断された場合には、ステ
ップ83に進む。
【0039】そして、ステップ83において、エンジン
出力軸回転数Ne が所定の値、例えば1500rpm 以下であ
るか否かが判断される。ここで、エンジン出力軸回転数
1500rpm は、ブレーキペダル25のオン状態において、
エンジン停止を起こす虞れがある回転数であり、エンジ
ン出力軸回転数Ne が斯かる1500rpm 以下でない場合に
は、ステップ75へ進み、以下の各ステップを上述の如
くにして経ていく。そして、エンジン出力軸回転数Ne
が1500rpm 以下である場合には、ステップ71に進み、
以下の各ステップを上述の如くにして経ていく。
【0040】ステップ82での判断の結果、ブレーキペ
ダル25がオン状態でないと判断された場合には、ステ
ップ84において、エンジン出力軸回転数Ne が所定の
値、例えば、1000rpm 以下であるか否かを判断する。こ
こで、エンジン出力軸回転数1000rpm は、ブレーキペダ
ル25のオフ状態において、エンジン停止を起こす虞れ
のある回転数であり、エンジン出力軸回転数Ne が斯か
る1000rpm 以下でない場合には、ステップ75に進み、
以下の各ステップを上述の如くにして経ていく。一方、
エンジン出力軸回転数Ne が1000rpm 以下である場合に
は、ステップ71に進み、以下、以下の各ステップを上
述の如くにして経ていく。
【0041】次に、図6に示されるプログラムのステッ
プ62において実行される変速比制御のためのプログラ
ムの一例は、図8のフローチャートに示される如くのも
のとされる。図8のフローチャートにあっては、スター
ト後、ステップ101において、アクセル開度検出セン
サ24から得られるアクセル開度信号P1 に基づいてア
クセル開度αを読み取り、次のステップ102におい
て、アクセル開度検出センサ24が故障か否かを判断す
る。ステップ102においてアクセル開度検出センサ2
4が故障していないと判断されるときには、ステップ1
03において、変速機入力軸回転数検出センサ17から
得られる変速機入力軸回転数信号P6 に基づいて無段変
速機9の入力軸回転数Np を読み取り、次のステップ1
04において、変速機入力軸回転数検出センサ17が故
障か否かを判断する。
【0042】ステップ104において、変速機入力軸回
転数検出センサ17が故障していないと判断された場
合、即ち、アクセル開度検出センサ24と変速機入力軸
回転数検出センサ17とが共に故障でない場合は、ステ
ップ105において、アクセル開度αと変速機入力軸回
転数Np とに応じて、Xマップによりあらわされる変速
制御特性に準拠した通常の変速比制御を行うための設定
を行い、次のステップ106において、Xマップにより
あらわされる変速制御特性に準拠した変速比制御が行わ
れる場合に、変速比変化速度h’が通常のものとなるよ
うになす設定を行う。そして、ステップ107におい
て、Xマップによりあらわされる変速制御特性に準拠し
た変速比制御を、ステップ106において設定された変
速比変化速度h’をもって行うべく、変速制御信号S3
及びS4 を変速制御バルブ32に設けられた、シフトア
ップ制御及びシフトダウン制御のためのCソレノイド3
3及びDソレノイド34に送出する。
【0043】また、ステップ102においてアクセル開
度検出センサ24が故障していると判断された場合に
は、ステップ102からステップ108に進み、ステッ
プ108において、アクセル開度信号P1 に基づいて得
られるアクセル開度αを用いず、無段変速機9の入力軸
回転数Np に応じて、アクセル開度検出センサ24が故
障した場合を予想して予め定められたYマップによりあ
らわされる変速制御特性に準拠した変速比制御を行うた
めの設定を行い、次のステップ109において、Yマッ
プによりあらわされる変速制御特性に準拠した変速比制
御が行われる場合に、変速比変化速度h’が通常より小
となるようになす設定を行う。そして、ステップ107
において、Yマップによりあらわされる変速制御特性に
準拠した変速比制御を、ステップ109において設定さ
れた変速比変化速度h’をもって行うべく、変速制御信
号S3 及びS4 を変速制御バルブ32のシフトアップ制
御及びシフトダウン制御のためのCソレノイド33及び
Dソレノイド34に送出する。
【0044】さらに、アクセル開度検出センサ24は正
常に作動しているが、ステップ104において変速機入
力軸回転数検出センサ17が故障していると判断された
場合には、ステップ104からステップ110に進み、
ステップ110において、変速機入力軸回転数信号P6
に基づいて得られる入力軸回転数Np を用いず、アクセ
ル開度αに応じて、変速機入力軸回転数検出センサ17
が故障した場合を予想して予め定められたZマップによ
りあらわされる変速制御特性に準拠した変速比制御を行
うための設定を行い、次のステップ111において、ス
テップ110において設定されたZマップによりあらわ
される変速制御特性に準拠した変速比制御が行われる場
合に、変速比変化速度h’が通常より小となるようにな
す設定を行う。そして、ステップ107において、Zマ
ップによりあらわされる変速制御特性に準拠した変速比
制御を、ステップ111において設定された変速比変化
速度h’をもって行うべく、変速制御信号S3 及びS4
を変速制御バルブ32のシフトアップ制御及びシフトダ
ウン制御のためのCソレノイド33及びDソレノイド3
4に送出する。
【0045】上述の如くにして、ステップ107におい
て、変速制御信号S3 及びS4 を変速制御バルブ32に
設けられたCソレノイド33及びDソレノイド34に、
夫々送出し、無段変速機9の変速比制御を行うことによ
って変速比制御のためのプログラムを終了し、その後、
クラッチ制御を行うステップ61に戻る。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る電子制御式無段変速装置にあっては、エンジンの出
力を被駆動部である車輪に伝達する無段変速機構におけ
る変速比が、電子制御手段によりエンジン負荷に応じた
信号とエンジン回転数に応じた信号とに基づいて制御さ
れるようになされたもとで、エンジン負荷に応じた信号
及びエンジン回転数に応じた信号のいずれもが異常でな
い場合には、エンジン負荷に応じた信号とエンジン回転
数に応じた信号の両者に応じ、エンジン負荷及びエンジ
ン回転数もしくはそれに関連する回転数の両者に基づい
てシフトダウン領域とシフトアップ領域とが設定される
変速制御特性に準拠した無段変速機構の変速比制御が行
われ、それに対して、エンジン負荷に応じた信号及びエ
ンジン回転数に応じた信号のうちの一方が異常となった
場合には、エンジン負荷に応じた信号及びエンジン回転
数に応じた信号のうちの異常でない他方に応じ、エンジ
ン負荷またはエンジン回転数もしくはそれに関連する回
転数の所定の値を境界としてシフトダウン領域とシフト
アップ領域とが設定される変速制御特性に準拠した無段
変速機構の変速比制御が行われる。
【0047】その結果、本願発明に係る電子制御式無段
変速装置によれば、無段変速機構の変速比制御を、エン
ジン負荷に応じた信号とエンジン回転数に応じた信号と
に基づいて行うにあたり、エンジン負荷に応じた信号及
びエンジン回転数に応じた信号のうちの一方に異常が生
じた場合に、エンジン負荷に応じた信号及びエンジン回
転数に応じた信号のうちの他方に応じて、エンジン負荷
またはエンジン回転数に応じた実用に耐え得る変速比制
御状態が得られることになる。従って、本発明に係る電
子制御式無段変速装置を搭載した自動車は、上述の如く
の異常が生じたもとにおいても、急激なエンジンブレー
キ状態やエンジンのオーバーラン状態等の著しい不都合
を伴うことなく、基本的な走行を行うことができるもの
とされることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子制御式無段変速装置の一例を
示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る電子制御式無段変速装置の一例を
それが適用された自動車の駆動制御部と共に示す概略構
成図である。
【図3】図1に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【図4】図1に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【図5】図1に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【図6】図1に示される例に用いられる電子制御回路部
において実行される動作プログラムの説明に供されるフ
ローチャートである。
【図7】図1に示される例に用いられる電子制御回路部
において実行される動作プログラムの説明に供されるフ
ローチャートである。
【図8】図1に示される例に用いられる電子制御回路部
において実行される動作プログラムの説明に供されるフ
ローチャートである。
【図9】無段変速機構の一般的な変速比制御の説明に供
される特性図である。
【符号の説明】
1 エンジン 3 スロットルバルブ 5 スロットルポジションセンサ 7 クラッチ 9 無段変速機 12 駆動輪 13 エンジン回転数検出センサ 15 クラッチ出力軸回転数検出センサ 17 変速機入力軸回転数検出センサ 18 変速機出力軸回転数検出センサ 22 電子制御回路部 23 アクセルペダル 24 アクセル開度検出センサ 26 ブレーキ作動検出センサ 28 シフトレバーポジション検出センサ 29 クラッチ制御バルブ 32 変速制御バルブ 50 駆動プーリ 51 Vベルト 52 従動プーリ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに連結される無段変速機構と、 該無段変速機構の変速比を制御する変速比調整手段と、 上記エンジンの負荷状態を検出して第1の検出信号を発
    生する検出手段と、 上記エンジンの回転数もしくはそれに関連する回転数を
    検出して第2の検出信号を発生する検出手段と、 上記第1及び第2の検出信号を受けてそれらが異常か否
    かを判断し、上記第1及び第2の検出信号が異常でない
    場合には、それらに応じ、エンジン負荷及びエンジン回
    転数もしくはそれに関連する回転数の両者に基づいてシ
    フトダウン領域とシフトアップ領域とが設定される第1
    の変速制御特性に準拠して、また、上記第1及び第2の
    検出信号のうちの一方が異常である場合に、上記第1及
    び第2の検出信号のうちの他方に応じ、エンジン負荷ま
    たはエンジン回転数もしくはそれに関連する回転数の所
    定の値を境界としてシフトダウン領域とシフトアップ領
    域とが設定される第2の変速制御特性に準拠して、上記
    無段変速機構の変速比制御を行うべく上記変速比調整手
    段に制御信号を送出する電子制御手段と、を具備した電
    子制御式無段変速装置。
  2. 【請求項2】電子制御手段が、第1及び第2の検出信号
    を受けてそれらが異常か否かを判断し、上記第1及び第
    2の検出信号が異常でない場合には、それらに応じ、エ
    ンジン負荷及びエンジン回転数もしくはそれに関連する
    回転数の両者に基づいてシフトダウン領域とシフトアッ
    プ領域とが設定される第1の変速制御特性に準拠して、
    また、上記第2の検出信号が異常である場合に、上記第
    1の検出信号に応じ、エンジン負荷の所定の値を境界と
    してシフトダウン領域とシフトアップ領域とが設定され
    る第2の変速制御特性に準拠して、無段変速機構の変速
    比制御を行うべく変速比調整手段に制御信号を送出する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子制御式無段変速装
    置。
  3. 【請求項3】電子制御手段が、第1及び第2の検出信号
    を受けてそれらが異常か否かを判断し、上記第1及び第
    2の検出信号が異常でない場合には、それらに応じ、エ
    ンジン負荷及びエンジン回転数もしくはそれに関連する
    回転数の両者に基づいてシフトダウン領域とシフトアッ
    プ領域とが設定される第1の変速制御特性に準拠して、
    また、上記第1の検出信号が異常である場合に、上記第
    2の検出信号に応じ、エンジン回転数もしくはそれに関
    連する回転数の所定の値を境界としてシフトダウン領域
    とシフトアップ領域とが設定される第2の変速制御特性
    に準拠して、無段変速機構の変速比制御を行うべく変速
    比調整手段に制御信号を送出することを特徴とする請求
    項1記載の電子制御式無段変速装置。
JP5323679A 1993-11-01 1993-12-22 電子制御式無段変速装置 Expired - Lifetime JPH07122463B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009097648A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Kanzaki Kokyukoki Mfg Co Ltd デュアルクラッチ式変速装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59187153U (ja) * 1983-05-31 1984-12-12 三菱電機株式会社 部品冷却構造

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