JPH0620040U - 透明導電性気泡シート - Google Patents
透明導電性気泡シートInfo
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- JPH0620040U JPH0620040U JP070533U JP7053391U JPH0620040U JP H0620040 U JPH0620040 U JP H0620040U JP 070533 U JP070533 U JP 070533U JP 7053391 U JP7053391 U JP 7053391U JP H0620040 U JPH0620040 U JP H0620040U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 透明性を向上させ、見栄えがよく、導電物質
が剥落する恐れのない透明導電性気泡シートを提供す
る。 【構成】 気泡シート6の片方または両方の最外層に、
クロムなど第4周期の元素を用いた導電材2を、真空蒸
着した蒸着フイルム1を貼着、積層して透明導電性を付
与する。
が剥落する恐れのない透明導電性気泡シートを提供す
る。 【構成】 気泡シート6の片方または両方の最外層に、
クロムなど第4周期の元素を用いた導電材2を、真空蒸
着した蒸着フイルム1を貼着、積層して透明導電性を付
与する。
Description
【0001】
本考案は包装材、特に静電気を嫌う物品の包装材に関するものである。
【0002】
緩衝性を有する包装材としては、合成樹脂製気泡シートが広く用いられている 。静電気の帯電を防止する該気泡シートとしては、特開昭60−105530号 公報、実開昭61−125982号公報、特開昭63−95941号公報、実開 平1−104334号公報など様々な提案がなされている。
【0003】 特開昭60−105530号公報記載は、低MI(例えば0.05g/10分 )のポリエチレンに多孔質構造のカーボンブラツク(例えば多孔度=68%)を すき込んだ合成樹脂フイルムにより、表面電気固有抵抗が105オームの気泡シ ートとなしている。 実開昭61−125982号公報記載は、金属薄膜型または半透明薄膜型の透 明導電性樹脂フイルムを用いた気泡シートである。金属薄膜型は、高分子フイル ム上に、金、銀、銅、パラジウム、ロジウム、アルミニウムあるいはこれらの合 金の金属薄膜を形成し、更に、薄膜形成前にフイルム表面処理をして、金属薄膜 の抵抗率を下げ、かつ、高分子フイルムとの接着性を向上させることもある。半 透明薄膜型は、酸化スズカドミウム(透明導電性が良好で化学的に安定)、酸化 インジウム、酸化スズ、酸化カドミウムなどの素材を、真空蒸着法、イオンプレ ーテイング法、熱分解法などの方法で、高分子フイルム上に半導体薄膜を形成し ている。 特開昭63−95941号公報記載は、多層フイルムで気泡シートを形成して いるが、その一層として、銅などの金属イオン又は金属化合物が有機繊維と化学 的に結合したものか、金属、炭素等の導電剤が有機繊維と物理的に結合したもの のうちのいずれかを、合成樹脂にすき込んだすき込みフイルムを用いている。 実開平1−104334号公報記載は、金属蒸着フイルムが接着層を介して気 泡シート積層した構造で、かつ、気泡シートもしくは接着層のうちの、少なくと も一層にカーボンブラツクがすき込まれている。
【0004】 静電気を嫌う物品としては、例えば、IC、LSIなどの電子部品材料または その製品などが挙げられる。該物品の包装材としては、静電気障害から被包装物 を保護し、物理的な衝撃に対する緩衝性が必要である。更に、必要な時に何時で も被包装物を透視できる透明性を有することが望ましい。 前記特開昭60−105530号公報記載、実開平1−104334号公報記 載は、透明性に欠ける問題点があった。 実開昭61−125982号公報記載、特開昭63−95941号公報記載は 、満足できる透明性が得られないという問題点があった。 特開昭63−95941号公報記載は、すき込まれた導電材が使用中に剥落し 、電子部品等がシヨートするおそれがあるという問題点があった。
【0005】
透明性を向上させ、見栄えがよく、導電物質が剥落する恐れのない透明導電性 気泡シートを提供することにある。
【0006】
気泡シートは、多数の凹凸を有するキヤツプフイルムと、平滑なバツクフイル ムを貼着して得られる。該2層の気泡シートのキヤツプフイルム側に、平滑なラ イナフイルムを貼着して3層にしてもよい。以下の説明では、PE(ポリエチレ ン)フイルムを用いた3層の気泡シートを例示する。 例えばCr、Cu、Fe、Co、Niなど第4周期の元素のうちの1種の元素 を用い、PET(ポリエチレンテレフタレート)フイルム上に真空蒸着し、例え ばポリエチレン層を押出コーテイングして気泡シートとの熱融着を容易にする。 更に金属蒸着面に導電層保護膜のトツプコートを塗布してもよい。 該蒸着フイルムと前記気泡シートを積層して、透明導電性気泡シートを形成す る。該蒸着フイルムと貼着するのは、気泡シートのキヤツプフイルム側とバツク フイルム側の両面、キヤツプフイルム側だけ、およびバツクフイルム側だけ、の 何れであってもよい。 真空蒸着層の厚みは、10〜300オングストロームの範囲が好ましい。厚み が10オングストローム以下になると、該元素の単分子の径である約3〜6オン グストロームに近くなり、性能が安定した蒸着層の形成が困難になる。また、3 00オングストロームを越えると、光線透過率が低下する。真空蒸着層の厚みは 、50〜100オングストロームの範囲が特に好ましい。
【0007】
【図1】 図1は、本考案の透明導電性気泡シートの1実施例を示す部分断面図であって 、1は蒸着フイルム、2は導電層、3は基材、4は導電層保護膜、5は積層フイ ルム、6は気泡シート、7はキヤツプフイルム、8はバツクフイルム、9はライ ナフイルムである。
【0008】
【図2】 図2は、気泡シートのライナフイルム面だけに蒸着フイルムを貼着した、本考 案の透明導電性気泡シートの第2の実施例を示す部分断面図であって、1〜9は 図1と同様である。
【0009】
【図3】 図3は、気泡シートのバツクフイルム面だけに蒸着フイルムを貼着した、本考 案の透明導電性気泡シートの第3の実施例を示す部分断面図であって、1〜9は 図1と同様である。
【0010】
多数の凹凸を有する低密度PEフイルム7の両面に、平滑な低密度PEフイル ム(8および9)を貼着して、円筒形である気泡の形状が、高さ=約4mmで直 径=約10mmである気泡シート6を用いた。 厚みが約12μmのPETフイルム3に、Cr(クロム)2を真空蒸着した。 該蒸着フイルム1の基材3側に、厚みが約15μmの低密度PE5を積層、更に 、導電層2側表面に、導電層保護膜としてトツプコート4を施して、本考案の蒸 着フイルム1となした。蒸着フイルム1の厚みは、約60μmである。 図3に示すように、前記気泡シート6のバツクフイルム面と、前記蒸着フイル ム1の積層フイルム5面とを貼着して、本考案の透明導電性気泡シートを形成し た。
【0011】
【表1】
【0012】
【測定結果1】 前記蒸着フイルム1の光線透過率、および蒸着フイルム1の各部材の表面電気 抵抗を測定して、表1の結果を得た。 本考案の透明導電性気泡シートは、約75%と透明性が高くて、内容物の透視 ができる。
【0013】
【表2】
【0014】
【測定結果2】 表2は、本考案の導電性気泡シートや従来技術の導電性気泡シートの、制電性 能試験結果であって、サンプル名のAは本考案の蒸着透明導電性気泡シート、B は従来技術の導電材練り込みフイルムの導電性気泡シート、Cは導電性を付与さ れていない気泡シートである。 ただし、図3に示すAサンプル(本考案の導電性気泡シート)は、導電側表面 4と非導電側表面9があるので、各々の表面で測定して、導電4と非導電9とし て記載した。 表面固有抵抗測定法は、サンプル名=AとCは、JIS K6911準拠(ハ イレスタ使用「500V、1min、20℃、60RH」)、サンプル名=Bは 、ロレスタ使用「4探針法」。帯電減衰率測定法は、5KVコロナ帯電後、その 減衰パターンを解析。 本考案の透明導電性気泡シート(Aサンプル)は、BサンプルやCサンプルと 比較して、静電性能が非常に優れている。すなわち、−5KVの帯電圧をかけて も、初期帯電圧(KV)はBサンプルが0.11、Cサンプルが0.12〜0. 70であるのに対し、Aサンプルは非導電側9で0.04、導電側4は0である 。1/2および1/8減衰時間(秒)も、BサンプルやCサンプルの減衰時間よ りもAサンプルの減衰時間の方が、2〜3桁も短い。−5KVの代わりに+5K Vの帯電圧をかけた場合でも、この傾向は変わらない。
【0015】
【表3】
【0016】
【測定結果3】 表3は、本考案の導電性気泡シートや従来技術の導電性気泡シートの、静電気 シールド特性を示す表で、サンプル名のA、BおよびCは表1と同様(Aは本考 案の透明導電性気泡シート、Bは従来技術の導電材すき込みフイルムの導電性気 泡シート、Cは導電性を付与されていない気泡シート)である。 電子部品などの静電気対策は、直接放電、摩擦帯電、静電界の3通りの対策が 必要である。静電気を帯びた物体が電子部品に触れると、直接放電が起こる。2 つの物体が接触したり分離したりする時に、摩擦電気として静電気が発生する。 静電気を帯びた物体が電子部品に直接触れなくても、静電界が存在するだけで、 電子部品を劣化させたり破壊したりする。電子部品を静電界から保護するために は、電子部品の周囲を完全に導電材で囲んで、静電界の静電気を該導電材に流す のが有効である。この静電界防止性能を、静電気シールド特性という。 一定の印加電圧「V0(ボルト)」を印加して、各サンプル毎に透過電圧「VP (ボルト)」を測定し、その結果から、各サンプルのESDシールド率(%) を求めている。 Cサンプル(導電性を付与されていない気泡シート)の75.8%に対し、B サンプル(従来技術の導電材すき込みフイルムの導電性気泡シート)は92.8 %であり、本考案の透明導電性気泡シートは96.8%であり、本考案の透明導 電性気泡シートは、静電気シールド特性が非常に優れている。
【0017】
【測定結果4】 揉みテストを繰り返したが、導電層2の剥落による性能低下は認められなかっ た。また、従来技術の導電材すき込みフイルムの導電性気泡シートは、揉みテス トで導電材が折れて、見栄えが悪くなり性能も低下した。
【0018】
気泡シート6の作用で、緩衝性、気密包装性を有する。導電層2の第4周 期の元素の作用で、従来技術の蒸着金属よりも透明性が優れている。導電層2 の第4周期の元素の作用で、従来技術の導電材すき込みフイルムの導電性気泡シ ートよりも、静電気シールド特性や導電特性など静電気特性が向上する。
【0019】
合成樹脂フイルムで構成する気泡シート6により、緩衝性と気密包装性を有 する。第4周期の元素を用いた導電層2は、透明導電性を有する。該導電層 2は、従来技術の蒸着金属の例えばアルミニウムよりも、酸化による導電性能の 低下が少ない。見栄えがよい。導電層2は剥落する恐れがない。第4周期 の元素を用いた導電層2によって、表面固有抵抗が低く、初期帯電も低く、減衰 時間が短い。かつ、静電気シールド特性も良好。
【図1】本考案気泡シートの一実施例を示す部分断面図
である。
である。
【図2】本考案の透明導電性気泡シートの第2の実施例
を示す部分断面図である。
を示す部分断面図である。
【図3】本考案の透明導電性気泡シートの第3の実施例
を示す部分断面図である。
を示す部分断面図である。
【表1】本考案の蒸着フイルムの光線透過率及び表面固
有抵抗の測定結果である。
有抵抗の測定結果である。
【表2】各種気泡シートの制電性能試験結果を示す表で
ある。
ある。
【表3】各種気泡シートの静電気シールド特性を示す表
である。
である。
1 蒸着フイルム 2 導電層 3 基材 4 導電層保護膜 5 積層フイルム 6 気泡シート 7 キヤツプフイルム 8 バツクフイルム 9 ライナフイルム A 表において、本考案の蒸着透明導電性気泡シート B 表において、従来技術の導電材練り込みフイルム
の導電性気泡シート C 表において、導電性を付与されていない気泡シー
ト
の導電性気泡シート C 表において、導電性を付与されていない気泡シー
ト
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案気泡シートの一実施例を示す部分断面図
である。
である。
【図2】本考案の透明導電性気泡シートの第2の実施例
を示す部分断面図である。
を示す部分断面図である。
【図3】本考案の透明導電性気泡シートの第3の実施例
を示す部分断面図である。
を示す部分断面図である。
【符号の説明】 1 蒸着フイルム 2 導電層 3 基材 4 導電層保護膜 5 積層フイルム 6 気泡シート 7 キヤツプフイルム 8 バツクフイルム 9 ライナフイルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 9/00 V 7128−4E
Claims (3)
- 【請求項1】 気泡シートの片方または両方の最外層
に、第4周期の元素を真空蒸着した合成樹脂フイルムを
用いたことを特徴とする透明導電性気泡シート。 - 【請求項2】 第4周期の元素がクロムである請求項1
記載の透明導電性気泡シート。 - 【請求項3】 真空蒸着層の厚みが10〜300オング
ストロームの範囲である請求項1および請求項2記載の
透明導電性気泡シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP070533U JPH0620040U (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 透明導電性気泡シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP070533U JPH0620040U (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 透明導電性気泡シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0620040U true JPH0620040U (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=13434272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP070533U Pending JPH0620040U (ja) | 1991-08-07 | 1991-08-07 | 透明導電性気泡シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0620040U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013212856A (ja) * | 2012-04-02 | 2013-10-17 | Kawakami Sangyo Co Ltd | 包装用気泡シート体 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58212942A (ja) * | 1982-05-06 | 1983-12-10 | 株式会社 麗光 | 包装用フイルム |
JPH01150538A (ja) * | 1987-12-07 | 1989-06-13 | Sekisui Chem Co Ltd | 電子部品包装用フィルムもしくはシート |
JPH01301330A (ja) * | 1988-05-31 | 1989-12-05 | Matsushita Electric Works Ltd | 気泡性緩衝性シートの製造方法 |
-
1991
- 1991-08-07 JP JP070533U patent/JPH0620040U/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58212942A (ja) * | 1982-05-06 | 1983-12-10 | 株式会社 麗光 | 包装用フイルム |
JPH01150538A (ja) * | 1987-12-07 | 1989-06-13 | Sekisui Chem Co Ltd | 電子部品包装用フィルムもしくはシート |
JPH01301330A (ja) * | 1988-05-31 | 1989-12-05 | Matsushita Electric Works Ltd | 気泡性緩衝性シートの製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013212856A (ja) * | 2012-04-02 | 2013-10-17 | Kawakami Sangyo Co Ltd | 包装用気泡シート体 |
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