JPH06200347A - 耐蝕性マグネシウム合金 - Google Patents

耐蝕性マグネシウム合金

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JPH06200347A
JPH06200347A JP19648192A JP19648192A JPH06200347A JP H06200347 A JPH06200347 A JP H06200347A JP 19648192 A JP19648192 A JP 19648192A JP 19648192 A JP19648192 A JP 19648192A JP H06200347 A JPH06200347 A JP H06200347A
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lithium
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Ryuji Ninomiya
隆二 二宮
Takeshi Oshiro
武司 尾城
Kohei Kubota
耕平 久保田
Naite Guenter
ナイテ ギュンター
E Schmidt Eberhard
イー シュミット エバハード
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GEA Group AG
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Metallgesellschaft AG
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 2重量%以下のリチウムが添加されており、
不純物としての鉄の含有量が50ppm以下である耐蝕
性マグネシウム合金。 【効果】 上記合金は、耐蝕性が良く、OA、自動車部
品、家電部品等の軽量化に用いうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐蝕性マグネシウム合金
に関し、より詳しくはOA、自動車部品、家電部品等の
軽量化のために用いてもそれらの用途において十分な耐
蝕性を有する、即ち腐食速度の低いマグネシウム合金に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在実用化されているマグネシウム合金
は金属材料中で最も軽量な材料であるが、それらの耐蝕
性は一般的に他の金属材料と比較して著しく劣ってい
る。そのため、現在アルミニウム合金で製造されている
部品を更に軽量化するためにマグネシウム合金で製造し
ようと試みられているが、その不十分な耐蝕性のために
余り進んでいない。
【0003】マグネシウム合金にマンガン又はジルコニ
ウムを添加するとその耐蝕性が改善されることは周知で
ある。また、この合金中にアルミニウムが存在している
と溶解時にAl−Fe−Mn化合物が形成され、それが
スラッジとなって溶解炉炉底部に留まり、マグネシウム
合金中の鉄を除去することができるので耐蝕性は向上す
る。しかしその程度の耐蝕性ではまだ不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、本
発明の目的は、合金元素としてアルミニウムを含有する
か含有しないかに関わらずに、十分な耐蝕性を有する即
ち腐食速度の低いマグネシウム合金を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の課題
を解決するために種々検討を重ねた結果、マグネシウム
合金に特定量のリチウムを添加すると、マグネシウム合
金中の不純物としての鉄の含有量が50ppm以下に低
下し、その結果として耐蝕性が改善されることを見出
し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明の耐蝕性マグネシウム合金
は、公知のマグネシウム合金に、2重量%以下のリチウ
ムが添加されており、不純物としての鉄の含有量が50
ppm以下であることを特徴とする。
【0007】本発明で対象とする公知のマグネシウム合
金の例としては、アルミニウム2〜11重量%、亜鉛3
重量%以下及びマンガン1重量%以下を含むマグネシウ
ム合金(例えばASTM規格のAZ系合金)、アルミニ
ウム2〜11重量%及びマンガン1重量%以下を含むマ
グネシウム合金(例えばASTM規格のAM系合金)、
アルミニウム2〜11重量%、ケイ素2重量%以下及び
マンガン1重量%以下を含むマグネシウム合金(例えば
ASTM規格のAS系合金)、アルミニウム2〜11重
量%、ランタノイド3重量%以下及びマンガン1重量%
以下を含むマグネシウム合金(例えばASTM規格のA
E系合金)、亜鉛2〜10重量%及びジルコニウム1重
量%以下を含むマグネシウム合金(例えばASTM規格
のZK系合金)、亜鉛2〜10重量%、銅3重量%以下
及びジルコニウム1重量%以下を含むマグネシウム合金
(例えばASTM規格のZC系合金)、亜鉛2〜10重
量%、ランタノイド3重量%以下及びジルコニウム1重
量%以下を含むマグネシウム合金(例えばASTM規格
のZE系合金)、イットリウム1〜6重量%、ランタノ
イド5重量%以下及びジルコニウム1重量%以下を含む
マグネシウム合金(例えばASTM規格のWE系合
金)、銀1〜5重量%、ランタノイド3重量%以下及び
ジルコニウム1重量%以下を含むマグネシウム合金(例
えばASTM規格のQE系合金)がある。
【0008】本発明のマグネシウム合金においては、リ
チウム添加量の増加とともに合金の加工性が良くなる
が、逆に多くなると強度が低下してくる。この強度の低
下の生じないリチウム添加量の上限は2重量%である。
リチウムの添加によって合金中の鉄含有量が50ppm
以下、好ましくは40ppm以下に低減し、合金の耐蝕
性が改善される。この改善効果はリチウム添加量が2重
量%を越えても認められるが、上記したようにリチウム
添加量が2重量%を越えると合金の強度が低下するの
で、本発明においてはリチウム添加量を2重量%以下、
好ましくは0.5〜1.5重量%とする。
【0009】
【実施例】
実施例1〜11及び比較例1〜9 アルゴン雰囲気の真空溶解炉に、表1に示す組成の合金
となるように原材料をを装入し、溶解させた。坩堝とし
てSUS304材を使用し、フラックス等は使用しなか
った。その溶湯を25mm×50mm×300mmの金型中に
鋳込んで試験用鋳物を作成した。このようにして得た試
験用鋳物から腐食試験片を作成した。これらの試験片を
用いて腐食試験として下記条件の塩水噴霧試験を実施し
た: 塩水濃度:5重量% 試験温度:35℃ 試験時間:24時間 鉄含有量(ppm)の測定:化学分析 腐食速度の計算:mg/dm3/day 測定結果は表1に示す通りであった。
【0010】
【表1】 合金組成 鉄含有量 腐食速度 比較例1 Mg−3Al−1Zn−0.4 Mn 300 2790 実施例1 Mg−3Al−1Zn−0.4 Mn−0.5 Li 30 200 実施例2 Mg−3Al−1Zn−0.4 Mn−1.5 Li 20 190 実施例3 Mg−3Al−1Zn−0.4 Mn−2.0 Li 18 184 比較例2 Mg−6Al−0.4 Mn 290 2980 実施例4 Mg−6Al−0.4 Mn−1.5 Li 20 185 比較例3 Mg−4Al−1Si−0.4 Mn 310 3120 実施例5 Mg−4Al−1Si−0.4 Mn−1.5 Li 22 195 比較例4 Mg−4Al−2Mm−0.4 Mn 320 2834 実施例6 Mg−4Al−2Mm−0.4 Mn−1.5 Li 19 180 比較例5 Mg−6Zn−0.4 Zr 280 2260 実施例7 Mg−6Zn−0.4 Zr−1.5 Li 20 170 比較例6 Mg−6Zn−1Cu−0.4 Zr 280 2284 実施例8 Mg−6Zn−1Cu−0.4 Zr−1.5 Li 22 185 比較例7 Mg−4Zn−2Mm−0.4 Zr 290 2672 実施例9 Mg−4Zn−2Mm−0.4 Zr−1.5 Li 21 194 比較例8 Mg−4Y−3Mm−0.4 Zr 310 2800 実施例10 Mg−4Y−3Mm−0.4 Zr−1.5 Li 19 182 比較例9 Mg−2Ag−2Mm−0.4 Zr 270 2672 実施例11 Mg−2Ag−2Mm−0.4 Zr−1.5 Li 18 194
【0011】上記の実施例及び比較例のデータから,公
知のマグネシウム合金においてリチウムの添加は鉄含有
量の低減及び腐食速度の低下、即ち耐蝕性の向上に極め
て有効であることが分かる。
【0012】
【発明の効果】本発明の耐蝕性マグネシウム合金は、腐
食速度の低い即ち十分な耐蝕性を有するマグネシウム合
金であり、OA、自動車部品、家電部品等の軽量化に用
いることができる。
フロントページの続き (72)発明者 二宮 隆二 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 (72)発明者 尾城 武司 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 (72)発明者 久保田 耕平 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱業 株式会社総合研究所内 (72)発明者 ギュンター ナイテ ドイツ連邦共和国 D−6350 バッド ナ ウハイム マイヌスストラッセ 9 (72)発明者 エバハード イー シュミット ドイツ連邦共和国 D−8755 アルゼナウ アイウンターフランクフルト イグラウ ワー ストラッセ 2E

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 公知のマグネシウム合金に、2重量%以
    下のリチウムが添加されており、不純物としての鉄の含
    有量が50ppm以下であることを特徴とする耐蝕性マ
    グネシウム合金。
  2. 【請求項2】 アルミニウム2〜11重量%、亜鉛3重
    量%以下及びマンガン1重量%以下を含むマグネシウム
    合金に、2重量%以下のリチウムが添加されており、不
    純物としての鉄の含有量が50ppm以下であることを
    特徴とする耐蝕性マグネシウム合金。
  3. 【請求項3】 アルミニウム2〜11重量%及びマンガ
    ン1重量%以下を含むマグネシウム合金に、2重量%以
    下のリチウムが添加されており、不純物としての鉄の含
    有量が50ppm以下であることを特徴とする耐蝕性マ
    グネシウム合金。
  4. 【請求項4】 アルミニウム2〜11重量%、ケイ素2
    重量%以下及びマンガン1重量%以下を含むマグネシウ
    ム合金に、2重量%以下のリチウムが添加されており、
    不純物としての鉄の含有量が50ppm以下であること
    を特徴とする耐蝕性マグネシウム合金。
  5. 【請求項5】 アルミニウム2〜11重量%、ランタノ
    イド3重量%以下及びマンガン1重量%以下を含むマグ
    ネシウム合金に、2重量%以下のリチウムが添加されて
    おり、不純物としての鉄の含有量が50ppm以下であ
    ることを特徴とする耐蝕性マグネシウム合金。
  6. 【請求項6】 亜鉛2〜10重量%及びジルコニウム1
    重量%以下を含むマグネシウム合金に、2重量%以下の
    リチウムが添加されており、不純物としての鉄の含有量
    が50ppm以下であることを特徴とする耐蝕性マグネ
    シウム合金。
  7. 【請求項7】 亜鉛2〜10重量%、銅3重量%以下及
    びジルコニウム1重量%以下を含むマグネシウム合金
    に、2重量%以下のリチウムが添加されており、不純物
    としての鉄の含有量が50ppm以下であることを特徴
    とする耐蝕性マグネシウム合金。
  8. 【請求項8】 亜鉛2〜10重量%、ランタノイド3重
    量%以下及びジルコニウム1重量%以下を含むマグネシ
    ウム合金に、2重量%以下のリチウムが添加されてお
    り、不純物としての鉄の含有量が50ppm以下である
    ことを特徴とする耐蝕性マグネシウム合金。
  9. 【請求項9】 イットリウム1〜6重量%、ランタノイ
    ド5重量%以下及びジルコニウム1重量%以下を含むマ
    グネシウム合金に、2重量%以下のリチウムが添加され
    ており、不純物としての鉄の含有量が50ppm以下で
    あることを特徴とする耐蝕性マグネシウム合金。
  10. 【請求項10】 銀1〜5重量%、ランタノイド3重量
    %以下及びジルコニウム1重量%以下を含むマグネシウ
    ム合金に、2重量%以下のリチウムが添加されており、
    不純物としての鉄の含有量が50ppm以下であること
    を特徴とする耐蝕性マグネシウム合金。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000060131A3 (de) * 1999-04-03 2001-01-11 Volkswagen Ag Magnesiumlegierungen hoher duktilität, verfahren zu deren herstellung und deren verwendung
US20140271334A1 (en) * 2013-03-14 2014-09-18 Korea Institute Of Science And Technology Biodegradable mg based alloy and implant

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5073869A (ja) * 1973-10-01 1975-06-18
JPH04176839A (ja) * 1990-11-08 1992-06-24 Aluminum Co Of America <Alcoa> マグネシウム基合金

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