JPH0619955B2 - 荷電粒子照射装置 - Google Patents

荷電粒子照射装置

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JPH0619955B2
JPH0619955B2 JP61082060A JP8206086A JPH0619955B2 JP H0619955 B2 JPH0619955 B2 JP H0619955B2 JP 61082060 A JP61082060 A JP 61082060A JP 8206086 A JP8206086 A JP 8206086A JP H0619955 B2 JPH0619955 B2 JP H0619955B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は荷電粒子照射装置に係り、特に大電流の特定荷
電粒子線を選択的に質量分離する小型の荷電粒子照射装
置を得ることに関する。
〔従来の技術〕
半導体素子の製作過程や、一般の表面改質の際荷電粒子
を照射することが多くなつた。制御性が良好なこと以外
に化学的な反応を同時に期待出来るからでもある。
一般に荷電粒子源内で全く一種類の粒子が生成されるこ
とはないから、純度の高い特定の荷電粒子線を得るため
には、磁場による質量分離(厳密には運動量分離である
ことがわかりにくい。)の必要がある。
大電流の荷電粒子を質量分離する装置としては同位体分
離のために開発が進められたものが多い。このような装
置としては、「同位元素分離・放射線防禦(共立出版
社)1956年119頁〜158頁」にも延べられている様
に種々の形式があるが、いずれも、粒子収束点に捕集器
を配するのみで、質量分離された選択すべき特定の荷電
粒子だけを他の荷電粒子が共存する空間から離脱せし
め、被照射物体まで通過させるものではない。
本発明が目的としている被照射物体への特定荷電粒子の
選択的通過を考慮した装置としては、 「ION IMPLANTATION TECHNIQUS Vol.10(Springer−
Verlag)1982年3頁21頁」の様に質量分離のための
磁場の外部に配置された荷電粒子源から荷電粒子を放出
し、磁場領域で質量に応じた荷電粒子の飛行軌道を区別
した後、磁場の反対側に収束させる。そして所定の粒子
のみを、選択的に通過させ、より後方の被照射物体へ導
く様な構造となつている方式が知られている。
又、本発明の目的を達するものではないが、単に、一般
的な荷電粒子源としては、軸対称で一様でない磁場を質
量分離に用いること自体は、「日本数学物理学会誌Vo
l.17(1943年)557〜566頁」により知られてい
る。しかし、この資料は選択すべき特定の荷電粒子のみ
を他の荷電粒子が共存する空間から離脱せしめ、被照射
物体まで導びくことについては何等示されるものではな
い。
〔発明が解決しようとする問題点〕 前述の従来の装置において、荷電粒子線を選択的に取出
し、照射することによつて被照射物体を大量に処理する
ためには、荷電粒子線量を増加させる必要がある。
一般に、磁場領域の入口寸法は有限であるから、荷電粒
子源からの粒子の出射方向は立体的な制限を受ける。
この制限のなかで、粒子線量を増加させるためには密度
を増加させることになるか、無理に密度を上げると、荷
電粒子源の破損等寿命が大幅に低下するから、製造装置
として使用する際の粒子密度には限界がある。
このため、粒子の放出面積を増加させることになるが、
立体的な制限がいつそう厳しくなるので、粒子を放出す
る面積を増加した分だけ、照射線量は増加しない。又、
立体的制限を軽減するために、磁場領域を拡大すると、
磁石寸法や重量が大幅に増大してくるという問題点があ
つた。
本発明の目的は、質量分離された特定の荷電粒子線を選
択して大量に被荷電粒子照射物体に取り出すことが可能
な比較小型な荷電粒子照射装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
前述の目的を達成するため本発明は基本的には、荷電粒
子源と荷電粒子を質量分離する機能を、次の様な配置と
することを特徴としている。すなわち、軸対称であつて
一様でない磁場を利用し、その磁場の中心近傍より軸対
称に、又は、軸対称の一部を利用し、荷電粒子を放出す
る荷電粒子源から放出された荷電粒子を渦巻状に走らせ
て特定の粒子を軸対称の同一の円周上に収束させた後、
この円周上から特定の荷電粒子を選択的に離脱させ、被
照射物体に導くことにより達成される。
〔作用〕
軸対称で不均一な磁場の対称軸近傍から、荷電粒子を軸
対称に放出すると、半径をr、半径方向の磁場強度をH
(r)とすると、所定の荷電粒子は を満すrで軸対称の円周上に収束する。所定の運動量よ
り小さい粒子は円周に達せず、大きいものは円周の外へ
出て行く様に動作する。
次に円周上の一部の磁場を円周上のその他の部分の磁場
と異なる値にすることにより円周に収束した特定の粒子
はこの円周から離脱する。
離脱後の軌道は前記不均一磁場の分布で決定され、この
軌道上に被照射物体を配置する。
例えば、所定の荷電粒子が収束した円周の点から接線方
向及びその近傍の磁場を零とすることにより、所定の荷
電粒子は収束円周上から離脱し接線方向へ飛行する様に
なるこれによつて、被照射物体へ向けて特定の荷電粒子
を通過させることが出来る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。荷電
粒子源11の全周に渡つてもうけられた荷電粒子放出口
12から放出された放電粒子13(実際は全周に渡つて
多種類の荷電粒子が放出されているが、所定の粒子の一
部のみを示した。)はふたつの磁極14の間に発生した
磁場15により渦巻状の軌道を飛行する。磁極14の間
に磁場15を発生させる機構は省略した。前記(1)式
を満す荷電粒子は円周16上に収束する。第2図に
(1)式の関係をグラフに示す。横軸が半径r(相対
値)、縦軸は磁場強度H(r), を示す。(いずれも相対値)この交点が収束円の半径を
示している。又、(1)式を満さぬ粒子17は円周16
に届かぬか、円周16の外側へ飛び出してしまう。この
様子を第3図に示してある。第1図及び第3図のダクト
18は強磁性体で出来ている角パイプ状のものであつて
内部を磁場シールドしている。ダクト18の入口が粒子
の収束円周16にありその接線方向に延びている。円周
16上に収束した所定の荷電粒子16は、ダクト8によ
つて内部磁場が零となつた領域ではローレンツカが働か
ないので接線方向へ飛行する。入口には所定外の荷電粒
子17も入射するが、第3図の様に収束円16に対し角
度を持つているのでダクト18内で失なわれてしなう。
ゆえに所定の荷電粒子の純度は損われない。
ダクト18を通過した所定の荷電粒子19は後方に位置
する被照射物体20に照射される。第1図の実施例で
は、被照射物体20が平面的に移動することによつて粒
子19を任意の量、分布を与えている。もちろん、ダク
ト18と被照射物体20の間に、荷電粒子照射点を移動
させる機能を追加してもよことは云うまでもない。
又、粒子の速度を変化させる機能を追加することも出来
ることは云うまでもない。
本発明によれば、荷電粒子源の放出口面積は、荷電粒子
源の直径を拡大するとか、放出口を一本でなく多数本設
ける等によつて容易に拡大可能であり、かつ、効率良く
質量分離出来る構成である。一方、軸対称構造であるか
ら比較的小型にまとめることが出来る。そして、被照射
物体まで収束粒子を通過させることが可能な荷電粒子照
射装置が実現出来た。すなわち、従来の半導体プロセス
用荷電粒子照射装置と比較して、同一寸法であれば荷電
粒子量を10倍程度容易に増加させることが出来た。
又、一般に荷電粒子源には磁場を印加し電離度を高効率
にすることが行なわれるが、本発明ではこの磁場と質量
分離磁場を兼ねることも可能であるから、構造も単純化
される。
第4図(a)および(b)に本発明のその他の実施例を
示す。第4図(a)のX−0−Y断面を第4図(b)に
示す。軸対称の磁場を与えるための磁極14の外側にヨ
ーク41を配しヨーク41に軸対称な形状のコイル42
を取り付けれい磁している。真空チヤンバ43の中には
ダクト18が取付けられている。このダクト18の延長
上と真空チヤンバの交点部44は除去され出張り45が
設けられている。交点部44で所定外粒子17が真空チ
ヤンバ43と衝突し壁からのスパツタ粒子がダクト18
に混入することが、この出張り45で防がれていること
がわかる。
ダクト18の近傍の斜線部46は、ダクト18によつて
軸対称磁場が乱れている領域である。バフル47はこの
領域46を荷電粒子が通過するのを防ぐからこの領域4
6の影響で所定外の荷電粒子17が所定の荷電粒子13
の軌道16に侵入する確率がなくなり所定の荷電粒子の
純度を保つことが出来る。
フイラメント48は通過することにより加熱し、熱電子
をフイラメント近傍に多量に存在させる。軌道上の荷電
粒子密度が上昇し空間電荷の中和が破れ始めると電子を
吸収し中和を保つ様に作用するのでより大電流を収束し
通過させることが出来る。
又、窒素やアルゴンガス等を少量真空中に放出させると
同様の効果がある。これは、放出したガスと飛行中の荷
電粒子とが衝突し電子を供給するからと考えられてお
り、適量のガス放出によつても大電流を収束し通過させ
ることが出来る。
本実施例では、荷電粒子源49は軸方向から挿入する。
プラズマ50Aを内部に維持するところの放電管50B
は基本的には円筒導波管である。ガス導入管50Cによ
つて内部に適量のガスが導入されている。プラズマ50
Aを維持するための電力はマグネトロン50Dによつて
発振されるつなぎ導波管50Eと真空レール板50Fを
通過し放電管50Bへ伝えられる。プラズマ50Aを効
率良く発生させるためにソレノイドコイル50Gにより
放電管内部に磁場を発生させている。
放電管50Bから荷電粒子を引出すために放電管50B
の外周にはスリツト50Hを切つてある。
引出し電極系51A,51Bは放電管50Bと同軸状に
配置されている。放電管50Bと引出電極51Aには高
電圧を印加して引出し量を増加させているとして引出し
電極51Aと51B間には逆方向に電圧を印加して荷電
粒子が所定の速度になる様に調整している。
真空排気口52には他方の軸方向に軸対称に配置されて
いるので、荷電粒子源49は安定動作させるための安定
した排気速度と高真空を得ることが出来る。
真空弁53はシリンダ54によつて対称軸に沿つて移動
する。本体動作時は下に降りているが、荷電粒子源49
及電極系50,51の取付又は取はずし時には一点鎖線
まで上昇し他の真空部と切り離す。これにより、大気に
さらす部分を最小限度に止めることが出来るので本真空
弁53がない時の真空の立ち上がり時間と比較して十分
の一程で済むという効果がある。
尚、本実施例におけるダクト18は、その近傍における
磁気のシールドを行い、ダクト18の内部は磁場を零と
するものであるが、他の変形例としては、ダクト18の
入口に永久磁石を設け、その近傍における磁場と異る強
さの領域をつくり出すよう構成し、飛来する荷電粒子の
方向を所望の方向、即ち、照射物体の方向に向けるよう
構成しても良い。
〔発明の効果〕
本発明によれば、荷電粒子源からの荷電粒子放出面積を
容易に拡大でき、これを効率良く質量分離でき、被照射
物体に通過させることができるので、大電流被質量分離
荷電粒子照射装置を比較的小型の形状で実施出来る効果
がある。
又、本発明によれば、分離された所定の荷電粒子に所定
外粒子やスパツタ粒子の混入を防止できるので、所定の
荷電粒子の純度を保つことができる効果がある。
又、本発明によれば、より多量の荷電粒子を使用して動
作しても収束がぼやけることが防止されるので、より大
電流化が出来る効果がある。
又、本発明によれば、荷電粒子源及び電極系近傍から安
定した高排気速度が得られるので、装置動作が安定する
効果がある。
又、本発明では、荷電粒子源及び電極系を大気にさらし
ても、その他の真空は保つことが出来るので、真空の立
ち上りが早くダウンタイムが少ないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の全体構成を表示した図、第
2図は第1図において所定の荷電粒子が収束する条件を
グラフに表わしたもの、第3図は第1図における荷電粒
子の飛行軌道とダクトの配置を示す図、第4図(a)お
よび(b)は本発明の実施例の詳細を示したものであ
る。 11……荷電粒子源、12……荷電粒子放出口、13…
…所定の荷電粒子軌道の一部、14……磁極、16……
所定の荷電粒子の収束円周軌道、18……ダクト、20
……被照射物体、17……所定外の荷電粒子の飛行軌
道、41……ヨーク、43……真空チヤンバ、45……
出張り、47……バフル、48……フイラメント、52
……真空排気口、53……真空弁。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心軸部付近より荷電粒子を放出する手段
    と、該中心軸部より外部に向って順次弱くなる磁場を発
    生させて、該荷電粒子を該磁場中で渦巻状に飛行させ、
    特定の粒子を前記中心軸部について軸対称の円周上に収
    束させる手段と、該特定の粒子が照射されるべき被照射
    物体と、該荷電粒子の飛行通路と被照射物体を真空に維
    持する手段を有する荷電粒子照射装置において、該円周
    の一部又はその近傍の磁場を該円周の他の部分の磁場と
    異なる値にする手段を有することを特徴とする荷電粒子
    照射装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の荷電粒子照射
    装置において、該円周の一部又はその近傍の磁場を該円
    周の他の部分の磁場と異なる値にする手段は、該円周上
    から接線方向又はその近傍の磁場を零とする手段である
    ことを特徴とする荷電粒子照射装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項記載の荷電粒子照射
    装置において、前記磁場を零にする手段は荷電粒子が収
    束した円周上からその接線方向及び該接線近傍の磁場を
    零とする機能として、開口部を該円周上に有し、該円周
    の接線方向へ延びており、内部に選択された荷電粒子を
    通過せしめる空間を有する強磁性体よりなるダクト状の
    通路であることを特徴とする荷電粒子照射装置。
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