JPH06198887A - 記録装置及びその方法 - Google Patents

記録装置及びその方法

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JPH06198887A
JPH06198887A JP96193A JP96193A JPH06198887A JP H06198887 A JPH06198887 A JP H06198887A JP 96193 A JP96193 A JP 96193A JP 96193 A JP96193 A JP 96193A JP H06198887 A JPH06198887 A JP H06198887A
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recording
recording head
head
signal
ink
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Tetsuto Ikeda
哲人 池田
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ヘッドの駆動される記録要素の数の変動
に伴う、各記録要素における印加電流の変動を防止し
て、記録濃度ムラ等による記録品位の劣化を防止できる
記録装置及びその方法を提供することを目的とする。 【構成】 記録ヘッド101の内の駆動される発熱抵抗
体112の数に対応する制御信号113を発生し、その
制御信号113に応じて記録ヘッド101への印加電力
を変更して記録するように動作する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッドの記録要素
を駆動して被記録媒体に記録を行う記録装置及びその方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インク滴を吐出、飛翔させて被記録媒体
である記録紙等に画像を記録する液体噴射記録法(イン
クジェット法)が知られている。この記録方法は、高速
の記録が可能であり、低騒音で且つ記録品位が高いとい
った利点を有している。しかもカラー画像記録が容易で
あり、また普通紙等に記録できるといった優れた特徴を
有している。
【0003】このようなインクジェット記録方法が用い
られるインクジェット記録装置は、一般に記録液を飛翔
液的として吐出する複数の吐出口(オリフィス)と、該
オリフィスに連通する複数の液体流路(ノズル)及びこ
れらノズルの一部に設けられ、これらノズル内の記録液
に飛翔液滴を形成するための吐出エネルギーを与える吐
出エネルギー発生手段を有している。そして記録に際
し、記録される画像に対応して複数の吐出エネルギー発
生手段を選択的に駆動してノズル内の記録液に吐出エネ
ルギーを供給し、これによりオリフィスから記録液を飛
翔液滴として吐出させ、この液滴を被記録媒体に付着さ
せることによって行なう。
【0004】ここで、更にこの吐出エネルギー発生手段
について詳しく説明すると、ノズルの一部に設けられた
吐出エネルギー発生素子、例えば電気→熱変換素子(発
熱抵抗体)に電流を流し、これら発熱体からの発熱によ
り記録液を発泡させ、その体積増加によりノズルから記
録液を吐出させるもので、この他にも吐出エネルギー発
生素子として、圧電素子の変位を利用してノズル内の記
録液に加圧することによりインク滴を吐出させる方式が
よく知られている。
【0005】また、記録ヘッドは、通常記録媒体に対し
て記録方向(主走査方向)に往復移動を行うキャリッジ
上に配備されており、記録ヘッドの吐出エネルギー発生
素子への電力供給は、装置本体からフレキシブル基板な
どの配線により行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、記録する画像データに応じて駆動される吐出エ
ネルギー発生素子の数量が変わるため、本体の電源から
各発生素子に供給される電流値が変動してしまう。この
ため装置本体と記録ヘッドとを結ぶ配線の抵抗に起因す
る電圧降下量が変動してしまい、記録ヘッドに対して一
定の電圧を印加していても、記録ヘッド内の各発生素子
に印加される電圧が画像データに応じて変動してしまう
ことになる。例えば、一般的なフレキシブル基板の場合
(厚さ35μm,体積抵抗1.7μΩcmを50cm使用し
たとする)、その配線抵抗は約0.25Ω程度となる
が、吐出エネルギー発生素子1個当たり200〜300
mAの駆動電流が流れると、同時に8素子が駆動される
場合には、記録ヘッドを流れる電流の総量は1.6A〜
2.4Aとなり、配線による電圧降下は0.25Ω×
(1.6A〜2.4A)=0.4V〜0.6Vにもな
る。これが吐出エネルギー発生素子に加わる電圧変動と
なり、これにより吐出エネルギーの変動、つまり記録液
の吐出量の変動になってしまい、記録濃度ムラが発生し
たり、インクが吐出しない等の原因となったりして、記
録品位が著しく劣化してしまうという欠点があった。
【0007】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、記録ヘッドの駆動される記録要素の数の変動に伴
う、各記録要素における印加電流の変動を防止して、記
録濃度ムラ等による記録品位の劣化を防止できる記録装
置及びその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は以下の様な構成を備える。即ち、
記録ヘッドの記録要素を駆動して被記録媒体に記録を行
う記録装置であって、前記記録ヘッドに電力を印加する
電力印加手段と、記録ヘッドの駆動される記録要素数に
対応した制御信号を発生する制御信号発生手段と、前記
記録ヘッドへの印加電力を発生するとともに、前記制御
信号に応じて前記記録ヘッドへの印加電力を変更する電
力印加手段とを有する。
【0009】上記目的を達成するために本発明の記録方
法は以下の様な工程を備える。即ち、記録ヘッドの記録
要素を駆動して被記録媒体に記録を行う記録方法であっ
て、記録ヘッドの駆動される記録要素数に対応した制御
信号を発生する工程と、その制御信号に応じて前記記録
ヘッドへの印加電力を変更して前記記録ヘッドを駆動す
る工程とを有する。
【0010】
【作用】以上の構成において、記録ヘッドの駆動される
記録要素数に対応した制御信号を発生し、その制御信号
に応じて記録ヘッドへの印加電力を変更して記録するよ
うに動作する。
【0011】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の第1実施例の記録ヘッド及
びその駆動回路の構成を示す図で、100は駆動回路を
示し、記録ヘッド101の各発熱素子に通電するための
ドライバ回路を有している。駆動回路100は、記録ヘ
ッド101の発熱素子(発熱抵抗体:記録要素)の各ブ
ロックに対応する共通電極信号を出力するドライバ回路
110と、各ブロックにおける各発熱素子の通電を制御
するセグメント信号を出力するドライバ回路111を有
している。記録ヘッド101は複数の発熱抵抗体である
発熱素子112を有し、ブロック信号1720で指示さ
れたブロックの内、セグメント信号1721で指示され
た発熱抵抗体に通電されることによりノズル内のインク
滴が加熱され、対応するノズルよりインク滴が吐出され
る。102は記録ヘッド101の通電駆動される発熱抵
抗体の数に応じた制御信号113を発生するレベル信号
発生回路、103は電源制御回路で、レベル信号発生回
路102よりの制御信号113を入力し、その信号によ
り各ブロックの共通電極に印加する電圧を制御すること
により、一度に発熱駆動される発熱抵抗体の数に応じて
共通電極の電圧レベルを調整している。
【0013】以下、第1実施例の動作を簡単に説明す
る。
【0014】まず、記録動作が開始されると、ブロック
信号COM1〜COMnの順に時系列にブロック信号1
720が入力される。この各ブロック信号に応じて、記
録される画像データに応じたセグメント信号1721が
入力されることにより、各ノズルよりインク滴を吐出す
るためのセグメント信号SEG1〜SEGnが入力さ
れ、これにより記録ヘッド101のノズルが選択的に駆
動されてインク液滴が吐出される。こうして所望の画像
を記録することができる。
【0015】この時、セグメント信号SEG1〜SEG
nの各信号ラインは、それぞれ抵抗を介してワイヤード
オアされてオペアンプ114の反転入力端子に入力され
ている。このオペアンプ114の非反転入力には基準電
圧Vref が入力されている。従って、セグメント信号1
721の内のイネーブル(ハイレベル)になる信号の数
が増大すると、オペアンプ114の非反転入力信号のレ
ベルが上昇し、これによりオペアンプ114の出力電圧
レベルが負の方向に大きくなる。この出力信号は更にオ
ペアンプ115により反転され、トランジスタ116の
ベースに入力される。こうして、イネーブルになるセグ
メント信号の数が大きくなると、トランジスタ116の
ベース電流が増大し、共通の電極に入力される電流値が
大きくなり、各ブロックにおいて通電される発熱抵抗体
の数が増えることによる各抵抗体における電流の低下を
防止できる。
【0016】実際の例で動作を説明すると、セグメント
信号SEG1〜SEGnの各信号が駆動されていない時
には、電源制御回路103のトランジスタ116の出力
電圧Vout は、レベル信号発生回路102の基準電圧V
ref により決定されている。いま、セグメント信号SE
G1〜SEGnのうちN本の信号がイネーブルになり、
あるブロックのN個の発熱抵抗体に電流が流れを考え
る。1個の発熱素子に電流が流れる電流をAとし、記録
ヘッド101を含む発熱素子1個当たりの配線を含む抵
抗値をRとすると、1個の発熱素子当たりの電圧降下量
は(A×R)となる。従って、N本の発熱素子が駆動さ
れる場合は{N×(A×R)}となり、このときレベル
信号発生回路102より出力される制御信号113が、
電源制御回路103の出力電圧VOUT を{N×(A×
R)}だけ上昇させるように各オペアンプの定数を設定
しておく。このようにして、発熱駆動される発熱抵抗体
の数に応じて共通電極に印加する電圧値を制御すること
により、駆動される発生素子の数の変動に伴う、各発熱
抵抗体における電圧(電流)変動を抑止することができ
る。
【0017】図2は、本発明が適用できるインクジェッ
ト記録装置IJRAの概観図である。同図において、駆
動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア
5011,5009を介して回転するリードスクリュー
5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジ
HCはピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移
動される。このキャリッジHCには、インクジェットカ
ートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え
板であり、キャリッジの移動方向に亙って紙をプラテン
5000に対して押圧する。5007,5008はフォ
トカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での
存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等
を行うためのホームポジション検知手段である。501
6は記録ヘッドの前面をキャップするキャップ部材50
22を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸
引する吸引手段で、キャップ内開口5023を介して記
録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブ
レードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可
能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支
持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリ
ーニングブレードが本例に適用できることは言うまでも
ない。又、5012は、吸引回復の吸引を開始するため
のレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動
に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切
り換え等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0018】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0019】次に、上述した装置の記録制御を実行する
ための制御構成について、図3に示すブロック図を参照
して説明する。制御回路を示す同図において、1700
は記録信号を入力するインターフェース、1701はM
PU、1702はMPU1701が実行する制御プログ
ラムを格納するプログラムROM、1703は各種デー
タ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)
を保存しておくダイナミック型のRAMである。170
4は記録ヘッド101に対する記録データの供給制御を
行うゲートアレイであり、インターフェース1700、
MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も
行う。1710は記録ヘッド101を搬送するためのキ
ャリアモータ、1709は記録紙搬送のための搬送モー
タである。1705はヘッドを駆動するヘッドドライバ
で、図1に示す駆動回路100、レベル信号発生回路1
02及び電源制御回路103等により構成されている。
1706,1707はそれぞれ搬送モータ1709、キ
ャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバ
である。
【0020】上記制御構成に基づく動作を説明すると、
インターフェース1700に記録信号が入るとゲートア
レイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリ
ント用の記録データに変換される。そして、モータドラ
イバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドド
ライバ1705に送られた記録データに従って記録ヘッ
ド101が駆動されて記録が行われる。この時、前述し
たように、ヘッドドライバ1705はブロック信号17
20とセグメント信号1721とを入力し、記録ヘッド
101の各ブロックにおける通電される発熱素子の数
(セグメント信号の内のイネーブル信号の数)に応じ
て、各ブロックに印加される電圧が制御され、各発熱抵
抗体の通電電流の変動が抑止される。
【0021】図2は本発明の第2実施例のインクジェッ
トプリンタにおける記録ヘッド101のドライバ回路の
構成を示すブロック図で、図1と共通する部分は同じ番
号で示し、それらの説明を省略する。
【0022】記録ヘッド101の駆動方法は、図1の場
合と同様に、ブロック信号とセグメント信号との組み合
わせにより、所望の発熱素子を発熱駆動して記録を行
う。400は図1のレベル信号発生回路102に対応す
る制御信号発生回路で、4010nビットのD/A変換
器である。又、403は図1の電源制御回路103に対
応する制御回路である。402は図1の制御信号113
に対応するレベル信号で、セグメント信号SEG1〜S
EGnまでのnビットの信号を入力し、そのnビットの
内のハイレベルの信号の数に応じたアナログ信号として
レベル信号402を出力している。即ち、このD/A変
換器401は、単にnビットの2値データを入力してア
ナログ信号に変換するのでなく、nビットの内の“1”
(ハイレベル)となっている信号の数をデコードし、そ
のデコードした数をD/A変換してレベル信号402を
出力している。このレベル信号402は更に、出力電圧
制御可能なDC−DCコンバータ404に入力され、そ
の出力電圧VOUT を制御している。これにより、駆動さ
れる発熱抵抗体112の数が増加するとD/A変換器4
01より出力されるレベル信号402の出力が上昇し、
DC−DCコンバータ404は、これによりVerf 電圧
が上昇して出力電圧Vout が上昇する。この場合も前述
の第1実施例と同様に、この出力電圧VOUT の上昇分が
記録ヘッド101までの配線による電圧降下分と等しく
なるように設定しておけばよい。
【0023】次に図5を参照して本発明の第3実施例を
説明する。
【0024】図5において、500は記録信号を出力す
るコントローラ、501は記録ヘッド101の駆動回
路、502はコントローラ500及び駆動回路501へ
の電力を供給する駆動回路を示している。ブロック信号
1720,セグメント信号1721を発生するコントロ
ーラ500では、図示しない制御部のCPUからの記録
信号に基づいて、各記録毎にその記録データに対応し
て、記録ヘッド101の各発熱抵抗体への駆動信号を変
更して出力する。これと共に、コントローラ500は、
セグメント信号に基づいて一度に駆動される発熱抵抗体
の数を求め、この数に応じた制御信号503をコントロ
ール電源502に出力する。コントロール電源502で
は、このレベル信号503に応じて出力電流を制御する
ための信号504を出力する。これにより、駆動回路5
01は記録ヘッド101に供給する電流値を制御し、記
録ヘッド101における発熱素子の駆動数が変化して
も、1つの発熱素子当たりのエネルギー発生量が同じに
なるように、常に各発熱素子に一定の電流が流れるよう
な定電流制御を行うことができる。
【0025】図6は第3実施例のコントローラ500の
動作を示すフローチャートで、このフローチャートで示
された処理は、CPUより1回(1列)分の記録データ
を入力する毎に起動される。まずステップS1で、CP
Uより送られてくる1回分の記録データを入力し、その
記録データを記録する際のブロックと、各ブロックに対
応したセグメント信号(通電する発熱素子の数)を求め
る。ステップS3では、各ブロック毎に、そのセグメン
ト信号の内のハイレベルとなる信号の数を求め、その数
に応じてレベル信号503の出力レベルを決定し、これ
をレベル信号503としてコントロール電源502に出
力する。次にステップS4に進み、ブロック信号172
0とセグメント信号1721とを駆動回路501に出力
して記録ヘッド101を駆動して記録を行う。尚、この
コントローラ500の動作は前述の説明に限定されるも
のでなく、予め1ライン分のデータを受け取っておき、
記録ヘッド101を搭載したキャリッジの移動に伴って
順次記録データを読出して、レベル信号503、ブロッ
ク信号1720及びセグメント信号1721を出力して
記録動作を制御するように構成されていても良い。
【0026】尚、上述の説明では、発熱素子に通電して
熱によりインク滴を射出するインクジェット記録装置の
場合で説明したが、本発明はこれに限定されるものでな
く、例えば複数の発熱抵抗体を有するサーマルヘッドの
通電制御にも適用でき、或いはワイヤドット等のように
複数の励磁用コイルに通電して記録を行うような場合に
も適用できることはもちろんである。
【0027】更に本発明は、特にインクジェット記録方
式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成
し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録
装置において優れた効果をもたらすものである。
【0028】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0029】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、優れた記録を行うことができる。
【0030】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成としても良い。加
えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリット
を電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭5
9−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収
する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭5
9−138461号公報に基づいた構成とすることもで
きる。
【0031】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0032】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0033】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にでき
るので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるい
はこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせに
よる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モ
ードを行うことも安定した記録を行うために有効であ
る。
【0034】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0035】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温
度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるよう
に温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号
付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0036】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0037】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、上述のようなワードプロセッサやコンピュ
ータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または
別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複
写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置
の形態を取るものであっても良い。
【0038】尚、本発明は複数の機器から構成されるシ
ステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用し
ても良い。また、本発明はシステム或は装置に、本発明
を実施するプログラムを供給することによって達成され
る場合にも適用できることは言うまでもない。
【0039】以上説明したように本実施例によれば、記
録ヘッドにおいて同時に駆動される発熱素子の数に基づ
いて記録ヘッドの印加電圧を制御することにより、駆動
される発熱素子の数に関係なく、各発熱素子にほぼ一定
の電流が流れるようにして記録濃度のばらつきを無く
し、記録品位を著しく向上できる効果がある。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録ヘッドの駆動される記録要素の数の変動に伴う、各記
録要素における印加電流の変動を防止して、記録濃度ム
ラ等による記録品位の劣化を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のインクジェットプリンタ
における記録ヘッド及びその駆動回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】本実施例のインクジェット記録装置の記録部の
外観斜視図である。
【図3】本実施例のインクジェット記録装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施例のインクジェットプリンタ
における記録ヘッド及びその駆動回路の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】本発明の第3実施例のインクジェットプリンタ
における記録ヘッド及びその駆動回路の接続を示すブロ
ック図である。
【図6】本発明の第3実施例のインクジェットプリンタ
のコントローラの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 駆動回路 101 記録ヘッド 102 レベル信号発生回路 103 電源制御回路 110 ドライバ回路(ブロック) 111 ドライバ回路(セグメント) 112 発熱抵抗体(発熱素子) 113 制御信号 114,115 オペアンプ 116 トランジスタ 401 nビットD/A変換器 402,503 レベル信号 404 DC−DCコンバータ 500 コントローラ 501 駆動回路 502 コントロール電源 504 出力電流 1720 ブロック信号 1721 セグメント信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドの記録要素を駆動して被記録
    媒体に記録を行う記録装置であって、 記録ヘッドの駆動される記録要素数に対応した制御信号
    を発生する制御信号発生手段と、 前記記録ヘッドへの印加電力を発生するとともに、前記
    制御信号に応じて前記記録ヘッドへの印加電力を変更す
    る電力印加手段と、を有することを特徴とする記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドは、インクを吐出して記
    録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴と
    する請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項2に記載の記録装
    置。
  4. 【請求項4】 記録ヘッドの記録要素を駆動して被記録
    媒体に記録を行う記録方法であって、 記録ヘッドの駆動される記録要素数に対応した制御信号
    を発生する工程と、 その制御信号に応じて前記記録ヘッドへの印加電力を変
    更して前記記録ヘッドを駆動する工程と、を有すること
    を特徴とする記録方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009056627A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Canon Inc インクジェット記録ヘッド用基板および該基板を具えたインクジェット記録ヘッド

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