JP3413033B2 - インクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド用基体、インクジェット記録ヘッド、およびインクジェット記録装置

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JP3413033B2 JP31217396A JP31217396A JP3413033B2 JP 3413033 B2 JP3413033 B2 JP 3413033B2 JP 31217396 A JP31217396 A JP 31217396A JP 31217396 A JP31217396 A JP 31217396A JP 3413033 B2 JP3413033 B2 JP 3413033B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッド用基体、それを用いたインクジェット記録ヘッ
ド、及びそのヘッドを備えたインクジェット記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、記録時にお
ける騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという
点で高速記録が可能であり、しかも所謂普通紙に定着と
いう特別な処理を必要とせずに記録の行なえる点におい
て最近関心を集めている。
【0003】その中で例えば特開昭54−51837号
公報、ドイツ公開(DOLS)第2843064号公報
に記載されている液体噴射記録法は、熱エネルギーを液
体に作用させて、液滴吐出の為の原動力を得るという点
において、他の液体噴射記録法とは異なる特徴を有して
いる。即ち、上記の公報に開示されている記録法は、熱
エネルギーの作用を受けた液体が急峻な体積の増大を伴
う状態変化を起こし、この状態変化に基づく作用によっ
て記録ヘッド部先端のオリフィスより液体が吐出されて
飛躍的液滴が形成され、この液滴が被記録部材に付着し
て記録が行なわれるという特徴がある。殊にDOLS第
2843064号公報に開示されている液体噴射記録法
は、所謂drop−on demand記録法に極めて
有効に適用されるばかりでなく記録ヘッドをfull
timeタイプで高密度マルチオリフィス化された記録
ヘッドが容易に具現化できるので、高解像度、高品質の
画像を高速で得られるという特徴を有している。上記の
記録法に適用される装置の記録ヘッド部は、液体を吐出
するために設けられたオリフィス及び、該オリフィスに
連通し、液滴を吐出するための熱エネルギーが液体に作
用する部分である熱作用部を構成の一部とする液流路を
有する液吐出部と、熱エネルギーを発生する手段として
の電気熱変換体(発熱体)を備えた記録ヘッド基体と、
から成る。
【0004】近年、そうした記録ヘッド用基体には、複
数の発熱体が基板上に構成されるだけでなく、それぞれ
の発熱体の駆動ドライバーと、直列に入力される画像デ
ータをそれぞれドライバーに並列に送るための発熱体と
同一ビット数のシフトレジスタと、シフトレジスタから
出力されるデータを一時記憶するラッチ回路等の制御駆
動回路が同一基板内に構成できるようになってきた。
【0005】このような従来の記録ヘッド用基体上の回
路構成例を図4に示す。この図において基体500上に
は、発熱体群501、発熱体の駆動回路であるパワート
ランジスタ群502、ロジック回路516、画像信号を
保持するためのラッチ回路503、およびシフトレジス
タ504が配されている。また、符号505は入力信号
としてシフトレジスタを動かすためのクロック信号入力
パッド部505、符号506は画像データを直列で受け
取る画像データ入力パッド部、符号507はラッチ回路
で画像データを保持させるためのラッチクロック信号入
力パッド部、符号508はパワートランジスタのオン時
間すなわち発熱体に電流を流し駆動する時間を外部から
コントロールするための駆動信号入力(ヒート信号)パ
ッド部、符号513−(1)〜(n)は発熱体をブロックに分
けて時分割駆動する際のブロック選択を行なうブロック
選択信号(ブロック)入力パッド部、符号512はシフ
トレジスタ,ラッチを初期化するリセット信号入力パッ
ド部、符号514a,514bはセンサー駆動入力パッ
ド部、符号509はロジック回路駆動電源(5V)入力
パッド部、符号510はGNDパッド部、符号511は
発熱体駆動電源入力パッド部を指し示し、これらのパッ
ド部505〜514は発熱体群501、ロジック回路5
16、ラッチ回路503、シフトレジスタ504および
センサ515と所定の配線接続を成している。
【0006】駆動シーケンスは、まず印字装置本体より
画像データがクロックに同期してシリアルに記録ヘッド
内部の基体に送られて、基体内のシフトレジスタ504
によって取り込まれる。その取り込まれた画像データは
ラッチ回路503で一時記憶され、画像データに応じた
ON/OFF出力がラッチ回路503よりロジック回路
へとなされる。その状態で駆動信号(ヒート信号)入力
部508からパルスがロジック回路に入力されると、画
像データがオンであり且つブロック選択されている部分
の一つ若しくは複数の発熱体に電流が流れ、熱エネルギ
ーが発生し発熱体上のインクが発泡し、そのエネルギー
でインクが吐出される。
【0007】ここでパワートランジスタをMOS化し、
Bi−CMOSプロセスからCMOSプロセスだけで記
録ヘッド用基体を構成する方法がある。これによりプロ
セスの工程数を減らす事ができ、また素子分離のスペー
スが削減され、小型化できる等のメリットがある。これ
について図5を用いて説明すると、従来のバイポーパワ
ートランジスタ600をMOSトランジスタ610にす
ることにより、CMOS形成とは別に必要であったコレ
クタ用高濃度n型領域606,607、n型エピタキシ
ャル層605、P型素子分離609等がなくなる(図5
の(a)〜(d)参照)。
【0008】ここでCMOSロジック部はBi−CMO
S時と同構成となるが、ドレインオフ時に20V以上か
かるパワートランジスタでは耐圧を確保するために図5
の(d)のようにドレイン領域に低濃度のN型領域61
2を構成するのが一般的である(以後、この方式をオフ
セットMOSとする)。他の構造は従来のロジック部に
用いていたCMOS構造と同様であり、図5の(e),
(f)はパワートランジスタをMOS化する前後で濃度
の調整は必要であるが、基本的には同じとなる。従来例
においてMOSパワートランジスタの説明を行なった
が、ここで図5の(c)のようにロジック出力(一般的
に5V)をパワートランジスタのゲートに印加しただけ
では、インクを発泡させるために必要とされる少なくと
も100〜200mAの電流を流すことは困難であり、
流すことができた場合においてもドレイン−ソース間の
オン電圧が大きくなりエネルギーの無駄となる。そこで
駆動能力を向上させる為にゲート電圧を上げる方法があ
り、その例を図6に示す。
【0009】ここではNMOSパワートランジスタ10
3の前段に、CMOSインバータ(PMOSトランジス
タ112とNMOSトランジスタ104で構成されたも
の)とNMOSトランジスタ105を用いた電圧変換部
111が設けれていて、ロジック出力108の電圧振幅
を更に高い電圧振幅に変更してNMOSトランジスタ1
03のゲート電圧としている。また、電圧変換部の電源
ライン110は可能ならばVH電源ライン109と共用
してもよい。しかし、通常VH電源は20V以上の高い
電圧に設定される場合が多く、また、電圧変換部111
のCMOSインバータ(112,104)の耐電圧は1
5V程度までのプロセスで作られることが多いことか
ら、抵抗201、202の分圧比によりVH電源ライン
109から任意の電圧を作り出し、これにバッファとし
ての、NMOSトランジスタ203と抵抗204とで構
成されるソースフォロア回路を接続して電圧変換部11
1の電圧変換部電源ライン110を接続している。これ
により、別電源を設けることなく電圧変換部111に最
適な電圧を供給することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示したような、分圧抵抗201、202および前記ソー
スフォロア回路を接続してなる電圧変換部電源供給回路
部205では、NMOSパワートランジスタの非駆動時
においても抵抗201→抵抗202→GND,NMOS
トランジスタ203→抵抗204→GNDへ貫通電流が
流れるため、パワーロスや昇温、また発熱体102の同
時オン数によって電圧変換部電源110が変動し、NM
OSパワートランジスタ103のゲート電圧が変動する
等の問題点があった。
【0011】そこで本発明の目的は、上記従来技術の問
題点に鑑み、CMOS論理回路と、NMOSパワートラ
ンジスタを含むインクジェット記録ヘッド用基体におい
て、パワーロスを抑えゲート電圧を安定させることにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、インクを吐出するために利用される熱エネ
ルギーを発生する複数の発熱体が設けられたインクジェ
ット記録ヘッド用基体において、前記発熱体に与える電
圧を供給するVH電源と、前記発熱体を駆動するためのNM
OSパワートランジスタと、該NMOSパワートランジスタを
所定の信号に応じて駆動させるためのロジック回路と、
前記ロジック回路からの信号電圧を受けるNMOSトランジ
スタと一端が電圧変換部電源に接続された昇圧用抵抗と
の中間電位を、前記電圧変換部電源に接続されたPMOSト
ランジスタとNMOSトランジスタで構成されるインバータ
に入力し、このインバータの出力を前記NMOSパワートラ
ンジスタに入力するよう接続された、前記ロジック回路
からの信号電圧の振幅を更に高い電圧振幅に変換する電
圧変換部と、前記VH電源と前記電圧変換部電源間に接続
され、前記VH電源の電圧を降圧しての前記電圧変換部電
源の電圧を発生させるツェナーダイオードを有すること
を特徴とする。
【0013】前記基体は画像信号を保持する保持回路を
備え、前記ロジック回路は前記保持回路が保持する画像
信号がオンである状態で前記発熱体を発熱開始するため
のヒート信号が入力された時に前記NMOSトランジスタ
駆動させることが好ましい。
【0014】また、前記保持回路は画像信号を一時的に
格納するシフトレジスタを備えることが好ましい。
【0015】また、上記のインクジェット記録ヘッド用
基体を用い、該基体に、複数の吐出口に連通する液路を
形成する為の液路壁部材と、インク供給口を有する天板
とを組み付けてなるインクジェット記録ヘッドも本発明
の特徴である。
【0016】さらに、上記のインクジェット記録ヘッド
を備え、該記録ヘッドを記録媒体の一面に沿って往復移
動させながら、所定の画像信号に基づいて吐出口よりイ
ンクを吐出させて記録を行うインクジェット記録装置も
本発明の特徴である。
【0017】上記の構成では、発熱体に供給される電源
ラインと、発熱体の駆動回路の前段に配された信号電圧
の振幅を更に高い電圧振幅に変換する電圧変換部の電源
ラインとの間にツェナーダイオードを構成したことによ
り、従来構成図6に示したような抵抗201→抵抗20
2→GND、NMOSトランジスタ203→抵抗204
→GNDの非駆動時に流れる貫通電流をなくすことがで
き、ヘッドの昇温を防ぎ省エネとなることからバッテリ
ー駆動等の印字装置への対応がより可能となる。また、
発熱体の同時オン数に関係なくVH電源よって、駆動回
路がパワーMOSトランジスタの場合のゲート電圧が決
まることからゲート電圧の安定化が図れる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0019】図1は本発明のインクジェット記録ヘッド
用基体の一実施形態の特徴部を表す回路図である。ここ
で、符号1は本発明の特徴である、VH電源ライン9
(15V〜25V)から電圧変換部電源ライン10(1
5V以下)へツェナー電圧降下を使い、降圧するツェナ
ーダイオード、符号2は発熱体、符号3は発熱体2を駆
動するための駆動回路であるNMOSパワートランジス
タ、符号11はロジック回路(不図示)の出力8である
デジタル信号の電圧振幅を更に高い振幅に変換し、NM
OSパワートランジスタ3のゲートに供給するための電
圧変換部、符号6は電圧変換部11の一部を成す昇圧用
抵抗、符号5は昇圧用抵抗6にドレインを接続したNM
OSトランジスタ、符号12、4はそれぞれPMOS,
NMOSトランジスタでCMOSインバータを構成する
ものであり、符号10は電圧変換部の電源ライン、符号
9は発熱体に電圧を印加して電流を供給するためのVH
電源ラインを指し示している。
【0020】すなわち本形態の記録ヘッド用基体に備わ
る回路は、図4に示した従来の記録ヘッド用基体で言え
ば、発熱体(501)の駆動回路(502)と、所定の
信号に応じて駆動回路(502)を駆動させるためのロ
ジック回路(516)との間に配されるものである。ま
た、図6に示した従来の回路図で言えば、VH電源ライ
ン(109)と電圧変換部(111)の間に接続された
電圧変換部電源供給回路部(205)に替え、ツェナー
ダイオード1にしたものである。
【0021】次に、上記回路構成の動作を説明する。
【0022】NMOSパワートランジス3のオフの時、
すなわち発熱体2を駆動していない状態(印字装置パワ
ーオン状態においては、インクジェット記録での発熱体
へ印加する時間が同期100〜200μsに対し、3〜
7μs程度であることから、ほとんどがパワートランジ
スタ・オフ状態であり、この状態での消費電力を小さく
することがバッテリー駆動などにおいて重要である。)
において、前段のPMOSトランジスタ12とNMOS
トランジスタ4で構成されるCMOSインバータではN
MOSトランジスタ4がオンとなるが、PMOSトラン
ジスタ12がオフであり、さらにその前段のNMOSト
ランジスタ5もオフであることから、貫通電流は流れず
非駆動時の消費電力は限りなく「0」となる。したがっ
て、本件の構成を採ることにより、従来図6での抵抗2
01→抵抗202→GND、NMOSトランジスタ20
3→抵抗204→GNDの非駆動時に流れる貫通電流を
なくすことができ、また同時オン数に関係なく、電圧変
換部電源110はVH電源109より一定電圧を降下し
た電圧となりゲート電圧の安定化が図れる。
【0023】更に本発明では、電圧変換部電源は任意の
ビット(bit)の電源に対応させて説明したが、全て
のビット(bit)の電源に共通なものとして供給する
ことも可能である。
【0024】こうした回路をもつ記録ヘッド用基体より
構成できる記録ヘッドを図2に示す。記録ヘッド用基体
に、図2に示すように複数の吐出口300に連通する液
路305を形成する為の液路壁部材301と、インク供
給口303を有する天板302とが組み付けられて、イ
ンクジェット記録方式の記録ヘッド310とすることが
できる。この場合、インク供給口303から注入される
インクが内部の共通液室304へ蓄えられて各液路30
5へ供給され、その状態で基体300、発熱部306を
駆動することで吐出口300からインクの吐出がなされ
る。
【0025】以上述べた構成の記録ヘッド310を記録
装置本体に装着して装置本体から記録ヘッド310に信
号を付与することにより、高速記録、高画質記録を行な
うことができるインクジェット記録装置を得ることがで
きる。
【0026】次に、本発明の記録ヘッドを用いたインク
ジェット記録装置について図3を参照して説明する。図
3は、本発明が適用されるインクジェット記録装置40
0の一例を示す外観斜視図である。
【0027】記録ヘッド310は、駆動モータ401の
正逆回転に連動して駆動力伝達ギア402、403を介
して回転するリードスクリュー404の螺旋溝421に
対して係合するキャリッジ420上に搭載されており、
前記駆動モータ401の動力によってキャリッジ420
とともにガイド419に沿って矢印a、b方向に往復移
動される。図示しない記録媒体給送装置によってプラテ
ン406上に搬送される記録用紙Pの為の紙押え板40
5は、キャリッジ移動方向にわたって記録用紙Pをプラ
テン406に対して押圧する。
【0028】符号407、408はフォトカプラを指し
示し、これらフォトカプラ407、408はキャリッジ
420のレバー409のこの域での存在を確認して駆動
モータ401の回転方向切換等を行なうためのホームポ
ジション検知手段として働く。符号410は前述の記録
ヘッド310の全面をキャップするキャップ部材411
を支持する支持部材で、キャップ内開口413を介して
記録ヘッド310の吸引回復を行なう。符号414はク
リーニングブレードで、符号415はこのブレード41
4を前後方向に移動可能にする移動部材を指し示し、ブ
レード414及び移動部材415は本体支持板416に
支持されている。クリーニングブレード414は、この
形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用で
きることは言うまでもない。また、符号417は吸引回
復の吸引を開始するためのレバーを指し示し、このレバ
ー417はキャリッジ420と係合するカム418の移
動に伴って移動し、駆動モータ401からの駆動力がク
ラッチ切換等の公知の伝達手段で移動制御される。前記
記録ヘッド401に設けられた発熱部406に信号を付
与したり、前述した各機構の駆動制御を司ったりする印
字制御部は、装置本体側に設けられている(不図示)。
【0029】上述のような構成のインクジェット記録装
置400は、前記記録媒体供給装置によってプラテン4
06上搬送される記録用紙Pに対し、記録ヘッド310
が前記記録用紙Pの全幅にわたって往復移動しながら記
録を行なうものであり、記録ヘッド310は、前述した
ような方法で製造したものを用いているため、高精度で
高速な記録が可能である。
【0030】以上の説明においては、基体をインクジェ
ット方式の記録ヘッドに採用した例について説明した
が、本発明により基体は、例えば、サーマルヘッド用基
体にも応用できるものである。
【0031】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0032】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形
状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明
細書、同第4345262号明細書に記載されているよ
うなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇
率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に
記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行
なうことができる。
【0033】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対し
て、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構
成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネ
ルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構
成を開示する特開昭59−138461号公報に基づい
た構成としても本発明は有効である。
【0034】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満
たす構成や一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0035】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0036】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0037】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0038】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化するもの、もしく
は液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式
ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであれば良い。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、またはインクの蒸発防止を目的と
して放置状態で固化するインクを用いるかして、いずれ
にしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によって
インクが液化し、液状インクとして吐出するものや、記
録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよ
うな、熱エネルギーによって初めて液化する性質のイン
クの使用も本発明には適用可能である。このような場合
インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開
昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質
シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持
された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形
態としても良い。本発明においては、上述した各インク
に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行
するものである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、図6に示
した従来構成に代えて、発熱体に供給される電源ライン
(VH電源ライン)と、発熱体の駆動回路の前段に配さ
れて信号電圧の振幅を更に高い電圧振幅に変換する電圧
変換部の電源ラインとの間にツェナーダイオードを構成
したことにより、発熱体を駆動していない時のVH電源
ラインと電圧変換部電源ラインとの間の貫通電流をなく
すことができ、ヘッドの昇温を防ぎ省エネとなることか
らバッテリー駆動等による印字装置への対応がより可能
となる。また、発熱体の同時オン数に関係なくVH電源
よって、駆動回路がパワーMOSトランジスタの場合の
ゲート電圧が決まることからゲート電圧の安定化が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録ヘッド用基体の一
実施形態の特徴部を表す回路図である。
【図2】図1に示した回路をもつ記録ヘッド用基体より
構成できる記録ヘッドを表す模式的斜視図である。
【図3】本発明が適用されるインクジェット記録装置の
一例を示す外観斜視図である。
【図4】従来の記録ヘッド用基体上の回路構成例を示す
図である。
【図5】パワートランジスタをMOS化し、Bi−CM
OSプロセスからCMOSプロセスだけで記録ヘッド用
基体を構成する方法を説明するための図である。
【図6】駆動能力を向上させる為にゲート電圧を上げる
方法を説明するための回路図である。
【符号の説明】
1 ツェナーダイオード 2 発熱体 3 NMOSパワートランジスタ 4、5 NMOSトランジスタ 6 昇圧用抵抗 7 アンプ 8 ロジック出力 9 VH電源ライン 10 電圧変換部電源ライン 11 電圧変換部 12 PMOSトランジスタ 301 液路壁部材 302 天板 303 インク供給口 304 共通液室 305 液路 306 発熱部 307 配線 308 基体 310 記録ヘッド 400 インクジェット記録装置 401 駆動モータ 402、403 駆動力伝達ギア 404 リードスクリュー 405 紙押え板 406 プラテン 407、408 フォトカプラ 409、417 レバー 410 支持部材 411 キャップ部材 412 吸引手段 413 キャップ内開口 414 クリーニングブレード 415 移動部材 416 本体支持板 418 カム 419 ガイド 420 キャリッジ 421 螺旋溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−328681(JP,A) 特開 平5−28060(JP,A) 特開 平5−3097(JP,A) 特開 平5−16366(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05 B41J 2/01

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するために利用される熱エ
    ネルギーを発生する複数の発熱体が設けられたインクジ
    ェット記録ヘッド用基体において、前記発熱体に与える電圧を供給するVH電源と、 前記発熱体を駆動するためのNMOSパワートランジスタ
    と、 該NMOSパワートランジスタを 所定の信号に応じて駆動さ
    せるためのロジック回路と、前記ロジック回路からの信号電圧を受けるNMOSトランジ
    スタと一端が電圧変換部電源に接続された昇圧用抵抗と
    の中間電位を、前記電圧変換部電源に接続されたPMOSト
    ランジスタとNMOSトランジスタで構成されるインバータ
    に入力し、このインバータの出力を前記NMOSパワートラ
    ンジスタに入力するよう接続された、前記ロジック回路
    からの信号電圧の振幅を更に高い電圧振幅に変換する電
    圧変換部と、 前記VH電源と前記電圧変換部電源間に接続され、前記VH
    電源の電圧を降圧しての前記電圧変換部電源の電圧を発
    生させるツェナーダイオードを有する ことを特徴とする
    インクジェット記録ヘッド用基体。
  2. 【請求項2】 前記基体は画像信号を保持する保持回路
    備え、前記ロジック回路は前記保持回路が保持する画
    像信号がオンである状態で前記発熱体を発熱開始するた
    めのヒート信号が入力された時に前記NMOSトランジスタ
    を駆動させることを特徴とする請求項1に記載のインク
    ジェット記録ヘッド用基体。
  3. 【請求項3】 前記保持回路は画像信号を一時的に格納
    するシフトレジスタを備えることを特徴とする請求項2
    に記載のインクジェット記録ヘッド用基体。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のイン
    クジェット記録ヘッド用基体を用い、該基体に、複数の
    吐出口に連通する液路を形成する為の液路壁部材と、イ
    ンク供給口を有する天板とを組み付けてなることを特徴
    とするインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項に記載のインクジェット記録ヘ
    ッドを備え、該記録ヘッドを記録媒体の一面に沿って往
    復移動させながら、所定の画像信号に基づいて吐出口よ
    りインクを吐出させて記録を行うことを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
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