JPH06198783A - 管状体 - Google Patents

管状体

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JPH06198783A
JPH06198783A JP4361021A JP36102192A JPH06198783A JP H06198783 A JPH06198783 A JP H06198783A JP 4361021 A JP4361021 A JP 4361021A JP 36102192 A JP36102192 A JP 36102192A JP H06198783 A JPH06198783 A JP H06198783A
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JP
Japan
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layer
fibers
hiding
resin
prepreg
Prior art date
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Pending
Application number
JP4361021A
Other languages
English (en)
Inventor
Kanji Miyao
巻治 宮尾
Makoto Takezawa
誠 竹澤
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の着色を有する繊維強化プラスチック製
の管状体を提供すること。 【構成】 (i) 強化繊維と、硬化されたマトリックス樹
脂と、隠蔽材とを含む隠蔽層と、(ii)該隠蔽層上に積層
された隔離層と、(iii) 該隔離層上に設けられ、透明な
強化繊維と、硬化されたマトリックス樹脂と、着色材と
を含む着色層を有する繊維強化プラスチックを含む管状
体を提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、任意な着色を有する繊
維強化プラスチックから成る、ゴルフクラブシャフト、
スキーストックシャフト及び釣り竿等の管状体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゴルフクラブのシャフト、ス
キーのストック、釣り竿等に軽量で機械的強度の高い繊
維強化プラスチック(以下、「FRP」ということがあ
る)が用いられている。従来のFRP製品は、無着色の
もの、すなわち、強化繊維の色をそのまま生かした製品
が多い。しかしながら、強化繊維の色以外の色に製品を
着色することが望まれる場合も少なくない。この目的の
ために、通常、できあがったFRP製品に塗装を施して
着色することが行われている。しかしながら、塗装によ
り着色したものは、色がはげ落ちやすいという欠点を有
する。この欠点を克服するために、強化繊維の色を隠蔽
するための隠蔽材と、所望の着色を行うための着色材を
マトリックス樹脂中に含有せしめることが提案されてい
る。例えば、特開平3−119038号には、マトリッ
クス樹脂中に薄片状着色材と隠蔽性顔料とを含有せしめ
た着色プリプレグが開示されている。また、特開平3−
139531号には強化繊維シートの片面に隠蔽性顔料
を含むマトリックス樹脂を含浸させ、他面に薄片状着色
材を含むマトリックス樹脂を含浸させた着色プリプレグ
シートが開示されている。
【0003】しかしながら、隠蔽材と着色材とを同一の
マトリックス樹脂中に含む従来技術では、隠蔽材と着色
材とが混じりあってしまい、このような混じりあった色
合いが所望される場合(大理石のように見せる場合等)
は良いが、そうでない場合には所望の着色を施すことが
できない。また、特開平3−139531号公報に記載
の方法でも、隠蔽材を含むマトリックス樹脂の層と着色
材を含むマトリックス樹脂の層との界面において隠蔽材
と着色材とが混じりあってしまい、同様な問題が生じ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、所望の着色を有する繊維強化プラスチック製の管状
体を提供することである。
【0005】本願発明者らは、鋭意研究の結果、隠蔽材
と着色材とが混じり合うことを防止し、それによって所
望の着色を有する繊維強化プラスチックを得る技術を開
発し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、(i) 強化繊維と、硬
化されたマトリックス樹脂と、隠蔽材とを含む隠蔽層
と、(ii)該隠蔽層上に積層された隔離層と、(iii) 該隔
離層上に設けられ、透明な強化繊維と、硬化されたマト
リックス樹脂と、着色材とを含む着色層を有する繊維強
化プラスチックを含む管状体を提供する。
【0007】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0008】本発明の管状体を構成する隠蔽層は、上述
のように、強化繊維と、マトリックス樹脂と、隠蔽材と
を含む。強化繊維としては、従来からFRPに用いられ
ているいずれのものをも用いることができる。例えば、
無機繊維としてはガラス繊維、炭素繊維、グラファイト
繊維、アルミナ質繊維、ボロン繊維、チタニア繊維、シ
リコンカーバイド繊維等;各種天然繊維;有機合成繊維
としてセルロース誘導体繊維、アラミド繊維、ポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリエチレ
ン繊維、ポリプロピレン繊維等;金属繊維としてスチー
ル繊維、ステンレス繊維、タングステン繊維等;金属被
覆の無機繊維、有機繊維;セラミック被覆繊維等を用い
ることができる。複数種類の繊維を用いることもでき
る。強化繊維の繊維径は全く限定されず、用途に応じて
任意の太さのものを選択することができる。また、強化
繊維の形態も任意のものを所望により採用することがで
き、繊維を一方向に引きそろえたもの、不織布状のもの
等を任意に採用することができる。
【0009】隠蔽層中のマトリックス樹脂も何ら限定さ
れるものではなく、従来からFRPに用いられているい
ずれのものをも採用することができる。例えば、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、尿素−ホル
ムアルデヒド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、芳香族ポ
リアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド−イミド樹
脂、ポリエステル−イミド樹脂、ポリベンゾチアゾール
樹脂、ケイ素樹脂等の熱硬化性樹脂(硬化前には流動性
を有する);ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル
系樹脂、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ABS樹
脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミ
ド、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルスルホン、
ポリエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂;ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体、シリコーンゴム等の合成ゴム類及び天然ゴ
ム類等を採用することができる。複数の樹脂を混合して
用いることもできる。
【0010】隠蔽層中の隠蔽材は、該隠蔽層の下にある
強化繊維樹脂層中の強化繊維及び/又は隠蔽層中の強化
繊維の色を隠蔽する、すなわち、外から見えなくするた
めのものであり、この目的を達成することができるいず
れの顔料をも用いることができる。例として、二酸化チ
タン、硫化亜鉛、亜鉛華、リトポン、酸化アンチモン、
ヒドロキシ炭酸鉛、オキシ硫酸鉛、アルミナ粉、シリカ
粉、シリカアルミナ粉等の無機白色顔料;酸化鉄、チタ
ンイエロー、酸化クロム、コバルトブルー等の無機有彩
色酸化物顔料;カドミレッド、カドミイエロー等の無機
硫化物顔料;群青等の無機ケイ酸塩顔料;黄鉛等の無機
クロム酸塩顔料;各種金属微粉;アゾ顔料、フタロシア
ニン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、ペリノン
系、アンスラキノン系、イソインドリノン系、キノフタ
ロン系、ペリレン系等の有機顔料等を挙げることができ
る。
【0011】隠蔽層中の強化繊維、マトリックス樹脂、
隠蔽材の混合比率は、特に限定されないが、通常、重量
比率で75:20:5ないし30:30:40程度であ
る。また、隠蔽層の厚さも、特に限定されないが、通常
30〜200μm程度である。
【0012】上記隠蔽層の上には、隔離層が積層されて
いる。隔離層は、隠蔽層中の隠蔽材と、該隔離層上に積
層される、後述の着色層中の着色材とが混じり合わない
ようにするためのものである。この目的を達成できるい
ずれの薄膜をも本発明における隔離層として用いること
ができる。隔離層は着色層による着色を阻害しないため
に透明であることが好ましいが、必ずしも透明でなくて
もよい。好ましい材料として、ナイロン、ポリウレタ
ン、ポリエチレンテレフタレート等から成る熱可塑性樹
脂の透明なフィルムを挙げることができる。隔離層の厚
さは特に限定されないが、通常10〜50μm程度が好
ましい。
【0013】隔離層の上には、着色層が積層されてい
る。着色層は、透明な強化繊維と、マトリックス樹脂
と、着色材とを含む。透明な強化繊維は、従来からFR
Pに用いられているいずれのものをも用いることがで
き、隠蔽層の説明において上述した繊維のうち、透明で
あればいずれのものをも採用することができる。好まし
い例としては、ガラス繊維、アルミナ繊維、熱可塑性樹
脂繊維(ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、ナイロ
ン繊維、ポリウレタン繊維)等を挙げることができる。
また、強化繊維の太さや形態は、隠蔽層の場合と同様、
全く限定されない。
【0014】また、マトリックス樹脂は、着色材の色が
そのまま出る方が色の制御が容易であるので、透明な樹
脂が好ましいが、必ずしも透明なものに限定されるもの
ではない。マトリックス樹脂の例としては、隠蔽層の説
明において例示したものを採用することができる。
【0015】着色材の好ましい例としては、隠蔽材とし
て挙げた着色材の他、メタルフレーク、ガラスフレーク
への着色タイプ、各種蒸着品、ラメカラー品等を挙げる
ことができる。
【0016】着色層中の強化繊維、マトリックス樹脂、
着色材の混合比率は、特に限定されないが、70:2
8:2ないし40:40:20が好ましい。また、着色
層の厚さは特に限定されないが、通常30〜200μm
程度が好ましい。
【0017】なお、上記隠蔽層の下には、通常、他のF
RP層が存在しているが、必ずしも必要なものではな
い。
【0018】本発明の好ましい一態様では、上記着色層
の上に研磨代層が設けられる。プリプレグの硬化は通
常、芯材にプリプレグを巻つけた後、テープでラッピン
グしたものを加熱することにより行われるため、再表層
のプリプレグにはテープの跡が波状に残る場合が多い。
この波状の跡は研磨することにより平坦にすることがで
きるが、最表層が着色層であれば、研磨により着色層の
一部が削り取られるので外観的に好ましくない。そこ
で、研磨されるための層としての研磨代層を上記着色層
上に別途設けることが好ましい。
【0019】研磨代層は、透明な強化繊維と、透明なマ
トリックス樹脂とを含む。透明な強化繊維としては、着
色層の説明において例示したものを好ましく用いること
ができる。強化繊維の形態は、他の層と同様、全く限定
されない。また、透明なマトリックス樹脂としては、隠
蔽層の説明において例示した樹脂のうち、透明なもので
あればいずれのものをも好ましく用いることができ、例
えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル
エステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等を好ましく
用いることができる。
【0020】研磨代層を構成する強化繊維とマトリック
ス樹脂の混合比率は、特に限定されないが、通常、重量
比で80:20ないし30:70程度である。また、研
磨代層の厚さは、特に限定されないが、通常30ないし
200μm程度である。
【0021】本発明の管状体は、管状の芯材又は管状の
芯材に巻つけられたプリプレグの上に、上記隠蔽層を構
成するプリプレグ、上記隔離層を構成する透明樹脂フィ
ルム及び上記着色層を構成するプリプレグ、さらに所望
により上記研磨代層を構成する透明プリプレグを積層
し、常法に基づき硬化させることにより製造することで
きる。通常、硬化後に、脱芯し、プリプレグの巻きつけ
に用いたテープをはずし、表面研磨を行う。あるいは、
上記隠蔽層、隔離層及び着色層、さらに所望により研磨
代層を含むプリプレグを予め作製しておき、これを管状
の芯材又は管状の芯材に巻つけられたプリプレグの上に
常法により巻きつけ、硬化させることによっても製造す
ることができる。
【0022】本発明の管状体は、ゴルフクラブ用シャフ
ト、スキーストック用シャフト又は釣り竿等として用い
ることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明により、任意の着色を有するFR
Pから成る管状体が提供された。本発明の管状体では、
隠蔽層と着色層とが透明な隔離層により隔離されている
ので、隠蔽層中の隠蔽材と着色層中の着色材とが混じり
合うことがなく、所望の着色を確実に達成することがで
きる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより具体的に
説明する。もっとも、本発明は、下記実施例に限定され
るものではない。なお、用いたプリプレグのマトリック
ス樹脂はいずれもエポキシ樹脂であった。
【0025】実施例1 ゴルフクラブシャフト用マンドレル上に厚さ120μ
m、樹脂量32%のPAN系炭素繊維プリプレグ(東レ
株式会社製、商品名P4052)を+45°、−45°
で合計8層巻きつけ、その上にストレート層用の炭素繊
維プリプレグとして、厚さ120μm、樹脂量32%の
PAN系炭素繊維プリプレグ(東レ株式会社製、商品名
P3052)を2層巻きつけた。次いで、隠蔽顔料とし
て二酸化チタンを含む炭素繊維プリプレグをその上に1
層巻つけた。なお、この隠蔽顔料入りプリプレグ上には
隔離層としての透明なナイロンフィルムが積層されてい
た。次いで、この隔離層の上に、着色材として銀メッキ
したガラスフレークを含むガラス繊維強化プリプレグを
1層巻つけ、常法に基づきテーピングを施し、硬化させ
た。次いで脱芯、テープ外し、表面研磨を行うと表面に
着色がきれいに出たゴルフクラブ用シャフトが完成し
た。
【0026】実施例2 スキーストック用マンドレル上に実施例1で用いたPA
N系炭素繊維プリプレグ(東レ株式会社製、商品名P3
052)をストックの軸と長手方向が平行になるように
16層巻つけた。その上に実施例1と同様に、隠蔽層/
隔離層/着色層を積層し、常法に基づきテーピングを施
し、硬化させた。次いで脱芯、テープ外し、表面研磨を
行うと表面に着色がきれいに出たスキーストックが得ら
れた。
【0027】実施例3 釣り竿用マンドレル上に、実施例2で用いたPAN系炭
素繊維プリプレグを釣り竿の軸と長手方向が直角になる
ように4層巻つけ、次いで同じプリプレグを釣り竿の軸
と長手方向が平行になるように4層巻つけた。その上に
実施例1と同様に、隠蔽層/隔離層/着色層を積層し、
常法に基づきテーピングを施し、硬化させた。次いで脱
芯、テープ外し、表面研磨を行うと表面に着色がきれい
に出た釣り竿が得られた。
【0028】実施例4 隠蔽材として二酸化チタンを含む炭素繊維プリプレグ上
に隔離層としての透明なナイロンフィルムを積層し、さ
らにその上に着色材として銀メッキしたガラスフレーク
を含むガラス繊維プリプレグを積層し、加熱プレスする
ことによりプリプレグを製造した。このプリプレグを実
施例1においてPAN系炭素繊維プリプレグ上に1層巻
つけ、実施例1と同様な操作を行ったところ、表面に着
色がきれいに出たゴルフクラブ用シャフトが完成した。
【0029】実施例5 実施例4において製造したプリプレグを実施例2におい
てPAN系炭素繊維プリプレグ上に1層巻つけ、実施例
2と同様な操作を行ったところ、表面に着色がきれいに
出たスキーストック用シャフトが完成した。
【0030】実施例6 実施例4において製造したプリプレグを実施例3におい
てPAN系炭素繊維プリプレグ上に1層巻つけ、実施例
3と同様な操作を行ったところ、表面に着色がきれいに
出た釣り竿が完成した。
【0031】比較例1 透明なナイロンフィルムを積層しなかったことを除き、
実施例4と同様な操作を行いゴルフクラブ用シャフトを
製造した。得られたシャフトは隠蔽材と着色材とが混じ
りあっており、所望の着色が得られなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i) 強化繊維と、硬化されたマトリック
    ス樹脂と、隠蔽材とを含む隠蔽層と、(ii)該隠蔽層上に
    積層された隔離層と、(iii) 該隔離層上に設けられ、透
    明な強化繊維と、硬化されたマトリックス樹脂と、着色
    材とを含む着色層を有する繊維強化プラスチックを含む
    管状体。
JP4361021A 1992-12-30 1992-12-30 管状体 Pending JPH06198783A (ja)

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JP4361021A JPH06198783A (ja) 1992-12-30 1992-12-30 管状体

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JP4361021A JPH06198783A (ja) 1992-12-30 1992-12-30 管状体

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JP (1) JPH06198783A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012165767A (ja) * 2011-02-09 2012-09-06 Kosuge:Kk
EP3016800A1 (en) * 2013-05-08 2016-05-11 Gpfone Ltd Coloured carbon-fibre composite materials

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JP2012165767A (ja) * 2011-02-09 2012-09-06 Kosuge:Kk
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