JPH06198645A - ガラスコンティニュアンスストランドマットのプリフォーム方法およびプリフォーム装置 - Google Patents

ガラスコンティニュアンスストランドマットのプリフォーム方法およびプリフォーム装置

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JPH06198645A
JPH06198645A JP34938392A JP34938392A JPH06198645A JP H06198645 A JPH06198645 A JP H06198645A JP 34938392 A JP34938392 A JP 34938392A JP 34938392 A JP34938392 A JP 34938392A JP H06198645 A JPH06198645 A JP H06198645A
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賢 甲野
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哲男 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CSMのプリフォームを簡単なプリフォーム
型で行えるようにすると共に、逆テーパ状や複雑な形状
のプリフォームを可能とする。 【構成】 キャビティー12の型面を所望の形状とした
プリフォーム型11の開口側に、ガラスコンティニュア
ンスストランドマット(CSM)1を配置した後、CSM
のプリフォーム型と反対面に可撓性シート10を配置
し、該可撓性シートにプリフォーム型と反対側より流体
圧をかけて、あるいはキャビティー側より減圧をかけ
て、可撓性シートをプリフォーム型のキャビティーへ膨
張させ、CSMをキャビティーの型面に押し付けて所望
の形状とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスコンティニュア
ンスストランドマット(以下、 CSMと略す)のプリフォ
ーム方法およびプリフォーム装置に関し、詳しくは、繊
維強化樹脂製品(FRP)を成形時に、繊維強化材として
用いるCSMを成形品の形状に沿うように予備成形する
もので、該予備成形されたCSMはFRP成形時にFR
P成形金型の内部に型面に沿って配置され、その後、樹
脂を含浸させてFRPが成形されるものである。
【0002】
【従来の技術】現在一般に、CSMはプリフォーム(予
備成形)が出来る点よりFRPの繊維強化材として好適
に用いられている。プリフォーム方法としては、従来、
図11に示すように、マット形状のCSM1の外周部を
枠2に固定した状態で、所望の型面を備えたプリフォー
ム型の凹型3の上面に配置した後、該凹型3のキャビテ
ィー3aに内嵌する形状を有する型面4aを備えた凸型
4と上記凹型3とを夫々プレス5、6を用いて動作し
て、CSM1を凹型3と凸型4の型面の間に挟んだ状態
で、 圧力をかけて成形品の型面に沿う形状の所望の形状
とする方法が一般に用いられている。
【0003】さらに、CSMの繊維同士を拘束するバイ
ンダーが熱可塑性樹脂の場合は、CSMを予め加熱して
バインダーを溶融させて繊維間の拘束力を弱めて繊維同
士がずれやすくなった状態として後、上記凹型と凸型の
プリフォーム型によりプリフォームされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した凹型と凸型と
を嵌合して所要形状にプリフォームする方法では、図1
2に示すように、凹型3が逆テーパをもった形状の場
合、凹型3を割れ型3−I、3−IIとする必要がある。
また、成形品の形状が非常に複雑で、該成形品の形状に
沿ってCSMをプリフォームする場合、プリフォーム型
の凹型側および凸型側のいずれも複雑な形状とならざる
を得ず、プリフォーム型の形成が困難でコストがかかる
欠点がある。さらに、プリフォーム自体、脱型や成形の
困難さから、成形サイクルが長くなる欠点もある。
【0005】さらに、プリフォームする形状が単純な形
状であっても、互いに嵌合する一対の凹型と凸型の精度
を高める必要がある。さらにまた、大型製品になると、
加圧設備も含めてプリフォーム設備が大がかりにならざ
るを得ない問題点がある。
【0006】本発明は、上記した問題を解消せんとする
もので、凹凸の2つの型を必要としたプリフォーム型の
うち、所要の型面を備えたキャビティーを有する型のみ
を用い、該キャビティーに内嵌する型の代わりに、 可撓
性シート用い、 よって、プリフォーム型を単純化すると
共に、逆テーパ型を含めて複雑な形状にも容易にCSM
をプリフォーム出来る方法を提供せんとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、キャビ
ティーの型面を所望の形状としたプリフォーム型の開口
側に、ガラスコンティニュアンスストランドマットを上
記開口を閉鎖すると共にその外周部を開口端面にのせて
配置した後、該ガラスコンティニュアンスストランドマ
ットのプリフォーム型と反対面に可撓性シートを被せる
ように配置し、上記可撓性シートにプリフォーム型と反
対側より流体圧をかけて、可撓性シートをプリフォーム
型のキャビティーへ膨張させ、上記膨張した可撓性シー
トによりガラスコンティニュアンスストランドマットを
プリフォーム型の型面に押し付けて所望の形状とするこ
とを特徴とするガラスコンティニュアンスストランドマ
ットのプリフォーム方法を提供するものである。
【0008】さらに、本発明は、プリフォーム型と反対
面より可撓性シートに圧力をかける代わりに、プリフォ
ーム型のキャビティー側より可撓性シートに減圧をかけ
て、可撓性シートをプリフォーム型のキャビティー内部
に膨張させ、よって、可撓性シートを型面に沿う形状と
する方法を提供するものである。
【0009】上記可撓性シートは、プリフォーム型のキ
ャビティーに挿入する部分を予め凸形状としていると、
短時間で型面に沿わせることが出来るため好ましい。そ
の場合、凸部の内部に金属、樹脂、木材等の中子を配置
しておき、プリフォームの初期段階ではプレスを用いて
中子を押圧し、中子によりCSMをキャビティー側へ伸
ばして、その後、可撓性シートを膨張させて型面に沿わ
せるようにすることが好ましい。さらに、可撓性シート
を予めプリフォームの型面に沿う形状としていることも
好ましい。
【0010】さらに、本発明は、所要の形状を有する型
面を備えたキャビティーを有するプリフォーム型と、上
記プリフォーム型の開口端面にCSMを挟んで取り付け
る可撓性シートと、上記可撓性シートに対してプリフォ
ーム型と反対面より流体圧をかける加圧手段とを備えて
いるガラスコンティニュアンスストランドマットのプリ
フォーム装置を提供するものである。
【0011】上記プリフォーム装置は、可撓性シートに
対して流体圧を加える加圧手段に代えて、上記可撓性シ
ートに対してプリフォーム型のキャビティー側より減圧
をかける手段とを備える構成としてもよい。
【0012】上記可撓性シートは耐熱性、強度、伸縮性
に優れると共に、CSMのバインダーに対して容易に剥
がれる特性を備えたれたシートからなり、シリコンゴム
シート、ブチルゴムシート、樹脂製フィルム等が好適に
用いられる。例えば、シリコンゴムシートでは600〜
700倍まで膨張できるようにしたものが用いられる。
尚、プリフォームする形状に応じて、シートはチューブ
状としてもよい。
【0013】上記方法でプリフォームするCSMでは、
そのバインダー付着量を1〜12重量%, 好ましくは、
4〜8重量%としている。また、上記バインダーの種類
は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のどちらでも良い。バ
インダーが熱硬化性樹脂である場合、CSMを加熱する
ことなく、可撓性シートが膨張する圧力でCSMを伸ば
してプリフォームすることが出来る。一方、バインダー
が熱可塑性樹脂である場合は、バインダーの融点以上に
CSMを昇温してから、あるいは、プリフォーム時に昇
温しながらバインダーを溶解してCSMをプリフォーム
することが好ましい。
【0014】上記プリフォーム時にCSMを昇温する方
法としては、プリフォーム型のキャビティーに熱風を吹
き込む方法、プリフォーム型および可撓性シートを保持
する定盤を熱盤で挟む方法、あるいはプリフォーム型と
定盤にカートリッジヒータを内蔵する方法等が適宜に採
用される。
【0015】
【作用】上記方法では、プリフォーム型は所要の型面を
有するキャビティーを備えた型のみが必要で、該キャビ
ティーに内嵌する型として可撓性シートを用いているた
め、逆テーパ形状や複雑な形状にCSMをプリフォーム
することが出来る。しかも、1つのプリフォーム型のキ
ャビティーの型面のみを所要の形状に精度良く形成して
おけば、CSMのプリフォーム精度を高めることが出来
る。また、上記装置では、2つの型を1つに出来ると共
に、凸型側を押圧するプレス装置が不要になり、プリフ
ォーム用の設備を簡単かつ小型化される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1の第1実施例は、可撓性シート10に
流体圧をかけてプリフォーム型11のキャビティー12
側へ膨張させ、よって、可撓性シート10とプリフォー
ム型11の間に配置したCSM1をキャビティー12の
型面12aに沿った形状にプリフォームするものであ
る。
【0017】図1に示すプリフォーム装置では、プリフ
ォーム型11は上面開口の半球形状のキャビティー12
を有する凹型であり、キャビティー12の底面に開口す
る温風吹込口13を設けていると共にキャビティー12
の側周面に開口する排気口14を設けている。キャビテ
ィー12の上面開口端縁と連続する上面15は平坦面
で、外周部に万力16を取り付けるためのフランジ部1
7を突設している。
【0018】CSM1は外周部を矩形状の枠2の下面に
固定した状態で、上記プリフォーム型11の上面15に
載置し、枠2を上記フランジ部17の上面に位置するよ
うにしている。
【0019】可撓性シート10は定盤18の下面に取り
付け、外周部をボルト・ナット(図示せず)で固定してい
る。 定盤18の中央部には加圧口19を設け、該加圧口
19に流体受口20を取り付け、該流体受口20に高圧
流体源21と接続した管22を着脱自在に接続してい
る。該管22より加圧口19を通して、定盤18と可撓
性シート10との間に圧力流体を供給するようにしてい
る。
【0020】上記定盤18に取り付けた可撓性シート1
0を、CSM1の枠2の上面に配置し、定盤18の外周
部とフランジ部17と万力16で固定するようにしてい
る。このように取り付けることにより、キャビティー1
2の開口12cをCSM1で閉鎖すると共に、該CSM
1の上面に可撓性シート10、定盤18を配置し、可撓
性シート10と定盤18の間に圧力流体が供給される
と、可撓性シート10はCSM1を押しながらキャビテ
ィー12へと膨張するようにしている。
【0021】上記図1のプリフォーム装置により、下記
のように、CSM1のプリフォームを行った。即ち、上
記プリフォーム型11(実施例ではキャビティー12の
直径は220mm)の上面に、 一辺50cm角で450g/m2
の1層のCSM1(旭ファイバーグラス株式会社製M8
608)を枠2に固定した状態で配置した。上記CSM
1の繊維同士を拘束しているバインダーは熱可塑性の不
飽和ポリエステルである。
【0022】上記枠2に固定したCSM1をプリフォー
ム型11に載置した後、枠2上に、厚さ2mmのシリコン
ゴムシートからなる可撓性シート10を、その外周部を
定盤18の下面に固定した状態で配置し、プリフォーム
型11と定盤18とを万力16で固定した。
【0023】ついで、温風吹込口13より温風をキャビ
ティー12に吹き込み、全体を180℃に加熱して、C
SM1をそのバインダーの融点以上に加熱した。その
後、加圧口19より1kg/cm2の圧力でエアを供給し、 可
撓性シート10を膨張させた。
【0024】図2に示すように、可撓性シート10の膨
張に応じて、CSM1は押圧されてキャビティー12側
へ押し込まれ、最終的にキャビティー12の型面に沿う
ように可撓性シート10に押し付けられた。その際、キ
ャビティー12内のエアは排気口14から排出された。
【0025】上記のように、CSM1を型面に押し付け
た後、該状態を保持しながら、プリフォーム型11を8
0℃まで冷却し、CSM1をキャビティー12の型面に
沿った形状に硬化させた。ついで、可撓性シート10へ
の加圧を解除し、定盤18とプリフォーム型11との固
定を解き、CSM1を取り出した。CSM1は図3に示
すようにキャビティー12の型面に沿った外径220mm
の半球殻形状にプリフォームされていた。
【0026】図4および図5は本発明の第2実施例を示
し、プリフォーム型11のキャビティー12は一部に上
面開口12aより窪んだ側周部、言わば逆テーパ部12
bを有する略半球形状であり、かつ、上面開口12cよ
り最底部12dまでの距離が長い大容積のキャビティー
である。即ち、該第2実施例はフルフェイス型ヘルメッ
トを成形するためのプリフォーム型であり、キャビティ
ー12は上面開口12cの長径が280mm、 短径が20
5mm、 逆テーパ部12bの部分の最大径が300mm、 最
底部から上面開口12cまでの高さが250mmである。
【0027】第2実施例に用いる可撓性シート10は図
5に示すように、中央部分に円筒形状に突出した凸部1
0aを有する形状としている。詳しくは、可撓性シート
10は2mm厚さのシリコンゴムシートから形成し、 直径
120mm、 高さ220mmの凸部10aを設けている。
【0028】上記可撓性シート10は図4に示すよう
に、第1実施例と同様に、定盤18に外周部をボルト・
ナットで固定し、プリフォーム型11の上面に配置する
CSM1の上面に配置し、万力16でプリフォーム型1
1に固定するようにしている。尚、第2実施例では、C
SM1を加熱するために、プリフォーム型11および定
盤18の外面に熱盤30、31を配置し、これら熱盤3
0と31で挟んで加熱する構成としている。
【0029】上記第2実施例のプリフォーム装置によ
り、下記のように、CSM1のプリフォームを行った。
枠2に一辺80cm角で第1実施例に用いたCSM1を固
定し、該状態でプリフォーム型11の上面に配置した。
ついで、定盤18に固定した可撓性シート10を凸部1
0aを下向きに突出させて配置し、万力16で固定し
た。凸部10aは図示のようにCSM1およびキャビテ
ィーの上面開口12の上面中央位置に収縮した状態で収
納されている。
【0030】上記のようにセットした後、上下熱盤3
0、31によりプリフォーム型11と定盤18を挟ん
で、全体を200℃に昇温した。ついで、定盤18の加
圧口19よりエアを供給し、1.5kg/cm2の圧力をかけ、
可撓性シート10を膨張させ、CSM1をキャビティ
ー12の型面に押し付けた。
【0031】上記状態を保持して、プリフォーム型11
を80℃で冷却した後、CSM1を取り出すと、型面形
状に沿ったフルフェイス型ヘルメット形状のプリフォー
ムが得られた。
【0032】上記第2実施例のように、可撓性シート1
0に、予め大きく膨張させる方向に突出した凸部を設け
ておくと、可撓性シート10を全体的に均一に伸ばすこ
とが出来る。よって、可撓性シート10による押し付け
力がCSM1により均一に付加され、プリフォームされ
たCSM1の厚さがより均一化されていた。
【0033】図6は本発明の第3実施例を示し、可撓性
シート10に予め形成する凸部10aの内部に中子35
を挿入している。実施例では、中子35は木材からな
り、凸部6aより一回り小さく設定し、直径を116m
m、 高さを217mmの円柱形状としている。 上記中子35により可撓性シート10は最初から突出し
た状態となっているため、該可撓性シート10により押
圧されるCSM1を予めオーブン等の加熱手段で加熱し
て、変形出来るようにしている。上記した以外の構成は
第2実施例と同一であるため、説明を省略する。
【0034】第3実施例の装置によりCSMを下記のよ
うにプリフォームした。即ち、枠2に固定したCSM1
をオーブンで200℃まで昇温し、素早くオーブンより
取り出してプリフォーム型11の上面に配置した。つい
で、手で押し付けてCSM1を中子35の高さ分だけ伸
ばした。その後、中子35を凸部10aに挿入している
可撓性シート10を固定した定盤18をCSM1の上面
に配置し、CSM1の伸ばした部分に、中子35を挿入
した可撓性シート10の凸部10aを位置させた。
【0035】ついで、定盤18の加圧口19よりエアを
導入し、1kg/cm2の圧力で可撓性シート10を膨張さ
せ、プリフォーム型11のキャビティーの型面にCSM
1を押し付けた。プリフォーム型11を80℃まで冷却
した後、CSM1を取り出すと、型面に沿ったプリフォ
ームが得られた。
【0036】第3実施例では、中子35により可撓性シ
ート10を突出させると共に、CSM1を予め伸ばして
いるため、可撓性シート10はCSM1を型面に精度よ
く沿わせることが出来る。また、予めCSMをオーブン
で加熱しているため、作業時間が短縮でき、第2実施例
と比較して作業時間が150分短縮された。
【0037】図7は第4実施例を示し、可撓性シート1
0に予め形成している凸部10aの形状をキャビティー
12の型面に沿った形状に形成している。該第4実施例
によりプリフォームした結果は、第2実施例と比較し
て、可撓性シート10が膨張してCSM1を型面に沿わ
せるのに要する時間が8秒短縮された。また、CSMが
冷えない間にプリフォームできるため、CSMの各部分
の繊維密度が均質化されていた。
【0038】第8図(A)(B)(C)は第5実施例を示す。
第5実施例は上記第1〜第4実施例と異なり、プリフォ
ーム型を二つの割り型としており、同一形状をした2つ
のプリフォーム型11−I、11−IIを用い、この一対
のプリフォーム型をキャビティー12の開口12a側を
対向して位置させ、その間に、チューブ形状とした可撓
性シート10と、該可撓性シート10の外周面に巻装し
たCSM1を配置し、チューブ状可撓性シート10の内
部に流体圧を供給する構成としている。
【0039】具体的には、上記同一形状のプリフォーム
型11−I, 11−IIを図示のように対向配置して「ひ
ょうたん型」のキャビティー12を設ける構成としてい
る。これら一対のプリフォーム型から構成されるキャビ
ティーは、長さLが300mmで、 深さR1が50mmの第
1凹部12dと、深さR2が45mmの第2凹部12f
と、これら第1凹部12dと第2凹部12fの間に深さ
R3が10mmの連結凹部12gが設けられるようにして
いる。
【0040】上記した一対のプリフォーム型11の間に
配置するCSM1は予め円筒形状としておき、該CSM
1の中空部に厚さ1mmのシリコンゴムからなる可撓性チ
ューブ10を挿入し、該チューブ10の一端10dを閉
鎖し、他端10fは開口として、カップラー36を介し
て流体供給管22に接続する構成とてしいる。
【0041】上記装置により下記のようにCSMのプリ
フォームを行った。一方のプリフォーム型11−Iのキ
ャビティー12が開口した上面にチューブ状可撓性シー
ト10を挿入した円筒形状のCSM1を配置した。この
時、両端をプリフォーム型の両端より突出させて配置し
た。ついで、他方のプリフォーム型11−IIを開口側を
下面としてCSM1を挟んで配置し、上下一対のプリフ
ォーム型を固定した。
【0042】ついで、型全体を180℃まで昇温した
後、カップラー36を通してエアを供給し、1kg/cm2
可撓性シート10の内部に圧力をかけ、膨張させた。図
8(C)に示すように、可撓性シート10の膨張に応じて
CSM1を押圧して両側のキャビティー12の型面に押
し付けた。その後、型を80℃まで冷却した後、CSM
1を取り出すと、型面に沿った形状の「ひょうたん型」
にプリフォームされていた。
【0043】図9は本発明の第6実施例を示し、第6実
施例は上記第1〜第5実施例と相異し、キャビティー1
2側より減圧して可撓性シート10をキャビティー12
側へ膨張させる構成としている。
【0044】図9に示す装置は、図1に示す第1実施例
と対応する装置であり、プリフォーム型11にキャビテ
ィー12と連通させた減圧口40を設ける一方、定盤1
8に通気口41を設ける構成とした点、およびキャビテ
ィー12に温風を吹き込む代わりに、熱盤30、31に
より挟んで加熱する点が相異するだけで、他の構成は同
一である。尚、上記減圧口40は管42を介して真空源
43を接続している。
【0045】上記第6実施例の装置により、第1実施例
と同様にCSM1をプリフォームした。その際、全体を
熱盤30、31により180℃により加熱し、ついで、
キャビティー12に真空を導入して可撓性シート10を
減圧によりキャビティー12側へ膨張させた点が相異す
るのみで、他は同一である。その結果、図3に示す第1
実施例と同様に、CSM1を半球殻形状にプリフォーム
できた。
【0046】前記第2実施例から第4実施例の可撓性シ
ート10をキャビティー12と反対側より加圧してキャ
ビティー12側へ膨張させる構成を、プリフォーム型に
減圧口を設けてキャビティー12側に減圧を導入して、
可撓性シート10をキャビティー12側へ膨張させる構
成とすると、上記第2〜第4実施例と同様にCSM1を
逆テーパを持った形状にプリフォーム出来ると共に、膨
張時間を短縮させることが出来ることは言うまでもな
い。また、第5実施例に対応させるためには、図10に
示すように、一対のプリフォーム型に減圧口を設けると
共に、チューブ形状の可撓性シート10の一端開口部1
0fに圧力流体を供給する代わりに、大気開放とすれば
良い。
【0047】上記したいずれの実施例においても、CS
Mのバインダーは不飽和ポリエステルとしていたが、バ
インダーをアルコール可溶性ナイロン(東レ社製 AQ
ナイロンK−80)としてプリフォームを行った場合、
CSMを170℃まで昇温させると、前記実施例と同様
のプリフォームが得られた。
【0048】さらに、上記いずれの実施例においても、
可撓性シート10としてシリコンゴムに代えて、同形状
のナイロン樹脂フィルムを用いて行った場合も、同様の
プリフォームが得られた。
【0049】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
では、従来必要であった凹凸2つのプリフォーム型のう
ち、凸型側を可撓性シートに代えて、該可撓性シートを
キャビティーと反対側から加圧して、あるいはキャビテ
ィー側より減圧して、キャビティー内に膨張させ、該膨
張によりCSMをキャビティーの型面に押し付けてCS
Mをプリフォームしているため、凹凸2つのプリフォー
ム型を用いた場合には成形が困難あるいは不可能であっ
た逆テーパ形状や極めて複雑な形状にプリフォームする
ことが出来る。
【0050】また、一方を可撓性シートとしているた
め、プリフォーム装置全体が簡単および小型化すること
が出来ると共に、一対の凹凸のプリフォーム型を押圧す
るプレス装置も不要となる等の種々の利点を有するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のプリフォーム装置の断
面図である。
【図2】 図1におけるCSMのプリフォーム工程を示
す断面図である。
【図3】 第1実施例によりプリフォームされたCSM
の断面図である。
【図4】 第2実施例のプリフォーム装置の断面図であ
る。
【図5】 第2実施例に用いる可撓性シートの断面図で
ある。
【図6】 第3実施例のプリフォーム装置の断面図であ
る。
【図7】 第4実施例に用いる可撓性シートの断面図で
ある。
【図8】 (A)は第5実施例のプリフォーム装置の断面
図、(B)は(A)のB−B線拡大断面図、(C)はプリフォ
ーム工程を示す断面図である。
【図9】 第6実施例のプリフォーム装置の断面図であ
る。
【図10】 他の実施例のプリフォーム装置の断面図で
ある。
【図11】 従来のプリフォーム装置の断面図である。
【図12】 従来の他のプリフォーム装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 CSM 2 枠 10 可撓性シート 11 プリフォーム型 12 キャビティー 18 定盤 19 加圧口 35 中子 40 減圧口

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャビティーの型面を所望の形状とした
    プリフォーム型の開口側に、ガラスコンティニュアンス
    ストランドマットを上記開口を閉鎖すると共にその外周
    部を開口端面に載せて配置した後、 該ガラスコンティニュアンスストランドマットのプリフ
    ォーム型と反対面に可撓性シートを被せるように配置
    し、 上記可撓性シートにプリフォーム型と反対側より流体圧
    をかけて、可撓性シートをプリフォーム型のキャビティ
    ーへ膨張させ、 上記膨張した可撓性シートによりガラスコンティニュア
    ンスストランドマットをキャビティーの型面に押し付け
    て所望の形状とすることを特徴とするガラスコンティニ
    ュアンスストランドマットのプリフォーム方法。
  2. 【請求項2】 キャビティーの型面を所望の形状とした
    プリフォーム型の開口側に、ガラスコンティニュアンス
    ストランドマットを上記開口を閉鎖すると共にその外周
    部を開口端面に載せて配置した後、 該ガラスコンティニュアンスストランドマットのプリフ
    ォーム型と反対面に可撓性シートを被せるように配置
    し、 上記プリフォーム型のキャビティー側より減圧して、上
    記可撓性シートをプリフォーム型のキャビティーへ膨張
    させ、 上記膨張した可撓性シートによりガラスコンティニュア
    ンスストランドマットをキャビティーの型面に押し付け
    て所望の形状とすることを特徴とすうるガラスコンティ
    ニュアンスストランドマットのプリフォーム方法。
  3. 【請求項3】 上記可撓性シートを凸形状とし、突出部
    分がプリフォーム型のキャビティーに突出するように配
    置することを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記
    載のプリフォーム方法。
  4. 【請求項4】 所要の形状を有する型面を備えたキャビ
    ティーを有するプリフォーム型と、 上記プリフォーム型の開口端面にガラスコンティニュア
    ンスストランドマットを挟んで取り付ける可撓性シート
    と、 上記可撓性シートに対してプリフォーム型と反対面より
    流体圧をかける加圧手段とを備えているガラスコンティ
    ニュアンスストランドマットのプリフォーム装置。
  5. 【請求項5】 所要の形状を有する型面を備えたキャビ
    ティーを有するプリフォーム型と、 上記プリフォーム型の開口端面にガラスコンティニュア
    ンスストランドマットを挟んで取り付ける可撓性シート
    と、 上記可撓性シートに対してプリフォーム型のキャビティ
    ー側より減圧をかける手段とを備えているガラスコンテ
    ィニュアンスストランドマットのプリフォーム装置。
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