JPH0619753U - 局所式泡消火装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 泡原液との混合水として清水を使用し、消火
用として特別に清水タンクの据え付け空間をとらず、船
舶の機関室内に設置される特定の機器消火のための局所
式消火装置。 【構成】 泡原液タンク２、清水圧力タンク１、該清水
圧力タンク１に装備する安全弁１０、泡原液タンク２と
清水圧力タンク１に導設する圧縮空気管３、該圧縮空気
管３の枝管に装備するネジ締め逆止弁４、５、泡消火管
７、該泡消火管７に固設するネジ締め逆止弁６、清水ポ
ンプ１１、清水供給管１４および発泡器８とから構成さ
れる船舶の機関室内の特定機器用の局所式泡消火装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、船舶の機関室用の消火に係るものであって、詳しくは機関室内に 設置する油清浄機用の局所式泡消火装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の局所式泡消火装置としては存在していなく、機関室全体の泡消 火用として機関室内に設置している海水サ−ビスポンプ等で海水を泡消火管に供 給し、泡原液タンク内に貯蔵している泡原液をプロポ−ショナと称するエダクタ で吸引し、発泡器で空気泡をスプリンクラから消火対象物を被覆するものや、泡 原液専用ポンプで泡原液を吸引し、海水サ−ビスポンプ等で吸引する海水ととも に消火管に供給して発泡器を通過させて空気泡を作り、該空気泡を消火対象物を 被覆するものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたもののうち、前者においては、プロポ−ショナにて泡原液 を吸引するために、吐出圧の高い海水サ−ビスポンプを必要とし、後者にあって は、泡原液ポンプを装備しなければならず、また、消火対象物が火災の時、消火 作業に支障を来さないように、普段から該泡原液ポンプの作動が確実に作動でき ることを確かめておかなければならないという問題点を有していた。

【０００４】 そして、前者、後者共に泡原液との混合水として海水を使用しているため、消 火後の機関室内の機器等の再使用に適さず、オイルミスト等を発生させる火災発 生率の高い油清浄機のような局所の火災でも機関室全体を消火しなければならな いという問題点を有していた。

【０００５】 この考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであ り、その目的とするところは、吐出圧の高いポンプが不要で、消火作業のの必要 な時には確実に作動し、かつ消火作業後の機器等の再使用可能な局所式泡消火装 置を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案における局所式泡消火装置は、泡原液タ ンク、清水圧力タンク、該清水圧力タンクに装備する安全弁、泡原液タンクと清 水圧力タンクに導設する圧縮空気管、該圧縮空気管の枝管に装備するネジ締め逆 止弁、泡消火管、該泡消火管に固設するネジ締め逆止弁、清水ポンプ、清水供給 管およびおよび発泡器とから構成され、泡原液を泡原液タンク内に貯蔵しておき 、泡原液タンクおよび清水圧力タンク入口のネジ締め逆止弁を開き、清水圧力タ ンク出口のネジ締め逆止弁を開くことによって、清水と泡原液とがプロポ−ショ ナで混合し、空気泡となって消火対象物を被ってなるものである。

【０００７】

【作用】

圧縮空気は、泡原液タンクと清水圧力タンクとを均圧に保ちつつ泡原液および 清水を発泡器に供給する。

【０００８】

【実施例】

実施例について、図面を参照して説明する。

【０００９】 図１において、清水圧力タンク１は、機関室内に設置する雑用清水タンクを兼 用し、該清水圧力タンク１には、船舶の航行中、停泊中を問わず、止弁１２を介 して該清水圧力タンク１に連通している清水ポンプ１１が自動発停し、常に所用 の液位まで清水１３が貯留されている。

【００１０】 清水圧力タンク１と泡原液タンク２には、圧縮空気を供給すべく、圧縮空気管 ３との連結管にそれぞれネジ締め逆止弁４、５を固設する。

【００１１】 清水圧力タンク１の下部は、泡消火管７とネジ締め逆止弁６を介して連結する 。

【００１２】 泡原液タンク２もまた、泡消火管７に連結し、該泡消火管７を、被消火物、例 えば油清浄機９近傍まで導設し、該油清浄機９直上に発泡器８を固設する。

【００１３】 清水圧力タンク１に、該清水圧力タンク１への過大な内圧が掛かるのを防ぐた め安全弁１０を装備する。

【００１４】

【考案の効果】

この考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。 圧縮空気は、清水圧力タンクと泡原液タンクのそれぞれの内圧を均一に保ち、 かつ清水と泡原液を同圧にて泡消火管に供給する。また、清水圧力タンクを、機 関室内に設置している雑用清水圧力タンクを兼用しているので、余分な据え付け 空間を必要とせず、火災発生率の高い油清浄機等のような局所での初期消火に使 用でき、機関室内の他の機器に空気泡がかからないので、他の機器の清掃、分解 作業の必要性がなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例に係る系統図を略示したもの
である。

【符号の説明】

１ 清水圧力タンク ２ 泡原液タンク ３ 圧縮空気管 ４ ネジ締め逆止弁 ５ ネジ締め逆止弁 ６ ネジ締め逆止弁 ７ 泡消火管 ８ 発泡器 ９ 油清浄機 １０ 安全弁 １１ 清水ポンプ １２ 止弁 １３ 清水 １４ 清水供給管 １５ 清水タンク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 船舶の機関室内に設置される特定の機器
   の消火のための局所式消火装置にあって、泡原液タン
   ク、清水圧力タンク、該清水圧力タンクに装備する安全
   弁、泡原液タンクと清水圧力タンクに導設する圧縮空気
   管、該圧縮空気管の枝管に装備するネジ締め逆止弁、泡
   消火管、該泡消火管に固設するネジ締め逆止弁、清水ポ
   ンプ、清水供給管および発泡器とから構成され、泡原液
   を泡原液タンクに貯蔵しておき、泡原液タンクおよび清
   水圧力タンク入口のネジ締め逆止弁を開き、清水圧力タ
   ンク出口のネジ締め逆止弁を開くことによって、空気圧
   によって清水と泡原液とを泡消火管に放出し、空気泡と
   して発泡器で混合し、特定の消火対象機器用として使用
   することを特徴とする局所式泡消火装置。