JPH06197360A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH06197360A
JPH06197360A JP4358971A JP35897192A JPH06197360A JP H06197360 A JPH06197360 A JP H06197360A JP 4358971 A JP4358971 A JP 4358971A JP 35897192 A JP35897192 A JP 35897192A JP H06197360 A JPH06197360 A JP H06197360A
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JP
Japan
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signal
image pickup
correction
output
color difference
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JP4358971A
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English (en)
Inventor
Makoto Shimokooriyama
信 下郡山
Teruo Hieda
輝夫 稗田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 輝度の誤差を少なくしてS/Nの劣化を防止
し、良好な補正を行うことができるようにすることを目
的とする。 【構成】 ベースクリップ回路125,126、係数器
127,128、引き算器121等を用いて補正装置を
構成し、R−Y/B−Yの色差信号を上記ベースクリッ
プ回路125、126でもってベースクリップするとと
もに、これを係数器127、128を通した後で加算器
129で加算して補正信号とし、次いで、上記補正信号
を引き算器121に与えて輝度信号から引き算すること
により、単板カメラの輝度誤差を補正すると同時に、色
の薄い部分における補正による輝度のS/Nの劣化を防
止した良好な補正を行うことができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撮像装置に係わり、例え
ば、カメラ一体型レコーダやカラービデオカメラに使わ
れる単板の撮像装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、従来の単板CCDカメラ
は、図13に記載されるように構成されている。この単
板CCDカメラを、図13を使って順に動作を説明する
と、以下のようになる。
【0003】すなわち、レンズ等の光学系201を通っ
て入射した被写体からの光は、CCD等の固体センサ2
02で電気信号に変換される。そして、A/Dコンバー
タ203によってサンプリングされてディジタルデータ
に変換される。上記CCD202は、図14(a)に示
される補色タイプの単板CCDであり、図14(b)に
示されるように色差成分と輝度成分とが周波数多重され
ている。
【0004】このように構成された単板CCDカメラに
おいて、色差信号は以下に説明する手順で取り出され
る。すなわち、ディジタル化されたCCD出力を色分離
回路204で、図14(b)の色の変調成分CR,CB
と輝度成分Yを抽出し、これをマトリクス回路205に
よって、R,G,Bの3原色信号に変換する。
【0005】これらのR,G,B信号は、乗算器206
a〜206cに与えられ、ここでレジスタの係数の値を
208a〜208cを乗算されることによって白バラン
スの調整が行われる。次に、ガンマ回路207a〜20
7cにおいてγ補正された後、下記の式 Y=0.59R+0.3G+0.11B・・・・・・ によって表されるマトリクス回路209によりY信号に
変換される。
【0006】次いで、R信号、B信号とY信号の差を、
引き算器210、211を使って算出し、色差信号R−
Y,B−Y信号を得ている。その後、色の補正を行うリ
ニアマトリクス回路212によって色の補正を行い、不
図示のコントローラによって制御されるフェーダ21
3、214を通って変調器215でR−Y/B−Yが直
交変調されることによりディジタルのクロマ信号とな
る。そして、D/Aコンバータ216でアナログ信号に
変換されて、アナログのクロマ信号Cとして出力端子2
17から出力される。
【0007】一方、輝度信号Yの処理は、帯域(解像
度)を確保するために、色差の変調成分を抑圧するロー
パスフィルタ(LPF)218を通し、レンズ光学系2
01等で減衰した特性を補正した後で、アパーチャ補正
器219を通し、画像にめりはりをつける。
【0008】その後、ガンマ補正器220を通してガン
マ補正するとともに、色差処理と同様にフェーダ22
2、D/Aコンバータ223を通してアナログ信号に変
換した後で出力端子224を通して出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようにして、出力
される輝度信号Yは、カラーバーチャートを撮影した場
合に、3板カメラと比べると異なった出力となる。図1
5(a)に3板カメラの出力を示し、図15(b)には
上述した単板カメラの輝度信号Yを示した。以下この現
象について説明する。
【0010】3板の輝度出力Y3 は、図17に示すよう
にRGB信号をガンマ補正した後、R信号には0.5
9、G信号には0.3、B信号には0.11という係数
を掛けてから加算して生成される。
【0011】これに対し、単板の輝度出力Y1 はCCD
出力にローパスフィルタをかけた後、ガンマ補正されて
出力される。CCD出力のR,G,Bの成分は例えば、
R:G:Bが、2:3:2で構成され、その後でガンマ
補正されるために、図15(b)のような出力となる。
これは、3板式の輝度出力Y3 に比べて誤差の大きな信
号となり、色の濃い被写体における色再現性が悪くなっ
てしまうといった欠点があった。
【0012】本発明は上述の問題点にかんがみ、輝度の
誤差を少なくしてS/Nの劣化を防止し、良好な補正を
行えるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の撮像装置は、2
つの色差信号を補正信号として輝度信号から引き算して
補正輝度信号を生成する撮像装置において、少なくとも
上記2つの色差信号のいずれか一方をベースクリップし
て補正信号としている。
【0014】また、本発明の他の特徴とするところは、
輝度情報を用いて2つの色差信号を抑圧するための抑圧
制御信号を発生する回路において、上記抑圧制御信号の
抑圧開始点と、抑圧のゲインとを自由に設定可能として
いる。
【0015】また、本発明のその他の特徴とするところ
は、撮像素子または撮像管の信号をディジタル化する装
置を備えた撮像装置において、高域成分の抽出手段と、
上記高域成分の出力レベルを上記ディジタル化信号の信
号レベルによって制限する手段と、上記高域成分を元の
ディジタル信号に加算する加算手段とを具備しているこ
とを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、R−Y/B−Yの色差信号を
ベースクリップして係数器を通し補正信号として輝度信
号から引き算することにより、単板カメラの輝度誤差を
補正して3板カメラのそれに近づけると同時に、色の薄
い部分における補正による輝度のS/Nの劣化を防止し
て良好な補正を行えるようになる。また、色差信号から
ノイズの振幅量を引き算し、それらにリミッタをかける
ことでベースクリップと同時に補正色相の制御をも可能
になる。例えば、リミッタを負側のリミッタとすること
で、R,Mg,B側の色相のみに補正を加えることが可
能になる。
【0017】本発明の他の技術によれば、輝度情報を用
いて色差信号を抑圧する抑圧制御信号の抑圧開始点と抑
圧のゲインとを幾通りか設定可能とすることにより、高
輝度部分の偽色発生を種々の特性のCCDに対応できる
ようにしている。また、撮影条件に応じてコントローラ
で設定することにより、より最適な抑圧条件を設定でき
るようになる。さらに、抑圧制御信号の時間的な幅を拡
大することにより、高輝度部分でにじみがちな色の偽信
号を完全に抑圧できるようにしている。
【0018】本発明のその他の技術によれば、輪郭補正
信号のベースクリップ幅を輝度信号のレベルに応じて可
変することにより、画像の暗部のようにS/Nの悪い部
分のノイズを軽減することができるようになり、良好な
画像を再現することが可能になる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の撮像装置の一実施例を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例を示
す撮像装置の構成図である。図1において、101はレ
ンズ系、102はCCD等の補色エリアセンサ、103
はA/Dコンバータ、104は色分離回路、105はマ
トリクス回路、106−a,106−b,106−cは
白バランス用乗算器、107−a,107−b,107
−cはガンマ補正回路である。
【0020】また、109は輝度信号用のマトリクス、
110および111は、引き算器、112は色相を補正
するリニアマトリクス、113および114はフェーダ
用乗算器、115は変調器、116はD/Aコンバー
タ、117はクロマ信号の出力端子、118は色の変調
成分を抑圧するローパスフィルタ、119はアパーチャ
補正回路である。
【0021】さらに、120はガンマ補正回路、122
はフェーダ用乗算器、123はD/Aコンバータ、12
4はY信号の出力端子、125、126はベースクリッ
プ回路、127、128は補正量を調整する乗算器、1
29は加算器、121は引き算器である。
【0022】次に、本実施例の撮像装置の特徴である点
線内の回路について説明する。色信号処理系によって作
られたR−Y/B−Yの2つの色差信号は、変調器11
5の直前から取り出され、ベースクリップ回路125、
126にそれぞれ入力される。なお、この時のR−Y/
B−Y2つの色差信号は、それぞれ8ビットの信号であ
る。
【0023】図2(a)に示すように、ベースクリップ
回路125、126は、2つの色差信号R−Y/B−Y
の小さな部分では出力がなく、あるレベルa以上の信号
から入力に対してリニアな信号を出力する回路である。
例えば、あるレベルaとして32といった値が設定され
ている。ベースクリップ回路125、126の出力は、
乗算器127、128に与えられ、ここで全体のレベル
が調整される。
【0024】また、乗算器127、128から出力され
るR−Y/B−Yの信号が加算器129に与えられ、こ
こで加算される。そして、この加算出力が引き算器12
1に与えられ、ここで輝度信号から引き算することによ
り、Y信号が補正される。なお、カラーバーチャートを
写した場合に引き算器121に入力されるY信号は、図
15(b)に示した信号であり、係数後の色差信号の加
算器129の出力は、図15(c)に比例した値とな
る。
【0025】例えば、乗算器127、128の係数を
0.15として、図15(c)の信号に乗じた場合、加
算器129の出力は図16(a)の信号となる。また、
引き算器のYの入力を、図15(b)として補正信号を
図16(a)の信号とした場合は、その出力は図16
(b)のようになり、図15(a)で示した3管カメラ
の信号に非常に近い信号となることが分かる。
【0026】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
図3は、本発明の撮像装置の第2の実施例を示す構成図
である。図3において、601は色差信号R−Yの入力
端子、602はB−Yの入力端子、603、604は引
き算器、605は負の値の場合のみ出力を0にしそれ以
外は入力値を出力する負側のリミッタである。また、6
07、608は乗算器、609は加算器、610は補正
値の出力端子である。
【0027】この第2実施例の場合も、第1の実施例と
同様に、図1の変調器、115の直前から取り出された
R−Y/B−Yの色差信号は、それぞれ入力端子60
1、602に与えられる。そして、これらの信号R−Y
/B−Yは、引き算器603、604で一定の値が引き
算される。
【0028】この場合、例えば8ビット入力において、
32を引き算する。引き算された信号は負側のリミッタ
605、606を通された後で、乗算器607、608
に与えられ、所定の係数が乗算される。次いで、加算器
609で両信号は加算されて補正信号、すなわち、Y信
号と引き算される信号となる。
【0029】引き算器603を通り、負側のリミッタを
通った信号の特性は、図2(b)のような特性となる。
この場合、負側の補正値が0となることにより、ベルト
ルスコープにおけるYe,Cy,G側色相には補正がか
からず、R,Mg,B側の色相のみをコントロールする
ことができるようになっている。
【0030】ところで、撮像装置においては高輝度の被
写体を撮影した場合に、色キャリアの振幅の対称性が失
われ、本来白色となるべき部分に色がついてしまうとい
う欠点があった。次に、このような欠点を解決する実施
例を詳述する。
【0031】図4は、本発明の第3の実施例である。図
4において、図1に示したものと同一部分については同
一の符号を付して詳細な説明を省略する。図4中、42
5はR−Yを抑圧するための乗算器、426はB−Yを
抑圧するための乗算器、427はローパスフィルタ、4
28は引き算器、429は引き算の設定値Aを与える端
子である。
【0032】また、430は係数1の係数器、431は
係数1/2の係数器、432は係数1/4の係数器、4
33は128以上の入力があるとフラグ1を発生する1
28以上検出器である。同様に、434は256以上検
出器、435は512以上検出器である。さらに、43
6、437はセレクタ、438は0以上検出器、43
9、140はセレクタである。
【0033】次に、本実施例の特徴部分の動作について
説明する。ローパスフィルタ118の直後から取り出さ
れた輝度信号は、ローパスフィルタ427によって帯域
を輝度信号の半分以下に制限される。この信号をYs信
号と呼ぶことにする。次に、Ys信号は引き算器428
に与えられ、ここである値AとYs信号との差が求めら
れる。
【0034】この値Aは、例えば、輝度の100%レベ
ル、416(10ビット)に設定されている。この差信
号は、色差信号の抑圧信号の基となり、Ys信号がある
値Aを越えるに従って0に近づく信号となる。A−Ys
の信号は、0以上検出器438と係数がそれぞれ1,1
/2,1/4の係数器430、431、432と、12
8以上,256以上,512以上を検出する検出器43
3,434,435に入力される。
【0035】これらの係数器430,431,432の
出力は、次に、セレクタ436に入力され、検出器43
3,434,435の出力はセレクタ437に入力され
る。セレクタ437,436はそれぞれMODE信号に
よって可動端子が選択する係数器が切り換えられるが、
セレクタ436において係数器430が選択されている
時には、セレクタ437において検出器433が選択さ
れる。
【0036】同様に、セレクタ431と検出器434、
セレクタ432と検出器435というように連動して選
択される。仮に、今は係数器430と検出器433が選
択されていたとする。セレクタ436の出力は、0以上
検出器438の出力によって制御されるセレクタ439
に入力される。0以上検出器438は、A−Ys信号が
0以上の場合はフラグ1を発生する。
【0037】すなわち、Ys信号がAより小さい場合に
はセレクタ439において、0×80を選択して固定値
とする。なお、この場合の0×80は、色抑圧用の乗算
器425,426においてゲイン1を表している。
【0038】一方、A−Ys信号が0以下の場合、すな
わち、Ys信号が416以下の時は、セレクタ439に
おいて、係数器430の出力が選択される。そして、Y
s信号が大きくなるに従って乗算器425,426のゲ
インを小さくしていく。セレクタ439の出力は、セレ
クタ437の出力によって制御されるセレクタ440に
供給されている。なお、今はセレクタ437は検出器4
33を選択している。
【0039】係数器430の出力は、Ys信号がある値
A、すなわち、416を越えてから減少しているが、係
数1の場合には、Ys信号=416+128、すなわち
544以上において、セレクタ440で0×00を選択
して固定値を発生する。
【0040】以上説明した例をまとめると、色差信号R
−Y/B−Yは、Y信号のレベルによって上述の例で
は、ある値Aを416にし、係数を1にした場合、Y信
号が416までは乗算器425,426のゲインが1
で、それ以上ではリニアに減少する。そして、色差信号
を徐々に抑圧し、544以上では、ゲインを0に固定
し、色を完全に抑圧した特性となる。図5に、ある値A
が416と500の場合について、係数を1,1/2,
1/4とそれぞれ変えた場合の乗算器425,426に
おけるゲインを示した。
【0041】次に、図6を参照して本発明の第4の実施
例を詳述する。図6は、撮像装置の構成図であり、本発
明の第3の実施例におけるセレクタ437の出力信号を
処理してセレクタ440を制御する回路である。
【0042】図6において、遅延線509は処理時間を
合わせるために設けられているものである。また、50
1は図4におけるセレクタ437の出力信号を入力する
ための端子である。さらに、502,503,504,
505はD−フリップフロップ回路、506,507は
3入力OR回路、508はセレクタ、509は遅延線、
510はセレクタ508を制御するモード信号入力端子
である。
【0043】次に、図6の回路の動作について説明す
る。先ず、図4におけるセレクタ437の出力は、入力
端子501に入力される。セレクタ437の出力は、色
抑圧のゲインが0になったことを示す信号であり、この
出力はD−フリップフロップ回路502,503,50
4,505へと、1クロックごとに順次信号は送られて
行く。
【0044】次に、D−フリップフロップ回路502,
503,504の出力は、OR回路506に与えられ
る。また、OR回路506の出力とD−フリップフロッ
プ回路505の出力、および入力端子501の信号はO
R回路507に与えられる。D−フリップフロップ回路
503と、OR回路506の出力、およびOR回路50
7の出力は、セレクタ508に入力され、MODE信号
510によって選択できるようになっている。
【0045】今、1点だけが高輝度と判断され、色抑圧
のゲインを0にしなければならない場合について、図7
のタイミングチャートを用いて説明する。図7は、t=
0〜7までの時間における入力されたフラグの様子とセ
レクタ508の入力信号を示している。セレクタ508
の端子0には、入力端子501と同じ時間間隔クロック
1ケ分のフラグが入力されるが、端子1にはクロック3
ケ分、端子2にはクロック5ケ分が入力される。これに
より、セレクタ508から幅の広がったフラグを出力す
ることが可能となり、1点だけの高輝度部分の前後の色
も抑圧することができるようになる。
【0046】また、従来CCDなどの固体撮像素子を用
いた単板カメラにおいては、光学系やCCDのアパーチ
ャ効果によって中域から高域にかけてのMTFが低下す
る。上記MTFの低下によって、映像の解像度が低下す
るのを補正するために輝度信号の中高域を電気的に強調
する輪郭強調や、アパーチャ補正と呼ばれる補正を行っ
ている。
【0047】この輪郭強調は、ハイパスフィルタによっ
てもとの映像信号から映像の輪郭成分である高周波成分
を抽出し、それをもとの映像信号に加算するという走査
を行っている。この場合、映像信号の高周波成分には、
ノイズ成分が多く含まれているために、そのまま加算す
るとS/N劣化をまねくことがある。そこで、従来より
高周波成分の振幅レベルの小さな部分は加算せずに、大
きな部分のみを加算するというベースクリップ(BC)
と呼ばれる操作を行い、S/Nの劣化を防いでいる。
【0048】しかしながら、上述したような従来例にお
いては、輪郭補正のためのベースクリップ幅が固定であ
る。また、画像のS/Nにかかわらず、ある振幅以上の
高域成分を元の輝度信号に加算するために、1つの画像
中に存在するS/Nの良い部分と悪い部分とが存在する
にもかかわらず、補正信号の大きさが一定量であった。
したがって、従来は補正を行うとS/Nが劣化してしま
う場合があるという欠点があった。
【0049】図8は、このような欠点を解消するための
ものであり、本発明の第5の実施例を示す撮像装置の概
略構成図である。図8において、101はCCD等のよ
うな補色の色フィルタを搭載した固体撮像素子、102
はCCDのリセットノイズを除去し明るさに応じてレベ
ルを合わせるCDS/AGCカメラ、103は撮像素子
からの信号を画素ごとにディジタル化するA/Dコンバ
ータである。
【0050】また、404は撮像素子の信号から色信号
成分を抽出する色分離回路、405はR,G,B等の原
色信号に変換するマトリックス回路、406はモニタの
ガンマ特性を補正するガンマ回路、407は原色信号か
らR−Y、B−Yのような色差成分に変換するマトリッ
クス回路、408は色差信号を多重化して変調すること
によりクロマ信号とする変調回路、409はクロマ信号
の出力端子である。
【0051】さらに、410は撮像素子の信号から色キ
ャリア成分を抑圧し輝度信号成分とするローパスフィル
タ、411は輝度信号の輪郭成分を抽出するハイパスフ
ィルタ、413は輪郭成分の振幅の大きな成分のみを抽
出するベースクリップ回路、412は111のハイパス
フィルタの遅延量を補正するディレー回路、414は輝
度信号成分に輪郭成分を加算する加算器、415はガン
マ補正回路、416は輝度信号の出力端子である。
【0052】次に、図8の撮像装置の動作について順を
追って説明する。撮像素子101から出力される撮像信
号は、CDS/AGC102回路で、リセットノイズが
除去されて適正なレベルの信号となった後、A/Dコン
バータ103に入力されディジタル化される。
【0053】なお、撮像素子101は補色配列の色フィ
ルタであり、輝度信号成分(Y信号)と色信号成分とが
周波数多重された状態で取り出される。色信号成分は、
色分離回路404で、C R ,CB 成分が抽出された後、
輝度信号Yとともにマトリックス回路405で原色信号
RGBに変換される。
【0054】また、RGB信号はガンマ回路406に与
えられ、ここででモニタのγ特性が補正された後、マト
リックス回路407に与えられる。このマトリックス回
路407では、色差信号R−Y,B−Y信号に変換され
る。その後、変調器408で直交変調されてクロマ信号
となり、出力端子109から出力される。
【0055】次に、本実施例に係わる輝度信号系につい
て説明する。A/Dコンバータ103の出力は、ローパ
スフィルタ410に入力され、周波数多重されている色
信号成分が抑圧され輝度信号成分のみとなる。輝度信号
は、レンズ101やCCD102のアパーチャ特性など
によって、通常MTFが高域において減少しているため
に、その高域成分を抽出するためのハイパスフィルタ4
11に入力するようにしている。
【0056】ハイパスフィルタ411の出力は、ベース
クリップ回路413に与えられる。このベースクリップ
回路413には、Y信号成分も入力されていて、振幅の
小さな部分を抑圧する領域をY信号の大きさに応じて可
変できるようにしてある。すなわち、Y信号の小さな部
分においては、抑圧領域を大きくするとともに、Y信号
の大きな部分では抑圧領域を小さくするように制御する
ようにしている。
【0057】上記輪郭成分は加算器414に与えられ、
この加算器414において輝度信号成分と加え合わされ
た後、ガンマ回路415に与えられる。そして、ガンマ
回路415でガンマ補正され、出力端子416から出力
される。
【0058】次に、ベースクリップ回路413の動作に
ついて、図9の特性図を参照して説明する。図9(a)
は、ベースクリップの特性を表しており、x軸はハイパ
スフィルタ411からの信号入力レベルを表している。
また、y軸はベースクリップ回路413からの出力レベ
ルを表している。
【0059】図9(a)において、x軸上の点aおよび
点−aによってはさまれている斜線領域は、入力信号を
抑圧する領域を示している。そして、図9(a)から明
らかなように、点−a以下および点a以上の入力信号レ
ベルでは、入力信号に比例した大きさの信号を出力す
る。
【0060】一方、上述したx軸上の点aおよび点−a
は、図9(b)に示すようになる。特性によって可変さ
れる横軸は10ビットの輝度信号、縦軸はベースクリッ
プレベルaを表している。輝度信号が小さい時、すなわ
ち暗い部分ではベースクリップレベルを大きくとる。ま
た、輝度信号が大きい時、すなわち明るい時にはベース
クリップレベルを小さくとる。
【0061】次に、図10に従ってベースクリップ回路
413の構成について説明する。図10において、30
1はハイパスフィルタ411からの信号を導入するため
の入力端子、302はROM、303は出力端子であ
る。また、304はY信号の入力端子、305はY信号
10ビット中の上位5ビットのORをとるOR回路であ
る。
【0062】さらに、306はY信号10ビット中の上
位6ビットのNORをとるためのNOR回路、307は
−1/2の係数器、308は加算器、309はセレクタ
である。ハイパスフィルタ411から送られる信号は入
力端子301から入力され、ROM302に与えられ
る。一方、輝度信号は10ビットの信号として入力端子
304から入力されOR回路305に上位5ビットを入
力して64以上のレベルの信号を検出する。
【0063】また、NOR回路306には上位6ビット
を入力して32以下のレベルの信号を検出する。−1/
2係数器307と加算器308によって、 y=−1/2x+48 という関数を発生し、下記の表1に示すように、Y信号
の入力によって16〜32の値を発生する。
【0064】
【表1】
【0065】図9(b)で示したY信号に対するベース
クリップレベルaを発生するROMテーブル302に
は、図9(a)で示す特性が書き込まれており、これら
をセレクタ309から導出する信号で制御することによ
って、Y信号レベルによってベースクリップ幅の可変で
きる回路が実現できる。
【0066】次に、図11に従って本発明の第6の実施
例を説明する。図6において、501は、図8における
HPF411からの輪郭成分の入力端子、502はDフ
リップフロップ回路、503はROMテーブル、504
は出力端子、505はセレクタ、506,507はDフ
リップフロップ、508は最大値検出器、509は第3
図点線内の制御信号発生器、510は図8のLPF41
7からのy信号の入力端子である。
【0067】次に、図11の装置の動作について順を追
って説明する。入力端子501にはハイパスフィルタ4
11によって抽出された映像の高域成分が入力される。
一方、入力端子510には輝度信号が入力され、上述し
た制御信号発生回路509に与えられる。そして、この
制御信号発生回路509によって輝度信号のレベルに応
じた制御信号を発生してROMテーブル503に与えら
れ、ROMテーブル503によってゲインをコントロー
ルする信号が生成される。
【0068】すなわち、制御信号発生回路509から導
出される制御信号は、Dフリップフロップ回路506お
よび507回路へと送られる。このときのDフリップフ
ロップ回路506、507の出力は、3つの時間的に1
クロックずつシフトした信号となり、最大値検出器50
8の入力端子a,b,c、およびセレクタ505の入力
端子a,b,cに与えられる。
【0069】最大値検出器508は、各入力端子a,
b,cに与えられる3つの信号のうちの最大値を検出し
てフラグを発生する。そして、セレクタ505において
最大値を選択して出力し、この出力信号でもってROM
テーブル503を制御して出力端子504に輪郭信号S
outを出力する。
【0070】次に、図12を参照して動作について説明
する。なお、以下の説明ではモニタM上に白い帯状の映
像が映し出されているものとする。図12において、
(a),(b),(c)はセレクタ505に入力される
制御信号、(d)はセレクタ505の出力信号、S1は
映像の高域成分、Soutは出力端子504から出力さ
れる画像の輪郭成分、Sは図10に示した実施例の出力
端子303の出力信号である。
【0071】モニタM上に白い帯状の映像が映し出され
ている場合、その時の制御信号発生器509の出力は、
(a)に示すような信号となり、DFF406,407
の出力はそれぞれ1クロックづつ遅れた信号となり、
(b),(c)のようになる。これら3つの信号の最大
値を常に取るように考えると、セレクタ505の出力は
(d)のようになり、時間的に広がった信号となる。
【0072】一方、画像の高域成分はS1のような波形
となりノイズ成分と画像の輪郭部における黒側と白側に
対称な応答となって表れる。ROMテーブル503は画
像の輝度レベルの小さい所においては、クリップ量が大
きくとられるようになっているため、上述した第5の実
施例の場合の制御信号(b)であると、図12のSのよ
うに、黒側の輪郭成分のみがクリップされ、非対称的な
波形となる。しかし、本実施例の制御信号(d)である
と、輪郭の黒側もクリップされずに線形な波形応答とな
る。
【0073】
【発明の効果】本発明は上述したように、色差信号によ
って輝度信号を補正する装置に、ベースクリップ回路を
設け、少なくとも色差信号のいずれか一方をベースクリ
ップして補正信号を生成するようにしたので、色の薄い
部分の輝度信号のS/Nの劣化を防止して良好な補正を
行うことができる。また、引き算器とリミッタとの組み
合わせにより、ベースクリップ効果を実現すると同時
に、色相による補正の制御も可能となった。さらに、負
側のリミッタを加算器と正側のリミッタとすることで、
上述した色相とは逆の色相も制御可能である。また、オ
ートホワイトバランスの情報から得られる被写体の色温
度情報を使って乗算器を制御することによって良好な補
正量を最適化しておくことも可能である。
【0074】また、高輝度部分における色の偽信号を抑
圧する回路において、抑圧の開始点と抑圧のゲインを可
変にしたので、CCDの特性に合わせた色抑圧が可能に
なり、良好な色抑圧特性を実現できる。また、撮影条件
によってもコントローラからの制御によって良好な抑圧
特性を可能にできる。さらに、高輝度部分における抑圧
信号の幅を広げるようにすることにより、偽信号の広が
りやにじみを防ぐことができる。
【0075】また、輝度信号のレベルに応じて輪郭成分
補正信号のベースクリップ幅を変えることにより画像の
暗部におけるノイズのみを強調することなく、輪郭補正
を行うことができ、輪郭補正によるS/Nの劣化を防止
して、良好な画像を再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す撮像装置の構成図
である。
【図2】補正信号のベースクリップとリミッタの特性図
である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す撮像装置の構成図
である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す撮像装置の構成図
である。
【図5】輝度に対する色の抑圧特性を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施例を示す撮像装置の構成図
である。
【図7】第4の実施例の動作タイミングを示す図であ
る。
【図8】本発明の第5の実施例を示す撮像装置の構成図
である。
【図9】第5の実施例におけるベースクリップ回路の特
性を示す図である。
【図10】図8の装置のベースクリップ回路の構成例を
示す図である。
【図11】本発明の第6の実施例を説明する撮像装置の
構成図である。
【図12】第6の実施例の動作を説明する図である。
【図13】本発明の第7の実施例を示す撮像装置の構成
図である。
【図14】CCDのカラーフィルタの一例、および輝度
と色のスペクトラムを説明する図である。
【図15】カラーバーチャートを写した場合の輝度信号
の補正を説明する図である。
【図16】カラーバーチャートを写した場合の輝度信号
の補正を説明する図である。
【図17】3板カメラと単板カメラとの処理の違いを示
す図である。
【符号の説明】 125,126 ベースクリップ回路 127,128 係数器 129 加算器 121 引き算器 603,604 引き算器 605,608 乗算器 609

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの色差信号を補正信号として輝度信
    号から引き算して補正輝度信号を生成する撮像装置にお
    いて、 少なくとも上記2つの色差信号のいずれか一方をベース
    クリップして補正信号とすることを特徴とする撮像装
    置。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つの色差信号のいずれか一
    方からノイズ振幅量を引き算するとともに、一定以上も
    しくは以下のレベルを固定値として補正信号とすること
    を特徴とする撮像装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも2つの色差信号のいずれか一
    方からノイズ振幅量を引き算するとともに、両方のレベ
    ルを固定値として補正信号とすることを特徴とする撮像
    装置。
  4. 【請求項4】 上記補正信号を係数器に通してから補正
    信号として用いることを特徴とする請求項1から請求項
    3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 輝度情報を用いて2つの色差信号を抑圧
    するための抑圧制御信号を発生する回路において、 上記抑圧制御信号の抑圧開始点と、抑圧のゲインとを自
    由に設定可能としたことを特徴とした撮像装置。
  6. 【請求項6】 上記抑圧制御信号の制御点を拡大するこ
    とを特徴とする請求項5記載の撮像装置。
  7. 【請求項7】 撮像素子または撮像管の信号をディジタ
    ル化する装置を備えた撮像装置において、 高域成分の抽出手段と、上記高域成分の出力レベルを上
    記ディジタル化信号の信号レベルによって制限する手段
    と、上記高域成分を元のディジタル信号に加算する加算
    手段とを具備することを特徴とする撮像装置。
  8. 【請求項8】 撮像素子または撮像管の信号をディジタ
    ル化した信号を複数段遅延し、これら複数段の遅延出力
    の最大値を選択し、高域成分の出力レベルを上記最大値
    出力によって制御することを特徴とする撮像装置。
JP4358971A 1992-12-24 1992-12-25 撮像装置 Pending JPH06197360A (ja)

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JP4358971A JPH06197360A (ja) 1992-12-25 1992-12-25 撮像装置
US08/171,178 US5548330A (en) 1992-12-24 1993-12-22 Image pickup device for generating a corrected luminance signal
US08/660,335 US5767899A (en) 1992-12-24 1996-06-04 Image pickup device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4358971A JPH06197360A (ja) 1992-12-25 1992-12-25 撮像装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015156616A (ja) * 2014-02-21 2015-08-27 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、制御プログラム、および記録媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015156616A (ja) * 2014-02-21 2015-08-27 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、制御プログラム、および記録媒体

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