JPH06195674A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH06195674A
JPH06195674A JP7779592A JP7779592A JPH06195674A JP H06195674 A JPH06195674 A JP H06195674A JP 7779592 A JP7779592 A JP 7779592A JP 7779592 A JP7779592 A JP 7779592A JP H06195674 A JPH06195674 A JP H06195674A
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magnetic
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magnetic recording
polar group
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Withdrawn
Application number
JP7779592A
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English (en)
Inventor
Minoru Murano
稔 村野
Hajime Takeuchi
肇 竹内
Suehiro Tanaka
末広 田中
Junichi Washitsuka
純一 鷲塚
Yuji Shimizu
雄二 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面平滑性の優れた表面層として厚さ 1.0μ
m以下の薄膜の磁性層を有する磁気記録媒体を有する磁
気記録媒体を提供することを目的とする。。 【構成】 非磁性支持体上に極性基を有する樹脂バイン
ダー中に強磁性粉が分散された磁性層が設置されてなる
磁気記録媒体において、前記磁性層の厚さが1.0μm以
下であり、前記磁性粉の比表面積(A)(m2 /g)と
前記樹脂バインダーの極性基濃度(C)(mmol/
g)とが下記式の関係にあることを特徴とする磁気記録
媒体。 C/A= 1×10-3〜 7×10-3 ただし、極性基濃度(C)(mmol/g)は単位重量
あたりの固形物の樹脂バインダーに含まれる極性基の濃
度である。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非磁性の基体と磁性層
とからなる磁気記録媒体に関するものであり、特に、表
面性の改良された1.0 μm以下の厚さの磁性層を有する
磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、オーディオテープやビデオテ
ープに対する消費者の録音、録画時間の長時間化の要求
に伴い、非磁性基体の薄膜化や磁性層の薄膜化が行われ
ている。しかしながら、単純に非磁性基体を薄膜化する
だけでは、走行信頼性の劣化を招いたり、信頼性確保の
ためにコストアップになったりして好ましくない。
【0003】一方、磁性層の薄膜化においても、以下の
ような問題点が生じていた。
【0004】すなわち、最近では、電気特性の向上のた
めに磁性粉の微粒子化が進んでおり。その高分散のため
に種々の極性基含有バインダーが使用されている。従来
の1.5 μm以上の厚みの磁性層においては、そのように
して作られた高分散塗料でも、何等問題は生じなかった
が、磁性層厚が 1.0μm以下のような薄膜になった場合
には、従来の塗布厚の塗膜表面粗さや塗布ムラが電気特
性にきわめて大きい影響を与えることがわかった。一
方、 1.0μm以下と薄膜になると、カレンダーがかりが
悪くなるために、ますます、塗布終了時の塗膜表面粗さ
を良好な状態に保つ必要が生じている。すなわち、従来
の高分散塗料を用いて単純に厚さ 1.0μm以下となるよ
うに塗布したのでは、そのあるべき表面性やパッキング
率および電気特性が再現できないという問題があった。
【0005】また、従来の薄膜の単層媒体の膜厚を薄く
した場合のスチル耐久性等の走行信頼性の劣化を改善す
るために、適当な硬度のバインダーを用いてヘッド荷重
の応力を分散させたり、上層に潤滑剤を供給する等の機
能を持った非磁性層を非磁性基体と磁性層の間に設ける
重層型磁気記録媒体が提案されている。一般に、六方晶
系フェライトは、板状比(板の直径/板の厚み)を適当
に選択することにより高充填とすることが可能であり、
保磁力Hcを適当に設定することで高域の出力は一般の
針状粉媒体より向上させることができる利点があるが、
その半面長波長出力が一般の針状粉媒体より著しく不足
している。この点を改善するために、最上層に六方晶系
フェライトを薄く設け、その下に低域出力が得られる針
状粉層を設ける型の重層型磁気記録媒体が提案されてい
る。
【0006】しかしながら、従来から用いられているバ
インダーを用いたのでは、最上層の磁性層厚が 1.0μm
以下の重層媒体、特に逐次重層塗布方式で得られた重層
媒体の場合には重層面荒れが生じ、十分な電磁変換特性
を得ることができないという問題があった。そこで、樹
脂バインダーを改良したり、上下層間の結合剤の相溶性
を検討することにより、重層面荒れを防止する検討がな
されているが、これらの方策では未だ十分な表面性を得
るには至っていないのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決するためになされたもので、表面平滑性の優れた表
面層として厚さ 1.0μm以下の薄膜の磁性層を有する磁
気記録媒体を有する磁気記録媒体を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体
は、非磁性支持体上に極性基を有する樹脂バインダー中
に強磁性粉が分散された磁性層が設置されてなる磁気記
録媒体において、前記磁性層の厚さが1.0 μm以下であ
り、前記磁性粉の比表面積(A)(m2/g)と前記樹
脂バインダーの極性基濃度(C)(mmol/g)とが
下記式の関係にあることを特徴とする磁気記録媒体。
【0009】C/A= 1×10-3〜 7×10-3 ただし、極性基濃度(C)(mmol/g)は単位重量
あたりの固形物の樹脂バインダーに含まれる極性基の濃
度である。
【0010】本発明に使用される樹脂バインダーとして
は、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシル基、これら
の金属塩基およびアミノ基から選ばれた少なくとも1種
の極性基を含む、分子量 5,000〜100,000 程度のものが
用いられる。
【0011】上記極性基を含む樹脂バインダーがビニル
重合による樹脂である場合は、通常、これらの極性基を
含むビニルモノマーと通常のビニルモノマーとを共重合
させることにより得られる。また、上記極性基を含む樹
脂バインダーがポリエステル樹脂あるいはポリウレタン
樹脂である場合には、これらの構成成分である多塩基酸
あるいは多価アルコールと上記極性基が導入された多塩
基酸あるいは多価アルコールを混合し、縮合反応を行う
ことにより得られる。
【0012】スルホン酸基およびこれらの金属塩基を含
む樹脂の製造に使用されるこれらの基を有するモノマー
あるいは多塩基酸あるいは多価アルコールとしては、例
えばビニルスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソー
ダ、2-アクリルアミド-2- メチルプロパンスルホン酸お
よびこれらの金属塩基を含むビニルモノマー、および (ただしphは芳香環)等が挙げられる。
【0013】また、リン酸基またはこの金属塩基、ある
いはアミノ基を有する樹脂の製造に使用されるモノマー
としても、それぞれの極性基を有するビニルモノマーや
それぞれの極性基を有する多塩基酸あるいは多価アルコ
ールが使用される。
【0014】これらスルホン基等の極性基を有するビニ
ルモノマーと共重合される通常のビニル樹脂モノマーと
しては、塩化ビニル、ビニルアルコール、無水マレイン
酸、ビニルアセテート、各種アクリレートモノマー、塩
化ビニリデン、ビニルアセタール、ビニルブチラール、
アクリル酸エステル、アクリロニトリル、スチレン等の
各種モノマーが挙げられる。
【0015】また、これらスルホン基等の極性基を有す
るビニルモノマーと共重合される通常の多価アルコール
としては、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサメチレンジ
オール、シクロヘキサンジオール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール等が、多塩基酸としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、シュ
ウ酸、コハク酸、グルタール酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸等が挙げられる。
【0016】これらの極性基含有樹脂を単独で使用する
場合には、樹脂中におけるスルホン酸基等の極性基保有
のモノマーあるいは多塩基酸あるいは多価アルコールの
導入比率は、分子量が 5,000〜100,000 の時、前述した
ように使用される磁性粉の比表面積(A)に対して C/A= 1×10-3〜 7×10-3 を満足するような極性基濃度(C)にコントロールされ
る。
【0017】また、他の極性基を有する樹脂、および極
性基を有しない樹脂と併用してもよく、その場合には、
配合比率で平均した極性基濃度(C)が、前述したよう
に(C/A= 1×10-3〜 7×10-3)を逸脱しない範囲で
調整を行い使用する。例えば、0.2 mmol/gの極性
基含有バインダーと極性基を含まないバインダーを1:1
の割合で混合した場合、極性基濃度は0.1 mmol/g
とする。
【0018】ここで、(C/A= 1×10-3〜 7×10-3
の範囲に限定するのは、(C/A)が 7×10-3を越える
と、高分散はされても、塗膜表面粗さや塗布ムラが、従
来の1.5μm以上の塗膜厚の時と同様のレベルで発生し
たり、重層面荒れが従来のバインダーを用いた重層塗布
時と同様のレベルで発生して、電気特性に影響を及ぼし
劣化させるからであり、逆に(C/A)が 1×10-3未満
では、磁性粉を十分に分散しきれず、その磁性粉の能力
を発揮できないまま、表面性が悪化したり、電気特性も
低下するからである。
【0019】この関係は、前述したように単層の場合に
は磁性層厚が 1.0μm以下の時、効力を発揮し、重層の
場合には1.0 μmの最上層磁性層塗布時に、特に下層塗
布後、一旦乾燥して上層を塗布する逐次重層塗布時にそ
の効力を発揮する。
【0020】本発明における表面性改善、重層面荒れ改
善の理由はよくわからないが、前述したように、極性基
が磁性粉の分散に必要なだけ供され、塗料中に相互作用
を及ぼし合う余分な極性基が存在しないためと思われ
る。
【0021】このような極性基含有樹脂と併用可能な樹
脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアミド樹
脂、エポキシ樹、フェノール樹脂、ポリエーテル樹脂、
フェノキシ樹脂、メラミン樹脂、ビニルブチラール樹
脂、フラン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ビ
ニルアルコール樹脂あるいはこれらの混合物もしくは共
重合物が挙げられる。
【0022】前記樹脂バインダーは、強磁性粉に対し
て、磁性粉の分散性および走行耐久性の確保のため、磁
性粉100 重量部あたり 3〜12重量部の割合で添加され
る。樹脂バインダーが 3重量部未満では磁気記録媒体と
して必要な走行耐久性の確保ができず、12重量部を越え
ると磁性粉のパッキング率の低下が著しく、媒体の電気
特性を損なうようになる。樹脂バインダーが 3重量部と
極端に少ない添加量まで、磁気記録媒体として必要な走
行耐久性を確保し得ているのは、強磁性粉として六方晶
系フェライト粉を使用するため、その六角板面間に働く
ファンデルワースル力が有効に作用するためと考えられ
る。なお、このような少ないバインダー添加量は、パッ
キング率を向上させるので、電気特性の高い薄膜の磁気
記録媒体を提供することができる。
【0023】本発明に使用する六方晶系フェライト粉と
しては、例えば次の一般式で示されるM型(Magnetoplu
mbite tipe)、W型六方晶系の、Baフェライト、Sr
フェライト、鉛フェライト、Caフェライトあるいはこ
れらの固溶体もしくはイオン置換体等を挙げることがで
きる。
【0024】MaO・n(Fe1-x Mbx 2 3 (式中、MaはBa、Sr、Ca、Pbのいずれか1種
の元素を表し、MbはCo、Zn、Ni、Cu、Mg、
Mn、In、Ti、Sn、Ge、Zr、Hf、V、N
b、Sb、Ta、Cr、Mo、Wの群から選ばれた少な
くとも2種の元素を表し、このうち1種はNbである。
nは 5.4〜6.0 の数を表す。)さらに詳しくは、本発明
に使用される六方晶系フェライト粉としては、これらの
一軸性の六方晶系フェライト結晶の構成元素であるFe
原子の一部を、2価金属と、5価金属であるNbで置換
されたもの、または、さらに、1化学式あたり0.05〜0.
5 個の範囲のSn原子で置換したものが適しており、そ
の置換量は保磁力が 200〜2000 Oe となる量とされる。
【0025】置換元素のうち、2価金属は主として六方
晶系フェライト粉の保磁力を適性な範囲に低下させる作
用をし、5価金属のNbは飽和磁化を増大させる作用を
し、また4価金属のSnは保磁力の温度特性の変化を小
さくする作用をする。
【0026】本発明に使用する六方晶系フェライトにお
いては、2価金属(M(II))および5価金属(M
(V))の適性な置換量はM(II)およびM(V)の
組み合わせにより異なるが、M(II)の1化学式当た
りの置換量は、概ね 0.5〜1.2個である。
【0027】これらの置換元素の置換量の関係を、例え
ばマグネトプランバイト型Baフェライトについてみる
と、その置換体の化学式は、BaFe12-(x+y(+z))
(II)z M(V)y M(IV)z 19で表される。ここ
で、x、y、zはM(II)、M(V)およびM(IV)
元素の1化学式当たりの置換量である。M(II)、M
(V)およびM(IV)はそれぞれ2価、5価、4価で
あり、かつ置換されるFe原子は3価であるから、価数
補償を考慮するとy=(x−z)/2の関係が成り立つ。
すなわち、M(V)の置換量は、M(II)の置換量とM
(IV)の置換量から一義的に決定される。
【0028】本発明の磁性粉において、M(IV)元素
としてSnを使用する場合には、その置換量の適性範囲
は六方晶系フェライトの1化学式当り0.05〜0.5 個の範
囲である。
【0029】なお、上記のSnに代えて同じ価数のTi
を用いてもよい。
【0030】本発明に使用する六方晶系フェライトにお
いては、粉の比表面積(A)が30〜60m2 /gで、保磁
力は 200〜2000Oe の範囲が望ましい。30m2 /g未満
では、高密度記録の際に再生時のノイズが著しく大きく
なり、60m2 /gを越えると、分散がきわめて困難とな
って媒体の再生出力が低下するためである。一方、保磁
力が200 Oe 未満では記録媒体に記録信号が充分残存し
なくなり、2000Oeを越えると通常の記録再生ヘッドに
よる信号の書き込みが困難になるので、いずれも好まし
くない。
【0031】本発明の磁気記録媒体は、樹脂バインダー
中に強磁性粉とともに支持体上に塗布する際に、塗膜の
機械的強度を高め、耐久性を増加させるために、通常、
ポリアミンあるいはポリイソシアナート系の硬化剤が添
加される。
【0032】また、磁性塗膜の成分には所望によって潤
滑剤、分散剤、研磨剤あるいはカーボンブラックのよう
な導電性付与剤を添加してもよい。
【0033】潤滑剤としては、脂肪酸あるいは脂肪酸ア
ルキルエステル系、シリコーン系、フッ素化炭化水素
系、潤滑性カーボン、またはこれらの混合物あるいは化
合物を用いることができる。また、分散剤としては、陰
イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン
系界面活性剤を用いることができ、特にリン酸基を有す
る界面活性剤やシランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤が有効である。さらに、研磨剤としてはTi
2 、Cr2 3 、AlO3 、SiC、ZrO2 等のモ
ース硬度 5以上の無機粉末が適している。
【0034】これらの添加剤の配合量はできるだけ少量
であることが望ましく、六方晶系フェライト 100重量部
に対して、例えば潤滑剤、分散剤はそれぞれ 5重量部以
下、研磨剤は 6重量部以下、カーボンブラックは 3重量
部以下の範囲が適当である。本発明の磁気記録媒体を重
層型として用いる場合の下層塗料は、上層塗料との兼ね
合いで各々の機能を有する非磁性、磁性のものを選ぶこ
とができる。例えば塗膜の力学的物性に着目すれば、上
層の接着性の向上、ヘッド荷重の応力の分散、スティフ
ネス異方性によりヘッドタッチ向上等が機能として挙げ
られる。これらの機能を持たせるためには、適当な硬度
をもったバインダー中に針状磁性粉を分散させた塗膜が
有効である。塗膜の電気特性に着目すれば、低域出力の
向上等が挙げられる。これには針状磁性粉が有効であ
る。信頼性に着目すれば、潤滑性の向上、導電性・遮光
性を与える等が挙げられる。これらの機能を持たせるた
めには、公知の導電性、遮光性を有するカーボン等を加
えることが有効である。
【0035】上層にバリウムフェライト磁性粉を用いる
場合、電気特性・塗膜の力学物性を勘案すると、下層に
はCo−γフェライトを用いるのでが有効である。これ
は上層のバリウムフェライト層の保磁力Hcの向上、薄
膜化により長波長出力が一般の針状粉より著しく不足す
るため、下層に針状のCo−γフェライト磁性粉を用い
ることにより低域出力を得ることができる他、スティフ
ネス異方性を付与しヘッドタッチを改善することができ
るためである。さらに、公知の潤滑剤、カーボン等を加
えることにより信頼性を向上させることもできる。
【0036】本発明の磁気記録媒体は、六方晶系フェラ
イト粉と樹脂バインダーおよび必要に応じて各種添加剤
を溶剤とともに充分に混合し、さらに必要に応じてポリ
イソシアナート化合物のような硬化剤を加えて基体上に
塗布し、配向処理、乾燥処理を施し、得られた塗膜にカ
レンダ(温度:60〜 100℃、圧力: 200〜500 kg/c
m)により、平滑化処理を施すことにより得ることがで
きる。
【0037】使用する塗布機としては、磁性層が単層の
場合には、リバースロールコータ、グラビアロールコー
タ、押し出しコータ、ドクタープレードコータ、エアー
ナイフコータ、キスコータ等が用いられ、重層塗布の場
合には公知の重層塗布機を用いる他、下層を塗布、乾燥
した後に、上層を塗布、乾燥する逐次重層塗布において
は、リバースロールコータ、グラビアロールコータ、押
し出しコータ、ドクタープレードコータ、エアーナイフ
コータ、キスコータ等が用いられる。
【0038】なお、必要に応じて基体体上に導電性プラ
イマ層を形成したり、コロナ放電により表面処理した
り、アンダーコート層を形成させた上等に磁気記録層を
形成させるようにしてもよい。
【0039】
【作用】本発明によれば、磁性粉の比表面積に対して所
定量の極性基濃度の樹脂バインダーを添加することによ
り、高分散で、かつ、従来生じていた塗布終了時の塗膜
表面粗さや塗布ムラを最低限に抑え、従来より弱いカレ
ンダーがかりでも良好な塗膜表面平滑性を有する 1.0μ
m 以下の薄膜の磁性層を確保できる。
【0040】また、重層塗布の場合には、従来生じてい
た重層塗布終了時の重層面荒れを最低限に抑え、良好な
塗膜表面平滑性を有する電磁変換特性に優れた重層媒体
を得ることができる。
【0041】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。実
施例における数値は全て100%固形分としての量である。
【0042】実施例1 Co-Ti-Nb置換型Baフェライト粉 100重量部 (Hc=1000 Oe、SSA=50 m2 /g) ポリウレタン樹脂 8 〃 (Mw=20000、スルホン基量=0.35mmol/g ) トルエン/シクロヘキサノン 180 〃 (1/2) ステアリン酸 3 〃 ブチルステアレート 2 〃 潤滑性カーボン 1 〃 (平均粒径=0.02 μm) アルミナ 5 〃 (平均粒径=0.3μm 、モース硬度=5) 上記材料を混合分散し、サンドグラインダーにて、さら
に 3時間分散させた。得られた磁性塗料 100重量部に対
して、コロネートL(ポリイソシアネートの商品名:日
本ポリウレタン社製) 3重量部を加えた後、リバースコ
ーターによりポリエステルフィルム(顔料/樹脂バイン
ダー:10/100のアンダーコートを有する)に、 0.3μm
の厚さになるよう塗布し、塗膜が未乾燥のうちにフィル
ムに対して垂直方向の磁場(6 kOe)内を通過させつつ乾
燥させた。これにカレンダー処理を行った後、60℃× 3
日キュアーを行い、これを1/2 インチ幅に裁断し、テー
プサンプルとした。
【0043】実施例2〜8 実施例1と同様のプロセスでテープサンプルを作製し
た。実施例1〜8の詳細を表に示す。
【0044】比較例1〜8 実施例1と樹脂バインダーの極性基濃度を変えた他は実
施例1と同様に作製した。各比較例の詳細を表に示す。
【0045】実施例1〜8および比較例1〜6で得られ
たテープサンプルの評価結果を表に示す。ただし、以下
の表中の測定は次の基準により行ったものである(電気
特性は市販メタルテープを基準にした。)。
【0046】表面粗さ(Rz)μm :10点平均粗さ 記録再生出力(Y)db:記録周波数=7MHzにおける再生
出力 スチル耐久性h:記録周波数=7MHzにおける再生出力が
1db 低下するまでの時 実施例9〜17 上層塗料として実施例1の組成の塗料を調整した。
【0047】下層塗料としてCo−γフェライト磁性粉
を用い下記の組成の塗料を調整した 。 Co−γフェライト粉 100重量部 (Hc=900 Oe 、SSA=50m2 /g ) ポリウレタン・塩化ビニル混合樹脂 20 〃 トルエン/シクロヘキサノン 200 〃 (1/2) ステアリン酸 2 〃 ブチルステアレート 1 〃 潤滑性カーボン 1 〃 (平均粒径=0.02 μm) 上記材料を混合分散し、サンドグラインダーにて、さら
に 3時間分散させた。得られた磁性塗料 100重量部に対
して、コロネートL(ポリイソシアネートの商品名:日
本ポリウレタン社製) 3重量部を加えた後、ノズルコー
ターによりポリエステルフィルムに、同時重層塗布し
た。上層・下層膜厚は実施例1が1.0/2.0μm、実施例
2が0.5/2.0 μm、実施例3が0.2/2.0 μmになるよう
に塗布し、塗膜が未乾燥のうちにフィルムに対して面内
方向の磁場(6 kOe)内を通過させつつ乾燥させた。これ
にカレンダー処理を行った後、60℃× 3日キュアーを行
い、これを 8mm幅に裁断し、テープサンプルとした。
【0048】実施例9〜17の詳細を表に示す。
【0049】実施例18、19 上層塗料として実施例1の組成の塗料を調整した。
【0050】下層塗料として下記の組成の塗料を調整し
た。
【0051】 ポリウレタン樹脂 100重量部 トルエン/シクロヘキサノン 200 〃 (1/2) ステアリン酸 15 〃 ブチルステアレート 5 〃 潤滑性カーボン 40 〃 (平均粒径=0.03 μm) 上記材料を混合分散し、サンドグラインダーにて、さら
に 3時間分散させた。得られたバインダー 100重量部に
対して、コロネートL(ポリイソシアネートの商品名:
日本ポリウレタン社製)30重量部を加えた後、ノズルコ
ーターによりポリエステルフィルタムに、同時重層塗布
した。上層・下層膜厚は実施例18が0.5/2.0 μm、実
施例19が0.2/2.0 μmになるように塗布し、塗膜が未
乾燥のうちにフィルムに対して面内方向の磁場(6 KOe)
内を通過させつつ乾燥させた。これにカレンダー処理を
行った後、60℃× 3日キュアーを行い、これを 8mm幅に
裁断し、テープサンプルとした。
【0052】比較例9〜19 実施例9と樹脂バインダーの極性基濃度を変えた他は実
施例9と同様に作製した。各比較例の詳細を表に示す。
【0053】得られたテープサンプルの評価結果を表に
示す。
【0054】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0055】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体によれば、表面性
が改善され、重層塗布による面荒れが防止され、電気特
性に優れた磁気記録媒体を得ることができる。
【0056】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 末広 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 鷲塚 純一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 清水 雄二 東京都新宿区西新宿1丁目26番2号 コニ カ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に極性基を有する樹脂バ
    インダー中に強磁性粉が分散された磁性層が設置されて
    なる磁気記録媒体において、 前記磁性層の厚さが1.0 μm以下であり、前記磁性粉の
    比表面積(A)(m2/g)と前記樹脂バインダーの極
    性基濃度(C)(mmol/g)とが下記式の関係にあ
    ることを特徴とする磁気記録媒体。 C/A= 1×10-3〜 7×10-3 ただし、極性基濃度(C)(mmol/g)は単位重量
    あたりの固形物の樹脂バインダーに含まれる極性基の濃
    度である。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の強磁性粉が六方晶系フェ
    ライト磁性粉であることを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の樹脂バインダーが前記強
    磁性粉 100重量部に対して 3〜12重量部であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の磁気記録媒体において、
    前記非磁性支持体と前記磁性層との間に他の磁性層が設
    置されていることを特徴とする磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の磁気記録媒体において、
    前記非磁性支持体と前記磁性層との間に導電層が設置さ
    れていることを特徴とする磁気記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0790696A (ja) * 1994-08-19 1995-04-04 Hitachi Ltd 焼鈍されたステンレス鋼帯の脱スケール方法及び装置
JPH0790698A (ja) * 1994-08-19 1995-04-04 Hitachi Ltd 焼鈍されたステンレス鋼帯の脱スケール方法及び装置

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