JPH06194222A - 赤外線検出器 - Google Patents
赤外線検出器Info
- Publication number
- JPH06194222A JPH06194222A JP4344033A JP34403392A JPH06194222A JP H06194222 A JPH06194222 A JP H06194222A JP 4344033 A JP4344033 A JP 4344033A JP 34403392 A JP34403392 A JP 34403392A JP H06194222 A JPH06194222 A JP H06194222A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- infrared
- thermistor element
- case
- temperature
- resin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 赤外線検出感度を改善した赤外線検出器を提
供することを目的とするものである。 【構成】 ケース1を2室1a,1bに分離する遮蔽壁
1′と、室1aに設けた開口部2と、開口部2に配設し
た赤外線を吸収する樹脂フィルム3と、樹脂フィルム3
のケース1内面側に密着するように固定した赤外線検出
用サーミスタ素子4と、ケース1の室1bに配設した温
度補償用サーミスタ素子5とからなる赤外線検出器であ
る。
供することを目的とするものである。 【構成】 ケース1を2室1a,1bに分離する遮蔽壁
1′と、室1aに設けた開口部2と、開口部2に配設し
た赤外線を吸収する樹脂フィルム3と、樹脂フィルム3
のケース1内面側に密着するように固定した赤外線検出
用サーミスタ素子4と、ケース1の室1bに配設した温
度補償用サーミスタ素子5とからなる赤外線検出器であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は赤外線検出器に関するも
のであり、特にサーミスタ素子を使用し、赤外線吸収率
の高い樹脂フィルムに密着した赤外線検出用サーミスタ
素子と、温度補償用サーミスタ素子とで構成する高感度
な赤外線検出器に係るものである。
のであり、特にサーミスタ素子を使用し、赤外線吸収率
の高い樹脂フィルムに密着した赤外線検出用サーミスタ
素子と、温度補償用サーミスタ素子とで構成する高感度
な赤外線検出器に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、サーミスタを使用し検出感度を改
良した赤外線検出器の一例としては、特開昭62−22
2134号公報に開示されたものがある。この赤外線検
出器は、赤外線を透過させる透過窓を有する外囲器と、
この外囲器に内装されると共に、透過窓を透過した赤外
線を吸収する高分子材料から成る赤外線吸収膜と、この
赤外線吸収膜に密着するように配設した赤外線検知用の
サーミスタ素子と、この赤外線検知用サーミスタ素子の
下方に周囲温度を検出する温度補償用のサーミスタ素子
を備えたものである。
良した赤外線検出器の一例としては、特開昭62−22
2134号公報に開示されたものがある。この赤外線検
出器は、赤外線を透過させる透過窓を有する外囲器と、
この外囲器に内装されると共に、透過窓を透過した赤外
線を吸収する高分子材料から成る赤外線吸収膜と、この
赤外線吸収膜に密着するように配設した赤外線検知用の
サーミスタ素子と、この赤外線検知用サーミスタ素子の
下方に周囲温度を検出する温度補償用のサーミスタ素子
を備えたものである。
【0003】この赤外線検出器は、外囲器の透過窓を透
過した赤外線がその透過窓の直下に配設した赤外線吸収
膜に吸収されることによって赤外線吸収膜の温度が上昇
し、赤外線吸収膜に密着して配設したサーミスタ素子が
その温度変化を検出する。そして、赤外線検知用と温度
補償用のサーミスタ素子間に遮蔽板を配設して温度補償
用サーミスタ素子に赤外線が入射しないようにし、両サ
ーミスタ素子間の温度差をブリッジ回路で電位差として
検出することにより、透過窓を透過した赤外線の絶対量
を検知し、被測定体の温度を非接触で測定するものであ
る。
過した赤外線がその透過窓の直下に配設した赤外線吸収
膜に吸収されることによって赤外線吸収膜の温度が上昇
し、赤外線吸収膜に密着して配設したサーミスタ素子が
その温度変化を検出する。そして、赤外線検知用と温度
補償用のサーミスタ素子間に遮蔽板を配設して温度補償
用サーミスタ素子に赤外線が入射しないようにし、両サ
ーミスタ素子間の温度差をブリッジ回路で電位差として
検出することにより、透過窓を透過した赤外線の絶対量
を検知し、被測定体の温度を非接触で測定するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この赤
外線検出器の構造は、一つの外囲器内に赤外線検知用の
サーミスタ素子と温度補償用のサーミスタ素子が遮蔽板
を挟んで配置されているが、遮蔽板周囲に間隙があるた
めに赤外線の入射を完全に遮断することは不可能であ
る。このために温度補償用サーミスタ素子の温度上昇を
完全に無視することはできず、赤外線検知用サーミスタ
素子と温度補償用サーミスタ素子によってブリッジ回路
を構成して出力を得ようとすると、その出力の電位差が
小さくなるために、検出される赤外線の絶対量が小さく
なり、検出能力が低下する欠点があった。また赤外線は
赤外線吸収膜に達する前に外囲器の透過窓で一部が吸収
されるので、実際には、検出感度は更に小さなものとな
る欠点があった。
外線検出器の構造は、一つの外囲器内に赤外線検知用の
サーミスタ素子と温度補償用のサーミスタ素子が遮蔽板
を挟んで配置されているが、遮蔽板周囲に間隙があるた
めに赤外線の入射を完全に遮断することは不可能であ
る。このために温度補償用サーミスタ素子の温度上昇を
完全に無視することはできず、赤外線検知用サーミスタ
素子と温度補償用サーミスタ素子によってブリッジ回路
を構成して出力を得ようとすると、その出力の電位差が
小さくなるために、検出される赤外線の絶対量が小さく
なり、検出能力が低下する欠点があった。また赤外線は
赤外線吸収膜に達する前に外囲器の透過窓で一部が吸収
されるので、実際には、検出感度は更に小さなものとな
る欠点があった。
【0005】発明者らは、従来の上記赤外線検出器の欠
点を解消すべく、赤外線検出感度を高めることに着目し
て、ケースの窓部に赤外波長全域にわたって赤外線吸収
率の高い高分子材料からなる樹脂フィルムを配設し、こ
の樹脂フィルムに密着して赤外線検知用のサーミスタ素
子を固定し、更に、前記ケース内に周囲温度を検出する
温度補償用のサーミスタ素子を配設して赤外線検出感度
に優れた赤外線検出器を特願平4−183461号とし
て提案した。
点を解消すべく、赤外線検出感度を高めることに着目し
て、ケースの窓部に赤外波長全域にわたって赤外線吸収
率の高い高分子材料からなる樹脂フィルムを配設し、こ
の樹脂フィルムに密着して赤外線検知用のサーミスタ素
子を固定し、更に、前記ケース内に周囲温度を検出する
温度補償用のサーミスタ素子を配設して赤外線検出感度
に優れた赤外線検出器を特願平4−183461号とし
て提案した。
【0006】しかしながら、赤外線検出感度の改善は見
られるが、前記赤外線検出器は一つのケース内に赤外線
検知用サーミスタ素子と温度補償用サーミスタ素子が配
設された形状となっており、ほぼ100%近い赤外線を
吸収するフィルムを透過する赤外線はわずかであるた
め、これによる温度補償用サーミスタへの影響は無視で
きるもののフィルムが赤外線を吸収して発熱しフィルム
裏面からの輻射と対流によってケース内の温度が上昇
し、温度補償用サーミスタ素子が影響を受ける結果とな
り、赤外線検出感度についてまだ改善の余地があった。
本発明は、上述のような問題に鑑みなされたものであっ
て、赤外線検出感度がより改善された赤外線検出器を提
供することを目的とするものである。
られるが、前記赤外線検出器は一つのケース内に赤外線
検知用サーミスタ素子と温度補償用サーミスタ素子が配
設された形状となっており、ほぼ100%近い赤外線を
吸収するフィルムを透過する赤外線はわずかであるた
め、これによる温度補償用サーミスタへの影響は無視で
きるもののフィルムが赤外線を吸収して発熱しフィルム
裏面からの輻射と対流によってケース内の温度が上昇
し、温度補償用サーミスタ素子が影響を受ける結果とな
り、赤外線検出感度についてまだ改善の余地があった。
本発明は、上述のような問題に鑑みなされたものであっ
て、赤外線検出感度がより改善された赤外線検出器を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の赤外線検出器は、ケース内に赤外線検出用
サーミスタ素子と温度補償用サーミスタ素子を配設した
ものであり、前記ケースを2室に分離する遮蔽壁と、前
記2室のうちの1室に設けた開口部と、該開口部に配設
した赤外線を吸収する樹脂フィルムと、該樹脂フィルム
のケース内面側に密着するように固定した赤外線検出用
サーミスタ素子と、前記ケースの他方の1室に配設した
温度補償用サーミスタ素子とからなるものである。ま
た、前記遮蔽壁がケースと同一又は異質の材料からなる
ものである。更に、前記遮蔽壁が断熱材からなるもので
ある。
に、本発明の赤外線検出器は、ケース内に赤外線検出用
サーミスタ素子と温度補償用サーミスタ素子を配設した
ものであり、前記ケースを2室に分離する遮蔽壁と、前
記2室のうちの1室に設けた開口部と、該開口部に配設
した赤外線を吸収する樹脂フィルムと、該樹脂フィルム
のケース内面側に密着するように固定した赤外線検出用
サーミスタ素子と、前記ケースの他方の1室に配設した
温度補償用サーミスタ素子とからなるものである。ま
た、前記遮蔽壁がケースと同一又は異質の材料からなる
ものである。更に、前記遮蔽壁が断熱材からなるもので
ある。
【0008】
【作用】本発明の赤外線検出器は、ケース内を遮蔽壁に
よって2室に分け、一方の室の開口した窓部に高分子材
料からなる樹脂フィルムを設け、前記樹脂フィルムの裏
面に赤外線検知用サーミスタ素子を密着固定し、他方の
室に温度補償用サーミスタ素子を配設することによっ
て、樹脂フィルムからの輻射熱やケース内の対流による
温度上昇を防止して温度補償用サーミスタ素子に影響を
与えないようにして赤外線の検出感度を向上させるもの
である。
よって2室に分け、一方の室の開口した窓部に高分子材
料からなる樹脂フィルムを設け、前記樹脂フィルムの裏
面に赤外線検知用サーミスタ素子を密着固定し、他方の
室に温度補償用サーミスタ素子を配設することによっ
て、樹脂フィルムからの輻射熱やケース内の対流による
温度上昇を防止して温度補償用サーミスタ素子に影響を
与えないようにして赤外線の検出感度を向上させるもの
である。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る赤外線検出器の実施例を
図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る赤外線検
出器の一実施例を示す側断面図である。同図に於いて、
(1)は樹脂等からなるケースであり、その内部をケー
ス(1)と一体の遮蔽壁(1′)によって2つの室(1
a)(1b)に分離し、室(1a)の一面に設けた開口
部(2)に被測定物体から放射される赤外光を吸収する
樹脂フィルム(3)が閉塞するように設けられる。樹脂
フィルム(3)のケース内面側には、赤外線検出用サー
ミスタ素子(4)を接着剤等で密着させて固定する。他
の室(1b)内には、ケース内の雰囲気温度を測定する
ための温度補償用サーミスタ素子(5)を配設する。
図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る赤外線検
出器の一実施例を示す側断面図である。同図に於いて、
(1)は樹脂等からなるケースであり、その内部をケー
ス(1)と一体の遮蔽壁(1′)によって2つの室(1
a)(1b)に分離し、室(1a)の一面に設けた開口
部(2)に被測定物体から放射される赤外光を吸収する
樹脂フィルム(3)が閉塞するように設けられる。樹脂
フィルム(3)のケース内面側には、赤外線検出用サー
ミスタ素子(4)を接着剤等で密着させて固定する。他
の室(1b)内には、ケース内の雰囲気温度を測定する
ための温度補償用サーミスタ素子(5)を配設する。
【0010】赤外線検出用サーミスタ素子(4)と温度
補償用サーミスタ素子(5)のリード線(4′)
(5′)は、ケース(1)に設けたソケット(図示な
し)にそれぞれ接続して外部に取り出すようにする。ま
た、ケース(1)に植設したピンにサーミスタ素子
(4)(5)のリード線を接続するようにしてもよいこ
とは明らかである。また、サーミスタ素子のリード線を
外部導出用のピンとして用いてもよいことは明らかであ
る。温度補償用サーミスタ素子(5)と赤外線検出用サ
ーミスタ素子(4)は、図3に示すように抵抗R2 ,R
3 とのブリッジ回路を構成して使用され、その出力は、
端子A,B間に発生する電位差として出力することによ
って、赤外線の絶対量を検出する。
補償用サーミスタ素子(5)のリード線(4′)
(5′)は、ケース(1)に設けたソケット(図示な
し)にそれぞれ接続して外部に取り出すようにする。ま
た、ケース(1)に植設したピンにサーミスタ素子
(4)(5)のリード線を接続するようにしてもよいこ
とは明らかである。また、サーミスタ素子のリード線を
外部導出用のピンとして用いてもよいことは明らかであ
る。温度補償用サーミスタ素子(5)と赤外線検出用サ
ーミスタ素子(4)は、図3に示すように抵抗R2 ,R
3 とのブリッジ回路を構成して使用され、その出力は、
端子A,B間に発生する電位差として出力することによ
って、赤外線の絶対量を検出する。
【0011】次に、図1の実施例の動作について簡単に
説明する。まず、ケース(1)の開口部(2)に取り付
けた樹脂フィルム(3)に赤外線が入射すると、フィル
ム(3)に赤外線が吸収されてフィルム(3)の温度が
赤外線量に応じて上昇する。そして、樹脂フィルム
(3)の温度は、フィルム裏面に密着固定した赤外線検
出用サーミスタ素子(4)に伝導してサーミスタ素子の
抵抗変化として検出する。赤外線検出用サーミスタ素子
(4)の抵抗は、室温による影響を受けており、温度補
償用サーミスタ素子(5)を用いて、室温に相当する温
度を検出してその影響を排除している。
説明する。まず、ケース(1)の開口部(2)に取り付
けた樹脂フィルム(3)に赤外線が入射すると、フィル
ム(3)に赤外線が吸収されてフィルム(3)の温度が
赤外線量に応じて上昇する。そして、樹脂フィルム
(3)の温度は、フィルム裏面に密着固定した赤外線検
出用サーミスタ素子(4)に伝導してサーミスタ素子の
抵抗変化として検出する。赤外線検出用サーミスタ素子
(4)の抵抗は、室温による影響を受けており、温度補
償用サーミスタ素子(5)を用いて、室温に相当する温
度を検出してその影響を排除している。
【0012】図1の実施例では、樹脂フィルム(3)の
厚さが約0.2mmのポリエステルを基材として、これ
にカーボンブラックあるいは無機顔料を分散させたもの
である。因に、カーボンブラックを分散させたポリエス
テルフィルムは、2μmから約13μmの波長の赤外光
をほぼ100%吸収する性質を持っている。
厚さが約0.2mmのポリエステルを基材として、これ
にカーボンブラックあるいは無機顔料を分散させたもの
である。因に、カーボンブラックを分散させたポリエス
テルフィルムは、2μmから約13μmの波長の赤外光
をほぼ100%吸収する性質を持っている。
【0013】従って、入射した赤外線は樹脂フィルム
(3)で略100%が吸収され、樹脂フィルム(3)を
透過する赤外線は僅かである。赤外線吸収によって樹脂
フィルム(3)は発熱し、フィルム裏面から輻射熱が放
射される。しかしながら遮蔽壁(1′)によってケース
内が室(1a)(1b)に分離されているために、室
(1a)内に放射される輻射熱の影響は室(1b)にま
では及ばない。温度補償用サーミスタ素子(5)は、樹
脂フィルム(3)からの輻射熱等による温度上昇分を無
視することができるので、ケース周辺の雰囲気温度を正
確に検知することができる。
(3)で略100%が吸収され、樹脂フィルム(3)を
透過する赤外線は僅かである。赤外線吸収によって樹脂
フィルム(3)は発熱し、フィルム裏面から輻射熱が放
射される。しかしながら遮蔽壁(1′)によってケース
内が室(1a)(1b)に分離されているために、室
(1a)内に放射される輻射熱の影響は室(1b)にま
では及ばない。温度補償用サーミスタ素子(5)は、樹
脂フィルム(3)からの輻射熱等による温度上昇分を無
視することができるので、ケース周辺の雰囲気温度を正
確に検知することができる。
【0014】図2は、本発明に係る赤外線検出器の他の
実施例を示す側断面図であり、同図は、遮蔽壁(1′)
として、ケース(1)の材質と異質の材料によって、赤
外線検出用サーミスタ素子(4)側と温度補償用サーミ
スタ素子(5)側を分離した構造の赤外線検出器であ
る。この構造を有する赤外線検出器は、遮蔽壁(1′)
の材質,厚み等を選択することによって、図1の検出器
よりも検出能力の優れた赤外線検出器を製作することが
可能となる。
実施例を示す側断面図であり、同図は、遮蔽壁(1′)
として、ケース(1)の材質と異質の材料によって、赤
外線検出用サーミスタ素子(4)側と温度補償用サーミ
スタ素子(5)側を分離した構造の赤外線検出器であ
る。この構造を有する赤外線検出器は、遮蔽壁(1′)
の材質,厚み等を選択することによって、図1の検出器
よりも検出能力の優れた赤外線検出器を製作することが
可能となる。
【0015】遮蔽壁の材質としては、アルミホイル等の
金属薄板,ポリエステル,あるいは発泡スチロール,ス
ポンジ等の断熱材が使用できる。ここで、赤外線検出用
サーミスタ素子による検知温度をTS ,温度補償用サー
ミスタ素子による検知温度をTC ,被測定物体の温度を
TW としたとき、赤外線検出器の検出能力αは次式で表
すことができる。
金属薄板,ポリエステル,あるいは発泡スチロール,ス
ポンジ等の断熱材が使用できる。ここで、赤外線検出用
サーミスタ素子による検知温度をTS ,温度補償用サー
ミスタ素子による検知温度をTC ,被測定物体の温度を
TW としたとき、赤外線検出器の検出能力αは次式で表
すことができる。
【0016】
【数1】
【0017】赤外線検出器の検出能力αの測定は、40
°Cに温度制御された黒体塗装壁面を有する測定槽を用
い、赤外線検出器を黒体塗装壁面に向けて設置して行わ
れる。黒体塗装壁面を被測定物体(TW =40°C)と
仮定してTS ,TC を測定して検出能力αを求めること
ができる。
°Cに温度制御された黒体塗装壁面を有する測定槽を用
い、赤外線検出器を黒体塗装壁面に向けて設置して行わ
れる。黒体塗装壁面を被測定物体(TW =40°C)と
仮定してTS ,TC を測定して検出能力αを求めること
ができる。
【0018】上記の測定条件による測定結果から、従来
の赤外線検出器の場合、検出能力αが33%であったの
に対し、図1の実施例の赤外線検出器の場合は、検出能
力αが39%であった。又、図2の実施例の場合、検出
能力αが48%となり、従来の赤外線検出器に比べて大
きな改善効果があることが実証された。
の赤外線検出器の場合、検出能力αが33%であったの
に対し、図1の実施例の赤外線検出器の場合は、検出能
力αが39%であった。又、図2の実施例の場合、検出
能力αが48%となり、従来の赤外線検出器に比べて大
きな改善効果があることが実証された。
【0019】したがって、予め赤外線検出器固有の検出
能力αを求めておけば、赤外線検出器の受光面を被測定
物体に向ければ、上記式より赤外線検出用サーミスタ素
子による検知温度TS と温度補償用サーミスタ素子によ
る検知温度TC から被測定物体の温度TW を検知できる
ことは明らかである。無論、温度補償用サーミスタ素子
がケース内壁部に接着されて配設された室を遮蔽壁で覆
うようにすることにより、より赤外線検出用サーミスタ
素子が配設された室からの熱の影響を排除できる。
能力αを求めておけば、赤外線検出器の受光面を被測定
物体に向ければ、上記式より赤外線検出用サーミスタ素
子による検知温度TS と温度補償用サーミスタ素子によ
る検知温度TC から被測定物体の温度TW を検知できる
ことは明らかである。無論、温度補償用サーミスタ素子
がケース内壁部に接着されて配設された室を遮蔽壁で覆
うようにすることにより、より赤外線検出用サーミスタ
素子が配設された室からの熱の影響を排除できる。
【0020】
【発明の効果】上述のように、本発明の赤外線検出器
は、ケース内を遮蔽壁によって2室に分け、一方の室の
開口部を閉塞する赤外線吸収率の良好な高分子材料から
なる樹脂フィルムを設け、前記樹脂フィルムの裏面に赤
外線検知用サーミスタ素子を密着固定し、他方の室には
温度補償用サーミスタ素子を配設することにより、赤外
線検知用サーミスタ素子を配設した室内の輻射熱の影響
が温度補償用サーミスタ素子を配設した室に殆ど及ばな
いので、温度補償用サーミスタ素子が室温を比較的正確
に検出することができ、赤外線検出用サーミスタ素子の
出力の補正が容易にできる利点がある。従って、本発明
によれば、従来の赤外線検出器よりも赤外線検出感度が
より一層向上したものとすることができる。
は、ケース内を遮蔽壁によって2室に分け、一方の室の
開口部を閉塞する赤外線吸収率の良好な高分子材料から
なる樹脂フィルムを設け、前記樹脂フィルムの裏面に赤
外線検知用サーミスタ素子を密着固定し、他方の室には
温度補償用サーミスタ素子を配設することにより、赤外
線検知用サーミスタ素子を配設した室内の輻射熱の影響
が温度補償用サーミスタ素子を配設した室に殆ど及ばな
いので、温度補償用サーミスタ素子が室温を比較的正確
に検出することができ、赤外線検出用サーミスタ素子の
出力の補正が容易にできる利点がある。従って、本発明
によれば、従来の赤外線検出器よりも赤外線検出感度が
より一層向上したものとすることができる。
【図1】本発明に係る赤外線検出器の一実施例を示す側
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明に係る赤外線検出器の他の実施例を示す
側断面図である。
側断面図である。
【図3】赤外線検出器を使用した場合の等価回路図であ
る。
る。
1 ケース 1′ 遮蔽壁 1a,1b 室 2 開口部 3 樹脂フィルム 4 赤外線検知用サーミスタ素子 5 温度補償用サーミスタ素子 4′,5′ リード線
Claims (3)
- 【請求項1】 ケース内に赤外線検出用サーミスタ素子
と温度補償用サーミスタ素子を配設した赤外線検出器に
おいて、前記ケースを2室に分離する遮蔽壁と、前記2
室のうちの1室に設けた開口部と、該開口部に配設した
赤外線を吸収する樹脂フィルムと、該樹脂フィルムのケ
ース内面側に密着するように固定した赤外線検出用サー
ミスタ素子と、前記ケースの他方の1室に配設した温度
補償用サーミスタ素子とからなることを特徴とする赤外
線検出器。 - 【請求項2】 前記遮蔽壁が前記ケースと同一又は異質
の材料からなる請求項1に記載の赤外線検出器。 - 【請求項3】 前記遮蔽壁が断熱材からなる請求項1又
は2に記載の赤外線検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4344033A JPH06194222A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 赤外線検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4344033A JPH06194222A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 赤外線検出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06194222A true JPH06194222A (ja) | 1994-07-15 |
Family
ID=18366141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4344033A Pending JPH06194222A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 赤外線検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06194222A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003021537A (ja) * | 2001-07-09 | 2003-01-24 | Ngk Insulators Ltd | 物理量検出装置および温度変化推定装置 |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP4344033A patent/JPH06194222A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003021537A (ja) * | 2001-07-09 | 2003-01-24 | Ngk Insulators Ltd | 物理量検出装置および温度変化推定装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010807 |