JPH0619407B2 - 地絡相検出装置 - Google Patents
地絡相検出装置Info
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- JPH0619407B2 JPH0619407B2 JP1014881A JP1488189A JPH0619407B2 JP H0619407 B2 JPH0619407 B2 JP H0619407B2 JP 1014881 A JP1014881 A JP 1014881A JP 1488189 A JP1488189 A JP 1488189A JP H0619407 B2 JPH0619407 B2 JP H0619407B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高抵抗接地系統又は非接地系統の地絡相を
検出する地絡相検出装置に関するものである。
検出する地絡相検出装置に関するものである。
第12図は従来の地絡相検出装置の一例を示す回路図で
あり、第12図において、1a,1b,1cはa,b及
びc相からなる3相平衡電源を形成する電源、2a,2
b,2cは電源1a,1b,1cに接続された各相の配
電線、3a,3b,3cはコンデンサにより等価的に示
す配電線2a,2b,2cの対地静電容量、4は以下の
動作説明のために例示する地絡の事故点を示し、抵抗R
gにより配電線2aを接地させる。5a,5b,5cは
コンデンサからなり、配電線2a,2b,2cの対地電
圧を適当な比で分圧する分圧器、6a,6b,6cは演
算増幅器からなり、分圧器5a,5b,5cから出力さ
れる電圧va,vb;vb,vc;vc,vaを加算して電圧
v1,v2,v3を出力する加算器、7は電源1a,1
b,1cの中性点を接地する抵抗値RNを有する抵抗で
ある。
あり、第12図において、1a,1b,1cはa,b及
びc相からなる3相平衡電源を形成する電源、2a,2
b,2cは電源1a,1b,1cに接続された各相の配
電線、3a,3b,3cはコンデンサにより等価的に示
す配電線2a,2b,2cの対地静電容量、4は以下の
動作説明のために例示する地絡の事故点を示し、抵抗R
gにより配電線2aを接地させる。5a,5b,5cは
コンデンサからなり、配電線2a,2b,2cの対地電
圧を適当な比で分圧する分圧器、6a,6b,6cは演
算増幅器からなり、分圧器5a,5b,5cから出力さ
れる電圧va,vb;vb,vc;vc,vaを加算して電圧
v1,v2,v3を出力する加算器、7は電源1a,1
b,1cの中性点を接地する抵抗値RNを有する抵抗で
ある。
第13図は、第12図に示す装置の動作を説明するベク
トル図である。ここで、配電線2aが事故点4で地絡し
たとすると、中性点0は0′に移行し、分圧器5a,5
b,5cは電圧va,vb,vcを出力する。地絡の状況
により変る配電線2a,2b,2cの対地静電容量3
a,3b,3cや地絡抵抗Rgの値において、点0は円
線図8上いずれかに来る。加算器6a,6b,6cの電
圧v1,v2,v3は次式で示され、図示なしの地絡相の
判定回路に入力される。
トル図である。ここで、配電線2aが事故点4で地絡し
たとすると、中性点0は0′に移行し、分圧器5a,5
b,5cは電圧va,vb,vcを出力する。地絡の状況
により変る配電線2a,2b,2cの対地静電容量3
a,3b,3cや地絡抵抗Rgの値において、点0は円
線図8上いずれかに来る。加算器6a,6b,6cの電
圧v1,v2,v3は次式で示され、図示なしの地絡相の
判定回路に入力される。
第13図に示すように、この場合、事故相であるa相の
電圧v1が最小値となり、|v1|<|ea|<|v2|又は
|v3|の関係が成立する。他相の地絡事故の場合も同
じような対応関係が成立する。判定回路は電圧v1が最
小値となることを判定すると、配電線2aに地絡事故が
発生したことを表わす信号を出力する。
電圧v1が最小値となり、|v1|<|ea|<|v2|又は
|v3|の関係が成立する。他相の地絡事故の場合も同
じような対応関係が成立する。判定回路は電圧v1が最
小値となることを判定すると、配電線2aに地絡事故が
発生したことを表わす信号を出力する。
従来の地絡相検出装置は、以上のように構成されている
ので、地絡事故時に配電線が有する対地静電容量及び地
絡抵抗が共に大きいと、健全時と事故時の判定電圧の差
が極めて小さくなり、両者間の弁別ができなくなる。こ
のため、例えば増幅器のゲインを増大することにより、
検出機能を高めることもできるが、このようにするため
には各相間の平衡も同時に高度にする必要があり、また
信号対雑音比を改善しない限り、装置の誤動作が起こり
易くなる。さらに、従来の地絡検出装置は、検出限界付
近の地絡事故に対して応動速度が遅いという問題点があ
った。
ので、地絡事故時に配電線が有する対地静電容量及び地
絡抵抗が共に大きいと、健全時と事故時の判定電圧の差
が極めて小さくなり、両者間の弁別ができなくなる。こ
のため、例えば増幅器のゲインを増大することにより、
検出機能を高めることもできるが、このようにするため
には各相間の平衡も同時に高度にする必要があり、また
信号対雑音比を改善しない限り、装置の誤動作が起こり
易くなる。さらに、従来の地絡検出装置は、検出限界付
近の地絡事故に対して応動速度が遅いという問題点があ
った。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、地絡事故の状況により検出時間が影響され
ることなく、かつ検出限界を明確に設定できる地絡相検
出装置を得ることを目的とする。
れたもので、地絡事故の状況により検出時間が影響され
ることなく、かつ検出限界を明確に設定できる地絡相検
出装置を得ることを目的とする。
第1請求項に係る地絡相検出装置は地絡事故の発生に伴
って発生する零相電圧を検出する検出器及び上記零相電
圧を微分して微分電圧を得る微分器を各相毎に設け、電
力系統を形成する配電線の各相の電圧を所定位相だけ移
相して第1の参照電圧を得ると共にこの第1の参照電圧
と直交する位相まで移相して第2の参照電圧を得る移相
器と、上記零相電圧と上記第1の参照電圧との積をとる
第1の掛算器及び上記微分電圧と上記第2の参照電圧と
の積をとる第2の掛算器を各相毎に設け、上記各相毎の
第1及び第2の掛算器の出力に含まれる交流分を各相毎
に打ち消すように加算する加算器を設け、この加算器の
出力を積分し、その積分出力の絶対値が所定の閾値を超
え、かつ積分出力が所定の極性を有することを検出する
比較器を各相毎に設けたものである。
って発生する零相電圧を検出する検出器及び上記零相電
圧を微分して微分電圧を得る微分器を各相毎に設け、電
力系統を形成する配電線の各相の電圧を所定位相だけ移
相して第1の参照電圧を得ると共にこの第1の参照電圧
と直交する位相まで移相して第2の参照電圧を得る移相
器と、上記零相電圧と上記第1の参照電圧との積をとる
第1の掛算器及び上記微分電圧と上記第2の参照電圧と
の積をとる第2の掛算器を各相毎に設け、上記各相毎の
第1及び第2の掛算器の出力に含まれる交流分を各相毎
に打ち消すように加算する加算器を設け、この加算器の
出力を積分し、その積分出力の絶対値が所定の閾値を超
え、かつ積分出力が所定の極性を有することを検出する
比較器を各相毎に設けたものである。
第2請求項に係る地絡相検出装置はその第1及び第2の
掛算器が第1及び第2の参照電圧を矩形波に変換する変
換器を備えたものである。
掛算器が第1及び第2の参照電圧を矩形波に変換する変
換器を備えたものである。
第3請求項に係る地絡相検出装置はその第1及び第2の
掛算器が零相電圧及びその微分電圧を矩形波に変換する
変換器を備えたものである。
掛算器が零相電圧及びその微分電圧を矩形波に変換する
変換器を備えたものである。
第1請求項における地絡相検出装置は保護対象の配電線
から零相電圧を検出し、この零相電圧と配電線から検出
した第1の参照電圧並びに上記零相電圧の微分電圧と第
1の参照電圧に直交した第2の参照電圧との間の積をと
り、これらの積の結果から直流成分のみを選択的に積分
し、その結果が所定値を超え、かつ所定の極性であるか
否かを判定して地絡事故を検出することにより地絡事故
状況により検出時間が影響されることなく、かつ検出限
界が明確に設定できる。
から零相電圧を検出し、この零相電圧と配電線から検出
した第1の参照電圧並びに上記零相電圧の微分電圧と第
1の参照電圧に直交した第2の参照電圧との間の積をと
り、これらの積の結果から直流成分のみを選択的に積分
し、その結果が所定値を超え、かつ所定の極性であるか
否かを判定して地絡事故を検出することにより地絡事故
状況により検出時間が影響されることなく、かつ検出限
界が明確に設定できる。
第2請求項における地絡相検出装置は第1及び第2の参
照電圧を矩形波に変換してから掛算処理をすることによ
り雑音に対して安定し、装置の誤動作が起らなくなる。
照電圧を矩形波に変換してから掛算処理をすることによ
り雑音に対して安定し、装置の誤動作が起らなくなる。
第3請求項における地絡相検出装置は零相電圧及びその
微分電圧を矩形波に変換してから掛算処理をすることに
より検出限界を明確に設定できる。
微分電圧を矩形波に変換してから掛算処理をすることに
より検出限界を明確に設定できる。
以下、この発明の一実施例を図面について説明する。こ
の発明による第1の実施例を示す第1図において、9は
配電線2a,2b,2cに接続された巻線9a、配電線
2a,2b,2cの電圧ea,eb,ecから角度αだけ
遅れた参照電圧ua,ub,ucを発生する巻線9b及び
参照電圧ua,ub,ucに対し直交する即ちこれらより
90゜進相の参照電圧ua′,ub′,uc′を発生する
巻線9cを有し、移相器の機能をも備えた変圧器、10
は配電線2a,2b,2cに接続され、零相電圧v0を
検出する容量型の変圧器で、分圧器及び零相電圧v0の
検出器として機能する。11a,11b,11cは零相
電圧v0と参照電圧ua,ub,ucとの間で掛算をする掛
算器、12は零相電圧v0を微分し、微分電圧 を得る微分器、14a,14b,14cは微分電圧
v0′と参照電圧ua′,ub′,uc′とを掛算する掛算
器、15a,15b,15cは掛算器11a,11b,
11cの電圧wa1,wb1,wc1と掛算器14a,14
b,14cの電圧wa2,wb2,wc2とを加算する加算
器、16a,16b,16cは加算器15a,15b,
15cの電圧wa,wb,wcを積分し、電圧Wa,Wb,
Wcを得る積分器、17a,17b,17cは電圧Wa,
Wb,Wcと閾値−Wthとを比較する比較器、18は加算
器15a,15b,15cの電圧wa,wb,wcから最
小値のもの、即ち事故発生相のものを選択する選択器、
19は選択器18から出力される電圧Wa,Wb又はWc
と閾値−Vthとを比較する比較器、20a,20b,2
0cは比較器17a,17b,17cの出力と比較器1
9の出力とのアンドをとるアンド・ゲートで、地絡の検
出を示す信号Fa,Fb,Fcを出力する。
の発明による第1の実施例を示す第1図において、9は
配電線2a,2b,2cに接続された巻線9a、配電線
2a,2b,2cの電圧ea,eb,ecから角度αだけ
遅れた参照電圧ua,ub,ucを発生する巻線9b及び
参照電圧ua,ub,ucに対し直交する即ちこれらより
90゜進相の参照電圧ua′,ub′,uc′を発生する
巻線9cを有し、移相器の機能をも備えた変圧器、10
は配電線2a,2b,2cに接続され、零相電圧v0を
検出する容量型の変圧器で、分圧器及び零相電圧v0の
検出器として機能する。11a,11b,11cは零相
電圧v0と参照電圧ua,ub,ucとの間で掛算をする掛
算器、12は零相電圧v0を微分し、微分電圧 を得る微分器、14a,14b,14cは微分電圧
v0′と参照電圧ua′,ub′,uc′とを掛算する掛算
器、15a,15b,15cは掛算器11a,11b,
11cの電圧wa1,wb1,wc1と掛算器14a,14
b,14cの電圧wa2,wb2,wc2とを加算する加算
器、16a,16b,16cは加算器15a,15b,
15cの電圧wa,wb,wcを積分し、電圧Wa,Wb,
Wcを得る積分器、17a,17b,17cは電圧Wa,
Wb,Wcと閾値−Wthとを比較する比較器、18は加算
器15a,15b,15cの電圧wa,wb,wcから最
小値のもの、即ち事故発生相のものを選択する選択器、
19は選択器18から出力される電圧Wa,Wb又はWc
と閾値−Vthとを比較する比較器、20a,20b,2
0cは比較器17a,17b,17cの出力と比較器1
9の出力とのアンドをとるアンド・ゲートで、地絡の検
出を示す信号Fa,Fb,Fcを出力する。
次に動作について説明する。電源1a,1b,1cの電
圧ea,eb,ecは次式で表わされる。
圧ea,eb,ecは次式で表わされる。
変圧器9の参照電圧ua,ub,uc,ua′,ub′,
uc′は(1)式から次式のようになる。
uc′は(1)式から次式のようになる。
参照電圧ua,ub,uc,ua′,ub′,uc′は線間電
圧に関係しているので、事故点4のような地絡事故には
変化がない。しかし、このような地絡事故により、中性
点0の電位が変化し、零相電圧v0が発生する。零相電
圧v0は対地静電容量3a,3b,3cの容量C0、地絡
抵抗Rg、抵抗7の抵抗値RNと次式のような関係をも
つ v0=−v0sin(ωt−θ) …(4) ただし 第2図は、電圧ea,eb,ec、参照電圧ua,ub,
uc,ua′,ub′,uc′及び零相電圧v0間のベクト
ル関係を示すベクトル図である。図示のように、値絡抵
抗Rgの値により零相電圧v0のベクトルは円線図8上
のいずれかに来る。掛算器11a,11b,11cの電
圧wa1,wb1,wc1は次式のようになる。
圧に関係しているので、事故点4のような地絡事故には
変化がない。しかし、このような地絡事故により、中性
点0の電位が変化し、零相電圧v0が発生する。零相電
圧v0は対地静電容量3a,3b,3cの容量C0、地絡
抵抗Rg、抵抗7の抵抗値RNと次式のような関係をも
つ v0=−v0sin(ωt−θ) …(4) ただし 第2図は、電圧ea,eb,ec、参照電圧ua,ub,
uc,ua′,ub′,uc′及び零相電圧v0間のベクト
ル関係を示すベクトル図である。図示のように、値絡抵
抗Rgの値により零相電圧v0のベクトルは円線図8上
のいずれかに来る。掛算器11a,11b,11cの電
圧wa1,wb1,wc1は次式のようになる。
(7)式の第1項は直流成分であり、v0及びEに比例
しており、第2項は2ωの交流成分である。
しており、第2項は2ωの交流成分である。
零相電圧v0は微分器12により微分されると、(4)
式から次式のような微分電圧v0′が発生する。
式から次式のような微分電圧v0′が発生する。
v0′=−v0cos(ωt−θ) ……(8) 従って、掛算器14a,14b,14cの電圧wa2,w
b2,wc2は次式で表わされる。
b2,wc2は次式で表わされる。
(9)式の右辺第2項は(7)式の右辺第2項と逆符号
なので、加算器15a,15b,15cは、両者を加算
することによりその交流成分を消去する。即ち 電圧wa,wb,wcは積分器16a,16b,16cに
より積分され、次式のようになる。
なので、加算器15a,15b,15cは、両者を加算
することによりその交流成分を消去する。即ち 電圧wa,wb,wcは積分器16a,16b,16cに
より積分され、次式のようになる。
(11)式で示される電圧wa,wb,wcは、零相電圧
v0に関連したものなので、地絡事故がなく、かつ各相
の電圧ea,eb,ecが平衡しているときは零となる。
しかし、地絡事故により零相電圧v0が発生すると、電
圧Wa,Wb,Wcは時間と共に増大し、この場合、電圧
Waは負、電圧Wb及びWcは正の値を示す。
v0に関連したものなので、地絡事故がなく、かつ各相
の電圧ea,eb,ecが平衡しているときは零となる。
しかし、地絡事故により零相電圧v0が発生すると、電
圧Wa,Wb,Wcは時間と共に増大し、この場合、電圧
Waは負、電圧Wb及びWcは正の値を示す。
第3図は時刻tgで地絡事故が発生したときの電圧
Wa,Wb,Wcの波形を示す。このように事故相の電圧
Waのみが負方向へ増加し、他の電圧Wb及びWcは正方
向に増加する。電圧Waは時刻tdで閾値−Wthと交差
するので、これが比較器17aにより検出され、その出
力が1となる。電圧waは、選択器18を介して比較器
19に入力され、閾値−Vthと比較され、第4図に示す
ように、時刻tgで直ちに閾値−Vthと交差したものと
なる。従って、比較器19は出力を1にし、アンド・ゲ
ート20aが開き、a相即ち配電線2aの地絡を示す信
号Faが出力される。配電線2b又は2cの地絡の場合
もa相の場合と同じような説明となる。
Wa,Wb,Wcの波形を示す。このように事故相の電圧
Waのみが負方向へ増加し、他の電圧Wb及びWcは正方
向に増加する。電圧Waは時刻tdで閾値−Wthと交差
するので、これが比較器17aにより検出され、その出
力が1となる。電圧waは、選択器18を介して比較器
19に入力され、閾値−Vthと比較され、第4図に示す
ように、時刻tgで直ちに閾値−Vthと交差したものと
なる。従って、比較器19は出力を1にし、アンド・ゲ
ート20aが開き、a相即ち配電線2aの地絡を示す信
号Faが出力される。配電線2b又は2cの地絡の場合
もa相の場合と同じような説明となる。
なお、積分器16a,16b,16cは完全な時間積分
を行なう場合を説明したが、掛算器14a,14b,1
4cの出力に、その演算精度などが原因で少しでも直流
成分が含まれると、積分器16a,16b,16cの積
分で直流成分が蓄積され、誤差を大きくする。このた
め、積分器16a,16b,16cに伝達関数 の一次送れ要素をもたせてもよく、時定数Tは地絡事故
の現象よりも長くなるように設定しておけばよい。
を行なう場合を説明したが、掛算器14a,14b,1
4cの出力に、その演算精度などが原因で少しでも直流
成分が含まれると、積分器16a,16b,16cの積
分で直流成分が蓄積され、誤差を大きくする。このた
め、積分器16a,16b,16cに伝達関数 の一次送れ要素をもたせてもよく、時定数Tは地絡事故
の現象よりも長くなるように設定しておけばよい。
更に、電圧Wa,Wb,Wcは、地絡事故が発生する以前
に、配電線2a,2b,2cに関連する不平衡が原因
で、ある値の直流分を有することがあるので、第5図に
示すように電圧Wa,Wb,WcをそれぞれコンデンサCを
介して出力するようにしてもよい。コンデンサCは抵抗
Rと共に微分回路を形成し、その時定数CRは予想され
る地絡事故の現象及び系統に常時発生する擾乱より長く
なるように設定すればよい。
に、配電線2a,2b,2cに関連する不平衡が原因
で、ある値の直流分を有することがあるので、第5図に
示すように電圧Wa,Wb,WcをそれぞれコンデンサCを
介して出力するようにしてもよい。コンデンサCは抵抗
Rと共に微分回路を形成し、その時定数CRは予想され
る地絡事故の現象及び系統に常時発生する擾乱より長く
なるように設定すればよい。
また、第1の実施例では参照電圧ua,ub,uc、ua′,
ub′,uc′を正弦波としたが、これらの正弦波を第6
図に示すように例えば掛算器に変換器を備え、一定振幅
の矩形波に変換してから掛算の処理をしてもよい。第6
図において、(a)は第1の参照電圧ua、(b)は第
2の参照電圧ua′、(c)は零相電圧v0、(d)は微
分電圧v0′、(e)は電圧wa1、(f)は電圧wa2、
(g)は電圧waの波形を示す。この場合、時刻tgで
地絡事故が発生すると、電圧Wa,Wb,Wcの波形は第7
図に示すように変化する。第7図に示す電圧Wa,Wb,W
cの波形は、第3図に示すものと異なり、振動成分をも
つが、基本的な点は同じであり、電圧Waは時刻tdに
おいて閾値−Wthと交差し、地絡事故の判定がなされ
る。
ub′,uc′を正弦波としたが、これらの正弦波を第6
図に示すように例えば掛算器に変換器を備え、一定振幅
の矩形波に変換してから掛算の処理をしてもよい。第6
図において、(a)は第1の参照電圧ua、(b)は第
2の参照電圧ua′、(c)は零相電圧v0、(d)は微
分電圧v0′、(e)は電圧wa1、(f)は電圧wa2、
(g)は電圧waの波形を示す。この場合、時刻tgで
地絡事故が発生すると、電圧Wa,Wb,Wcの波形は第7
図に示すように変化する。第7図に示す電圧Wa,Wb,W
cの波形は、第3図に示すものと異なり、振動成分をも
つが、基本的な点は同じであり、電圧Waは時刻tdに
おいて閾値−Wthと交差し、地絡事故の判定がなされ
る。
また、第1の実施例では零相電圧及びその微分電圧を正
弦波のまま演算処理に用いたが例えば掛算器に変換器を
備え、これらを矩形波に変換してから掛算の処理をして
も第1の実施例と同様の効果を奏する。
弦波のまま演算処理に用いたが例えば掛算器に変換器を
備え、これらを矩形波に変換してから掛算の処理をして
も第1の実施例と同様の効果を奏する。
また、第1の実施例では零相電圧及びその微分電圧と参
照電圧との掛算を掛算器により行なう場合を説明した
が、第8図に示す波形図から明らかなように、ゲート回
路によって掛算と同一の機能を実行しても第1の実施例
と同様の効果を奏する。第8図において、(a)は零相
電圧v0及びその微分電圧v0′、(b)は参照電圧ua
及びua′、(c)は電圧 (d)は電圧waの波形を示す。この場合、地絡事故が
時刻tgで発生すると、電圧Wa,Wb,Wcは第9図に
示すように変化し、上記説明から地絡事故の判定が可能
なことが解る。
照電圧との掛算を掛算器により行なう場合を説明した
が、第8図に示す波形図から明らかなように、ゲート回
路によって掛算と同一の機能を実行しても第1の実施例
と同様の効果を奏する。第8図において、(a)は零相
電圧v0及びその微分電圧v0′、(b)は参照電圧ua
及びua′、(c)は電圧 (d)は電圧waの波形を示す。この場合、地絡事故が
時刻tgで発生すると、電圧Wa,Wb,Wcは第9図に
示すように変化し、上記説明から地絡事故の判定が可能
なことが解る。
また、第1の実施例では、参照電圧ua,ub,uc,
ua′,ub′,uc′を変圧器9から得る場合を説明し
たが、これらを第10図及び第11図で示すように、コ
ンデンサからなる分圧器5a,5b,5cから得るよう
にしてもよい。第10図において、加算器21a,21
b,21cは分圧器5a,5b,5cの出力電圧から2
相分ずつ入力して加算し、参照電圧ua,ub,ucを
得、微分器22a,22b,22cはこれらを微分して
参照電圧ua′,ub′,uc′を得る。
ua′,ub′,uc′を変圧器9から得る場合を説明し
たが、これらを第10図及び第11図で示すように、コ
ンデンサからなる分圧器5a,5b,5cから得るよう
にしてもよい。第10図において、加算器21a,21
b,21cは分圧器5a,5b,5cの出力電圧から2
相分ずつ入力して加算し、参照電圧ua,ub,ucを
得、微分器22a,22b,22cはこれらを微分して
参照電圧ua′,ub′,uc′を得る。
第11図において、微分器23a,23b,23cは、
参照電圧ua, ub,ucから2相分ずつ入力して加算し、参照電圧
ua′,ub′,uc′を得る。
参照電圧ua, ub,ucから2相分ずつ入力して加算し、参照電圧
ua′,ub′,uc′を得る。
以上のように、第1請求項によれば、保護対象の配電線
から零相電圧を検出し、この零相電圧と配電線から検出
した参照電圧並びにそれらの直交信号との間の積をと
り、これらの積の結果から直流成分のみを選択的に積分
し、その結果が所定値を超え、かつ所定の極性となるか
否かを判定することにより、地絡事故を検出するように
したので、地絡事故の状況により検出時間が影響される
ことなく、雑音に対し安定、かつ検出速度に影響される
ことなく、検出限界を明確に設定できる効果がある。
から零相電圧を検出し、この零相電圧と配電線から検出
した参照電圧並びにそれらの直交信号との間の積をと
り、これらの積の結果から直流成分のみを選択的に積分
し、その結果が所定値を超え、かつ所定の極性となるか
否かを判定することにより、地絡事故を検出するように
したので、地絡事故の状況により検出時間が影響される
ことなく、雑音に対し安定、かつ検出速度に影響される
ことなく、検出限界を明確に設定できる効果がある。
第2請求項によれば地絡相検出装置の第1及び第2の掛
算器に第1及び第2の参照電圧を矩形波に変換する機能
を付加することにより、雑音に対して安定し、誤動作が
起らないという効果が得られる。
算器に第1及び第2の参照電圧を矩形波に変換する機能
を付加することにより、雑音に対して安定し、誤動作が
起らないという効果が得られる。
第3請求項は、地絡相検出装置の第1及び第2の掛算器
に零相電圧及びその微分電圧を矩形波に変換する機能を
付加することにより検出限界を明確に設定できる効果が
得られる。
に零相電圧及びその微分電圧を矩形波に変換する機能を
付加することにより検出限界を明確に設定できる効果が
得られる。
第1図はこの発明の第1の実施例による地絡相検出装置
のブロック図、第2図は第1図に示す装置の各部の電圧
のベクトル図、第3図及び第4図は第1図に示す装置の
動作の波形図、第5図はこの発明の第2の実施例による
地絡相検出装置のブロック図、第6図及び第7図はこの
発明の第3の実施例の動作の波形図、第8図及び第9図
はこの発明の第4の実施例による動作の波形図、第10
図はこの発明の第5の実施例によブロック図、第11図
はこの発明の第6の実施例によるブロック図、第12図
は従来の地絡相検出装置のブロック図、第13図は第1
2図に示す装置の各部の電圧のベクトル図である。 2a,2b,2c……配電線、5a,5b,5c,10
……分圧器、9……変圧器、11a,11b,11c,
14a,14b,14c……掛算器、12,22a,2
2b,22c……微分器、15a,15b,15c,2
1a,21b,21c,23a,23b,23c……加
算器、16a,16b,16c……積分器、17a,1
7b,17c,19……比較器、18……選択器、20
a,20b,20c……アンド・ゲート。 なお、図中の同一符号は同一部分を示す。
のブロック図、第2図は第1図に示す装置の各部の電圧
のベクトル図、第3図及び第4図は第1図に示す装置の
動作の波形図、第5図はこの発明の第2の実施例による
地絡相検出装置のブロック図、第6図及び第7図はこの
発明の第3の実施例の動作の波形図、第8図及び第9図
はこの発明の第4の実施例による動作の波形図、第10
図はこの発明の第5の実施例によブロック図、第11図
はこの発明の第6の実施例によるブロック図、第12図
は従来の地絡相検出装置のブロック図、第13図は第1
2図に示す装置の各部の電圧のベクトル図である。 2a,2b,2c……配電線、5a,5b,5c,10
……分圧器、9……変圧器、11a,11b,11c,
14a,14b,14c……掛算器、12,22a,2
2b,22c……微分器、15a,15b,15c,2
1a,21b,21c,23a,23b,23c……加
算器、16a,16b,16c……積分器、17a,1
7b,17c,19……比較器、18……選択器、20
a,20b,20c……アンド・ゲート。 なお、図中の同一符号は同一部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 友良 山梨県韮崎市若宮1―8―21 東京電力株 式会社韮崎営業所内 (72)発明者 遠藤 光一 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東 京電力株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−93268(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】電力系統を形成する各相の配電線の各電圧
から零相電圧を検出する検出器と、上記零相電圧を微分
した微分電圧を発生する微分器と、を備えると共に、上
記各電圧を所定位相だけ移相して第1の参照電圧を発生
すると共に上記各電圧を上記所定位相と直交する位相ま
で移相して第2の参照電圧を発生する移相器と、上記零
相電圧と上記第1の参照電圧との積をとる第1の掛算器
と、上記微分電圧と上記第2の参照電圧との積をとる第
2の掛算器と、上記第1及び第2の掛算器の出力をその
出力に含まれる交流分を打ち消すように加算する加算器
と、上記加算器の出力を積分する積分器と、上記積分器
の出力の絶対値が所定の閾値を超え、かつ上記積分器の
出力が所定の極性を有することを検出する比較器とを上
記各相毎に備え、上記比較器の検出出力を対応する配電
線の地絡事故の発生を示す信号とした地絡相検出装置。 - 【請求項2】第1及び第2の掛算器はそれぞれ第1及び
第2の参照電圧を矩形波に変換する変換器を含むことを
特徴とする請求項第1項記載の地絡相検出装置。 - 【請求項3】第1及び第2の掛算器はそれぞれ零相電圧
及びその微分電圧を矩形波に変換する変換器を含むこと
を特徴とする請求項第1項記載の地絡相検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1014881A JPH0619407B2 (ja) | 1989-01-24 | 1989-01-24 | 地絡相検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1014881A JPH0619407B2 (ja) | 1989-01-24 | 1989-01-24 | 地絡相検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02195275A JPH02195275A (ja) | 1990-08-01 |
JPH0619407B2 true JPH0619407B2 (ja) | 1994-03-16 |
Family
ID=11873356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1014881A Expired - Lifetime JPH0619407B2 (ja) | 1989-01-24 | 1989-01-24 | 地絡相検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0619407B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103487725B (zh) * | 2013-10-10 | 2015-12-02 | 北京三杰网联科技有限公司 | 一种基于零序分量法的架空配电线路接地故障指示装置 |
-
1989
- 1989-01-24 JP JP1014881A patent/JPH0619407B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02195275A (ja) | 1990-08-01 |
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