JPH06192557A - 押出し成形材料用樹脂組成物 - Google Patents

押出し成形材料用樹脂組成物

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JPH06192557A
JPH06192557A JP4358153A JP35815392A JPH06192557A JP H06192557 A JPH06192557 A JP H06192557A JP 4358153 A JP4358153 A JP 4358153A JP 35815392 A JP35815392 A JP 35815392A JP H06192557 A JPH06192557 A JP H06192557A
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JP
Japan
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group
formula
examples
copolyestercarbonate
extrusion molding
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Application number
JP4358153A
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English (en)
Inventor
Kaoru Imichi
薫 井道
Ryoji Sugimoto
亮二 杉本
Akihiro Saito
明宏 斉藤
Hiroshi Miyake
浩 三宅
Hideyuki Itoi
秀行 糸井
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
Original Assignee
GE Plastics Japan Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 押出し成形材料として適したポリカーボネー
ト(PC)系樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)分岐鎖ポリカーボネート系樹脂25〜
75重量部および(B)下記式(化1)および(化2)
で示される構造単位を有するところのコポリエステルカ
ーボネート75〜25重量部を含む押出し成形材料用樹
脂組成物。 【化1】 【化2】 (上記式中、RおよびR´はそれぞれ独立して、ハロゲ
ン原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であ
り、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O
−、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または
−C(=O)−であり、nおよびn´はそれぞれ独立し
て0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二
価の脂肪族基であり、bは0または1である) 【効果】 低温で押出し加工でき、得られた成形品の形
状精度は高く、また機械的特性も優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分枝状ポリカーボネー
ト系樹脂を含む押出し成形材料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ポリ
カーボネート系樹脂は、透明性、耐熱性および耐衝撃性
に優れていることから種々の分野で使用されている。な
かでも分岐鎖ポリカーボネートは、線状ポリカーボネー
トと比べて粘度の剪断速度依存性が大きく、優れた粘性
特性を有することから、押出し成形用途に広く使用され
ている。
【0003】ところが、ポリカーボネート系樹脂は一般
的に、押出し加工温度が280〜300℃と高温であ
り、またスクリューにかかる負荷も高粘度樹脂のために
高く、特に異型押出しなどは、吐出量が制限されてしま
うので、加工性の悪い材料であるとされていた。
【0004】そこで本発明は、押出し成形材料として適
したポリカーボネート系樹脂組成物を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、分岐鎖ポ
リカーボネートに特定の構造を有するコポリエステルカ
ーボネート樹脂を配合すると、押出し加工特性を従来と
比べて大幅に向上できることを見出した。
【0006】すなわち本発明の押出し成形材料用樹脂組
成物は、(A)分岐鎖ポリカーボネート系樹脂25〜7
5重量部、ならびに(B)次式(化3):
【0007】
【化3】 および次式(化4):
【0008】
【化4】 (上記式中、RおよびR´はそれぞれ独立して、ハロゲ
ン原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であ
り、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O
−、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または
−C(=O)−であり、nおよびn´はそれぞれ独立し
て0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二
価の脂肪族基であり、bは0または1である)で示され
る構造単位を有するところのコポリエステルカーボネー
ト75〜25重量部を含むことを特徴とする。
【0009】本発明で使用する成分(A)分岐鎖ポリカ
ーボネート系樹脂は当業者に周知であり、多官能性芳香
族化合物をジフェノールおよび/またはカーボネート先
駆体と反応させることにより、分枝した熱可塑性ランダ
ム分枝ポリカーボネートとして得られる。詳細には、例
えば米国特許第3,544,514 号明細書などにその製法が開
示されている。
【0010】ここで、好ましい多官能性芳香族化合物と
しては、例えばトリメリット酸、トリメリット酸トリク
ロライド、トリス-1,1,1-(4-ヒドロキシフェニル)エタ
ン等が挙げられる。
【0011】また、ジフェノールとしては、通常、式
(化5):
【0012】
【化5】 (上記式中、R、R´、W、n、n´およびbは上記と
同義である)で示されるジフェノールから誘導されるジ
フェノール成分と、カーボネート成分とからなる。上記
式において、RおよびR´がハロゲン原子の場合には、
例えば塩素原子または臭素原子等が挙げられる。一価の
炭化水素基の場合には、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基またはアルカリール基等
が挙げられる。また炭化水素オキシ基の場合の炭化水素
基は前記した炭化水素基を挙げることができる。
【0013】また、Wが二価の炭化水素基の場合には、
アルキレン基、アルキリデン基、シクロアルキレン基、
またはシクロアルキリデン基等である。
【0014】ジフェノールの具体例としては、例えばジ
フェノール;2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン(いわゆるビスフェノールA);2,2-ビス(3,5-ジブ
ロモ-4- ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2-ビス(3,
5-ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1-ビス
(3,5-ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン;1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)デカン;1,4-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)シクロドデカン;1,1-ビス(3,5-ジ
メチル-4- ヒドロキシフェニル)シクロドデカン;4,4-
ジヒドロキシジフェニルエーテル;4,4-チオジフェノー
ル;4,4-ジヒドロキシ-3,3- ジクロロジフェニルエーテ
ル;および4,4-ジヒドロキシ-2,5- ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル等が挙げられる。その他に米国特許明細書
第2,999,835 号、第3,028,365 号、第3,334,154 号およ
び第4,131,575 号に記載されているジフェノールが使用
できる。
【0015】またカーボネート先駆体としては、例えば
ホスゲン、ジフェニルカーボネート等が挙げられる。
【0016】本発明で使用する分岐鎖ポリカーボネート
は、塩化メチレン中25℃で測定した固有粘度が0.3
5〜0.65dl/gであるのが好ましい。
【0017】次に、本発明で使用する成分(B)のコポ
リエステルカーボネートは、上記式(化3)および(化
4)で示される構成単位を有することが必要である。ま
ず、(化3)で示される構成単位はジフェノール成分お
よびカーボネート成分よりなる。ジフェノール成分を導
入するために使用できるジフェノールは、先に記載した
(化5)で示されるジフェノールである。特に、上記式
(化5)において、RおよびR´が一価の炭化水素基の
場合には、炭素数1〜12を有するアルキル基、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、デシル基等;炭素数
4〜8を有するシクロアルキル基、例えばシクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基等;炭素数6〜12を有するア
リール基、例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニル
基等;炭素数7〜14を有するアラルキル基、例えばベ
ンジル基、シンナミル基等;または炭素数7〜14を有
するアルカリール基、例えば、トリル基、クメニル基等
が挙げられ、好ましくはアルキル基である。また、炭化
水素オキシ基の炭化水素基は前記した炭化水素基を挙げ
ることができる。そのような炭化水素オキシ基として
は、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリール
オキシ基、アラルキルオキシ基またはアルカリールオキ
シ基であり、アルコキシ基およびアリールオキシ基が好
ましい。
【0018】また、Wが二価の炭化水素基の場合には、
炭素数1〜30を有するアルキレン基、例えばメチレン
基、エチレン基、トリメチレン基、オクタメチレン基
等、炭素数2〜30を有するアルキリデン基、例えばエ
チリデン基、プロピリデン基等、または、炭素数6〜1
6を有するシクロアルキレン基、例えばシクロヘキシレ
ン基、シクロドデシレン基等もしくはシクロアルキリデ
ン基、例えばシクロヘキシリデン基等である。
【0019】本発明において有効なジフェノールとして
は、例えば2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
(いわゆるビスフェノールA);2,2-ビス(3,5-ジブロ
モ-4- ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2-ビス(3,5-
ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1-ビス
(3,5-ジメチル-4- ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン;1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)デカン;1,4-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン;1,1-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)シクロドデカン;1,1-ビス(3,5-ジ
メチル-4- ヒドロキシフェニル)シクロドデカン;4,4-
ジヒドロキシジフェニルエーテル;4,4-チオジフェノー
ル;4,4-ジヒドロキシ-3,3- ジクロロジフェニルエーテ
ル;および4,4-ジヒドロキシ-2,5- ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル等が挙げられ、その他に米国特許明細書第
2,999,835 号、第3,028,365 号、第3,334,154 号および
第4,131,575 号に記載されているジフェノールが使用で
きる。
【0020】またカーボネート成分を導入するための前
駆物質としては、例えばホスゲン、ジフェニルカーボネ
ート等が挙げられる。
【0021】次に、(化4)で示される構成単位は、ジ
フェノール成分および二価酸成分からなる。ジフェノー
ル成分の導入については、上記したのと同様のジフェノ
ールを使用できる。二価酸成分を導入するために使用す
るモノマーとしては、二価の酸またはその等価物質であ
る。二価の酸としては例えば炭素数8〜20、好ましく
は10〜12の脂肪族二酸である。この二価の酸または
その等価物質は、直鎖状、分枝状、環状のいずれであっ
ても良い。脂肪族二酸は、α、ω‐ジカルボン酸が好ま
しい。そのような二価の酸としては例えば、セバシン酸
(デカン二酸)、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、オ
クタデカン二酸、アイコサン二酸等の直鎖飽和脂肪族ジ
カルボン酸が好ましく、セバシン酸およびドデカン二酸
が特に好ましい。また、等価物質としては、上記した二
価の酸の、例えば酸クロリドのような酸ハライド、例え
ばジフェニルエステルのようなジ芳香族エステル等が挙
げられる。ただし、エステルのエステル部分の炭素数
は、上記した酸の炭素数には含めない。上記した二価の
酸またはその等価物質は、単独でも良く、また2種以上
の組合せであっても良い。
【0022】成分(B)のコポリエステルカーボネート
は、(化3)(化4)で示される上記した2種の構成単
位を次の割合で有していると好ましい。すなわち、(化
4)で示される構成単位の量が、(化3)および(化
4)の合計量の2〜30モル%、より好ましくは5〜2
5モル%、さらに好ましくは7〜20モル%である。
(化4)の量が2モル%より少ないと転移温度(Tg)
の低下が不十分であるので、流動性が低下する傾向があ
る。また、30モル%より多いとポリカーボネートと同
等の優れた物性、例えば機械的強度、耐熱性等が得にく
い傾向がある。
【0023】成分(B)のコポリエステルカーボネート
の重量平均分子量は、通常10,000〜100,000 、好ましく
は18,000〜40,000である。ここでいう重量平均分子量と
は、ポリカーボネート用に補正されたポリスチレンを用
いて、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって
測定されたものである。また、メチレンクロリド中、25
℃で測定した固有粘度が、0.35〜0.65 dl/g であるもの
が好ましい。
【0024】成分(B)のコポリエステルカーボネート
は、公知のポリカーボネートの製造方法、例えばホスゲ
ンを用いる界面重合法、溶融重合法等によって製造でき
る。例えば、クイン(Quinn)の米国特許第4,238,596 号
明細書ならびにクインおよびマルケジッヒ(Markezich)
の米国特許第4,238,597 号明細書に記載された方法で製
造することができる。具体的には、まず、エステル形成
基とジフェノールとの反応に先立ち酸ハライドを形成
し、次いでホスゲンと反応させる。なお、ゴールドベル
グ(Goldberg)の塩基性溶液法(米国特許第3,169,121 号
明細書)では、ピリジン溶媒が使用でき、またジカルボ
ン酸が用いられる。α、ω‐ジカルボン酸(例えばセバ
シン酸)のジエステル、(例えばジフェニルエステル)
を使用する溶融重合法もまた使用できる。好ましい製造
方法は、米国特許第4,286,083 号明細書のコカノウスキ
ー(Kochanowski) の改良法である。この方法では、アジ
ピン酸のような低級の二酸をあらかじめ塩の形(好まし
くはナトリウム塩のようなアルカリ金属塩)にしてお
き、ジフェノールが存在する反応容器に添加する。ホス
ゲンとの反応中、水相をアルカリ性のpH、好ましくは
約pH8〜9に保持し、次いでホスゲンとの反応の残り
最小限約5%のところで、pH10〜11に上げる。
【0025】界面重合法、例えばビスクロロフォーメー
ト法による場合には、ポリカーボネートやコポリエステ
ルカーボネートの合成において良く知られている一般的
な触媒系を使用するのが好ましい。主な触媒系として
は、第3級アミン、アミジンまたはグアニジンのような
アミン類が挙げられる。第3級アミンが一般的に使用さ
れ、その中でもトリエチルアミンのようなトリアルキル
アミンが特に好ましい。
【0026】このようなコポリエステルカーボネートの
詳細な製造方法については、特開平4-275360号公報の実
施例に開示がある。
【0027】また、成分(B)のコポリエステルカーボ
ネートは、その末端がフェノールであっても十分な耐衝
撃強度を有するが、p-t-ブチルフェノール、イソノニル
フェノール、イソオクチルフェノール、m-またはp-クミ
ルフェノール(好ましくはp-クミルフェノール)、クロ
マニル化合物、例えばクロマンのような、よりかさ高い
末端基を導入すると、より低温衝撃性が優れたコポリエ
ステルカーボネートを得ることができる。
【0028】上記した成分(A)および(B)の配合比
率は、(A)25〜75重量部に対して(B)を75〜
25重量部、好ましくは(A)40〜60重量部に対し
て(B)を60〜40重量部である。(B)の配合比率
が25重量部未満ではポリカーボネートの成形加工性を
向上させることができず、また75重量部を超えると粘
度が低下してしまい押出し成形に適さなくなる。
【0029】本発明の樹脂組成物は、上記した成分のほ
かにさらに、その物性を損なわない限りにおいて、その
目的に応じて樹脂の混合時、成形時に、慣用の他の添加
剤、例えば顔料、染料、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維
等)、充填剤(カーボンブラック、シリカ、酸化チタン
等)、耐熱剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型
剤、可塑剤、難燃剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を添
加することができる。
【0030】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混合法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリ―ミキサ―、ロ―ラ―、ニ―ダ―等
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。成分の混合順は特に限定されない。
【0031】本発明の樹脂組成物は特に、押出し成形用
の材料として優れている。
【0032】
【作用】本発明の樹脂組成物では、分岐鎖ポリカーボネ
ート単独の時と比べて押出し温度を約20〜40℃も低
くできる。また、このように低温で押出し加工すると、
サイジングにおける冷却も有利であるので、形状保持精
度が高い。加えて、加工時のスクリューにかかる負荷も
低減されるので、吐出量を増加でき、生産性にも優れ
る。
【0033】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例においては各成分として以下のも
のを用いた。成分(A) ビスフェノールAからなる分岐鎖ポリカーボネート、固
有粘度(塩化メチレン中25℃で測定)0.57 dl/g
:商標LEXAN 153 (日本ジーイープラスチックス株式
会社製)、以下では、PCと略記する。成分(B) CPEC−A:特開平4-275360号公報の実施例の方法に
準じてコポリエステルカーボネートを製造した。このコ
ポリエステルカーボネートは、以下の式(化6)および
(化7)の構造単位を、90:10のモル比で有してお
り、この固有粘度(メチレンクロリド中25℃で測定)
は0.45 dl/g であった。以下ではこれをCPEC−
Aと略記する。
【0034】CPEC−B:特開平4-275360号公報の実
施例の方法に準じてコポリエステルカーボネートを製造
した。このコポリエステルカーボネートは、以下の式
(化6)および(化7)の構造単位を、90:10のモ
ル比で有しており、この固有粘度(メチレンクロリド中
25℃で測定)は0.56 dl/g であった。以下ではこ
れをCPEC−Bと略記する。
【0035】
【化6】
【0036】
【化7】 実施例1〜6および比較例1〜2 CPEC−AまたはCPEC−B、またはこれとPCと
を表1に示す割合(重量比)で混合し、280℃、10
0rpm 、60Kg/ 時間(押出速度)に設定した1軸押出
機(65mm)で押出し、ペレットを作成した。次に、成形
加工用の押出機としてFS−65−25(池田鉄工所
製)を用い、表1に示す条件にて押出し成形を行った。
なお、ダイスは外径30mm、内径22mmのパイプ状であ
った。
【0037】
【表1】
【0038】*1:スクリューモーター負荷最大、*
2:ドローダウンが激しく測定不可実施例7〜8および比較例3〜4 CPEC−AまたはCPEC−BとPCとを50/50
(重量比)で混合し(それぞれ実施例7および実施例
8)、またはPC単独で(比較例3および4)、実施例
1〜6と同一条件にて押出してペレットを作成した後、
実施例1〜6と同一の押出機を用いて押出し成形を行っ
た。なお、ダイスは外径30mm、内径26mmのパイプ状
のものを使用した。表2に押出し成形の条件を示す。
【0039】
【表2】
【0040】*1:単位 kw・時/kg 上記の表2より、同じ比動力、同じ回転数では、実施例
7は比較例3に比べて約50℃低温にて加工することが
でき、また実施例8は約30℃低温にて加工することが
できることがわかる。なお、比較例4では、分岐鎖ポリ
カーボネートのみを実施例8と同程度に低温で加工する
と、粘度が高いために吐出量がかなり少なくなってしま
うので、このような低温での加工は不可能であることが
わかる。実施例9〜10および比較例5〜7 CPEC−AまたはCPEC−BとPCとを50/50
(重量比)で混合し(それぞれ実施例9および実施例1
0)、または、CPEC−A、CPEC−BまたはPC
を単独で(それぞれ比較例5〜7)、実施例1〜6と同
一条件にて押出してペレットを作成した後、実施例1〜
6と同一の押出機を用いて押出し成形を行った。なお、
ダイスは幅55mm、厚み2mmのリボンダイを使用した。
表3に押出し成形の条件を示す。機械的物性を調べるた
めに、シートを押出し、切削により試験片を作成し、こ
れを用いて引張り試験(ASTM D 638)および
高速耐衝撃性試験(HSIT)を行った。なお、高速耐
衝撃性試験は、23℃において試験片を5m/sec の一
定速度で打抜く方法で行った。各試験は試験片5枚につ
いて行い、破壊時の吸収エネルギ−および最大負荷を測
定した。
【0041】
【表3】 上記表3より、分岐鎖ポリカーボネートにコポリエステ
ルカーボネートを配合しても押出し成形後の機械的特性
はほとんど変わらないことがわかる。なお、コポリエス
テルカーボネート単独の場合の押出し成形は、ドローダ
ウンが激しく、形状保持が困難であった。実施例11〜12および比較例8 CPEC−AまたはCPEC−BとPCとを50/50
(重量比)で混合し(それぞれ実施例11および実施例1
2)、またはPC単独で(比較例8)、実施例1〜6と
同一条件にて押出してペレットを作成した後、実施例1
〜6と同一の押出機を用いて押出し成形を行った。な
お、ダイスは図1(a)に示した変形卍評価型を使用し
た。押出し開始後安定してから、肉厚2.0 mm、押出し方
向の長さ200mmの成形品を切り出した。この成形品につ
いて、実測寸法のデザイン寸法に対する変形量(単位:
mm)を測定することにより、形状精度を評価した。図1
(a)に示したA、BおよびCの3箇所について寸法測
定を行い、AおよびBについては、図1(b)に示した
ように、約10cm間隔の1、2、3の3箇所で測定し、
Cについては1で測定した。各測定は5回行ってその平
均値を求めた。結果を表4に示す。
【0042】
【表4】
【0043】上記の表4からわかるように、実施例11お
よび12の樹脂組成物では、比較例8の分岐鎖ポリカーボ
ネート単独の場合に比べて、押出し成形後の寸法差がA
およびBにおいて小さいので、ソリ、変形が少なく、形
状精度が高いことが分かる。
【0044】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、ポリカーボネー
ト樹脂単独の場合より低温で押出し成形を行うことがで
きる。また、得られた成形品は、形状保持精度が高く、
かつ優れた機械的特性を有している。さらに、本発明の
樹脂組成物を用いて押出し加工を行えば、加工時のスク
リューにかかる負荷が低減されるので、吐出量を増加で
き、生産性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は、実施例11〜12および比較例8
で使用した変形卍評価型(ダイス)の断面図であり、
(b)は、この変形卍評価型を用いて押出し成形した成
形品を押出し方向に直角の方向から見た図である。成形
品は矢印の方向に押出された。
【符号の説明】
A、BおよびCは、実施例11〜12および比較例8におい
て、成形品の形状精度を評価するために測定した距離で
ある。Dは成形品の厚みである。1、2および3はそれ
ぞれ、A、BおよびCを測定した位置を表す。
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 明宏 栃木県真岡市鬼怒ケ丘2−2 日本ジーイ ープラスチックス株式会社ポリマーテクノ ロジーセンター内 (72)発明者 三宅 浩 栃木県真岡市鬼怒ケ丘2−2 日本ジーイ ープラスチックス株式会社ポリマーテクノ ロジーセンター内 (72)発明者 糸井 秀行 栃木県真岡市鬼怒ケ丘2−2 日本ジーイ ープラスチックス株式会社ポリマーテクノ ロジーセンター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分岐鎖ポリカーボネート系樹脂2
    5〜75重量部、ならびに(B)次式(化1): 【化1】 および次式(化2): 【化2】 (上記式中、RおよびR´はそれぞれ独立して、ハロゲ
    ン原子、一価の炭化水素基または炭化水素オキシ基であ
    り、Wは二価の炭化水素基、−S−、−S−S−、−O
    −、−S(=O)−、−(O=)S(=O)−、または
    −C(=O)−であり、nおよびn´はそれぞれ独立し
    て0〜4の整数であり、Xは炭素数6〜18を有する二
    価の脂肪族基であり、bは0または1である)で示され
    る構造単位を有するところのコポリエステルカーボネー
    ト75〜25重量部を含む押出し成形材料用樹脂組成
    物。
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