JPH06191552A - コンシユマーパック蓋用熱収縮性多層フイルム - Google Patents

コンシユマーパック蓋用熱収縮性多層フイルム

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JPH06191552A
JPH06191552A JP4357627A JP35762792A JPH06191552A JP H06191552 A JPH06191552 A JP H06191552A JP 4357627 A JP4357627 A JP 4357627A JP 35762792 A JP35762792 A JP 35762792A JP H06191552 A JPH06191552 A JP H06191552A
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JP
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heat
resin
layer
film
lid
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JP4357627A
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Junji Yoshii
詢二 吉井
Hajime Tsukamoto
肇 塚本
Masataka Yamamoto
正孝 山本
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Kureha Corp
Kureha Plastics Co Ltd
Original Assignee
Kureha Corp
Kureha Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】形成充填包装における蓋用フイルムとして要求
される種々の特性を有し、就中、ケロイド(熱成形可能
なフイルムにおいて加熱が部分的に不均一の場合に成形
部分と非成形部分とが斑点状に癖付けされる現象)や面
皺防止に関して顕著に改良されたコンシユマーパック蓋
用熱収縮性多層フイルムを提供する。 【構成】耐熱性樹脂層とヒートシール性樹脂層との間に
少なくともガスバリヤー性樹脂を配置した層構成を有す
る二軸延伸フイルムから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンシユマーパック蓋
用熱収縮性多層フイルムに関するものであり、詳しく
は、形成充填包装における蓋用フイルムとして要求され
る種々の特性を有し、就中、ケロイド(熱成形可能なフ
イルムにおいて加熱が部分的に不均一の場合に成形部分
と非成形部分とが斑点状に癖付けされる現象)や面皺防
止に関して顕著に改良されたコンシユマーパック蓋用熱
収縮性多層フイルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】形成充填包装を利用したコンシユマーパ
ック包装には、深絞り、ガスパック、スキンパック品等
の種類があり、これらは、ハム、ソーセージ等の畜肉加
工品や水産練り製品の包装に広く利用されている。深絞
り及びガスパックにおける形成充填包装は、基本的に
は、フイルムやシート等の包装材料を被包装物の形状に
ほぼ合わせて成形する工程、当該工程で形成された絞り
容器の凹に被包装物を充填する工程、別に用意された蓋
用フイルムと絞り容器の平板状部を合わせて真空条件下
にヒートシールする工程から構成される。そして、ガス
パックの場合は、真空後に被包装物に合わせて選択され
たガス(例えば、窒素ガスと炭酸ガスとの混合ガス)が
絞り容器の凹に導入される。
【0003】そして、上記の形成充填包装は、一般的に
は、深絞り型全自動真空包装機などを利用して実施され
る。そして、蓋用フイルムとしては、例えば、以下の表
1に記載の特性を満足するものが望まれる。
【0004】
【表1】 (1)ガスバリヤー性に優れていること。 (2)表面光沢性、透明性に優れていること。 (3)包装機の熱天板や熱シールバーの熱によりケロイ
ドや面皺を生じないこと。 (4)ストレッチ性に優れていること。 (5)耐寒性に優れていること。 (6)防曇性および必要に応じてイージーピール機能が
付与されていること。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来より、
形成充填包装における蓋用フイルムとしては、最外層の
耐熱性熱層と最内層のヒートシール性樹脂層との間に少
なくともガスバリヤー性樹脂を配置した層構成を有する
ラミネート品や無延伸共押出品が使用されている。そし
て、この様な蓋用フイルムの例としては、軟質塩化ビニ
ル樹脂層/塩化ビニリデン樹脂層/軟質塩化ビニル樹脂
層の層構成を有する未延伸積層体が提案されている(特
開昭54−43282号公報)。
【0006】しかしながら、上記の未延伸積層体は、高
度のガスバリヤー性を有するが、耐寒性の点に難点があ
り、例えば、10℃以下の低温で輸送された場合、ピン
ホールやクラックを生じることがある。しかも、エッジ
シール部の強度においても不安がある。
【0007】また、層構成に6−ナイロンや6−66ナ
イロン等のナイロン樹脂層を導入した蓋用フイルムも知
られているが、ガスパックやスキンパックにおいて、ナ
イロン層が表面に位置した場合は、そのカール性のため
包装機械適性が悪く、また、表面のフィット感の不足の
ため成形タルミや皺を生じて商品の外観や見栄えが損な
われる。
【0008】更にまた、エチレン・酢酸ビニル共重合体
(EVA)、低密度ポリエチレン(LDPE)、超低密
度ポリエチレン(VLDPE)等のポリエチレンを最外
層に位置させた蓋用フイルムも知られているが、斯かる
蓋用フイルムは、耐熱性不足のため、包装機の熱天板や
熱シールバーの熱により、ケロイドや面皺を生じること
があり、商品の外観や見栄えが損なわれる。
【0009】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、形成充填包装における蓋用フイルム
として要求される種々の特性を有し、就中、ケロイドや
面皺防止に関して顕著に改良されたコンシユマーパック
蓋用熱収縮性多層フイルムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、耐熱性樹脂層とヒートシール性樹脂層との間に少な
くともガスバリヤー性樹脂を配置した層構成を有する二
軸延伸フイルムから成ることを特徴とするコンシユマー
パック蓋用熱収縮性多層フイルムに存する。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
コンシユマーパック蓋用熱収縮性多層フイルム(以下、
「多層フイルム」と略記する。)は、最外層に位置する
耐熱性樹脂層と最内層に位置するヒートシール性樹脂層
との間に少なくともガスバリヤー性樹脂を配置した層構
成を有するが、必要に応じ、上記の各層間に接着性樹脂
層や強度保持層として任意の樹脂層を介在させることが
出来る。
【0012】耐熱性樹脂としては、包装機の熱天板(温
度:約130℃)に接触しても表面皺やケロイドが発生
しないような樹脂が適宜選択される。具体的には、融点
が150℃以上で且つ吸水によってカールすることのな
い樹脂が好ましく使用されるる。斯かる耐熱性樹脂とし
ては、代表的には、ポリエステル、ポリプロピレンが挙
げられ、これらは、ホモ−ポリマー又はコポリマーのい
ずれであってもよい。ポリアミド、エチレン・ビニルア
ルコール共重合体(EVOH)は、吸水によってカール
するため好ましくない。
【0013】上記の共重合ポリエステル樹脂としては、
テレフタル酸単位とエチレングリコール単位を主体と
し、その固有粘度(I.V)が0.5〜0.9、好まし
くは0.6〜0.8の範囲の共重合ポリエステル樹脂が
好ましい。そして、共重合成分としては、酸成分とし
て、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ
ルカルボン酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニ
ル)プロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)メタ
ン、シクロヘキサンジカルボン酸(例えば、ヘキサヒド
ロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸)、アジピ
ン酸、セバチン酸、コハク酸、ドデカンジカルボン酸な
どが挙げられ、ジオール成分として、プロピレングリコ
ール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキ
サンジオール、グリセリン、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジ
ブチレングリコール、トリブチレングリコール等が挙げ
られる。これらの共重合成分は、2種以上組み合わせて
使用してもよく、その使用割合は、通常50モル%未
満、好ましくは20モル%以下とされる。
【0014】ヒートシール性樹脂としては、ヒートシー
ル性に優れたオレフイン樹脂、例えば、低密度ポリエチ
レン、アイオノマー及びその前駆体、直鎖状エチレン・
α−オレフインコポリマー(例えば、LLDPE、VL
DPE、ULDPE等)、エチレン・酢酸ビニル共重合
体などが使用される。また、メタロセン触媒(シングル
サイト触媒)を使用して得られたポリオレフインも適宜
使用することが出来る。また、ヒートシール性樹脂層
は、所望により、イージーピール仕様にすることも可能
である。その例としては、アイオノマーやエチレン・メ
タクリル酸樹脂(EMAA)にポリプロピリンをブレン
ドする例を挙げることが出来る。
【0015】ガスバリヤー性樹脂としては、非塩素系の
ガスバリヤー性樹脂が好適に使用される。特に、エチレ
ン・ビニルアルコール共重合体が好適に使用される。そ
して、エチレン含有率が28〜50モル%、ケン化度が
99%以上の共重合体が好ましく、特には、エチレン含
有率が約47モル%の共重合体は延伸性が良好である。
また、ガスバリヤー性樹脂として、EVOHにポリエス
テルエラストマー等の他の成分をブレンドして低温強度
を改良した所謂ソフトEVOHも好適に使用することが
出来る。斯かるソフトEVOHとしては、株式会社クラ
レの商品「EPSシリーズ」等が挙げられる。
【0016】接着性樹脂としては、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体、酸変性オレフイン樹脂、就中、不飽和カル
ボン酸またはその無水物にてグラフト変性されたエチレ
ン系樹脂が好適に使用される。上記の不飽和カルボン酸
またはその無水物としては、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸などが挙げられるが、無水マレイ
ン酸にてグラフト変性されたエチレン系樹脂が特に好適
である。接着性樹脂は、単独樹脂またはブレンド樹脂の
何れでもよく、また、接着性樹脂組成物中の酸基の濃度
調整のために酸基を含有しないオレフイン樹脂をブレン
ドすることも出来る。
【0017】強度保持層を構成するための樹脂として
は、特に制限はされないが、ポリアミドが好適に使用さ
れる。ポリアミドの具体例としては、6−ナイロン、6
−66ナイロン、6−12ナイロン、MXD−6ナイロ
ン(メタキシレンジアミンアジペート)等のホモポリア
ミド、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペ
ート共重合体、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重
合体、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウ
ムアジペート共重合体、ヘキサメチレンジアンモニウム
アジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート
共重合体、エチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサ
メチレンジアンモニウムアジペート共重合体、カプロラ
クタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘ
キサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体などの
コポリアミドが挙げられる。また、非晶性ポリアミド
(例えば、6/6T、6/6Iコポリマー)を使用する
ことも出来る。そして、上記の各ポリアミドは、2種以
上をブレンドして使用してもよい。
【0018】本発明の多層フイルムは、インフレーショ
ン法またはバブルプロセスと呼ばれる公知の方法に従っ
て製造することが出来る。具体的には、特開昭53−8
2888号公報に開示された次の様な2軸インフレーシ
ョン法が好適に採用される。先ず、共押出法により、各
層を構成する樹脂を筒状体として環状ダイから下向きに
押し出す。この際、筒状体の内面同志の密着防止のため
に当該筒状体に密着防止用液状物(パイル剤)を供給す
る。
【0019】次いで、得られた多層構造の筒状体をダイ
直下に位置し且つ20℃以下に維持された冷却槽で冷却
し、冷却槽に設けられた一対のニップロールにより、筒
状体に封入された密着防止用液状物を連続的に絞りつつ
引き取り、折り畳まれた筒状体を80〜95℃に維持さ
れた熱水槽に導入する。そして、熱水槽の下部に設けら
れたガイドローラを経て当該熱水槽の水面直下に設けら
れた一対のニップローラを通過させる。
【0020】その後、上記のニップローラとこれより数
倍の速度で回転する上方に設けられた他のニップローラ
との間において、常温雰囲気下で冷却させつつ連続的に
バブルを形成するように、折り畳まれた筒状体に空気を
封入し、これにより、縦方向(長手方向)及び横方向
(直径方向)に筒状体を同時に2軸延伸する。延伸温度
は、使用する樹脂の種類を考慮して適宜決定されるが、
延伸倍率は、縦/横ともに1.5〜5.0倍、好ましく
は約3倍である。上記のインフレーション法で製造され
た本発明の多層フイルムは、90℃で5秒間乾熱処理後
における収縮率が5%以上、100℃で5秒間乾熱処理
後における収縮率が10%以上の特性を有する。
【0021】本発明の多層フイルムの全体厚さは、10
〜100μm、好ましくは15〜60μmの範囲、耐熱
性樹脂層の厚さは、0.5〜20μm、好ましくは0.
5〜10μm、更に好ましくは2〜5μmの範囲、ガス
バリヤー性樹脂層の厚さは、2〜10μmの範囲、接着
性樹脂層の厚さは、1〜3μmの範囲、強度保持層の厚
さは、2〜20μm、好ましくは5〜15μmの範囲で
ある。そして、ヒートシール性樹脂層の厚さは、全体の
厚さの35%以上、好ましくは40%以上の範囲から適
宜選択される。そして、本発明においては、上記のよう
にして得られた二軸延伸フイルムを熱固定することな
く、そのまま、コンシユマーパック蓋用に使用する。
【0022】本発明の多層フイルムにおいては、ガスバ
リヤー性樹脂層は、必要に応じて2層以上に分割して配
置することが出来、また、最外層および/または最内層
には、防曇剤(防滴剤)を含有させることが好ましい。
防曇剤としては、最外層および/または最内層を構成す
る樹脂と相溶性のある防曇剤が好適であり、具体的に
は、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エス
テル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリ
コール脂肪酸エステル、特殊多価アルコール脂肪酸エス
テル、エチレンオキサイド付加物(例えば、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル)等の1種または2
種以上が挙げられる。そして、防曇剤の使用割合は、樹
脂に対する割合として、0.05〜3重量%の範囲から
適宜選択される。防曇剤の使用割合が0.05重量%未
満の場合は、十分に防曇効果が得られず、3重量%を超
える場合は、防曇剤がブリードアウトして外観を損なう
恐れがある。
【0023】本発明の多層フイルムは、深絞り型真空包
装機を使用した形成充填包装、特に、ガスパック方式に
おける蓋用フイルムとして好適に使用される。そして、
絞り容器の構成材料(底材料)としては、特に制限され
ず、例えば、PVC/EVOH/EVAから成る層構成
の多層フイルム(例えば、呉羽化学工業(株)製の商品
「GBW」)、ポリスチレン(PS)/EVOH/EV
A(又はEMAA)に10%のポリプロピレンを含有さ
せたイージーピール仕様品)から成る層構成の非塩素系
仕様の多層フイルム等が使用される。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例にお
いて、蓋付容器は、深絞り型全自動真空包装機(大森工
業(株)製、「FV−6300」)を使用して成形した
後、N2 /CO2 =90/10のガスを使用してガスパ
ック方式で製作した。なお、熱天板の温度は130℃と
し、また、蓋付容器の1個当たりの寸法は、容器側が縦
150mm、横150mm、中央の凹部の直径100m
m、凹部の深さ13mm、蓋側が縦150mm、横15
0mmである。
【0025】また、評価方法は次の示す通りである。 (1)収縮性:多層フイルムについて、90℃又は10
0℃で5秒間乾熱処理後の収縮率を測定した。
【0026】(2)ストレッチ性:蓋フイルム表面の張
の具合を目視にて観察し、○(良好)、×(不良)の2
段階で評価した。
【0027】(3)耐ピンホール性:蓋フイルム全表面
のピンホールの個数を計数し、○(ピンホール無し)、
△(1〜3個)、×(4個以上)の3段階で評価した。
【0028】(4)表面皺:蓋フイルム表面の大きな波
打ち皺および/または小皺を目視にて観察し、○(皺が
なく良好)、×(大きな波打ち皺および小皺が有り使用
上問題が有る)の2段階で評価した。
【0029】(5)耐寒性 正六角形柱の箱(正六角形構成する各板の大きさは縦横
ともに300mm)の内部に縦横ともに100mmの3
枚の邪魔板を一つ置きの各コーナに中心方向に向けて配
置し、正六角形柱の両面の中心部を左右から挟んで回転
可能に支持された自製の六角回転アビューズテスト装置
を使用して次の要領で耐寒性を評価した。先ず、上記の
テスト装置にガスパック方式で成形した蓋付容器を1個
入れ、5℃の環境下に上記のテスト装置を30rpmの
速度で回転させる。次いで、一定時間経過後に蓋付容器
を取り出し、蓋フイルムの破損やピンホールの有無を調
査する。その結果を試験個数(10個)に対する破袋数
(破損および/またはピンホールの有った蓋付容器の
数)で表す。
【0030】(6)耐熱性 ガスパック時において、深絞り型全自動真空包装機の熱
天板の温度(130℃)によって惹起される蓋フイルム
のケロイドによって生じる皺、ちじれ等を肉眼で観察
し、○(皺、ちじれがなく良好)、×(皺、ちじれが有
り使用上問題が有る)の2段階で評価した。
【0031】(7)防曇性 蓋付容器を内部温度が5℃の冷蔵庫内に5時間放置した
後、温度20℃の室内に取り出し、蓋フイルム表面の曇
り状態を肉眼で観察し、○(殆ど曇り無しの状態)、×
(曇っている状態)の2段階で評価した。
【0032】(8)光学特性(グロス及びヘイズ) JIS K 6714に準拠して測定した。
【0033】実施例1 5台の押出機と特開昭53−82888号公報の第3図
に示された装置と同様の2軸インフレーション装置を使
用して製膜を行った。先ず、共押出法により、耐熱性樹
脂層(2.5)/接着性樹脂層(1.5)/強度保持層
(8.9)/ガスバリヤー性樹脂層(4.1)/接着性
樹脂層(1.5)/ヒートシール性樹脂層(13.0)
の層構成(数字は厚さμmを表し、合計厚さは31.5
μm)となる様に、以下の表2に示す各原料樹脂を環状
ダイから下向きに押し出し、得られた多層構造の筒状体
を環状ダイの下方に配置されて20℃以下に維持された
冷却槽で冷却した。なお、この際、筒状体の内面同志の
密着防止のために当該筒状体にパイル剤として、大豆油
を供給した。
【0034】
【表2】 (1)ヒートシール性樹脂 VLDPE(住友化学(株)製、商品名「エクセレンV
L−401」、密度0.906、融点117℃)に防曇
剤として0.6重量%のジグリセリンモノオレエートを
添加して使用した。 (2)接着性樹脂 変性VLDPE(三井石油化学(株)製、商品名「アド
マーSF−710」) (3)ガスバリヤー性樹脂 EVOH(クラレ(株)製、商品名「EPG−156
B」、エチレン含有率47モル%、融点160℃) (4)強度保持層用樹脂 6−66ナイロン(東レ(株)製、商品名「アミランC
M−6241M」)と非晶性ポリアミド(デュポン社
製、商品名「SelarPA3426」とを6−66ナ
イロン/非晶性ポリアミド:8/2の割合でブレンドし
て使用した。 (5)耐熱性樹脂 共重合ポリエチレンテレフタレート(鐘紡(株)製、I
V0.69、融点228℃)
【0035】次いで、冷却槽に設けられた一対のニップ
ロールにより、筒状体に封入された密着防止用液状物を
連続的に絞りつつ引き取り、折り畳まれた筒状体を85
℃に維持された熱水槽に導入した。そして、熱水槽の下
部に設けられたガイドローラを経て当該熱水槽の水面直
下に設けられた一対のニップローラを通過させた。
【0036】その後、上記のニップローラと上方に設け
られた他のニップローラとの間において、常温雰囲気下
で冷却させつつ連続的にバブルを形成するように、折り
畳まれた筒状体に空気を封入し、縦方向(長手方向)及
び横方向(直径方向)に3倍に2軸延伸した。延伸温度
は熱水槽の温度によって85℃に制御した。
【0037】なお、得られた多層フイルムの各物性は次
の表3に示す通りであった。
【表3】 (1)機械的性質(縦方向(L)/横方向(T)) 測定条件:23℃、50%RH(JIS K 7113
に準拠) 破断強度:12/12(Kg/mm2 ) 破断伸度:105/100(%) ヤング率:51/55(Kg/mm2 ) (2)乾熱収縮率(L/T) 測定条件:5秒間乾熱処理 90℃ :38/38(%) 100 ℃ :45/45(%) (3)酸素透過度 測定条件:30℃、60%RH(JIS K 7126
に準拠) 50cc/m2 ・24hr・atm
【0038】次いで、上記の多層フイルムを蓋材として
使用し、また、PS/EVOH/EVAから成る層構成
の非塩素系仕様の多層フイルム(厚さ300μm)を容
器材として使用し、前述のガスパック方式にて蓋付容器
を得た。得られた蓋付容器の評価結果を後述の表4に示
す。
【0039】比較例1 実施例1において、蓋材として、市販のドライラミネー
トフイルム(ポリ塩化ビニリデン(PVDC)をコート
した非収縮性ポリエチレンテレフタレートフイルム(1
6μm)とエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)
(44μm)のドライラミネートフイルム)を使用した
以外は、実施例1と同様のガスパック方式にて蓋付容器
を得た。得られた蓋付容器の評価結果を後述の表4に示
す。
【0040】比較例2 実施例1において、蓋材として、公知のダイレクトブロ
ー方式で得られた以下の層構成を有する未延伸多層フイ
ルム(合計厚さ130μm)を使用した以外は、実施例
1と同様のガスパック方式にて蓋付容器を得た。得られ
た蓋付容器の評価結果を後述の表4に示す。耐熱性樹脂
層(20)/接着性樹脂層(7)/強度保持層(5)/
ガスバリヤー性樹脂層(15)/接着性樹脂層(7)/
ヒートシール性樹脂層(73)(数字は厚さμmを表
す)。各層を構成する原料樹脂は、実施例1と同一であ
る。
【0041】比較例3 実施例1において、蓋材として、市販の未延伸ラミネー
トフイルム(合計厚さ94μm:軟質PVC層(37)
/接着剤層(2)/PVDC層(15)/接着剤層
(2)/EVA層(38)(数字は厚さμmを表す)、
呉羽化学工業(株)製、商品名「ペアーフレックスSP
−4」)を使用した以外は、実施例1と同様のガスパッ
ク方式にて蓋付容器を得た。得られた蓋付容器の評価結
果を後述の表4に示す。
【0042】比較例4 実施例1において、最外層の共重合ポリエチレンテレフ
タレートの代わりに融点が102℃のEVAを使用し、
各層の厚さを次の様に変更した以外は、実施例1と同様
に製膜した後、ガスパック方式にて蓋付容器を得た。得
られた蓋付容器の評価結果を後述の表4に示す。耐熱性
樹脂層(2.8)/接着性樹脂層(1.3)/強度保持
層(8.6)/ガスバリヤー性樹脂層(3.9)/接着
性樹脂層(1.3)/ヒートシール性樹脂層(13.
6)の層構成(数字は厚さμmを表し、合計厚さは3
1.5μm)。得られた蓋付容器の蓋フイルムは、表面
がケロイド状になって使用に耐えられない状態であり、
耐熱性に問題があることを示している。
【0043】
【表4】 ──────────────────────────────────── 実施例1 比較例1 比較例2 比較例3 比較例4 収縮性 大 無 無 微 大 ストレッチ性 ○ × × ○ ○ 耐ピンホール性 ○ △ △ × ○ 表面皺 ○ × × ○ × 耐寒性(破袋/試験個数) ○ △ △ × △ 回転処理時間1分 0/10 0/10 0/10 0/10 0/10 3分 0/10 0/10 0/10 0/10 0/10 5分 0/10 1/10 1/10 5/10 1/10 耐熱性 ○ ○ ○ ○ ○ 防曇性 ○ △ ○ ○ ○ グロス(L/T)(%) 143/142 125/123 125/125 130/133 130/132 ヘイズ(%) 2〜3 3〜5 3〜5 1〜3 2〜3 ────────────────────────────────────
【0044】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、形成充填
包装における蓋用フイルムとして要求される種々の特性
を有し、就中、ケロイドや面皺防止に関して顕著に改良
されたコンシユマーパック蓋用熱収縮性多層フイルムが
提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性樹脂層とヒートシール性樹脂層と
    の間に少なくともガスバリヤー性樹脂を配置した層構成
    を有する二軸延伸フイルムから成ることを特徴とするコ
    ンシユマーパック蓋用熱収縮性多層フイルム。
JP4357627A 1992-12-24 1992-12-24 コンシユマーパック蓋用熱収縮性多層フイルム Pending JPH06191552A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000190435A (ja) * 1998-12-28 2000-07-11 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 深絞り成形用複合フィルム及びその製造方法
JP2013112385A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd 青果物用包装袋及び青果物包装体
JP2013193759A (ja) * 2012-03-19 2013-09-30 Sumitomo Bakelite Co Ltd 青果物用包装袋及び青果物包装体
JP2013249068A (ja) * 2012-05-30 2013-12-12 Sumitomo Bakelite Co Ltd 青果物用包装袋及び青果物包装体

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