JPH06190800A - 切断装置 - Google Patents

切断装置

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JPH06190800A
JPH06190800A JP18053092A JP18053092A JPH06190800A JP H06190800 A JPH06190800 A JP H06190800A JP 18053092 A JP18053092 A JP 18053092A JP 18053092 A JP18053092 A JP 18053092A JP H06190800 A JPH06190800 A JP H06190800A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛羽立ちや切り口の位置ズレ等の不具合が生
ずることのない高精度な切断加工が行なえ、所望の切断
加工速度で布地材料の切断加工が行なえ、無駄な電力消
費を抑制することが可能な切断装置を提供する。 【構成】 切り屑付着検知用センサ40から与えられた
検出信号が切り屑厚み基準値データ75に達したと判断
すると、切り屑厚みデータ比較演算部63は、駆動回路
95を制御して上記センサ40を姿勢変更する。切り屑
厚みデータ比較演算部63からの通知により、切断刃駆
動機構制御部69は、切断加工作業を中断し、切断刃3
5の清掃,除去作業を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に切断装置に関し、
特にナイロン繊維から成る布地材料のごとき熱可塑性樹
脂材料に対し、加熱された切断刃を接触させることで熱
可塑性樹脂材料の切断刃と接触する部位を融解させるこ
とにより、前記熱可塑性樹脂材料を所定の形状に切断加
工する切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、所謂プロ野球やプロサッカー
等に代表される専門のスポーツ選手が着用するユニフォ
ームには、アルファベットによって表現されたチーム名
や個人名等の頭文字、背番号等を示す布地が縫い付けら
れている。近年においては、上記専門のスポーツ選手が
着用するユニフォーム等に加えて、一般人が着用するス
ポーツウエアやカジュアルウエア等にも、アルファベッ
ト、数字、漢字、種々の図形や模様等を表現した布地を
縫い付けることが流行するようになった。
【0003】これらの布地は、通常、一定の厚みを持っ
たナイロン繊維材料のごとき繊維材料から成るものを使
用しているので、鋏等により所謂毛羽立ちのないきれい
な切り口で所望の形状を切り取るのは容易でない。特
に、切り取ろうとするパターンが複雑な形状を呈してい
たり、画数の多い漢字等である場合には、鋏等によって
所望のパターンを毛羽立ちのないきれいな切り口で上記
繊維材料の布地から切り取るのは非常に困難である。
【0004】そこで、上記のごとき繊維材料から成る布
地より、毛羽立ちのないきれいな切り口で所望のパター
ンを切り取ることが可能な手段として、以下に記載する
ごとき装置が提案されるに至った。該装置の概要は、入
力された切断加工指令情報に基づき、演算処理部が所定
の演算処理を施すことによって切り取ろうとするパター
ンの形状データを求める。そして、この求めた形状デー
タによって描くことが出来る軌跡と対応する上記布地の
部位に沿って、一定温度に加熱されたセラミックの切断
刃を接触させた状態で連続的に移動させて上記部位を融
解させることによりこれら部位を切断し、所望の形状に
切り取られた布地を得るようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
装置では、セラミックの切断刃を加熱する手段として、
例えばニクロム線ヒータのごときが使用されているの
で、上記切断刃の加熱温度制御は、上記ニクロム線ヒー
タへの通電量を制御することによって容易に行ない得
る。然るに、上記加熱温度制御の目標値は、前記布地上
に接触した状態で移動する切断刃の移動速度の如何に拘
らず、常に同一値となっていた。そのため切断刃の移動
速度が比較的速く設定されているときには、切断刃から
の該切断刃と接触している上記布地の部位に対する熱伝
導が上記布地を融解させるのに充分でなく、切り口に毛
羽立ちが生じる等、きれいな切り口が得られる切断が行
なえないという不具合が生じるおそれがある。又、上記
とは逆に切断刃の移動速度が比較的遅く設定されている
ときには、切断刃からの上記熱伝導が過剰となり、上記
布地の切断刃と接触していない部位にまで融解が生じて
しまって切断箇所が上述した軌跡から大幅にズレてしま
い、融解された材料の切断刃に付着する度合いが増加す
るのみならず、高精度な切断加工が行えないという不具
合が生じるおそれがある。
【0006】そのうえ、上記従来の装置では、切断刃に
付着する布地材料の層厚が、上記布地に対する切断刃か
らの熱伝導効率が著しく低下してしまって事実上切断加
工が不可能な状態となるまで厚くなったときに、これを
検知して切断加工作業を自動停止させるようになってい
なかったので、有効な切断加工作業が全くなされない状
態で加熱手段への給電、切断刃を駆動する駆動機構への
給電が継続されてしまうこととなり、電力が無駄に消費
されてしまうという欠点もあった。
【0007】上述したように、従来の装置においては、
切断刃の加熱温度制御のための目標値は、前記布地上に
おける切断刃の移動速度の如何に拘らず、常に同一値に
設定されていたので、前掲のごとき不具合があるのみな
らず、上記布地の切断加工速度(即ち、切断加工作業に
要する時間)を所望に応じて自在に可変設定することが
できず、無駄な電力消費を抑制することができなかっ
た。
【0008】従って本発明は、上記事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、切断刃の加熱温度を、布地材料
上における設定された切断刃の移動速度に見合った値に
制御可能とすることによって、毛羽立ちや切り口の位置
ズレ等の不具合が生ずることのない高精度な切断加工が
行なえ、又、所望の切断加工速度で布地材料の切断加工
が行なえ、更には、切断刃に付着した布地材料の層厚が
事実上切断加工が不可能な状態となるまでに厚くなった
ときには、これを検知して切断加工作業を自動停止させ
ることによって、無駄な電力消費を抑制することが可能
な切断装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、図2を参照して明らかなように、加熱手段
501から供給される熱によって所望の温度に制御され
る切断刃503を保持するとともに、入力された制御信
号に基づき、前記切断刃503を、予め設定された平面
領域内の任意の位置に移動させ、前記平面領域内に位置
決め固定されている熱可塑性樹脂材料505と接触せし
めて該材料505の前記切断刃503との接触部位を融
解させる切断刃保持機構507と、前記融解により前記
切断刃503に付着した前記熱可塑性樹脂材料505の
層厚の度合を示す電気信号を入力して所定の信号処理を
行なうことにより、前記層厚が予め設定されている層厚
しきい値に達したか否かを判定する判定手段509と、
入力された切断加工指令情報に基づき、前記熱可塑性樹
脂材料505に対して所望の切断加工を行なうべく、前
記加熱手段501を制御し且つ前記切断刃保持機構50
7に対して所定の制御信号を出力するとともに、前記判
定手段509により前記層厚が前記層厚しきい値に達し
たと判定されたときには、前記切断刃503に付着した
熱可塑性樹脂材料505が清掃除去されるまでの間、前
記切断加工作業を停止せしめるべく前記切断刃保持機構
507に対し所定の制御信号を出力する切断刃保持機構
制御手段511と、を備えた構成とした。
【0010】
【作用】上記構成において、切断加工指令情報が入力さ
れると、切断刃保持機構制御手段511は、該情報に基
づき、前記平面領域内に位置決め固定されている熱可塑
性樹脂材料505に対して所望の切断加工を行なうべ
く、前記加熱手段501を制御し且つ切断刃保持機構5
07に対して所定の制御信号を出力する。切断刃保持機
構制御手段511が加熱手段501を制御することによ
って、切断刃503、は、前記情報に見合った温度で加
熱される。一方、切断刃保持機構507は、上記のよう
にして温度制御されている切断刃503を、前記熱可塑
性樹脂材料505が載置されている位置へと移動させる
とともに、切断刃503を熱可塑性樹脂材料505と接
触させることにより、該接触部位を融解させることで、
前記情報に基づく切断加工作業を開始する。
【0011】上記切断加工作業が進むにつれて、上記切
断刃503に付着する熱可塑性樹脂材料505の層厚も
次第に厚みを増すこととなる。上記切断刃503に付着
する熱可塑性樹脂材料505の層厚が厚みを増すにつれ
て、判定手段509に入力される、前記層厚の度合を示
す電気信号の値も増大する。そしてこの電気信号の値が
予め設定されている層厚しきい値に達したと判定する
と、判定手段509は、この旨を切断刃保持機構制御手
段511に対して通知する。この通知を受けると、切断
刃保持機構制御手段511は、切断刃503に付着した
熱可塑性樹脂材料505が清掃除去されるまでの間、切
断刃503による熱可塑性樹脂材料505の切断加工作
業を中断させる。
【0012】このように、切断刃503に付着した熱可
塑性樹脂材料505が略完全に清掃除去されるまでの
間、切断刃503による上記材料505の切断加工作業
を中断することとしたので、切断刃503の所謂切れ味
が切断刃503に付着した熱可塑性樹脂材料505によ
って鈍ることがなく、切り口に毛羽立ちが生じず、きれ
いな切り口で熱可塑性樹脂材料505の切断加工が行な
えることとなった。
【0013】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0014】図3は、本発明の一実施例に従う切断装置
の全体的な構成を示した斜視図である。本発明の一実施
例に従う切断装置の概要は、図3を参照して明らかなよ
うに、夫々が支持台5上に固定的に設置された加工装置
1及びコントロール装置3を備えた構成となっている。
上述した切断装置の構成について更に詳述すれば、以下
のようである。
【0015】即ち、上記加工装置1の上面は、略矩形状
を呈する加工テーブル7となっており、この加工テーブ
ル7の長手方向に沿う端部には、一対の横方向ガイドレ
ール41a,41bが互いに対向して配設されている。
前記一対の横方向ガイドレール41a,41b上には、
図4にて示すごとき構成の縦通杆39が、前記一対の横
方向ガイドレール41a,41b上を往復動自在に設置
されている。前記縦通杆39には、切断保持部材37
が、図5にて示すように、前記縦通杆39に沿って往復
動自在に設置されている。図4にて示すように、前記切
断刃保持部材37は、例えばセラミックにより形成され
た切断刃35を上下動、即ち、加工テーブル7に対して
接近する方向と離間する方向とに往復動可能に保持する
ように構成されている。なお、加工テーブル7のテーブ
ル面には、前記一対の横方向ガイドレール41a,41
bによって幅方向が画定された強化ガラスから成る略矩
形状のガラス平板(図示しない)が載置されており、こ
のガラス平板(図示しない)上に、両面テープ等によっ
て後述する布地材料11が固定されるようになってい
る。
【0016】切断刃35は、図5を参照して明らかなよ
うに、切断刃取替用ネジ部36を介して切断保持部材3
7に対する取付け、取外しが可能となっているととも
に、切断刃保持部材37に内蔵されている金属製の切断
刃ヒータ38によって所望の温度に加熱されるようにな
っている。上記切断刃ヒータ38は、電源(図示しな
い)から、切断刃ヒータ駆動回路(図1,図9,図10
において、夫々符号91にて示す)に供給される電力に
よって発熱するように構成されている。上記切断刃ヒー
タ駆動回路91は、加工装置の操作モードが自動制御モ
ードに設定されているときにのみ、コントロール装置3
によってオン/オフ制御される。なお、前記切断刃35
内の適宜位置には、切断刃35の温度を検知して、該検
知した温度値に見合った電気信号を出力する切断刃温度
検知用センサ93(図1にて記載)が内蔵されているも
のとする。
【0017】図5を参照して明らかなように、切断刃保
持部材37には、切断刃35に付着した布地材料11の
切り屑の層厚を検知するために、切り屑付着検知用セン
サ40が設けられている。本実施例では、該切り屑付着
検知用センサ40には、光学センサ、即ち、発光素子部
40aと受光素子部40bとから成るフォトカプラが採
用されている。上述した発光素子部40aと受光素子部
40bとは、図5にて示すように、切断刃35を挟んで
互いに対向するように位置決めされて前記切断刃保持部
材37に取付けられている。受光素子部40bの受光面
は、切断刃35に付着する切り屑の層厚が厚みを増すに
つれて、発光素子部40aから照射された光の受光量が
徐々に減少し、切り屑の層厚がコントロール装置3に予
め設定されている層厚しきい値に達したときには、上記
照射された光の受光量が略零になるように設定されてい
るものとする。フォトカプラの構成の詳細については、
周知技術であるために説明を省略する。
【0018】なお、前記発光素子部40aと受光素子部
40bとは、切断刃35に付着した前記切り屑の清掃除
去作業に支障とならないように、夫々の取付部が切断刃
保持部材37に対して後述する図10にて示すごとき態
様で回動可能に取付けられている。前記発光素子部40
aと受光素子部40bとは、コントロール装置3から図
1の符号95にて示す駆動回路に入力される指令信号に
よって、図5にて示す夫々のホームポジションと、図1
0にて示す位置とに姿勢が変更される。本実施例におい
ては、切り屑付着検知用センサ40に、フォトカプラの
ごとき光学センサを採用することとしたが、本発明に係
る切り屑付着検知用センサ40は、上記光学センサのみ
に限定されるものではない。切断刃35に付着した切り
屑の層厚を検知して、この検知した層厚の大きさに見合
った電気信号を出力するものなら、切断加工作業に物理
的に支障とならない限り、どのようなセンサを採用して
も差支えない。
【0019】前記一対の横方向ガイドレール41a,4
1b上における前記縦通杆39の往復動は、図4にて示
す電動機43の回転駆動力により、前記縦通杆39上に
おける前記切断刃保持部材37の往復動は、上記図4に
て示す電動機45の回転駆動力により、又、前記切断保
持部材37上における前記切断刃35の上下動は、上記
図4にて示す電動機47の回転駆動力により、夫々行な
われるようになっている。上記各々の電動機43,4
5,47には、例えば、正逆回転自在なステッピングモ
ータのごときが採用されており、これら各ステッピング
モータの回転軸には、これら各ステッピングモータの回
転量を検知するために、夫々パルスエンコーダ79,8
1,83(図1にて示す)が取付けられている(これら
各パルスエンコーダ79,81,83については、図1
において詳述する)。
【0020】前述した一対の横方向ガイドレール41
a,41bを始め、縦通杆39,切断刃保持部材37及
び切断刃35と、各々の電動機43,45,47と、各
々のパルスエンコーダ79,81,83等によって切断
刃駆動機構13が構成される。即ち、切断刃駆動機構1
3は、上述したごとき各部材,各機構によって構成され
ているので、切断刃35は、三次元方向に移動可能に保
持されていることとなる。換言すれば、切断刃35は、
上下方向(垂直方向)に移動可能であるのみならず、一
対の横方向ガイドレール41a,41bによって画定さ
れる加工テーブル7上の平面領域内に位置決め固定され
ているナイロン繊維のごとき布地材料11に対して、所
望の切断加工を施すべく二次元方向(平面方向)に移動
可能となっている。上記切断刃35の三次元方向への移
動は、加工装置1とコントロール装置3との間を接続す
る、複数本のバスラインが内蔵されたコード33を通し
てコントロール装置3側から各電動機43,45,47
の駆動回路85,87,89(図1にて示す)に対して
与えれる指令信号によって実行される。前記加工テーブ
ル7の隅の部位には、ワイパー部材9が取付固定されて
いる。このワイパー部材9には、例えば、図6にて拡大
図示するように、鋼製の針金9aを所定間隔で多数本規
則的に植設台9b上に植設して形成した鋼製ブラシ,或
いは図7にて拡大図示するように、略直方体形状の、水
が貯溜された水槽9c内に、スポンジ9dを浸漬させた
鋼製のもの等が用いられる。上述したワイパー部材9
は、前記切断刃35による布地材料11の融解による切
断加工に際して、切断刃35に付着した布地材料11の
切り屑を清掃除去するために設けられたものである。即
ち、上記清掃除去作業は、切断刃35に対する上記切り
屑の付着が予め設定された所定層厚以上になったとき
に、コントロール装置3からの指令信号によって前記切
断刃35を前記ワイパー部材9と圧接した状態で二次元
方向に移動(例えば、8の字状に移動)させ、この移動
によって切断刃35とワイパー部材9との間に摩擦を生
じさせることで行なわれる。上記清掃除去作業の詳細に
ついては、更に後述する。
【0021】更に、前述した加工装置1には、操作盤1
5を始め、加熱温度指示盤17、ヒューズボックス(短
絡器,加熱釦)19及び電鈴21が設けられている。上
述した操作盤15を始め、加熱温度指示盤17,電鈴2
1は、コントロール装置3による自動制御によらずに、
オペレータ23のマニュアル操作によって加工装置1を
駆動するに際して使用されるものである。即ち、まず操
作盤15内にある手動/自動切換モードキー(符号は付
さない)を押圧操作することで、加工装置1の操作モー
ドは、コントロール装置3による自動制御モードからマ
ニュアル操作モードに切換る。この後、加熱温度表示盤
17のつまみを操作して、切断刃35への加熱温度値を
所望の値に選択設定する。上記加熱温度値の選択設定が
終了した後、オペレータ23がその所望する布地材料1
1の切断加工パターンに応じて切断刃35をそのホーム
ポジションから前述した平面領域内における切断加工作
業の開始位置へと移動させるための複数のキーを押圧操
作することとなる。この押圧操作には、切断刃35の移
動状態の、オペレータ23の目視による確認が必要不可
欠である。上記オペレータ23の目視による確認は、切
断刃35の上記切断加工作業開始位置への移動のみなら
ず、一連の切断加工作業が終了して切断刃35がホーム
ポジションに復帰するまでの間、必要である。
【0022】電鈴21は、加工装置1のマニュアル操作
時に、切断刃35の加熱温度が予め設定された所定温度
値を超えたときにこれをオペレータ23に対して報知す
べく駆動されるようになっている。又、ヒューズボック
ス19は、加工装置1のマニュアル操作時に、切断刃3
5の加熱温度が予め設定された所定温度値を超えたとき
に、電源からの切断刃ヒータ駆動回路91に対する通電
を遮断すべく動作する。なお、図3にて示す加工装置1
がマニュアル操作モードに設定されているときには、該
マニュアル操作モードが解除されない限り、コントロー
ル装置3による加工装置1の自動制御は実行されないよ
うになっている。
【0023】前述した支持台5上の隅の部位には、加工
テーブル7上に布地材料11が載置されているか否かを
検知するための被加工物検知用センサ49が配設されて
いる。本実施例においては、被加工物検知用センサ49
には、検知領域が少なくとも加工テーブル7上の全領域
に亘るCCD(固体撮像素子)カメラのごときが使用さ
れている。前記被加工物検知用センサ49は、撮像した
加工テーブル7及びその近傍の映像を、画像情報として
コード33を介してコントロール装置3に出力するよう
に構成されている。本実施例では、前記被加工物検知用
センサ49に、CCDカメラを用いることとしたがCC
Dカメラに限定されるものではなく、被加工物たる布地
材料11が加工テーブル7上にに存在しているか否かを
検知して、電気信号を出力することができるものであれ
ば、どのようなセンサを用いても差支えない。
【0024】更に、前記支持台5の近傍には、加工テー
ブル7の略直上部の空間領域内を移動自在に支持されて
いるテレビカメラのごとき撮像機構51が設けられてい
る。該撮像機構51は、上述した被加工物検知用センサ
49におけると同様に、加工テーブル7及びその近傍領
域を撮像して、該撮像した映像情報をコード33を介し
てコントロール装置3に出力するようになっている。
【0025】前記コントロール装置3には、例えば、パ
ーソナルコンピュータのごとき電子回路制御機器が採用
されている。前記コントロール装置3は、演算処理部,
記憶部,入出力インターフェース部を内蔵しているのみ
ならず、キーボード25を始め、表示部27,フロッピ
ーディスク31を挿入するためのフロッピーディスク挿
入口29等を備えた構成となっている。
【0026】キーボード25上には、被加工物たる布地
材料11の種類、材質等を選択的に設定するためのキー
を始め、切断刃35に対する加熱温度値を選択的に設定
するためのキー,切断刃35による切断加工の作業時間
を選択的に設定するためのキー,布地材料11に対する
切断加工の形状パターンを選択的に設定するためのキ
ー,駆動中の切断刃駆動機構13を緊急停止せしめるた
めのキー,切断刃35に付着した布地材料11の切り屑
を清掃除去することを目的として切断刃駆動機構13を
駆動させるためのキー,前述した記憶部に、切断加工作
業に関する各種データを登録するに際して使用されるキ
ー等が夫々設けられている。これら各種キーがオペレー
タ23によって操作されることにより、これら各種キー
に対応して設定されている電圧レベル信号がキーボード
25から前記演算処理部に入力される。
【0027】前記表示部27には、前述した撮像機構5
1によって撮像された加工テーブル7及びその近傍領域
の映像が画像として表示される。前記表示部27には、
前記撮像機構51によって撮像された映像以外にも、オ
ペレータ23の所望に応じて各種データが様々な態様の
画像として表示されるようになっている。上記各種デー
タの画像表示は、オペレータ23のキー操作に基づく、
演算処理部による表示部27の制御によって実現され
る。
【0028】図1は、本発明の一実施例に従う切断装置
の回路構成を示したブロック図である。即ち、図1にお
いて、コントロール装置3に内蔵されている演算処理部
53は、表示制御部55を始め、表示データ画像処理部
57,切断加工指令データ識別・処理部59,切断加工
速度/切断刃加熱温度演算部61,切り屑厚みデータ比
較演算部63,2次面切断加工形状データ選択・認識部
65,2次面切断加工形状/切断刃現在位置演算・比較
部67及び切断駆動機構制御部69を備えた構成となっ
ている。一方、図1において、コントロール装置3に内
蔵されている記憶部71は、制御プログラム等を内蔵
し、又、必要データを記憶する。記憶部71が記憶する
必要データとしては、例えば、図1にて示す加熱温度値
・切断加工速度相関データ73,切り屑厚み基準値デー
タ75,2次面切断加工形状データ77等が挙げられ
る。ここで、記憶部71が記憶している上記各データに
ついて詳述する。
【0029】加熱温度値・切断加工速度相関データ73
は、予め設定されている複数の切断加工速度値データ
と、これら複数の切断加工速度値データの各々に対応し
て設定されている切断刃35の最適な加熱温度値データ
とから成っている。上述した複数の切断加工速度値デー
タは、予め記憶部71に記憶されている複数個の切断加
工の形状パターン(即ち、前記2次面切断加工形状デー
タ77を指す)の夫々に対応して設定されているものと
する。上記切断加工速度値データとは、切断刃35が布
地材料11を所望の形状パターンに切断加工するに際し
て要する作業速度(作業時間の長さに逆比例する)のこ
とであり、上記所望の形状パターンが複雑なものであれ
ば該形状パターンを形成する軌跡も長くなるので、上記
形状パターンを得るのに要する時間もそれだけ長くな
る。そのため、同一加熱温度であっても、切断刃35が
布地材料11と接触する時間が長くなれば、切断刃35
から布地材料11に伝わる熱量も多くなる。よって、前
記最適加熱温度値データについては、得ようとする形状
パターンに応じて補正された切断加工速度値データと対
応する加熱温度値データが選定されることとなる。
【0030】切り屑厚み基準値データ75は、切断刃3
5が有効、高品位な(即ち、切り口に所謂毛羽立ちが生
じたり、切断が不充分であったりすることのない良好
な)切断加工作業が行なえる切断刃35に付着した切り
屑の層厚の限界値を示すものである。前記切り屑厚み基
準値データ75は、入力された、切断刃35に付着して
いる切り屑層厚を示す電気信号が上記限界値に達したか
否かによって、有効且つ高品位な布地材料11の切断加
工作業が行なえるか否かを判断するための判断基準値と
なるものである。
【0031】2次面切断加工形状データ77は、既述の
ように、布地材料11の切断加工の形状パターンを示す
データである。即ち、前記データ77は、漢字、仮名、
アルファベット,ギリシア文字等の各種文字,数字,図
形,記号,模様等の複数の形状パターンと、これら各々
の形状パターンを構成する軌跡を表わす2次元座標デー
タ(x,y)等とから成っている。前記2次面切断加工
形状データ77は、前述した両データ73,75ととも
に記憶部71の所定記憶領域に予め登録しておいても良
いし、又、前記両データ73,75とは別に、複数のフ
ロッピーディスク31に前記データ77を記録しておい
て、必要に応じて前記フロッピーディスク31のいずれ
かを選択的に使用することとしても差支えない。
【0032】更に、前記記憶部71には、切断刃35の
ホームポジションを示す三次元座標データ(x,y,
z)(但し、二次元座標データ(x,y)と対応する位
置は、図3,加工テーブル7の右上隅の位置である)
や、前述したワイパー部材9が設定されている平面領域
において、切断刃35を清掃するのに必要な切断刃35
の二次元的な移動(所謂8の字を描く移動)を制御する
ための軌跡と対応した複数個の二次元座標データ(x,
y)等が内蔵されている。更に、前記記憶部71には、
前記表示データ画像処理部57が前記記憶部71に記憶
されている各種データ等を画像情報化するためのプログ
ラムや必要データ等も記憶されているものとする。
【0033】次に、上述した演算処理部53を構成する
各部について詳述する。表示制御部55は、撮像機構5
1から前述した映像情報が与えられると、該映像情報
を、表示部27に対して表示出力する。表示制御部55
は、又、表示データ画像処理部57において画像処理さ
れた各種データを入力して、これら各種データを、表示
部27に対して表示出力するようになっている。表示制
御部55は、撮像機構51から前記映像情報が入力され
且つ表示データ画像処理部57からも各種画像データが
与えられたときには、キーボード25から出力された表
示画像選択指令信号,又は、予め設定されている表示画
像優先順位データに基づいて、上記いずれの情報、デー
タを優先的に表示出力するかを決定するように構成され
ている。更に、表示制御部55は撮像機構51に対して
駆動指令信号を出力することによって、撮像機構51の
姿勢変更等、撮像機構51を制御するようになってい
る。
【0034】表示データ画像処理部57は、切断加工指
令データ識別・処理部59から出力された表示データ画
像処理指令信号に基づき、記憶部71に記憶されている
切断加工に係る各種データを読出し、該読出したデータ
に画像処理を施した後、表示制御部57に対して出力す
るようになっている。表示データ画像処理部57には、
画像処理用のプロセッサ(図示しない)が内蔵されてお
り、この内蔵されている画像処理用のプロセッサが、一
連の画像処理操作を実行する。なお、画像処理技術の詳
細については、既に周知の技術であるので、その説明を
省略する。
【0035】切断加工指令データ識別・処理部59は、
キーボード25から出力された各種キー操作情報を読込
んで所定の演算処理を行ない、この演算処理結果に基づ
いて、表示データ画像処理部57,切断加工速度/切断
刃加熱温度演算部61、2次面切断加工形状データ選択
・認識部65、2次面切断加工形状/切断刃現在位置演
算・比較部67及び切断刃駆動機構制御部69に対し
て、夫々指令信号を出力するようになっている。即ち、
キーボード25から出力されたキー操作情報が、布地材
料11に対して施す切断加工の形状パターンを指定する
ための情報であると認識すると、切断加工指令データ識
別・処理部59は、該認識結果を、2次面切断加工形状
データ選択・認識部65、2次面切断加工形状/切断刃
現在位置演算・比較部67、切断加工速度/切断刃加熱
温度演算部61に対して夫々通知する。
【0036】キーボード25から出力されたキー操作情
報が、切断刃35に対する加熱温度を指定するための情
報、或いは、布地材料11に対する切断加工速度を指定
するための情報であると認識すると、切断加工指令デー
タ識別・処理部59は、該認識結果を、切断加工速度/
切断刃加熱温度演算部61に対して通知する。キーボー
ド25から出力されたキー操作情報が、記憶部71に記
憶されている各種データを画像情報として表示部27に
表示出力することを要求している指令情報であると認識
すると、切断加工指令データ識別・処理部59は、該認
識結果を、前記表示データ画像処理部57に対して通知
する。更に、キーボード25から出力されたキー操作情
報が、切断加工作業の開始指令に係る情報、切断加工作
業中の切断刃35の駆動を瞬間停止させるための指令に
係る情報であると認識すると、切断加工指令データ識別
・処理部59は、該認識結果を、前記切断刃駆動機構制
御部69に対して夫々通知するようになっている。
【0037】切断加工速度/切断刃加熱温度演算部61
は、前記切断加工指令データ識別・処理部59からの通
知によって、キーボード25から出力されたキー操作情
報が切断刃35に対する加熱温度を指定するための情報
であると認識したときには、該情報と、切断刃温度検知
用センサ93から出力される切断刃35の温度検出値情
報とに基づいて、切断刃ヒータ駆動回路91をオン/オ
フ制御する。切断加工速度/切断刃加熱温度演算部61
は、又、上記加熱温度指定情報と、2次面切断加工形状
データ選択・認識部65より出力された情報とから、こ
れらに対応する布地材料11の切断加工速度値を求め、
この求めた切断加工速度値を、切断刃駆動機構制御部6
9に対して出力する。
【0038】切断加工速度/切断刃加熱温度演算部61
は、前記切断加工指令データ識別・処理部59からの通
知によって、キーボード25から出力されたキー操作情
報が布地材料11の切断加工速度を指定するための情報
であると認識したときには、該情報と、2次面切断加工
形状データ選択・認識部65より出力された情報とか
ら、これらに対応する切断刃35の加熱温度値を求め、
この求めた加熱温度値と、切断刃温度検知用センサ93
から出力される切断刃35の温度検出値情報とに基づい
て、切断刃ヒータ駆動回路91をオン/オフ制御する。
切断加工速度/切断刃加熱温度演算部61は、又、上記
求めた加熱温度値データを、切断刃駆動機構制御部69
に対して出力する。
【0039】切り屑厚みデータ比較演算部63は、切断
刃駆動機構制御部69からの通知によって切断刃駆動機
構13が布地材料11に対する切断加工作業を開始した
ことを認識したときから駆動状態となる。即ち、予め設
定された所定時間間隔毎に、前述した切り屑付着検知用
センサ40から出力される検出値を読込んで、該読込ん
だ検出値と記憶部71に記憶されている切り屑厚み基準
値データ75とを比較演算する。切り屑厚みデータ比較
演算部63は、上記演算結果を切断刃駆動機構制御部6
9に対して通知する。切り屑厚みデータ比較演算部63
は、上述した比較演算の結果、切り屑付着検知用センサ
40から出力された検出値が前記切り屑厚み基準値デー
タ75に達したと判断すると、切り屑付着検知用センサ
駆動回路95に指令信号を出力し、切り屑付着検知用セ
ンサ40を、図5にて示す位置から図10にて示す位置
へと姿勢変更させる。これとともに切り屑厚みデータ比
較演算部63は、上記検出値が上記切り屑厚み基準値デ
ータ75に達したこと(換言すれば、付着した切り屑に
より、切断刃35による良好で高品位な,布地材料11
に対する切断加工作業ができなくなったこと)を、切断
刃駆動機構制御部69に対して通知する。
【0040】2次面切断加工形状データ選択・認識部6
5は、切断加工指令データ識別・処理部59から与えら
れた切断加工の形状パターンを指定する情報を読込ん
で、該読込んだ情報に基づき、前記記憶部71から対応
する2次面切断加工形状データ77を読出す。2次面切
断加工形状データ選択・認識部65は、上記読出した2
次面切断加工形状データ77を、切断加工速度/切断刃
加熱温度演算部61及び2次面切断加工形状/切断刃現
在位置演算・比較部67に対して夫々出力する。
【0041】2次面切断加工形状/切断刃現在位置演算
・比較部67を始め、切断刃駆動機構制御部69、パル
スエンコーダ79,81,83,電動機47の駆動回路
85,電動機45の駆動回路87及び電動機43の駆動
回路89は、切断刃35の三次元的な位置決め制御を行
なうためのフィードバック制御系を構成している。
【0042】2次面切断加工形状/切断刃現在位置演算
・比較部67は、切断加工指令データ識別・処理部59
より、キーボード25から所定の切断加工指令情報が入
力された旨の通知があった時点で、2次面切断加工形状
データ選択・認識部65から出力された前記情報を読込
む。そして、切断刃駆動機構制御部69より、切断刃駆
動機構13が布地材料11に対して所望の切断加工を施
すべく駆動を開始した時点を基準時点として、切断刃3
5がそのホームポジションから加工テーブル7上におい
て所定の切断加工作業を実行し、再びそのホームポジシ
ョンに復帰するまでの間、切断刃35の三次元座標位置
(x,y,z)を演算し続ける。2次面切断加工形状/
切断刃現在位置演算・比較部67による切断刃35のZ
座標位置(高さ位置)の演算は、前述したパルスエンコ
ーダ79から出力されるパルス信号を、上記演算・比較
部67に内蔵されているZ座標位置演算用のアップ/ダ
ウンカウンタ(図示しない)がインクリメント或いはデ
ィクリメントすることによって行われる。又、2次面切
断加工形状/切断刃現在位置演算・比較部67による切
断刃35のY座標位置(二次元座標における縦軸方向位
置)の演算は、前述したパルスエンコーダ81から出力
されるパルス信号を、上記演算・比較部67に内蔵され
ているY座標位置演算用のアップ/ダウンカウンタ(図
示しない)がインクリメント或いはディクリメントする
ことによって行なわれる。更に、2次面切断加工形状/
切断刃現在位置演算・比較部67による切断刃35のX
座標位置(二次元座標における横軸方向位置)の演算
は、前述したパルスエンコーダ83から出力されるパル
ス信号を、上記演算・比較部67に内蔵されているX座
標位置演算用のアップ/ダウンカウンタ(図示しない)
がインクリメント或いはディクリメントすることによっ
て行なわれる。上記のごとき態様で2次面切断加工形状
/切断刃現在位置演算・比較部67によって演算された
切断刃35の三次元座標位置(x,y,z)データは、
逐次、切断刃駆動機構制御部69に出力される。
【0043】2次面切断加工形状/切断刃現在位置演算
・比較部67は、上述したようにして切断刃35の三次
元座標位置(x,y,z)データを演算するのみなら
ず、2次面切断加工形状データ選択・認識部65から出
力された2次面切断加工形状データ77と、前記演算処
理の過程で得られる各々の三次元座標位置(x,y,
z)データをプロットした軌跡とを比較演算することに
より、切断加工作業の進捗状況を把握する。上記比較演
算の結果、切断加工の形状パターンでの布地材料11の
切断加工作業が完了したと判断すると、2次面切断加工
形状/切断刃現在位置演算・比較部67は、上記判断結
果を切断刃駆動機構制御部69に通知する。上記通知の
意味は、設定された切断加工の形状パターンを逸脱して
過剰な切断加工が布地材料11に対して施されるのを防
止するためである。
【0044】切断刃駆動機構制御部69は、切断加工指
令データ識別・処理部59より、キーボード25から所
定の切断加工指令情報が入力された旨の通知があった時
点で、一連の制御動作を開始する。即ち、切断加工速度
/切断刃加熱温度演算部61から出力される切断加工速
度値情報、加熱温度値情報を読込んで所定の演算処理を
実行することにより、切断刃35の二次元方向(x,
y)における移動速度を設定する。切断刃駆動機構制御
部69は、又、2次面切断加工形状/切断刃現在位置演
算・比較部67から出力される切断刃35の三次元座標
位置(x,y,z)データ、布地材料11に対する切断
加工作業の進捗状況データ等を読込んで所定の演算処理
を実行することにより、切断刃35の現在位置及び切断
加工作業の進捗状況を認識する。そして上記認識に基づ
き、切断刃駆動機構13を制御するための指令信号を、
前記各駆動回路85,87,89に対して夫々出力す
る。上記演算処理に基づいて得られた切断刃35の現在
位置情報と、切断加工作業の進捗状況に関する情報とか
ら、キーボード25を介して設定された所望の切断加工
作業が完了したと判断すると、切断刃駆動機構制御部6
9は、切断刃駆動機構13の駆動を停止せしめるべく、
前記各駆動回路85,87,89に対して夫々所定の信
号を出力する。
【0045】切断刃35による切断加工作業中に、前述
した被加工物検知用センサ49から、布地材料11が加
工テーブル7上に存在していないことを示す電気信号が
出力されたときには、切断刃駆動機構制御部69は、直
ちに前述した切断加工作業を停止せしめるべく、上記の
ごとき態様で切断刃駆動機構13を制御する。切断刃3
5が直に加工テーブル7と接触して、切断刃35や加工
テーブル7のテーブル面が損傷を受けるのを防止するた
めである。又、切断刃35による切断加工作業中に、切
断加工指令データ識別・処理部59より、切断刃35の
駆動を瞬間停止させるための指令が入力されたときに
も、切断刃駆動機構制御部69は、直ちに前述した切断
加工作業を停止せしめるべく、上記のごとき態様で切断
刃駆動機構13を制御する。
【0046】更に、前記切り屑厚みデータ比較演算部6
3から、切断刃35に付着した切り屑の厚みが前述の切
り屑厚み基準値データ75に達したことを示す情報が与
えられたときにも、切断刃駆動機構制御部69は、直ち
に前述した切断加工作業を停止せしめるべく、上記のご
とき態様で切断刃駆動機構13を制御する。そして、予
め記憶部71に内蔵されている切断刃35の切り屑清
掃、除去のためのプログラムを切り屑厚みデータ比較演
算部63を介して読込み、該読込んだプログラムに基づ
いて、前記切断刃35を、図3にて示したワイパー部材
9の設置位置へと移動せしめ、切断刃35を所定圧力で
ワイパー部材9と接触させた状態で切断刃35が所謂8
の字状の軌跡を描くように、前記切断刃駆動機構13を
制御する。切断刃駆動機構制御部69が、切り屑厚みデ
ータ比較演算部63を介して読込んだ上記プログラムに
は、切断刃35がワイパー部材9の設置領域において、
所謂8の字状の軌跡を描くための切断刃35の三次元座
標位置(x,y,z)データが多数プロットされている
ものとする。
【0047】なお、切断加工速度/切断刃加熱温度演算
部61が、上記切り屑の清掃、除去作業が行なわれてい
ることを切断刃駆動機構制御部69からの通知によって
認識したときには、加熱温度値の如何により、切断加工
速度/切断刃加熱温度演算部61は、切断刃ヒータ駆動
回路91の駆動を停止させる制御を行なう。又、切り屑
厚みデータ比較演算部63は、切断刃駆動機構制御部6
9からの通知により、切断刃35の清掃、除去作業が開
始された時点から所定時間経過すると、切断刃駆動機構
制御部69に対して切り屑付着検知用センサ40をホー
ムポジションに復帰させる旨通知することによって、上
記清掃、除去作業を中断させる。そして、ホームポジシ
ョンに復帰せしめられた切り屑付着検知用センサ40か
らの出力信号により、清掃、除去作業を続行する必要あ
りと判断したときには、切り屑付着検知用センサ40の
姿勢を、再度、清掃、除去作業に適した姿勢に変更させ
るとともに、清掃、除去作業の続行の必要性を前記切断
刃駆動機構制御部69に通知する。切断刃駆動機構制御
部69による切断刃35の清掃、除去作業は、上記のご
ときプロセスを経て実行される。
【0048】ここで、上述した各駆動回路85,87,
89の内部構成について詳述する。上記各駆動回路8
5,87,89は、1発のパルス信号によって前記各電
動機(既述の内容から明らかなように、いずれもステッ
ピングモータである)43,45,47が回転する回転
角度と対応した角度間隔で全周に亘り配設されている複
数個の相から成っており、これら各相は、バイポーラ型
或いはMOS型のスイッチングトランジスタのごとき、
半導体スイッチング素子を有している。
【0049】各駆動回路85,87,89は、このよう
な構成となっているので、任意の相の半導体スイッチン
グ素子から時計方向、又は反時計方向に別の任意の相の
半導体スイッチング素子に至るまで、順に各相の半導体
スイッチング素子を導通状態とすることができるため
に、各電動機43,45,47を所望の回転方向に所望
の回転角度だけ回転させる制御が容易に行なえる。
【0050】本実施例では、切断刃35が布地材料11
に対して所望の切断加工を施している場合と、ワイパー
部材9によって切断刃35に付着した切り屑の清掃,除
去作業が実施されている場合とを除いて、切断刃35
は、常に、加工テーブル7のテーブル面から所定高さ離
間した位置にて保持されているものとする。即ち、本実
施例では、切断刃35の高さ位置を調整するための電動
機47は、上記2つの場合を除いて駆動されないように
している。
【0051】次に、上記構成の制御動作を、図8にて示
すフローチャートを参照しながら説面する。
【0052】オペレータ23が、切断装置に設けられて
いる切断装置と電源(図示しない)とを接続するための
スイッチ(図示しない)を投入することによって、電源
(図示しない)からコントロール装置3及び加工装置1
の各部に電力が供給される。この電力供給によって演算
処理部53を構成する前記各部は、所定の制御動作を開
始する。切断刃駆動機構制御部69は、2次面切断加工
形状/切断刃現在位置演算・比較部67から出力される
切断刃35の三次元座標位置(x,y,z)データに基
づき、切断刃35がそのホームポジションに存在してい
るか否かを判断する(ステップ201)。ステップ20
1において、切断刃35がホームポジションに存在して
いないと判断すると、切断刃駆動機構制御部69は、上
記2次面切断加工形状/切断刃現在位置演算・比較部6
7から逐次出力される上記(x,y,z)データに基づ
き、前述した各駆動回路85,87,89に対して夫々
所定の制御信号を出力することによって、切断刃35
を、既述のホームポジションへと復帰させる(ステップ
203,ステップ205,ステップ207)。ここで、
ステップ203にて示すZ=0とは、切断刃35の加工
テーブル7のテーブル面から所定高さ離間した高さ位置
を表わしている。又、ステップ205にて示すY=0及
びステップ207にて示すX=0の位置とは、前掲の図
3における加工テーブル7のテーブル面の右上隅の平面
座標位置を示している。このように、ステップ201に
て、切断刃35がホームポジションに存在しているか否
かをチェックすることとした理由は、切断加工作業が中
断されたり、或いは切断加工作業が完了した直後に電源
(図示しない)からの給電が遮断されたりすると、切断
刃35がホームポジションに復帰し切らないうちに切断
装置の駆動が停止されてしまうおそれがあるからであ
る。なお、切断刃35がホームポジションに存在してい
れば、前述した2次面切断加工形状/切断刃現在位置演
算・比較部67に内蔵されている3つのアップ/ダウン
カウンタ(図示しない)を始めとする各部は、イニシヤ
ライズされている。
【0053】ステップ203,ステップ205,ステッ
プ207にて示した処理動作が終了すると、ステップ2
09に移行する。ステップ201において、切断刃35
がホームポジションに存在していると判断したときに
は、直ちにステップ209に移行する。切断加工指令デ
ータ識別・処理部59から、切断加工速度(或いは切断
刃35の加熱温度値)を設定するための指令,布地材料
11に対して施す切断加工の形状パターンを指定するた
めの指令等、切断加工作業の実行に必要な指令が与えら
れた旨の通知を受けると(ステップ209)、切断加工
速度/切断刃加熱温度演算部61を始め、2次面切断加
工形状データ選択・認識部65、2次面切断加工形状/
切断刃現在位置演算・比較部67、切断刃駆動機構制
御部69は、夫々以下に説明するごとき処理を実行す
る。
【0054】切断加工速度/切断刃加熱温度演算部61
は、上記入力された切断加工速度設定指令(或いは加熱
温度値設定指令)に基づき、必要に応じて2次面切断加
工形状データ選択・認識部65から与えられた情報を読
込んで、布地材料11の切断加工速度値(或いは加熱温
度値)を演算する(ステップ211)。ステップ211
にて示す演算処理は、記憶部71から読出した加熱温度
値・切断加工速度相関データ73に基づいて実行される
(ステップ213)。上記のようにして得られた加熱温
度値を、切断刃35の温度制御のための目標値として、
切断刃温度検知用センサ93から出力される温度検出値
を参照しながら切断ヒータ駆動回路91をオン/オフ制
御する(ステップ215)。切断加工速度/切断刃加熱
温度演算部61による上記オン/オフ制御は、少なくと
も切断加工作業が実行されている間、前記目標値と前記
温度検出値とが常に一致するように継続される。前記加
熱温度制御が開始された後、前記目標値と前記温度検出
値とが一致したと認識した時点で、切断加工速度/切断
刃加熱温度演算部61は、切断刃駆動機構制御部69に
対して所定の電気信号を出力する(ステップ217)。
切断刃駆動機構制御部69は、上記電気信号を入力する
と、被加工物検知用センサ49から出力される検出信号
を読込むことによって、布地材料11が加工テーブル7
上に存在しているか否かを判断する(ステップ21
9)。ステップ219において、布地材料11が加工テ
ーブル7上に載置されていることを確認するまでは、以
後の処理動作は実行されない。
【0055】切断刃駆動機構制御部69から布地材料1
1が加工テーブル7上に載置されている旨の通知がある
と、2次面切断加工形状データ選択・認識部65は、記
憶部71から読出した前記切断加工の形状パターンの指
定指令に対応する2次面切断加工形状データ77を、2
次面切断加工形状/切断刃現在位置演算・比較部67に
出力する。2次面切断加工形状/切断刃現在位置演算・
比較部67は、上記データ77と、各パルスエンコーダ
79,81,83から夫々出力されるパルス信号の計数
値によって求まる、切断刃35の現在位置情報(x,
y,z)とを、切断刃駆動機構制御部69に与える(ス
テップ221)。ステップ223,ステップ225,ス
テップ227は、2次面切断加工形状/切断刃現在位置
演算・比較部67と、切断刃駆動機構制御部69とが、
切断刃35を、そのホームポジションから加工テーブル
7上に載置されている布地材料11の切断加工開始位置
へと移動させるための処理動作を示している。この処理
動作は、ステップ221からステップ229を経てステ
ップ221に至るループを何回か循環することによって
実行される。なお、ステップ227にて示した切断刃3
5の高さ位置の調整は、布地材料11や加工テーブル7
のテーブル面や切断刃35自身の損傷を防止するため
に、切断刃35がそのホームポジションから布地材料1
1上の切断加工開始位置の部位まで移動する間は行われ
ないようになっている。
【0056】2次面切断加工形状/切断刃現在位置演算
・比較部67からの通知により、切断刃35が上述した
切断加工開始位置にセッティングされたことを認識する
と、切断刃駆動機構制御部69は、前記各駆動回路8
5,87,89を制御することにより、キーボード25
によって設定された形状パターンによる布地材料11の
切断加工作業を開始する(ステップ231)。ステップ
231における切断加工作業の開始は、切断刃駆動機構
制御部69から切り屑厚みデータ比較演算部63に通知
される。切り屑厚みデータ比較演算部63は、上記通知
があった時点を基準時点として、所定時間経過する毎
に、切り屑付着検知用センサ40から出力される検出値
を読込んで、該読込んだ検出値と記憶部71に記憶され
ている切り屑厚み基準値データ75とを比較演算する。
この比較演算の結果は、その都度、切り屑厚みデータ比
較演算部63から切断刃駆動機構制御部69に対して通
知される。切り屑厚みデータ比較演算部63から切断刃
駆動機構制御部69に対してなされた通知の内容が、検
出値が切り屑厚み基準値データ75に達していない旨の
情報である場合には、切断刃駆動機構制御部69は、そ
のまま切断加工作業を続行する(ステップ233,ステ
ップ235)。切り屑厚みデータ比較演算部63から切
断刃駆動機構制御部69に対してなされた通知の内容
が、検出値が切り屑厚み基準値データ75と一致した旨
の情報である場合には、切断刃駆動機構制御部69
は、,切断加工作業を中断せしめるべく、前記各駆動回
路85,87,89に対して夫々所定の制御信号を出力
する。このとき、切断刃35は、布地材料11上の切断
加工作業を中断した部位から所定高さ離間した位置にて
保持されることとなる。一方、切り屑厚みデータ比較演
算部63は、切り屑付着検知用センサ駆動回路95に制
御信号を出力することによって、切り屑付着検知用セン
サ40を、切断刃35の清掃,除去作業に支障をきたさ
ない姿勢に変更させた後、切断刃35の清掃,除去作業
が可能となったことを、切断刃駆動機構制御部69に対
して通知する。切り屑厚みデータ比較演算部63による
切り屑付着検知用センサ40が姿勢変更されたか否かの
判断は、切り屑付着検知用センサ駆動回路95に設けら
れている正/逆回転動作可能な電動機(図示しない)の
回転角度を検知して、この検知した回転角度に見合う電
気信号を出力するポテンショメータ(図示しない)から
の出力に基づいて行われる。切断刃駆動機構制御部69
は、切り屑厚みデータ比較演算部63から、清掃,除去
作業が可能となった旨の通知を受けると、予め内蔵され
ている前記プログラムに基づき、切断刃35をワイパー
部材9の設置位置へと移動せしめ、且つワイパー部材9
と圧接させた状態で切断刃35を所謂8の字状に移動せ
しめるべく、各駆動回路85,87,89に対して夫々
所定の制御信号を出力する(ステップ247,ステップ
249)。切断刃35の清掃,除去作業が開始された時
点から所定時間経過すると、切り屑厚みデータ比較演算
部63は、切断刃35の清掃,除去作業を中断させるた
めに切断刃駆動機構制御部69に対して通知し、既述の
ごとき態様で切り屑付着検知用センサ40を再度ホーム
ポジションに姿勢変更させ、切断刃35に付着した切り
屑の厚みを再度検知させる。この結果、前記切り屑厚み
基準値データ75未満の値の検出信号が切り屑付着検知
用センサ40から出力されたことを認識すると、切り屑
厚みデータ比較演算部63は、その旨を切断刃駆動機構
制御部69に対して通知する。切断刃駆動機構制御部6
9は、この通知を受けると、前述した清掃・除去作業の
プログラムによる各駆動回路85,87,89の制御に
代えて、2次面切断加工形状/切断刃現在位置演算・比
較部67から与えられる諸情報に基づく各駆動回路8
5,87,89の制御を実行することとなる。即ち、切
断刃35による布地材料11の切断加工作業が、前記切
断加工を中断した部位から再開される(ステップ23
5)。ステップ235にて示した切断加工作業は、被加
工物検知用センサ49から布地材料11が加工テーブル
7上に存在していないことを示す電気信号が出力されな
い限り、(ステップ237)、2次面切断加工形状/切
断刃現在位置演算・比較部67から与えられる情報に基
づいて、切断刃駆動機構制御部69が、一連の切断加工
作業が完了したと判断するまで(ステップ239)、続
行される。即ち、ステップ235,ステップ237及び
ステップ239を経て再び、ステップ233に至る一連
の処理動作が繰り返される。
【0057】ステップ239において、一連の切断加工
作業が完了したと判断すると、切断刃駆動機構制御部6
9は、切断刃駆動機構13の駆動を停止せしめるべく、
各駆動回路85,87,89を制御し(ステップ24
1)、ステップ203,ステップ205,ステップ20
7にて示した処理動作を経て、切断刃35をホームポジ
ションに復帰せしめる(ステップ243)。これによっ
て切断刃駆動機構制御部69の制御動作も終了する。一
方ステップ237において、被加工物検知用センサ49
から布地材料11が加工テーブル7上に存在していない
ことを示す電気信号が出力されたときには、切断刃駆動
機構制御部69は、直ちに既述の切断加工作業を中断す
べく各駆動回路85,87,89を制御し、一連の制御
動作を終了する(ステップ245)。ステップ245に
て示した切断加工作業の中断を行なったときには、切断
刃35は、布地材料11の切断加工を中断した部位の直
上部において、布地材料11と所定高さ離間した状態で
保持され、ホームポジションには復帰しない。
【0058】図9は、本発明の他の実施例に従う切断装
置の回路構成を示したブロック図である。本実施例に従
う切断装置では、図1,図5(図11)にて図示した切
り屑付着検知用センサ40に代えて、演算処理部53に
切断加工作業時間計数部97を設けることとした。その
他の各部については、前掲の図1にて示した切断装置と
全く同一である。よって図9において、図1にて示した
各部と同一物には同一符号を付して、それら各部の説明
は省略する。
【0059】切断加工作業時間計数部97は、切断刃駆
動機構制御部69からの通知によって、切断加工作業が
開始されたことを認識した時点から時間の計数動作を開
始し、計数した切断加工作業時間の累計値の大きさに比
例した切り屑付着の層厚値データを、逐次、切り屑厚み
データ比較演算部63に出力する。即ち、切断加工作業
時間計数部97には、単位切断加工作業時間当りの切断
刃35に付着する切り屑層厚データが予め内蔵されてお
り、所定時間間隔毎に計数した切断加工作業時間と対応
する切り屑層厚データを切り屑層みデータ比較演算部6
3に出力する。切断加工作業時間計数部97が計数した
累計値データは、切断刃35に付着した切り屑が略完全
に清掃,除去されたことを条件に、一連の切断加工作業
が終了する毎に切断刃駆動機構制御部69によりリセッ
トされる。切断刃35に付着した切り屑が略完全に清
掃,除去されずに清掃,除去作業を終了したときには、
残存している切り屑の層厚値と対応した累計値データが
切断加工作業時間計数部97に保持される。
【0060】本実施例では、切り屑付着検知用センサ4
0が設けられていないので、前述した清掃,除去作業に
おいて、切り屑の清掃,除去状況を検知する手段はな
い。そこで、切断刃駆動機構制御部69に、記憶部71
に格納されている前記清掃,除去作業用のプログラムと
関連させて、切断刃駆動機構制御部69が行なった清
掃,除去作業時間の長さと対応する切り屑除去状況デー
タを予め内蔵しておき、このデータに基づいて、切断刃
駆動機構制御部69は、清掃,除去作業時間を設定する
こととしている。上記図9にて示した構成の制御動作に
ついては、図8のフローチャートにて示す制御動作と略
同様である。よって、図9にて示した構成の制御動作の
説明については省略する。
【0061】図10は、本発明の更に他の実施例に従う
切断装置の部分斜視図である。本実施例に従う切断装置
では、図3の加工テーブル7のワイパー部材9の設置箇
所に、ワイパー部材9に代えてワイパー機構99を設け
ることとした。該ワイパー機構99は、加工テーブル7
に取付固定されている基部99aと、この基部99aか
ら略水平方向に延在しているとともに、この基部99a
により略垂直方向に往復動可能に支持されている第1ア
ーム99jと、この第1アーム99jから略水平方向に
出没自在に移動可能にこの第1アーム99jによって支
持されている第2アーム99bと、第2アーム99bの
端部に取付けられ、略水平方向に回動可能な第1間節9
9cと、一端側が第1間節99cの下面に取り付けられ
た第3アーム99dと、第3アーム99dの他端側に取
付けられ、略垂直方向に回動可能な第2間節99eと、
一端側が第2間節99eに取付けられている第4アーム
99fと、第4アーム99fの他端側に取付けられ、略
垂直方向に回動可能な第3間節99gと、一端側が第3
間節99gに取付けられている第5アーム99hと、第
5アーム99hの他端側に取付けられた鋼製ブラシ99
iとを備えた構成となっている。
【0062】前述した第1アーム99j,第2アーム9
9b,第1間節99c,第2間節99e及び第3間節9
9gには、これら各部に対応してステッピングモータの
ごとき電動機(図示しない)及びこれら各電動機(図示
しない)の回転軸に取付けられたパルスエンコーダ(図
示しない)が夫々設けられている。これら各電動機(図
示しない)は、図11にて示すワイパー機構駆動回路1
01に対して、演算処理部53を構成するワイパー機構
制御部103から与えられる制御信号によって回転動作
する。上記ワイパー機構制御部103による上記ワイパ
ー機構駆動回路101の制御は、上述した各パルスエン
コーダ(図示しない)からの出力信号に基づいて行なわ
れる。即ち、図10にて示したワイパー機構99は、図
11にて示すワイパー機構制御部103により、切断刃
35と接触して切断刃35に付着している切り屑を清
掃,除去するように動作せしめられる。
【0063】図11にて示すワイパー機構駆動回路10
1の内部構成については、前述した各駆動回路85,8
7,89の内部構成と略同様である。本実施例にて、ワ
イパー機構制御部103には、前記図1,図9にて示し
た記憶部71が格納している清掃,除去作業用のプログ
ラムが内蔵されている。ワイパー機構制御部103は、
切り屑厚みデータ比較演算部63からの情報と、切断刃
駆動機構制御部69からの情報とに基づき、上記清掃,
除去作業用のプログラムに従って、ワイパー機構99を
制御する。
【0064】なお、切断刃駆動機構制御部69によるワ
イパー機構99が駆動状態にあるか否かの判断は、切り
屑厚みデータ比較演算部63から切断刃駆動機構制御部
69に対して与えられる情報に基づいて行われる。切り
屑厚みデータ比較演算部63は、ワイパー機構制御部1
03との間で相互に情報の授受を行なっており、ワイパ
ー機構制御部103から、ワイパー機構99の駆動を停
止したことを示す情報が与えられると、切断刃駆動機構
制御部69に対して該情報を通知する。この情報に基づ
いて、切断刃駆動機構制御部69は、切断加工作業を再
開することとなる。即ち、2次面切断加工形状/切断刃
現在位置演算・比較部67からの情報に基づき、切断刃
35を切断加工を中断したときの布地材料11上の部位
へと復帰せしめ、所定の切断加工作業を続行することと
なる。既述の実施例におけると同様に、ワイパー機構9
9を駆動する際には、切り屑付着検知用センサ40は、
切断刃35の清掃,除去作業に支障とならないように姿
勢変更され(図10参照)、切断加工作業を再開する際
には、そのホームポジションに復帰せしめられる(図5
参照)。なお、図11において、図1にて示した各部と
同一物には同一符号を付して、それら各部の説明は省略
する。
【0065】図12は、上記図11にて示した構成の制
御動作を示すフローチャートである。図12にて示した
フローチャートでは、ステップ247において切断刃駆
動機構制御部69が布地材料11の切断加工作業を中断
したことを、切断刃駆動機構制御部69から切り屑厚み
データ比較演算部63を介して与えられる通知によって
認識すると、ワイパー機構制御部103は、切断刃35
の清掃,除去作業を行うべくワイパー機構駆動回路10
1を制御することとした点において、図8にて示したフ
ローチャートと相違している。その他の各ステップは、
図8にて示した対応する各ステップと全く同様である。
従って、図12において、図8にて示したステップと同
一ステップについては同一符号を付してそれらの説明を
省略する。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入力された切断加工指令情報に基づき、熱可塑性樹脂材
料に対して所望の切断加工を行なうべく、加熱手段を制
御し且つ切断刃保持機構に対して所定の制御信号を出力
するとともに、判定手段により切断刃に付着している熱
可塑性樹脂材料の層厚が層厚しきい値に達したと判定さ
れたときには、上記付着している熱可塑性樹脂材料が清
掃除去されるまでの間、切断加工作業を停止せしめるべ
く切断刃駆動機構に対し所定の制御信号を出力すること
としたので、切断刃の加熱温度を、熱可塑性樹脂材料上
における設定された切断刃の移動速度に見合った値に制
御可能とすることによって、毛羽立ちや切り口の位置ズ
レ等の不具合が生ずることのない高精度な切断加工が行
なえ、又、所望の切断加工速度で熱可塑性樹脂材料の切
断加工が行なえ、更には、切断刃に付着した熱可塑性樹
脂材料の層厚が事実上切断加工が不可能な状態となるま
でに厚くなったときには、これを検知して切断加工作業
を自動停止させることによって、無駄な電力消費を抑制
することが可能な切断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に従う切断装置の回路構成を
示したブロック図。
【図2】本発明に従うクレーム対応図。
【図3】本発明の一実施例に従う切断装置の全体的な構
成を示した斜視図。
【図4】本発明の一実施例に従う切断刃駆動機構を示し
た部分斜視図。
【図5】本発明の一実施例に従う切断刃駆動機構を示し
た拡大部分斜視図。
【図6】本発明の一実施例に従う切断装置が具備するワ
イパー部材を示す斜視図。
【図7】本発明の一実施例に従う切断装置が具備する別
のワイパー部材を示す斜視図。
【図8】図1にて示した構成の制御動作を示すフローチ
ャート。
【図9】本発明の他の実施例に従う切断装置の回路構成
を示したブロック図。
【図10】本発明の更に他の実施例に従う切断装置の部
分斜視図。
【図11】本発明の更に他の実施例に従う切断装置の回
路構成を示したブロック図。
【図12】図11にて示した構成の制御動作を示すフロ
ーチャート。
【符号の説明】
11 布地材料 13 切断刃駆動機構 35 切断刃 38 切断刃ヒータ 63 切り屑厚みデータ比較演算部 69 切断刃駆動機構制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段から供給される熱によって所望
    の温度に制御される切断刃を保持するとともに、入力さ
    れた制御信号に基づき、前記切断刃を、予め設定された
    平面領域内の任意の位置に移動させ、前記平面領域内に
    位置決め固定されている熱可塑性樹脂材料と接触せしめ
    て該材料の前記切断刃との接触部位を融解させる切断刃
    保持機構と、 前記融解により前記切断刃に付着した前記熱可塑性樹脂
    材料の層厚の度合を示す電気信号を入力して所定の信号
    処理を行なうことにより、前記層厚が予め設定されてい
    る層厚しきい値に達したか否かを判定する判定手段と、 入力された切断加工指令情報に基づき、前記熱可塑性樹
    脂材料に対して所望の切断加工を行なうべく、前記加熱
    手段を制御し且つ前記切断刃保持機構に対して所定の制
    御信号を出力するとともに、前記判定手段により前記層
    厚が前記層厚しきい値に達したと判定されたときには、
    前記切断刃に付着した熱可塑性樹脂材料が清掃除去され
    るまでの間、前記切断加工作業を停止せしめるべく前記
    切断刃保持機構に対し所定の制御信号を出力する切断刃
    保持機構制御手段と、 を備えたことを特徴とする切断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の切断装置において、 前記平面領域には、前記熱可塑性樹脂材料が載置されて
    いるか否かを検知する検知手段が設けられており、 前記切断刃保持機構制御手段には、加工対象である熱可
    塑性樹脂材料の種類、切断加工作業に要する時間に対応
    した切断刃の加熱温度値データが予め設定されていて、
    前記切断刃保持機構制御手段は、前記入力された切断加
    工指令情報に基づき、前記加熱温度値データを選択して
    前記加熱手段を制御するとともに、前記検知手段が前記
    材料が載置されていないことを検知したときには、前記
    切断加工作業を停止すべく前記切断刃保持機構を制御す
    ることを特徴とする切断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の切断装置に
    おいて、 前記切断刃に付着した前記熱可塑性樹脂材料の層厚の度
    合を示す電気信号を出力する手段として、前記切断刃保
    持機構による切断加工作業時間を累算する累算手段が設
    けられており、前記判定手段は、前記累算手段から出力
    された累算値データが前記層厚しきい値に達したと判定
    したときに、前記切断刃保持機構制御手段に通知するこ
    とを特徴とする切断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の切断装置に
    おいて、 前記切断刃に付着した前記熱可塑性樹脂材料の層厚の度
    合を示す電気信号を出力する手段として、前記層厚に応
    じた電気信号を出力する層厚検知手段が設けられてお
    り、前記判定手段は、前記層厚検知手段から出力された
    電気信号の値が前記層厚しきい値に達したと判定したと
    きに、前記切断刃保持機構制御手段に通知することを特
    徴とする切断装置。
  5. 【請求項5】 請求項1及至請求項4のいずれかの項記
    載の切断装置において、 前記平面領域内の適宜箇所に、前記切断刃との間に生ず
    る摩擦により前記切断刃に付着した前記熱可塑性樹脂材
    料を清掃除去するための清掃除去部材が設けられてお
    り、前記切断刃保持機構制御手段は、前記切断刃を前記
    清掃除去部材と接触させた状態で2次元方向に移動させ
    るように前記切断刃保持機構を制御することを特徴とす
    る切断装置。
  6. 【請求項6】 請求項1及至請求項4のいずれかの項記
    載の切断装置において、 前記切断刃保持機構制御手段
    から出力される制御信号によって駆動され、前記切断刃
    と接触した状態で所定の動作を行なうことによって、前
    記切断刃に付着した熱可塑性樹脂材料を清掃除去する清
    掃除去機構を設けたことを特徴とする切断装置。
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