JPH06190534A - 加圧鋳造法および装置 - Google Patents
加圧鋳造法および装置Info
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- JPH06190534A JPH06190534A JP34257592A JP34257592A JPH06190534A JP H06190534 A JPH06190534 A JP H06190534A JP 34257592 A JP34257592 A JP 34257592A JP 34257592 A JP34257592 A JP 34257592A JP H06190534 A JPH06190534 A JP H06190534A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 加圧鋳造において,熱間割れが発生しない高
強度で靭性を有する高品質の鋳造製品を得る。 【構成】 加圧鋳造を行なう際に,鋳造用の溶湯を金型
のキャビティ内に充填し,凝固する溶湯に高圧力と低圧
力からなる加圧力をパルス的に交互に加えるようにし,
柱状晶や偏析を生じさせないで,等軸晶のみが生じるよ
うにした。
強度で靭性を有する高品質の鋳造製品を得る。 【構成】 加圧鋳造を行なう際に,鋳造用の溶湯を金型
のキャビティ内に充填し,凝固する溶湯に高圧力と低圧
力からなる加圧力をパルス的に交互に加えるようにし,
柱状晶や偏析を生じさせないで,等軸晶のみが生じるよ
うにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,アルミニウム合金やマ
グネシウム合金等の軽金属合金等の溶湯を鋳造する加圧
鋳造法および装置に関するものである。
グネシウム合金等の軽金属合金等の溶湯を鋳造する加圧
鋳造法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,アルミニウム合金等の軽金属
合金を金型内に鋳込んで鋳造品を得る場合は,引け巣の
発生を低減させて品質を向上させるために,溶湯を鋳込
んで溶湯の凝固が完了するまでの間,常に一定の例えば
600kg/cm2 のような高圧力を作用させ続けた状
態で溶湯を加圧し続ける鋳造法が採用されていた。特
に,自動車部品等のように耐圧性,高強度等の高品質が
要求される場合,高圧で鋳造する方法が最近多く用いら
れている。
合金を金型内に鋳込んで鋳造品を得る場合は,引け巣の
発生を低減させて品質を向上させるために,溶湯を鋳込
んで溶湯の凝固が完了するまでの間,常に一定の例えば
600kg/cm2 のような高圧力を作用させ続けた状
態で溶湯を加圧し続ける鋳造法が採用されていた。特
に,自動車部品等のように耐圧性,高強度等の高品質が
要求される場合,高圧で鋳造する方法が最近多く用いら
れている。
【0003】なお,鋳造品に引け巣が発生するのを防止
する方法として,例えば,特開平3−124358号公
報に記載されているように,引け巣が発生しそうな特定
の部分に押出ピンを装入し,その押出ピンに機械的振動
または超音波振動を与える方法も知られている。
する方法として,例えば,特開平3−124358号公
報に記載されているように,引け巣が発生しそうな特定
の部分に押出ピンを装入し,その押出ピンに機械的振動
または超音波振動を与える方法も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のような常に一定
の圧力で加圧し続ける鋳造方法の場合,特にそれが高圧
力である場合には,金型のキャビティ表面と溶湯の密着
性が良くなり,熱伝達係数が大きくなる。その結果,キ
ャビティ表面の近傍の金属組織は微細になるが,溶湯の
凝固形態は,溶湯の表面から優先的に凝固が進行し,柱
状晶が表面に生成するスキンフォーメーションタイプの
凝固形態になり易い。
の圧力で加圧し続ける鋳造方法の場合,特にそれが高圧
力である場合には,金型のキャビティ表面と溶湯の密着
性が良くなり,熱伝達係数が大きくなる。その結果,キ
ャビティ表面の近傍の金属組織は微細になるが,溶湯の
凝固形態は,溶湯の表面から優先的に凝固が進行し,柱
状晶が表面に生成するスキンフォーメーションタイプの
凝固形態になり易い。
【0005】そして,溶湯の表面と直角な方法の柱状晶
が表面に沿って多数並んで発生するスキンフォーメーシ
ョンタイプの凝固形態になると,つぎに示すような問題
点が発生する。 (1)凝固過程において,柱状晶の粒界もしくは各柱状
晶を構成する多数の平列した樹枝状晶の間で熱間割れが
発生しやすくなる。特に,コーナー部分には熱間割れが
多く発生しやすい。
が表面に沿って多数並んで発生するスキンフォーメーシ
ョンタイプの凝固形態になると,つぎに示すような問題
点が発生する。 (1)凝固過程において,柱状晶の粒界もしくは各柱状
晶を構成する多数の平列した樹枝状晶の間で熱間割れが
発生しやすくなる。特に,コーナー部分には熱間割れが
多く発生しやすい。
【0006】(2)樹枝状晶の間に排出された溶質元素
であるシリコンが,加圧力によって,表面層の樹枝状晶
の奥の未凝固部分に絞り出され,大きな偏析を起こし,
引け巣,強度低下の原因となる。また,樹枝状晶層の奥
にシリコンリッチの帯状偏析が連なり,その偏析部分が
固い塊となっているので,脆くなり,靭性もおちる。
であるシリコンが,加圧力によって,表面層の樹枝状晶
の奥の未凝固部分に絞り出され,大きな偏析を起こし,
引け巣,強度低下の原因となる。また,樹枝状晶層の奥
にシリコンリッチの帯状偏析が連なり,その偏析部分が
固い塊となっているので,脆くなり,靭性もおちる。
【0007】(3)金型のキャビティ表面に対応した溶
湯部分における結晶核の遊離,および,その溶湯部分の
近傍の過冷域における結晶核の生成が,共にほとんど起
こらない凝固形態のために,結晶核が少なく,結晶核が
粗大になり,強度低下の原因となる。
湯部分における結晶核の遊離,および,その溶湯部分の
近傍の過冷域における結晶核の生成が,共にほとんど起
こらない凝固形態のために,結晶核が少なく,結晶核が
粗大になり,強度低下の原因となる。
【0008】なお,このように一定の高圧力を作用させ
る通常の加圧鋳造においては,その高圧力により金型壁
面における熱伝達係数が極めて大きく,金型壁面近傍の
溶湯は急激に冷却される。このため,高圧力の加圧鋳造
になる程,金型壁面の熱伝達係数が大きくなり,例え
ば,重力鋳造等のような場合に見られる鋳型壁面からの
結晶遊離は,加圧鋳造の場合,溶湯充填後の加圧時には
発生しない。すなわち,加圧鋳造の場合,溶湯充填後,
すみやかに安定な凝固殻ができる。その凝固殻を構成す
る結晶の中で,熱流方向に凝固が優先的に成長する方向
に結晶方位が向いている結晶が,すみやかに柱状晶に成
長する。その結果,最初に金型壁面にできた安定な凝固
殻である等軸チル晶帯,大きく成長した柱状晶,およ
び,冷却速度が金型表面程速くない内部では,溶湯がキ
ャビティを充填する過程で金型表面から遊離した若干の
結晶を核として成長した等軸晶からなる金属組織とな
る。なお,柱状晶を構成する樹枝状晶間に排出された溶
質元素であるシリコンが加圧力によって未凝固部分に絞
り出されることにより,柱状晶の表面部分には,溶質元
素が濃縮された偏析ができる。
る通常の加圧鋳造においては,その高圧力により金型壁
面における熱伝達係数が極めて大きく,金型壁面近傍の
溶湯は急激に冷却される。このため,高圧力の加圧鋳造
になる程,金型壁面の熱伝達係数が大きくなり,例え
ば,重力鋳造等のような場合に見られる鋳型壁面からの
結晶遊離は,加圧鋳造の場合,溶湯充填後の加圧時には
発生しない。すなわち,加圧鋳造の場合,溶湯充填後,
すみやかに安定な凝固殻ができる。その凝固殻を構成す
る結晶の中で,熱流方向に凝固が優先的に成長する方向
に結晶方位が向いている結晶が,すみやかに柱状晶に成
長する。その結果,最初に金型壁面にできた安定な凝固
殻である等軸チル晶帯,大きく成長した柱状晶,およ
び,冷却速度が金型表面程速くない内部では,溶湯がキ
ャビティを充填する過程で金型表面から遊離した若干の
結晶を核として成長した等軸晶からなる金属組織とな
る。なお,柱状晶を構成する樹枝状晶間に排出された溶
質元素であるシリコンが加圧力によって未凝固部分に絞
り出されることにより,柱状晶の表面部分には,溶質元
素が濃縮された偏析ができる。
【0009】なお,前記(1)に記載したような現象
は,例えば,AZ91等のマグネシウム合金,7×××
系合金(7000番台ジュラルミン系合金),C7AV
(5%マグネシウム含有アルミニウム合金)等のアルミ
ニウム合金を高圧鋳造した際に見られる。また,前記
(2)に記載したような現象は,例えば,AC4C等の
高強度,高靭性を特徴とするアルミニウム合金で問題と
なり,(3)に記載したような現象は,例えば,AZ9
1等のマグネシウム合金で発生する。
は,例えば,AZ91等のマグネシウム合金,7×××
系合金(7000番台ジュラルミン系合金),C7AV
(5%マグネシウム含有アルミニウム合金)等のアルミ
ニウム合金を高圧鋳造した際に見られる。また,前記
(2)に記載したような現象は,例えば,AC4C等の
高強度,高靭性を特徴とするアルミニウム合金で問題と
なり,(3)に記載したような現象は,例えば,AZ9
1等のマグネシウム合金で発生する。
【0010】一方,特開平3−124358号公報に記
載されているような方法では,引け巣が発生しそうな特
定の部分に押出ピンを装入し,その押出ピンを介して機
械的振動または超音波振動を与えるものであったので,
押出ピンに寸法的な振幅を有する位置変動を行わせるも
のであり,変位させるものであった。
載されているような方法では,引け巣が発生しそうな特
定の部分に押出ピンを装入し,その押出ピンを介して機
械的振動または超音波振動を与えるものであったので,
押出ピンに寸法的な振幅を有する位置変動を行わせるも
のであり,変位させるものであった。
【0011】したがって,あらかじめ定められた特定の
箇所でしか,引け巣発生の予防を行うことができなかっ
た。また,高圧力鋳造を行う場合,金型の型締力も例え
ば,1500トンのようにかなり大きいものとすること
も多く,このような場合,鋳造装置全体ないしは型締装
置全体を振動させることは実際上不可能である。このこ
とは,金型や前記装置の重量が大きいことも起因してい
る。
箇所でしか,引け巣発生の予防を行うことができなかっ
た。また,高圧力鋳造を行う場合,金型の型締力も例え
ば,1500トンのようにかなり大きいものとすること
も多く,このような場合,鋳造装置全体ないしは型締装
置全体を振動させることは実際上不可能である。このこ
とは,金型や前記装置の重量が大きいことも起因してい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は,このような欠
点を解消するために,鋳造用の溶湯を金型のキャビティ
内に充填し,凝固する溶湯に加圧力をパルス的に加える
ようにした。また,その装置として,キャビティを形成
する金型とキャビティ内に溶湯を供給する溶湯供給部分
を有する加圧鋳造装置において,金型に油圧シリンダを
備えたアクチュエータを連結させ,油圧シリンダに高圧
力と低圧力をパルス的に交互に作用させる加圧力供給装
置を連結した加圧鋳造装置を用いるようにした。
点を解消するために,鋳造用の溶湯を金型のキャビティ
内に充填し,凝固する溶湯に加圧力をパルス的に加える
ようにした。また,その装置として,キャビティを形成
する金型とキャビティ内に溶湯を供給する溶湯供給部分
を有する加圧鋳造装置において,金型に油圧シリンダを
備えたアクチュエータを連結させ,油圧シリンダに高圧
力と低圧力をパルス的に交互に作用させる加圧力供給装
置を連結した加圧鋳造装置を用いるようにした。
【0013】
【作用】金型のキャビティ内に溶湯を充填し終ったら直
ちに,あるいは,充填が終わる直前から,金型に連結し
ている油圧シリンダに,高圧力の油圧と,この高圧力に
比べて比較的に低い低圧力の油圧を,例えば0.5〜1
000Hzの周波数でパルス的に交互に作用させて,凝
固する溶湯に加圧力をパルス的に加える。そうすると,
溶湯の凝固形態は,金型のキャビティ表面に面した溶湯
表面だけでなく,溶湯内でも核が発生し,凝固が進行
し,その結果,等軸晶が生成するという,いわゆる,マ
ッシータイプと呼ばれている凝固形態になる。
ちに,あるいは,充填が終わる直前から,金型に連結し
ている油圧シリンダに,高圧力の油圧と,この高圧力に
比べて比較的に低い低圧力の油圧を,例えば0.5〜1
000Hzの周波数でパルス的に交互に作用させて,凝
固する溶湯に加圧力をパルス的に加える。そうすると,
溶湯の凝固形態は,金型のキャビティ表面に面した溶湯
表面だけでなく,溶湯内でも核が発生し,凝固が進行
し,その結果,等軸晶が生成するという,いわゆる,マ
ッシータイプと呼ばれている凝固形態になる。
【0014】前記[0008]項で述べたように,一定
の高圧力を作用させる通常の加圧鋳造においては,表面
層に沿って多数の樹枝状晶からなる柱状晶帯ができ,そ
の内部に等軸晶と偏析ができていた。
の高圧力を作用させる通常の加圧鋳造においては,表面
層に沿って多数の樹枝状晶からなる柱状晶帯ができ,そ
の内部に等軸晶と偏析ができていた。
【0015】ところが,溶湯を充填し,凝固する溶湯に
加圧力をパルス的に加えると,溶湯に高圧力とこの高圧
力に比べて比較的に低い低圧力とが交互に波状的に加え
られることになる。このため,低圧力作用時には,一時
的に金型表面の熱伝達係数が小さくなり,凝固時に発生
した潜熱が金型表面から十分抜熱されず,溶湯温度が部
分的に上昇する。このような,いわゆるレカレンスによ
って,結晶遊離および樹枝状晶の枝の溶断遊離が起こ
る。また,波状的に加えられた圧力のため,溶湯が流動
し,そのことも合いまって,結晶遊離,樹枝状晶の枝の
溶断遊離が促進される。
加圧力をパルス的に加えると,溶湯に高圧力とこの高圧
力に比べて比較的に低い低圧力とが交互に波状的に加え
られることになる。このため,低圧力作用時には,一時
的に金型表面の熱伝達係数が小さくなり,凝固時に発生
した潜熱が金型表面から十分抜熱されず,溶湯温度が部
分的に上昇する。このような,いわゆるレカレンスによ
って,結晶遊離および樹枝状晶の枝の溶断遊離が起こ
る。また,波状的に加えられた圧力のため,溶湯が流動
し,そのことも合いまって,結晶遊離,樹枝状晶の枝の
溶断遊離が促進される。
【0016】そのため,表面に生成されやすかった柱状
晶ができず,鋳込製品の内面全体に等軸晶が生成し,等
軸晶帯のみが形成されることになる。また,等軸晶帯に
偏析ができることもない。その結果,熱間割れも発生し
ないし,引け巣もほとんど発生しないし,高強度で靭性
を有する高品質の鋳込製品が得られる。
晶ができず,鋳込製品の内面全体に等軸晶が生成し,等
軸晶帯のみが形成されることになる。また,等軸晶帯に
偏析ができることもない。その結果,熱間割れも発生し
ないし,引け巣もほとんど発生しないし,高強度で靭性
を有する高品質の鋳込製品が得られる。
【0017】
【実施例】図1〜図3は本発明方法を実施するための装
置の1実施例を示す縦断面図であり,図1,図2,図3
の順に作動順序を示している。図1〜図3において,1
は比較的に大きなキャビティ2を有する雌金型,3は雄
金型であり,雌金型1はその底部1aがボルト1bによ
って上部本体1cに対して取付け取外し可能に取付けら
れている。雄金型3は上下に貫通した穴4を有し,穴4
は上から溶湯供給穴5と鋳込製品が形成される比較的に
小さなキャビティ6によって形成されている。雄金型3
は固定盤7に固定されている。この場合,固定盤7は図
示していない部材によって定位置に固定されており,し
たがって,雄金型3も定位置に静止している。
置の1実施例を示す縦断面図であり,図1,図2,図3
の順に作動順序を示している。図1〜図3において,1
は比較的に大きなキャビティ2を有する雌金型,3は雄
金型であり,雌金型1はその底部1aがボルト1bによ
って上部本体1cに対して取付け取外し可能に取付けら
れている。雄金型3は上下に貫通した穴4を有し,穴4
は上から溶湯供給穴5と鋳込製品が形成される比較的に
小さなキャビティ6によって形成されている。雄金型3
は固定盤7に固定されている。この場合,固定盤7は図
示していない部材によって定位置に固定されており,し
たがって,雄金型3も定位置に静止している。
【0018】固定盤7の上には,注湯用のスリーブ8や
じょうご9等からなる注湯装置10がスリーブ8を溶湯
供給穴5の中に出し入れできるように上下動自在に設け
られている。また,注湯装置10は,上昇してスリーブ
8が溶湯供給穴5に入っていない時に,横方向に移動さ
せ得るようにも設けられている。11は可動盤等の雌金
型1の保持部材であり,図示していない駆動装置により
上下動に移動可能に設けられている。12は保持部材1
1の下に連結したアクチュエータである。
じょうご9等からなる注湯装置10がスリーブ8を溶湯
供給穴5の中に出し入れできるように上下動自在に設け
られている。また,注湯装置10は,上昇してスリーブ
8が溶湯供給穴5に入っていない時に,横方向に移動さ
せ得るようにも設けられている。11は可動盤等の雌金
型1の保持部材であり,図示していない駆動装置により
上下動に移動可能に設けられている。12は保持部材1
1の下に連結したアクチュエータである。
【0019】アクチュエータ12は,キャビティ2,6
内の凝固する溶湯13に加圧力をパルス的に加え得るも
ので,図3に示すように,油圧シリンダ12aとピスト
ンロッド12bと,加圧力供給装置14を有しており,
この加圧力供給装置14は,油圧シリンダ12aに供給
する作動油の圧力を,例えば250〜600kg/cm
2 のような高圧力と,例えば0〜300kg/cm2 の
ようにこの高圧力よりも比較的に低い低圧力とし,この
高圧力と比較的に低い低圧力をパルス的に交互に(波状
的に)油圧シリンダ12aに作用させ得るサーボバルブ
やリリーフ弁等からなる供給圧力設定変動装置15や,
ある時間当りの加圧力変動回数(周波数)設定器を内蔵
した加圧力変動指示装置16を有している。17はポン
プである。
内の凝固する溶湯13に加圧力をパルス的に加え得るも
ので,図3に示すように,油圧シリンダ12aとピスト
ンロッド12bと,加圧力供給装置14を有しており,
この加圧力供給装置14は,油圧シリンダ12aに供給
する作動油の圧力を,例えば250〜600kg/cm
2 のような高圧力と,例えば0〜300kg/cm2 の
ようにこの高圧力よりも比較的に低い低圧力とし,この
高圧力と比較的に低い低圧力をパルス的に交互に(波状
的に)油圧シリンダ12aに作用させ得るサーボバルブ
やリリーフ弁等からなる供給圧力設定変動装置15や,
ある時間当りの加圧力変動回数(周波数)設定器を内蔵
した加圧力変動指示装置16を有している。17はポン
プである。
【0020】また,雄金型3の上方には,溶湯供給穴5
に出し入れ可能な押出ピン18を下面に取付けた部材1
9が上下動自在および横方向移動自在に設けられてい
る。20は固定保持盤である。なお,21は鋳造時にキ
ャビティ2の内面に接して配置しておくセラミックペー
パであり,固相が晶出しない状態で鋳造するための薄い
保温材である。
に出し入れ可能な押出ピン18を下面に取付けた部材1
9が上下動自在および横方向移動自在に設けられてい
る。20は固定保持盤である。なお,21は鋳造時にキ
ャビティ2の内面に接して配置しておくセラミックペー
パであり,固相が晶出しない状態で鋳造するための薄い
保温材である。
【0021】つぎに,図1〜図3に沿って,作動順序を
説明する。図1に示す状態で,注湯装置10を介してキ
ャビティ2内に溶湯13を供給し,注湯する。図2に示
すように,キャビティ2内に溶湯13を供給したら,注
湯装置10を邪魔にならない位置まで移動させた後,押
出ピン7を溶湯供給穴5の中に入れる。図2は加圧前の
状態を示す。この状態で,図3に示すように,保持部材
11や雌金型1等を上昇させ,部材19が固定保持盤2
0に押圧されるまで上昇させ,加圧させる。
説明する。図1に示す状態で,注湯装置10を介してキ
ャビティ2内に溶湯13を供給し,注湯する。図2に示
すように,キャビティ2内に溶湯13を供給したら,注
湯装置10を邪魔にならない位置まで移動させた後,押
出ピン7を溶湯供給穴5の中に入れる。図2は加圧前の
状態を示す。この状態で,図3に示すように,保持部材
11や雌金型1等を上昇させ,部材19が固定保持盤2
0に押圧されるまで上昇させ,加圧させる。
【0022】この時,図3に示すように,雄金型3は雌
金型1のキャビティ2内に深く入り込んだ状態となり,
溶湯13は雄金型3のキャビティ6内に入り,押圧され
る。なお,この時,押出ピン18の外周面のわずかなす
き間からキャビティ6内のエアが抜ける。キャビティ6
内の溶湯13は冷却凝固して鋳込製品となる。ただし,
溶湯13がキャビティ6内に入ったら,直ちに,アクチ
ュエータ12内の加圧力供給装置14を作動させ,油圧
シリンダ内に,例えば,600kg/cm2 の高圧力
と,60kg/cm2 のような比較的に低圧力の作動油
を,例えば10Hzや100Hzで,パルス的に交互に
作用させる。
金型1のキャビティ2内に深く入り込んだ状態となり,
溶湯13は雄金型3のキャビティ6内に入り,押圧され
る。なお,この時,押出ピン18の外周面のわずかなす
き間からキャビティ6内のエアが抜ける。キャビティ6
内の溶湯13は冷却凝固して鋳込製品となる。ただし,
溶湯13がキャビティ6内に入ったら,直ちに,アクチ
ュエータ12内の加圧力供給装置14を作動させ,油圧
シリンダ内に,例えば,600kg/cm2 の高圧力
と,60kg/cm2 のような比較的に低圧力の作動油
を,例えば10Hzや100Hzで,パルス的に交互に
作用させる。
【0023】この高圧力は例えば250kg/cm2 以
上で適宜設定して良いし,低圧力も設定した高圧力より
も低い圧力で適宜設定して良い。勿論,低圧力を0kg
/cm2 にすることもできるし,設定高圧力に比較的に
近い圧力にすることもできる。また,高圧力と低圧力を
パルス的に加える場合,その周波数は0.5〜1000
Hzの間で適宜設定することもできる。なお,周波数が
大きすぎると装置の取付け,操作に支障が出る場合があ
るので,せいぜい1000Hz程度にする。なお,通常
は,10Hzないしは100Hz程度で良い。
上で適宜設定して良いし,低圧力も設定した高圧力より
も低い圧力で適宜設定して良い。勿論,低圧力を0kg
/cm2 にすることもできるし,設定高圧力に比較的に
近い圧力にすることもできる。また,高圧力と低圧力を
パルス的に加える場合,その周波数は0.5〜1000
Hzの間で適宜設定することもできる。なお,周波数が
大きすぎると装置の取付け,操作に支障が出る場合があ
るので,せいぜい1000Hz程度にする。なお,通常
は,10Hzないしは100Hz程度で良い。
【0024】図4は図1〜図3に示す装置において,A
C4CHのアルミニウム合金を,金型温度200℃の金
型1,3内に,注湯温度760℃で注入し,加圧力を3
00±40kg/cm2 とし,すなわち,高圧力を34
0kg/cm2 ,低圧力を260kg/cm2 に設定
し,100Hzのパルス状の加圧力をアクチュエータ1
2に作用させた場合の時間−加圧力曲線である。なお,
図4には,参考までに雌金型1の移動ストロークも合わ
せて図示した。図4に示す時間の計時点は,図2の状態
から雌金型1を上昇させ始める時点とした。なお,例え
ば20秒のように所定時間,加圧力をパルス状に加えた
ら,停止し,雌金型1を下降させて型開きし,その時,
押出ピン18を下降させてキャビティ6内から鋳込製品
も下降させる。鋳込製品を取出すときは,ボルト1bと
底部1aを取って行う。
C4CHのアルミニウム合金を,金型温度200℃の金
型1,3内に,注湯温度760℃で注入し,加圧力を3
00±40kg/cm2 とし,すなわち,高圧力を34
0kg/cm2 ,低圧力を260kg/cm2 に設定
し,100Hzのパルス状の加圧力をアクチュエータ1
2に作用させた場合の時間−加圧力曲線である。なお,
図4には,参考までに雌金型1の移動ストロークも合わ
せて図示した。図4に示す時間の計時点は,図2の状態
から雌金型1を上昇させ始める時点とした。なお,例え
ば20秒のように所定時間,加圧力をパルス状に加えた
ら,停止し,雌金型1を下降させて型開きし,その時,
押出ピン18を下降させてキャビティ6内から鋳込製品
も下降させる。鋳込製品を取出すときは,ボルト1bと
底部1aを取って行う。
【0025】このようにして得られた鋳込製品の組織を
図5に示す。図5により,全面が微細な等軸晶22にな
っていることがわかる。
図5に示す。図5により,全面が微細な等軸晶22にな
っていることがわかる。
【0026】これに対して,従来の方法で,例えば25
0kg/cm2 の一定の加圧力を20秒間かけ続けて鋳
造した場合は,得られた鋳造製品の組織は,図6に示す
ようにあらわれた。図6においては,表面に柱状晶23
があらわれ,内部に等軸晶22があらわれている。な
お,合金成分,注湯温度,金型温度,および,使用した
金型1,3等は,図4のときの条件と同じにした。
0kg/cm2 の一定の加圧力を20秒間かけ続けて鋳
造した場合は,得られた鋳造製品の組織は,図6に示す
ようにあらわれた。図6においては,表面に柱状晶23
があらわれ,内部に等軸晶22があらわれている。な
お,合金成分,注湯温度,金型温度,および,使用した
金型1,3等は,図4のときの条件と同じにした。
【0027】なお,前記した実施例においては,図1〜
図3に示したような金型1,3とアクチュエータ12を
用いたが,これは必ずしもこのような構造の装置に限定
されることはない。すなわち,通常の横型または竪型の
ダイカストマシンにおいて,射出用のプランジャチップ
や部分的な加圧ピンを介して油圧シリンダからの加圧力
をパルス的に加えることもできる。また,溶湯をキャビ
ティ内に充填した後,型締で圧縮成形するような成形方
式で,型締力を例えば0.5〜1000Hzの周波数で
パルス的に加えるようにすることもできる。
図3に示したような金型1,3とアクチュエータ12を
用いたが,これは必ずしもこのような構造の装置に限定
されることはない。すなわち,通常の横型または竪型の
ダイカストマシンにおいて,射出用のプランジャチップ
や部分的な加圧ピンを介して油圧シリンダからの加圧力
をパルス的に加えることもできる。また,溶湯をキャビ
ティ内に充填した後,型締で圧縮成形するような成形方
式で,型締力を例えば0.5〜1000Hzの周波数で
パルス的に加えるようにすることもできる。
【0028】
【発明の効果】このように,本発明においては,加圧鋳
造を行なう際に,鋳造用の溶湯を金型のキャビティ内に
充填し,凝固する溶湯に高圧力と低圧力からなる加圧力
をパルス的に交互に加えるようにしたので,高圧力を作
用させた直後の比較的に低圧力を作用させた時には,一
時的に金型表面の熱伝達係数が小さくなり,凝固時に発
生した潜熱が金型表面から十分抜熱されず,溶湯温度が
部分的に上昇し,結晶遊離および樹枝状晶の枝の溶断遊
離が起こる。また,波状的に加えられた圧力のため,溶
湯が流動し,そのことも合いまって,結晶遊離,樹枝状
晶の枝の溶断遊離が促進される。
造を行なう際に,鋳造用の溶湯を金型のキャビティ内に
充填し,凝固する溶湯に高圧力と低圧力からなる加圧力
をパルス的に交互に加えるようにしたので,高圧力を作
用させた直後の比較的に低圧力を作用させた時には,一
時的に金型表面の熱伝達係数が小さくなり,凝固時に発
生した潜熱が金型表面から十分抜熱されず,溶湯温度が
部分的に上昇し,結晶遊離および樹枝状晶の枝の溶断遊
離が起こる。また,波状的に加えられた圧力のため,溶
湯が流動し,そのことも合いまって,結晶遊離,樹枝状
晶の枝の溶断遊離が促進される。
【0029】その結果,柱状晶ができず,鋳込製品の内
面全体に等軸晶帯のみが形成され,また,等軸晶帯に溶
質元素であるシリコンの偏析ができることもない。した
がって,熱間割れも発生しないし,引け巣もほとんど発
生しないし,高強度で靭性を有する高品質の鋳込製品を
確実容易に得ることができる。
面全体に等軸晶帯のみが形成され,また,等軸晶帯に溶
質元素であるシリコンの偏析ができることもない。した
がって,熱間割れも発生しないし,引け巣もほとんど発
生しないし,高強度で靭性を有する高品質の鋳込製品を
確実容易に得ることができる。
【図1】本発明方法を実施するための装置の1実施例を
示す縦断面図であり,注湯状態時を示す。
示す縦断面図であり,注湯状態時を示す。
【図2】図1に示す装置の注湯後で加圧前の状態を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図3】図1に示す装置の加圧時の状態と加圧力供給装
置部の1実施例を示す縦断面図である。
置部の1実施例を示す縦断面図である。
【図4】本発明において,加圧力をパルス的に作用させ
る場合の1実施例を示す時間−作動油圧力およびストロ
ーク線図である。
る場合の1実施例を示す時間−作動油圧力およびストロ
ーク線図である。
【図5】図4に示した条件の下で実施して得た鋳造製品
の1部断面の凝固形態状態を示す金属組織図である。
の1部断面の凝固形態状態を示す金属組織図である。
【図6】従来方法で得た鋳造製品の1部断面の凝固形態
を示す金属組織図である。
を示す金属組織図である。
1 雌金型 2,6 キャビティ 3 雄金型 10 注湯装置 12 アクチュエータ 13 溶湯 14 加圧力供給装置 15 供給圧力設定変動装置 16 加圧力変動指示装置 18 押出ピン 22 等軸晶 23 柱状晶
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】そして、溶湯の表面と直角な方向の柱状晶
が表面に沿って多数並んで発生するスキンフォ−メ−シ
ョンタイプの凝固形態になると、つぎに示すような問題
点が発生する。 (1)凝固過程において、柱状晶の粒界もしくは各柱状
晶を構成する多数の平列した樹枝状晶の間で熱間割れが
発生しやすくなる。特に、コ−ナ−部分には熱間割れが
多く発生しやすい。
が表面に沿って多数並んで発生するスキンフォ−メ−シ
ョンタイプの凝固形態になると、つぎに示すような問題
点が発生する。 (1)凝固過程において、柱状晶の粒界もしくは各柱状
晶を構成する多数の平列した樹枝状晶の間で熱間割れが
発生しやすくなる。特に、コ−ナ−部分には熱間割れが
多く発生しやすい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】(2)樹枝状晶の間に排出された溶質元素
が、加圧力によって、表面層の樹枝状晶の奥の未凝固部
分に絞り出され、大きな偏析を起こし、引け巣、強度低
下の原因となる。また、樹枝状晶層の奥に帯状偏析が連
なり、その偏析部分が固い塊となっているので、脆くな
り、靱性もおちる。
が、加圧力によって、表面層の樹枝状晶の奥の未凝固部
分に絞り出され、大きな偏析を起こし、引け巣、強度低
下の原因となる。また、樹枝状晶層の奥に帯状偏析が連
なり、その偏析部分が固い塊となっているので、脆くな
り、靱性もおちる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】なお、このように一定の高圧力を作用させ
る通常の加圧鋳造においては、その高圧力により金型壁
面における熱伝達係数が極めて大きく、金型壁面近傍の
溶湯は急激に冷却される。このため、高圧力の加圧鋳造
になる程、金型壁面の熱伝達係数が大きくなり、例え
ば、重力鋳造等のような場合に見られる鋳造壁面からの
結晶遊離は、加圧鋳造の場合、溶湯充填後の加圧時には
発生しない。すなわち、加圧鋳造の場合、溶湯充填後、
すみやかに安定な凝固殻ができる。その凝固殻を構成す
る結晶の中で、熱流方向に凝固が優先的に成長する方向
に結晶方位が向いている結晶が、すみやかに柱状晶に成
長する。その結果、最初に金型壁面にできた安定な凝固
殻である等軸チル晶帯、大きく成長した柱状晶、およ
び、冷却速度が金型表面程速くない内部では、溶湯がキ
ャビテイを充填する過程で金型表面から遊離した若干の
結晶を核として成長した等軸晶からなる金属組織とな
る。なお、柱状晶を構成する樹枝状晶間に排出された溶
質元素が加圧力によって未凝固部分に絞り出されること
により、柱状晶の表面部分には、溶質元素が濃縮された
偏析ができる。
る通常の加圧鋳造においては、その高圧力により金型壁
面における熱伝達係数が極めて大きく、金型壁面近傍の
溶湯は急激に冷却される。このため、高圧力の加圧鋳造
になる程、金型壁面の熱伝達係数が大きくなり、例え
ば、重力鋳造等のような場合に見られる鋳造壁面からの
結晶遊離は、加圧鋳造の場合、溶湯充填後の加圧時には
発生しない。すなわち、加圧鋳造の場合、溶湯充填後、
すみやかに安定な凝固殻ができる。その凝固殻を構成す
る結晶の中で、熱流方向に凝固が優先的に成長する方向
に結晶方位が向いている結晶が、すみやかに柱状晶に成
長する。その結果、最初に金型壁面にできた安定な凝固
殻である等軸チル晶帯、大きく成長した柱状晶、およ
び、冷却速度が金型表面程速くない内部では、溶湯がキ
ャビテイを充填する過程で金型表面から遊離した若干の
結晶を核として成長した等軸晶からなる金属組織とな
る。なお、柱状晶を構成する樹枝状晶間に排出された溶
質元素が加圧力によって未凝固部分に絞り出されること
により、柱状晶の表面部分には、溶質元素が濃縮された
偏析ができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】なお、前記(1)に記載したような現象
は、例えば、AZ91等のマグネシウム合金、7×××
系合金(7000番台ジュラルミン系合金)、AC7A
(5%マグネシウム含有アルミニウム合金)等のアルミ
ニウム合金を高圧鋳造した際に見られる。また、前記
(2)に記載したような現象は、例えば、AC4C等の
高強度、高靱性を特徴とするアルミニウム合金で問題と
なり、前記(3)に記載したような現象は、例えば、A
Z91等のマグネシウム合金で発生する。
は、例えば、AZ91等のマグネシウム合金、7×××
系合金(7000番台ジュラルミン系合金)、AC7A
(5%マグネシウム含有アルミニウム合金)等のアルミ
ニウム合金を高圧鋳造した際に見られる。また、前記
(2)に記載したような現象は、例えば、AC4C等の
高強度、高靱性を特徴とするアルミニウム合金で問題と
なり、前記(3)に記載したような現象は、例えば、A
Z91等のマグネシウム合金で発生する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】つぎに、図1〜3に沿って、作動順序を説
明する。図1に示す状態で、注湯装置10を介してキャ
ビテイ2内に溶湯13を供給し、注湯する。図2に示す
ように、キャビテイ2内に溶湯13を供給したら、注湯
装置10を邪魔にならない位置まで移動させた後、押出
ピン18を溶湯供給穴5の中に入れる。図2は加圧前の
状態を示す。この状態で、図3に示すように、保持部材
11や雌金型1等を上昇させ、部材19が固定保持盤2
0に押圧されるまで上昇させ、加圧させる。
明する。図1に示す状態で、注湯装置10を介してキャ
ビテイ2内に溶湯13を供給し、注湯する。図2に示す
ように、キャビテイ2内に溶湯13を供給したら、注湯
装置10を邪魔にならない位置まで移動させた後、押出
ピン18を溶湯供給穴5の中に入れる。図2は加圧前の
状態を示す。この状態で、図3に示すように、保持部材
11や雌金型1等を上昇させ、部材19が固定保持盤2
0に押圧されるまで上昇させ、加圧させる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】その結果、柱状晶ができず、鋳込製品の内
面全体に等軸晶帯のみが形成され、また、等軸晶帯に溶
質元素の偏析ができることもない。したがって、熱間割
れも発生しないし、引け巣もほとんど発生しないし、高
強度で靱性を有する高品質の鋳込製品を確実容易に得る
ことができる。
面全体に等軸晶帯のみが形成され、また、等軸晶帯に溶
質元素の偏析ができることもない。したがって、熱間割
れも発生しないし、引け巣もほとんど発生しないし、高
強度で靱性を有する高品質の鋳込製品を確実容易に得る
ことができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 鋳造用の溶湯を金型のキャビティ内に充
填し,凝固する溶湯に加圧力をパルス的に加えるように
した加圧鋳造法。 - 【請求項2】 キャビティを形成する金型とキャビティ
内に溶湯を供給する溶湯供給部分を有する加圧鋳造装置
において,金型に油圧シリンダを備えたアクチュエータ
を連結させ,油圧シリンダに高圧力と低圧力をパルス的
に交互に作用させる加圧力供給装置を連結した加圧鋳造
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34257592A JPH06190534A (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | 加圧鋳造法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34257592A JPH06190534A (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | 加圧鋳造法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06190534A true JPH06190534A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=18354829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34257592A Pending JPH06190534A (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | 加圧鋳造法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06190534A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5560419A (en) * | 1993-12-10 | 1996-10-01 | Ube Industries, Ltd. | Pressure-casting method and apparatus |
CN109513900A (zh) * | 2018-12-13 | 2019-03-26 | 中北大学 | 铸锭件电磁泵低压铸造工艺及零件电磁泵低压铸造工艺 |
CN116352047A (zh) * | 2023-03-09 | 2023-06-30 | 无锡永捷电机有限公司 | 一种电机外壳压铸成型装置 |
-
1992
- 1992-12-22 JP JP34257592A patent/JPH06190534A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5560419A (en) * | 1993-12-10 | 1996-10-01 | Ube Industries, Ltd. | Pressure-casting method and apparatus |
CN109513900A (zh) * | 2018-12-13 | 2019-03-26 | 中北大学 | 铸锭件电磁泵低压铸造工艺及零件电磁泵低压铸造工艺 |
CN116352047A (zh) * | 2023-03-09 | 2023-06-30 | 无锡永捷电机有限公司 | 一种电机外壳压铸成型装置 |
CN116352047B (zh) * | 2023-03-09 | 2024-01-02 | 无锡永捷电机有限公司 | 一种电机外壳压铸成型装置 |
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