JPH06189317A - 回転円盤方式ｔｖカメラシステムを使用した静止画像観察装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転円盤方式ＴＶカメラシステムにおいて、
被写体を移動するとき、新たな映像に切換えるレスポン
ス時間を高速にしてずれのない映像を発生することによ
り、観察しやすい映像を得ること。 【構成】 被写体を撮像して得た映像信号を顕微鏡から
受信して記憶しＴＶモニターに送信して映像させるよう
にした静止画観察システム２において、そこに構成され
た画像メモリー装置には２つ以上（第１及び第２を含
む）の画像メモリー１３Ａ，１３Ｂと、画像メモリー取
込制御器１２Ａ，１２Ｂと、画像メモリー出力切換器１
４Ａ，１４Ｂとを含み、常態においては第１及び第２の
画像メモリー１３Ａ，１３Ｂに対して映像信号を取込
み、第１の画像メモリー１３Ａが取込みを停止したとき
は第１の画像メモリー１３Ａからのみ読み出すように制
御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、回転円盤方式のＴＶカ
メラを利用した静止画像観察装置における静止画観察シ
ステムの構成及びその制御に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の装置としては、図４及び
図５に示すようなものがあった。図４は従来の回転円盤
方式の静止画像観察装置の構成図、図５は図４の画像メ
モリー装置の構成及び動作を示す図である。まず、図４
において、３１はその前面に置かれている静止被写体か
ら受光した光を電気的な映像信号に変換して出力する撮
像装置であり、該撮像装置３１の前面に赤色（Ｒ），緑
色（Ｇ），青色（Ｂ）３色の色フィルタの各扇形セグメ
ントが放射状に配置された円盤型色フィルタ３０が配設
され、その回転中心は撮像装置３１に対して入射する光
路から適当にずらして回転自在に配置される。そして円
盤型色フィルタ３０を回転して撮映を行うと、静止被写
体からの光は該フィルタの中心と円周との中間位置を通
過し、夫々各色のフィルタセグメントにより分光されて
撮像装置３１に受光される。すなわち、円盤型色フィル
タ３０が１回転することにより、被写体からの光は３色
の各扇形セグメントを１回づつ通過してＲ，Ｇ，Ｂの各
色に分光されるという時分割方式で撮像装置３１に受光
されることになる。撮像装置３１は受光した光を映像信
号に変換して映像信号処理回路３２に出力する。映像信
号処理回路３２は受信した映像信号を増幅等処理し、画
像メモリー装置３３に出力して記憶させる。画像メモリ
ー装置３３にはＴＶモニター３４が接続され、記憶され
た３色の映像信号は各画素ごとに画像メモリー装置３３
から同時に読み出され、ＴＶモニター３４に送信して映
像され、カラー画像として観察しうるようにしている。

【０００３】次に、図５に基づき、図４に示した画像メ
モリー装置３３の構成及び動作について詳細に説明す
る。代表的に図５（Ａ）につきその構成を説明すると、
４１はＡ／Ｄ変換器であって、映像信号処理回路３２
（図４）からアナログの映像信号を入力し、模式的にス
イッチＡ，Ｂ，Ｇ，Ｒで示す画像メモリー取込制御器４
２に対し、ディジタル信号に変換した映像信号を出力す
る。画像メモリー取込制御器４２は全体的に４３で示す
３色の各記憶部（Ｒ，Ｇ，Ｂ）を有する画像メモリーに
接続され、時分割で順次入力した３色の映像信号をその
まま順次３つの記憶部Ｒ，Ｇ，Ｂに取込むようにする。
例えば、Ｒ色信号を記憶部Ｒに取込み、次にＧ色信号を
記憶部Ｇに取込み、最後にＢ色信号を記憶部Ｂに取込む
ようにする。３つの記憶部Ｒ，Ｇ，Ｂは夫々、各個別の
画像メモリー出力切換器４４の各スイッチＲ，Ｇ，Ｂ
（模式的に示す）に接続され、各スイッチＲ，Ｇ，Ｂは
夫々Ｄ／Ａ変換器４６に接続される。そして、各記憶部
Ｒ，Ｇ，Ｂは同一点（画素）の各色の映像信号を同時に
Ｄ／Ａ変換器４６に出力し、次に隣りのアドレスの画素
の３色映像信号を同時に出力する。３色のディジタル映
像信号を受信したＤ／Ａ変換器４６はそれを３つのアナ
ログ映像信号に変換して、夫々３本のラインＲ，Ｇ，Ｂ
から成る出力ライン４７を介し、そのアナログ映像信号
をＴＶモニター３４に出力する。

【０００４】次に、図５の各（Ａ），（Ｂ），（Ｃ），
（Ｄ）につき、順次画像メモリー装置３３（図４）の動
作につき説明する。図５（Ａ）は従来技術による画像メ
モリー４３に対する通常の画像取込み及び読み出し状態
を示す図である。この状態では、上記で説明したよう
に、画像メモリー取込制御器４２（その各要素をスイッ
チＡ，Ｂ，Ｇ，Ｒで略称する）のスイッチＡは閉じた状
態であり、スイッチＲ，Ｇ，Ｂは順次閉じて夫々該当す
るＲ，Ｇ，Ｂ色映像信号を画像メモリー４３の記憶部
Ｒ，Ｇ，Ｂに直列状態に記憶する。

【０００５】映像信号の取込みとは別し、画像メモリー
４３に記憶されている映像信号はそこから読み出され、
画像メモリー出力切換器４４を介してＤ／Ａ変換器４６
に出力される。その際、３色の各同一個所（画素）の映
像信号は画像メモリー４３の各色の記憶部Ｒ，Ｇ，Ｂか
ら同時平行に読み出される。そして、並列に設けられた
画像メモリー出力切換器４４の各ラインＲ，Ｇ，Ｂを平
行に通過し、Ｄ／Ａ変換器４６において同時にアナログ
映像信号に変換され、出力ライン４７の各色ラインＲ，
Ｇ，Ｂを介してＴＶモニター３４（図４）に出力され、
各画素ごとにカラー画像として映像される。

【０００６】図５（Ｂ）は、被写体を移動するため、新
たな映像信号の取込みを一時停止する場合を示す。その
場合、画像メモリー取込制御器４２のスイッチＡは開く
が、前の映像はそのまま維持させるため、画像メモリー
出力切換器４４を通常通り閉じた状態に維持する。図５
（Ｃ）は被写体が静止したときに、再び映像信号の取込
みを再開するため、画像メモリー取込制御器４２のスイ
ッチＡを再び閉じたその状態を示す。そのため、新たな
映像信号は各色Ｒ，Ｇ，Ｂごとに順次画像メモリー４３
に書込まれる。その間も画像メモリー４３からの読み出
しは行われているため、色フィルターが一巡するまで、
この映像は不安定となる。

【０００７】図５（Ｄ）は、新たな映像信号が静止した
後、その映像を行うようにした図５（Ａ）に対応する次
の定常状態を示す。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の画
像メモリー装置にあっては、新たな映像信号を画像メモ
リー４３に取込むため（図５（Ｃ））、画像メモリー取
込制御器４２のスイッチＡを閉じた場合、画像メモリー
４３の記憶内容は色フィルタ３０（図４）の各色が一巡
するまで変化する。そのため、その間に読み出され、画
像メモリー出力切換器４４及びＤ／Ａ変換器４６を介し
てＴＶモニター３４（図４）にディスプレイされた画像
はぶれを起して観察できず、静止画として安定するまで
時間がかかり、レスポンスが非常に遅くなるという問題
があった。

【０００９】従って、本発明はそのような問題に鑑みて
成されたもので、被写体が移動したときに、新たな映像
に切換えるレスポンス時間を高速にし、常にずれのない
画面を映像して観察しやすい画像を得ることを目的とす
る。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
問題を解決するため、回転円盤方式のＴＶカメラを有
し、撮映して得た映像信号を出力する顕微鏡と、該映像
信号を受信して処理し記憶して順次出力する静止画観察
システムと、該静止画観察システムからの映像信号をデ
ィスプレイするＴＶモニターとを含む静止画像観察装置
において、前記静止画観察システムは第１及び第２の画
像メモリーを含む２つ以上の画像メモリーを含み、常態
においては前記第１及び第２の画像メモリーに対して映
像信号を取込み、前記第１の画像メモリーが取込みを停
止したとき該第１の画像メモリーからのみ読み出すよう
制御する制御手段を含む静止画像観察装置を提供した。

【００１１】

【作用】本発明は上記のような構成としたことにより、
通常は、一方及び他方の画像メモリー両方に映像信号の
取込みを行い、該一方の画像メモリーからのみ読み出し
を行う。被写体を移動するときは、前記一方の画像メモ
リーに対する取込みを停止するが読み出しは続行する。
他方の画像メモリーに対する取込みは続行しているの
で、被写体が移動した後の新映像信号は該他方の画像メ
モリーに取込まれる。被写体が静止して前記他方の画像
メモリーに記憶された新映像信号が安定したときに、該
他方の画像メモリーからの読み出しに切換えて新たな映
像を行う。そして、前記一方の画像メモリーに対しても
新映像信号を取込み、次の画像メモリーの切換えに備え
る。このようにして、常に鮮明な映像を得ることができ
る。

【００１２】

【実施例】次に、図１乃至図３に基づき、本発明の一実
施例を詳細に説明する。図１は本発明の一実施例により
静止画観察システムに構成される画像メモリー装置の構
成図、図２は図１の実施例による画像メモリー装置を使
用した静止画像観察装置の構成図、図３は図１の実施例
による画像メモリー装置の動作を示し、（１）は画像メ
モリーに対する通常の画像取込み及び読み出し状態を示
す図、（２）は画像メモリーに対する画像取込み停止状
態を示す図、（３）は他方の画像メモリーから読み出す
よう画像出力を切換えた状態を示す図、（４）は再び両
画像メモリーに対して画像取込みを再開した状態を示す
図である。

【００１３】まず、図２に基づき静止画像観察装置全体
について説明する。１は観察する被写体３を設置し、そ
れを撮像可能なカメラを有する遠隔操作可能な顕微鏡、
２は本発明による画像メモリー装置を含み、顕微鏡１か
らの映像信号を受信し増幅等処理して記憶し、ＴＶモニ
ター５に出力するよう制御する静止画観察システム（後
に詳細に説明する）、４は被写体３の交換とか静止画観
察システム等のシステム全体を制御するホストコンピュ
ータ、５は撮像された被写体の映像を観察するＴＶモニ
ターである。

【００１４】前述したように、被写体３の交換等はホス
トコンピュータ４の操作パネルからの制御で行われる。
被写体３を交換しようとする前に、静止画観察システム
２内の画像メモリー装置を制御して映像信号の取込みを
停止させ、その後は現に画像メモリーに記憶されている
静止画像を観察し、その間に古い被写体を電動により新
しい被写体３と自動的に交換する。その後、新しい被写
体３からの映像信号の画像メモリーに対する取込みを再
開し、安定したときに新しい映像信号を読み出すよう切
換えてＴＶモニター５により観察可能にする。

【００１５】このようにして、被写体を移動し、交換し
ている間は、移動中の映像をＴＶモニターに表示しない
ので非常に観察し易くなる。図１に基づき本発明の一実
施例による画像メモリー装置を詳細に説明する。図１に
示す各構成要素、すなわち、Ａ／Ｄ変換器１１、画像メ
モリー取込制御器１２Ａ，１２Ｂ，画像メモリー１３
Ａ，１３Ｂ、画像メモリー出力切換器１４Ａ，１４Ｂ、
Ｄ／Ａ変換器１５は夫々図５において説明したＡ／Ｄ変
換器４１、画像メモリー取込制御器４２、画像メモリー
４３、画像メモリー出力切換器４４、Ｄ／Ａ変換器４６
に相当するものであるから、これ以上各構成要素個々の
説明は要しない。

【００１６】しかし、本発明においては、上記の従来技
術と異なり、画像メモリー取込制御器１２Ａ，１２Ｂ、
画像メモリー１３Ａ，１３Ｂ及び画像メモリー出力切換
器１４Ａ，１４Ｂは夫々図のように２列並列に接続され
る。そして、画像メモリー取込制御器１２Ａ，１２Ｂ及
び画像メモリー出力切換器１４Ａ，１４ＢのＯＮ／ＯＦ
Ｆを制御することにより、該並列に接続されている画像
メモリー１３Ａ，１３Ｂに対する映像信号の取込み及び
読み出しを制御する。そして、被写体を交換する際にも
安定した静止画像を得ることができる。

【００１７】次に、図３に基づき画像メモリー装置の動
作を説明する。しかし、個々の画像メモリー１３Ａ，１
３Ｂの各色の記憶部Ｒ，Ｇ，Ｂに対する映像信号の取込
み方法及び読み出し方法は、すでに図５の従来技術にお
いて説明したので省略する。ここでは、本発明による２
つの画像メモリー１３Ａ，１３Ｂに対する取込みの切換
え及び画像メモリーからの読み出しの制御についてのみ
説明する、図３（１）は画像メモリー１３Ａ，１３Ｂに
対する通常の画像取込み及び読み出し状態を示し、映像
信号をＡ／Ｄ変換器１１から両画像メモリー１３Ａ，１
３Ｂに取込むよう画像メモリー取込制御器１２Ａ，１２
Ｂ両方のスイッチＡを閉じる。そして、片方の画像メモ
リー出力切換器１４Ａ（又は１４Ｂでもよい）のみを閉
じて画像メモリー１３Ａに記憶されている映像信号のみ
を読み出す。

【００１８】次に、図５（２）は画像メモリーに対する
画像取込み停止状態を示す。被写体を移動しようとする
前に、画像メモリー取込制御器１２ＡのスイッチＡを切
り、画像メモリー１３Ａの記憶内容が変化しないように
して、被写体３の移動中静止しているその記憶内容が読
み出され、ＴＶモニター５に送られる。被写体３が移動
中も、もう一方の画像メモリー１３Ｂへは画像メモリー
取込制御器１２Ｂを介して新たな映像信号の取込みが続
行される。

【００１９】図３（３）は他方の画像メモリー１３Ｂか
ら画像出力を得るように切換えた状態を示す。被写体３
の移動が終了し、新たな映像信号の画像メモリー１３Ｂ
に対する記憶が静止すると、画像メモリー出力切換器１
４Ａは開き、他方の画像メモリー出力切換器１４Ｂが閉
じられる。そして画像メモリー１３Ｂから新たな映像信
号がＴＶモニター５に送られる。

【００２０】図３（４）は再び予備の画像メモリー１３
Ａに対する新たな映像信号の取込みを再開する状態を示
す。前述したように、映像信号を読み出していないもう
一方の画像メモリー（ここでは、１３Ａ）に対しても他
方同様に同じ映像信号を取込み、記憶しておく（図３
（１）では、画像メモリー１３Ｂが予備となる）。そし
て、交互に使用することにより、被写体の移動時におい
ても観察が妨げられず、常に鮮明な静止画像を見ること
ができる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の画像メモリーを切換えて使用することにより、被写
体を移動した場合でも、新たな映像に切換えるレスポン
ス時間を高速にしてずれのない映像を生じさせることに
より非常に観察し易い映像を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例により静止画観察システムに
組込まれた画像メモリー装置の構成図

【図２】図１の実施例による画像メモリー装置を使用し
た静止画像観察装置の構成図

【図３】図１の実施例の動作を示し、（１）通常状態、
（２）画像取込停止状態、（３）画像出力切換状態、
（４）画像取込再開状態を示す図

【図４】従来の回転円盤方式の静止画像観察装置の構成
図

【図５】図４の画像メモリー装置の構成及び動作を示
し、（Ａ）通常状態、（Ｂ）画像取込停止状態、（Ｃ）
画像取込再開直後の状態、（Ｄ）画像取込再開後の状態
を示す図

【符号の説明】

１：顕微鏡システム ２：静止画観察システム ３：被写体（複数） ４：ホストコンピュータ ６：ＴＶモニター １０：入力画像信号（時分割り） １１：Ａ／Ｄ変換器 １２Ａ，１２Ｂ：画像メモリー取込制御器 １３Ａ，１３Ｂ：画像メモリー １４Ａ，１４Ｂ：加増メモリー出力切換器 １５：Ｄ／Ａ変換器 １６：映像出力（連続） ３０：回転円盤型色フィルタ ３１：撮像装置 ３２：映像信号処理回路 ３３：画像メモリー装置 ３４：ＴＶモニター

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転円盤方式のＴＶカメラを有し、撮影し
   て得た映像信号を出力する顕微鏡と、該映像信号を受信
   して処理し記憶して順次出力する静止画観察システム
   と、該静止画観察システムからの映像信号をディスプレ
   イするＴＶモニターとを含む静止画像観察装置におい
   て、前記静止画観察システムは第１及び第２の画像メモ
   リーを含む２つ以上の画像メモリーを含み、常態におい
   ては前記第１及び第２の画像メモリーに対して映像信号
   を取込み、前記第１の画像メモリーが取込みを停止した
   とき該第１の画像メモリーからのみ読出すよう制御する
   制御手段を含む静止画像観察装置。