JPH06188637A - ダイレクトコンバージョン受信回路 - Google Patents

ダイレクトコンバージョン受信回路

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JPH06188637A
JPH06188637A JP4337598A JP33759892A JPH06188637A JP H06188637 A JPH06188637 A JP H06188637A JP 4337598 A JP4337598 A JP 4337598A JP 33759892 A JP33759892 A JP 33759892A JP H06188637 A JPH06188637 A JP H06188637A
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signal
circuit
frequency
output
phase
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JP4337598A
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Inventor
Mitsuru Sasaki
満 佐々木
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Publication date
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  • Reduction Or Emphasis Of Bandwidth Of Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 周波数が隣接する妨害波の影響が少ない受信
回路を提供する。 【構成】 一対の混合器19,20に、受信したAM高
周波信号を入力し、それぞれに相互に位相が約90°異
なり、FLL49によって周波数差が一定に保たれた搬
送波周波数にほぼ等しい周波数の局部発振信号を混合す
る。前記混合器19,20の出力を低域濾波した後、A
/D変換し、位相・レベル保償回路33で、デジタルシ
グナルプロセッサ(DSP)を用いて、入力信号の位相
ずれおよびレベル差を補正する。前記位相・レベル保償
回路33の両出力は、マトリクス回路34で両信号の和
および差として求められる上側波と下側波に分離され、
D/A変換されて選択的にスピーカ39で音響化され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振幅変調(AM)高周
波信号から直接変調信号を復調するダイレクトコンバー
ジョン方式を用いた受信回路、特に側波帯の一方のみを
選択して受信可能なISB用ダイレクトコンバージョン
受信回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のスーパーヘテロダイン方
式を用いたISB受信回路の構成を示すブロック図であ
る。前記ISB受信回路1は、アンテナ2に高周波フィ
ルタ3が接続され、アンテナ2で受信されたAM高周波
信号は、高周波フィルタ3を介して混合器4に入力され
る。混合器4には、局部発振器5と、帯域フィルタ6と
が接続され、AM高周波信号の周波数変換が行われる。
帯域フィルタ6の出力は、変調信号で振幅変調された周
波数455kHzの中間周波となる。帯域フィルタ6の
出力は、混合器7、移相器8、フェーズロックドループ
(PLL)9に入力される。移相器8に入力された中間
周波信号は、90°位相を遅延されて混合器11に出力
される。また、PLL9には局部発振器10が接続さ
れ、局部発振器10は、PLL9によって入力信号に同
期された中間周波数の発振信号を混合器11および混合
器7に出力する。このようにして、混合器7において帯
域フィルタ6からの出力である中間周波信号と、局部発
振器10からの中間周波数の発振信号とが混合される。
また、混合器11においては、90°位相を遅延された
中間周波信号と、局部発振器10からの中間周波数の発
振信号とが混合される。混合器7からの出力は移相器1
2に入力され、混合器11からの出力は移相器13に入
力される。移相器12,13に入力された各信号は、該
移相器12,13によって相互に位相が90°だけ異な
るようにそれぞれの位相を遅延され、マトリクス回路1
4に入力される。マトリクス回路14の一方出力端子6
0からは、移相器12からの出力と移相器13からの出
力との和が出力され、前記マトリクス回路14の他方出
力端子61からは、移相器13からの出力と移相器12
からの出力との差が出力される。それぞれ出力端子6
0,61に出力される信号は、振幅変調信号の上側波帯
と下側波帯とであり、上下いずれかの側波帯に雑音や隣
接する妨害波などによる混信などが生じた場合には、妨
害を受けていない方の側波帯に切換えて受信を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述のようなISB受
信回路1では、移相器8で中間周波信号の位相を90°
遅延する場合、周波数455kHzの中間周波の両側の
側波帯全域に亘る広い周波数帯域の位相を遅延しなけれ
ばならない。したがって、移相器8は広い中間周波数帯
域でフラットな周波数特性でなければならない。しか
し、移相器8を構成するコンデンサなどの素子の特性
上、中間周波信号の両側波帯に亘って、正確に90°位
相変化させることは難しい。このため、マトリクス回路
14からの出力には、両側側波帯の信号が混ざり合って
しまい、出力端子60,61に各側波帯を完全に分離し
て出力することが難しい。
【0004】このため、復調をダイレクトコンバージョ
ン方式とし、一対の混合器に高周波増幅器で増幅された
受信AM高周波信号を入力し、前記高周波信号に同期
し、周波数が搬送波周波数に等しく、相互に位相が90
°だけ異なる局部発振信号を加え、各混合器からの出力
信号を低域濾波後、アナログ/デジタル(A/D)変換
し、さらに移相器を介して前記各出力信号の位相が相互
に90°だけ異なるように位相を遅延する。これらの出
力信号をマトリクス回路に入力し、各信号の和および差
を表す信号を導出して、変調信号の上側波帯と下側波帯
とを分離し、出力する方法がある。しかし、この場合に
も、受信高周波信号に混合する局部発振信号は、受信高
周波信号に同期をとる必要があり、また、局部発振信号
の位相変位に高い精度を必要とする。このため、充分上
側波帯と下側波帯を分離できず、周波数が隣接する妨害
波が混入する可能性がある。
【0005】本発明の目的は、ダイレクトコンバージョ
ン方式を用いて上下両側波帯を精度よく分離して復調
し、受信状態のよい側波帯を選択して出力するISB用
の受信回路を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、振幅変調され
た高周波信号から直接変調信号を復調するダイレクトコ
ンバージョン受信回路において、高周波信号を周波数変
換する一対の混合回路と、高周波信号の搬送波に近い周
波数の局部発振信号を周波数制御可能に発生し、一方の
混合回路に与える信号発生回路と、信号発生回路から発
生される局部発振信号の位相を90°だけ遅延させて他
方の混合回路に与える高周波遅延回路と、各混合回路毎
に設けられ、混合回路の出力をそれぞれ低域濾波する一
対のローパスフィルタと、一対のローパスフィルタから
の出力に応答し、両出力のレベルを同一にし、かつ両出
力間の位相差を90°に保つように保償する保償回路
と、保償回路からの一対の出力に応答し、両出力の和ま
たは差を選択的に導出する復調回路と、保償回路からの
一対の出力に応答し、両出力の差に基づいて信号発生回
路が発生する局部発振信号の周波数を制御し、前記両出
力の差の周波数を一定に保つ周波数制御回路とを含むこ
とを特徴とするダイレクトコンバージョン受信回路であ
る。
【0007】
【作用】本発明に従えば、ダイレクトコンバージョン受
信回路は、振幅変調された高周波信号から直接変調信号
を復調する。前記ダイレクトコンバージョン受信回路に
おいて、一対の混合回路に高周波信号を受信し、前記一
対の混合回路のうちの一方において、前記高周波信号
と、信号発生回路で周波数制御可能に発生された高周波
信号の搬送波周波数に近い周波数の局部発振信号とを混
合する。また、他方混合回路において、前記受信した高
周波信号と、高周波遅延回路において位相を90°だけ
遅延された前記局部発振信号とを混合する。前記各混合
回路の各出力は、混合回路毎に設けられた一対のローパ
スフィルタによって低域濾波され、保償回路に与えられ
る。前記各ローパスフィルタの各出力は、保償回路にお
いて出力レベルを同一に、かつ両出力間の位相差を90
°に保つよう保償され、復調回路に与えられる。局部発
振信号は、受信高周波信号に同期をとる必要がなく、ま
た高周波遅延回路における位相の遅延に高い精度を必要
としない。また、保償回路において、各ローパスフィル
タからの出力を同一レベルに、かつ両出力の位相差を9
0°に保つよう保償するため、精度よくダイレクトコン
バージョンを行い、上下側波帯を分離することができ
る。したがって、隣接妨害波の影響を低減することがで
きる。
【0008】さらに、復調回路において保償回路からの
一対の出力の和または差が選択的に導出される。したが
って、たとえば、保償回路からの一対の出力のうちのい
ずれかが隣接妨害波の影響を受けた場合にも、他方側の
出力を選択的に導出することができ、受信状況のよい変
調信号を選択出力することができる。また、周波数制御
回路は、保償回路からの両出力の差に基づいて信号発生
回路が発生する局部発振信号の周波数を制御し、前記保
償回路からの各出力の差の周波数を一定に保つ。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のダイレクトコン
バージョン受信回路15の全体の構成を示すブロック図
である。ダイレクトコンバージョン受信回路15におい
て、アンテナ17で受信されたAM高周波信号は、高周
波増幅器18でラジオ周波帯、たとえば520〜162
0kHzの周波数帯域を増幅され、直交変換回路16に
入力される。前記直交変換回路16において、前記高周
波増幅器18からの出力は、一対の混合器19,20に
入力される。また、高周波増幅器18からの出力は帯域
フィルタ21に入力され、帯域フィルタ21において帯
域濾波され、位相比較器22に入力される。位相比較器
22では、帯域フィルタ21からの出力信号のうち、受
信を希望するAM信号の搬送波の位相と、VCO24か
らの出力の位相とが比較され、分周器23からは前記帯
域フィルタ21からの出力信号と、VCO24からの出
力との位相差に対応する分周比がVCO24に出力され
る。また、信号発生回路25からは、受信周波数を変更
するための電圧信号が分周器23に出力される。前記各
回路を介して、VCO24からは搬送波周波数に等しい
周波数の第1局部発振信号が混合器20に出力され、ま
た、移相器26を介して約90°位相を遅延された前記
局部発振信号(以下、「第2局部発振信号」と称す
る。)が混合器19に出力される。
【0010】したがって、混合器20では、受信された
AM信号と、周波数が受信を希望するAM信号の搬送波
周波数に等しい第1局部発振信号とが混合され、混合器
19では、受信AM信号と、位相を約90°遅延された
前記第2局部発振信号とが混合される。前記一対の混合
器19,20の出力は、各混合器19,20毎に設けら
れる各一対のローパスフィルタ27,28、増幅器2
9,30、アナログ/デジタル(A/D)変換器31,
32を介して位相・レベル保償回路33ににそれぞれ入
力される。該位相・レベル保償回路33、復調回路であ
るマトリクス回路34およびフリークエンシー・ロック
ド・ループ(FLL)49は、デジタルシグナルプロセ
ッサ(DSP)を用いて構成される。前記位相・レベル
保償回路33からの出力は、マトリクス回路34に出力
され、マトリクス回路34において前記位相・レベル保
償回路33からの各出力の和および差を表す信号が導出
される。マトリクス回路34において、前記位相・レベ
ル保償回路33の出力ラインには、それぞれ移相器5
0,51が接続され、各移相器50,51に入力される
信号は、位相が相互に90°異なるようにそれぞれ位相
を遅延される。前記移相器50,51の各出力端子は、
それぞれ加算器52の一方入力端子および他方入力端子
に接続される。さらに、前記移相器50,51の出力端
子から分岐されるラインは、それぞれ減算器53の一方
入力端子および他方入力端子に接続される。このよう
に、マトリクス回路34から導出される出力信号は、加
算器52と減算器53とから出力される信号であって、
加算器52から出力される信号は移相器50からの出力
信号と移相器51からの出力信号との和であり、減算器
53から出力される信号は移相器50からの出力信号と
移相器51からの出力信号との差である。さらに、前記
マトリクス回路34からの各出力は、それぞれD/A変
換器35,36でアナログ信号に変換され、切換スイッ
チ37によって一方の信号が選択され、電力増幅器38
を介してスピーカ39で音響化される。
【0011】さらに、前記位相・レベル保償回路33の
各出力は、それぞれ周波数弁別回路49に入力される。
前記FLL49からは、前記位相・レベル保償回路33
からの各出力が一定の周波数差を保つための信号がVC
O24に出力される。具体的には、位相・レベル保償回
路33からの各出力は、それぞれFLL49の各一対の
移相器40,41、混合器42,43に与えられる。F
LL49は、ある時刻の受信信号を各移相器40,41
で遅延させることによって作成し、またΔt秒後の受信
信号を直接混合器42,43に入力される信号に対応さ
せて、単位時間Δt間に変化した位相変化量Δθ、すな
わち周波数のずれを求める。
【0012】図1に示すマトリクス回路34において、
直交変換されたAM高周波信号の各上側波帯と、下側波
帯とから変調信号が分離されることを以下に計算によっ
て示す。
【0013】E:信号レベル、m:変調度、ωm:変調
信号の角周波数、ωc:搬送波の角周波数、Φ:変調信
号の初期位相、φ:搬送波の初期位相とすると、AM信
号Sは、一般に以下のように表される。
【0014】
【数1】
【0015】数式(1)の第1項は搬送波を表し、第2
項は上側波を、第3項は下側波を表す。ここで、簡単の
ため、E=1,Φ=φ=0とおいても、数式(1)は一
般性を失わない。したがって、数式(1)から数式
(2)が得られる。
【0016】
【数2】
【0017】ここで、局部発振信号を搬送波に同期しな
いことに起因する周波数のずれをΔωとすると、搬送波
の角周波数にほぼ等しい角周波数(ωc+Δω)の相互
に直交する信号A1,A2は、以下の数式(3),
(4)のように表される。
【0018】 A1=cos(ωc+Δω)t …(3) A2=sin(ωc+Δω)t …(4) したがって、混合器19,20で直交変換された信号A
3,A4は、下式(5),(6)で表される。
【0019】
【数3】
【0020】前記混合器19,20からの出力信号A
3,A4は、ローパスフィルタ27,28で帯域制限さ
れ、高周波成分が除去される。したがって、ローパスフ
ィルタ27,28の出力信号A5,A6は、以下の数式
(7),(8)で表される。
【0021】
【数4】
【0022】前記出力信号A6は、さらに位相を90°
遅延され、以下の数式(9)で表されるような信号A7
としてマトリクス回路34に出力される。
【0023】
【数5】
【0024】マトリクス回路34では、前記信号A5,
A7の和および差を表す信号K1,K2が導出される。
信号K1および信号K2は、以下の数式(10),(1
1)で表される。
【0025】
【数6】
【0026】マトリクス回路34からの前記出力信号K
1,K2は、前記局部発振信号A1,A2と、搬送波と
の位相のずれΔωtをうなり成分として有するが、搬送
波と局部発振信号との位相のずれが小さければ、差成分
K2はそのまま、また和成分K1は、数式(10)の第
1項に示される前記位相ずれによるうなり成分を除去す
る高周波フィルタを設けることによって、聴覚上問題な
くISB受信を行うことができる。
【0027】図2は、図1に示すデジタル型位相・レベ
ル保償回路33の構成を示すブロック図である。増幅器
29には、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換器31が接続され、前記A/D変換器31には、
加算器54の一方入力端子が接続される。前記加算器5
4の出力端子は、乗算器64の一方入力端子に接続さ
れ、前記加算器54と乗算器64との接続点には、乗算
器55の一方入力端子が接続される。また、増幅器30
にはA/D変換器32が接続され、A/D変換器32に
は、乗算器65の一方入力端子が接続される。A/D変
換器32と乗算器65との接続点には、乗算器55の他
方入力端子および乗算器63の一方入力端子が接続され
る。乗算器55の出力端子は、ローパスフィルタ56に
接続され、ローパスフィルタ56は比較器57の一方入
力端子に接続される。比較器57の他方入力端子は、比
較の基準となる基準信号0を出力する図示しない信号源
に接続される。比較器57の出力端子は、比較器57に
よって動作するスイッチ60に接続され、スイッチ60
は比較器57の出力信号に基づいて、スイッチ60の個
別端子にそれぞれ接続され、係数「−a」および「+
a」を与える信号源58,59を切換えて接続する。ス
イッチ60の共通端子は、加算器61の一方入力端子に
接続され、該加算器61の出力端子は、加算器63の他
方入力端子に接続される。前記加算器61と乗算器63
との接続点には、遅延器62の入力端子が接続され、該
遅延器62の出力端子は、加算器61の他方入力端子に
接続される。位相・レベル保償回路33の位相保償回路
80は、各A/D変換器31,32に接続される前述の
回路で構成される。
【0028】ローパスフィルタ27,28からのアナロ
グ信号は、増幅器29,30を介して増幅され、A/D
変換器31,32によってデジタル信号に変換される。
前記A/D変換器31からの出力信号は、加算器54の
一方入力端子に入力される。該加算器54の出力は、前
記A/D変換器32の出力と乗算器55で乗算され、ロ
ーパスフィルタ56を介して高周波成分を除去された
後、比較器57の一方入力端子に入力され、比較器57
の他方入力端子から入力される基準信号と比較されて信
号レベルおよび信号の正負を判定される。信号源58,
59は、比較器57からスイッチ60を介して入力され
る信号に係数「−a」および「+a」を与える。前記係
数源58,59から係数を加えられた比較器57からの
出力信号は、加算器61の一方入力端子に出力され、該
加算器61の他方入力端子から入力される該加算器61
の出力に基づいて遅延器62を介して遅延された前記加
算器61からの出力信号を加算される。前記加算器61
の出力信号は、乗算器63の一方入力端子に入力され、
該乗算器63の他方入力端子から入力されるA/D変換
器32からの出力信号に乗算される。前記乗算器63の
出力信号は、加算器54の他方入力端子に入力され、前
記A/D変換器31からの出力信号と加算される。
【0029】さらに、前記加算器54の出力端子は、乗
算器64の一方入力端子に接続され、該乗算器64の出
力端子は、復調回路であるマトリクス回路34の一方入
力端子に接続される。また、A/D変換器32は、乗算
器65の一方入力端子に接続され、該乗算器65の出力
端子は、前記マトリクス回路34の他方入力端子に接続
される。前記乗算器64,65と、マトリクス回路34
との各接続点には、前記乗算器64,65の出力信号を
絶対値化する絶対値化手段66,67がそれぞれ接続さ
れる。前記絶対値化手段66,67には、該絶対値化手
段66,67からの出力信号の高周波成分を除去して平
均化するローパスフィルタ68,69が接続され、該ロ
ーパスフィルタ68,69の出力端子は、それぞれ比較
器70,71の各一方入力端子に接続される。該比較器
70,71は、比較器70,71の各他方入力端子から
入力される信号源82からの基準値refと、前記各ロ
ーパスフィルタ68,69から入力される信号レベルと
を比較し、信号レベルの大小を判定する。比較器70,
71の各出力端子には、比較器70,71からの出力に
応答して動作するスイッチ72,73が接続され、該ス
イッチ72,73の各個別接点には信号に係数「1−
a」あるいは「1+a」を与える信号源74,75がそ
れぞれ接続される。前記スイッチ72,73の各共通接
点には、乗算器76,77の一方入力端子が接続され、
該乗算器76,77の各出力端子は、それぞれ乗算器6
4,65の他方入力端子に接続される。前記乗算器7
6,77と乗算器64,65との接続点には、それぞれ
遅延器78,79の各入力端子が接続され、該遅延器の
出力端子は、前記乗算器76,77の各他方入力端子に
接続される。位相・レベル保償回路33のレベル保償回
路81は、乗算器54とA/D変換器32に接続される
前述の回路で構成される。
【0030】したがって、乗算器64,65からの各出
力信号は、絶対値化手段66,67で絶対値化され、ロ
ーパスフィルタ68,69で高周波成分を除去され平均
化された後、比較器70,71で基準信号refと信号
レベルの大小を判定される。前記比較器70,71の比
較判定結果に基づいて、スイッチ72,73が切換えら
れ、スイッチ72,73の各個別接点に与えられる信号
源74,75からの係数「1−a」あるいは「1+a」
がスイッチ72,73の各共通接点に与えられる。前記
スイッチ72,73の各共通接点からの出力信号は、乗
算器76,77の一方入力端子に入力され、また乗算器
76,77の出力信号は、遅延器78,79を介して遅
延され、乗算器76,77の他方入力端子から乗算器7
6,77に入力されて前記スイッチ72,73からの出
力信号と乗算される。前記乗算器76,77からの出力
信号は、乗算器64,65の他方入力端子に入力され、
乗算器64,65において乗算器64,65の一方入力
端子から入力される乗算器54からの出力信号およびA
/D変換器32からの出力信号と乗算され、それぞれマ
トリクス回路34の各入力端子に入力される。
【0031】図3は、アナログ型位相・レベル保償回路
55の構成を示すブロック図である。アナログ型位相・
レベル保償回路55は、増幅器29に加算器541の一
方入力端子が接続され、該加算器541の出力端子は、
混合器551の一方入力端子に接続される。前記混合器
551の他方入力端子は増幅器30に接続され、前記混
合器551の出力端子はローパスフィルタ561に接続
される。前記ローパスフィルタ561は、差動増幅器5
71の一方入力端子と接続され、該差動増幅器571の
他方入力端子は基準信号「0」を出力する図示しない信
号源と接続される。前記差動増幅器571の出力端子
は、その一方入力端子が増幅器30に接続される混合器
631の他方入力端子に接続され、該混合器631の出
力端子は、前記加算器541の他方入力端子に接続され
る。このように、前述の回路でアナログ型位相・レベル
保償回路55の位相保償回路801が構成される。
【0032】さらに、アナログ型位相・レベル保償回路
55は、その一方入力端子に前記加算器541の出力端
子および増幅器30が接続される乗算器641および6
51の出力端子がそれぞれ絶対値化手段661および6
71に接続され、さらにそれぞれマトリクス回路34の
両入力端子に接続される。前記絶対値化手段661およ
び671は、それぞれローパスフィルタ681および6
91に接続され、該各ローパスフィルタ681および6
91は、その各一方入力端子に基準信号供給手段821
からの基準信号refを入力する差動増幅器701およ
び711の他方入力端子に接続される。前記差動増幅器
701および711の出力端子は、それぞれ前記乗算器
641および651の他方入力端子に接続される。ま
た、前記加算器541および増幅器30に接続される前
述の回路は、アナログ型位相・レベル保償回路55のレ
ベル保償回路811を構成する。
【0033】図4は、図3に示すアナログ型位相・レベ
ル保償回路55の位相保償回路801の動作原理を説明
するための図である。図4に示すベクトルE1およびE
2は、増幅器29および30からの入力信号を表し、簡
単の為、直交変換ラインには位相差による変動のみが生
じているとする。図3に示すアナログ型位相・レベル保
償回路55への入力信号をE1およびE2とすると、前
記入力信号E1およびE2は、以下の数式(12),
(13)で表される。
【0034】
【数7】
【0035】ただし、Ei:受信信号の振幅、Eo:局
部発振器24からの発振信号の振幅、θi:変調信号に
よる位相変位、Δθ:直交変換ライン間の位相ずれとす
る。この場合、混合器551の出力信号は、以下に示す
数式(14)のように表される。
【0036】
【数8】
【0037】これをカットオフ周波数fcが位相角(2
θi+Δθ)に相当する周波数よりも充分小さい周波数
であるローパス特性を有するローパスフィルタ561で
フィルタリングすると、下式(15)で表される出力信
号Eer1が得られる。
【0038】
【数9】
【0039】ただし、Eia2はEi2の平均値を表す。
【0040】さらに、差動増幅器571の出力信号Ee
r2は、数式(16)で表される。
【0041】 Eer2=ksinΔθ …(16) ただし、k:比例定数である。
【0042】図4(b)に示す混合器631の出力信号
Edは数式(17)で表される。
【0043】
【数10】
【0044】さらに、加算器541の出力信号E21
は、以下に示す数式(18)で表される。
【0045】
【数11】
【0046】このとき、Δθが小さければcosΔθ≒
1となり、数式(18)は以下に示す数式(19)のよ
うに近似される。
【0047】
【数12】
【0048】このように、加算器541への補正を繰返
すと、図4(c)に示すように直交変換信号ライン間の
位相ずれΔθは0に近づき、加算器541からの出力信
号E21は、他方入力信号E1に直交する。
【0049】以上のようにして、位相保償回路801に
おいて、位相のずれを0にすることができる。しかし、
図4(b)および図4(c)に示すように、E21はE
2よりレベルが低くなる。すなわち、位相保償によって
入力信号E1,E21にレベルのずれを生じる。したが
って、位相保償回路801の後段にレベル保償回路81
1を設ける必要がある。図3に示すレベル保償回路81
1において、位相保償回路801から出力された出力信
号は、それぞれ乗算器641,651を経て絶対値化手
段661および671に入力される。前記絶対値化手段
661および671で絶対値化された出力信号は、ロー
パスフィルタ681および691で平均化されたレベル
になり、差動増幅器701,711において、その信号
レベルと基準信号供給手段821からの基準信号と比較
される。差動増幅器701,711は、前記比較結果に
応じて補正値を前記乗算器641,651に出力する。
乗算器641,651において、前述の位相保償回路8
01からの入力信号と、差動増幅器701,711から
の補正値とが乗算され、マトリクス回路34の各入力端
子に出力される。なお、デジタルシグナルプロセッサ
(DSP)による本実施例の位相・レベル保償回路33
の動作も同様であるので説明を省略する。
【0050】以上のように本実施例によれば、ダイレク
トコンバージョン受信回路15は、直交変換回路16の
後段に位相・レベル保償回路33を備え、該位相・レベ
ル保償回路33において、直交変換された出力信号の位
相のずれおよびレベル差を保償する。また、位相・レベ
ル保償回路33からの出力信号をFLL49に入力し、
VCO24から出力される発振信号の周波数を制御す
る。したがって、直交変換回路16において、VCO2
4からの発振信号を受信した搬送波に正確に同期する必
要がなく、また、位相・レベル保償回路33の出力にお
いて、さらに精度の高い直交変換信号を得ることができ
る。
【0051】また、直交変換信号をデジタル化し、復調
にDSPを使用するので、AM信号の上側波および下側
波の分離が高い精度で行われ、隣接妨害があっても良好
なAM受信を実現することができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ダイレク
トコンバージョン受信回路において、信号発生回路は高
周波信号の搬送波周波数に近い周波数の局部発振信号を
周波数制御可能に発生し、高周波信号を周波数変換する
一対の混合回路に相互に位相が90°異なる前記局部発
振信号を入力する。前記混合回路からの出力信号は、一
対のローパスフィルタでそれぞれ低域濾波された後、保
償回路で両出力の位相差を90°に保つよう保償され、
かつ、両出力のレベルが同一になるよう保償される。ま
た、周波数制御回路が前記保償回路からの一対の出力の
周波数差が一定になるよう局部発振信号の周波数を制御
するので、復調回路から選択的に導出される前記一対の
保償回路からの出力信号の和あるいは差で与えられる信
号に精度よく、AM高周波信号の上側波と下側波とを分
離することができる。したがって、周波数の隣接する他
のAM高周波による隣接妨害があっても良好なAM放送
波を受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のダイレクトコンバージョン
受信回路15の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すデジタル型位相・レベル保償回路3
3の構成を示すブロック図である。
【図3】アナログ型位相・レベル保償回路55の構成を
示すブロック図である。
【図4】図3に示すアナログ型位相・レベル保償回路5
5の位相保償回路801の動作原理を説明するための図
である。
【図5】従来のスーパヘテロダイン方式を用いたISB
受信回路1の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
15 ダイレクトコンバージョン受信回路 16 直交変換回路 17 アンテナ 18 高周波増幅器 19,20 混合器 21 帯域フィルタ 22 位相比較器 23 分周器 24 電圧制御発振器(VCO) 25 信号発生回路 26 移相器 27,28 低周波フィルタ(LPF) 29,30 増幅器 31,32 A/D変換器 33 位相・レベル保償回路 34 マトリクス回路 35,36 D/A変換器 37 スイッチ 38 電力増幅器 39 スピーカ 49 フリークエンシー・ロックド・ループ(FLL)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振幅変調された高周波信号から直接変調
    信号を復調するダイレクトコンバージョン受信回路にお
    いて、 高周波信号を周波数変換する一対の混合回路と、 高周波信号の搬送波に近い周波数の局部発振信号を周波
    数制御可能に発生し、一方の混合回路に与える信号発生
    回路と、 信号発生回路から発生される局部発振信号の位相を90
    °だけ遅延させて他方の混合回路に与える高周波遅延回
    路と、 各混合回路毎に設けられ、混合回路の出力をそれぞれ低
    域濾波する一対のローパスフィルタと、 一対のローパスフィルタからの出力に応答し、両出力の
    レベルを同一にし、かつ両出力間の位相差を90°に保
    つように保償する保償回路と、 保償回路からの一対の出力に応答し、両出力の和または
    差を選択的に導出する復調回路と、 保償回路からの一対の出力に応答し、両出力の差に基づ
    いて信号発生回路が発生する局部発振信号の周波数を制
    御し、前記両出力の差の周波数を一定に保つ周波数制御
    回路とを含むことを特徴とするダイレクトコンバージョ
    ン受信回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008536367A (ja) * 2005-03-18 2008-09-04 モトローラ・インコーポレイテッド 周波数変調されたrf信号を受信および復調するための受信器、ならびにその受信器内での動作の方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008536367A (ja) * 2005-03-18 2008-09-04 モトローラ・インコーポレイテッド 周波数変調されたrf信号を受信および復調するための受信器、ならびにその受信器内での動作の方法

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