JPH06186276A - ケーブルの劣化診断方法 - Google Patents

ケーブルの劣化診断方法

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Publication number
JPH06186276A
JPH06186276A JP35588692A JP35588692A JPH06186276A JP H06186276 A JPH06186276 A JP H06186276A JP 35588692 A JP35588692 A JP 35588692A JP 35588692 A JP35588692 A JP 35588692A JP H06186276 A JPH06186276 A JP H06186276A
Authority
JP
Japan
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voltage
cable
transient current
current
insulator
Prior art date
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Pending
Application number
JP35588692A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Kawai
二郎 川井
Yasuyuki Kubota
泰行 久保田
Yasumitsu Ebinuma
康光 海老沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SWCC Corp
Original Assignee
Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication date
Application filed by Showa Electric Wire and Cable Co filed Critical Showa Electric Wire and Cable Co
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Publication of JPH06186276A publication Critical patent/JPH06186276A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高電圧ケーブルの絶縁劣化状態を正確に、作
業性よく診断する。 【構成】 試料ケーブル1(2,3)に交流電源6にて
交流電圧を印加して一定時間後に遮断器5にて印加電圧
を瞬間的に遮断する。その後再度交流電源6にて交流電
圧を印加し、その際に流れる直流過渡電流を電流記録計
8により測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーブル絶縁体の劣化
の程度を診断するケーブルの劣化診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】送電線,配電線等に利用される高電圧ケ
ーブルは高い信頼性が要求されるため定期的に各種の電
気特性検査が行われる。また、より信頼性の高い高電圧
ケーブルを製造するために、環境試験や耐圧電圧試験が
行われ、この場合にもケーブル絶縁体の絶縁特性等を含
めたケーブルの劣化診断が行われる。さて、従来のケー
ブルの劣化診断方法として直流重畳法が知られている。
この直流重畳法はケーブルの絶縁体に交流電圧を印加す
ると同時に直流電圧を重畳して印加し、この場合にケー
ブル接地線に流れる直流漏れ電流を測定する方法であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の直流重
畳法は、例えば、6.6kV級のCVケーブルでは直流
漏れ電流として数十nAの電流を測定することが可能で
あるが、22kV級のCVケーブルでは、図4に示すよ
うに非常に小さな直流漏れ電流(例えば、0.4nA)
しか測定することができない。即ち、このような高圧C
Vケーブルでは直流漏れ電流が非常に小さいので、健全
なケーブルと絶縁劣化の生じているケーブルとを識別す
ることが困難であった。また、この直流重畳法では直流
漏れ電流を安定的に流れた時点で測定するため、例えば
電圧印加してから10分経過した時点で測定を行ってお
り、測定に要する時間が長くなってしまう欠点もあっ
た。
【0004】他の劣化診断法として、ケーブル絶縁体に
直流電圧を印加した後に、接地し、その後に交流電圧を
印加してその際に流れる放電電流を測定する方法が知ら
れている。しかし、この方法では途中で直流電圧の印加
を遮断した上で接地作業を行い、更に交流電圧を印加す
る作業を行う必要があるため、測定作業に多大な手間と
時間を要する欠点がある。
【0005】本発明はこのような点を解決するためにな
されたもので、高電圧ケーブルであってもその絶縁劣化
状態を正確に、しかも作業性よく診断することができる
ケーブルの劣化診断方法を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のケーブル劣化診
断方法は、ケーブルの絶縁体に交流電圧を印加した後に
この交流電圧を遮断し、再度交流電圧を印加してその際
に生じる直流過渡電流を測定し、この電流の大きさから
ケーブル絶縁体の劣化を診断することを特徴としてい
る。
【0007】
【作用】この方法では、ケーブル絶縁体に交流電圧を印
加してこの交流電圧を瞬間的に遮断し、その後再度交流
電圧を印加すると、一時的に直流過渡電流が流れる点に
着目している。そして、この直流過渡電流の大きさはケ
ーブル絶縁体の劣化状態に対応している。従って、直流
過渡電流を測定することでケーブル絶縁体の劣化の程度
を正確に診断できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明の方法を実施するための測定
装置ブロック図である。図において、1は試料ケーブル
を示している。この試料ケーブル1は5mの長さ寸法を
有する22kV級のCVケーブルであり、絶縁体上に明
らかに水トリーの認められる撤去品(内導押し出し,外
導テープ)を用いた。また、本実施例では比較,検討の
ために、約10年間使用した撤去品(内導押し出し,外
導テープ)である22kV級のCVケーブル2(5m)
と、三層押し出しにて製作した新品の22kV級のCV
ケーブル3(5m長)とを用いた。試験用終端4には遮
断器5を介して交流電源6が接続されている。この交流
電源6は各試料ケーブル1〜3にAC12.7kVの電
圧を印加するために用いられる。試料ケーブル1〜3の
端末はローパスフィルタ7を介して接地されている。ロ
ーパスフィルタ7は交流分を遮断するために用いられて
おり、その出力側に電流記録計8が接続されている。こ
の電流記録計8はオシログラフから成る。
【0009】次に、本発明の劣化診断方法について説明
する。先ず、試料ケーブル1に交流電源6にて12.7
kVの交流電圧を印加する。次いで、印加した交流電圧
が規定電圧まで昇圧し、一定時間が経過した時点で遮断
器5を作動させ、試料ケーブル1に印加されている電圧
(12.7kV)を瞬間的に遮断する。
【0010】その後、交流電圧が0Vになった後(交流
電圧遮断後1〜3分経過後)遮断器5を閉動作させ、再
度交流電源6にて試料ケーブル1に交流電圧を印加す
る。この交流電圧が規定電圧(12.7kV)まで昇圧
すると、図2の符号「1」で示すように、過渡的に直流
電流(以下、直流過渡電流と称す)Itが流れる。この
直流過渡電流Itは約80秒間だけ流れ、ピーク値は約
8.5nAである。このような直流過渡電流Itはロー
パスフィルタ7を介して電流記録計8に記録される。上
記直流過渡電流Itは一回流れるだけであり、そのまま
交流電圧を印加し続けても再び流れることがない。
【0011】一方、他の約10年間使用の試料ケーブル
2に同様に交流電源6にて交流電圧を印加し、一定時間
経過後に遮断器5により印加電圧を瞬間的に遮断する。
そして、一定時間経過後に遮断器5を介して再度交流電
源6にて試料ケーブル2に交流電圧を印加する。これに
より、試料ケーブル2には、図2の符号「2」で示すよ
うに、直流過渡電流Itが約1nA程度の大きさで流れ
る。
【0012】更に、他の上記した新品の試料ケーブル3
に同様に交流電源6にて交流電圧を印加し、一定時間経
過後に遮断器5により印加電圧を瞬間的に遮断する。そ
の後同様に交流電源6にて試料ケーブル3に交流電圧を
印加する。この試料ケーブル3は新品であることから、
図2の符号「3」で示すように、直流過渡電流Itが殆
ど流れることがない。
【0013】以上のことから、直流過渡電流Itはケー
ブル絶縁体の劣化状態に対応した量だけ流れることが判
る。従って、この直流過渡電流Itを観測(測定)する
ことで、ケーブルの劣化状態を正確に診断することがで
きる。また、本発明方法によれば、交流電源6のみを用
い、直流電源が不要になるので、測定装置の構成が簡単
になる利点がある。
【0014】ところで、図1に示すように、測定装置に
ローパスフィルタ7を設けると、直流過渡電流Itの立
ち上がりが遅くなり、検出感度が低下してしまう。従っ
て、この場合には交流電源6の電圧昇圧速度をローパス
フィルタ7の時定数τに対し、例えば、τ/10以内に
設定し、直流過渡電流Itを瞬間的に立ち上げ、その検
出感度を向上させるのが好ましい。
【0015】〔実験例〕図3(A)乃至(C)は上記試
料ケーブル1〜3に本発明方法を適用した実験結果を示
す直流過渡電流Itの出力図である。この実験では1
2.7kVの交流電圧を上記したと同様に各試料ケーブ
ル1〜3に印加した。その結果、水トリーの認められる
試料ケーブル1は同図(A)に示すように、約8.6n
Aの直流過渡電流Itが流れた。また、10年間使用し
た試料ケーブル2は同図(B)に示すように、約0.8
nAの直流過渡電流Itが流れた。更に、新品の試料ケ
ーブル3は同図(C)に示すように、直流過渡電流It
が観測されなかった。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ケーブル絶縁体に交流電圧を印加してこの電圧を遮断
し、再度交流電圧を印加し、この時に流れる直流過渡電
流を測定するようにしたので、高電圧ケーブルであって
もその絶縁劣化状態を正確に、作業性よく診断すること
ができる。また、電源として交流電源のみを用いるの
で、測定装置の構成を簡単化することができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための測定装置のブロッ
ク図である。
【図2】本発明方法を適用した各試料ケーブルに流れる
直流過渡電流の平均値を示すグラフである。
【図3】本発明方法に係る実験結果を示す測定図であ
り、(A)乃至(C)は各試料ケーブルに流れる直流過
渡電流の出力結果を示す図である。
【図4】従来の劣化診断方法に係る測定図である。
【符号の説明】
1,2,3 試料ケーブル 6 交流電源 7 ローパスフィルタ 8 電流記録計

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルの絶縁体に交流電圧を印加した
    後該交流電圧を遮断し、再度交流電圧を印加してその際
    に生じる直流過渡電流を測定し、この直流過渡電流の大
    きさから前記ケーブルの絶縁体の劣化を診断することを
    特徴とするケーブルの劣化診断方法。
JP35588692A 1992-12-18 1992-12-18 ケーブルの劣化診断方法 Pending JPH06186276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35588692A JPH06186276A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 ケーブルの劣化診断方法

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JP35588692A JPH06186276A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 ケーブルの劣化診断方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06186276A true JPH06186276A (ja) 1994-07-08

Family

ID=18446235

Family Applications (1)

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JP35588692A Pending JPH06186276A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 ケーブルの劣化診断方法

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JP (1) JPH06186276A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106199350A (zh) * 2016-06-27 2016-12-07 上海电力学院 一种橡塑电缆绝缘老化状态评估方法

Cited By (1)

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