JPH06186175A - 液体中の試料x線測定装置 - Google Patents
液体中の試料x線測定装置Info
- Publication number
- JPH06186175A JPH06186175A JP4336036A JP33603692A JPH06186175A JP H06186175 A JPH06186175 A JP H06186175A JP 4336036 A JP4336036 A JP 4336036A JP 33603692 A JP33603692 A JP 33603692A JP H06186175 A JPH06186175 A JP H06186175A
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- JP
- Japan
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- ray
- sample
- liquid
- rays
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- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 試料を液体中に浸漬した状態のままでX線回
折測定することを可能にする。 【構成】 フィルム両端を円筒体に巻付けて形成され、
円筒体の栓を通して試料が挿入される試料容器と、該試
料容器に対してX線を照射するX線源と、回折X線を検
出する検出器とを備え、前記円筒体の栓を通して溶液を
充填してX線を照射し、試料からの回折X線を検出する
ことにより、小型の容器によりX線透過距離を短くし、
液体中にある試料のX線回折測定を行うことが可能とな
る。
折測定することを可能にする。 【構成】 フィルム両端を円筒体に巻付けて形成され、
円筒体の栓を通して試料が挿入される試料容器と、該試
料容器に対してX線を照射するX線源と、回折X線を検
出する検出器とを備え、前記円筒体の栓を通して溶液を
充填してX線を照射し、試料からの回折X線を検出する
ことにより、小型の容器によりX線透過距離を短くし、
液体中にある試料のX線回折測定を行うことが可能とな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体中に浸漬している試
料をX線回折を利用して測定するX線測定装置に関す
る。
料をX線回折を利用して測定するX線測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】試料に対してX線を照射した時の回折X
線を検出して試料、例えば金属の結晶構造等を測定する
X線測定装置は、媒質中でのX線の減衰が大きいため
に、マイラ、ベリリウム等からなる窓を形成した真空容
器中に測定試料を置き、窓を通してX線を照射して回折
X線を検出するようにしている。
線を検出して試料、例えば金属の結晶構造等を測定する
X線測定装置は、媒質中でのX線の減衰が大きいため
に、マイラ、ベリリウム等からなる窓を形成した真空容
器中に測定試料を置き、窓を通してX線を照射して回折
X線を検出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、溶液中の試
料の表面状態、例えば、電池のように電界液中に置かれ
ている電極板の通電による損耗時における結晶構造を観
察しようとすると、X線の電界液中での減衰が大きいた
めに実際上測定は不可能である。例えば、水中において
は、銅の特性X線は、1mmの透過で70%減衰し、モ
リブデンの特性X線の場合でも、10mmの透過で70
%減衰する。このように、被測定体を液体中に置いたま
まX線測定しようとしても、X線の減衰が大きいため測
定不可能であり、実際には被測定体を取り出して真空中
で測定する方法をとるしかないというのが実情である。
料の表面状態、例えば、電池のように電界液中に置かれ
ている電極板の通電による損耗時における結晶構造を観
察しようとすると、X線の電界液中での減衰が大きいた
めに実際上測定は不可能である。例えば、水中において
は、銅の特性X線は、1mmの透過で70%減衰し、モ
リブデンの特性X線の場合でも、10mmの透過で70
%減衰する。このように、被測定体を液体中に置いたま
まX線測定しようとしても、X線の減衰が大きいため測
定不可能であり、実際には被測定体を取り出して真空中
で測定する方法をとるしかないというのが実情である。
【0004】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、試料を液体中に浸漬した状態のままでX線回折測定
することができる液体中の試料X線測定装置を提供する
ことを目的とする。
で、試料を液体中に浸漬した状態のままでX線回折測定
することができる液体中の試料X線測定装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の液体中の試料X
線測定装置は、フィルム両端を円筒体に巻付けて形成さ
れ、円筒体の栓を通して試料が挿入される試料容器と、
該試料容器に対してX線を照射するX線源と、回折X線
を検出する検出器とを備え、前記円筒体の栓を通して溶
液を充填してX線を照射し、試料からの回折X線を検出
するようにしたことを特徴とする。
線測定装置は、フィルム両端を円筒体に巻付けて形成さ
れ、円筒体の栓を通して試料が挿入される試料容器と、
該試料容器に対してX線を照射するX線源と、回折X線
を検出する検出器とを備え、前記円筒体の栓を通して溶
液を充填してX線を照射し、試料からの回折X線を検出
するようにしたことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明は、数μm〜数10μmの薄いフィルム
を使用し、これを円筒状に巻いて内部に試料を配置し、
両側の開口部に栓をしてこの栓を通して液体を注入し、
フィルムを通してX線を照射するとともに、試料面から
の回折X線をフィルムを通して検出するようにしたもの
であり、薄いフィルムを巻きつけることにより、極力小
型の容器を作成することができ、液体中に存在するまま
で試料のX線回折測定を行うことが可能となる。
を使用し、これを円筒状に巻いて内部に試料を配置し、
両側の開口部に栓をしてこの栓を通して液体を注入し、
フィルムを通してX線を照射するとともに、試料面から
の回折X線をフィルムを通して検出するようにしたもの
であり、薄いフィルムを巻きつけることにより、極力小
型の容器を作成することができ、液体中に存在するまま
で試料のX線回折測定を行うことが可能となる。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の測定装置の一実施例の要部を説明
する図、図2は本発明で使用する溶液ケースの作成方法
を説明する図、図3は本発明の一実施例の装置構成を示
す図で、図3(a)は断面図、図3(b)は斜視図であ
る。図中、1は溶液ケース、2は溶液、3,4は電極、
5は照射X線、6は回折X線、10はカプトンフィル
ム、11は塩ビ製輪、12は袋ナット、13は割りリン
グ、14はゴム栓、15,21はベース、16,17は
電極端子、18は支柱、19は電界液注入口、20は蝶
ナットである。
する。図1は本発明の測定装置の一実施例の要部を説明
する図、図2は本発明で使用する溶液ケースの作成方法
を説明する図、図3は本発明の一実施例の装置構成を示
す図で、図3(a)は断面図、図3(b)は斜視図であ
る。図中、1は溶液ケース、2は溶液、3,4は電極、
5は照射X線、6は回折X線、10はカプトンフィル
ム、11は塩ビ製輪、12は袋ナット、13は割りリン
グ、14はゴム栓、15,21はベース、16,17は
電極端子、18は支柱、19は電界液注入口、20は蝶
ナットである。
【0008】本発明のX線測定は、図1に示すように、
電界液のような溶液2を充填した容器ケース1内に電極
3、4を配置し、容器ケース1を通して電極に対してX
線5を照射し、電極表面からの回折X線6を取り出して
検出する。
電界液のような溶液2を充填した容器ケース1内に電極
3、4を配置し、容器ケース1を通して電極に対してX
線5を照射し、電極表面からの回折X線6を取り出して
検出する。
【0009】ケース及び溶液を通してX線を照射するた
め、溶液ケースはできるだけ薄い材料で、かつ小さくす
ることが重要である。この溶液ケース作成方法について
図2により説明すると、例えば、厚み12.5μmのカ
プトンフィルム10を、図2(a)に示すように、その
両端において小径部と大径部とからなる両端開口の塩ビ
製輪11の小径部に巻付け、カプトンフィルムの内面と
塩ビ製輪の外面とを接着剤で接着し、図2(b)に示す
ような構成とする。
め、溶液ケースはできるだけ薄い材料で、かつ小さくす
ることが重要である。この溶液ケース作成方法について
図2により説明すると、例えば、厚み12.5μmのカ
プトンフィルム10を、図2(a)に示すように、その
両端において小径部と大径部とからなる両端開口の塩ビ
製輪11の小径部に巻付け、カプトンフィルムの内面と
塩ビ製輪の外面とを接着剤で接着し、図2(b)に示す
ような構成とする。
【0010】図3に示すように、ベース15に取付けら
れた支柱18の先端部には蝶ナット20が設けられてい
る。図2で説明した容器ケース1は、この支柱上で、一
端がベース15により、他端がベース21によりそれぞ
れ固定されるようになっている。そして塩ビ製輪11の
開口を通してゴム栓14、ベース15の先端部が嵌合
し、これらを通してそれぞれ電極が貫通し、電極端子1
6、17から通電できるようになっている。また、塩ビ
製輪11の大径部との間に割りリング13を介在させて
袋ナット12が係合しており、袋ナット12はベース1
5、21とネジ嵌合していて、蝶ナット20を回すこと
によりベースとネジ嵌合している袋ナット12を左方へ
移動させて容器を引張り、緊張させられるようになって
いる。
れた支柱18の先端部には蝶ナット20が設けられてい
る。図2で説明した容器ケース1は、この支柱上で、一
端がベース15により、他端がベース21によりそれぞ
れ固定されるようになっている。そして塩ビ製輪11の
開口を通してゴム栓14、ベース15の先端部が嵌合
し、これらを通してそれぞれ電極が貫通し、電極端子1
6、17から通電できるようになっている。また、塩ビ
製輪11の大径部との間に割りリング13を介在させて
袋ナット12が係合しており、袋ナット12はベース1
5、21とネジ嵌合していて、蝶ナット20を回すこと
によりベースとネジ嵌合している袋ナット12を左方へ
移動させて容器を引張り、緊張させられるようになって
いる。
【0011】こうして、電界液注入口19より電界液を
注入し、電極を電界液に浸漬した状態で、また電極端子
間に電流を流した状態で、図示しないX線源よりX線5
を照射し、そのときの回折X線6を図示しない検出器で
検出する。X線の検出はX線源の回転角に対して検出器
の回転角が2倍になる公知のゴニオメータを使用すれば
よく、このような測定により通電による電極板損耗時の
結晶構造の観察を行うことができる。
注入し、電極を電界液に浸漬した状態で、また電極端子
間に電流を流した状態で、図示しないX線源よりX線5
を照射し、そのときの回折X線6を図示しない検出器で
検出する。X線の検出はX線源の回転角に対して検出器
の回転角が2倍になる公知のゴニオメータを使用すれば
よく、このような測定により通電による電極板損耗時の
結晶構造の観察を行うことができる。
【0012】なお、上記実施例ではカプトンフィルムを
使用する例について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、X線の吸収が少なく、薄いフィルム
状のものであればどのような材質であってもよく、ま
た、測定対象は電界液中の電極板等の金属試料に限ら
ず、任意の液体中に存在する試料、例えばグラファイト
などでもよい。
使用する例について説明したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、X線の吸収が少なく、薄いフィルム
状のものであればどのような材質であってもよく、ま
た、測定対象は電界液中の電極板等の金属試料に限ら
ず、任意の液体中に存在する試料、例えばグラファイト
などでもよい。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明は、X線透過窓を兼
ねた溶液ケースを薄いフィルムで形成することにより、
溶液中のX線の透過距離を極力短くすることができ、ま
た円筒形形状の溶液ケースとすることにより、X線照射
角度を変えてもX線のパスの長さを常に一定として減衰
を一定にすることが可能となる。
ねた溶液ケースを薄いフィルムで形成することにより、
溶液中のX線の透過距離を極力短くすることができ、ま
た円筒形形状の溶液ケースとすることにより、X線照射
角度を変えてもX線のパスの長さを常に一定として減衰
を一定にすることが可能となる。
【図1】 本発明の測定装置の一実施例の要部を説明す
る図である。
る図である。
【図2】 本発明で使用する溶液ケースの作成方法を説
明する図である。
明する図である。
【図3】 本発明の一実施例の装置構成を示す図であ
る。
る。
1…溶液ケース、2…溶液、3,4…電極、5…照射X
線、6…回折X線、10…カプトンフィルム、11…塩
ビ製輪、12…袋ナット、13…割りリング、14…ゴ
ム栓、15,21…ベース、16,17…電極端子、1
8…支柱、19…電界液注入口、20…蝶ナット。
線、6…回折X線、10…カプトンフィルム、11…塩
ビ製輪、12…袋ナット、13…割りリング、14…ゴ
ム栓、15,21…ベース、16,17…電極端子、1
8…支柱、19…電界液注入口、20…蝶ナット。
Claims (1)
- 【請求項1】 フィルム両端を円筒体に巻付けて形成さ
れ、円筒体の栓を通して試料が挿入される試料容器と、
該試料容器に対してX線を照射するX線源と、回折X線
を検出する検出器とを備え、前記円筒体の栓を通して溶
液を充填してX線を照射し、試料からの回折X線を検出
するようにしたことを特徴とする液体中の試料X線測定
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4336036A JPH06186175A (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 液体中の試料x線測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4336036A JPH06186175A (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 液体中の試料x線測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06186175A true JPH06186175A (ja) | 1994-07-08 |
Family
ID=18295047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4336036A Withdrawn JPH06186175A (ja) | 1992-12-16 | 1992-12-16 | 液体中の試料x線測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06186175A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006284187A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Japan Synchrotron Radiation Research Inst | 溶液と固体との界面構造のx線迅速構造解析方法 |
JP2008175820A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Panalytical Bv | X線散乱用のx線回折機器 |
JP2015031679A (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-16 | 昭和電工株式会社 | ラミネート型電気化学デバイスのx線回折測定方法 |
-
1992
- 1992-12-16 JP JP4336036A patent/JPH06186175A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006284187A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Japan Synchrotron Radiation Research Inst | 溶液と固体との界面構造のx線迅速構造解析方法 |
JP2008175820A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Panalytical Bv | X線散乱用のx線回折機器 |
JP2015031679A (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-16 | 昭和電工株式会社 | ラミネート型電気化学デバイスのx線回折測定方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000307 |